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特開2023-79068画像表示方法、画像作成システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079068
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】画像表示方法、画像作成システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20230531BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20230531BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230531BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20230531BHJP
   G05D 1/10 20060101ALN20230531BHJP
【FI】
G06T19/00 300A
B64C27/08
B64C39/02
B64D47/08
G05D1/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192493
(22)【出願日】2021-11-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り SNSの掲載日 令和3年7月18日 SNSのアドレス https://www.facebook.com/saqoosha/posts/10158878305091234 公開者 小山 智彦 [刊行物等] 開催日 令和3年7月17日、18日 集会名、開催場所 JDL2021 Round4 in 宮崎こどものくに こどものくにたいようの広場(宮崎県宮崎市大字加江田7470-3) 公開者 一般社団法人ジャパンドローンリーグ
(71)【出願人】
【識別番号】520365964
【氏名又は名称】DRONE SPORTS株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】519452482
【氏名又は名称】株式会社ワットエバー
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 智彦
【テーマコード(参考)】
5B050
5H301
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050DA01
5B050EA19
5B050EA24
5B050EA27
5B050FA02
5H301GG10
5H301GG17
(57)【要約】
【課題】競技会場において行われる移動競技における移動体の移動状況を、看者に分かり易く表示できる、画像表示方法、画像作成システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】画像表示システム1は、ドローン2に搭載され、飛行競技会場におけるドローンの位置を検出する位置センサ12と、ドローンに搭載され、飛行競技会場におけるドローンの三次元の姿勢を検出する姿勢センサ13と、飛行競技会場に対応する会場背景CG画像中にドローンに対応するドローンCG画像を表して飛行CG画像8を作成する画像作成制御部23とを含む。画像作成制御部は、取得したドローンの情報位置に基づいて、飛行CG画像におけるドローンCG画像の位置および会場背景CG画像31の内容を、会場背景CG画像に対するドローンCG画像の相対位置が飛行競技会場に対するドローンの相対位置に合致するように表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を画面に表示する画像表示方法であって、
前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、
前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、
前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像を表して前記移動CG画像を表示する画像表示工程とを含み、
前記画像表示工程が、
取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように表示する工程を含む、画像表示方法。
【請求項2】
取得した前記移動体の前記位置情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の移動軌跡を表すCG画像である移動軌跡CG画像を表示する移動軌跡CG画像表示工程をさらに含む、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記移動軌跡CG画像表示工程が、取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動軌跡CG画像を、前記競技会場における前記移動体の三次元の移動軌跡を表すように表示する工程を含む、請求項2に記載の画像表示方法。
【請求項4】
取得した前記移動体の前記位置情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の速度を演算する工程と、
演算により求められた前記移動体の前記速度の表示である移動体速度表示を、前記移動体CG画像に付随して表示する工程とをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像表示方法。
【請求項5】
前記移動体に搭載された撮影装置によって撮影された映像を、前記画面において前記移動CG画像の表示に並行して表示する工程をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の画像表示方法。
【請求項6】
所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を作成する画像作成システムであって、
前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の位置を検出する位置センサと、
前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の三次元の姿勢を検出する姿勢センサと、
前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表わされた前記移動CG画像を作成する画像作成制御部とを含み、
前記画像作成制御部が、前記位置センサから取得した前記移動体の位置情報および前記姿勢センサから取得した前記移動体の姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように作成する工程を実行する、画像作成システム。
【請求項7】
所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を作成する画像作成方法を実行させるためのプログラムであって、
前記画像作成方法が、
前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、
前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、
前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表わされた前記移動CG画像を作成する画像作成工程とを含み、
前記画像作成工程が、
取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように作成する工程を含む、プログラム。
【請求項8】
所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動している画像である移動画像を画面に表示する画像表示方法であって、
前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、
前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、
取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の移動軌跡を表すCG画像である移動軌跡CG画像を、前記競技会場に対応する画像であって背景を構成する会場背景画像中に、前記競技会場における前記移動体の三次元の移動軌跡を表すように表示する移動軌跡CG画像表示工程とを含む、画像表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像表示方法、画像作成システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動競技では、所定の競技会場において移動体が移動し、順位やタイムを競う。移動競技として、ドローンレースやエアレース等といった、飛行競技会場において定められたコース上を飛行体が飛行しながら周回し、そのタイムや順位を競う飛行レースが知られている。
【0003】
このような飛行レースにおいて、飛行競技会場において飛行している飛行体を、距離を空けて撮影し、撮影した映像を、飛行競技会場等に設置されたディスプレイにリアルタイムで表示する手法がある。この手法の一例として、飛行体の飛行状況を、撮影用ドローンが上空から撮影した映像を表示する手法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-086594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の手法では、飛行体の位置や姿勢を看者(観客)が正確に把握できない、という問題がある。その原因は、上記の飛行レースにおいて、カメラの向きを飛行している飛行体に追従して変えるとしても、飛行体は高速で移動するため、表示画面において移動体が位置ぶれすることにある。その位置ぶれのために、飛行体の飛行状況(飛行体の位置や姿勢)を看者が正確に把握できない。そして、このような問題は、空間を飛行する飛行体だけでなく、他の種類の移動体を含めた、移動体全般に共通している。
【0006】
したがって、ディスプレイや他の表示機器の表示画面において、競技会場(飛行競技会場)において行われる移動競技(飛行レース)における移動体の移動状況(飛行体の飛行状況)を、看者に分かり易く表示することが求められている。
【0007】
そこで、この発明の目的は、競技会場において行われる移動競技における移動体の移動状況を、看者に分かり易く表示することが可能な、画像表示方法、画像作成システムおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の第1の局面は、所定の競技会場において行われる移動競技における移動体について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG(コンピュータグラフィックス)画像である移動CG画像を画面に表示する画像表示方法であって、前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像を表して前記移動CG画像を表示する画像表示工程とを含み、前記画像表示工程が、取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように表示する工程を含む、画像表示方法を提供する。
【0009】
この明細書において、「移動競技」とは、移動体を用いた競技を指すが、順位やタイムを争うレース(競争)に限られず、デモンストレーション、実演、ならびにこれらの練習を含む趣旨である。
【0010】
また、この明細書において、「競技会場」とは、上記の「移動競技」が行われる会場という趣旨である。
【0011】
この発明の一実施形態では、前記画像表示方法が、取得した前記移動体の前記位置情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の移動軌跡を表すCG画像である移動軌跡CG画像を表示する移動軌跡CG画像表示工程をさらに含む。
【0012】
この発明の一実施形態では、前記移動軌跡CG画像表示工程が、取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動軌跡CG画像を、前記競技会場における前記移動体の三次元の移動軌跡を表すように(立体的に)表示する工程を含む。
【0013】
この発明の一実施形態では、前記画像表示方法が、取得した前記移動体の前記位置情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の速度を演算する工程と、演算により求められた前記移動体の前記速度の表示である移動体速度表示を、前記移動体CG画像に付随して表示する工程とをさらに含む。
【0014】
この発明の一実施形態では、前記画像表示方法が、前記移動体に搭載された撮影装置によって撮影された映像を、前記画面において前記移動CG画像の表示に並行して表示する工程をさらに含む。
【0015】
前記移動体が、空中を飛行する飛行体であってもよい。この場合、前記移動体の移動競技は、所定の飛行競技会場における飛行体の飛行競技であってもよい。また、前記移動CG画像が、前記飛行体の飛行動に合わせて、前記飛行競技会場を前記飛行体が飛行している飛行CG画像であってもよい。
【0016】
前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、移動CG画像に対する移動体CG画像の位置を動かさずに会場背景CG画像の内容を変化させることにより表示してもよい。また、前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、会場背景画像の内容を変化させずに移動CG画像に対する移動体画像の位置を動かすことにより表示してもよい。また、前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、移動CG画像に対する移動体CG画像の位置および会場背景CG画像の内容の双方を変化させることにより表示してもよい。
【0017】
この発明の第2の局面は、所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を作成する画像作成システムであって、前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の位置を検出する位置センサと、前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の三次元の姿勢を検出する姿勢センサと、前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表わされた前記移動CG画像を作成する画像作成制御部とを含み、前記画像作成制御部が、取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように作成する工程を実行する、画像作成システムを提供する。
【0018】
この発明の第3の局面は、所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を作成する画像作成方法を実行させるためのプログラムであって、前記画像作成方法が、前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表われた前記移動CG画像を作成する画像作成工程とを含み、前記画像作成工程が、取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように作成する工程を含む、プログラムを提供する。
【0019】
プログラム(コンピュータプログラム)は、コンピュータによる読み取りが可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。このような記録媒体は、コンピュータに備えられた記録媒体であってもよいし、コンピュータとは別の記録媒体であってもよい。また、プログラムは、通信回線を介する通信によって提供されてもよい。通信回線は、一部または全部が無線回線であってもよい。
【0020】
この発明の第4の局面は、所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動している画像である移動画像を画面に表示する画像表示方法であって、前記移動体に搭載された位置センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の位置情報を取得する移動体位置情報取得工程と、前記移動体に搭載された姿勢センサから、前記競技会場を移動している前記移動体の三次元の姿勢情報を取得する移動体姿勢情報取得工程と、取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の移動軌跡を表すCG画像である移動軌跡CG画像を、前記競技会場に対応する画像であって背景を構成する会場背景画像中に、前記競技会場における前記移動体の三次元の移動軌跡を表すように(立体的に)表示する移動軌跡CG画像表示工程とを含む、画像表示方法を提供する。
【0021】
この発明の一実施形態では、前記画像表示方法が、取得した前記移動体の前記位置情報に基づいて、前記競技会場を移動している前記移動体の速度を演算する工程と、演算により求められた前記移動体の前記速度の表示である移動体速度表示を、前記移動体画像に付随して表示する工程とをさらに含む。
【発明の効果】
【0022】
この発明の第1~第3の局面によれば、競技会場に対応するCG画像である会場背景CG画像中に、移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表示される。競技会場における移動体の移動状況をCG画像で表示するので、移動体の移動状況を看者に分かり易く表示することが可能である。
【0023】
この発明の第4の局面によれば、競技会場に対応する画像である会場背景画像中に、競技会場を移動している移動体の移動軌跡を表す画像である移動軌跡画像が表示される。移動軌跡画像が、移動体の位置情報および移動体の姿勢情報に基づいて、移動体の三次元の軌跡を表すように作成されるので、移動体の移動状況を看者に分かり易く表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、この発明の第1の実施形態に係る画像表示方法を実行するための画像表示システムの電気的構成を示すブロック図である。
図2図2は、前記画像表示システムの表示対象となる飛行競技が行われる飛行競技会場の平面図である。
図3図3は、ディスプレイの表示画面に表示される飛行CG画像の一例を示す図である。
図4図4は、前記表示画面に表示される飛行CG画像の一例を示す図である。
図5図5は、前記表示画面への飛行CG画像の表示の流れを示すフローチャートである。
図6図6は、図5の飛行CG画像の作成(S13)の流れを示すシーケンス図である。
図7図7は、ドローン速度表示の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、この発明の第2の実施形態に係る画像表示システムにおいて、ディスプレイの表示画面に表示される飛行CG画像の一例を示す図である。
図9図9は、この発明の第3の実施形態に係る画像表示システムにおいて、ディスプレイの表示画面に表示される飛行CG画像の一例を示す図である。
図10図10は、前記表示画面に表示される飛行CG画像の一例を示す図である。
図11図11は、この発明の第4の実施形態に係る画像表示システムの電気的構成を示すブロック図である。
図12図12は、前記画像表示システムにおいて、ディスプレイの表示画面に表示される飛行画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、この発明の第1の実施形態に係る画像表示方法を実行するための画像表示システム1の電気的構成を示すブロック図である。図2は、画像表示システム1の表示対象となる飛行競技(移動競技)が行われる飛行競技会場(競技会場)Sの平面図である。図3および図4は、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行CG画像8の一例を示す図である。図3および図4において、図(a)は、飛行CG画像8の全体を示す図であり、図(b)は、飛行CG画像8に含まれるドローンCG画像32を拡大して示す図である。
【0027】
図1に示すように、画像表示システム1は、次に述べる飛行競技を運営するためのシステムである。
【0028】
画像表示システム1によって運営される飛行競技は、ドローン(移動体、飛行体)2を、図2に示す飛行競技会場Sに設定されたコースをレーサー(操作者)の操作により飛行させることにより行われる。
【0029】
図1に示すように、画像表示システム1は、ドローン2と、ドローン2と無線通信によって接続され、レーサーがドローン2を遠隔操作するための操作端末4と、レーサーの頭部に装着され、ドローン2によって撮影された外部映像を表示するヘッドマウントディスプレイ5と、飛行競技におけるドローン2の飛行について、飛行競技会場Sをドローン2が飛行しているCGの動画像である飛行CG画像(移動CG画像)8を作成する画像作成サーバー(画像作成装置)6と、画像作成サーバー6に接続された画面表示用のディスプレイ7とを含む。画像作成サーバー6によって作成されたCG画像である飛行CG画像8が、ディスプレイ7に表示される。
【0030】
図2に示すように、飛行競技会場Sに設定されたコースには、通過ゲートGやチェックポイントが設けられている。ドローンレースは、飛行競技会場Sにおいてコースを、所定の回数、周回して、その順位やタイムを競う。ドローンレースは、複数台のドローン2が同一のコースを同時に飛行して順位を競う対戦型のものであってもよいし、複数台のドローン2が同一のコースを個別に飛行してそのタイムを競うタイムアタック型のものであってもよい。図2の例では、飛行競技会場Sは屋外会場であるが、飛行競技会場Sが室内会場であってもよい。
【0031】
ドローン2は、複数(たとえば4つの)回転翼を有する、いわゆるマルチコプターである。マルチコプターは、複数の回転翼により揚力を得て飛行可能な小型の無人航空機である。個々の回転翼は、上下に延びる回転軸にプロペラ状の翼が取り付けられることにより構成される。図1に示すように、ドローン2は、ドローン本体と、ドローン2の飛行および外部とのデータ通信を制御するドローン制御部11と、ドローン2の位置情報を取得する位置センサ12と、ドローン2の三次元の姿勢情報を取得する姿勢センサ13と、ドローン本体からの外部映像を撮影する撮影装置14と、外部機器とドローン2とを通信するための通信部15とを備えている。
【0032】
ドローン制御部11、位置センサ12、姿勢センサ13および通信部15は、ドローン本体に内蔵されている。撮影装置14は、ドローン本体の正面に取り付けられており、その正面側の外部映像を撮影して、当該映像を示す映像データを作成する。
【0033】
ドローン制御部11は、データの演算・制御処理装置としてのプロセッサーと、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置とを含むマイクロコンピューターである。ドローン制御部11の一例として、「EPS32」を挙げることができる。ドローン制御部11には、位置センサ12、姿勢センサ13および通信部15のそれぞれが電気的に接続されている。通信部15は、送受信アンテナを含む。通信部15は、通信ユニットを含んでいてもよい。ドローン制御部11は、通信部15を介して、操作端末4から操作データを受信したり、位置センサ12が取得した位置情報や姿勢センサ13が取得した姿勢情報を画像作成サーバー6に送信したり、撮影装置14が撮影したFPV(First Person View)の映像データをヘッドマウントディスプレイ5に送信したりする。
【0034】
位置センサ12は、たとえばGPSモジュール(GPS:Global Positioning System)である。GPSモジュールは、GPS受信機を備えている。GPSモジュールによって、ドローン2が存在する緯度、経度及び高度を示す位置情報が取得される。GPSモジュールの一例として、ZED-F9Pを挙げることができる。
【0035】
姿勢センサ13は、姿勢センサユニットである。この姿勢センサユニットは、たとえば慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)を含む。慣性計測装置は、ジャイロセンサおよび加速度センサを備えている。ジャイロセンサおよび加速度センサの検出出力(姿勢情報)に基づいて、慣性計測装置(姿勢センサユニット)は、ドローン2の三次元の姿勢(三軸方向の傾き)についての姿勢情報を得る。ジャイロセンサは、機械式、振動式および光ファイバー式のいずれが採用されてもよい。慣性計測装置の一例として、BNO055を挙げることができる。
【0036】
位置センサ12および姿勢センサ13以外に、ドローン2には、磁気方位センサ、気圧センサ、超音波センサ等が備えられている。
【0037】
ドローン2は、さらに、個々の回転翼を回転駆動させる、モータ等の駆動源と、ドローン2の個々の電動部品に電力を供給するための電源(たとえばリチウムイオン電池)とを備えている。駆動源からの動力によって複数の回転翼が回転することにより、揚力と推力を作り出される。この揚力および推力により、ドローン2が飛行する。
【0038】
飛行競技としてのドローンレースが対戦型のレースである場合、ドローン2、操作端末4およびヘッドマウントディスプレイ5は、複数台用意される。個々のドローン2は、画像作成サーバー6とデータ通信を行い、個々のドローン2は、当該ドローン2が対応するヘッドマウントディスプレイ5および画像作成サーバー6とデータ通信を行う。
【0039】
飛行競技会場Sにおける飛行競技中のドローン2において、ドローン制御部11は、位置センサ12および姿勢センサ13によって、ドローン2の位置情報および姿勢情報を随時取得する。そして、取得したドローン2の位置情報および姿勢情報が、通信部15を介して、画像作成サーバー6に送信される。これにより、画像作成サーバー6は、飛行中のドローン2から、位置情報および姿勢情報を随時取得する(移動体位置情報取得工程、移動体姿勢情報取得工程)。
【0040】
図1に示すように、画像作成サーバー6は、通信制御部21と、画像作成制御部23と、記憶部24と、通信部25とを備えている。通信制御部21には、記憶部22、画像作成制御部23および通信部25のそれぞれが電気的に接続されている。通信制御部21は、データの演算・制御処理装置としてのプロセッサーと、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置とを含むマイクロコンピューターである。通信制御部21は、外部機器との通信等を制御する。通信制御部21の一例として、EPS32を挙げることができる。
【0041】
画像作成制御部23は、ディスプレイ7の次に述べる表示画面7aに表示される飛行CG画像8を作成する制御部である。画像作成制御部23は、飛行競技会場Sにおいて実行されるドローン2の飛行競技と同時に、当該飛行競技の飛行状況に対応する飛行CG画像8を作成する。
【0042】
画像作成制御部23は、記憶部24に情報を記憶したり、記憶部24に記憶された情報を参照したりできる。画像作成制御部23は、データの演算・制御処理装置としてのプロセッサーと、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置とを含むマイクロコンピューターである。
【0043】
画像作成制御部23は、ドローン2から受信したドローン2の位置情報および姿勢情報に基づいて、会場背景CG画像31(会場背景画像、図3および図4参照)中にドローンCG画像(移動体CG画像、移動体画像)32(図3および図4参照)を含む飛行CG画像8(図3および図4参照)を形成する。そして、画像作成サーバー6は、作成した飛行CG画像8をディスプレイ7に表示する。
【0044】
記憶部24は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。記憶部24は、取得情報記憶部27と、会場CG画像データ記憶部28と、ドローンCG画像データ記憶部29と、作成飛行CG画像記憶部30とを備えている。
【0045】
取得情報記憶部27は、画像作成制御部23が通信制御部21から取得した情報を記憶する記憶部である。取得情報記憶部27には、ドローン2の三次元の位置情報および三次元の姿勢情報が随時格納され、それらが取得時刻に対応付けて記憶されている。
【0046】
会場CG画像データ記憶部28は、会場CG画像データD1を記憶する記憶部である。会場CG画像データD1は、飛行競技会場Sの三次元のCG画像のデータである。会場CG画像データD1は、会場背景CG画像31(図3および図4参照)の作成の元になるデータである。
【0047】
ドローンCG画像データ記憶部29は、ドローンCG画像データD2を記憶する記憶部である。ドローンCG画像データD2は、ドローン2の三次元のCG画像のデータである。ドローンCG画像データD2は、ドローンCG画像32(図3および図4参照)の作成の基になるデータである。
【0048】
作成飛行CG画像記憶部30は、画像作成制御部23によって作成された飛行CG画像8を記憶する記憶部である。
【0049】
画像作成制御部23の記憶ユニットには、画像作成制御部23の演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。画像作成制御部23は、入出力ユニットを備えていてもよい。入出力ユニットは、データの書き込みおよび読み出しが可能な記録媒体に対する書き込み/読み出しを行うリーダ・ライタユニットであってもよい。記録媒体は、光ディスクや磁気ディスク等であってもいし、USBメモリやメモリカード等のポータブルメモリであってもよい。たとえば、ネットワークを介してデータの入出力が行われてもよい。
【0050】
画像作成制御部23および記憶部24が、単一のマイクロコンピューターによって構成されていてもよい。また、画像作成制御部23と通信制御部21とが、単一のマイクロコンピューターによって構成されていてもよい。
【0051】
ディスプレイ7は、大型の表示画面7aを有する大型のディスプレイである。ディスプレイ7は、図2に示すように、飛行競技会場Sに設置される。飛行競技会場Sに集まった観客は、飛行競技会場Sで実際に行われている飛行競技と、ディスプレイ7の画面に映し出される飛行CG画像8(図3および図4等参照)とを同時に見ながら、飛行競技を楽しむ。
【0052】
通信部25は、送受信アンテナを含む。通信部25は、通信ユニットを含んでいてもよい。
【0053】
なお、ドローン2に含まれる位置センサ12、姿勢センサ13および通信部15、ならびに画像作成サーバー6が、本願の画像作成システムの最低限の構成である。
【0054】
次に、図3および図4を参照しながら、飛行CG画像8について説明する。
【0055】
図3および図4に示すように、飛行CG画像8は、会場背景CG画像31と、ドローンCG画像32と、飛行軌跡CG画像(移動軌跡CG画像)33と、ドローン速度表示(移動体速度表示)34とを含む。
【0056】
飛行CG画像8では、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対位置が、飛行競技会場Sに対するドローン2の相対位置に合致するように表示される。また、飛行CG画像8におけるドローンCG画像32の姿勢が、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対姿勢が、飛行競技会場Sに対するドローン2の相対姿勢に合致するように表示される。
【0057】
会場背景CG画像31は、飛行競技会場Sに対応するCG画像である。会場背景CG画像31は、飛行競技会場Sにおける基準視点PVからドローン2を見たときの景色のCG画像である。会場背景CG画像31は、ドローン2が表示画面7aの略中央に位置するようなCG画像である。
【0058】
ドローンCG画像32は、ドローン2に対応するCG画像である。ドローンCG画像32は、飛行競技会場Sにおける基準視点PVからドローン2を見たCG画像である。
【0059】
飛行軌跡CG画像33は、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の飛行軌跡(移動軌跡)を表すCG画像である。飛行軌跡CG画像33は、基準視点PVから見たドローン2の三次元の飛行軌跡のCG画像である。飛行軌跡CG画像33は単一色に統一されており、図3および図4の例では、赤色である。
【0060】
ドローン速度表示34は、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の実際の速度を示す表示である。ドローン速度表示34は、レーサーの氏名を示す氏名記載部34aと、ドローン2の現在の速度を示す速度表示部34bとを含む。
【0061】
図3および図4に示すように、飛行CG画像8では、飛行競技会場Sにおけるドローン2の位置の変化が、飛行CG画像8におけるドローンCG画像32の位置を動かさずに、会場背景CG画像31の内容を変化させることにより表わされる。すなわち、表示画面7aにおいて、ドローンCG画像32が予め定める位置(図3および図4の例では、略中央位置)に表示し続けられる。
【0062】
飛行CG画像8は、基準視点PVは一定である。飛行CG画像8の表示は、基準視点PVからの視点を基準として、適宜、ズームアップやズームアウトしてもよい。また、基準視点PVがゆっくり移動してもよい。
【0063】
図5は、表示画面7aへの飛行CG画像8の表示の流れを示すフローチャートである。
【0064】
画像作成制御部23による飛行CG画像8の作成に先立って(飛行競技の開始に先立って)、コンピュータプログラマーが、飛行競技会場Sの三次元の会場CG画像データD1を作成する(図5のステップS10)。具体的には、飛行競技会場Sに撮影用ドローン(図示しない)を飛行させ、撮影用ドローンに搭載したカメラで飛行競技会場Sをくまなく撮影する。そして、撮影した撮影データに基づいて、飛行競技会場Sの会場CG画像データD1を作成する。そして、コンピュータプログラマーは、作成した会場CG画像データD1を会場CG画像データ記憶部28に格納する(図5のステップS11)。
【0065】
また、画像作成制御部23による飛行CG画像8の作成に先立って(飛行競技の開始に先立って)、コンピュータプログラマーはドローンCG画像データD2を作成し、作成したドローンCG画像データD2を、ドローンCG画像データ記憶部29に格納する(図5のステップS12)。
【0066】
ドローン2が、飛行競技会場Sに設定された所定のスタート地点から離陸することにより、飛行競技が開始される。飛行競技の開始直前から、画像作成制御部23による飛行CG画像8の作成が開始される。飛行CG画像8の作成に関する以降の処理は、画像作成制御部23の演算ユニットが上記のプログラムを実行することによって提供される。画像作成制御部23による飛行CG画像8の作成は、飛行競技に並行して、飛行競技の終了まで断続的に行われる。
【0067】
画像作成制御部23は、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の状況に対応するCG画像である飛行CG画像8を作成する(図5のステップS13)。具体的には、画像作成制御部23は、ドローン2の現在の位置情報および現在の姿勢情報に基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対位置が飛行競技会場Sに対するドローン2の相対位置に合致するように、かつ会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対姿勢が飛行競技会場Sに対するドローン2の相対姿勢に合致するように、飛行CG画像8を作成する。そして、画像作成制御部23は、作成した飛行CG画像8を、作成飛行CG画像記憶部30に格納する。
【0068】
また、画像作成制御部23は、作成飛行CG画像記憶部30に格納された飛行CG画像8を通信制御部21に付与する。通信制御部21は、画像作成制御部23から受け取った飛行CG画像8(すなわち、作成された飛行CG画像8)を、ディスプレイ7の表示画面7aに表示する(画像表示工程、図5のステップS14)。これにより、飛行競技に対応する飛行CG画像8を、リアルタイムで表示画面7aに表示できる。
【0069】
図6は、図5の飛行CG画像8の作成(S13)の流れを示すシーケンス図である。図6を参照しながら、飛行CG画像8の作成について、より詳しく説明する。
【0070】
飛行競技会場Sにおける飛行競技中のドローン2において、ドローン制御部11は、位置センサ12によってドローン2の三次元の位置情報を随時取得している(図6のステップS31)。また、飛行競技中のドローン2において、ドローン制御部11は、姿勢センサ13によってドローン2の三次元の姿勢情報を随時取得している(図6のステップS32)。ドローン制御部11は、取得したドローン2の位置情報および姿勢情報を、ドローン2の通信部15を介して、画像作成サーバー6の通信部25に送信する。
【0071】
画像作成サーバー6の通信制御部21は、通信部25が受信した、ドローン2の位置情報および姿勢情報を画像作成制御部23に付与する。
【0072】
画像作成制御部23は、付与されたドローン2の位置情報および姿勢情報に基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対姿勢が飛行競技会場Sに対するドローン2の相対姿勢に合致するように、飛行CG画像8を作成する。
【0073】
具体的には、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれる会場背景CG画像31を、会場CG画像データ記憶部28に記憶されている会場CG画像データD1と、付与されたドローン2の位置情報とに基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の位置が飛行競技会場Sに対するドローン2の実際の姿勢に合致するように作成する(図6のステップS33)。会場背景CG画像31は、飛行競技会場Sにおける基準視点PVからドローン2を見たときの景色のCG画像であって、ドローン2が表示画面7aの略中央に位置するようなCG画像である(図6のステップS33)。
【0074】
また、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれるドローンCG画像32を、ドローンCG画像データ記憶部29に記憶されているドローンCG画像データD2と、付与されたドローン2の姿勢情報に基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の姿勢が飛行競技会場Sに対するドローン2の実際の姿勢に合致するように作成する(図6のステップS34)。ドローンCG画像32は、基準視点PVからドローン2を見たCG画像である(図6のステップS34)。
【0075】
また、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれる飛行軌跡CG画像33を、ドローン2の位置情報の変化量とドローン2の姿勢情報の変化量とに基づいて、飛行競技会場Sにおけるドローン2の三次元の飛行軌跡を表すように作成する(移動軌跡CG画像表示工程。図6のステップS35)。飛行軌跡CG画像33は、基準視点PVから見たドローン2の三次元の飛行軌跡のCG画像である。
【0076】
図7は、ドローン速度表示34の流れを示すフローチャートである。
【0077】
画像作成制御部23は、ドローン2の位置情報の変化量に基づいて、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の現在の速度を演算によって求める(図7のステップS41)。そして、画像作成制御部23は、ドローン2の現在の速度を、ドローン速度表示34として、飛行CG画像8においてドローンCG画像32に付随して表示する(図7のステップS42)。飛行競技において、ドローン速度表示34の表示は常時行われる。そして、ドローン2の現在の速度の演算は随時行われており、ドローン速度表示34の内容が随時更新される。
【0078】
特許文献1には、ドローンレースにおいて、飛行しているドローンを、距離を空けて撮影し、撮影した映像を、飛行会場に設置されたディスプレイの表示画面にリアルタイムで表示することが開示されている。
【0079】
しかし、特許文献1に記載の手法では、ドローンは高速で移動するため、表示画面においてドローンの表示が位置ぶれする、という問題がある。すなわち、ドローンの飛行状況(位置や姿勢)を観客が正確に把握できない、という問題がある。とくにドローンは、小型でかつ空間を移動するので、この問題が顕在化する。
【0080】
以上によりこの実施形態によれば、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行CG画像8において、飛行競技会場Sに対応するCG画像である会場背景CG画像31中に、ドローン2に対応するCG画像であるドローンCG画像32が表示される。飛行CG画像8は、位置センサ12によって取得されたドローン2の位置情報に基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対位置が、飛行競技会場Sに対するドローン2の相対位置に合致するように作成される。また、飛行CG画像8は、姿勢センサ13によって取得されたドローン2の姿勢情報に基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の相対姿勢が飛行競技会場Sに対するドローン2の相対姿勢に合致するように作成される。すなわち、飛行CG画像8において、ドローンCG画像32の内容および会場背景CG画像31の内容が、飛行競技会場Sを実際に移動しているドローン2の位置および姿勢に合致している。そして、作成された飛行CG画像8が、表示画面7aに表示される。
【0081】
飛行CG画像8において、飛行競技会場Sにおけるドローン2の位置の変化が、飛行CG画像8におけるドローンCG画像32の位置を動かさずに、会場背景CG画像31の内容を変化させることにより表わされる。そのため、表示画面7aにおいて、ドローンCG画像32を予め定める位置(図3および図4の例では、略中央位置)に表示し続けることができる。これにより、表示画面7aにおいてドローンCG画像32が位置ぶれして表示されることを防止できる。これにより、ドローン2の飛行状況を観客に分かり易く表示することができる。
【0082】
また、ドローンCG画像32の内容および会場背景CG画像31の内容を、飛行競技会場Sを実際に移動しているドローン2の位置および姿勢に合致させることにより、表示画面7aに飛行CG画像8を、飛行競技のリアリティを失わせることなく表示できる。
【0083】
また、飛行軌跡CG画像33を表示することにより、ドローン2の飛行軌跡を観客(看者)が把握し易い。これにより、ドローン2の飛行状況を、より一層、観客に分かり易く表示することができる。また、飛行軌跡CG画像33の色を所定色に統一するので、視認し易さがより一層向上する。
【0084】
また、表示画面7aにおいて、ドローンCG画像32に付随してドローン速度表示34が表示されるので、観客は、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の実際の速度を一目で認識できる。これにより、飛行競技に対する観客の興味心の向上を図ることができる。
【0085】
また、ドローン速度表示34が常時表示され、かつドローン速度表示34の内容が随時更新されるので、飛行競技におけるドローン2の速度の変化を観客が認識でき、これにより、観客の興味心をより一層の向上を図ることができる。
【0086】
図8は、この発明の第2の実施形態に係る画像表示システムにおいて、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行CG画像(移動CG画像、移動画像)208の一例を示す図である。
【0087】
第2の実施形態に係る飛行CG画像208が、第1の実施形態に係る飛行CG画像8と相違する点は、ドローン2に搭載された撮影装置14によって撮影された映像が付与されている点である。
【0088】
この実施形態では、図1に破線で示すように、撮影装置14からのFPVの映像データが、通信部15を介して、画像作成サーバー6に送信されるようになっている。通信制御部21は、通信部25が受信したFPVの映像データを、画像作成制御部23に付与する。画像作成制御部23は、作成飛行CG画像記憶部30に格納された飛行CG画像(飛行CG画像8に相当)と、通信制御部21から付与されたFPVの映像データとを組み合わせて、映像データ付きの飛行CG画像208を作成する。そして、通信制御部21は、画像作成制御部23から受け取った飛行CG画像208を、ディスプレイ7の表示画面7aに表示する。これにより、飛行競技に対応する、FPVの映像データ付きの飛行CG画像208を、リアルタイムで表示画面7aに表示できる。
【0089】
図8の例では、表示画面7aにおける右下の第1の表示領域201に、ドローン2からの撮影映像(FPVの映像データ)が表示され、右下を除いた他の領域である第2の表示領域202に、飛行CG画像(飛行CG画像8に相当)が表示される。
【0090】
ドローン2が撮影した映像と飛行CG画像(飛行CG画像8に相当)とを、共通の表示画面7aに同時に表示できるので、飛行CG画像208の表示を、より一層臨場感を持って表示できる。なお、ドローン2からの撮影映像が表示される第1の表示領域201を、
表示画面7aにおける右下の領域としたが、表示画面7aの一部の領域であれば、他の領域であってもよい。たとえば、表示画面7aの左上の領域、表示画面7aの左下の領域または右上の領域を、第1の表示領域201とすることができる。
【0091】
図9および図10は、この発明の第3の実施形態に係る画像表示システムにおいて、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行CG画像(移動CG画像、移動画像)308の一例を示す図である。
【0092】
この発明の第3の実施形態に係る飛行CG画像308が、第1の実施形態に係る飛行CG画像8と相違する点は、飛行CG画像308において、飛行競技会場Sにおけるドローン2の位置の変化が、飛行CG画像308における会場背景CG画像31の内容を変化させずに、ドローンCG画像32の位置を動かすことにより表わされる点である。
【0093】
図9および図10では、飛行競技会場Sの上方に設定された基準視点PVから見たドローン2の移動状況を示している。ドローンCG画像32の位置および姿勢ならびに飛行軌跡CG画像33の位置および姿勢が、図9図10との間で相違していることがわかる。
【0094】
表示画面7aに表示される第3の実施形態の飛行CG画像308を、途中から第1の実施形態の飛行CG画像8に切り換えてもよい。逆に、表示画面7aに表示される飛行CG画像8を、途中から飛行CG画像308に切り換えてもよい。また、共通の表示画面7aにおいて、飛行CG画像8および飛行CG画像308を同時に表示するようにしてもよい。
【0095】
図11は、この発明の第4の実施形態に係る画像表示システム401の電気的構成を示すブロック図である。図12は、画像表示システム401において、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行画像(移動画像)408の一例を示す図である。
【0096】
図11,12において、第1の実施形態に示された各部に対応する部分には、図1図7の場合と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
【0097】
第4の実施形態に係る画像表示システム401が、第1の実施形態に係る画像表示システム1と相違する点は、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行画像408が、撮影装置410によって撮影された映像を含む点である。具体的には、画像表示システム401は、画像作成サーバー6に代えて、画像作成サーバー(画像作成装置)406を備える点、および撮影装置410を備える点において、画像表示システム1と相違している。
【0098】
撮影装置410は、基準視点PVに配置されている。撮影装置410は、飛行競技において、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2を撮影する。撮影装置410が撮影した映像データは、画像作成サーバー406に送信されるようになっている。
【0099】
画像作成サーバー406は、通信制御部21と、画像作成制御部423と、記憶部424と、通信部25とを備えている。画像作成サーバー406は、画像作成制御部23および記憶部24に代えて、画像作成制御部423および記憶部424を備える点において、第1の実施形態に係る画像作成サーバー6と相違している。
【0100】
通信制御部21は、通信部25が受信した映像データを、画像作成制御部423に付与する。
【0101】
画像作成制御部423は、第1の実施形態に係る画像作成制御部23と同等の構成である。画像作成制御部423は、記憶部424に情報を記憶したり、記憶部424に記憶された情報を参照したりできる。画像作成制御部423は、データの演算・制御処理装置としてのプロセッサーと、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶装置とを含むマイクロコンピューターである。
【0102】
画像作成制御部423は、通信制御部21から付与された映像データに基づいて、ディスプレイ7の表示画面7aに表示される飛行画像408を作成する制御部である。画像作成制御部423は、飛行競技会場Sにおいて実行されるドローン2の飛行競技と同時に、当該飛行競技の飛行状況に対応する飛行画像408を作成する。
【0103】
画像作成制御部423の記憶ユニットには、画像作成制御部423の演算ユニットが実行するプログラムが記憶されている。画像作成制御部423は、入出力ユニットを備えていてもよい。入出力ユニットは、データの書き込みおよび読み出しが可能な記録媒体に対する書き込み/読み出しを行うリーダ・ライタユニットであってもよい。記録媒体は、光ディスクや磁気ディスク等であってもいし、USBメモリやメモリカード等のポータブルメモリであってもよい。また、ネットワークを介してデータの入出力が行われてもよい。
【0104】
画像作成制御部423および記憶部424が、単一のマイクロコンピューターによって構成されていてもよい。また、画像作成制御部423と通信制御部21とが、単一のマイクロコンピューターによって構成されていてもよい。
【0105】
記憶部424は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。記憶部424は、作成飛行CG画像記憶部30に代えて、作成飛行画像記憶部430を備える点において、第1の実施形態に係る記憶部24と相違している。作成飛行画像記憶部430は、画像作成制御部423によって作成された飛行画像408を記憶する記憶部である。記憶部424は、会場CG画像データ記憶部28およびドローンCG画像データ記憶部29を備えていない点で、第1の実施形態に係る記憶部24と相違している。
【0106】
図12に示すように、飛行画像408は、会場背景画像431と、ドローン画像(移動体画像)432と、飛行軌跡CG画像33と、ドローン速度表示34とを含む。飛行画像408は、映像(会場背景画像431およびドローン画像432)に、飛行軌跡CG画像33およびドローン速度表示34を重ね合わせた画像であり、AR技術が用いられている。
【0107】
会場背景画像431およびドローン画像432は、それそれ、飛行競技会場Sにおける基準視点PVからドローン2を見たときのドローン2の映像(画像)、および基準視点PVからドローン2を見たときの景色の映像(画像)である。表示画面7aにおいて、飛行画像408は、ドローン画像432が表示画面7aの略中央に極力位置するようにされている。飛行軌跡CG画像33およびドローン速度表示34は、第1の実施形態において述べた通りである。
【0108】
飛行画像408の作成において、画像作成制御部423は、飛行画像408に含まれる飛行軌跡CG画像33を、ドローン2の位置情報の変化量とドローン2の姿勢情報の変化量とに基づいて、飛行競技会場Sにおけるドローン2の三次元の飛行軌跡を表すように作成する(移動軌跡CG画像表示工程)。また、画像作成制御部423は、ドローン2の位置情報の変化量に基づいて、飛行競技会場Sを飛行しているドローン2の現在の速度を演算によって求め、かつ求めた速度を表すドローン速度表示34を作成する。そして、画像作成制御部423は、通信制御部21から付与された映像データに基づいて、映像(会場背景画像431およびドローン画像432)に飛行軌跡CG画像33およびドローン速度表示34を重ねて、飛行画像408を作成する。そして、画像作成制御部423は、作成した飛行画像408を、作成飛行画像記憶部430に格納する。
【0109】
また、画像作成制御部423は、作成飛行画像記憶部430に格納された飛行画像408を通信制御部21に付与する。通信制御部21は、画像作成制御部423から受け取った飛行画像408(すなわち、作成された飛行画像408)を、ディスプレイ7の表示画面7aに表示する。これにより、飛行競技に対応する飛行画像408を、リアルタイムで表示画面7aに表示できる。
【0110】
以上によりこの実施形態によれば、飛行軌跡CG画像33を表示することにより、ドローン2の飛行軌跡を観客(看者)が把握し易い。そして、飛行軌跡CG画像33が、ドローン2の三次元の飛行軌跡を表すように作成されるので、ドローン2の移動状況を観客に分かり易く表示することが可能である。
【0111】
以上、この発明の4つの実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
【0112】
たとえば、第1~第3の実施形態において、画像作成サーバー6によって作成される飛行CG画像8,208,308において、飛行競技会場Sにおけるドローン2の位置の変化が、飛行CG画像8,208,308における会場背景CG画像31の内容およびドローンCG画像32の位置の双方を動かすことにより表わされてもよい。
【0113】
また、第4の実施形態において、画像作成サーバー406によって作成される飛行画像408において、飛行競技会場Sにおけるドローン2の位置の変化が、飛行画像408における会場背景画像431の内容およびドローン画像432の位置の双方を動かすことにより表わされてもよい。
【0114】
また、前述の実施形態では、飛行競技の全体に亘って一の基準視点PVから見た飛行CG画像8,208,308を表示し、飛行競技の全体に亘って一の基準視点PVから見た飛行画像408を表示するものとして説明したが、基準視点PVを複数設けておき、飛行競技の途中で、一の基準視点PVから見た飛行画像(飛行CG画像8,208,308および飛行画像408)を他の基準視点PVから見た飛行画像(飛行CG画像8,208,308および飛行画像408)に切り換えるようにしてもよい。この場合、たとえば、画像作成制御部23は、会場CG画像データ記憶部28に記憶されている会場CG画像データD1と、付与されたドローン2の位置情報とに基づいて、当該他の基準視点PVからドローン2を見たときの景色のCG画像であって、ドローン2が表示画面7aの略中央に位置するようなCG画像を、会場背景CG画像31として作成する(図6のステップS33)。また、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれるドローンCG画像32として、ドローンCG画像データ記憶部29に記憶されているドローンCG画像データD2と、付与されたドローン2の姿勢情報に基づいて、当該他の基準視点PVからドローン2を見たCG画像を作成する(図6のステップS34)。また、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれる飛行軌跡CG画像33として、ドローン2の位置情報の変化量とドローン2の姿勢情報の変化量とに基づいて、他の基準視点PVから見たドローン2の三次元の飛行軌跡のCG画像を作成する(図6のステップS35)。これらにより、表示画面7aに表示される動画像が、一の基準視点PVから見た飛行画像から、他の基準視点PVから見た飛行画像に切り換えられる。画像作成制御部423による飛行画像(飛行CG画像8,208,308および飛行画像408)の基準視点PVの切り換えも同様に行われる。
【0115】
また、第1~第3の実施形態において、前述の図3図4および図8図10の例では、飛行CG画像8,208,308に1つのドローンCG画像32のみを表示する場合を例に挙げて説明したが、この発明は、対戦型のドローンレースにも適用できる。対戦型のドローンレースにこの発明が適用される場合には、飛行CG画像8,208,308に複数のドローンCG画像32が同時に含まれ、各ドローンCG画像32に一対一対応で飛行軌跡CG画像33が表示される。この場合、複数台のドローンCG画像32に対応する飛行軌跡CG画像33の色を互いに異ならせてもよい。この場合、複数のドローン2を互いに区別した形で把握できる。これにより、複数のドローン2の先後関係を良好に把握できる。
【0116】
また、第4の実施形態において、対戦型のドローンレースにこの発明が適用される場合には、飛行画像408に複数のドローン画像432が同時に含まれ、各ドローン画像432に一対一対応で飛行軌跡CG画像33が表示される。この場合、複数台のドローン画像432に対応する飛行軌跡CG画像33の色を互いに異ならせてもよい。この場合、複数のドローン2を互いに区別した形で把握できる。これにより、複数のドローン2の先後関係を良好に把握できる。
【0117】
また、第4の実施形態を、第2の実施形態および第3の実施形態の少なくとも一方と組み合わせてもよい。
【0118】
また、飛行画像(飛行CG画像8,208,308または飛行画像408)に音声(実況)が入っていてもよい。
【0119】
また、飛行競技において、ドローン速度表示34が常時表示されるのではなく、所定のタイミングのみに表示されてもよい。たとえば、所定の通過ゲートGやチェックポイントを通過するタイミングで表示されてもよいし、周回の毎にラップタイムとして表示するものであってもよい。また、ドローン速度表示34だけでなく、ラップタイム等の時間をドローンCG画像32やドローン画像432に付随して表示するようにしてもよい。
【0120】
また、画像作成サーバー6,406は、図1に破線で示すように、作成した動画像である飛行画像8,208,308,408を、画像配信サービスを通じて配信するようにしてもよい。この場合、配信サービスの利用者(閲覧者)からの要求に応じて、当該利用者に飛行画像8,208,308,408が配信され、利用者が所持する情報端末(スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等)の表示画面に、表示画面7a(図3および図4等参照)と同様の画像が表示される。これにより、ドローン2の飛行状況を閲覧者(看者)に分かり易く表示することができる。ゆえに、閲覧者は、情報端末の表示画面を通して、飛行競技会場Sにおけるドローン2の飛行状況を把握できる。このような動画像の配信手法として、特開2018-101902号公報に記載の配信手法が採用されてもよい。飛行画像8,208,308,408の配信(ライブ配信)は、ディスプレイ7の表示画面7aの表示に併せて行われてもよいし、ディスプレイ7への表示が行われずに、配信のみが行われてもよい。
【0121】
この場合、ドローン2の飛行状況が情報端末の表示画面に表示されるので、会場まで足を運ぶことなく、ドローン2の飛行状況をリアルタイムで把握することができる。
【0122】
また、飛行画像8,208,308,408のディスプレイ7への表示や飛行画像8,208,308,408の配信は、上記の飛行競技と同時でなく(すなわち、ライブ配信でなく)、上記の飛行競技の後の所定のタイミングにおいて行われてもよい(すなわち、事後表示や事後配信であってもよい)。
【0123】
また、上述の実施形態では、飛行競技として、ドローンレースを例に挙げて説明したが、この発明は、飛行競技として、レーサーが飛行体を遠隔操作するドローンレースではなく、レーサーが飛行体(航空機)に搭乗してレースを行うエアレースにも適用できる。
【0124】
また、この発明は、飛行競技だけでなく、自動車レースや、ボートレース、競輪、競馬、にも適用できる。これらに適用する場合、自動車、ボート、自転車、馬等に位置センサおよび姿勢センサを搭載し、それらから取得された自動車、ボート、自転車、馬等の位置情報および姿勢情報に基づいてCG画像(移動CG画像)ならび軌跡CG画像(移動軌跡CG画像)の少なくとも一つが作成される。
【0125】
また、この発明は、移動体を用いたレースへの適用に限られず、デモンストレーション、実演、およびこれらの練習にも適用できる。
【0126】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 :画像表示システム
2 :ドローン(移動体、飛行体)
6 :画像作成サーバー(画像作成装置)
7a :表示画面
8 :飛行CG画像(移動CG画像、移動画像)
12 :位置センサ
13 :姿勢センサ
14 :撮影装置
23 :画像作成制御部
31 :会場背景CG画像(会場背景画像)
32 :ドローンCG画像(移動体CG画像、移動体画像)
33 :飛行軌跡CG画像(移動軌跡CG画像)
34 :ドローン速度表示(移動体速度表示)
208 :飛行CG画像(移動CG画像、移動画像)
308 :飛行CG画像(移動CG画像、移動画像)
401 :画像表示システム
408 :飛行画像(移動画像)
423 :画像作成制御部
431 :会場背景画像
432 :ドローン画像(移動体画像)
S :飛行競技会場(競技会場)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の飛行競技会場を飛行して行われる飛行競技におけるドローン飛行について、前記飛行競技会場を前記ドローン飛行しているCG画像である飛行CG画像を画面に表示する画像表示方法であって、
前記ドローンに搭載された位置センサから、前記飛行競技会場を飛行している前記ドローンの位置情報を取得するドローン位置情報取得工程と、
前記ドローンに搭載された姿勢センサから、前記飛行競技会場を飛行している前記ドローンの三次元の姿勢情報を取得するドローン姿勢情報取得工程と、
前記飛行競技会場に対応するCG画像であって、前記飛行競技会場内の所定の位置に定められた基準視点から前記ドローンを見たときの背景景色のCG画像である会場背景CG画像中に、前記ドローンに対応するCG画像であって前記飛行競技会場内に定められた前記基準視点から前記ドローンを見たときのCG画像であるドローンCG画像が表された、前記飛行CG画像を作成する飛行CG画像作成工程と、
前記飛行CG画像作成工程によって作成された前記飛行CG画像を画面に表示する画像表示工程とを含み、
前記飛行CG画像作成工程が、取得した前記ドローンの前記位置情報取得した前記ドローンの前記姿勢情報、予め定める会場CG画像データ、および予め定めるドローンCG画像データに基づいて、前記基準視点から見たときの前記会場背景CG画像および前記基準視点から見たときの前記ドローンCG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記ドローンCG画像の三次元の位置および三次元の姿勢が、前記飛行競技会場を実際に飛行している前記ドローンの前記飛行競技会場に対する三次元の相対位置および三次元の相対姿勢に合致するように作成する工程とを含む、画像表示方法。
【請求項2】
取得した前記ドローンの前記位置情報に基づいて、前記飛行競技会場を移動している前記ドローン飛行軌跡を表すCG画像である飛行軌跡CG画像を表示する飛行軌跡CG画像表示工程をさらに含む、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
取得した前記ドローンの前記位置情報に基づいて、前記飛行競技会場を飛行している前記ドローンの速度を演算する工程と、
演算により求められた前記ドローンの前記速度の表示であるドローン速度表示を、前記ドローンCG画像に付随して表示する工程とをさらに含む、請求項1または2に記載の画像表示方法。
【請求項4】
前記ドローンに搭載された撮影装置によって撮影された映像を、前記画面において前記飛行CG画像の表示に並行して表示する工程をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の画像表示方法。
【請求項5】
所定の飛行競技会場を飛行して行われる飛行競技におけるドローンの移動について、前記飛行競技会場を前記ドローンが移動しているCG画像である飛行CG画像を作成する画像作成システムであって、
前記ドローンに搭載され、前記飛行競技会場における前記ドローンの位置を検出する位置センサと、
前記ドローンに搭載され、前記飛行競技会場における前記ドローンの三次元の姿勢を検出する姿勢センサと、
前記飛行競技会場に対応するCG画像であって、前記飛行競技会場内の所定の位置に定められた基準視点から前記ドローンを見たときの背景景色のCG画像である会場背景CG画像中に、前記ドローンに対応するCG画像であって前記飛行競技会場内に定められた前記基準視点から前記ドローンを見たときのCG画像であるドローンCG画像が表わされた前記飛行CG画像を作成する画像作成制御部とを含み、
前記画像作成制御部が、前記位置センサから取得した前記ドローンの位置情報前記姿勢センサから取得した前記ドローンの姿勢情報、予め定める会場CG画像データ、および予め定めるドローンCG画像データに基づいて、前記基準視点から見たときの前記会場背景CG画像および前記基準視点から見たときの前記ドローンCG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記ドローンCG画像の三次元の位置および三次元の姿勢が、前記飛行競技会場を実際に飛行している前記ドローンの前記飛行競技会場に対する三次元の相対位置および三次元の相対姿勢に合致するように作成する工程を実行する、画像作成システム。
【請求項6】
所定の飛行競技会場を飛行して行われる飛行競技におけるドローンの移動について、前記飛行競技会場を前記ドローン飛行しているCG画像である飛行CG画像を作成する画像作成方法を実行させるためのプログラムであって、
前記画像作成方法が、
前記ドローンに搭載された位置センサから、前記飛行競技会場を飛行している前記ドローンの位置情報を取得するドローン位置情報取得工程と、
前記ドローンに搭載された姿勢センサから、前記飛行競技会場を飛行している前記ドローンの三次元の姿勢情報を取得するドローン姿勢情報取得工程と、
前記飛行競技会場に対応するCG画像であって、前記飛行競技会場内の所定位置に定められた基準視点から前記ドローンを見たときの景色のCG画像である会場背景CG画像中に、前記ドローンに対応するCG画像であって前記飛行競技会場内に定められた前記基準視点から前記ドローンを見たときのCG画像であるドローンCG画像が表わされた前記飛行CG画像を作成する画像作成工程とを含み、
前記画像作成工程が、
取得した前記ドローンの前記位置情報取得した前記ドローンの前記姿勢情報、予め定める会場CG画像データ、および予め定めるドローンCG画像データに基づいて、前記基準視点から見たときの前記会場背景CG画像および前記基準視点から見たときの前記ドローンCG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記ドローンCG画像の三次元の位置および三次元の姿勢が、前記飛行競技会場を実際に飛行している前記ドローンの前記飛行競技会場に対する三次元の相対位置および三次元の相対姿勢に合致するように作成する工程を含む、プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
前記移動体が、空中を飛行する飛行体であってもよい。前記飛行体が、ドローンであってもよい。前記競技会場が、飛行競技会場であってもよい。この場合、前記移動体の移動競技は、前記飛行競技会場における前記飛行体の飛行競技であってもよい。また、前記移動CG画像が、前記飛行体の飛行に合わせて、前記飛行競技会場を前記飛行体が飛行しているCG画像である飛行CG画像であってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、移動CG画像に対する移動体CG画像の位置を動かさずに会場背景CG画像の内容を変化させることにより表示してもよい。また、前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、会場背景画像の内容を変化させずに移動CG画像に対する移動体画像の位置を動かすことにより表示してもよい。また、前記画像表示工程が、競技会場における移動体の位置の変化を、移動CG画像に対する移動体CG画像の位置および会場背景CG画像の内容の双方を変化させることにより表示してもよい。
前記飛行体位置情報取得工程が、ドローン位置情報取得工程を含んでいてもよい。前記飛行体姿勢情報取得工程が、ドローン姿勢情報取得工程を含んでいてもよい。前記飛行体CG画像が、ドローンCG画像を含んでいてもよい。移動CG画像作成工程が、飛行CG画像作成工程を含んでいてもよい。
前記画像表示方法が、会場背景CG画像中にドローンCG画像が表された飛行CG画像を作成する飛行CG画像作成工程をさらに備えていてもよい。前記会場背景CG画像が、前記飛行競技会場内の所定位置に定められた基準視点から前記ドローンを見たときの背景景色のCG画像であってもよい。前記ドローンCG画像が、前記飛行競技会場内に定められた前記基準視点から前記ドローンを見たときのCG画像であってもよい。前記移動CG画像作成工程が、前記ドローンCG画像を、ドローンCG画像の三次元の位置および三次元の姿勢が、前記飛行競技会場を実際に飛行しているドローンの三次元の相対位置および三次元の相対姿勢に合致するように作成してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
この発明の第2の局面は、所定の競技会場において行われる移動競技における移動体の移動について、前記競技会場を前記移動体が移動しているCG画像である移動CG画像を作成する画像作成システムであって、前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の位置を検出する位置センサと、前記移動体に搭載され、前記競技会場における前記移動体の三次元の姿勢を検出する姿勢センサと、前記競技会場に対応するCG画像であって背景を構成する会場背景CG画像中に、前記移動体に対応するCG画像である移動体CG画像が表わされた前記移動CG画像を作成する画像作成制御部とを含み、前記画像作成制御部が、取得した前記移動体の前記位置情報および取得した前記移動体の前記姿勢情報に基づいて、前記移動CG画像を、前記会場背景CG画像に対する前記移動体CG画像の相対位置および相対姿勢が、前記競技会場に対する前記移動体の相対位置および相対姿勢に合致するように作成する工程を実行する、画像作成システムを提供する。
前記移動体が、空中を飛行する飛行体であってもよい。前記飛行体が、ドローンであってもよい。前記競技会場が、飛行競技会場であってもよい。この場合、前記移動体の移動競技は、前記飛行競技会場における前記飛行体の飛行競技であってもよい。また、前記移動CG画像が、前記飛行体の飛行に合わせて、前記飛行競技会場を前記飛行体が飛行しているCG画像である飛行CG画像であってもよい。
前記画像作成制御部が、会場背景CG画像中にドローンCG画像が表された飛行CG画像を作成する飛行CG画像作成工程をさらに実行してもよい。前記会場背景CG画像が、前記飛行競技会場内の所定位置に定められた基準視点から前記ドローンを見たときの背景景色のCG画像であってもよい。前記ドローンCG画像が、前記飛行競技会場内に定められた前記基準視点から前記ドローンを見たときのCG画像であってもよい。前記移動CG画像作成工程が、前記ドローンCG画像を、ドローンCG画像の三次元の位置および三次元の姿勢が、前記飛行競技会場を実際に飛行しているドローンの三次元の相対位置および三次元の相対姿勢に合致するように作成してもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
プログラム(コンピュータプログラム)は、コンピュータによる読み取りが可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。このような記録媒体は、コンピュータに備えられた記録媒体であってもよいし、コンピュータとは別の記録媒体であってもよい。また、プログラムは、通信回線を介する通信によって提供されてもよい。通信回線は、一部または全部が無線回線であってもよい。
前記移動体が、空中を飛行する飛行体であってもよい。前記飛行体が、ドローンであってもよい。前記競技会場が、飛行競技会場であってもよい。この場合、前記移動体の移動競技は、前記飛行競技会場における前記飛行体の飛行競技であってもよい。また、前記移動CG画像が、前記飛行体の飛行に合わせて、前記飛行競技会場を前記飛行体が飛行しているCG画像である飛行CG画像であってもよい。
前記飛行体位置情報取得工程が、ドローン位置情報取得工程を含んでいてもよい。前記飛行体姿勢情報取得工程が、ドローン姿勢情報取得工程を含んでいてもよい。前記飛行体CG画像が、ドローンCG画像を含んでいてもよい。移動CG画像作成工程が、飛行CG画像作成工程を含んでいてもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
この発明の第1~第3の局面によれば、飛行競技会場に対応するCG画像である会場背景CG画像中に、ドローンに対応するCG画像であるドローンCG画像が表示される。飛行競技会場におけるドローン飛行状況をCG画像で表示するので、ドローン飛行状況を看者に分かり易く表示することが可能である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
具体的には、画像作成制御部23は、飛行CG画像8に含まれる会場背景CG画像31を、会場CG画像データ記憶部28に記憶されている会場CG画像データD1と、付与されたドローン2の位置情報とに基づいて、会場背景CG画像31に対するドローンCG画像32の位置が飛行競技会場Sに対するドローン2の実際の位置に合致するように作成する(図6のステップS33)。会場背景CG画像31は、飛行競技会場Sにおける基準視点PVからドローン2を見たときの景色のCG画像であって、ドローン2が表示画面7aの略中央に位置するようなCG画像である(図6のステップS33)
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0124
【補正方法】削除
【補正の内容】