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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079083
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】ルアー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20230531BHJP
   A01K 85/00 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K85/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192516
(22)【出願日】2021-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】國賀 喜美夫
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA42
2B307BA45
2B307BA70
(57)【要約】
【課題】魚を好適に引き寄せることができるルアーが、提供される。
【解決手段】ルアー1は、第1ボディ2と、第2ボディ3と、第1揺動体7と、を備える。第1ボディ2は、内部に第1空間S1を有する。第1ボディ2は、少なくとも部分的に光を透過する。第2ボディ3は、連結構造5を介して第1ボディ2に連結される。第1揺動体7は、第1空間S1に配置される。第1揺動体7は、接続部8,9を介して第1ボディ2に対して振動可能に接続される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に第1空間を有し、少なくとも部分的に光を透過する第1ボディと、
連結構造を介して前記第1ボディに連結される第2ボディと、
前記第1空間に配置され、接続部を介して前記第1ボディに対して振動可能に接続される第1揺動体と、
を備えるルアー。
【請求項2】
前記接続部は、前記第1揺動体の前側に接続される第1接続部と、前記第1揺動体の後側に接続される第2接続部と、を有する、
請求項1に記載のルアー。
【請求項3】
前記接続部は弾性体を含む、
請求項1または2に記載のルアー。
【請求項4】
前記第1ボディは、前記接続部の少なくとも一部を内部に収容する凹部を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項5】
前記凹部と前記連結構造の少なくとも一部とが前記第1ボディの前後方向に直交する直交方向から見て重なる、
請求項1から4のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項6】
前記第1揺動体に設けられる錘体、
をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項7】
前記第1揺動体は、孔部を有し、
前記第1ボディは、前記孔部に挿通される凸部を有し、
前記凸部の外径は、前記孔部の内径よりも小さい、
請求項1から6のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項8】
前記連結構造は、前記第1ボディに設けられる第1支持部材と、前記第2ボディに設けられる第2支持部材と、前記第1支持部材および前記第2支持部材に対して揺動可能に支持される連結部材と、を有する、
請求項1から7のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項9】
前記第2ボディは内部に第2空間を有し、
前記第2空間に配置され、前記第2ボディに振動可能に接続される第2揺動体、
をさらに備える請求項1から8のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項10】
前記第2揺動体は光を反射するように構成される、
請求項9に記載のルアー。
【請求項11】
前記第2揺動体は蛍光体である、
請求項9に記載のルアー。
【請求項12】
前記第1揺動体は光を反射するように構成される、
請求項1から11のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項13】
前記第1揺動体は蛍光体である、
請求項1から11のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項14】
前記第1ボディおよび前記第2ボディのいずれか一方に連結される第3ボディ、
をさらに備える請求項1から13のいずれか1項に記載のルアー。
【請求項15】
釣糸を接続するために前記第1ボディに設けられる環状部材、
をさらに備える請求項1から14のいずれか1項に記載のルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルアーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のルアーでは、複数のボディ部に光透過性の石が取り付けられたものがある。例えば、特許文献1のルアーは、複数のボディ部と、連結構造と、複数の光透過性の石と、を有する。光透過性の石は各ボディ部の表面に固定されている。連結構造は、複数のボディ部を各別に連結する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3211458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、光透過性の石は各ボディ部の表面に固定されているので、光透過性の石が光を反射したとしても、光透過性の石によって反射される光が単調な光になり、魚を引き寄せる効果が低減するおそれがある。本発明の目的は、魚を好適に引き寄せることができるルアーを、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るルアーは、第1ボディと、第2ボディと、第1揺動体と、を備える。第1ボディは、内部に第1空間を有する。第1ボディは、少なくとも部分的に光を透過する。第2ボディは、連結構造を介して第1ボディに連結される。第1揺動体は、第1空間に配置される。第1揺動体は、接続部を介して第1ボディに対して振動可能に接続される。
【0006】
この構成では、第1揺動体が第1ボディの第1空間に配置される。この状態において、第1揺動体は、接続部を介して第1ボディに対して揺動する。これにより、第1揺動体によって光の指向をランダムに変化させることができる。これにより、本ルアーでは、従来技術と比較して、魚を好適に引き寄せることができる。
【0007】
本発明の他の態様に係るルアーでは、接続部は、第1接続部と、第2接続部と、を有する。第1接続部は、第1揺動体の前側に接続されることが好ましい。この場合、第2接続部は、第1揺動体の後側に接続される。
【0008】
本発明の他の態様に係るルアーでは、接続部は弾性体を含むことが好ましい。
【0009】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第1ボディは凹部を有することが好ましい。この場合、凹部は、接続部の少なくとも一部を内部に収容する。
【0010】
本発明の他の態様に係るルアーでは、凹部と連結構造の少なくとも一部とは、第1ボディの前後方向に直交する直交方向から見て重なることが好ましい。
【0011】
本発明の他の態様に係るルアーは、ルアーは錘体をさらに備えることが好ましい。この場合、錘体は第1揺動体に設けられる。
【0012】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第1揺動体は孔部を有することが好ましい。この場合、第1ボディは凸部を有する。凸部は、孔部に挿通される。凸部の外径は、孔部の内径よりも小さい。
【0013】
本発明の他の態様に係るルアーでは、連結構造は、第1支持部材と、第2支持部材と、連結部材と、を有することが好ましい。この場合、第1支持部材は、第1ボディに設けられる。第2支持部材は、第2ボディに設けられる。連結部材は、第1支持部材および第2支持部材に対して揺動可能に支持される。
【0014】
本発明の他の態様に係るルアーでは、ルアーは第2揺動体をさらに備えることが好ましい。この場合、第2ボディは内部に第2空間を有する。第2揺動体は、第2空間に配置される。第2揺動体は、第2ボディに振動可能に接続される。
【0015】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第2揺動体は光を反射するように構成されることが好ましい。
【0016】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第2揺動体は蛍光体であることが好ましい。
【0017】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第1揺動体は光を反射するように構成されることが好ましい。
【0018】
本発明の他の態様に係るルアーでは、第1揺動体は蛍光体であることが好ましい。
【0019】
本発明の他の態様に係るルアーでは、ルアーは第3ボディをさらに備えることが好ましい。この場合、第3ボディは、第1ボディおよび第2ボディのいずれか一方に連結される。
【0020】
本発明の他の態様に係るルアーでは、ルアーは環状部材をさらに備えることが好ましい。この場合、環状部材は、釣糸を接続するために第1ボディに設けられる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ルアーにおいて、魚を好適に引き寄せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係るルアーの側面図である。
図2】実施形態に係るルアーにおいて、第2半割体、第4半割体、および第6半割体が取り外された側面図である。
図3】実施形態に係るルアーの上面図である。
図4図2における第1連結構造を部分的に拡大した側面図である。
図5図2における第2連結構造を部分的に拡大した側面図である。
図6】変形例1に係るルアーにおいて、第2半割体、第4半割体、および第6半割体が取り外された側面図である。
図7】変形例2に係るルアーの頭部において第2半割体が取り外された側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して実施形態に係るルアー1について説明する。図1に示すように、ルアー1は、頭部2(第1ボディの一例)と、胴部3(第2ボディの一例)と、尾部4(第3ボディの一例)と、第1連結構造5と、第2連結構造6と、を備える。図2に示すように、ルアー1は、第1揺動体7と、第1バネ8(第1接続部の一例)と、第2バネ9(第2接続部の一例)と、を備える。図1および図2に示すように、ルアー1は釣糸接続部10(環状部材の一例)をさらに備える。
【0024】
なお、本明細書において、以下の方向を示す用語「前」、「後」、「前方(前側)」、「後方(後側)」、「左」、「右」、「横」、「上方」、および、「下方」、並びに任意の他の類似の方向を示す用語は、次のように定義される。
【0025】
「前」および「前方(前側)」は、釣糸が接続されるルアー1において、ルアー1が釣糸に引かれ進行する進行方向を示す。「後」および「後方(後側)」は、進行方向の反対方向である。「前後方向」は、ルアー1の長手方向に対応する。「前方(前側)」は、長手方向の一方側に対応する。「後方(後側)」は、長手方向の他方方側に対応する。
【0026】
例えば、図1の左側が、「前」および「前方(前側)」に対応する。図1の右側が「後」および「後方(後側)」に対応する。図1の左右方向が「前後方向」に対応する。
【0027】
「上」および「上方」は、ルアー1が水中で前方へ進行する状態で水面に向かう方向を示す。「下」および「下方」は、水底面に向かう方向を示す。「左」、「右」、および「横」は、上記の「上」および「下」に基づいて定義される。例えば、図1の上側が、「上」および「上方」に対応する。図1の下側が「下」および「下方」に対応する。図3の上側が、「右」に対応する。図3の下側が「左」に対応する。
【0028】
図1に示す頭部2は、少なくとも部分的に光を透過する。本実施形態では、頭部2は全体的に光を透過する。図2および図3に示すように、頭部2は、内部に第1空間S1を有する。
【0029】
図3に示すように、頭部2は、第1半割体11と第2半割体12とを含む。頭部2は、第1半割体11と第2半割体12とに、左右に分割されている。第1半割体11および第2半割体12は、互いに別体である。第1半割体11および第2半割体12は、樹脂製である。例えば、第1半割体11および第2半割体12は、透明または半透明の樹脂によって形成される。
【0030】
第1半割体11および第2半割体12は、溶着により互いに接合される。例えば、第1半割体11は、接合面11aを含む。第2半割体12は、接合面12aを含む。接合面11a,12aは、前後方向に延びる。第1半割体11および第2半割体12は、接合面11a,12aにおいて互いに接合される。例えば、接合面11a,12aを超音波溶着により互いに接合することによって、第1半割体11と第2半割体12との間には、第1空間S1が形成される。
【0031】
図1に示すように、頭部2は、第1スリット13と、第2スリット14と、を有する。第1スリット13および第2スリット14は、頭部2の後部に設けられる。第1スリット13および第2スリット14は、第1半割体11と第2半割体12とを接合した状態で、上下方向において互いに間隔を隔てて配置される。図4に示すように、第1スリット13および第2スリット14には、後述する第1連結構造5の第1プレート28および第2プレート29が配置される。
【0032】
図2および図3に示すように、頭部2は、第1軸部15と、第2軸部16と、凹部17と、凸部18と、を有する。第1軸部15は、第1空間S1に配置される。例えば、第1軸部15は、第1空間S1の前部に配置される。第1軸部15は、第1揺動体7の前方に配置される。
【0033】
図3に示すように、第1軸部15は、第1半割体11の内側面11bに接続される。第1軸部15は、第1半割体11の内側面11bから第2半割体12に向けて延びる。第1軸部15は、第2半割体12の内側面12bに接続され、第1半割体11に向けて延びてもよい。第1軸部15は、ルアー1の左右方向に延びる。
【0034】
図2および図3に示すように、第2軸部16は、第1空間S1に配置される。例えば、第2軸部16は、第1空間S1の後部に配置される。第2軸部16は、第1揺動体7の後方に配置される。図2に示すように、第2軸部16の少なくとも一部は、凹部17の内部に配置される。本実施形態では、第2軸部16の一部が、凹部17の内部に配置される。第2軸部16の全体が、凹部17の内部に配置されてもよい。
【0035】
図3に示すように、第2軸部16は、第1半割体11の内側面11bに接続される。第2軸部16は、第1半割体11の内側面11bから第2半割体12に向けて延びる。第2軸部16は、第2半割体12の内側面12bに接続され、第1半割体11に向けて延びてもよい。第2軸部16は、ルアー1の左右方向に延びる。
【0036】
図2に示すように、凹部17は、第1空間S1の一部を形成する。凹部17は前方に開口する。図4に示すように、前後方向に直交する直交方向において頭部2を外側から見た場合に、凹部17と第1連結構造5の少なくとも一部とは重なる。本実施形態では、上下方向において頭部2を外側から見た場合に、凹部17と第1連結構造5の一部とは重なる。詳細には、上下方向において頭部2を外側から見た場合に、凹部17と、後述する第1連結構造5の第1連結部材27(第1プレート28および第2プレート29)の前端とは、重なる。
【0037】
凹部17は、第1揺動体7の後方に設けられる。例えば、凹部17は、第1半割体11および第2半割体12が接合された状態において、第1揺動体7の後方に設けられる。凹部17は、第2バネ9の少なくとも一部を内部に収容する。本実施形態では、凹部17は、第2軸部16に係合する第2バネ9の後端を、内部に収容する。
【0038】
図2および図3に示すように、凸部18は、第1空間S1に配置される。凸部18は、第1半割体11の内側面11bに接続される。凸部18は、第1半割体11の内側面11bから第2半割体12に向けて延びる。凸部18は、第2半割体12の内側面12bに接続され、第1半割体11に向けて延びてもよい。凸部18は、ルアー1の左右方向に延びる。凸部18は、後述する第1揺動体7の孔部7aに挿通される。
【0039】
図2および図3に示すように、第1揺動体7は、第1空間S1に配置される。例えば、第1揺動体7は、左右方向において、第1半割体11および第2半割体12の間に配置される(図3を参照)。第1揺動体7は、前後方向において、第1軸部15および第2軸部16の間に配置される。詳細には、第1揺動体7は、第1バネ8および第2バネ9を介して、頭部2に対して振動可能に接続される。第1揺動体7は光を反射するように構成される。第1揺動体7は蛍光体であってもよい。
【0040】
図2および図3に示すように、第1揺動体7は、孔部7aを有する。孔部7aは、第1揺動体7を貫通する。孔部7aは円形に形成される。孔部7aの内径は、凸部18の外径よりも大きい。C字形状の切り欠きまたはU字形状の切り欠きが、孔部7aの代わりに用いられてもよい。この場合、切り欠きの前後方向の内寸は、凸部18の外径よりも大きい。
【0041】
孔部7aには、凸部18が挿通される。第1揺動体7が静止した状態で、凸部18は、孔部7aの内縁から離れる。第1揺動体7の振幅が過剰に大きい場合に、凸部18と孔部7aの内縁とは接触する。これにより、第1揺動体7の振幅が抑制される。第1揺動体7の振幅は、孔部7aの内縁および凸部18の外面の隙間によって制御される。
【0042】
図2および図3に示すように、第1バネ8は、第1揺動体7を振動可能に支持する。第1バネ8は、第1空間S1に配置される。第1バネ8は、第1揺動体7の前方に配置される。第1バネ8は、第1揺動体7の前側に接続される。例えば、第1バネ8の前端は、第1軸部15に接続される。第1バネ8の後端は、第1揺動体7の前部に接続される。第1バネ8は、バネとは異なる弾性体であってもよい。
【0043】
第2バネ9は、第1揺動体7を振動可能に支持する。第2バネ9は、第1空間S1に配置される。第2バネ9は、第1揺動体7の後方に配置される。第2バネ9は、第1揺動体7の後側に接続される。例えば、第2バネ9の前端は、第1揺動体7に接続される。第2バネ9の後端は、第2軸部16に接続される。第2バネ9は、バネとは異なる弾性体であってもよい。
【0044】
第1バネ8および第2バネ9は、第1揺動体7を第1空間S1内において浮遊状態で支持する。ルアー1の着水またはルアー1に対する動きの付与により、第1揺動体7が移動すると、第1バネ8および第2バネ9が弾性変形する。その後、第1揺動体7は、第1バネ8と第2バネ9との弾性力により、反対方向に移動する。以上のような動作が繰り返されることにより、ルアー1が静止した後も、第1揺動体7は、第1バネ8および第2バネ9との弾性力により揺動を繰り返す。
【0045】
図2に示すように、釣糸接続部10は、釣糸を接続するために頭部2に設けられる。例えば、釣糸接続部10は、8の字形状に形成される。釣糸接続部10は、取付部10aと、釣糸係止部10bと、を有する。取付部10aは、頭部2の前部に揺動可能に取り付けられる。例えば、取付部10aは、環状に形成され、第1半割体11の取付軸11cに揺動可能に取り付けられる。釣糸係止部10bは、取付部10aと一体に形成される。釣糸係止部10bは、環状に形成される。
【0046】
図2に示すように、胴部3は、後述する第1連結構造5を介して、頭部2に連結される。例えば、胴部3の前部が、第1連結構造5を介して頭部2の後部に連結される。第1連結構造5の詳細については、後述される。
【0047】
図3に示すように、胴部3は、第3半割体19と第4半割体20とを含む。胴部3は、第3半割体19と第4半割体20とに、左右に分割されている。第3半割体19および第4半割体20は、互いに別体である。第3半割体19および第4半割体20は、樹脂製である。
【0048】
第3半割体19および第4半割体20は、溶着により互いに接合される。例えば、第3半割体19は、接合面19aを含む。第4半割体20は、接合面20aを含む。接合面19a,20aは、前後方向に延びる。第3半割体19および第4半割体20は、接合面19a,20aにおいて互いに接合される。例えば、接合面19a,20aは、超音波溶着により互いに接合される。
【0049】
図1に示すように、胴部3は、第3スリット30と、第4スリット31と、を有する。第3スリット30および第4スリット31は、胴部3の前部に設けられる。第3スリット30および第4スリット31は、第3半割体19と第4半割体20とを接合した状態で、上下方向において互いに間隔を隔てて配置される。図4に示すように、第3スリット30および第4スリット31には、後述する第1連結構造5の第1プレート28および第2プレート29が配置される。
【0050】
図2に示すように、尾部4は、後述する第2連結構造6を介して、胴部3に連結される。例えば、尾部4の前部が、第2連結構造6を介して、尾部4の後部に連結される。第2連結構造6の詳細については、後述される。
【0051】
図3に示すように、尾部4は、第5半割体21と第6半割体22とを含む。尾部4は、第5半割体21と第6半割体22とに、左右に分割されている。第5半割体21および第6半割体22は、互いに別体である。第5半割体21および第6半割体22は、樹脂製である。
【0052】
第5半割体21および第6半割体22は、溶着により互いに接合される。例えば、第5半割体21は、接合面21aを含む。第6半割体22は、接合面22aを含む。接合面21a,22aは、前後方向に延びる。第5半割体21および第6半割体22は、接合面21a,22aにおいて互いに接合される。例えば、接合面21a,22aは、超音波溶着により互いに接合される。
【0053】
図4に示すように、第1連結構造5は、頭部2および胴部3を連結する。第1連結構造5は、頭部2および胴部3が互いに揺動可能なように、頭部2および胴部3を連結する。本実施形態では、頭部2および胴部3は、左右に互いに揺動する。
【0054】
第1連結構造5は、第1支持部材25と、第2支持部材26と、第1連結部材27と、を有する。第1支持部材25は、頭部2に設けられる。例えば、第1支持部材25は、一方向に長い軸部材である。第1支持部材25の長手方向が上下方向に配置されるように、第1支持部材25は頭部2の後部に取り付けられる。
【0055】
第2支持部材26は、胴部3に設けられる。例えば、第2支持部材26は、一方向に長い軸部材である。第2支持部材26の長手方向が上下方向に配置されるように、第2支持部材26は、頭部2の後部に取り付けられる。これにより、第2支持部材26は第1支持部材25と平行に配置される。
【0056】
第1連結部材27は、第1支持部材25および第2支持部材26に対して揺動可能に支持される。第1連結部材27は、第1プレート28と、第2プレート29と、を有する。第1プレート28は、1対の第1挿通孔28a,28bを有する。第1挿通孔28aには、第1支持部材25が挿通される。第1挿通孔28bには、第2支持部材26が挿通される。第2プレート29は、1対の第2挿通孔29a,29bを有する。第2挿通孔29aには、第1支持部材25が挿通される。第2挿通孔29bには、第2支持部材26が挿通される。
【0057】
詳細には、第1支持部材25が第1挿通孔28aおよび第2挿通孔29aに挿通され、第2支持部材26が第1挿通孔28bおよび第2挿通孔29bに挿通される。この状態において、第1支持部材25は第1半割体11および第2半割体12によって挟持される。第2支持部材26は第3半割体19および第4半割体20によって挟持される。
【0058】
これにより、第1プレート28の前部および第2プレート29の前部は、第1スリット13および第2スリット14に各別に配置される。第1プレート28の後部および第2プレート29の後部は、第3スリット30および第4スリット31に各別に配置される。この状態において、第1支持部材25の長手方向は、上下方向に配置される。第2支持部材26の長手方向は、上下方向に配置される。
【0059】
図5に示すように、第2連結構造6は、胴部3および尾部4を連結する。第2連結構造6は、胴部3および尾部4が互いに揺動可能なように、胴部3および尾部4を連結する。本実施形態では、胴部3および尾部4は、左右に互いに揺動する。
【0060】
第2連結構造6は、第3支持部材32と、第2連結部材33と、を有する。第3支持部材32は、尾部4に設けられる。例えば、第3支持部材32は、1対の取付部32a,32bと、第1係合部32cと、第2係合部32dと、を有する。1対の取付部32a,32bは、尾部4の前部に取り付けられる。
【0061】
第1係合部32cは、U字形状に形成される。第1係合部32cは、取付部32aおよび第2係合部32dと一体に形成される。第2係合部32dは、U字形状に形成される。第2係合部32dは、取付部32bおよび第1係合部32cと一体に形成される。
【0062】
第2連結部材33は、第3支持部材32に対して揺動可能に支持される。第2連結部材33は、第1係合部材35と、第2係合部材36と、を有する。第1係合部材35は、取付部35aと、第1環状部35bと、を有する。
【0063】
取付部35aは、胴部3の後部に取り付けられる。第1環状部35bは、取付部35aと一体に形成される。第1環状部35bには、第1係合部32cが係合する。第2係合部材36は、取付部36aと、第2環状部36bと、を有する。取付部36aは、胴部3の後部に取り付けられる。第2環状部36bは、取付部36aと一体に形成される。第2環状部36bには、第2係合部32dが係合する。
【0064】
詳細には、第3支持部材32が、第1係合部材35の第1環状部35bおよび第2係合部材36の第2環状部36bに、挿通される。これにより、第3支持部材32の第1係合部32cが第1係合部材35の第1環状部35bに係合し、第3支持部材32の第2係合部32dが第2係合部材36の第2環状部36bに係合する。
【0065】
この状態において、第1係合部材35の取付部35aおよび第2係合部材36の取付部36aは、第3半割体19および第4半割体20によって挟持される。第3支持部材32の取付部32a,32bは、第5半割体21および第6半割体22によって挟持される。これにより、第1係合部材35の第1環状部35bおよび第2係合部材36の第2環状部36bが、上下方向に間隔を隔てて配置される。
【0066】
(変形例)
前記実施形態は、以下のように変更可能である。
【0067】
・変形例1
図6に示すように、ルアー1は、第2揺動体41をさらに備えていてもよい。胴部3は内部に第2空間S2を有する。第2揺動体41は第2空間S2に配置される。第2揺動体41は、胴部3に揺動可能に接続される。胴部3は、少なくとも部分的に光を透過する。本実施形態では、胴部3は全体的に光を透過する。
【0068】
例えば、第2揺動体41は、左右方向において、第5半割体21および第6半割体22の間に配置される。第2揺動体41は、前後方向において、第3軸部42および第4軸部43の間に配置される。第2揺動体41は光を反射するように構成される。第2揺動体41は蛍光体であってもよい。
【0069】
詳細には、第2揺動体41は、第3バネ44および第4バネ45を介して、胴部3に対して振動可能に接続される。第3バネ44は、第2揺動体41の前側に接続される。例えば、第3バネ44の前端は、第3軸部42に接続される。第3バネ44の後端は、第2揺動体41の前部に接続される。第3バネ44は、バネとは異なる弾性体であってもよい。
【0070】
第4バネ45は、第2揺動体41の後側に接続される。例えば、第4バネ45の前端は、第2揺動体41の後部に接続される。第4バネ45の後端は、第4軸部43に接続される。第4バネ45は、バネとは異なる弾性体であってもよい。
【0071】
・変形例2
図7に示すように、ルアー1は、錘体37a,37bをさらに備えていてもよい。錘体37a,37bは第1揺動体7に設けられる。例えば、錘体37a,37bは、第1バネ8および第2バネ9よりも下方に配置される。錘体37a,37bは、第1揺動体7の下端に取り付けられる。この錘体によって、第1揺動体7を容易に揺動させることができる。
【0072】
なお、錘体37a,37bは、上記の変形例1の第2揺動体41に設けられてもよい。この場合、錘体37a,37bは、第3バネ44および第4バネ45よりも下方に配置される。
【0073】
(他の実施形態)
(A)前記実施形態では、ルアー1が、頭部2、胴部3、および尾部4から構成される場合の例が、示された。ルアー1は、胴部3を用いることなく、頭部2および尾部4から構成されてもよい。この場合、頭部2および尾部4は、前記実施形態と同様に、第1連結構造5によって互いに連結される。また、ルアー1は、第2連結構造6を用いることなく、胴部3および尾部4を一体に形成してもよい。この場合、頭部2と、胴部3および尾部4とが、互いに揺動する。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明によれば、ルアーにおいて、魚を好適に引き寄せることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 ルアー
2 頭部
3 胴部
4 尾部
5 第1連結構造
6 第2連結構造
7 第1揺動体
7a 孔部
8 第1バネ
9 第2バネ
10 釣糸接続部
17 凹部
18 凸部
25 第1支持部材
26 第2支持部材
27 第1連結部材
28 第1プレート
29 第2プレート
32 第3支持部材
33 第2連結部材
41 第2揺動体
44 第3バネ
45 第4バネ
S1 第1空間
S2 第2空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7