(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079156
(43)【公開日】2023-06-07
(54)【発明の名称】マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/56 20060101AFI20230531BHJP
B24B 49/14 20060101ALI20230531BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20230531BHJP
B24B 49/10 20060101ALI20230531BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20230531BHJP
B24B 1/04 20060101ALI20230531BHJP
B24B 19/22 20060101ALI20230531BHJP
【FI】
A61B17/56
B24B49/14
B24B49/12
B24B49/10
B24B41/06 Z
B24B1/04 B
B24B19/22
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124226
(22)【出願日】2022-08-03
(31)【優先権主張番号】202111422746.8
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522272093
【氏名又は名称】青島理工大学
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】楊玉瑩
(72)【発明者】
【氏名】李長河
(72)【発明者】
【氏名】周宗明
(72)【発明者】
【氏名】劉波
(72)【発明者】
【氏名】陳云
(72)【発明者】
【氏名】楊敏
(72)【発明者】
【氏名】張彦彬
(72)【発明者】
【氏名】趙緒峰
(72)【発明者】
【氏名】張乃慶
【テーマコード(参考)】
3C034
3C049
4C160
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB75
3C034CA19
3C034CA22
3C034CA26
3C034CA30
3C034DD20
3C049AA09
3C049AA17
3C049AA19
3C049AB04
3C049AC04
3C049BA08
3C049BA09
3C049BB02
3C049BC02
3C049BC03
3C049CA04
3C049CB01
4C160LL04
(57)【要約】
【課題】マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムを提供する。
【解決手段】マルチエネルギーナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムは、3次元変位作業台、超音波振動装置、流体帯電噴霧装置及び測定装置を含み、3次元変位作業台に治具が載置され、超音波振動装置は超音波発生器及び超音波電動スピンドルを含み、超音波電動スピンドルのホーンに研削工具が取り付けられ、流体帯電噴霧装置は帯電噴霧ノズル及び複数の超音波振動棒を含み、各超音波振動棒は異なる媒体の容器内に配置され、各容器は混合室に接続され、混合室と帯電噴霧ノズルとの間に微量潤滑ポンプが接続され、測定装置は研削力測定部分、治具の側面に設けられた微小液滴測定部分及び研削温度測定部分を含み、超音波振動、ナノ流体、帯電噴霧の結合作用を総合的に考慮し、ナノ粒子微小液滴、研削温度及び研削力をリアルタイムにオンラインで検出できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムであって、
ワークをクランプするための治具が載置された3次元変位作業台と、
導線を介して接続された超音波発生器及び超音波電動スピンドルを含み、超音波電動スピンドルのホーンにワークを研削するための研削工具が取り付けられた超音波振動装置と、
帯電噴霧ノズル及び超音波発生器に接続された複数の超音波振動棒を含み、各超音波振動棒が異なる媒体の容器内に配置され、各容器がいずれも混合室に接続され、前記混合室と帯電噴霧ノズルとの間に微量潤滑ポンプが接続された流体帯電噴霧装置と、
治具と3次元変位作業台との間に設けられた研削力測定部、治具の側面に設けられた微小液滴測定部及び研削温度測定部を備えた測定装置と、を含むことを特徴とする
マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項2】
前記研削力測定部は順次接続された研削力測定器、増幅器、情報収集器及びデータ分析器を含み、
治具は研削力測定器によって3次元変位作業台の上方に設置されることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項3】
前記治具は制限シート及びストッパを含み、制限シート内にワークを配置するための制限溝が設けられ、ストッパは制限溝内に設けられ、且つクランプボルトと協働してワークを制限することを特徴とする
請求項2に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項4】
前記制限シートの頂部に平板が取り外し可能に接続され、平板に間隔が調整可能な複数の押さえ板が取り付けられ、押さえ板はワークの高さ方向を制限するために用いられることを特徴とする
請求項3に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項5】
前記超音波発生器は2つの超音波振動棒に接続され、そのうちの1つの超音波振動棒は生理食塩水を収容する容器内に配置され、もう1つの超音波振動棒はナノ粒子を収容する容器内に配置され、2つの容器はそれぞれホースを介して混合室の入口に接続されることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項6】
前記帯電噴霧ノズルとワークとの間に高圧直流電源が接続されることを特徴とする
請求項1又は5に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項7】
前記研削温度測定部はワーク内に挿入可能な熱電対を含み、前記熱電対は情報収集器及びデータ分析器に順次接続されることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項8】
前記微小液滴測定部はワークの研削画像を取得するためのビデオカメラを含み、前記ビデオカメラは情報収集器及びデータ分析器に順次接続されることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項9】
前記3次元変位作業台の底部にさらに空気浮上プラットフォーム装置が設けられ、空気浮上プラットフォーム装置は台板、空気浮上防振器及び支持アセンブリを含み、空気浮上防振器は台板と支持アセンブリとの間に取り付けられることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【請求項10】
前記台板の上表面に透磁性パネルが設けられ、台板の内部にハニカムコア板が設けられることを特徴とする
請求項1に記載のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削加工の技術分野に関し、特にマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
臨床手術における全膝関節置換のマイクロ研削の冷却能力の不足及び手術領域の可視性の悪さ等の問題に対して、微量潤滑研削加工技術、ナノ粒子ジェット微量潤滑技術、帯電噴霧技術等が徐々に出現している。しかし、本発明者らは、従来の骨研削技術、例えば超音波振動アシストマイクロ研削、ナノ流体微量潤滑マイクロ研削又はナノ流体微量潤滑帯電噴霧結合マイクロ研削などが実際の生産加工における要件を満たすことが困難であることを発見した。
【0003】
(1)超音波振動アシストマイクロ研削は、研削力による損傷、熱による損傷及び研削工具の目詰まりを効果的に低減できるが、加工中に研削手術の可視性の低さや対流熱交換能力の不足などの臨床上の問題が発生しやすい。(2)ナノ流体微量潤滑マイクロ研削は、研削領域の対流熱交換能力及び手術領域の可視性が低いというボトルネックを解決できるが、加工中に微小液滴が飛散するという問題が発生しやすい。(3)ナノ流体微量潤滑帯電噴霧結合マイクロ研削は、臨床マイクロ研削手術における可視性の低さ、対流熱交換能力の不足及び微小液滴の飛散などの問題を良好に解決するが、該装置は研削屑の排出及び研削工具の深刻な目詰まりの問題を考慮していない。
【0004】
超音波振動、ナノ潤滑剤、帯電噴霧及びマイクロ研削加工技術を組み合わせて、音響-電気-力のマルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工技術を形成することにより、上記問題を効果的に解決できる。しかし、どのように加工パラメータを正確に制御し、音響-電気-力のマルチエネルギー場結合加工プロセスを実現するかは常に該技術を悩ませる中心的な問題である。また、従来技術は、マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削の研削力、研削温度及びナノ粒子微小液滴のリアルタイムオンライン検出に欠けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国実用新案第204671221号明細書
【特許文献2】中国実用新案第209060230号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】アトゥール・バッバル(Atul Babbar) 他2名,『骨研削中に超音波作動を用いた熱発生の軽減:CEM43°Cとアレニウスモデルを用いたハイブリッドアプローチ(Thermogenesis mitigation using ultrasonic actuation during bone grinding:a hybrid approach using CEM43°C and Arrhenius model)』,Journal of the Brazilian Society of Mechanical Sciences and Engineering,(2019)41:401
【非特許文献2】楊敏 他5名,『神経外科用頭蓋骨研削温度場予測の新しいモデル』,機械工学ジャーナル(JOURNAL OF MECHANICAL ENGINEERING),2018年12月,第54巻,第23号,215~222頁
【非特許文献3】張麗輝 他3名,『脳神経外科骨研削におけるミスト冷却(Mist cooling in neurosurgical bone grinding)』,エルゼビア(ELSEVIER),2013年,第62巻,第1号,367頁~370頁
【非特許文献4】アルバート・J・シー(Albert J. Shih) 他4名,『頭蓋底脳神経外科における骨研削温度の予測(Prediction of bone grinding temperature in skull base neurosurgery)』,エルゼビア(ELSEVIER),2012年,第61巻,第1号,307頁~310頁
【非特許文献5】楊敏 他4名,『ナノ流体エアロゾル冷却を用いた骨マイクロ研削における対流熱伝達係数の予測モデル(Predictive model of convective heat transfer coefficient in bone micro-grinding using nanofluid aerosol cooling)』,エルゼビア(ELSEVIER),2021年6月,第125巻,105317
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術の欠点に対し、本発明の目的は、超音波振動、ナノ流体、帯電噴霧の結合作用を総合的に考慮し、ナノ粒子微小液滴、研削温度及び研削力をリアルタイムにオンラインで検出でき、臨床マイクロ研削手術における可視性の低さ、対流熱交換能力の不足及び微小液滴の飛散などの問題を解決する、マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段によって実現される。
【0009】
本発明の実施例は、マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムを提供し、ワークをクランプするための治具が載置された3次元変位作業台と、導線を介して接続された超音波発生器及び超音波電動スピンドルを含み、超音波電動スピンドルのホーンにワークを研削するための研削工具が取り付けられた超音波振動装置と、帯電噴霧ノズル及び超音波発生器に接続された複数の超音波振動棒を含み、各超音波振動棒は異なる媒体の容器内に配置され、各容器はいずれも混合室に接続され、前記混合室と帯電噴霧ノズルとの間に微量潤滑ポンプが接続された流体帯電噴霧装置と、治具と3次元変位作業台との間に設けられた研削力測定部、治具の側面に設けられた微小液滴測定部及び研削温度測定部を備えた測定装置と、を含む。
【0010】
さらなる実施形態として、前記研削力測定部は順次接続された研削力測定器、増幅器、情報収集器及びデータ分析器を含み、治具は、研削力測定器によって3次元変位作業台の上方に設置される。
【0011】
さらなる実施形態として、前記治具は制限シート及びストッパを含み、制限シート内にワークを配置するための制限溝が設けられ、ストッパは制限溝内に設けられ、クランプボルトと協働してワークを制限する。
【0012】
さらなる実施形態として、前記制限シートの頂部に平板が取り外し可能に接続され、平板上に間隔が調整可能な複数の押さえ板が取り付けられ、押さえ板はワークの高さ方向を制限するために用いられる。
【0013】
さらなる実施形態として、前記超音波発生器は2つの超音波振動棒に接続され、そのうちの1つの超音波振動棒は生理食塩水を収容する容器内に配置され、もう1つの超音波振動棒はナノ粒子を収容する容器内に配置され、2つの容器はそれぞれホースを介して混合室の入口に接続される。
【0014】
さらなる実施形態として、前記帯電噴霧ノズルとワークとの間に高圧直流電源が接続される。
【0015】
さらなる実施形態として、前記研削温度測定部はワーク内に挿入可能な熱電対を含み、前記熱電対は情報収集器及びデータ分析器に順次接続される。
【0016】
さらなる実施形態として、前記微小液滴測定部はワーク研削画像を取得するためのカメラを含み、前記カメラは情報収集器及びデータ分析器に順次接続される。
【0017】
さらなる実施形態として、前記3次元変位作業台の底部にさらに空気浮上プラットフォーム装置が設けられ、空気浮上プラットフォーム装置は台板、空気浮上防振器及び支持アセンブリを含み、空気浮上防振器は台板と支持アセンブリとの間に取り付けられる。
【0018】
さらなる実施形態として、前記台板の上表面に透磁性パネルが設けられ、台板の内部にハニカムコア板が設けられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明は従来のマイクロ研削加工プロセスにおける研削工具の目詰まり、研削屑の融着、対流熱交換能力の不足及び微小液滴の飛散などの問題に対して、超音波振動、医療用ナノ流体潤滑、帯電噴霧を統合することにより、生体骨の低損傷抑制マイクロ研削を実現する。
(2)本発明の測定装置は研削力測定部、治具の側面に設けられた微小液滴測定部及び研削温度測定部を含み、ナノ粒子微小液滴、研削力及び研削温度をリアルタイムにオンラインで検出することができ、時間を節約するだけでなく、複数回の組み立てによる加工誤差も避ける。
(3)本発明の研削工具は超音波ホーンに接続され、研削工具は加工要件を満たすことができる振動を発生させ、研削工具ヘッドの振動はピストンの往復運動に類似しており、超音波振動アシストマイクロ研削により、研削領域の冷却液は研削工具の超音波振動を受けて高周波、交互の正負油圧衝撃波を発生させ、研削区間によりポンピングしやすく、研削区間内の冷却液の更新を加速し、冷却媒体の対流熱交換能力を大幅に強化し、且つ砕屑の排出を促進し、研削工具の目詰まりを避ける。
(4)本発明は、空気浮上光学プラットフォーム装置を設置し、空気浮上防振器の防振エアバッグを基礎として、制振液及び高減衰小孔空気と協働して防振を行い、良好な防振性能を有し、入口で調整弁を設置することにより、反応時間を短縮し、空気浮上光学プラットフォーム装置に高さ調整機構が設置され、地面の凹凸によるブラケットの歪みや変形などの問題を解決することができる。
(5)本発明の研削力測定部に治具が取り付けられ、情報取得の精度を保証するために、治具によってワークを3方向に制限する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の一部を構成する明細書の図面は本発明のさらなる理解を提供するために用いられ、本発明の例示的な実施例及びその説明は本発明を解釈するために用いられ、本発明を不当に限定するものではない。
【0021】
【
図1】本発明の1つ以上の実施形態に係る全体構造概略図である。
【
図2】本発明の1つ以上の実施形態に係る超音波電動スピンドルの断面図である。
【
図3(a)】本発明の1つ以上の実施形態に係る超音波振動マイクロ研削プロセスにおける断続切削によるマイクロクラックの生成プロセスの概略図である。
【
図3(b)】本発明の1つ以上の実施形態に係る超音波振動マイクロ研削プロセスにおける断続切削によるマイクロクラックの生成プロセスの概略図である。
【
図3(c)】本発明の1つ以上の実施形態に係る超音波振動マイクロ研削プロセスにおける断続切削によるマイクロクラックの生成プロセスの概略図である。
【
図3(d)】本発明の1つ以上の実施形態に係る超音波振動マイクロ研削プロセスにおける断続切削によるマイクロクラックの生成プロセスの概略図である。
【
図4】本発明の1つ以上の実施形態に係る研削屑体積の換算の概略図である。
【
図5】本発明の1つ以上の実施形態に係るナノ粒子微量潤滑帯電噴霧構造の概略図である。
【
図6】本発明の1つ以上の実施形態に係るナノ粒子微小液滴、研削力及び研削温度の測定装置の概略図である。
【
図7】本発明の1つ以上の実施形態に係るマイクロ研削力測定器の取り付け並びにワーク位置決め及びクランプ装置の概略図である。
【
図8】本発明の1つ以上の実施形態に係るワークの位置決めの概略図である。
【
図9】本発明の1つ以上の実施形態に係るワークの断面図及び温度測定装置の接続概略図である。
【
図10】本発明の1つ以上の実施形態に係るセルフレベリング空気浮上防振光学プラットフォームである。
【
図11】本発明の1つ以上の実施形態に係るハニカム台板構造の概略図である。
【
図12】本発明の1つ以上の実施形態に係る単一自由度防振システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施例1:
【0023】
本実施例は、マルチエネルギー場ナノ潤滑剤マイクロスケール骨研削加工測定システムを提供し、
図1に示すように、超音波振動装置I、流体帯電噴霧装置II、測定装置III、空気浮上プラットフォーム装置IV、3次元変位作業台を含み、空気浮上プラットフォーム装置IVは3次元変位作業台の底部に設置され、3次元変位作業台上に治具II-1によってワークII-2をクランプする。
【0024】
本実施例では、試料材料として牛の長骨を選択し、牛の長骨の研削力が大きく、加工中に脆性破壊によるクラックが発生しやすいという特徴に対し、超音波振動装置Iを用いて超音波アシストマイクロ研削プロセスによって加工する。
【0025】
図2に示すように、超音波振動装置Iは超音波発生器I-1及び超音波電動スピンドルI-2を含み、超音波電動スピンドルI-2の超音波トランスデューサI-3と超音波発生器I-1は導線を介して接続され、超音波発生器I-1の交流電流は超音波トランスデューサI-3に高周波電気振動信号を供給する。
【0026】
超音波電動スピンドルI-2のハウジングは角度調整装置に接続されて研削角度を調整し、同時に、角度調整装置も3次元変位作業台に取り付けられ、且つX方向、Y方向、Z方向に移動する。前記角度調整装置は従来技術であり、ここでは説明を省略する。
【0027】
研削工具I-5は超音波振動装置IのホーンI-4に接続されており、研削工具I-5は加工要件を満たす振動を発生させることができる。研削工具I-5が骨材料に接近すると、研削工具/骨ギャップの容積が減少し、冷却液がギャップから排出され、熱及び骨研削屑を運び去り、研削工具I-5が骨材料から離れると、ギャップの容積が増加し、新鮮な冷却液が運び込まれる。前記超音波振動装置Iはスピンドルに取り付けられ、それと共に回転し、超音波振動アシストマイクロ研削により、研削領域の冷却液は研削工具の超音波振動を受けて高周波の交互の正負油圧衝撃波を発生させることができ、研削区間によりポンピングしやすく、研削区間内の冷却液の更新を加速し、冷却媒体の対流熱交換能力を大幅に強化し、且つ砕屑の排出を促進し、研削工具I-5の目詰まりを避ける。
【0028】
図3(a)に示すように、研削粒子の瞬間的な切削厚さhが最小未変形切り屑厚さh
minより小さい場合、加工済みの表面に対して耕起と摺擦作用を発揮するだけで、研削粒子が未加工表面材料に切り込まれていないことを示す。
図3(b)~
図3(c)に示すように、hの増加に伴い、h=h
minの場合、研削粒子が未加工表面にちょうど接触して切り込まれ、材料が徐々に塑性変形し、且つ塑性変形の底部に残留応力が存在し、hが最小未変形の切り屑の厚さh
minを超える場合、材料は塑性せん断の作用下で切り屑を形成し、この時、材料は塑性的に除去される。
【0029】
図3(d)に示すように、研削粒子が未加工の表層材料に切り込まれると、研削粒子の瞬間的な切削厚さは0から増加し、hが臨界値まで増加すると、最終加工面に横方向クラック及び中間クラックを含むマイクロクラックが発生し、研削プロセスは塑性領域除去から脆性領域除去に変化し、hが徐々に減少すると、研削粒子は再び未加工表面材料から離れ、0になる。したがって、単一の研削粒子の瞬間的な切削厚さという観点から、超音波振動マイクロ研削において断続研削を実現できる。
【0030】
超音波振動メカニズム:
【0031】
超音波とは、人間の聴覚反応を引き起こすことができない、可聴周波数が20kHz以上の振動波である。超音波振動は、トランスデューサを介して超音波電源から送信された高周波信号を高周波振動に変換し、さらに超音波ホーンを介して振動を超音波カッタに伝達し、軸方向の超音波振動振幅の重畳により研削粒子の瞬間的な切削深さも周期的に変化する。
【0032】
超音波振動は、研削屑の最大未変形切削厚さ及び研削屑の平均厚さを変えることができ、材料除去率を向上させ、ナノ流体を砥石車及びワークにより十分に浸潤させるため、冷却潤滑効果及びナノ流体の利用率を大幅に向上させ、研削時の研削屑体積の換算の概略図は
図4に示すとおりであり、関連計算は以下のとおりである。
【0033】
体積一定の原理によれば、研削未変形研削屑の最大厚さは、
【数1】
であり、ここで、
【数2】
は研削工具の単位面積あたりの有効研削刃数であり、Cは研削屑の幅と研削屑の厚さの比、即ち
【数3】
である。
【0034】
同様の矩形の六面体で魚状体の研削屑を代替すると、
【数4】
であり、式中、
【数5】
は各研削粒子の体積であり、
【数6】
は研削除去されたワーク材料の体積である。
【0035】
式(2)は、
【数7】
と書くことができ、式中、
【数8】
は研削屑の平均幅であり、
【数9】
(Cは比例係数であり、研削粒子の歯先円すい角の大きさに関連している)であり、
【数10】
は研削屑の平均厚さであり、
【数11】
であり、
【数12】
は未変形研削屑の長さであり、その数値は幾何学的接触長さの式に応じて求めることができ、即ち
【数13】
であり、
【数14】
は研削工具の研削幅である。
【0036】
式(3)から、
【数15】
が得られ、最大未変形切り屑厚さは、
【数16】
である。
【0037】
超音波振動アシスト研削メカニズム:
【0038】
マイクロ研磨プロセスにおいて、加工メカニズムは主に研削粒子の半径と未変形切り屑厚さの比に影響され、研削粒子の半径と未変形切り屑厚さが同じスケールであるため、未変形切り屑厚さの微小な変化量が加工メカニズムに大きな影響を与える。サイズ効果、最小切り屑厚さの原理などの総合的な作用を考慮すると、その材料除去メカニズムは従来の加工方法と異なる。動的衝撃荷重下で、材料の動的破壊靭性は静的破壊靭性に比べて70%以上低下する。したがって、静的破壊靭性K
ICの代わりに、超音波振動下で脆性材料の動的破壊靭性K
IDを計算し、即ち、
【数17】
である。
【0039】
したがって、超音波振動端面のマイクロ研削において、従来の端面のマイクロ研削に比べて、超音波振動の追加により、研削粒子と材料の間の相対速度及び加速度が大きくなり、研削粒子と材料の間の動的衝撃作用が大きくなり、この動的衝撃作用を考慮すると、超音波振動端面のマイクロ研削で塑性領域の研削をより容易に実現し、塑性領域研削を前提として、より大きな材料除去率を達成できる。
【0040】
インデント破壊力学によれば、加工荷重が臨界荷重より小さい場合、生体骨材料は主に塑性的に除去され、加工荷重が臨界荷重より大きい場合、主に脆性破壊によって除去される。超音波作用下での臨界荷重F
max及び臨界切削厚さh
maxは、
【数18】
であり、式中、αは幾何学的係数であり、βは定数であり、H
Vは生体骨材料の硬度であり、K
IDは動的破壊靭性であり、K
Vは値が1より大きい影響係数であり、生体骨材料の超音波作用下での硬度変化に関連しており、Eは骨材料の弾性率である。K
IDが増加し、H
Vが減少すると、硬脆材料は脆性状態から塑性状態へ変化しやすく、逆もまた同様である。したがって、超音波振動アシストマイクロ研削プロセスにおいて、超音波振動の導入によりワーク材料を軟化させる効果があり、ワーク材料の硬度H
Vをある程度低下させ、同時に、超音波振動の導入により、研削工具とワークとの間の弾性反発が低下し、加工プロセスがより安定し、動的衝撃作用が減少し、これは、材料の動的破壊靭性K
IDの増加として現れる。したがって、式(7)~(8)から分かるように、超音波振動により臨界荷重及び臨界切削厚さが増加し、臨界切削深さは一般に通常の研削の2~3倍である。
【0041】
さらに、
図5に示すように、流体帯電噴霧装置IIは帯電噴霧ノズルII-6、微量潤滑ポンプII-15、混合室II-13及び超音波振動棒II-10を含み、超音波振動棒II-10は超音波トランスデューサI-3に接続され、超音波振動棒II-10の数は混合対象の媒体の数に応じて決定され、本実施例では、2つの超音波振動棒II-10が設置され、そのうちの1つの超音波振動棒II-10は生理食塩水II-11に対して超音波振動を行うために用いられ、もう1つの超音波振動棒II-10はナノ粒子II-9に対して超音波振動を行うために用いられ、ナノ粒子は超音波振動によって均一に分散される。
【0042】
ナノ粒子II-9を収容する容器は第1ホースII-8を介して混合室II-13の第1入口に接続され、生理食塩水II-11を収容する容器は第2ホースII-12を介して混合室II-13の第2入口に接続され、生理食塩水II-11及びナノ粒子II-9は混合室II-13内で混合されて低濃度のナノ流体に調製される。混合室II-13の出口は第3ホースII-14を介して微量潤滑ポンプII-15に接続され、微量潤滑ポンプII-15は接続線II-7を介して帯電噴霧ノズルII-6に接続される。
【0043】
帯電噴霧ノズルII-6は高圧直流電源II-4に接続され、微量潤滑ポンプII-15はナノ流体を帯電噴霧ノズルII-6から噴出した後、高圧直流電源II-4によってナノ流体液滴を帯電噴霧させて帯電微小液滴群を形成し、帯電液滴群は電界力の駆動下で制御可能かつ整然とした方法でワークII-2の表面(ワークII-2は治具II-1によってクランプ及び固定される)に輸送され、研削運動において主に潤滑と冷却の役割を果たす。
【0044】
高圧直流電源II-4はシステムに高圧直流電源を供給し、高圧直流電源II-4の負極電流は帯電噴霧ノズルII-6の導線II-5に輸送され、正極電流は導線を介してワークII-2に輸送され、且つ接地線II-3を介して接地され、ノズルとワークとの間に安定した電界が形成されることを保証する。
【0045】
さらに、
図6に示すように、測定装置IIIは微小液滴測定部、研削力測定部及び研削温度測定部を含み、ここで、微小液滴測定部は高速カメラIII-8、第3情報収集器III-6及び第3データ分析器III-7を含み、高速カメラIII-8は導線を介して第3情報収集器III-6に接続され、第3情報収集器III-6は導線を介して第3データ分析器III-7に接続される。
【0046】
研削工具I-5がワークII-2を研削して研削力を発生させる時、高速カメラIII-8はナノ流体微小液滴のナノ流体気流場、帯電場及び超音波高周波振動衝撃エネルギー場の結合作用下での運動軌跡を収集し、且つ第3情報収集器III-6に伝送し、最後に第3データ分析器III-7に伝送し、さらに研削工具/生体骨拘束界面におけるナノ流体微小液滴のマイクロチャネル毛細管の形成メカニズムを分析することができる。
【0047】
図9に示すように、研削温度測定部は順次接続された熱電対III-10、第1情報収集器III-2及び第1データ分析器III-1を含み、測定信号は第1情報収集器III-2を介して第1データ分析器III-1に伝送され、且つ第1データ分析器III-1によって熱電対III-10の作業端、即ちワークII-2の温度を表示する。
【0048】
ワークII-2の底部には、熱電対III-10を挿入するための溝がある。本実施例は2本の熱電対III-10を例とし、それぞれTC1、TC2とマークされ、その作業端はワークII-2の上表面からそれぞれ0.5mm、1mm下に位置し、TC2に近いワークII-2の表面をa面とマークし、TC1に近い一面をb面とマークする。研削ヘッドI-5を矢印方向(a→b)に応じて初めて研削した場合、TC2はまず研削され、第1測定端になり、TC1は第2測定端になる。
【0049】
さらに、
図6に示すように、研削力測定部は研削力測定器III-9、増幅器III-3、第2情報収集器III-5、第2データ分析器III-4を含み、研削力測定器III-9は治具II-1の下方に取り付けられ、研削力測定器III-9、増幅器III-3、第2情報収集器III-5及び第2データ分析器III-4は導線を介して順次接続される。研削工具I-5がワークII-2を研削して研削力を生成する時、測定信号は増幅器III-3によって増幅された後に第2情報収集器III-5に伝送され、最後に第2データ分析器III-4に伝送され、該データ分析器はディスプレイ付きのプログラマブルコントローラであり、且つ研削力の大きさを表示する。
【0050】
本実施例では、
図7に示すように、研削力測定器III-9の両側にベースIII-1107が対称的に取り付けられ、ベースIII-1107と研削力測定器III-9はボルトによって接続され、前記ベースIII-1107は透磁性金属材質であり、空気浮上プラットフォーム装置IVの作業台を起動した後、作業台が着磁されて研削力測定器III-9のベースIII-1107をその上に吸着させることができる。
【0051】
さらに、研削力測定器III-9に治具II-1が取り付けられ、
図8に示すように、治具II-1は制限シートIII-1110及びストッパIII-1104を含み、制限シートIII-1110は研削力測定器III-9の作業台に固定され、本実施例では、制限シートIII-1110は矩形枠構造であり、制限シートIII-1110内に矩形の制限溝が開けられる。
【0052】
理解できるように、他の実施例では、制限シートIII-1110の制限溝がワークII-2の形状に適合している限り、制限シートIII-1110を他の構造に設置してもよい。
【0053】
ワークII-2は制限溝の一角に貼り合わせて設置され、ワークII-2の片側と制限溝の内壁との間にストッパIII-1104が設置され、ストッパIII-1104は第1クランプボルトIII-1102と協働してワークII-2をX方向に制限する。ストッパIII-1104の片側の表面はワークII-2の側面に貼り合わされ、他側の表面は第1クランプボルトIII-1102の端部に貼り合わされ、第1クランプボルトIII-1102は制限シートIII-1110を貫通する。
【0054】
ワークII-2のY方向は第2クランプボルトIII-1106及び制限シートIII-1110によって制限され、第2クランプボルトIII-1106は制限シートIII-1110を貫通し、且つその端部はワークII-2の端面に貼り合わせることができ、ワークII-2の他の端面を制限溝の側壁に密着させる。
【0055】
ワークII-2のZ方向は複数の押さえ板によって制限され、ワークII-2のX方向の両側にそれぞれ複数の押さえ板が設置される。本実施例では、ワークII-2のX方向の正方向に2つの押さえ板III-1109が設置され、当然ながら、他の実施例では、押さえ板III-1109は他の個数を設置してもよい。
【0056】
さらに、ストッパIII-1104の上表面は第1平板III-1105に取り外し可能に接続され、第1平板III-1105は取り付けボルトIII-1103をねじ込むことによってストッパIII-1104の固定を実現し、ボルトIII-1103とストッパIII-1104との間にガスケットIII-1101が取り付けられる。
【0057】
ワークII-2の片側に制限シートIII-1110に取り外し可能に接続された第2平板III-1111が設けられ、第2平板III-1111にストリップ状穴が開設され、ストリップ状穴に調整ボルトIII-1108をねじ込むことによって押さえ板III-1109の取り付けを実現し、押さえ板III-1109の位置はストリップ状穴に沿って移動することによって調整できる。
【0058】
押さえ板III-1109の形状はワークII-2の高さに応じて決定され、押さえ板III-1109の一端がワークII-2の上表面に接触でき,他端が第2平板III-1111の上表面に接触できることを満たせばよい。ワークII-2の長さ・幅・高さの3つの寸法が変化する時、第2クランプボルトIII-1106、第1クランプボルトIII-1102及び押さえ板III-1109によって装置の調整可能性を実現し、ワークII-2の寸法変化の要件を満たす。
【0059】
さらに、
図10に示すように、空気浮上プラットフォーム装置IVは台板IV-1、空気浮上防振器IV-2及び支持アセンブリを含み、空気浮上防振器IV-2は台板IV-1と支持アセンブリとの間に取り付けられる。本実施例では、支持アセンブリは複数、例えば4つの支持柱IV-3を含み、対向して設置された支持柱IV-3は接続部IV-6を介して接続され、支持柱IV-3の安定性を補強し、さらに台板IV-1の安定性を向上させるために用いられる。
【0060】
各支持柱IV-3の頂部と台板IV-1の底面との間にいずれも空気浮上防振器IV-2が接続され、支持柱IV-3の底部に収容溝IV-4が開けられ、収容溝IV-4内に昇降接地ピンIV-5が取り付けられ、昇降接地ピンIV-5によって台板IV-1の高さ及び平坦度を調整する。
【0061】
好ましくは、収容溝IV-4の内壁にねじが設けられ、収容溝IV-4は昇降接地ピンIV-5にねじ接続される。さらに、昇降接地ピンIV-5の底部には、台板IV-1の重量を支えるために用いられる耐荷重パッドIV-7が設置される。
【0062】
さらに、
図11に示すように、前記台板IV-1はハニカム台板であり、それは互いに平行で間隔を置いて設置された2つの支持板IV-105を含み、支持板IV-105の周方向は第1枠板IV-102によって密閉され、第1枠板IV-102の外表面にレザーライニングIV-101が設けられ、内表面に減衰材料の第2枠板IV-103が設けられ、第2枠板IV-103の内側にハニカムコア板IV-106が設けられ、上側に位置する支持板IV-105の頂部に透磁性パネルIV-104が設けられる。
【0063】
本実施例では、透磁性パネルIV-104は高透磁性ステンレス鋼パネルであり、ハニカムコア板IV-106は正方形のアルミニウム亜鉛めっき鋼板及び強化アルミニウム亜鉛めっき鋼板を用いて互いに接着し、正方形のアルミニウム亜鉛めっき鋼板の内部に凹溝がプレスされ、従来の正方形の薄い鋼板より強度が大きく、液体がハニカム層に浸透することを防止し、且つねじ穴部品でのガスの対流を阻止することができる。
【0064】
空気浮上プラットフォーム防振システム理論:
【0065】
防振とは振動源と防振対象機器との間に適切な防振器を配置して振動の直接伝達を除去又は抑制することである。
図12に示すように、防振装置のそれぞれ独立した自由度はいずれも単一自由度の防振システムに簡略化することができ、ここで、制御対象は1つの剛性質量ブロックであり、防振器は理想的なダンパで並列接続された無質量素子であり、地盤は質量が無限大の剛体である。
【0066】
単一自由度の防振システムの振動微分方程式は、
【数19】
であり、式中、mは負荷質量であり、kはシステム剛性であり、cはシステム減衰である。
【0067】
【0068】
【数22】
とし、式中、
【数23】
は該システムの地盤振動伝達関数であり、システムが地盤に対して防振システムを介して絶縁されるシステムの物体に伝達される振動の伝達効果を特徴付ける。
図12から分かるように、システムの伝達表現式は同じであれば、
【数24】
である。
【0069】
【数25】
のモード
【数26】
は地上の単振動干渉下でのシステムの定常状態振幅伝達と呼ばれ、
【数27】
である。
【0070】
式中、
【数28】
は防振システムの減衰比であり、
【数29】
は地上干渉振動の振動周波数であり、
【数30】
は防振システムの非減衰固有周波数である。固有周波数とは振動システムの自由振動周波数を指し、固有周波数が低いほどシステムの自由振動周期が長い。以上から分かるように、防振システムの固有周波数を低下させ、システムの減衰比を増加させることは地面に対する大型防振プラットフォームの振動を効果的に向上させることができる。
【0071】
以上の記載は本出願の好ましい実施例に過ぎず、本出願を限定するものではなく、当業者であれば、本出願に対して様々な変更及び変化を行うことができる。本出願の精神及び原則内で行われた任意の修正、同等置換、改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0072】
I 超音波振動装置
II 流体帯電噴霧装置
III 測定装置
IV 空気浮上プラットフォーム装置
I-1 超音波発生器
I-2 超音波電動スピンドル
I-3 超音波トランスデューサ
I-4 ホーン
I-5 研削工具
I-6 内視鏡
II-1 治具
II-2 ワーク
II-3 接地線
II-4 高圧直流電源
II-5 導線
II-6 帯電噴霧ノズル
II-7 接続線
II-8 第1ホース
II-9 ナノ粒子
II-10 超音波振動棒
II-11 生理食塩水
II-12 第2ホース
II-13 混合室
II-14 第3ホース
II-15 微量潤滑ポンプ
III-1 第1データ分析器
III-2 第1情報収集器
III-3 増幅器
III-4 第2データ分析器
III-5 第2情報収集器
III-6 第3情報収集器
III-7 第3データ分析器
III-8 高速カメラ
III-9 研削力測定器
III-10 熱電対
III-1101 ガスケット
III-1102 第1クランプボルト
III-1103 取り付けボルト
III-1104 ストッパ
III-1105 第1平板
III-1106 第2クランプボルト
III-1107 ベース
III-1108 調整ボルト
III-1109 押さえ板
III-1110 制限シート
III-1111 第2平板
IV-1 台板
IV-2 空気浮上防振器
IV-3 支持柱
IV-4 収容溝
IV-5 昇降接地ピン
IV-6 接続部
IV-7 耐荷重パッド
IV-101 レザーライニング
IV-102 第1枠板
IV-103 第2枠板
IV-104 透磁性パネル
IV-105 支持板
IV-106 ハニカムコア板