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特開2023-7919予約装置、予約方法及び予約プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023007919
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】予約装置、予約方法及び予約プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20230112BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111058
(22)【出願日】2021-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 梨容子
(72)【発明者】
【氏名】松田 達樹
(72)【発明者】
【氏名】有沢 大輔
(72)【発明者】
【氏名】芦沢 真哉
(72)【発明者】
【氏名】中島 侑里
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】
【課題】ユーザの指定する条件に合った座席を適切に予約すること。
【解決手段】予約装置10は、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、座席の条件に基づいて座席を決定し、他のユーザの座席予約が確定するたびに、ユーザの座席が条件を満たしているか判定し、条件を満たしていないと判定した場合には、条件を満たすように、ユーザの座席を変更する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、前記座席予約の条件に基づいて座席を決定する受付部と、
他のユーザの座席予約が確定するたびに、前記ユーザの座席が前記条件を満たしているか判定し、前記条件を満たしていないと判定した場合には、前記条件を満たすように、前記ユーザの座席を変更する変更部と
を有することを特徴とする予約装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記条件として、座席からの眺望に関する条件を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の予約装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記条件として、周辺の座席の予約状況に関する条件を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の予約装置。
【請求項4】
前記受付部は、座席から観賞可能な景色の画像を表示し、表示した画像からユーザの選択を受け付けた場合に、受け付けた画像が鑑賞可能な座席を決定することを特徴とする請求項1に記載の予約装置。
【請求項5】
投稿された景色の画像を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された画像を解析し、車両の右側から見える景色の画像であるのか、前記車両の左側から見える景色の画像であるかを判定し、判定結果とともに、前記座席から観賞可能な景色の画像として、前記画像を記憶部に格納する判定部と、
をさらに有し、
前記受付部は、前記座席から観賞可能な景色の画像を、前記記憶部から取得し、画像を表示し、表示した画像からユーザの選択を受け付けた場合に、受け付けた画像が鑑賞可能な座席を決定することを特徴とする請求項4に記載の予約装置。
【請求項6】
前記取得部は、投稿された景色の画像とともに、当該画像の撮影位置に関する情報を取得し、
前記判定部は、前記取得部によって取得された画像の撮影位置に関する情報を用いて、前記景色の画像が撮影された路線を特定し、特定した路線に対応付けて、前記座席から観賞可能な景色の画像として、前記画像を記憶部に格納することを特徴とする請求項5に記載の予約装置。
【請求項7】
予約装置によって実行される予約方法であって、
ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、前記座席予約の条件に基づいて座席を決定する受付工程と、
他のユーザの座席予約が確定するたびに、前記ユーザの座席が前記条件を満たしているか判定し、前記条件を満たしていないと判定した場合には、前記条件を満たすように、前記ユーザの座席を変更する変更工程と
を含んだことを特徴とする予約方法。
【請求項8】
ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、前記座席予約の条件に基づいて座席を決定する受付ステップと、
他のユーザの座席予約が確定するたびに、前記ユーザの座席が前記条件を満たしているか判定し、前記条件を満たしていないと判定した場合には、前記条件を満たすように、前記ユーザの座席を変更する変更ステップと
を実行させることを特徴とする予約プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約装置、予約方法及び予約プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道等の座席予約において、ユーザによって予約する座席が指定され、指定された座席を予約するサービスが知られている。このようなサービスにおいて、例えば、ユーザは、窓際の席や通路側の席等、希望する座席を探し、希望する座席が予約時に空席であれば、希望する座席を指定して予約することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-173957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来の技術では、ユーザが希望する座席を適切に予約できない場合があるという課題があった。例えば、ユーザが団体客等の騒がしい席の近くを望まない場合であっても、ユーザが座席を予約した後に、団体客が当該ユーザの近くに席を予約してしまうことで、ユーザの希望する座席を予約できなかったことになる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが希望する座席を適切に予約できる予約装置、予約方法及び予約プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の予約装置は、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、前記座席の条件に基づいて座席を決定する受付部と、他のユーザの座席予約が確定するたびに、前記ユーザの座席が前記条件を満たしているか判定し、前記条件を満たしていないと判定した場合には、前記条件を満たすように、前記ユーザの座席を変更する変更部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが希望する座席を適切に予約することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る予約システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係る予約装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、画像情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図4図4は、投稿された画像を選択させることで、座席の予約を受け付ける処理を説明する図である。
図5図5は、他のユーザの予約状況に応じて、予約座席を変更する処理を説明する図である。
図6図6は、実施の形態に係る予約装置における予約処理を示すフローチャートである。
図7図7は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る予約装置、予約方法及び予約プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本願に係る予約装置、予約方法及び予約プログラムが限定されるものではない。
【0010】
以下の実施の形態では、実施の形態に係る予約装置、予約方法及び予約プログラムの処理の流れを順に説明し、最後に実施の形態による効果を説明する。
【0011】
[実施の形態]
まず、実施の形態について説明する。実施の形態では、予約装置10は、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、座席の条件に基づいて座席を決定し、他のユーザの座席予約が確定するたびに、ユーザの座席が条件を満たしているか判定し、条件を満たしていないと判定した場合には、条件を満たすように、ユーザの座席を変更する。
【0012】
[予約システムの構成]
実施の形態に係る予約システムの構成を説明する。図1は、実施の形態に係る予約システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、予約システム1は、予約装置10、及び複数のユーザ端末20を有する。
【0013】
予約装置10は、鉄道やバス等の交通機関の座席予約の要求をユーザ端末20から受け付け、ユーザの指定する座席、もしくは、ユーザの指定する条件に合う座席を予約する。なお、以下の説明では、交通機関の例として、鉄道を利用する場合を説明するが、これに限定されるものではなく、バスや飛行機等であってもよい。また、予約装置10は、ユーザが撮影した車窓からの風景の画像を投稿することができるサイトを提供してもよい。このようなサイトでは、例えば、ユーザが画像を投稿する際に、画像の撮影位置に関する情報や、撮影した電車の路線名、撮影した電車の進行方向(電車の移動方面等)、撮影した座席の情報(例えば、座席番号等)等をユーザに入力させて、画像情報に紐づけてもよい。また、サイトでは、投稿された画像をユーザ端末20に表示するとともに、各画像に対して評価するための「イイネ!ボタン」を表示し、「イイネ!ボタン」がユーザによって押下されるたびに、「イイネ!ボタン」が押下された回数をカウントする。また、予約装置10は、ユーザ端末20とネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。例えば、ネットワークNはインターネットである。
【0014】
ユーザ端末20は、ユーザが所有する情報処理端末である。例えば、ユーザ端末20は、スマートフォン及びパーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末20は、例えば、予約装置10に対して、座席予約の要求を通知する。そして、ユーザ端末20は、ユーザの操作により、予約装置10に対して、予約する座席の指定を行うか、予約する座席の条件を指定する。なお、ユーザ端末20は、座席予約を行うためのアプリケーションが事前にインストールされ、アプリケーションを起動して座席予約を行うようにしてもよいし、予約装置10の座席予約用のサイトにアクセスし、ブラウザ上で座席予約を行うようにしてもよい。
【0015】
[予約装置]
次に、予約装置10について説明する。図2は、実施の形態に係る予約装置の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、予約装置10は、通信処理部11、制御部12及び記憶部13を有する。
【0016】
通信処理部11は、無線または有線にて他の装置との間で通信を行う。通信処理部11は、ネットワーク等を介して接続された他の装置との間で、各種情報を送受信する通信インタフェースである。通信処理部11は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの電気通信回線を介した他の装置と制御部12(後述)との間の通信を行う。例えば、通信処理部11は、ユーザ端末30から座席の予約要求を受信し、ユーザ端末30に予約が確定した座席の情報を送信する。
【0017】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置である。なお、記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部13は、予約装置10で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。さらに、記憶部13は、プログラムの実行で用いられる各種情報を記憶する。記憶部13は、画像情報記憶部13aおよび予約情報記憶部13bを有する。
【0018】
画像情報記憶部13aは、座席から観賞可能な景色の画像のデータととともに、該画像に関する情報を記憶する。例えば、画像情報記憶部13aは、図3に例示するように、画像に関する情報として、画像が撮影された車両の路線および区間を示す「路線」と、撮影された日時を示す「日時」と、画像を鑑賞可能できる座席が進行方向に対して右側であるか左側であるかを示す「座席位置」と、画像のファイル名を示す「画像ファイル」と、画像に対して「イイネ!」がもらえた回数を示す「いいね回数」とを対応付けて記憶する。また、画像情報記憶部13aは、図3に例示する情報以外にも、画像に関する情報を記憶してもよく、例えば、画像に対応するタグ情報を記憶してもよい。なお、「路線」の項目には、撮影した電車の進行方向(電車の移動方面等)の情報も含まれているものとする。つまり、「路線」の項目において、「○○駅-××駅」とある場合には、○○駅から××駅への方面へ進行することを意味する。また、「路線」の項目では、路線および区間が含まれている場合を例示したが、これに限定されるのではなく、画像情報記憶部13aは、路線および区間に代えて、撮影位置および進行方向を記憶してもよい。
【0019】
予約情報記憶部13bは、仮決定した予約の情報および確定した予約の情報を記憶する。例えば、予約情報記憶部13bは、仮決定した予約もしくは確定した予約について、予約したユーザの情報(例えば、名前や)、予約した路線(例えば、○○線、△△駅~××駅、)や座席の情報(座席番号等)を記憶する。
【0020】
制御部12は、予約装置10全体を制御する。制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。また、制御部12は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部12は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。制御部12は、取得部12a、判定部12b、受付部12c、変更部12dおよび通知部12eを有する。
【0021】
取得部12aは、投稿された景色の画像を取得する。例えば、取得部12aは、ユーザによって車窓から撮影された風景の画像であって、投稿サイトに投稿された画像を取得する。なお、取得部12aが画像を取得するタイミングは、どのようなタイミングであってもよく、画像が投稿されるたびに取得してもよいし、所定期間が経過するたびに取得するようにしてもよい。
【0022】
また、取得部12aは、投稿された景色の画像とともに、当該画像の撮影位置に関する情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部12aは、画像の撮影位置に関する情報として、撮影位置を示すGPS(Global Positioning System)情報や、撮影した座席の情報を取得する。また、取得部12aは、ユーザが画像を投稿する際に入力した情報として、撮影した電車の路線名、撮影した電車の進行方向(電車の移動方面等)、撮影した座席の情報(例えば、座席番号等)等を取得してもよい。
【0023】
判定部12bは、取得部12aによって取得された画像を解析し、車両の右側から見える景色の画像であるのか、車両の左側から見える景色の画像であるかを判定し、判定結果とともに、座席から観賞可能な景色の画像として、画像を画像情報記憶部13aに格納する。例えば、判定部12bは、各路線の進行方向に対する車両の右側の車窓から見える画像と、左側の車窓から見える画像とを予めそれぞれ取得し、それらの各画像と、取得部12aによって取得された画像とをそれぞれ比較し、最も類似する画像を特定する。また、例えば、判定部12bは、車両の右側または左側の車窓から見えるランドマーク(例えば、建物や山等)の画像を、車両の右側から見えるのか左側から見えるのかを示す情報に紐づけて予め保持しておいてもよい。そして、判定部12bは、ランドマークの画像が、取得部12aによって取得された画像に含まれるか判定し、ランドマークの画像が含まれている場合には、ランドマークに対応する車両の右側から見えるのか左側から見えるのかを示す情報を参照して、取得部12aによって取得された画像が車両の右側から見える景色の画像であるのか、車両の左側から見える景色の画像であるのかを判定する。なお、判定部12bは、解析処理に代えて、もしくは、解析処理とともに、ユーザが画像を投稿する際に入力した各種情報を用いて、取得部12aによって取得された画像が車両の右側から見える景色の画像であるのか、車両の左側から見える景色の画像であるのかを判定してもよい。
【0024】
そして、判定部12bは、最も類似する画像が、車両の右側の車窓から見える画像であれば、取得部12aによって取得された画像が車両の右側から見える景色の画像と判定し、左側の車窓から見える画像であれば、取得部12aによって取得された画像が車両の左側から見える景色の画像と判定する。そして、判定部12bは、画像情報記憶部13aに画像データとともに、画像の景色が見える座席位置(右側または左側)を記憶する。
【0025】
また、判定部12bは、取得部12aによって取得された画像の撮影位置に関する情報を用いて、景色の画像が撮影された路線を特定し、特定した路線に対応付けて、座席から観賞可能な景色の画像として、画像を画像情報記憶部13aに格納してもよい。例えば、判定部12bは、取得部12aによってGPS情報と座席情報とが取得された場合には、GPS情報(経度および緯度)から景色の画像が撮影された路線を特定し、画像に紐づけて路線情報を画像情報記憶部13aに格納する。また、判定部12bは、画像が撮影された日時やイイネ!ボタンが押された回数等も画像に紐づけて格納してもよい。
【0026】
また、判定部12bは、取得部12aによって取得された画像を解析し、画像に含まれる特定の物体を検出した場合には、特定の物体に対応するタグを画像に紐づけて画像情報記憶部13aに格納してもよい。例えば、判定部12bは、風景の画像解析を行い、画像に桜の木が含まれていることを検出した場合には、「桜」のタグ情報を画像に紐づけて画像情報記憶部13aに格納する。
【0027】
受付部12cは、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、座席予約の条件に基づいて座席を決定する。例えば、受付部12cは、座席予約の条件として、座席からの眺望に関する条件を受け付ける。また、例えば、受付部12cは、周辺の座席の予約状況に関する条件を受け付ける。
【0028】
具体例を挙げて説明すると、受付部12cは、座席からの眺望に関する条件として、進行方向に対して左側の座席の指定を受け付けてもよいし、富士山が見える等の車窓から見える景色や物の指定を受け付けてもよい。また、受付部12cは、周辺の座席の予約状況に関する条件として、例えば、3名以上の団体予約者が3列以内にいないや、小児の予約者が3列以内にいない等の指定を受け付けてもよい。なお、受付部12cは、座席の条件の指定を受け付ける場合に限られるものではなく、従来通り、ユーザから予約する座席の指定を受け付けて、そのまま予約を確定してもよい。この場合には、受付部12cは、ユーザに座席の条件を指定するのか、座席を指定するのかを選択させるようにしてもよい。
【0029】
また、受付部12cは、座席から観賞可能な景色の画像を表示し、表示した画像からユーザの選択を受け付けた場合に、受け付けた画像が鑑賞可能な座席を決定するようにしてもよい。例えば、受付部12cは、座席から観賞可能な景色の画像を、画像情報記憶部13aから取得し、画像を表示し、表示した画像からユーザの選択を受け付けた場合に、受け付けた画像が鑑賞可能な座席を決定する。
【0030】
ここで、図4を用いて、投稿された画像を選択させることで座席の予約を受け付ける処理について説明する。図4は、投稿された画像を選択させることで、座席の予約を受け付ける処理を説明する図である。図4に例示するように、例えば、座席の予約を行うユーザが、東海道線の○○駅から××駅までの乗車券を買う場合に、受付部12cは、東海道線の○○駅から××駅までで鑑賞可能な風景の画像を画像情報記憶部13aから取得し、画像を表示する。
【0031】
なお、受付部12cは、例えば、表示する画像が複数ある場合には、イイネが多い順に表示してもよい。そして、受付部12cは、ユーザから画像の選択を受け付けると、画像が鑑賞可能な座席を決定する。つまり、ユーザは、見たい車窓の風景を選択するだけで、見たい車窓の風景を鑑賞可能な座席の予約が可能となる。また、受付部12cは、例えば、タグ情報を用いて、季節に応じた検索やレコメンドができるようにしてもよい。つまり、受付部12cは、ユーザによってキーワード「桜」が指定された場合には、「桜」のタグが付与された画像情報のみを表示してもよい。
【0032】
変更部12dは、他のユーザの座席予約が確定するたびに、ユーザの座席が条件を満たしているか判定し、条件を満たしていないと判定した場合には、条件を満たすように、ユーザの座席を変更する。ここで、図5を用いて、変更部12dが、他のユーザの予約状況に応じて、予約座席を変更する処理を説明する。図5は、他のユーザの予約状況に応じて、予約座席を変更する処理を説明する図である。図5の例では、利用者Aの座席条件として、眺望:「富士山が見える」、「桜が見える」が設定され、周辺座席:「3名以上の団体予約者が3列以内にいない」、「小児予約者が3列以内にいない」が設定されているものとする。なお、ここでは、「富士山が見える」、かつ、「桜が見える」眺望の座席は、左窓側座席であるものとする。
【0033】
このような場合に、図5のSTEP1に例示するように、利用者「A」の座席が左窓側最前列に仮決定した後、小児「小」と団体4人グループ「B」との座席が確定し、STEP2において、さらに団体3人グループ「C」が追加された場合には、周辺座席の条件を満たすために、変更部12dは、利用者「A」の予約座席を左窓側の後ろから2つ目の列に移動する。その後、STEP3において、団体4人グループ「D」が追加された場合には、変更部12dは、利用者「A」の予約座席を左窓側の最後尾に移動する。なお、その後、例えば、5人グループの団体客から予約があっても、Aの周辺座席の条件を満たしたまま、Aの座席を変更できない場合には、予約装置10は、当該団体客は別の車両で座席を予約させるようにしてもよい。また、予約装置10は、予約条件がユーザ同士で競合した場合にも、別々の車両を予約するようにする。
【0034】
通知部12eは、予約が確定した場合に、予約が確定した旨をユーザ端末20に通知する。例えば、通知部12eは、現在の時間が乗車時間の所定時間前(例えば、30分前)となった場合には、仮決定のユーザの座席を確定させて、当該ユーザのユーザ端末20に予約が確定した旨を通知する。
【0035】
このように、予約装置10は、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、座席の条件に基づいて座席を決定し、他のユーザの座席予約が確定するたびに、ユーザの座席が条件を満たしているか判定し、条件を満たしていないと判定した場合には、条件を満たすように、ユーザの座席を変更する。このため、予約装置10では、ユーザの指定する条件に合った座席を適切に予約することが可能である。また、予約装置10は、例えば、投稿された画像のイイネ!ボタンの押下回数を集計したり、座席予約の際に選択される人気の風景の画像を統計したりすることで、鉄道会社に新たな旅訴求のマーケティング・プロモーションとして活用させることが可能である。
【0036】
[予約処理の処理手順]
次に、図6を用いて、第1の実施形態に係る予約装置10による処理手順の例を説明する。図6は、実施の形態に係る予約装置における予約処理を示すフローチャートである。
【0037】
図6に例示するように、予約装置10の受付部12cは、座席の予約要求をユーザ端末20から受け付けると(ステップS101肯定)、座席条件をユーザ端末20から受け付ける(ステップS102)。
【0038】
そして、受付部12cは、座席の条件に基づいて、座席を仮決定で決定する(ステップS103)。そして、通知部12eは、現在の時間が、仮決定した座席の車両の乗車時間の所定時間前(例えば、30分前)となったか判定する(ステップS104)。そして、現在の時間が、仮決定した座席の車両の乗車時間の所定時間前でない場合には(ステップS104否定)、変更部12dは、他のユーザの座席予約が確定したか判定する(ステップS105)。
【0039】
この結果、変更部12dは、他のユーザの座席予約が確定したと判定した場合には(ステップS105肯定)、他のユーザの座席予約が確定した結果、それでも仮決定のユーザの座席の条件を満たしているか判定する(ステップS106)。
【0040】
この結果、変更部12dは、仮決定のユーザの座席の条件を満たしていないと判定した場合には(ステップS106否定)、仮決定のユーザの座席の条件を満たすように、仮決定のユーザの座席を変更し(ステップS107)、ステップS104の処理に戻る。また、ステップS105において、他のユーザの座席予約が確定していないと判定された場合(ステップS105否定)、ステップS106において、仮決定のユーザの座席の条件を満たしていると判定された場合にも、ステップS104の処理も戻る。
【0041】
そして、ステップS104において、通知部12eは、現在の時間が、仮決定した座席の車両の乗車時間の所定時間前であると判定した場合には(ステップS104肯定)、仮決定のユーザの座席を確定し(ステップS108)、当該ユーザのユーザ端末20に予約が確定した旨を通知する(ステップS109)。
【0042】
[実施の形態の効果]
予約装置10は、ユーザが操作するユーザ端末から座席予約の条件の指定を受け付け、座席の条件に基づいて座席を決定し、他のユーザの座席予約が確定するたびに、ユーザの座席が条件を満たしているか判定し、条件を満たしていないと判定した場合には、条件を満たすように、ユーザの座席を変更する。このため、予約装置10では、ユーザの指定する条件に合った座席を適切に予約することが可能である。
【0043】
つまり、予約装置10では、例えば、ユーザが座席の条件を指定したり、見たい風景を選択したりするだけで、ユーザの指定する条件に合った座席を簡易かつ適切に予約することが可能である。
【0044】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUやGPU及び当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0045】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0046】
[プログラム]
また、上記実施形態において説明した予約装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、実施形態における予約装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0047】
図7は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図7に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
【0048】
メモリ1010は、図7に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、図7に例示するように、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
【0049】
ここで、図7に例示するように、ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記の、プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。
【0050】
また、上記実施形態で説明した各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出し、各種処理手順を実行する。
【0051】
なお、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0052】
上記の実施形態やその変形は、本願が開示する技術に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0053】
10 予約装置
11 通信処理部
12 制御部
12a 取得部
12b 判定部
12c 受付部
12d 変更部
12e 通知部
13 記憶部
13a 画像情報記憶部
13b 予約情報記憶部
20 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7