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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079311
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】サーベイ測定システム
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/17 20060101AFI20230601BHJP
   G01T 1/167 20060101ALI20230601BHJP
   G01T 1/00 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
G01T1/17 D
G01T1/167 E
G01T1/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192721
(22)【出願日】2021-11-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000241957
【氏名又は名称】北海道電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100202913
【弁理士】
【氏名又は名称】武山 敦史
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(72)【発明者】
【氏名】松野 直也
(72)【発明者】
【氏名】軍司 真也
【テーマコード(参考)】
2G188
【Fターム(参考)】
2G188AA07
2G188CC01
2G188EE25
2G188GG09
2G188JJ08
(57)【要約】
【課題】放射線管理区域から搬出される対象物のスクリーニングを効率的に実施することが可能なサーベイ測定システムを提供する。
【解決手段】サーベイ測定システム1は、単管パイプを一定方向に搬送する搬送ユニット4と、単管パイプを囲むように配置され、搬送ユニット4により搬送される単管パイプの放射線量を順次測定する複数のサーベイメータ2と、搬送ユニット4及びサーベイメータ2に対して接続され、いずれかのサーベイメータ2から取得した単管パイプの放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、搬送ユニット4による単管パイプの搬送を停止させる制御装置と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物を囲むように配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備えるサーベイ測定システム。
【請求項2】
各サーベイメータは、前記対象物に対して異なる方向から放射線量を測定する、
請求項1に記載のサーベイ測定システム。
【請求項3】
各サーベイメータは、前記対象物に向かって異なる方向に延び、隣り合う前記サーベイメータのそれぞれのなす角が等しくなるように放射状に配置されている、
請求項1又は2に記載のサーベイ測定システム。
【請求項4】
前記サーベイ測定システムは、前記搬送ユニットにより支持され、前記対象物を囲むように各サーベイメータを支持する支持部材をさらに備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項5】
前記搬送ユニットは、
前記対象物が載せられ、前記対象物を一定方向に搬送する複数のモーターローラーと、
前記モーターローラーに隣接して配置され、前記搬送ユニットの幅方向における前記対象物の位置を規制する規制部材と、を備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項6】
前記制御装置は、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、ユーザに向けて警告を報知する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項7】
前記搬送ユニットは、複数の対象物を同時に搬送可能に構成され、
前記サーベイメータは、各対象物を囲むように前記対象物毎に複数台が割り当てられている、
請求項1から6のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーベイ測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所の改修工事に伴い発電所構内に仮設足場が設置されることがある。発電所構内で仮設足場として使用された大量の単管パイプは、1つ1つサーベイメータで汚染の有無を確認してから発電所構外に搬出する必要がある。このスクリーニング作業では、例えば、特許文献1に開示されているようなハンディタイプのサーベイメータを用いて単管パイプの汚染の有無の確認が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-273531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたサーベイメータを用いたスクリーニングでは、作業員がサーベイメータを手に持って1つ1つの単管パイプの放射線量を測定する必要があるため、スクリーニング時に大勢の作業員を動員する必要があり、仮設足場の撤去に多大な費用や労力を要している。このような問題は、仮設足場で使用された単管パイプのスクリーニングを実施する場合に限られず、放射線管理区域から搬出される他の対象物のスクリーニングを実施する場合にも存在している。
【0005】
本発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、放射線管理区域から搬出される対象物のスクリーニングを効率的に実施することが可能なサーベイ測定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るサーベイ測定システムは、
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物を囲むように配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、放射線管理区域から搬出される対象物のスクリーニングを効率的に実施することが可能なサーベイ測定システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係るサーベイ測定システムの構成を示す正面図である。
図2】本発明の実施の形態に係るサーベイ測定システムの構成を上方から観察した斜視図である。
図3図2のサーベイ測定システムの構成を下方から観察した斜視図である。
図4図2のサーベイ測定システムにおいて1本の単管パイプに割り当てられた3台のサーベイメータを拡大して図示した斜視図である。
図5】本発明の実施の形態に係るモーターローラーの構成を示す正面図である。
図6図2のサーベイ測定システムの構成を真上から観察した平面図である。
図7】本発明の実施の形態に係るサーベイ測定システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図8】本発明の実施の形態に係る制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図9】(a)は、本発明の実施の形態に係る警告閾値記憶部のデータテーブルの一例を示す図であり、(b)は、本発明の実施の形態に係る測定値記憶部のデータテーブルの一例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態に係る制御装置の表示部で表示される表示画面の一例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態に係る制御装置が実行するスクリーニング処理の流れを示すフローチャートである。
図12】本発明の変形例に係る搬送ユニットの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るサーベイ測定システムを、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面においては、同一又は同等の部分に同一の符号を付す。
【0010】
実施の形態に係るサーベイ測定システムは、複数の対象物を一定速度で搬送しながら、それぞれの対象物に割り当てられた複数のサーベイメータにより各対象物の放射線量を測定し、いずれかの対象物の放射線量の測定値が予め設定された警告閾値以上である場合に全ての対象物の搬送を停止させるシステムである。サーベイ測定システムでは、一人の作業員で複数の対象物のスクリーニングを並行して実施できるため、作業員の人数を削減できると共に作業時間の短縮を実現できる。
【0011】
図1に示すように、サーベイ測定システム1は、複数の単管パイプの放射線量を並行して測定する複数のサーベイメータ2と、各単管パイプに対して割り当てられた複数のサーベイメータ2が各単管パイプの周りを囲むように各サーベイメータ2を支持する支持部材3と、支持部材3を支持すると共に、各単管パイプが割り当てられた複数のサーベイメータ2による測定領域を順次通過するように各単管パイプを同時に搬送する搬送ユニット4と、各サーベイメータ2及び搬送ユニット4の動作を制御する制御装置100と、搬送ユニット4に設けられ、ユーザが視認可能となるように制御装置100を支持する支持アーム5と、を備える。サーベイメータ2及び搬送ユニット4は、それぞれ通信ケーブルを介して制御装置100に通信可能に接続されている。
【0012】
サーベイメータ2は、表面汚染検査用の放射線測定器であり、例えば、β線に対する感度が高いGM(Geiger-Mueller)計数管式サーベイメータである。各サーベイメータ2は、単管パイプの放射線量に関するデータをユーザにより設定されたサンプリング周期で取得し、それぞれ制御装置100に向けて測定データを送信する。サンプリング周期は、例えば、0.5sである。サーベイメータ2は、アナログ電圧信号を出力する出力端子を備え、出力端子は、A/D(アナログ/デジタル)変換器のI/Oインターフェースの各チャンネル(CH)に接続されている。A/D変換器は、サーベイメータ2からの電圧信号をアナログ値からデジタル値に変換して制御装置100に供給する。以下、9台のサーベイメータ2が3本の単管パイプの放射線量を並行して測定する場合を例に説明する。
【0013】
図2及び図3に示すように、サーベイ測定システム1は、3本の単管パイプの放射線量を並行して測定する9台のサーベイメータ2を備える。9台のサーベイメータ2は、支持部材3により支持される。支持部材3は、上下方向に延びる一対の柱状部材31と、一対の柱状部材31に接続され、搬送ユニット4の幅方向に延び、搬送ユニット4の上方及び下方にそれぞれ配置される第1のブリッジ部材32及び第2のブリッジ部材33と、第1のブリッジ部材32及び第2のブリッジ部材33のそれぞれに設けられ、測定対象とする単管パイプに向かうように各サーベイメータ2を保持する複数の保持部材34と、を備える。
【0014】
一対の柱状部材31は、搬送ユニット4の対向する両側面部にそれぞれ固定されている。一対の柱状部材31、第1のブリッジ部材32及び第2のブリッジ部材33は、例えば、単管パイプであり、連結金具を介して互いに固定されている。保持部材34は、第1のブリッジ部材32に対してサーベイメータ2を斜めに傾けた状態で保持するか、第2のブリッジ部材33に対してサーベイメータ2が垂直方向(上下方向)に延びるように保持する。
【0015】
具体的に説明すると、第1のブリッジ部材32には、6つの保持部材34が設けられ、第2のブリッジ部材33には、3つの保持部材34が設けられている。第1のブリッジ部材32に設けられた各保持部材34は、それぞれのサーベイメータ2の検出部が下側に向き、かつ6台のサーベイメータ2が互いに交差する2つの方向のいずれかを向くように保持する。第1のブリッジ部材32に保持された6台のサーベイメータ2は、互いに干渉しないように、同一の向きに保持される3台のサーベイメータ2を搬送ユニット4の幅方向に並べて配置している。他方、第2のブリッジ部材33に設けられた保持部材34は、各サーベイメータ2の検出部が上側に向き、かつ各サーベイメータ2が第2のブリッジ部材33に対して垂直な方向に延びるように保持する。
【0016】
図4に示すように、サーベイ測定システム1では、測定対象とする1本の単管パイプの放射線量を3台のサーベイメータ2でそれぞれ測定する。3台のサーベイメータ2の組は、第1のブリッジ部材32に保持された2台のサーベイメータ2と、第2のブリッジ部材33に保持された1台のサーベイメータ2とで構成される。1つの組を構成する3台のサーベイメータ2は、それぞれ1本の単管パイプに向かって3つの異なる方向に延び、単管パイプの周方向に等間隔となるように放射状に配置されている。このため、各サーベイメータ2は、1本の単管パイプの周りに互いのなす各が120°となるように配置されている。すなわち、各サーベイメータ2は、1本の単管パイプに対して3つの異なる方向から放射線量を測定することで、1本の単管パイプの周囲全体の放射線量を測定することができる。サーベイ測定システム1では、3本の単管パイプの放射線量を並行して測定するため、3台のサーベイメータ2の組が3つ必要であり、上述のように9台のサーベイメータ2が設けられている。
【0017】
図2及び図3に戻り、搬送ユニット4は、一対の長尺フレーム41と、一対の長尺フレーム41に垂直な方向に延び、一対の長尺フレーム41に回転可能に支持され、単管パイプを搬送方向に移動させる複数のモーターローラー42と、一対の長尺フレーム41に垂直な方向に延び、各単管パイプがモーターローラー42の長手方向(搬送ユニット4の幅方向)に移動しないように規制する複数の規制部材43と、を備える。
【0018】
長尺フレーム41は、例えば、断面コの字状の溝形鋼で形成されている。長尺フレーム41には、長尺フレーム41に対して下向きに延び、床面に接触可能な複数の脚部材(図示せず)が設けられている。各脚部材は、長尺フレーム41が床面から離れた位置で水平に配置されるように形成されている。
【0019】
モーターローラー42は、内部にモーター及び減速機を内蔵したローラーである。モーターは、例えば、サーボモータである。モーターローラー42は、長尺フレーム41に固定される中心軸と、中心軸の周りに回転するように中心軸の外側に配置され、測定対象の単管パイプと接触する円筒部材と、を備える。各モーターローラー42は、一対の長尺フレーム41の間に、互いに長尺フレーム41の長手方向に間隔を空けて配置されている。モーターローラー42の長さは、一対の長尺フレーム41の間の距離と略同一である。
【0020】
モーターローラー42のモーターには、周波数の調整された電流を供給することでモーターの回転を制御するインバータが接続されている。インバータは、制御装置100に通信可能に接続され、制御装置100からの制御信号に基づいて、電源から入力された電力の電圧及び周波数を調整し、調整された電力をモーターに向けて出力する。
【0021】
インバータには、インバータからの出力を停止させる緊急停止用スイッチと、モーターの回転方向を反転させる回転反転スイッチとが設けられている。緊急停止用スイッチは、モーターの回転を即座に停止させる場合に作業員により操作され、回転反転スイッチは、単管パイプを前方側に引き戻す際に作業員により操作される。緊急停止スイッチは、ユーザにより操作されると、制御装置100を仲介せずに制御線を直接開放するように構成され、モーターローラー42を確実に停止させることができる。
【0022】
図5に示すように、一部のモーターローラー42には、いずれも単管パイプに接触し、単管パイプの位置を規制する一対のリングガイド42aが設けられている。リングガイド42aは、単管パイプの位置決めが容易になるように、例えば、円錐台形状に形成されている。リングガイド42aは、金属材料、プラスチック又はゴムで形成されてもよいが、スクリーニング後の拭き取り作業を考慮すると、金属材料であることが好ましい。
【0023】
図6に示すように、規制部材43は、第1の規制部材43Aと、第2の規制部材43Bと、を備える。第1の規制部材43A及び第2の規制部材43Bは、いずれもサーベイメータ2の前方側及び後方側にそれぞれ配置され、その前後が一対のモーターローラー42により挟まれている。第1の規制部材43Aは、第2の規制部材43Bよりも前方側又は後方側に配置されている。第1の規制部材43Aは、前方から搬送された単管パイプを搬送方向に誘導し、第2の規制部材43Bは、第1の規制部材43Aと共に単管パイプの径方向の動きを規制する。
【0024】
第1の規制部材43Aは、一対の長尺フレーム41に固定され、一対の長尺フレーム41に垂直な方向に延びる本体43aと、各単管パイプを挟み込むように本体43aに配置され、各単管パイプの表面で転動することで各単管パイプの径方向の移動を規制する一対の小型ローラー43bを備える。小型ローラー43bは、本体43aに対して単管パイプの搬送方向に垂直な軸周りに回転可能に支持されている。一対の小型ローラー43bの組は、並行して測定する単管パイプの数に合わせて設けられている。
【0025】
第2の規制部材43Bは、一対の長尺フレーム41に固定され、一対の長尺フレーム41に垂直な方向に延びる本体43cと、単管パイプを挟み込むように本体43cに配置され、単管パイプに接触することで単管パイプの径方向の移動を規制する一対の爪43dを備える。一対の爪43dの組は、並行して測定する単管パイプの数に合わせて設けられている。
【0026】
図7を参照して、実施の形態に係るサーベイ測定システム1のハードウェア構成を説明する。制御装置100には、A/D変換器が接続され、A/D変換器は、サーベイメータ2及び搬送ユニット4のインバータにそれぞれ接続されている。A/D変換器は、サーベイメータ2及びインバータを接続するためのI/Oインターフェースを備える。A/D変換器は、制御装置100から制御信号を受け取り、I/Oインターフェースからインバータに向けて出力する。インバータは、I/Oインターフェースからの出力信号に基づいて電圧及び周波数が調整された電力をモーターに向けて供給する。
【0027】
図8を参照して、実施の形態に係る制御装置100のハードウェア構成を説明する。制御装置100は、例えば、汎用コンピュータである。制御装置100は、操作部110と、表示部120と、通信部130と、発音部140と、記憶部150と、制御部160と、を備える。制御装置100の各部は、内部バス(図示せず)を介して互いに通信可能に接続されている。
【0028】
操作部110は、ユーザの指示を受け付け、受け付けた操作に対応する操作信号を制御部160に供給する。操作部110は、例えば、タッチパッド、キーボードを備える。
【0029】
表示部120は、制御部160から供給されるデータに基づいて、ユーザに向けて各種の画像を表示する。表示部120は、例えば、各サーベイメータ2による単管パイプの放射線量の測定値を表示する。
【0030】
通信部130は、インターネットのような通信ネットワークや各種の装置に接続することが可能なインターフェースである。
【0031】
発音部140は、例えば、スピーカーを備え、制御部160から供給された音声信号に基づいてユーザに向けて警告音を含む各種の音を発する。
【0032】
記憶部150は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリを備える。記憶部150は、制御部160に実行されるプログラムや各種のデータ、例えば、サーベイメータ2のサンプリング周期を記憶する。また、記憶部150は、制御部160が処理を実行するためのワークメモリとしても機能する。記憶部150は、警告閾値記憶部151と、測定値記憶部152と、をさらに備える。
【0033】
図9(a)に示すように、警告閾値記憶部151は、ユーザにより設定されたサーベイメータ2毎(チャンネル毎)の警告閾値を記憶する。サーベイメータ2が測定した放射線量が警告閾値以上である場合、単管パイプを放射線管理区域外に持ち出すことができない。警告閾値は、サーベイメータ2の検出部の型式に合わせて設定され、デフォルト値は、例えば、400μSv(マイクロシーベルト)である。
【0034】
図9(b)に示すように、測定値記憶部152は、サーベイメータ2毎(チャンネル毎)に測定された放射線量の測定値を、測定日時に対応付けて記憶する。
【0035】
図8に戻り、制御部160は、制御装置100の各部の制御を行うプロセッサを備える。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御部160は、操作部110からの操作信号に基づいて、モーターローラー42のモーターに接続されたインバータに向けて制御信号を供給する。また、制御部160は、記憶部150に記憶されているプログラムを実行することにより、図11のスクリーニング処理を実行する。制御部160は、機能的には、取得部161と、判定部162と、出力部163と、を備える。
【0036】
取得部161は、モーターローラー42の回転中に各サーベイメータ2により測定された放射線量のデータを取得し、測定値記憶部152に記憶させる。取得部161による放射線量のデータの取得には、サーベイメータ2から放射線量のデータを取得することのみならず、測定値記憶部152に記憶された放射線量のデータを読み出すことも含まれる。
【0037】
判定部162は、取得部161により取得された各サーベイメータ2による放射線量の測定値とサーベイメータ2毎に設置された警告閾値とを比較し、いずれかの測定値が警告閾値以上であると判定された場合に搬送ユニット4のインバータに向けて停止指令を供給して各モーターローラー42の回転を停止させると共に、発音部140にユーザに向けた警告音を発生させる。
【0038】
出力部163は、取得部161により取得された各サーベイメータ2による放射線量の測定値を外部に出力する。出力部163は、例えば、各サーベイメータ2による放射線量の測定値を示す表示画面を表示部120に表示させる。図10は、出力部163が表示部120に表示させる表示画面の一例である。図10の表示画面では、測定値の時間変化を右上のグラフで、測定値の瞬時値を下側のアナログメータのメータ針で表現している。図10の表示画面の左上には、警告閾値(警報値)、サンプリング周期(サンプリング速度)といったパラメータの入力操作を受け付けるインターフェースが設けられている。
以上が、制御装置100のハードウェア構成である。
【0039】
(スクリーニング処理)
次に、図11のフローチャートを参照して、実施の形態に係る制御装置100の制御部160が実行するスクリーニング処理の流れを説明する。
【0040】
まず、制御部160は、ユーザからの指示を受け付けると、モーターローラー42の回転を開始させる(ステップS1)。ユーザが操作部110を操作して測定開始を指示すると、モーターローラー42が回転を開始する。モーターローラー42が回転を開始すると、操作部110がユーザによる停止の指示を受け付けるか、前述の緊急停止スイッチがユーザにより操作されるか、サーベイメータ2からの測定値が警告閾値以上となるまでモーターローラー42は回転を継続する。ユーザは、モーターローラー42が回転していることを確認すると、搬送ユニット4上に3台の単管パイプをセットする。セットした3台の単管パイプが後方に向けて搬送されると、ユーザは搬送ユニット4上に新たな単管パイプを次々にセットする。対象とする全ての単管パイプの測定が終了するまで、ユーザはこの作業を繰り返す。
【0041】
次に、取得部161は、各サーベイメータ2に通過中の3台の単管パイプの放射線量を測定させることで、各サーベイメータ2から3台の単管パイプの放射線量の測定データを取得する(ステップS2)。
【0042】
次に、取得部161は、取得した放射線量の測定値を測定値記憶部152に記憶させ、出力部163は、サーベイメータ2毎の測定値を表示部に表示させる(ステップS3)。
【0043】
次に、判定部162は、ステップS2の処理で取得した各測定値をサーベイメータ2毎に設定され、警告閾値記憶部151に記憶された警告閾値と比較し、それぞれの測定値が警告閾値以上であるものが1つでも存在するかどうかを判定する(ステップS4)。それぞれの測定値が警告閾値以上であるものが1つでも存在すると判定された場合(ステップS4;Yes)、判定部162は、各モーターローラー42の回転を停止させ(ステップS5)、発音部140で警告音をユーザに向けて発生させ(ステップS6)、処理を終了する。
【0044】
他方、それぞれの測定値が警告閾値以上であるものが存在しないと判定された場合(ステップS4;No)、制御部160は、ステップS2の処理で測定データを取得してからサンプリング周期が経過したかどうかを判定する(ステップS7)。サンプリング周期が経過したと判定された場合(ステップS7;Yes)、制御部160は、ステップS2に処理を戻す。他方、サンプリング周期が経過していないと判定された場合(ステップS7;No)、サンプリング周期が経過するまで処理を待機する。
以上が、スクリーニング処理の流れである。
【0045】
以上説明したように、実施の形態に係るサーベイ測定システム1は、単管パイプを一定方向に搬送する搬送ユニット4と、単管パイプを囲むように配置され、搬送ユニット4により搬送される単管パイプの放射線量を順次測定する複数のサーベイメータ2と、搬送ユニット4及びサーベイメータ2に対して接続され、いずれかのサーベイメータ2から取得した単管パイプの放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、搬送ユニット4による単管パイプの搬送を停止させる制御装置100と、を備える。このため、携帯用のサーベイメータを用いて作業員がスクリーニングを実施する場合と比べてスクリーニングを効率的に実施できる。
【0046】
本発明は上記の実施形態に限られず、以下に述べる変形も可能である。
【0047】
(変形例)
上記実施の形態では、1本の単管パイプの放射線量を3台のサーベイメータ2で測定していたが、本発明はこれに限られない。例えば、1本の単管パイプの放射線量を2台以下のサーベイメータ2で測定してもよく、4台以上のサーベイメータ2で測定してもよい。
【0048】
上記実施の形態では、搬送ユニット4に支持された支持部材3により複数のサーベイメータ2が支持されていたが、本発明はこれに限られない。サーベイメータ2を支持する手段は任意であり、例えば、サーベイメータ2を天井や壁面から吊り下げてもよい。
【0049】
上記実施の形態では、複数のモーターローラー42により単管パイプを搬送していたが、本発明はこれに限られない。例えば、図12に示すように、モーターローラー42の両隣にモーターが内蔵されない一対のローラー44を設け、一対のローラー44とモーターローラー42とをベルト45のような動力伝達手段で接続することで、モーターローラー42の回転を両隣の一対のローラー44に伝達するように構成してもよい。動力伝達手段は、例えば、歯車とチェーンで構成してもよい。
【0050】
上記実施の形態では、モーターローラー42及び規制部材43により単管パイプを一定方向に搬送していたが、本発明はこれに限られない。例えば、モーターローラー42及び規制部材43をベルトコンベアに置き換えてもよい。また、モーターローラー42の数を削減するため、モーターローラー42の間にモーターが内蔵されないローラーを適宜設けてもよい。
【0051】
上記実施の形態では、制御装置100が搬送ユニット4に設けられた支持アーム5によりユーザが視認可能となるように支持されていたが、本発明はこれに限られない。制御装置100の設置箇所は任意であり、例えば、搬送ユニット4から離れた作業台に設置されてもよい。
【0052】
上記実施の形態では、3本の単管パイプの放射線量を並行して測定していたが、本発明はこれに限られない。2本以下の単管パイプの放射線量を並行して測定してもよく、4本以上の単管パイプの放射線量を並行して測定してもよい。
【0053】
上記実施の形態では、単管パイプの放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、各モーターローラー42の回転を停止させた後、発音部140で警告音をユーザに向けて発生させていたが、本発明はこれに限られない。発音部140で警告音をユーザに向けて発生させた後、各モーターローラー42の回転を停止させてもよい。また、各モーターローラー42の回転を停止する工程と発音部140で警告音をユーザに向けて発生する工程を並行して実行してもよい。
【0054】
上記実施の形態では、単管パイプの放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、搬送ユニット4による単管パイプの搬送を停止していたが、本発明はこれに限られない。例えば、搬送ユニット4の上流側に振り分け装置を設置し、振り分け装置が放射線量の測定値が警告閾値以上である単管パイプを搬送ライン外にはじいたり、着色剤を塗布又は噴霧することで着色したり、シールを貼り付けたりするように構成してもよい。
【0055】
上記実施の形態では、複数の単管パイプの放射線量を測定していたが、本発明はこれに限られない。放射線量の測定対象は任意であり、例えば、仮設足場の足場板を測定対象としてもよい。この場合、第1のブリッジ部材32に検出部を下側に向けた複数のサーベイメータ2を保持させると共に、第2のブリッジ部材33に検出部を上側に向けた複数のサーベイメータ2を保持させる。また、一対の柱状部材31のそれぞれにも、互いに対向する向きでサーベイメータ2を保持させる。これにより搬送ユニット4により搬送される足場板の上下左右面の放射線量を順次測定するように構成すればよい。
【0056】
上記実施の形態では、放射線量の測定データは制御装置100の測定値記憶部152に記憶されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、各種データは、その全部又は一部が通信ネットワークを介して外部のサーバやコンピュータに記憶されていてもよい。
【0057】
上記実施の形態では、通信ネットワークとしてインターネットを用いていたが、本発明はこれに限られない。例えば、通信ネットワークは、LAN(Local Area Network)や専用線を用いて実現してもよい。
【0058】
上記実施の形態では、制御装置100は、記憶部150に記憶されたプログラムに基づいて動作していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、プログラムにより実現された機能的な構成をハードウェアにより実現してもよい。
【0059】
上記実施の形態では、制御装置100は、汎用コンピュータであったが、本発明はこれに限られない。制御装置100は、専用のシステムで実現してもよく、クラウド上に設けられたコンピュータであってもよい。
【0060】
上記実施の形態では、制御装置100が実行する処理は、上述の物理的な構成を備える装置が記憶部150に記憶されたプログラムを実行することによって実現されていたが、本発明は、プログラムとして実現されてもよく、そのプログラムが記録された記憶媒体として実現されてもよい。
【0061】
また、上述の処理動作を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto-Optical Disk)といったコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理動作を実行する装置を構成してもよい。
【0062】
上記実施の形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の趣旨を逸脱しない範囲でさまざまな実施の形態が可能である。実施の形態や変形例で記載した構成要素は自由に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した発明と均等な発明も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0063】
1 サーベイ測定システム
2 サーベイメータ
3 支持部材
4 搬送ユニット
42 モーターローラー
43 規制部材
100 制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るサーベイ測定システムは、
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物に向かって配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備える。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物に向かって配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備えるサーベイ測定システム。
【請求項2】
各サーベイメータは、前記対象物に対して異なる方向から放射線量を測定する、
請求項1に記載のサーベイ測定システム。
【請求項3】
各サーベイメータは、前記対象物に向かって異なる方向に延び、隣り合う前記サーベイメータのそれぞれのなす角が等しくなるように放射状に配置されている、
請求項1又は2に記載のサーベイ測定システム。
【請求項4】
前記サーベイ測定システムは、前記対象物を囲むように配置された3つ以上のサーベイメータを備える、
請求項3に記載のサーベイ測定システム。
【請求項5】
前記サーベイ測定システムは、前記搬送ユニットにより支持され、前記対象物を囲むように各サーベイメータを支持する支持部材をさらに備える、
請求項1からのいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項6】
前記制御装置は、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、ユーザに向けて警告を報知する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項7】
前記搬送ユニットは、複数の対象物を同時に搬送可能に構成され、
前記サーベイメータは、各対象物を囲むように前記対象物毎に複数台が割り当てられている、
請求項1から6のいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項8】
前記搬送ユニットは、
前記複数の対象物が載せられ、前記複数の対象物を同時に一定方向に搬送する複数のモーターローラーと、
前記モーターローラーに隣接して配置され、各対象物が前記搬送ユニットの幅方向に移動しないように各対象物の位置をそれぞれ規制する規制部材と、を備える、
請求項7に記載のサーベイ測定システム。
【請求項9】
前記複数のモーターローラーのうち少なくとも一部のモーターローラーには、前記対象物毎に並べて設けられ、各対象物が前記搬送ユニットの幅方向に移動しないように各対象物の位置をそれぞれ規制する一対のリングガイドが設けられている、
請求項8に記載のサーベイ測定システム。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るサーベイ測定システムは、
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物に向かって配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備えるサーベイ測定システムであって、
前記サーベイ測定システムは、前記対象物を囲むように配置された3つ以上のサーベイメータを備え、
各サーベイメータは、前記対象物に向かって異なる方向に延び、隣り合う前記サーベイメータのそれぞれのなす角が等しくなるように放射状に配置されている
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を一定方向に搬送する搬送ユニットと、
前記対象物に向かって配置され、前記搬送ユニットにより搬送される前記対象物の放射線量を順次測定する複数のサーベイメータと、
前記搬送ユニット及び前記サーベイメータに対して接続され、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、前記搬送ユニットによる前記対象物の搬送を停止させる制御装置と、
を備えるサーベイ測定システムであって、
前記サーベイ測定システムは、前記対象物を囲むように配置された3つ以上のサーベイメータを備え、
各サーベイメータは、前記対象物に向かって異なる方向に延び、隣り合う前記サーベイメータのそれぞれのなす角が等しくなるように放射状に配置されている、
サーベイ測定システム。
【請求項2】
各サーベイメータは、前記対象物に対して異なる方向から放射線量を測定する、
請求項1に記載のサーベイ測定システム。
【請求項3】
前記サーベイ測定システムは、前記搬送ユニットにより支持され、前記対象物を囲むように各サーベイメータを支持する支持部材をさらに備える、
請求項1又は2に記載のサーベイ測定システム。
【請求項4】
前記制御装置は、いずれかのサーベイメータから取得した前記対象物の放射線量の測定値が警告閾値以上である場合に、ユーザに向けて警告を報知する、
請求項1からのいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項5】
前記搬送ユニットは、複数の対象物を同時に搬送可能に構成され、
前記サーベイメータは、各対象物を囲むように前記対象物毎に複数台が割り当てられている、
請求項1からのいずれか1項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項6】
前記搬送ユニットは、
前記複数の対象物が載せられ、前記複数の対象物を同時に一定方向に搬送する複数のモーターローラーと、
前記モーターローラーに隣接して配置され、各対象物が前記搬送ユニットの幅方向に移動しないように各対象物の位置をそれぞれ規制する規制部材と、を備える、
請求項に記載のサーベイ測定システム。
【請求項7】
前記複数のモーターローラーのうち少なくとも一部のモーターローラーには、前記対象物毎に並べて設けられ、各対象物が前記搬送ユニットの幅方向に移動しないように各対象物の位置をそれぞれ規制する一対のリングガイドが設けられている、
請求項に記載のサーベイ測定システム。