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特開2023-79470多発性骨髄腫の処置のための医薬組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079470
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】多発性骨髄腫の処置のための医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20230601BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230601BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230601BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/136 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/381 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/5513 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/426 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/404 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/495 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 31/428 20060101ALI20230601BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230601BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P35/00
A61P25/00
A61P15/00
A61K31/136
A61K31/381
A61K31/53
A61K31/437
A61K31/4985
A61K31/5513
A61K31/4709
A61K31/505
A61K31/426
A61K31/519
A61K31/404
A61K31/495
A61K31/428
A61P43/00 111
A61P13/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021192959
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】592068200
【氏名又は名称】学校法人東京薬科大学
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(72)【発明者】
【氏名】田中 正人
(72)【発明者】
【氏名】浅野 謙一
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C084AA17
4C084NA14
4C084ZA02
4C084ZA81
4C084ZB26
4C084ZC61
4C086AA01
4C086AA02
4C086BB02
4C086BC13
4C086BC28
4C086BC42
4C086BC52
4C086BC62
4C086BC64
4C086BC82
4C086BC84
4C086CB05
4C086CB11
4C086CB22
4C086GA04
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA81
4C086ZB26
4C086ZC41
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA31
4C206MA01
4C206MA04
4C206NA14
4C206ZA02
4C206ZA81
4C206ZB26
4C206ZC41
(57)【要約】
【課題】
本発明は、多発性骨髄腫を処置するための医薬組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
c-Mafを発現した細胞を有する対象において、がんを処置するための医薬組成物であって、c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
c-Mafを発現した細胞を有する対象において、がんを処置するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物。
【請求項2】
前記がんが、多発性骨髄腫、乳がんおよび前立腺がんからなる群より選択される少なくとも1以上である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記がんが、多発性骨髄腫である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
c-Mafを発現した細胞を有する対象において、骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物。
【請求項5】
前記対象が、ヒト、サル、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヒツジ、イヌおよびネコからなる群より選択される哺乳動物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記c-Mafの活性を阻害する化合物が、式(I-a)~(XVI-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである、請求項1~5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【化1】



【請求項7】
前記c-Mafの活性を阻害する化合物が、式(V-a)および(VII-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである、請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【化2】

【請求項8】
骨髄腫細胞の増殖を促進する経路を阻害する組成物であって、
前記骨髄腫細胞の増殖を促進する経路は、c-Mafを発現した細胞と、cyclin D2、integrin β7およびCCR1からなる群より選択される少なくとも一つとを含み、
前記組成物が、c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、組成物。
【請求項9】
c-Mafの発現により媒介される障害またはc-Mafの発現により媒介される病態を処置するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物。
【請求項10】
cyclin D2、 integrin β7およびCCR1の少なくとも1つの発現を阻害する組成物であって、
式(I-a)~(XVI-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む、組成物。
【請求項11】
多発性骨髄腫を処置するための医薬組成物であって、
式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、医薬組成物。
【化3】

【請求項12】
骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物であって、
式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、医薬組成物。
【化4】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多発性骨髄腫の処置のための医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
多発性骨髄腫(MM:Multiple Myeloma)は、血液細胞の1つである形質細胞のがんである。形質細胞は、骨髄でつくられる血液細胞のうち、白血球の一種であるB細胞から分化した細胞であり、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物から体を守る抗体をつくる働きを有する。この形質細胞が、がん化して骨髄腫細胞となり、多発性骨髄腫を発症する。骨髄腫細胞は骨髄の中で増加し、異物を攻撃する能力のない、無秩序な抗体(いわゆる「Mタンパク」)を産生し続け、反対に正常な抗体は産生されなくなる。そのため、これらの骨髄腫細胞やMタンパクが、様々な症状を引き起こすと考えられている。MM患者では、骨および骨髄が攻撃され、最終的には、骨格系全体にわたる多発性の腫瘍および病変がもたらされる。
【0003】
現在利用可能な多発性骨髄腫の治療法としては、化学療法や幹細胞移植の他、サリドマイド(サロミド(登録商標))、ボルテゾミブ(ベルケード(登録商標))、パミドロネート(アレディア(登録商標))およびゾレドロン酸(ゾメタ(登録商標))等が挙げられる。その他、多発性骨髄腫の発症に関与する分子または細胞を標的とした治療薬も提案されている。このような治療薬としては例えば、抗CD38抗体(例えばダラツムマブ(ダラザレックス(登録商標))や、抗CS1抗体(例えば、抗SLAMF7(Signaling Lymphocyte Activation Molecule Family member 7)抗体であるエロツズマブ(エムプリシティ(登録商標))が挙げられる(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。さらには、既存の治療薬を複数種組み合わせた併用療法も提案されている(特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5843884明細書
【特許文献2】特許第6494053号明細書
【特許文献3】特開2014-139187号公報
【特許文献4】特許第5665862号明細書
【特許文献5】特表2017-528462号公報
【特許文献6】特表2017-525713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、多発性骨髄腫を処置するための医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、炎症性腸疾患の発症メカニズムを研究する中で、多発性骨髄腫の発症にも関与していることが知られている転写因子c-Mafが、炎症の発症に関与していることを見出した。すなわち、本発明者らの行ってきた研究は以下のとおりである。
【0007】
腸管粘膜近傍に常在するマクロファージは、IL-10依存的に腸内細菌に対する免疫寛容を維持していると考えられているが、常在菌との平和的共存状態と病原菌の侵入とを識別する分子学的および細胞学的機序はほとんど明らかになっていなかったところ、本発明者らは、鋭意研究の結果、腸管粘膜近傍に常在するマクロファージのうち、CD169マクロファージが消化管粘膜固有層に常在し、炎症性腸疾患の病態形成に重要な役割を担うことを見出した。具体的には、CX3CR1陽性マクロファージが粘膜固有層全体に均一に分布するのに対し、CD169マクロファージは粘膜直下にはほとんど存在せず、その大部分が粘膜筋板側に偏在していることを見出した。
【0008】
また、CD169マクロファージを消失したマウスでは、デキストラン硫酸ナトリウム(Dextran Sodium Sulfate(DSS))誘導性腸炎の臨床症状が劇的に改善すること、これらのマウスでは腸管粘膜に浸潤するLy6C高発現炎症性マクロファージが顕著に減少していたが、一方で、好中球、好酸球、樹状細胞の数には大きな変動は認められないことを見出した。これらの知見に基づき、本発明者らは、CD169マクロファージを炎症性腸疾患に関与する有用なターゲットと考え、当該疾患の治療法を提案している(特開2016-222656号公報)。
【0009】
本発明者らはさらに研究を進めたところ、CD169マクロファージによって産生されるケモカイン(CCL8)が炎症性単球を動員して炎症を誘発すること、および、当該ケモカインの産生にはCD169マクロファージ内の転写因子c-Mafが関与していることを見出した。そして、上記知見に基づき、炎症を抑制することを目的として、転写因子c-Mafの転写活性を阻害する物質を見出した。
【0010】
一方で、多発性骨髄腫の患者において、c-Mafの過剰な活性化が多発性骨髄腫の増殖を促進する症例があることがわかっている。具体的に、このような患者では、c-Mafがcyclin D2、 integrin β7およびCCR1の活性化を介して、がんの悪性化進展が促進される(Herath NI: GSK3-mediated MAF phosphorylation in multiple myeloma as a potential therapeutic target.(2014)および『新しい診断と治療のABC 多発性骨髄腫』(2014)、畠清彦)(図2参照)。
【0011】
そこで、本発明者らは、c-Mafの転写活性を阻害する物質を多発性骨髄腫の処置に応用できると考え、本発明を成すに至った。
【0012】
即ち、本発明は以下を提供する:
[1]c-Mafを発現した細胞を有する対象において、がんを処置するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物;
[2]前記がんが、多発性骨髄腫、乳がんおよび前立腺がんからなる群より選択される少なくとも1以上である、[1]に記載の医薬組成物;
[3]前記がんが、多発性骨髄腫である、[1]または[2]に記載の医薬組成物;
[4]c-Mafを発現した細胞を有する対象において、骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物;
[5]前記対象が、ヒト、サル、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヒツジ、イヌおよびネコからなる群より選択される哺乳動物である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の医薬組成物;
[6]前記c-Mafの活性を阻害する化合物が、式(I-a)~(XVI-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである、[1]~[5]のいずれか1項に記載の医薬組成物;
【化1】




[7]前記c-Mafの活性を阻害する化合物が、式(V-a)および(VII-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである、[1]~[6]のいずれか1項に記載の医薬組成物;
【化2】


[8]骨髄腫細胞の増殖を促進する経路を阻害する組成物であって、
前記骨髄腫細胞の増殖を促進する経路は、c-Mafを発現した細胞と、cyclin D2、integrin β7およびCCR1からなる群より選択される少なくとも一つとを含み、
前記組成物が、c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、組成物;
[9]c-Mafの発現により媒介される障害またはc-Mafの発現により媒介される病態を処置するための医薬組成物であって、
c-Mafの活性を阻害する化合物を含む、医薬組成物;
[10]cyclin D2、 integrin β7およびCCR1の少なくとも1つの発現を阻害する組成物であって、
式(I-a)~(XVI-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む、組成物;
[11]多発性骨髄腫を処置するための医薬組成物であって、
式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、医薬組成物。
【化3】


[12]骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物であって、
式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、医薬組成物。
【化4】

【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多発性骨髄腫を処置するための組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、多発性骨髄腫の発症メカニズムを示す。
図2図2は、多発性骨髄腫の増殖速度亢進および転移促進のメカニズムの概要を示す。
図3図3は、ルシフェラーゼアッセイによるc-Maf阻害剤スクリーニングの手順を示す。
図4図4は、c-Maf阻害剤スクリーニングの結果を示す。
図5図5は、低分子化合物ライブラリーからのスクリーニング手順を示す。
図6A図6Aは、多発性骨髄腫の増殖を抑制する化合物の選別のための試験手順を示す。各化合物の添加から5日後に生細胞の数を測定した。
図6B図6Bは、各化合物添加から5日後の骨髄腫生細胞数を示す。本図の結果をもとに、骨髄腫細胞の増殖を抑制する化合物を三種類選別した。
図7A図7Aは、多発性骨髄腫の増殖抑制に関する濃度依存性の試験手順を示す。各化合物を異なる濃度(0~20μM)添加し、5日後に生細胞の数を測定した。
図7B図7Bは、各濃度における、5日後の多発性骨髄腫の増殖抑制を示す。本図は、特定のc-Maf阻害剤が濃度依存的にヒト多発性骨髄腫細胞の増殖を抑制したことを示す。
図8図8は、c-Mafの発現と多発性骨髄腫の増殖抑制との関係を示す。c-Mafを高発現する多発性骨髄腫RPMI8226およびc-Mafを発現しない多発性骨髄腫U266について、各化合物の増殖抑制を試験した結果、特定の化合物(3214 (IBS003214) および7125 (IBS007125))が、c-Maf依存的に多発性骨髄腫の増殖を抑制したのに対し、他の化合物8493(IBS008493)の骨髄腫細胞増殖抑制効果はc-Maf非依存的であったことを示す。
図9図9は、選別した化合物の存在下、RPMI8226を3日間培養した場合の、サイクリンD2、インテグリンβ7およびCCR1の相対発現量を示す。本結果は、選別した化合物ががんの悪性化に関与するこれらのMaf標的遺伝子群を抑制したことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
【0016】
本発明の第1の側面は、c-Mafを発現した細胞を有する対象において、がんを処置するための医薬組成物に関する。本組成物は、c-Mafの活性を阻害する化合物、特に、c-Mafの転写活性を阻害する化合物を含有する。このような化合物を、本明細書において、「Maf阻害剤」とも称する。
【0017】
本明細書において「Maf」の語は、具体的には「c-Maf」を意味する。Maf群転写因子は、大Maf群因子と小Maf群因子とに大別される。大Maf群因子としては、Mafa、Mafb、c-Maf、Nrlが挙げられ、小Maf群因子としては、Maff、Mafg、Mafkが挙げられる。大Maf群因子は転写活性化ドメインを有するのに対し、小Maf群因子は転写活性化ドメインを持たない。大Maf群因子および小Maf群因子はどちらも、塩基性領域-ロイシンジッパー(bZIP)ドメインを介してホモ二量体またはヘテロ二量体を形成して標的DNA配列を認識し結合する、DNA結合性のタンパク質である。本明細書中で用いる「Maf」は、大Maf群因子のうちの「c-Maf」を意味するものとし、本明細書において、「Maf」の語と「c-Maf」の語とは同義であり、互換可能に用いられるものとする。
【0018】
本明細書において、「c-Mafを発現した細胞」は、典型的には、腫瘍細胞である。腫瘍細胞としては、例えば、多発性骨髄腫、乳がんおよび前立腺がん等の腫瘍細胞が挙げられる。
【0019】
「c-Mafを発現した細胞を有する対象」とは、いずれかの細胞にc-Mafを発現している対象をいい、好ましくは、c-Mafを発現している腫瘍細胞を有する対象をいう。c-Mafの発現は、当該分野で既知の方法、例えば、フローサイトメトリー、免疫細胞染色、リアルタイムRT-PCR等によって検出することができる。
【0020】
好ましい態様において、「c-Mafを発現した細胞を有する対象」は、「c-Mafの発現が亢進した細胞を有する対象」または「c-Mafの発現が上昇した細胞を有する対象」である。c-Mafに関して、「発現が亢進した」または「発現が上昇した」とは、その対象において、参照サンプルまたはコントロールサンプルにおけるc-Maf遺伝子の発現レベルと比較して、より高いMaf遺伝子の発現レベルを呈することを意味する。上昇した発現レベルは、ある遺伝子または16q23もしくは16q22-24染色体遺伝子座の増幅または転座によって、他の機序を排除せずに引き起こされ得る。具体的に、対象における細胞中のc-Mafの発現レベル、または、対象から単離されたサンプル中のc-Mafの発現レベルが、参照またはコントロールと比較して、例えば2.0倍以上上昇している場合、対象において、Mafの発現が亢進しているか、または上昇しているとみなされる。好ましい態様において、対象から単離されたサンプル中のc-Mafの発現レベルは、参照またはコントロールと比較して、3.0倍以上、4.0倍以上、5.0倍以上、6.0倍以上、7.0倍以上または10倍以上、上昇している。c-Mafの発現レベルは、当該分野で既知の手法、例えば、PCR等によって決定することができる。
【0021】
「対象」は、脊椎動物、好ましくは哺乳動物である。本明細書において、「哺乳動物」の語は、哺乳動物に分類されるあらゆる動物を指すために使用され、例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヒツジ、イヌ、ネコが含まれるが、これらに限定されない。本明細書において、望ましい哺乳動物はヒトである。
【0022】
一態様において、「対象」が「c-Mafを発現した細胞を有する」、「c-Mafの発現が亢進した細胞を有する」または「c-Mafの発現が上昇した細胞を有する」とは、対象が、c-Mafの発現により媒介される障害に罹患しているか、またはc-Mafの発現により媒介される病態を有することを意味する。
【0023】
「c-Mafの発現により媒介される障害」は、例えばがんである。「がん」には、Mafの発現が関与するがんが含まれ、例えば、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄増殖性腫瘍、乳がん、肺がん、前立腺がん、腎臓がん、大腸がん、悪性黒色腫、骨腫瘍、軟部腫瘍、脳腫瘍、舌がん、咽頭がん、食道がん、甲状腺がん、肺がん、胃がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、腎細胞がん、前立腺がん、腎臓がん、膀胱がん、皮膚がん、肝臓がんおよび膵がんが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい態様において、「がん」は、多発性骨髄腫、乳がん、肺がんおよび前立腺がんから選択される少なくとも1つである。より好ましい態様において、「がん」は多発性骨髄腫である。
【0024】
「処置」の語は、治療処置と予防策の両方を指し、その目的は望ましくない生理学的変化あるいは障害を予防する、または遅らせる(軽減する)ことである。本発明の内容において、有益なあるいは望ましい臨床結果には、検出可能か否かに係わらず、症状の緩和並びに疾患の範囲の縮小、疾患状態の安定化(すなわち、悪化させない)、疾患の進行の遅延あるいは減速、疾患状態の改善あるいは一時的緩和、緩解(部分的緩解および全体的緩解を含む)が含まれるが、これらに限定されない。「処置」は、処置を受けない場合に見込まれる生存期間と比較した生存期間の延長も意味することができる。処置を必要とする対象には、当該状態または障害をすでに有するものに加えて、当該状態または障害を被りやすい対象、あるいは当該状態または障害を予防すべき対象が含まれる。
【0025】
「c-Mafの活性を阻害する化合物」の語は、最も広い意味で使用され、c-Mafの生物学的活性を阻害する化合物が含まれるものとする。「c-Mafの活性を阻害する化合物」には、例えば、c-Maf阻害剤およびc-Mafアンタゴニストが含まれる。
【0026】
「c-Mafの活性を阻害する化合物」の語には、さらに、骨髄腫細胞の増殖を促進する経路(以下、「髄腫細胞増殖促進経路」とも称する。)に関与する化合物および細胞のいずれか1つ以上の生物学的活性を阻害する化合物が含まれるものとする。本明細書において、「骨髄腫細胞の増殖を促進する経路」は、c-Mafを発現した細胞と、cyclin D2、integrin β7およびCCR1から選択される少なくとも1つとを含むものである。好ましくは、「骨髄腫細胞の増殖を促進する経路」は、c-Mafを発現した細胞と、cyclin D2と、integrin β7と、CCR1とを含むものである。より具体的には、「骨髄腫細胞の増殖を促進する経路」は、c-Mafが、cyclin D2、integrin β7およびCCR1の発現を促進すること、または、正に制御することを含む経路をいう。
【0027】
本明細書において、「アンタゴニスト」の語は、最も広い意味で使用される。「アンタゴニスト」は分子であり、作用の基となるメカニズムに関わらず、部分的にまたは完全に標的分子の生物学的活性を遮断、阻害、中和、防御および/または干渉するものである。
【0028】
「c-Mafアンタゴニスト」に関連して、標的分子である「c-Maf」の「生物学的活性」とは、例えば、CyClin D2をコードする遺伝子に特異的に結合する能力、Integrin β7をコードする遺伝子に特異的に結合する能力、および、CCR1をコードする遺伝子に特異的に結合する能力である。
【0029】
c-Mafアンタゴニストは例えば、c-Mafをコードする遺伝子の転写を阻害する能力、Mafを特異的に認識してc-Mafを中和する能力、CyClin D2をコードするDNAの領域のRNAへの遺伝情報の転写を阻害または遮断する能力、Integrin β7をコードするDNAの領域のRNAへの遺伝情報の転写を阻害または遮断する能力、および、CCR1をコードするDNAの領域のRNAへの遺伝情報の転写を阻害または遮断する能力する能力に基づいて同定されてよい。
【0030】
c-Mafアンタゴニストは当該分野で既知の方法によって、同定することができる。c-Mafアンタゴニストは、例えば、ルシフェラーゼアッセイによって同定することができる。試験化合物が無い場合と比較して試験化合物が有る場合の方が、発光レベルが低ければ、その試験化合物はc-Mafアンタゴニストの可能性が高い。また、c-Mafアンタゴニストは、その試験化合物が、c-MafのDNAへの結合を阻害することを利用して、例えば、クロマチン免疫沈降PCR法によっても同定できる可能性がある。制限酵素で断片化したゲノムDNAを、抗c-Maf抗体結合ビーズで免疫沈降し、免疫沈降したDNAを、c-Maf結合領域を増幅できるプライマーで定量PCRする。試験化合物が無い場合と比較して試験化合物が有る場合の方が、増幅DNAレベルが低ければ、その試験化合物はc-Mafアンタゴニストである。
【0031】
「c-Mafアンタゴニスト」の例には、天然c-Mafポリペプチド全体もしくは天然c-Mafポリペプチドサブユニットに対する中和抗体、免疫グロブリン定常領域配列と融合したMafサブユニットを含む免疫付着因子、小分子、天然c-Mafポリペプチド全体もしくは天然c-Mafポリペプチドサブユニットに結合するアプタマー、天然c-Mafポリペプチドの全体もしくはサブユニットをコードする遺伝子の翻訳および転写の少なくとも一方を阻害することのできる核酸分子(例えば、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、デコイ、リボザイム)などが含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
ここで、天然c-Mafポリペプチドの配列は、当該分野で既知のデータベースから取得することができる。c-Mafアンタゴニストには、このような配列を有するポリペプチドを特異的に認識する抗体およびその断片や、当該配列と一定の配列同一性(例えば、80%以上、85%以上または90%以上の配列同一性)を有するポリペプチドを特異的に認識する抗体およびその断片などが含まれる。
【0033】
また、c-Mafアンタゴニストには、
・c-Mafポリペプチドをコードする遺伝子、
・c-Mafポリペプチドのアミノ配列と一定の配列同一性(例えば、80%以上、85%以上または90%以上の配列同一性)を有するポリペプチドをコードする遺伝子、
・c-Mafポリペプチドをコードする遺伝子の塩基配列と一定の配列同一性(例えば、80%以上、85%以上または90%以上の配列同一性)を有する塩基配列を有する遺伝子
の翻訳および転写の少なくとも一方を阻害することのできる核酸分子などが含まれる。
【0034】
本明細書において、「抗体」の語は最も広い意味で使用され、特にモノクローナル抗体(例えば中和抗体および作動性抗体)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)および抗体フラグメントが含まれる。目的とする生物学的活性を示す限り、モノクローナル抗体には、キメラ抗体および当該抗体のフラグメントが含まれる。キメラ抗体は、重鎖あるいは軽鎖もしくはその両方の一部分が、特定の種由来の抗体、あるいは特定の抗体クラスあるいはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一であるかまたは相同であり、残りの鎖は別の種由来の抗体ならびにこのような抗体のフラグメント、あるいは別の抗体クラスあるいはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一であるもしくは相同であるものである(米国特許第4,816,567号; Morrison et al.,Proc Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855[1984])。さらにモノクローナル抗体には、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含む、「ヒト化」抗体またはフラグメントが含まれ、当該フラグメントとしては、例えば、Fv、Fab、Fab'、F(ab')、その他抗体の抗原結合部分配列が挙げられるがこれらに限定されない。一態様において、ヒト化抗体は、受容者のCDR由来の残基が、所望の特異性、親和性、能力を持つ非ヒト種(供与体抗体)のCDR由来の残基に置き換わっているヒト免疫グロブリン(受容者抗体)であってもよい。非ヒト種の例には、マウスもしくはラット、ウサギ等がある。一例では、ヒト免疫グロブリンのFv、FR残基は、非ヒトの対応する残基に置換されている。ヒト化抗体は受容者抗体に導入されたCDRまたはフレームワーク配列にもみられない残基を含んでいてもよい。これらの修飾は、抗体の性能を向上させる目的で行われる。一般に、ヒト化抗体は実質的にあらゆる、1つ以上、典型的には2つの可変ドメインを含み、ここで、全てのもしくは実質的に全てのCDR 領域が非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に相当し、且つ全ての、もしくは実質的に全てのFR領域がヒト免疫グロブリン配列のFR領域である。また最適なヒト化抗体は免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部を含み、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域を含む。ヒト化抗体には霊長類化抗体が含まれてもよい。詳細は、当該分野で公知の文献、例えば、Jones et al.,Nature,321:522-525(1986)およびReichmann et al.,Nature,332:323-329(1998)などに記載される。
【0035】
「抗体フラグメント」には、全長抗体の一部分、一般的にはその抗原結合領域または可変領域が含まれる。抗体断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)及びFv断片;単一鎖抗体分子;ダイアボディ;直鎖状抗体;単鎖抗体分子及び抗体断片から形成された多重特異性抗体が含まれる。
【0036】
「モノクローナル抗体」の語は、実質的に均質な抗体、すなわち母集団を含むそれぞれの抗体がわずかに存在してもよい天然に生じ得る変異を除いて同等であるような母集団から得られる抗体を指す。モノクローナル抗体は高度に特異的であり、単一の抗原部位を指向する。更に、典型的には異なる決定基(エピトープ)に向けられた異なる抗体を含む慣用の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は抗原上の単一の決定基に向けられている。
【0037】
「アンチセンスオリゴヌクレオチド」の語は、配列特異的な方法で標的遺伝子の転写あるいは翻訳、もしくはその両方を阻害することができる核酸分子として定義される。「アンチセンス」の語は、その核酸が標的遺伝子のコーディング(「センス」)遺伝子配列に対して相補的であることを指す。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ワトソン-クリック塩基結合によって逆平行方向に新生mRNAとハイブリダイズする。標的mRNA鋳型と結合することによって、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、コードされているタンパク質の翻訳の達成を阻害する。この語には特に「リボザイム」と呼ばれるアンチセンス薬剤が含まれ、これは自然自己スプライシング活性を持つ配列を加えることによって標的RNAの触媒切断を誘導するように設計されたものである(例えば、Warzocha et al., Leuk.Lymphoma 24:267-281[1997]参照) 。
【0038】
好ましい一態様において、「c-Mafアンタゴニスト」または「c-Maf阻害剤」には、下記式(I)~(XVI)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される1以上が含まれる。
【0039】
【化5】

【0040】
式(I)中、Q11は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環、あるいは10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~8個含んでいてもよい)であり;
11は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
12は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
12は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
11は、OまたはSであり;
12は、NR13またはCR1415であり;
13、R14およびR15は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
は、0~7であり;
は、0~5である。
【0041】
11は、好ましくは、10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~8個含んでいてもよい)であり;
11は、より好ましくは、10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
11は、さらに好ましくは、10~12員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
11は、特に好ましくは、12員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
11は、最も好ましくは、12員の芳香環である。
【0042】
11は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
11は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
11は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択される。
【0043】
12は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
12は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
12は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
12は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0044】
12は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
12は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
12は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
12は、特に好ましくは、互いに独立して、ハロゲンおよびニトロから選択され;
12は、最も好ましくは、互いに独立して、臭素およびニトロから選択される。
【0045】
11は、好ましくは、Oである。
【0046】
12は、好ましくは、NR13である。
【0047】
13は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
13は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
13は、さらに好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲンから選択され;
13は、最も好ましくは、水素である。
【0048】
14およびR15は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
14およびR15は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
14およびR15は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲンから選択され;
14およびR15は、最も好ましくは、互いに独立して、水素である。
【0049】
は、好ましくは0~6;より好ましくは0~5;さらに好ましくは0~4;特に好ましくは0~3;極めて好ましくは0~2;さらに極めて好ましくは0~1;最も好ましくは0である。
【0050】
は、好ましくは0~5;より好ましくは0~4;さらに好ましくは0~3;特に好ましくは0~2;極めて好ましくは1~2;最も好ましくは2である。
【0051】
【化6】

【0052】
式(II)中、Q21は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
21は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
22は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
22は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
23は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、-COOR25、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
25は、水素、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよく、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
26は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され、
は、0~5であり;
は、0~4である。
【0053】
21は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
21は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
21は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
21は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0054】
21は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
21は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
21は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択される。
【0055】
22は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
22は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
22は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
22は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0056】
22は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
22は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
22は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
22は、最も好ましくは、互いに独立して、エトキシである。
【0057】
23は、好ましくは、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、-COOR25、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
23は、より好ましくは、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、カルボキシ、-COOR25、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
23は、さらに好ましくは、カルボキシ、-COOR25、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
23は、特に好ましくは、カルボキシ、-COOR25から選択され;
23は、最も好ましくは、-COOR25である。
【0058】
25は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよく、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
25は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよく、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
25は、さらに好ましくは、5員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよく、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
25は、特に好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよく、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
25は、極めて好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1個含んでおり、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)であり;
25は、最も好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Sを1個含んでおり、前記環は、R26で1回以上置換されていてもよい)である。
【0059】
26は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され、
26は、より好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択され、
26は、特に好ましくは、水素である。
【0060】
は、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、特に好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0061】
は、好ましくは0~3、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、特に好ましくは1である。
【0062】
【化7】

【0063】
式(III)中、Q31は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
31は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
32は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
32は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
33は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
34およびR35は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
31は、CHまたはNであり;
32、Z33およびZ34は、互いに独立して、CまたはNであり;
31およびX32は、互いに独立して、OまたはSであり;
は、0~5であり;
は、0~4であり;
は、0~4である。
【0064】
31は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
31は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
31は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
31は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0065】
31は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
31は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
31は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
31は、最も好ましくは、互いに独立して、メチルである。
【0066】
32は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
32は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
32は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
32は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0067】
32は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
32は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
32は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択される。
【0068】
33は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
33は、より好ましくは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
33は、さらに好ましくは、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
33は、最も好ましくは、メトキシである。
【0069】
34およびR35は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
34およびR35は、より好ましくは、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
34およびR35は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
34およびR35は、最も好ましくは、互いに独立して、メチルである。
【0070】
31は、好ましくはNである。Z32、Z33およびZ34は、好ましくは、互いに独立して、Nである。
【0071】
31およびX32は、好ましくは、互いに独立して、Oである。
【0072】
は、好ましくは1~5、より好ましくは1~4、さらに好ましくは1~3、特に好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0073】
は、好ましくは0~4であり、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、特に好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0074】
は、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、特に好ましくは0~1、最も好ましくは1である。
【0075】
【化8】

【0076】
式(IV)中、Q41は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
41は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
42は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
42は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
42は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
43は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
44は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
41およびX42は、互いに独立して、OまたはSであり;
は、0~4であり;
は、0~5であり;
は、0~5である。
【0077】
41は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
41は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
41は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
41は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0078】
41は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
41は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
41は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択される。
【0079】
42は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
42は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
42は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
42は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0080】
42は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
42は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
42は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
42は、最も好ましくは、互いに独立して、フッ素である。
【0081】
43は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
43は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
43は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
43は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0082】
43は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
43は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニルから選択され;
43は、さらに好ましくは、互いに独立して、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニルから選択され;
43は、特に好ましくは、互いに独立して、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニルから選択され;
43は、最も好ましくは、互いに独立して、エトキシカルボニルである。
【0083】
44は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲンから選択され;
44は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
44は、さらに好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択され;
44は、最も好ましくは、水素である。
【0084】
41およびX42は、好ましくは、互いに独立して、Oである。
【0085】
は、好ましくは0~3であり;より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0086】
は、好ましくは1~5であり;より好ましくは1~4であり;さらに好ましくは1~3;特に好ましくは1~2;最も好ましくは1である。
【0087】
は、好ましくは1~5、より好ましくは1~4、さらに好ましくは1~3;特に好ましくは1~2;最も好ましくは1である。
【0088】
【化9】

【0089】
式(V)中、Q51は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
51は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
52は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
53は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
51は、OまたはSであり;
51は、CHまたはNHであり;
52は、CまたはNであり;
53は、NまたはCHであり;
は、0~4であり;
は、0~4である。
【0090】
51は、好ましくは、6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
51は、より好ましくは、6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
51は、さらに好ましくは、6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
51は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0091】
51は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
51は、より好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
51は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択される。
【0092】
52は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
52は、より好ましくは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシから選択され;
52は、さらに好ましくは、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシから選択され;
52は、最も好ましくは、tert-ブチルである。
【0093】
53は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
52は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
52は、さらに好ましくは、水素、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
52は、最も好ましくは、アミノである。
【0094】
51は、好ましくはOである。
【0095】
51は、好ましくはNHである。Z52は、好ましくはNである。
【0096】
53は、好ましくはNである。
【0097】
は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0098】
は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0099】
【化10】

【0100】
式(VI)中、Q61は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
61は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
62は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
62は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
61は、OまたはSであり;
は、1~5であり;
は、0~5である。
【0101】
61は、好ましくは、5員もしくは6員の部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環または環式環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
61は、より好ましくは、5員もしくは6員の部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環または環式環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
61は、さらにより好ましくは、5員もしくは6員の部分的飽和もしくは飽和の環式環であり;
61は、最も好ましくは、5員の飽和環式環である。
【0102】
61は、好ましくは、互いに独立して、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
61は、より好ましくは、互いに独立して、(C1-C2-アルキル)イミノ、(C1-C2-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
61は、さらに好ましくは、互いに独立して、ヒドロキシイミノから選択される。
【0103】
62は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
62は、より好ましくは、5員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
62は、さらに好ましくは、5員の、ヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
62は、特に好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
62は、極めて好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1個含んでいる)であり;
62は、最も好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Sを1個含んでいる)である。
【0104】
62は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノから選択され;
62は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノから選択され;
62は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシから選択される。
【0105】
61は、好ましくは、Oである。
【0106】
は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0107】
は、好ましくは0~4、より好ましく0~3、さらに好ましくは0~2、特に好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0108】
【化11】

【0109】
式(VII)中、Q71は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
71は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
72は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
72は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
73は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
73は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
71およびX72は、互いに独立して、OまたはSであり、
71は、N*またはC*H(ここで、*はQ72と結合している)であり、
72およびZ73は、互いに独立して、-NR75または-CR7677であり、
74は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
75、R76およびR77は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
は、0~5であり;
は、1~5であり;
は、0~4である。
【0110】
71は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
71は、より好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
71は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の、ヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
71は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
71は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0111】
71は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
71は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
71は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
71は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキルおよびC1-C4-アルコキシから選択される。
【0112】
72は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
72は、より好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
72は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の、ヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
72は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
72は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0113】
72は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
72は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシから選択され;
72は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシから選択され;
72は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキルおよびC1-C4-アルコキシから選択され;
72は、最も好ましくは、互いに独立して、メトキシである。
【0114】
73は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
73は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
73は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
73は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキルおよびC1-C4-アルコキシから選択される。
【0115】
71およびX72は、好ましくは、互いに独立して、Oである。
【0116】
71は、好ましくは、N*(ここで、*はQ72と結合している)である。
【0117】
72およびZ73は、好ましくは、互いに独立して、-NR74である。
【0118】
74は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
74は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
74は、さらに好ましくは、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニルから選択され;。
74は、特に好ましくは、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニルから選択され;。
74は、最も好ましくは、メトキシカルボニルである。
【0119】
75、R76およびR77は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
75、R76およびR77は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
75、R76およびR77は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、C1-C4-アルコキシおよびハロゲンから選択され;
75、R76およびR77は、特に好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキルおよびC1-C4-アルコキシから選択され;
75、R76およびR77は、最も好ましくは、互いに独立して、水素である。
【0120】
は、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、特に好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0121】
は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2であり、最も好ましくは1である。
【0122】
は、0~4である。
は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1であり、最も好ましくは0である。
【0123】
【化12】

【0124】
式(VIII)中、Q81は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
81は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
81は、N*またはC*H(ここで、*はR84と結合している)であり;
84は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
81は、OまたはSであり、
82およびZ83は、互いに独立して、OまたはSであり、
82およびX83は、互いに独立して、OまたはSであり、
82およびR83は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
85およびR86は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
は、1~4である。
【0125】
81は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
81は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
81は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
81は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0126】
81は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノから選択され;
81は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキルおよびC1-C6-アルコキシから選択され;
81は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキルから選択され;
81は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4アルキルから選択され;
81は、最も好ましくは、互いに独立して、メチルである。
【0127】
81は、好ましくは、N*(ここで、*はR84と結合している)である。
【0128】
84は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
84は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
84は、さらに好ましくは、水素、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
84は、特に好ましくは、水素、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニルから選択され;
84は、最も好ましくは、プロピルカルボニルである。
【0129】
81は、好ましくは、Sである。
【0130】
82およびZ83は、好ましくは、互いに独立して、Sである。
【0131】
82およびX83は、好ましくは、互いに独立して、Oである。
【0132】
82およびR83は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
82およびR83は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシであり;
82およびR83は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシであり;
82およびR83は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルコキシであり;
82およびR83は、最も好ましくは、互いに独立して、メトキシである。
【0133】
85およびR86は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノから選択され;
85およびR86は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
85およびR86は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキルであり;
85およびR86は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキルであり;
85およびR86は、最も好ましくは、互いに独立して、メチルである。
【0134】
は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0135】
【化13】

【0136】
式(IX)中、Q91は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
91は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
92は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
93は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
91は、OまたはSであり;
92は、OまたはSであり;
91は、NまたはCHであり;
92は、NR94またはCR9596であり;
94、R95およびR96は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
93は、OまたはSであり;
は、1~5であり;
は、0~3であり;
は、1~3である。
【0137】
91は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
91は、より好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
91は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
91は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
91は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0138】
91は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
91は、より好ましくは、互いに独立して、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
91は、さらに好ましくは、互いに独立して、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
91は、特に好ましくは、互いに独立して、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
91は、最も好ましくは、互いに独立して、ジメチルアミノである。
【0139】
92は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
92は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲンから選択され;
92は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲンから選択される。
【0140】
93は、好ましくは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
93は、より好ましくは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
93は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
93は、最も好ましくは、互いに独立して、ヒドロキシである。
【0141】
91は、好ましくはOである。X92は、好ましくはSである。
【0142】
91は、好ましくはNである。
【0143】
92は、好ましくはNR94である。
【0144】
94、R95およびR96は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシから選択され;
94、R95およびR96は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲンから選択され;
94、R95およびR96は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲンから選択され;
94、R95およびR96は、最も好ましくは、互いに独立して、水素である。
【0145】
93は、好ましくはOである。
【0146】
は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0147】
は、好ましくは0~2、より好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0148】
は、好ましくは1~2、より好ましくは2である。
【0149】
【化14】


【0150】
式(X)中、Q101は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
101は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
102は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
101およびX102は、互いに独立して、OまたはSであり;
103は、NR103またはCR104105であり;
101は、SまたはOであり;
102は、NまたはCHであり;
10は、1~5であり、
10は、0~4であり;
103、R104およびR105は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択される。
【0151】
101は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
101は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
101は、より好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
101は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0152】
101は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、から選択され;
101は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
101は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルコキシから選択され;
101は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルコキシから選択され:
101は、最も好ましくは、互いに独立して、エトキシである。
【0153】
102は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
102は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
102は、さらに好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、カルボキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
102は、特に好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、カルボキシ、(C1-C4-アルキル)カルボニル、(C1-C4-アルコキシ)カルボニル、から選択され;
102は、最も好ましくは、カルボキシである。
【0154】
101およびX102は好ましくは、互いに独立して、Oである。
【0155】
101は、好ましくはSである。Z102は、好ましくはNである。
【0156】
10は、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0157】
10は、好ましくは0~3であり、より好ましくは0~2、さらに好ましくは1~2、最も好ましくは2である。
【0158】
103、R104およびR105は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲンから選択され;
103、R104およびR105は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
103、R104およびR105は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択され;
103、R104およびR105は、最も好ましくは、互いに独立して、水素である。
【0159】
【化15】

【0160】
式(XI)中、Q111は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
111は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
112は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
112は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
11は、0~4であり、
11は、0~3であり、
111およびX112は、互いに独立して、SまたはOであり、
11は、0~4であり、
113は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択される。
【0161】
111は、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
111は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和の環式環もしくは芳香環であり;
111は、5員もしくは6員の芳香環であり;
111は、6員の芳香環である。
【0162】
111は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
111は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲンから選択され;
111は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシハロゲンから選択され;
111は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシハロゲンから選択される。
【0163】
112は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和の環式環もしくはヘテロ環式環または芳香環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
112は、より好ましくは、5員もしくは6員の芳香環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
112は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
112は、特に好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
112は、極めて好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Nを1~2個含んでいてもよい)であり;
112は、最も好ましくは、6員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Nを2個含んでいる)である。
【0164】
112は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
112は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
112は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
112は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、ハロゲンから選択される。
【0165】
11は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1である。
【0166】
11は、好ましくは0~2、より好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0167】
111は、好ましくはOである。X112は、好ましくはSである。
【0168】
11は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1、最も好ましくは1である。
【0169】
113は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、ヒドロキシから選択される。
113は、より好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシであり;
113は、さらに好ましくは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシであり;
113は、特に好ましくは、C1-C4-アルコキシであり;
113は、最も好ましくは、エトキシである。
【0170】
【化16】

【0171】
式(XII)中、Q121は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
121は、互いに独立して、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
122は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
122は、互いに独立して、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
12は、0~4であり、
12は、0~5であり、
121は、SまたはOであり、
121は、CHまたはNであり(ここででR123に結合している)、
123は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択される。
【0172】
121は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
121は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
121は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
121は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
121は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0173】
121は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
121は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
121は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択される。
【0174】
122は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
122は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
122は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
122は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
122は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0175】
122は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
122は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
122は、さらに好ましくは、互いに独立して、ハロゲンから選択され;
122は、特に好ましくは、互いに独立して、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素から選択され;
122は、最も好ましくは、互いに独立して、フッ素である。
【0176】
12は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0177】
12は、好ましくは1~5、より好ましくは1~4、さらに好ましくは1~3、特に好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0178】
121は、好ましくはOである。
【0179】
121は、好ましくはNである(ここででR123に結合している)。
【0180】
123は、好ましくは、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択される。
123は、より好ましくは、C1-C6-アルキルから選択され;
123は、さらに好ましくは、C1-C4-アルキルから選択され;
123は、最も好ましくは、メチルである。
【0181】
【化17】


【0182】
式(XIII)中、Q131は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
131は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
132は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
132は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
13は、0~5であり、
13は、1~5であり、
131は、SまたはOであり、
132は、NR133またはCR134135であり、
133、R134およびR135は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択される。
【0183】
131は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
131は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
131は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の、ヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
131は、特に好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
131は、最も好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Sを1個含んでいる)である。
【0184】
131は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
131は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
131は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択される。
【0185】
132は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
132は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Nを1~4個含んでいてもよい)であり;
132は、さらに好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Nを1~4個含んでいてもよい)であり;
132は、最も好ましくは、5員のヘテロ芳香環(ここで、前記環は、Nを4個含んでいる)である。
【0186】
132は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)から選択され;
132は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシであり;
132は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキルであり;
132は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキルであり;
132は、最も好ましくは、互いに独立して、プロピルである。
【0187】
13は、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、最も好ましくは0~1である。
【0188】
13は、好ましくは1~5、より好ましくは1~4、さらに好ましくは1~3、特に好ましくは1~2、最も好ましくは1である。
【0189】
131は、好ましくはOである。
【0190】
132は、好ましくはNR133である。
【0191】
133、R134およびR135は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、カルボキシから選択され;
133、R134およびR135は、より好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、ハロゲンでから選択され;
133、R134およびR135は、さらに好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、ハロゲンから選択され;
133、R134およびR135は、最も好ましくは、互いに独立して、水素である。
【0192】
【化18】

【0193】
式(XIV)中、R141およびR142は、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
141およびX142は、互いに独立して、OまたはSであり;
141およびZ142は、互いに独立して、NまたはCであり;
14およびn14は、互いに独立して、1~3である。
【0194】
141およびR142は、好ましくは、互いに独立して、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニルから選択され;
141およびR142は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルコキシ、ヒドロキシであり;
141およびR142は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルコキシ、ヒドロキシであり;
141およびR142は、最も好ましくは、互いに独立して、ヒドロキシである。
【0195】
141は、好ましくはSである。
【0196】
142は、好ましくはOである。
【0197】
14およびn14は、互いに独立して、好ましくは1~2、より好ましくは2である。
【0198】
【化19】


【0199】
式(XV)中、Q151は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
151は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
152は、5Q151は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
153は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環、あるいは10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~8個含んでいてもよい)であり;
153は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
15は、0~5であり;
15は、0~7であり;
15は、0~4であり;
151は、OまたはSであり;
152は、OまたはSであり;
154は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
15は、0~4であり;
15は、0~2であり;
15は、0~2であり;
151およびZ152は、互いに独立して、NまたはCであり;
153は、OまたはSである。
【0200】
151は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
151は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
151は、さらに好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~2個含んでいてもよい)であり;
151は、特に好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
151は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0201】
151は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
151は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
151は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C6アルコキシであり;
151は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4アルコキシであり;
151は、最も好ましくは、メトキシである。
【0202】
153は、好ましくは、10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~8個含んでいてもよい)であり;
153は、より好ましくは、10~12員の、部分的飽和もしくは飽和の縮合ヘテロ二環式環系もしくは縮合二環式系またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
153は、さらに好ましくは、10~12員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
153は、特に好ましくは、12員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
153は、最も好ましくは、12員の芳香環である。
【0203】
153は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
153は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
153は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択される。
【0204】
15は、好ましくは1~5であり、より好ましくは1~4であり、さらに好ましくは1~3であり、特に好ましくは1~2であり、最も好ましくは1である。
【0205】
15は、好ましくは0~6であり、より好ましくは0~5であり、さらに好ましくは0~4であり、特に好ましくは0~3であり、極めて好ましくは0~2であり、最も好ましくは0である。
【0206】
15は、好ましくは0~3であり、より好ましくは0~2であり、さらに好ましくは0~1であり、最も好ましくは1である。
【0207】
151は、好ましくはOである。X152は、好ましくはOである。
【0208】
154は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
154は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシであり;
154は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシであり;
154は、最も好ましくは、互いに独立して、メチルである。
【0209】
15は、0~4であり、好ましくは0~3であり、より好ましくは0~2であり、さらに好ましくは1~2であり、最も好ましくは2である。
【0210】
15は、好ましくは1~2、より好ましくは1である。
【0211】
15は、好ましくは1~2、より好ましくは1である。
【0212】
151およびZ152は、好ましくは、互いに独立して、Nである。
【0213】
153は、好ましくはOである。
【0214】
【化20】

【0215】
式(XVI)中、Q161は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
161は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
162は、5員もしくは6員の、部分的飽和もしくは飽和の環式環もしくはヘテロ環式環または芳香環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
162は、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシ、(C1-C6-アルキル)カルボニル、(C1-C6-アルコキシ)カルボニル、(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、ジ(C1-C4-アルキル)アミノカルボニル、トリ(C1-C2)アルキルシリル、(C1-C4-アルキル)イミノ、(C1-C4-アルコキシ)イミノおよびヒドロキシイミノから選択され;
16は、0~4であり;
16は、0~5であり;
161は、SまたはOであり;
162は、NまたはCHである。
【0216】
161は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和のヘテロ環式環もしくは環式環またはヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
161は、より好ましくは、5員もしくは6員のヘテロ芳香環もしくは芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
161は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
161は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0217】
161は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、カルボキシから選択され;
161は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシから選択され;
161は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシから選択される。
【0218】
162は、好ましくは、5員もしくは6員の、部分的飽和の環式環もしくはヘテロ環式環または芳香環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
162は、より好ましくは、5員もしくは6員の芳香環もしくはヘテロ芳香環(ここで、前記環は、N、SおよびOから選択されるヘテロ原子を1~4個含んでいてもよい)であり;
162は、さらに好ましくは、5員もしくは6員の芳香環であり;
162は、最も好ましくは、6員の芳香環である。
【0219】
162は、好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
162は、より好ましくは、互いに独立して、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され;
162は、さらに好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
162は、特に好ましくは、互いに独立して、C1-C4-アルキル、アミノ、C1-C4-アルキルアミノ、ジ(C1-C4-アルキル)アミノから選択され;
162は、最も好ましくは、互いに独立して、メチル、アミノから選択される。
【0220】
16は、好ましくは0~3、より好ましくは0~2、さらに好ましくは0~1、最も好ましくは0である。
【0221】
16は、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、さらに好ましくは0~2、最も好ましくは2である。
【0222】
161は、好ましくはSである。
【0223】
162は、好ましくはNである。
【0224】
好ましい別の態様において、「c-Mafアンタゴニスト」または「c-Maf阻害剤」は、上記式(V)および(VII)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである。より好ましい態様において、「c-Mafアンタゴニスト」または「c-Maf阻害剤」は、式(V-a)および(VII-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つである。
【0225】
本発明の医薬組成物は、薬学上許容される担体、希釈剤、可溶化剤、乳化剤、保存剤、補助剤等を更に含んでもよい。
【0226】
上記医薬組成物の投与経路は、治療に最も効果的なものを使用するのが好ましく、経口投与または非経口投与であってよい。非経口投与としては、気道内投与、直腸内投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、経鼻投与、腹腔内投与、筋肉内投与等が挙げられる。上記医薬組成物の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、散剤、顆粒剤等、当該分野で公知の投与形態が挙げられる。
【0227】
本発明に係る医薬組成物には、典型的には、製薬上に許容される添加剤、例えば、当該分野で既知の賦形剤、結合剤、滑沢剤、溶剤、希釈剤、安定化剤、等張化剤などを含んでよい。賦形剤としては、例えば澱粉、乳糖、メチルセルロース、結晶セルロース、合成珪酸アルミニウムなど、結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなど、滑沢剤としては、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなど、等張化剤としては塩化ナトリウム、ブドウ糖、グリセロール、マンニトールなどが用いられる。
【0228】
本発明に係る医薬組成物は、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、注射剤、液剤、坐剤などに製剤化され、例えば、経口、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内により投与することができる。本発明に係る医薬組成物の投与量は、対象の年齢、体重、病状などによって異なる。
【0229】
本発明にかかる組成物は、更なる医薬組成物と組み合わせた、組合せ剤として用いられてもよい。
【0230】
組合せ剤に関し、それぞれの医薬組成物における成分(すなわち、第1の有効成分および第2の有効成分)は、一緒に、順々にまたは個別に、1つの組み合わせ単位剤形または個別の2つの単位剤形で投与されてもよい。治療有効量の、本発明にかかる組合せ剤の各有効成分が、同時に、個別に、または、任意の順序で、順次にもしくは連続して投与されてもよい。組合せ剤において、第1の有効成分および前記第2の有効成分が複数のユニットで存在してもよい。組合せ剤には、例えば、それぞれの有効成分と使用指示とを含むキットも含まれる。
【0231】
本発明の第2の側面は、c-Mafの活性を阻害する組成物である。c-Mafの活性を阻害する組成物は、式(I)~(XVI)からなる群より選択される式で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む。好ましくは、当該組成物は、式(I-a)~(XVI-a)からなる群より選択される式で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む
【0232】
本発明の一実施形態は、c-Maf阻害剤である。c-Maf阻害剤は、式(I)~(XVI)からなる群より選択される式で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む。c-Maf阻害剤は、好ましくは、式(I-a)~(XVI-a)からなる群より選択される式で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む。
【0233】
本発明のさらに別の実施形態は、c-Mafを発現した細胞を有する対象において、骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物であって、c-Mafの活性を阻害する化合物を含む医薬組成物に関する。ここで、「骨髄腫細胞の増殖」の語は、骨髄腫細胞の増殖そのものに加え、骨髄腫細胞の増殖速度亢進、および、骨髄腫細胞の転移を含むものとする。
【0234】
本発明のさらに別の実施形態は、c-Mafの発現により媒介される障害またはc-Mafの発現により媒介される病態を処置するための医薬組成物に関する。当該医薬組成物は、先述したc-Mafの活性を阻害する化合物を含む。
【0235】
本発明のさらに別の実施形態は、cyclin D2、 integrin β7およびCCR1の少なくとも1つの発現を阻害する組成物に関する。当該組成物は、式(I)~(XVI)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つ、好ましくは、式(I-a)~(XVI-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物から選択される少なくとも1つを含む。
【0236】
本発明によれば、c-Mafの発現により媒介される障害またはc-Mafの発現により媒介される病態を処置するための、代替の治療手段が提供される。
【0237】
本発明のさらなる側面は、式(XV)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、多発性骨髄腫を処置するための医薬組成物に関する。好ましくは、当該医薬組成物は、式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、
【0238】
本発明のさらなる側面は、式(XV)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、骨髄腫細胞の増殖を抑制するための医薬組成物に関する。好ましくは、当該医薬組成物は、式(XV-a)で表される化合物ならびにその医薬的に許容可能な塩および溶媒和物のうちの少なくとも1つを含む、
【実施例0239】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0240】
<1>試料
以下に示す要領に従って、各試料および動物を準備し、また、以下に示す手法を用いた。
【0241】
[動物]
C57BL/6Jマウスは、CLEA Japan(Tokyo,Japan)から、Wistarラットはオリエンタル酵母から購入したものを用いた。CD169-DTRマウスは、申請者の研究グループで作製したものを用いた。CX3CR1gfpマウス(Jung,S.et al.Analysis of fractalkine receptor CX(3)CR1 function by targeted deletion and green fluorescent protein reporter gene insertion.Mol Cell Biol 20,4106-14(2000)参照)は、D.LittmanおよびS.Jung(Weizmann Institute of Science,Israel)からご提供いただいたものを使用し、特定病原菌無感染環境(SPF)で飼育した。マウスを用いた実験は全て、東京薬科大学の動物実験委員会、または、理化学研究所、免疫・アレルギー科学総合研究センター(RCAI)の動物実験委員会により承認されており、適用可能なガイドラインおよび規則に則って行われた。
【0242】
[低分子化合物ライブラリー]
用いた化合物ライブラリーは6720種類の低分子化合物を含むものであり、当該ライブラリーは東京医科歯科大学から提供を受けた。
【0243】
[プラスミド]
Maf発現プラスミド(Maf-BOS-EX)、CCL8レポータープラスミド(CCL8プロモーターの下流にルシフェラーゼcDNAを挿入したプラスミド、CCL8-pGL4、pGL4はPromega社から購入)は以前に、本発明者らが作製したものを用いた(Kikuchi et al. 2018 J. Immunol. doi: 10.4049/jimmunol.1800040)。
【0244】
[スクリーニングの手順]
MafのCCL8転写活性を指標に、Mafの転写活性を阻害する化合物を35種類選別した(ルシフェラーゼアッセイ)。続いて、骨髄誘導マクロファージのCCL8産生量を指標に、LPS刺激によるマクロファージのCCL8産生を阻害する化合物をELISAにより選別し、一方で、ヒト多発性骨髄腫株の増殖を阻害する化合物を、増殖陽性アッセイにより選別した(図5参照)。
【0245】
[増殖抑制アッセイ]
多発性骨髄腫株(RPMI6226, U266)を、96ウェルプレートに1,000個/ウェルずつ播種し、0.1% DMSO(溶媒コントロール)あるいは化合物10μM存在下で培養した。5日後の生存細胞数をCell Counting Kit (Dojindo社)で定量した。
【0246】
[定量PCR]
ヒト多発性骨髄腫株(RPMI6226, U266)を、96ウェルプレートに1,000個/ウェルずつ播種し、0.1% DMSO(溶媒コントロール)あるいは化合物10μM存在下で3日間培養した。バッファーRLT(QIAGEN社)で細胞を溶解し、この溶解液から、FavorPrep Total RNA Extraction Column (Favorgen社)でRNAを抽出した。逆転写(ReveRTraAce (TOYOBO社))で作成したcDNAを鋳型に、SYBR Green(Thunderbird(TOYOBO社))法で目的遺伝子発現量を定量した。定量PCR解析にはStep One plus (Applied Bio Systems社)を用いた。
【0247】
[プライマー]
用いたプライマーの配列を下記表に示す。
【0248】
【表3】

【0249】
<1>c-Maf阻害剤のスクリーニング
HEK293T細胞を、96ウェルプレートに、2.5 x 10個/ウェルずつ播種した。96ウェルプレートに播種したHEK293T細胞に、Maf発現プラスミド、CCL8レポータープラスミド、ウミシイタケルシフェラーゼ発現プラスミド(pRLTK)をリポフェクション法(PEI Max、Polysciences社)で形質導入した。形質導入から4時間後のHEK293T細胞に、1%の濃度で低分子化合物を添加した。溶媒(DMSO)を低分子化合物と同じ希釈倍率(100倍、培養液の1%)で細胞に加えたものをコントロールとした。形質導入から24時間後に調製した細胞溶解液に、ルシフェラーゼ基質(Dual-Luciferase Reporter Assay Kit, Promega社)を添加し、発光量(ルシフェラーゼ活性)を測定した(図3および4参照)。
【0250】
<2>多発性骨髄腫の増殖を抑制する化合物の選別
6wellプレートに骨髄腫細胞(多発性骨髄腫の中でもc-Mafを高産生することが分かっている細胞株であるRPMI8226を播種し、低分子化合物を最終濃度10μMとなるよう添加した。また、DMSOを低分子化合物と同じ希釈倍率(1000倍、0.1%)で細胞に加えたものをコントロールとした。5日後の生細胞数をCell Counting Kit-8(Dojindo社)で測定した(図6A)。化合物非添加時(DMSO添加時)の吸光度を100%とした相対吸光度を指標に、骨髄腫細胞の増殖を抑制する化合物を3種類 (3214 (IBS003214)、 7125 (IBS007125)および8493 (IBS008493)) 選別した(図6B)。
【0251】
化合物の構造を下記に示す。
【化21】


【化22】


【化23】


【化24】


【化25】


【化26】


【化27】


【化28】


【化29】


【化30】


【化31】


【化32】


【化33】


【化34】


【化35】


【化36】

【0252】
また、各化合物の評価結果を、下記表1にまとめた。
【0253】
【表1】

【0254】
<3>多発性骨髄腫増殖抑制活性の濃度依存性の評価
異なる濃度の化合物(0~20μM)存在下でRPMI8226細胞を培養し、5日後の生細胞数をCell Counting Kit-8で測定した(図7A)。化合物3214 (IBS003214)および7125 (IBS007125)は濃度依存的にRPMI8226の増殖を抑制した(図7B)。
【0255】
<4>多発性骨髄腫増殖抑制活性のc-Maf依存性の評価
Mafを高発現する多発性骨髄腫RPMI8226と、Mafを発現しない多発性骨髄腫U266を、10μMの化合物存在下で5日間培養した。3214(IBS003214)と7125(IBS007125)は、RPMI8226の増殖を抑制したが、U266の増殖は抑制しなかった。この結果は、化合物3214(IBS003214)と7125(IBS007125)が、Maf依存的に多発性骨髄腫の増殖を抑制することを示す。これに対し、8493(IBS008493)の骨髄腫細胞増殖抑制効果はMaf非依存的であった(図8)。
【0256】
<5>c-Maf標的遺伝子の発現抑制の評価
c-Mafはcyclin D2、 integrin β7およびCCR1の発現を促進することで、多発性骨髄腫の悪性化進展を促進することが知られている。そこで、選別した化合物が、これらの遺伝子群の発現を抑制するかについて検討した。RPMI8226を化合物存在下で3日間培養し、mRNAを抽出した。mRNAから逆転写酵素(ReveRTraAce, TOYOBO社)でcDNAを作製した。そのcDNAを鋳型に、cyclin D2、 integrin β7およびCCR1のmRNA発現量をRT-PCRを用いて定量した(Thunderbird SYBR qPCR Mix、TOYOBO社)(図9参照)。図9の縦軸は、化合物非添加時(DMSO添加時)を1としたときの相対発現量を表す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
【配列表】
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