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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079555
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】食品包装用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/08 20060101AFI20230601BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20230601BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
B65D77/08 F
B65D77/20 C
B65D21/02 200
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193064
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000239138
【氏名又は名称】株式会社エフピコ
(74)【代理人】
【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉
(72)【発明者】
【氏名】広末 康弘
【テーマコード(参考)】
3E006
3E067
【Fターム(参考)】
3E006AA02
3E006BA02
3E006CA01
3E006DA01
3E067AA03
3E067AA11
3E067AB01
3E067BA02A
3E067BB14A
3E067BC02A
3E067EA17
3E067EA32
3E067EB27
3E067EC36
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】平面視矩形状の容器において中皿の嵌合強度に優れ、容器本体にスープなどの液体を収容する場合において運搬時の液漏れを良好に防止できる容器を提供する。
【解決手段】平面視矩形状の容器本体1と、容器本体1に内嵌合する中皿2と、容器本体1に被せられる蓋3と、を備えた食品包装用容器であって、容器本体1は、本体側面部11の全周に亘って設けられた本体嵌合部23を備え、中皿2は、中皿側面部41の全周に亘って設けられ、本体嵌合部23に内嵌合する中皿嵌合部52を備え、本体嵌合部23は、滑面部23aを有し、中皿嵌合部52は、外側に突出し、滑面部23aに当接する少なくとも上下二本の嵌合凸条57,58を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視矩形状の容器本体と、容器本体に内嵌合する中皿と、容器本体に被せられる蓋と、を備えた食品包装用容器であって、
容器本体は、本体側面部の全周に亘って設けられた本体嵌合部を備え、
中皿は、中皿側面部の全周に亘って設けられ、本体嵌合部に内嵌合する中皿嵌合部を備え、
本体嵌合部は、滑面部を有し、
中皿嵌合部は、外側に突出し、滑面部に当接する少なくとも上下二本の嵌合凸条を有している、食品包装用容器。
【請求項2】
下側の嵌合凸条は、上側の嵌合凸条よりも外側に張り出している、請求項1記載の食品包装用容器。
【請求項3】
本体側面部は、本体嵌合部の下端部から内側に向けて延びる本体延在部と、本体延在部の内端部から下側に向けて延びる本体側面主部とを備え、
中皿側面部は、中皿嵌合部の下端部から内側に向けて延びる中皿延在部と、中皿延在部の内端部から下側に向けて延びる壁面沿い部とを備え、
壁面沿い部が本体側面主部に当接あるいは近接する、請求項1又は2記載の食品包装用容器。
【請求項4】
本体側面部の上端部に本体嵌合部が設けられ、本体側面主部は、本体側面部の上下方向の大部分を占めており、本体側面主部には、本体側面主部の上下方向の全長に亘って延びて外側に突出する多数の縦リブが設けられると共に、隣り合う縦リブ同士の間には内側に突出する内向きリブが設けられ、壁面沿い部は、内向きリブに当接あるいは近接する、請求項3記載の食品包装用容器。
【請求項5】
容器本体は、本体嵌合部の外側に本体フランジ部を備え、蓋は、本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部を備えている、請求項1乃至4の何れかに記載の食品包装用容器。
【請求項6】
本体側面部は、本体底面部の周縁部から上側に立ち上がる立ち上がり壁を備え、立ち上がり壁の外面に本体連結係止部が設けられ、
蓋は、天面部の周縁部に、上側に突出する連結壁を備え、連結壁の内側の壁面に蓋連結係止部が設けられ、
閉蓋状態の容器同士が上下に積み重ねられた際に、蓋の連結壁の内側に容器本体の立ち上がり壁が嵌り込んで本体連結係止部が蓋連結係止部に係止されることにより、蓋の上側に容器本体が連結される、請求項1乃至5の何れかに記載の食品包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の収容に適した容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器本体と蓋の間に中皿を備える容器は、調理済食材を区画して収容するテイクアウト用途やデリバリー用途に適している。近年、核家族化や女性の社会進出、高齢化世帯増が進むにつれ、飲食店のテイクアウトや持ち帰り弁当などのニーズが増加し、これに伴い、調理済持ち帰り弁当も多様化している。例えば、持ち帰り容器に液体状のスープを収容し、容器本体において該スープと区画された中皿に麺類と具材を載せた状態で販売される形態も増えていている。
【0003】
このような中皿を備えた容器として、例えば下記特許文献1には、平面視円形状の容器が記載されている。平面視円形状の容器は、中皿を容器本体に内嵌合させる際に、力が全周に亘って均一に作用するため、強固な嵌合強度を得やすいという利点がある。しかしながら、平面視円形状の容器は、平面視矩形状の容器に比して、店頭において陳列する際のスペース効率が落ちる。また、デリバリーバッグ等に入れて輸送する際にも、安定性が悪くなりやすく、バック等への収容効率も落ちる。逆に、平面視矩形状の容器は、スペース効率に優れ、デリバリーバッグ内でも容器が安定しやすいという利点がある。しかしながら、平面視矩形状の容器は、内嵌合状態が不安定になりやすいという問題がある。つまり、コーナー部と四つの辺部との間で嵌合強度に違いが生じやすく、とりわけ辺中央部において嵌合強度が低下しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-196510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、平面視矩形状の容器において中皿の嵌合強度に優れ、容器本体にスープなどの液体を収容する場合において運搬時の液漏れを良好に防止できる容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る食品包装用容器は、平面視矩形状の容器本体(1)と、容器本体(1)に内嵌合する中皿(2)と、容器本体(1)に被せられる蓋(3)と、を備えた食品包装用容器であって、容器本体(1)は、本体側面部(11)の全周に亘って設けられた本体嵌合部(23)を備え、中皿(2)は、中皿側面部(41)の全周に亘って設けられ、本体嵌合部(23)に内嵌合する中皿嵌合部(52)を備え、本体嵌合部(23)は、滑面部(23a)を有し、中皿嵌合部(52)は、外側に突出し、滑面部(23a)に当接する少なくとも上下二本の嵌合凸条(57,58)を有している。尚、括弧付きの符号は理解を容易にするために、図面に基づく一例として付したものである(以下、同様。)。
【0007】
例えば、容器本体(1)にスープ等の液体を入れることができ、中皿(2)にはスープに入れて食される麺類や具材を入れることができる。本体嵌合部(23)には凹凸のない滑面部(23a)が設けられる一方、中皿嵌合部(52)には、上下複数段の嵌合凸条(57,58)が設けられている。本体嵌合部(23)に中皿嵌合部(52)が内嵌合すると、複数段の嵌合凸条(57,58)が滑面部(23a)に当接する。嵌合凸条(57,58)が滑面部(23a)に当接するので、内嵌合による嵌合力は嵌合凸条(57,58)と滑面部(23a)との当接部分に集中することになる。そのため、嵌合凸条(57,58)と滑面部(23a)の間の密着状態がしっかりと維持されることになる。しかも、嵌合凸条(57,58)が上下に複数段設けられ、各段において嵌合凸条(57,58)と滑面部(23a)の間の密着状態が確保される。そのため、滑面と滑面の接触状態に比して、本体嵌合部(23)と中皿嵌合部(52)の確実な密着状態が得られ、高い水密性が確保される。
【0008】
更に、上下の嵌合凸条(57,58)同士の間には嵌合凸条(57,58)に対して相対的に内側に突出した内向き凸条(59)が設けられることになる。その内向き凸条(59)は滑面部(23a)から内側に離間する。そのため、内向き凸条(59)と滑面部(23a)の間には環状の隙間(S)が形成される。万一、スープ等の液体が下側の嵌合凸条(57,58)と滑面部(23a)の間を通過した場合であっても、その液体は環状の隙間(S)に溜められることになる。つまり、環状の隙間(S)が液溜まりとして機能する。そのため、液体の外部への漏れ出しを効果的に防止することができる。
【0009】
特に、下側の嵌合凸条(58)は、上側の嵌合凸条(57)よりも外側に張り出していることが好ましい。容器本体(1)に入れられるスープ等の液体に近い下側の嵌合凸条(58)においてまずしっかりとした密着状態が得られる。そして、上側の嵌合凸条(57)の張り出し程度が小さいので、容器本体(1)への中皿(2)の装着作業も容易且つ確実なものとなる。
【0010】
また、本体側面部(11)は、本体嵌合部(23)の下端部から内側に向けて延びる本体延在部(22)と、本体延在部(22)の内端部から下側に向けて延びる本体側面主部(21)とを備え、中皿側面部(41)は、中皿嵌合部(52)の下端部から内側に向けて延びる中皿延在部(51)と、中皿延在部(51)の内端部から下側に向けて延びる壁面沿い部(55)とを備え、壁面沿い部(55)が本体側面主部(21)に当接あるいは近接することが好ましい。閉蓋状態の容器が傾けられたとき、容器本体(1)に入れられている液体の圧力が本体嵌合部(23)と中皿嵌合部(52)に作用することになる。これに対して、本体嵌合部(23)及び中皿嵌合部(52)の下側において、中皿(2)の壁面沿い部(55)が容器本体(1)の本体側面主部(21)に当接あるいは近接していると、液体の圧力が壁面沿い部(55)と本体側面主部(21)によって大きく弱められることになる。そのため、液体の圧力が本体嵌合部(23)と中皿嵌合部(52)にダイレクトに作用しなくなり、液漏れがより一層生じにくくなる。
【0011】
また、本体側面部(11)の上端部に本体嵌合部(23)が設けられ、本体側面主部(21)は、本体側面部(11)の上下方向の大部分を占めており、本体側面主部(21)には、本体側面主部(21)の上下方向の全長に亘って延びて外側に突出する多数の縦リブ(25)が設けられると共に、隣り合う縦リブ(25)同士の間には内側に突出する内向きリブ(26)が設けられ、壁面沿い部(55)は、内向きリブ(26)に当接あるいは近接することが好ましい。本体側面部(11)の上下方向の大部分を占める本体側面主部(21)に、その上下方向の全長に亘って多数の縦リブ(25)が設けられていることにより、本体側面部(11)の強度を大幅に向上させることができる。そのため、容器本体(1)に多量のスープ等の液体を入れることができる。また、縦リブ(25)は外側に向けて突出していて、縦リブ(25)同士の間には内向きリブ(26)が設けられている。その内向きリブ(26)に壁面沿い部(55)が当接あるいは近接すると、縦リブ(25)が設けられていても、本体側面主部(21)と壁面沿い部(55)の間において液体の圧力を確実に減少させることができる。更に、本体側面主部(21)に縦リブ(25)が設けられているので、本体側面主部(21)が縦方向に沿って湾曲したりするなどの変形が起こりにくい。そのため、壁面沿い部(55)との間の当接あるいは近接の状態が維持されて、液体圧力の減少効果が維持されることとなる。
【0012】
また、容器本体(1)は、本体嵌合部(23)の外側に本体フランジ部(12)を備え、蓋(3)は、本体フランジ部(12)に外嵌合する蓋フランジ部(72)を備えていることが好ましく、液漏れをより一層防止することができる。
【0013】
また、本体側面部(11)は、本体底面部(10)の周縁部から上側に立ち上がる立ち上がり壁(20)を備え、立ち上がり壁(20)の外面に本体連結係止部(24)が設けられ、蓋(3)は、天面部(70)の周縁部に、上側に突出する連結壁(80)を備え、連結壁(80)の内側の壁面に蓋連結係止部(81)が設けられ、閉蓋状態の容器同士が上下に積み重ねられた際に、蓋(3)の連結壁(80)の内側に容器本体(1)の立ち上がり壁(20)が嵌り込んで本体連結係止部(24)が蓋連結係止部(81)に係止されることにより、蓋(3)の上側に容器本体(1)が連結されることが好ましい。容器本体(1)にスープ等の液体が収容される場合、容器に食材が入れられた商品を運搬する時には容器を水平に保つことが重要となる。そのため、複数の商品を持ち帰る場合には、商品を上下に積み重ねることになる。その際、上側の容器本体(1)を下側の蓋(3)に連結させることができるので、容器同士の間の横ずれを防止することができ、容器が安定し、液漏れが防止される。また、袋に入れて運ぶ場合、最下段の容器が大きく揺れることになるが、中皿嵌合部(52)における上下複数段の嵌合凸条(57,58)が本体嵌合部(23)の滑面部(23a)に当接していることで、最下段の容器の液漏れを防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、平面視矩形状の容器において中皿の嵌合強度に優れ、容器本体にスープなどの液体を収容する場合において運搬時の液漏れを良好に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態における食品包装用容器の開蓋状態を示す斜視図。
図2】同容器の開蓋状態を示す要部断面図。
図3】同容器の閉蓋状態を示す要部断面図。
図4図3の要部拡大図。
図5】同容器の閉蓋状態を示す要部断面図。
図6】同容器の中皿の要部断面図。
図7】同容器の積み重ね状態を示す断面図。
図8】同容器の積み重ね状態を示す要部断面図。
図9】(a)は同容器の容器本体の要部断面図、(b)は同容器本体に中皿が装着された状態を示す要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る食品包装用容器について図1図9を参酌しつつ説明する。図1に、容器の全体構成を分離状態で示している。容器には種々の食品を収容することができる。特に、各種の麺類や丼物が適していて、テイクアウト用として適したものである。容器は、平面視矩形状であって、特には、平面視長方形状である。
【0017】
容器は、容器本体1と中皿2と蓋3を備えている。容器本体1の上に中皿2が載せられ、その上から蓋3が被せられる。容器本体1と中皿2と蓋3は、何れも合成樹脂製シートからなり、真空成形や圧空成形等の各種の熱成形(シート成形)によって形成されている。容器本体1と中皿2と蓋3を構成する合成樹脂製シートは、同種のものであってもよいし、異種のものであってもよい。合成樹脂製シートは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン等、各種合成樹脂シート、これらのシート素材として無機物を充填したシート、更には、これらのシートを延伸させた延伸シートなどを使用できる。例えば、耐熱性に優れたポリプロピレンに無機物を充填したシート、ポリエチレンテレフタレート・ポリスチレン・ポリプロピレン・ポリエチレンなどのシートを延伸して耐熱性を向上させた耐熱シートを使用できる。これらのシートの片面や両面に樹脂フィルムを積層してもよい。尚、透明性に優れたシートを使用することも好ましく、特に、蓋3には好ましい。尚、電子レンジ用とする場合には電子レンジによる加熱に耐え得るように耐熱性のシートを用いる。
【0018】
<容器本体1>
容器本体1は、本体底面部10と本体側面部11と本体フランジ部12とを備えている。本体底面部10は平面視長方形状である。本体底面部10には各種の脚部を設けてよく、例えば本体底面部10の周縁部に周回するように脚部を設けたり複数の脚部を周方向に間隔をあけて配置したりしてよい。本体底面部10は上げ底部としてよい。
【0019】
本体側面部11は本体底面部10の周縁部から上側に延びている。本体側面部は、下から順に、立ち上がり壁20と、本体側面主部21と、本体延在部22と、本体嵌合部23を有している。立ち上がり壁20は、本体側面部11の下端部に位置する。立ち上がり壁20は、閉蓋状態の容器同士を上下に連結するためのものである。立ち上がり壁20は、本体底面部10の周縁部から上側に略垂直に立ち上がっている。立ち上がり壁20の外面には、本体連結係止部24が形成されている。本体連結係止部24は、外側に突出している。本体連結係止部24の位置、個数等は任意であるが、例えば、各コーナー部近傍に配置される。詳細には、本体連結係止部24は、各コーナー部の近傍であって左右両側に、それぞれ一つあるいは複数設けられる。
【0020】
本体側面主部21は、本体側面部11の主要部であって、本体側面部11の上下方向の全長のうち大部分を占めている。本体側面主部21は、立ち上がり壁20の上端部から上側に向けて拡開しつつ延びている。本体側面主部21には、その全体に亘って多数の縦リブ25が形成されていることが好ましい。縦リブ25は、本体側面主部21の上下方向の全長に亘って延びていることが好ましく、本体側面主部21の上端部まで達していることが好ましく、本体側面主部21の下端部まで達していることが好ましい。本体側面主部21を水平方向に切断したときの断面図を図9(a)に示し、中皿2が装着された状態を図9(b)に示している。縦リブ25は、外側に向けて突出した外向き凸条であってよい。縦リブ25を水平方向に切断したときの横断面形状は種々であってよいが、図9(a)のように例えば円弧状である。縦リブ25は、周方向に一定間隔で配置されていることが好ましい。隣り合う縦リブ25同士の間には、内側に突出する内向きリブ26が形成されている。内向きリブ26は、縦方向に延びていて、縦リブ25と平行である。内向きリブ26の内面はフラット面であることが好ましい。尚、縦リブ25の幅W1(水平方向の寸法)と内向きリブ26の幅W2は種々であってよいが、縦リブ25の幅W1が内向きリブ26の幅W2よりも大きいと、本体側面主部21の大きな強度を確保できて好ましい。
【0021】
本体延在部22は、本体側面主部21の上端部から外側に向けて略水平に延びている。本体延在部22の外端部から上側に向けて本体嵌合部23が延びている。本体嵌合部23は、本体側面部11の上端部に設けられている。本体嵌合部23は、全周に亘って設けられている。本体嵌合部23は、その全体が凹凸のない滑面部23aとなっていてよい。但し、本体嵌合部23の上下方向の一部のみが滑面部23aであってもよい。滑面部23aは、上側ほど徐々に内側となる逆テーパ面であってもよいし、垂直面であってもよい。
【0022】
本体フランジ部12は、本体嵌合部23の上端部から外側に向けて延びている。本体フランジ部12は全周に亘って形成されている。本体フランジ部12は、本体嵌合部23の上端部から外側に向けて延びる本体フランジ上面部27と、本体フランジ上面部27の外端部から下側に向けて延びる本体スカート部28と、本体スカート部28の下端部から外側に向けて延びる本体縁取り部29とを有している。本体フランジ上面部27は略水平であってよい。本体スカート部28の外面には、内側に向けて凹んだ係合凹部30が形成されていることが好ましい。係合凹部30は、適所に設けられていてよいが、各コーナー部近傍に設けられることが好ましく、各コーナー部の左右両側、即ち、短辺側と長辺側の双方にそれぞれ一つあるいは複数個ずつ設けられていることが好ましい。
【0023】
本体縁取り部29は、本体スカート部28の下端部から外側に向けて略水平あるいは若干下側に傾斜して延びている。本体縁取り部29には本体摘み部を設けてよい。本体縁取り部2921の内外方向の全幅のうち外側領域には極細の多数の凹凸を形成することが好ましく、補強効果が得られると共に指の切創が防止される。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山頂と谷底の延びる方向が幅方向(内外方向)である。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成されてよく、特には、滑りにくいようにするために綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
【0024】
<中皿2>
中皿2は、中皿底面部40と中皿側面部41と中皿フランジ部42を備えている。中皿底面部40の周縁部には種々の脚部を設けてよい。中皿底面部40の周縁部から中皿側面部41が上側に向けて延びている。中皿側面部41は、下から順に、中皿側面主部50と、中皿延在部51と、中皿嵌合部52を有している。
【0025】
中皿側面主部50は、中皿段差部53によって上下二つに区分されている。即ち、中皿側面主部50は、中皿底面部40の周縁部から上側に延びる壁面離反部54と、壁面離反部54の上端部から外側に向けて延びる中皿段差部53と、中皿段差部53の外端部から上側に延びる壁面沿い部55とを有している。壁面沿い部55の下端部は、壁面離反部54の上端部に対して、中皿段差部53によって一段外側に位置している。
【0026】
中皿段差部53には、中皿2同士を積み重ねた際のブロッキングを防止するためのブロッキング防止用の中皿凸部56が上側に向けて突設されていることが好ましい。中皿凸部56は、中皿段差部53から壁面沿い部55にかけて設けられる。中皿凸部56は壁面離反部54の上側に段差なく連続している。中皿凸部56と壁面離反部54は面一に連続している。中皿凸部56の上端部は中皿延在部51よりも低い。
【0027】
壁面沿い部55は、上側に向けて拡開しつつ中皿延在部51まで延びている。壁面沿い部55の立ち上がり角度は、本体側面主部21の立ち上がり角度と同じであることが好ましい。即ち、壁面沿い部55は、本体側面主部21と平行であることが好ましい。尚、壁面離反部54も同様に本体側面主部21と平行であってよい。壁面沿い部55は、全周に亘って設けられる。壁面沿い部55は、中皿凸部56を除いて、フラット面であることが好ましい。壁面沿い部55の上下方向の寸法は、中皿嵌合部52の上下方向の寸法以上であることが好ましい。中皿延在部51は、壁面沿い部55の上端部から外側に向けて延びている。中皿延在部51は略水平であってよい。
【0028】
中皿嵌合部52は、本体側面部41の上端部に設けられている。中皿嵌合部52は、中皿延在部51の外端部から上側に向けて延びている。中皿嵌合部52は、外側に突出する環状の嵌合凸条を有している。嵌合凸条は、中皿嵌合部52の全周に亘って形成されている。嵌合凸部は、上下に間隔をあけて複数本設けられており、その本数は任意であるが、本実施形態では上下二本設けられている。以下、上側の嵌合凸条を第一嵌合凸条57と、下側の嵌合凸条を第二嵌合凸条58と称する。
【0029】
第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58は互いに平行であって水平方向に沿って延びている。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58の断面形状は種々であってよいが、例えば円弧状や台形状等であり、本実施形態では、円弧状である。第二嵌合凸条58は、第一嵌合凸条57よりも外側に位置していることが好ましい。即ち、第二嵌合凸条58は、第一嵌合凸条57よりも外側に張り出していることが好ましい。また、第二嵌合凸条58の幅(上下方向の寸法)は、第一嵌合凸条57の幅よりも大きいことが好ましい。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58の間には、相対的に内側に突出した内向き凸条59が設けられる。内向き凸条59は、フラット面であってもよいが、内側に向けて湾曲した湾曲面であってもよい。第一嵌合凸条57から内向き凸条59から第二嵌合凸条58にかけて断面形状が滑らかに連続して変化していてもよい。中皿嵌合部52の上端部には外側に拡開する傾斜面が設けられていてよい。
【0030】
中皿フランジ部42は、中皿嵌合部52の上端部から外側に向けて延びている。中皿フランジ部42の形状は種々であってよく、例えば、外側に向けて略水平に延びているか、あるいは、外側に向けて下側に傾斜して延びていてよい。中皿フランジ部42は、外側に向けて例えば10度以下の傾斜角度で下向きに傾斜している傾斜面であることが好ましい。中皿フランジ部42には全周のうちの一部、あるいは、全周に亘ってローレット目等の滑り止め凹凸部が形成されていてよい。本実施形態では、四つのコーナー部に中皿摘み部として滑り止め凹凸部が形成されている。尚、滑り止め凹凸部は、中皿フランジ部42の内外方向の全幅のうち外側部分のみに設けられ、中皿フランジ部42の全幅のうちの内側部分には設けられていなくてよい。中皿フランジ部42は、四つのコーナー部の滑り止め凹凸部を除き、凹凸のないフラット面であってよい。即ち、中皿フランジ部42の内側部分は全周に亘ってフラット面であってよい。
【0031】
<蓋3>
蓋3は、天面部70と蓋側面部71と蓋フランジ部72を備えている。天面部70の周縁部には連結壁80が設けられている。連結壁80は、上側に突出している。連結壁80の平面視の形状は任意であって、例えば、天面部70の四つのコーナー部のみに設けられたり、あるいは、天面部70の四つの辺部のみに設けられたりしてもよいが、本実施形態では天面部70の周縁部の全周に形成されている。即ち、本実施形態における連結壁80は、環状の上向き凸条である。
【0032】
連結壁80の内側の壁面には、蓋連結係止部81が形成されている。蓋連結係止部81は、連結壁80の内側の壁面における上端部に形成され、内側に向けて突出している。蓋連結係止部81は、連結壁80の周方向全長に亘って設けられていてもよいが、特には、各コーナー部近傍のみに設けられていることが好ましく、各コーナー部の左右両側にそれぞれ所定長さで設けられていることが好ましい。蓋連結係止部81の位置、個数等は任意であるが、本体連結係止部24に対応して設けられる。連結壁80の内側の壁面における上端部に蓋連結係止部81が内向きに突出していることにより、連結壁80の内側の壁面における下部は、相対的に外側に凹んだ凹部となる。閉蓋状態の容器同士を上下に積み重ねた際に、上側の容器本体の立ち上がり壁20が連結壁80の内側に嵌まり込み、蓋連結係止部81の下側に本体連結係止部24が係止される。本体連結係止部24が蓋連結係止部81に係止されることにより、蓋3の上側に容器本体1が連結される。
【0033】
天面部70は、連結壁80の内側に天面主部82を有している。天面主部82は、連結壁80に対して一段凹んでいる。天面主部82の周縁部には、その内側よりも一段上がった段上部83が周設されている。天面主部82は、段上部83を除いて、略水平で凹凸のない平坦面である。
【0034】
連結壁80の内側の壁面には、蓋同士を多数積み重ねた際に、蓋同士が互いにきつく嵌り込んで取れなくなる、いわゆるブロッキング現象を防止するために、ブロッキング防止用の蓋凹部84を設けてよい。蓋凹部84は、連結壁80の上面まで延びている。
【0035】
蓋側面部71は、天面部70の周縁部から下側に向けて延びている。蓋側面部71は、連結壁80の外側の壁面と連続しているが、不連続であってもよい。蓋側面部71には各種のリブを形成してよい。蓋側面部71は下側に向けて徐々に拡開しつつ延びている。
【0036】
蓋フランジ部72は、蓋側面部71の下端部から外側に向けて延設されている。蓋フランジ部72は蓋側面部71の外側に全周に亘って形成されている。蓋フランジ部72は、内側から順に、蓋フランジ上面部85と、蓋スカート部86と、蓋縁取り部87とを備えている。蓋フランジ上面部85は、蓋側面部71の下端部から外側に向けて延びている。蓋フランジ上面部85は例えば略水平である。蓋スカート部86は、蓋フランジ上面部85の外端部から下側に向けて延びている。蓋スカート部86の内面の下部の所定箇所には、内側に向けて係合凸部88が突設されている。係合凸部88は全周に亘って連続的に形成されていてもよいし、断続的に形成さされていてもよく、所定長さのものが周方向に間隔をあけつつ複数箇所に形成されていてもよい。係合凸部88は、適所に設けられていてよいが、コーナー部近傍に設けられることが好ましい。特に、コーナー部の左右両側、即ち、短辺側と長辺側の双方にそれぞれ一つあるいは複数個ずつ設けられていることが好ましい。係合凸部88は容器本体の係合凹部30に対応して設けられる。閉蓋時に係合凸部88は、容器本体の係合凹部30に外側から係合する。蓋縁取り部87は、蓋スカート部86の下端部から外側に向けて略水平に延びている。蓋縁取り部87には蓋摘み部を設けてよい。
【0037】
蓋縁取り部87には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされていてよい。この凹凸は、蓋縁取り部87の外縁側にのみ形成してもよいし、蓋縁取り部87の全幅に亘って形成してもよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が容器の内外方向に沿っている。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
【0038】
<閉蓋状態>
まず容器本体1に第一の食材を収容する。第一の食材は例えばスープ等の液体である。その後、容器本体1に中皿2が内嵌合される。中皿2には第二の食材が載せられる。第二の食材は、例えばスープに入れる麺類や具材等である。中皿2を容器本体1に内嵌合した後、容器本体1に蓋3を外嵌合させる。
【0039】
図3のように、閉蓋状態において、中皿2の壁面離反部54は容器本体1の本体側面主部21から内側に離反している。一方、中皿2の壁面沿い部55は、本体側面主部21に当接する。あるいは、壁面沿い部55は、本体側面主部21に近接する、即ち、僅かな隙間を介して対峙する。詳細には、図9(b)のように、壁面沿い部55は、本体側面主部21における縦リブ25同士の間の内向きリブ26に当接あるいは近接する。壁面沿い部55は、本体側面主部21の上下方向の全長のうち、上端部から下側に所定長さに亘って当接又は近接する。
【0040】
中皿延在部51は、本体延在部22の上側に隙間をあけて対峙する。但し、中皿延在部51が本体延在部22に当接してもよい。中皿嵌合部52は本体嵌合部23に内嵌合する。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58がそれぞれ滑面部23aに全周に亘って当接する。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58の間の内向き凸条59は滑面部23aから内側に離間している。即ち、内向き凸条59と滑面部23aの間には環状の隙間Sが形成される。万一、スープ等の液体が第二嵌合凸条58と滑面部23aの間を通過した場合には、環状の隙間Sに液体が溜められる。つまり、環状の隙間Sは、液溜まりとして機能する。
【0041】
中皿フランジ部42は、本体フランジ上面部27に当接する。中皿フランジ部42は、本体フランジ上面部27よりも外側にはみださない。中皿フランジ部42が外側に向けて下側に傾斜していると、中皿フランジ部42は弾性変形しながら本体フランジ上面部27に強く圧着することになる。特に、中皿フランジ部42はその外端部において本体フランジ上面部27に強く圧着する。そのため、中皿フランジ部42の外端部が予備的な液漏れ防止機能を果たすことになる。
【0042】
蓋フランジ上面部は、中皿フランジ部42の上側に隙間を介して対峙する。蓋スカート部86は、本体スカート部28に外嵌合する。そして、図5のように、蓋スカート部86の係合凸部88が本体スカート部28の係合凹部30に係合する。これにより、外嵌合状態の解除が防止される。蓋スカート部86の下端部が本体スカート部28の下端部に当接し、それ以上の蓋3の下降が阻止される。蓋縁取り部87は本体縁取り部29の上側に対峙する。
【0043】
<積み重ね状態>
図7のように、閉蓋状態の容器を上下に積み重ねることができる。その際、上側の容器本体1が下側の蓋に連結する。これにより上下の容器同士が連結される。詳細には、図8のように、容器本体1の立ち上がり壁20が蓋3の連結壁80の内側に嵌まり込む。本体底面部10の周縁部が蓋3の天面主部82の段上部83に当接する。立ち上がり壁20が連結壁80の内側に嵌まり込む際、本体連結係止部24が蓋連結係止部81を乗り越えるようにして下側に通過し、本体連結係止部24が蓋連結係止部81の下側に係止する。
【0044】
以上のように、本体嵌合部23に中皿嵌合部52が内嵌合すると、第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58が共に滑面部23aに当接する。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58はそれぞれ滑面部23aに当接する。そのため、内嵌合による嵌合力は第一嵌合凸条57及び第二嵌合凸条58と滑面部23aとの間の当接部分に集中する。第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58はそれぞれ滑面部23aを外側に押し、第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58はその反力を滑面部23aから受ける。そのため、第一嵌合凸条57と滑面部23aの間の密着状態がしっかりと維持され、更に、第二嵌合凸条58と滑面部23aの間の密着状態も維持される。従って、辺中央部において不安定になりやすい平面視矩形状の容器であっても、高い水密性が確保され、スープ等の液体の漏れを防止することができる。
【0045】
更に、第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58の間の内向き凸条59と滑面部23aとの間には環状の隙間Sが形成され、その環状の隙間Sが液溜まりとして機能するので、万一、第二嵌合凸条58と滑面部23aの間を液体が通過したとしても、環状の隙間Sに溜めることができ、外部への液漏れを阻止することができる。しかも、中皿フランジ部42の外端部が本体フランジ上面部27に強く圧着しているので、中皿フランジ部42が予備的な防水片となって液漏れを防止する。また、本体フランジ部12に蓋フランジ部72が外嵌合しているので、液漏れをより一層防止することができる。
【0046】
特に、第二嵌合凸条58が第一嵌合凸条57よりも外側に張り出していると、まず下側の第二嵌合凸条58においてしっかりとした密着状態が得られ、上側の第一嵌合凸条57において更なる密着状態が得られる。スープ等の液体に近い第二嵌合凸条58において安定した密着状態が得られるので、液漏れを効果的に防止することができる。しかも、第一嵌合凸条57の張り出し程度が相対的に小さいので、容器本体1への中皿2の装着作業も容易になり、部分的な嵌合不良も防止される。
【0047】
また、壁面沿い部55が本体側面主部21に当接あるいは近接するので、スープ等の液体の圧力が壁面沿い部55によって弱められることになる。そのため、液体の圧力が第二嵌合凸条58にダイレクトに作用しなくなり、液漏れがより一層生じにくくなる。
【0048】
本体側面部11の上下方向の大部分を占める本体側面主部21に、上下方向の全長に亘って多数の縦リブ25が設けられていると、本体側面部11の強度が向上し、多量のスープ等の液体が入れられた場合においても辺中央部における変形が抑制される。また、壁面沿い部55の当接又は近接状態が維持されるので、液体圧力の減少効果も維持されることになる。特に、隣り合う縦リブ25同士の間に内向きリブ26が設けられていると、液体の圧力を効果的に抑制できる。
【0049】
容器同士が上下に積み重ねられると、蓋の連結壁80の内側に容器本体1の立ち上がり壁20が嵌り込んで本体連結係止部24が蓋連結係止部81に係止される。そのため、例えば袋に複数の容器を立て積みで入れて、安定して運ぶことができる。特に、デリバリーの際に、容器同士が位置ずれしないために、安定して輸送でき、液漏れも防止できる。袋に入れて運ぶ場合には、最下段の容器が大きく揺れることになる。しかしながら、第一嵌合凸条57と第二嵌合凸条58が滑面部23aに当接しているので、最下段の容器の液漏れが防止される。
【0050】
また、本体フランジ部12に蓋フランジ部72が外嵌合し、本体フランジ部12の係合凹部30に蓋フランジ部72の係合凸部88が係合しているので、上下の容器の連結状態がしっかりと維持される。特に、平面視矩形状の容器における各コーナー部の左右両側においてそれぞれ係合凹部30に係合凸部88が係合していて、容器本体1に対して蓋3が水平方向の二方向(長辺方向と短辺方向の二方向)で係合しているので、蓋3の外れが防止されて閉蓋状態が維持され、その結果、容器同士の連結状態も維持される。
【符号の説明】
【0051】
1 容器本体
2 中皿
3 蓋
10 本体底面部
11 本体側面部
12 本体フランジ部
20 立ち上がり壁
21 本体側面主部
22 本体延在部
23 本体嵌合部
23a 滑面部
24 本体連結係止部
25 縦リブ
26 内向きリブ
27 本体フランジ上面部
28 本体スカート部
29 本体縁取り部
30 係合凹部
40 中皿底面部
41 中皿側面部
42 中皿フランジ部
50 中皿側面主部
51 中皿延在部
52 中皿嵌合部
53 中皿段差部
54 壁面離反部
55 壁面沿い部
56 中皿凸部
57 第一嵌合凸条
58 第二嵌合凸条
59 内向き凸条
70 天面部
71 蓋側面部
72 蓋フランジ部
80 連結壁
81 蓋連結係止部
82 天面主部
83 段上部
84 蓋凹部
85 蓋フランジ上面部
86 蓋スカート部
87 蓋縁取り部
88 係合凸部
S 環状の隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視矩形状の容器本体と、容器本体の上端に内嵌合する中皿と、容器本体に被せられる蓋と、を備えた食品包装用容器であって、
容器本体は、本体側面部の全周に亘って設けられた本体嵌合部を備え、
中皿は、中皿側面部の全周に亘って設けられ、本体嵌合部に内嵌合する中皿嵌合部を備え、
本体嵌合部は、滑面部を有し、
中皿嵌合部は、外側に突出し、滑面部に当接する少なくとも上下二本の嵌合凸条を有し、かつ、容器本体は、本体嵌合部の外側に本体フランジ部を備え、蓋は、本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部を備えている、食品包装用容器。
【請求項2】
下側の嵌合凸条は、上側の嵌合凸条よりも外側に張り出している、請求項1記載の食品包装用容器。
【請求項3】
本体側面部は、本体嵌合部の下端部から内側に向けて延びる本体延在部と、本体延在部の内端部から下側に向けて延びる本体側面主部とを備え、
中皿側面部は、中皿嵌合部の下端部から内側に向けて延びる中皿延在部と、中皿延在部の内端部から下側に向けて延びる壁面沿い部とを備え、
壁面沿い部が本体側面主部に当接あるいは近接する、請求項1又は2記載の食品包装用容器。
【請求項4】
本体側面部の上端部に本体嵌合部が設けられ、本体側面主部は、本体側面部の上下方向の大部分を占めており、本体側面主部には、本体側面主部の上下方向の全長に亘って延びて外側に突出する多数の縦リブが設けられると共に、隣り合う縦リブ同士の間には内側に突出する内向きリブが設けられ、壁面沿い部は、内向きリブに当接あるいは近接する、請求項3記載の食品包装用容器。
【請求項5】
本体側面部は、本体底面部の周縁部から上側に立ち上がる立ち上がり壁を備え、立ち上がり壁の外面に本体連結係止部が設けられ、
蓋は、天面部の周縁部に、上側に突出する連結壁を備え、連結壁の内側の壁面に蓋連結係止部が設けられ、
閉蓋状態の容器同士が上下に積み重ねられた際に、蓋の連結壁の内側に容器本体の立ち上がり壁が嵌り込んで本体連結係止部が蓋連結係止部に係止されることにより、蓋の上側に容器本体が連結される、請求項1乃至の何れかに記載の食品包装用容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
中皿嵌合部52は、中皿側面部41の上端部に設けられている。中皿嵌合部52は、中皿延在部51の外端部から上側に向けて延びている。中皿嵌合部52は、外側に突出する環状の嵌合凸条を有している。嵌合凸条は、中皿嵌合部52の全周に亘って形成されている。嵌合凸部は、上下に間隔をあけて複数本設けられており、その本数は任意であるが、本実施形態では上下二本設けられている。以下、上側の嵌合凸条を第一嵌合凸条57と、下側の嵌合凸条を第二嵌合凸条58と称する。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
平面視矩形状の容器本体と、容器本体の上端に内嵌合する中皿と、容器本体に被せられる蓋と、を備えた食品包装用容器であって、
容器本体は、本体側面部の全周に亘って設けられた本体嵌合部と、本体嵌合部の外側に設けられた本体フランジ部と、を備え、
中皿は、中皿側面部の全周に亘って設けられ、本体嵌合部に内嵌合する中皿嵌合部を備え、
蓋は、本体フランジ部に外嵌合する蓋フランジ部を備え、
本体嵌合部は、滑面部を有し、
中皿嵌合部は、外側に突出し、滑面部に当接する少なくとも上下二本の環状の嵌合凸条を有し、
上下二本の嵌合凸条が滑面部に当接することにより、滑面部と中皿嵌合部との間であって上下二本の嵌合凸条同士の間には、液溜まりとなる環状の隙間が形成される、食品包装用容器。