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特開2023-79696情報処理装置、プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079696
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/182 20190101AFI20230601BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20230601BHJP
   G09C 1/00 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
G06F16/182 100
G06F21/62 318
G09C1/00 650Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193287
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関下 浩正
(72)【発明者】
【氏名】松崎 英一
(72)【発明者】
【氏名】石寺 紳高
(72)【発明者】
【氏名】横澤 宏
(72)【発明者】
【氏名】平城 格
(57)【要約】
【課題】外部記憶装置へのアクセス頻度を低減する情報処理装置、プログラム及び情報処理システムを提供することにある。
【解決手段】情報処理装置は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する情報処理装置において、複数の前記第2分散ファイルを集約し、集約した複数の前記第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する生成部と、前記生成部が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する分割部と、前記分割部が分割した前記第4分散ファイルを外部記憶装置に送信する送信部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する情報処理装置において、
複数の前記第2分散ファイルを集約し、集約した複数の前記第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する生成部と、
前記生成部が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する分割部と、
前記分割部が分割した前記第4分散ファイルを外部記憶装置に送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部が前記第4分散ファイルを前記外部記憶装置へ送信する頻度を設定する設定部と、を備え、
前記送信部は、前記設定部が設定する前記頻度に基づいて、前記第4分散ファイルを前記外部記憶装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第3分散ファイル及び前記第4分散ファイルは、前記分散原ファイルに対応する識別子が少なくとも含まれる、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する情報処理装置のコンピュータに、
複数の前記第2分散ファイルを集約し、集約した複数の前記第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する処理と、
前記生成する処理が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する処理と、
前記分割する処理が分割した前記第4分散ファイルを外部記憶装置に送信する処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項5】
請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置を備える、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業では企業が所有する情報処理装置から社外秘の情報や顧客の情報等の機密情報の情報漏洩を防止する対策を行っている。情報漏洩を防止する対策としては、例えば、従業員が使用する情報処理装置と外部記憶装置とを連携させることで、情報処理装置と外部記憶装置の各々にファイルを分散させて、ファイルを管理するファイル管理システムがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6705999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなファイル管理システムを利用する場合、情報処理装置から外部記憶装置に対してアップロードやダウンロード等のアクセスが高頻度な状態になると、一時的にファイル管理システムへアクセスできなくなる場合がある。そのため、外部記憶装置へアクセスできない状態になると、外部記憶装置から情報処理装置へ分散されたファイルがダウンロードできない場合がある。
【0005】
従って、本発明が解決する課題の一例は、外部記憶装置へのアクセス頻度を低減する情報処理装置、プログラム及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する情報処理装置において、複数の前記第2分散ファイルを集約し、集約した複数の前記第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する生成部と、前記生成部が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する分割部と、前記分割部が分割した前記第4分散ファイルを外部記憶装置に送信する送信部と、を備える情報処理装置である。
【0007】
また、前記送信部が前記第4分散ファイルを前記外部記憶装置へ送信する頻度を設定する設定部と、を備え、前記送信部は、前記設定部が設定する前記頻度に基づいて、前記第4分散ファイルを前記外部記憶装置に送信するようにしても良い。
【0008】
また、前記第3分散ファイル及び第4分散ファイルは、前記分散原ファイルに対応する識別子が少なくとも含まれるようにしても良い。
【0009】
また、本発明の第2態様は、原ファイルを復元可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する情報処理装置のコンピュータに、複数の前記第2分散ファイルを集約し、集約した複数の前記第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する処理と、前記生成する処理が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する処理と、前記分割する処理が分割した前記第4分散ファイルを外部記憶装置に送信する処理と、を実行させるプログラムである。
【0010】
さらに、本発明の第3態様は、上述した第1態様の情報処理装置を備える、情報処理システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外部記憶装置へのアクセス頻度を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態にかかる情報処理システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態にかかる情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態にかかる分散ファイルを管理する項目の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態にかかる情報処理装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態にかかる情報処理装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態にかかる情報処理装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、並びに当該構成によってもたらされる作用及び効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
【0014】
図1は、実施形態にかかる情報処理システム1の概略的な構成の一例を示す図である。本実施形態にかかる情報処理システム1は、ファイル管理処理により管理下のファイルを処理するシステムである。情報処理システム1は、情報処理装置2と外部記憶装置3を連携させることで管理下のファイルを情報処理装置2で操作可能にしつつも、情報処理装置2だけでは原ファイルを取得できない状態にして管理下のファイルを処理する。
【0015】
情報処理システム1は、情報処理装置2と、情報処理装置2と社内ネットワーク(図示せず)を介して接続する外部記憶装置3とを備える。社内ネットワークは、無線ネットワーク(無線ともいう)と有線ネットワーク(有線ともいう)とを含む。
【0016】
情報処理装置2は、管理下のファイルの原ファイルのファイル操作を、操作者(具体的には企業の従業員)が行う装置である。情報処理装置2は、社外(すなわち、社内ネットワークと接続不可能な環境)に持ち出して利用され得る可搬型の装置である。情報処理装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ等である。なお、情報処理装置2は、ファイル操作が可能であれば良く、例えば、スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータ等であっても良い。
【0017】
外部記憶装置3は、社内(具体的には、社内ネットワーク)からアクセス可能(言い換えれば、限られた環境下のみアクセス可能)な不揮発性の記憶装置である。外部記憶装置3は、例えば、社内やデータセンタ等の厳重な防犯対策やセキュリティ対策が施された環境下で管理されている。
【0018】
図2は、実施形態にかかる情報処理装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ここで例示する情報処理装置2は、汎用コンピュータと同様の構成を有し、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23、補助記憶装置24、ユーザI/F(Interface)25及び外部I/F26を備える。
【0019】
CPU21は、ROM23や補助記憶装置24に記憶されたプログラムに従いRAM22をワーキングエリアとして所定の演算処理を行う。補助記憶装置24は、不揮発性メモリであり、CPU21の処理に必要な各種データを記憶する。補助記憶装置24は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成される。ユーザI/F25は、ユーザ(企業の従業員)と情報処理装置2との間で情報の送受を可能にするデバイスであり、液晶ディスプレイ、キーボード等であり得る。外部I/F26は、例えば、ネットワークを介して他の情報処理装置2と所定の規格に準じた通信を確立するためのデバイスである。なお、情報処理装置2の構成は上記に限定されるものではない。
【0020】
図3は、実施形態にかかる情報処理装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態にかかる情報処理装置2は、記憶部201、処理部202、集約部203、生成部204、分割部205、判定部206、送信部207、受信部208、結合部209及び設定部210を備える。これらの機能的構成要素201~210は、例えば、図2に例示するような情報処理装置2のハードウェア要素とソフトウェア要素(ROM23や補助記憶装置24に記憶されたプログラム等)との協働により構成され得る。なお、情報処理装置2の機能構成は上記に限定されるものではない。
【0021】
記憶部201は、処理部202が処理した内容を記憶する。また、記憶部201は、集約部203が集約した内容を記憶する。さらに、記憶部201は、生成部204が生成した内容を記憶する。記憶部201は、分割部205が分割した内容を記憶する。また、記憶部201は、送信部207が送信した内容を記憶する。さらに、記憶部201は、受信部208が受信した内容を記憶する。記憶部201は、結合部209が結合した内容を記憶する。記憶部201は、例えば、情報処理装置2が備える補助記憶装置24等で実現される。
【0022】
処理部202は、ファイル管理処理を実行する。処理部202は、ファイル管理処理では、ファイル管理処理の原ファイル(管理下のファイルの原ファイルともいう)を復号可能(復元可能ともいう)に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分散(分割ともいう)する。原ファイルは、原データ、原本ファイル、原本データまたは原本ともいう。
【0023】
処理部202は、例えば、秘密分散法の暗号化方式を用いて原ファイルを第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分散する。なお、原ファイルを分散させて生成しているため、第1分散ファイル及び第2分散ファイルのサイズは、原ファイルのサイズよりも小さいサイズである。
【0024】
処理部202は、第1分散ファイルを記憶部201に記憶させ、原ファイルを外部記憶装置3に記憶させる。処理部202は、後述する結合部209が結合した第2分散ファイルを取得する。このようにして、処理部202は、情報処理装置2だけでは原ファイルを取得できないようにした状態での原ファイルの管理を実現する。
【0025】
集約部203は、処理部202が分散した複数の第2分散ファイルを集約する。具体的には、集約部203は、処理部202が分散し、外部記憶装置3に記憶させる対象である複数の第2分散ファイルを集約する。集約部203が集約した複数の第2分散ファイルは、例えば、RAM22等に記憶される。集約部203が複数の第2分散ファイルを集約する頻度(タイミングともいう)は、後述する設定部210が定められた頻度(タイミング)で集約する。
【0026】
生成部204は、集約部203が集約した複数の第2分散ファイルから、複数の第2分散ファイルを1つにまとめたファイルを示す分散原ファイルを生成する。例えば、生成部204は、集約部203が集約した複数の第2分散ファイルをRAM22から取得し、複数の第2分散ファイルを1つにまとめたファイルを示す分散原ファイルを生成する。また、生成部204が生成した分散原ファイルは、例えば、記憶部201等に記憶される。分散原ファイルは、分散原データ、分散原本ファイル、分散原本データまたは分散原本ともいう。生成部204が生成した分散原ファイルを生成する頻度(タイミング)は、後述する設定部210が定められた頻度(タイミング)で生成する。なお、生成部204が有する機能は、集約部203が有しても良い。
【0027】
分割部205は、生成部204が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する。分割部205は、例えば、秘密分散法の暗号化方式を用いて分散原ファイルを第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する。また、分割部205が分割した第3分散ファイルは、例えば、記憶部201に記憶される。なお、分散原ファイルを分割させて生成しているため、第3分散ファイル及び第4分散ファイルのサイズは、分散原ファイルのサイズよりも小さいサイズである。なお、分割部205が有する機能は、処理部202が有しても良い。
【0028】
ここで、第3分散ファイル及び第4分散ファイルについて、図4を用いて説明する。図4は、分割部205が分割した第3分散ファイル及び第4分散ファイルのリストの一覧の一例である。
【0029】
第3分散ファイル及び第4分散ファイルは、1ファイル毎にレコードID、ファイル分割ID、保管先及びデータ容量の項目で管理される。レコードIDは、第3分散ファイル及び第4分散ファイルの識別を示す単一のIDである。ファイル分割IDは、第3分散ファイル及び第4分散ファイルが分割される前の分散原ファイルのIDを示す。すなわち、第3分散ファイル及び第4分散ファイルは、分散原ファイルに対応する識別子が少なくとも含まれる。
【0030】
保管先は、第3分散ファイル及び第4分散ファイルが情報処理装置2に保管されていた場所である。例えば、保管先は、情報処理装置2内のフォルダである。データ容量は、第3分散ファイル及び第4分散ファイルのデータの大きさを示す。なお、第3分散ファイル及び第4分散ファイルを管理する項目は、これに限定されない。
【0031】
図3に戻る。判定部206は、後述する送信部207が分割部205により分割された第4分散ファイルを外部記憶装置3に送信完了後、一定時間経過したか否かを判定する。具体的には、判定部206は、設定部210が設定した外部記憶装置3への送信頻度(タイミング)に基づいて、後述する送信部207が第4分散ファイルを外部記憶装置3へ送信可能か否かを判定する。これにより、情報処理装置2は、外部記憶装置3へアクセスする頻度を軽減することができる。
【0032】
送信部207は、分割部205が分割した第4分散ファイルを外部記憶装置3に送信する。送信部207は、後述する設定部210が設定する送信頻度に応じて、複数の第4分散ファイルを外部記憶装置3に送信する。
【0033】
また、送信部207は、ユーザの操作に基づいて、第4分散ファイルを送信する。具体的には、送信部207は、ユーザI/F25と協働して、第4分散ファイルを送信する。例えば、送信部207は、情報処理装置2がシャットダウンする前に、第4分散ファイルを送信する。なお、送信部207が有する機能は、処理部202が有しても良い。
【0034】
受信部208は、ユーザの操作に基づいて、第4分散ファイルを受信する。具体的には、受信部208は、ユーザI/F25と協働して、第4分散ファイルを受信する。例えば、受信部208は、情報処理装置2が起動した後に、第4分散ファイルを受信する。また、例えば、受信部208は、ユーザが使用するファイルを操作するタイミングで、第4受信ファイルを受信する。なお、受信部208が有する機能は、処理部202が有しても良い。
【0035】
結合部209は、記憶部201に記憶された第3分散ファイルと、受信部208が受信した第4分散ファイルと、を結合する。具体的には、結合部209は、受信部208が第4分散ファイルを受信すると、受信した第4分散ファイルに対応する、記憶部201に記憶される第3分散ファイルと結合する。
【0036】
例えば、結合部209は、受信部208が受信した第4分散ファイルに含まれる分割IDと、記憶部201に記憶されている第3分散ファイルに含まれる分割IDとを照合し、合致した分割IDに基づいて、第3分散ファイルと、第4分散ファイルとを結合する。結合部209が第3分散ファイルと第4分散ファイルを結合した結果は、分散原ファイルとなる。なお、結合部209が有する機能は、処理部202が有しても良い。
【0037】
設定部210は、集約部203が集約する複数の第2分散ファイルを集約する頻度(タイミング)を設定する。また、設定部210は、生成部204が生成した分散原ファイルを生成する頻度(タイミング)を設定する。さらに、設定部210は、送信部207が第4分散ファイルを外部記憶装置3へ送信する頻度(タイミング)を設定する。また、設定部210は、受信部208が第4分散ファイルを外部記憶装置3から受信する頻度(タイミング)を設定する。なお、設定部210が設定する内容はこれに限定されない。例えば、生成部204が生成する分散原ファイルを生成するファイルの大きさを設定しても良い。
【0038】
続いて、図5図6及び図7を用いて、本実施形態に係る情報処理装置2が実行する処理について説明する。図5図6及び図7は、本実施形態に係る情報処理装置2における処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、情報処理装置2は、外部記憶装置3へ接続するための初期設定が完了し、社内ネットワークへ接続している状態である。
【0039】
まず、図5では、ユーザが情報処理装置2を使用している状態で、ユーザが使用する原ファイルに更新がある状態から開始するものとする。
【0040】
処理部202は、原ファイルを復号可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する(ステップS501)。続いて、集約部203は、処理部202が分散した複数の第2分散ファイルを集約する(ステップS502)。
【0041】
続いて、生成部204は、集約部203が集約した複数の第2分散ファイルから、複数の第2分散ファイルを1つにまとめたファイルを示す分散原ファイルを生成する(ステップS503)。続いて、分割部205は、生成部204が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する(ステップS504)。
【0042】
続いて、判定部206は、送信部207が第4分散ファイルを外部記憶装置3へ送信後、一定時間経過したか否かを判定する(ステップS505)。ここで、判定部206が一定時間経過していないと判定した場合(ステップS505:No)、一定時間経過するまで、ステップS505を継続する。一方、判定部206が一定時間経過したと判断した場合(ステップS505:Yes)、ステップS506へ進む。
【0043】
続いて、送信部207は、分割部205が分割した第4分散ファイルを外部記憶装置3に送信する(ステップS506)。送信処理が完了すると、ステップS501へ戻り、情報処理装置2が起動している間、本処理をバックグランドで継続する。
【0044】
次に、図6では、情報処理装置2は、シャットダウンや再起動等の終了操作を受け付けた状態で、ユーザが使用する原ファイルに更新がある状態から開始するものとする。
【0045】
処理部202は、原ファイルを復号可能に第1分散ファイルと第2分散ファイルとに分割する(ステップS601)。続いて、集約部203は、処理部202が分散した複数の第2分散ファイルを集約する(ステップS602)。
【0046】
続いて、生成部204は、集約部203が集約した複数の第2分散ファイルを示す分散原ファイルを生成する(ステップS603)。続いて、分割部205は、生成部204が生成した分散原ファイルを復元可能に第3分散ファイルと第4分散ファイルとに分割する(ステップS604)。
【0047】
続いて、送信部207は、分割部205が分割した第4分散ファイルを外部記憶装置3に送信する(ステップS605)。送信処理が完了すると、本処理は終了する。
【0048】
次に、図7では、ユーザが情報処理装置2を起動し、外部記憶装置3へ接続するための初期設定が完了し、社内ネットワークへ接続している状態から開始するものとする。
【0049】
受信部208は、外部記憶装置3から第4分散ファイルを受信する(ステップS701)。続いて、結合部209は、受信部208が受信した第4分散ファイルと記憶部201が記憶する第3分散ファイルとを結合する(ステップS702)。結合部209が結合したファイルは原分散ファイルである。
【0050】
続いて、処理部202は、結合部209が結合した原分散ファイルに含まれる第2分散ファイルと第1分散ファイルとを結合し、原ファイルを復号する(ステップS703)。情報処理装置2は、処理部202が原ファイルを復号すると、本処理は終了する。
【0051】
以上説明したように、本発明の一態様に係る情報処理装置2は、複数の第2分散ファイルを集約し、1つのまとまりとした分散原ファイルを生成する。その後、分散原ファイルは、第3分散ファイル及び第4分散ファイルに分割され、第4分散ファイルは外部記憶装置3に送信される。これにより、本実施形態によれば、複数の第2分散ファイルを集約し、1つのまとまりとした分散原ファイルを生成することで、それぞれの第2分散ファイルを外部記憶装置3へ送信することがないため、情報処理装置2は、外部記憶装置3へのアクセス頻度を低減することができる。
【0052】
また、上述した実施形態において、送信部207が第4分散ファイルを外部記憶装置3へ送信する頻度を設定し、送信部207は、設定された頻度に基づいて、第4分散ファイルを外部記憶装置3へ送信する。これにより、情報処理装置2が設定した頻度に基づいて、外部記憶装置3へ第4分散ファイルを送信することができる。
【0053】
さらに、上述した実施形態において、第3分散ファイル及び第4分散ファイルは、分散原ファイルに対応する識別子が少なくとも含まれる。これにより、情報処理装置2は、分散原ファイルに対応する識別子に基づいて、分散したファイルを結合することができる。
【0054】
上記機能を実現するプログラムは、例えば、CPU21に搭載された記憶素子に予め記憶された状態で提供され得るが、これに限定されるものではない。プログラムは、例えば、CD-ROM等の適宜な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、インターネット等のコンピュータネットワークを介して提供されてもよい。
【0055】
なお、上述した実施形態は、上述した装置が有する構成の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0056】
(変形例1)
上述の実施形態では、情報処理装置2と接続する外部記憶装置3は、情報処理装置2と社内ネットワークを介して接続するとして説明したが、これに限られないものとする。例えば、外部記憶装置3は、可搬型端末装置であっても良い。可搬型端末装置は、例えば、社外でもアクセス可能な不揮発性の記憶装置であり、スマートフォンである。
【0057】
なお、可搬型端末装置は、記憶装置を備える端末であれば良く、例えば、端末の形態として、USB(Universal Serial Bus)メモリやタブレット型パーソナルコンピュータやデジタルカメラや携帯音楽プレーヤーやマウスやペンやヘッドフォンやカード型の記憶媒体(例えば、IC(Integrated Circuit)カード)等であっても良い。
【0058】
(変形例2)
上述の実施形態では、情報処理装置2が有する機能として、集約部203、生成部204、分割部205、判定部206、送信部207、受信部208、結合部209及び設定部210の機能を構成することについて説明したが、これに限られないものとする。例えば、集約部203、生成部204、分割部205、判定部206、送信部207、受信部208、結合部209及び設定部210は、情報処理装置2と接続された他の情報処理装置であっても良い。他の情報処理装置は、例えば、社内のローカルサーバである。
【0059】
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1…情報処理システム、2…情報処理装置、3…外部記憶装置、
201…記憶部、202…処理部、203…集約部、204…生成部、205…分割部、206…判定部、207…送信部、208…受信部、209…結合部、210…設定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7