(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079708
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230601BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20230601BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193307
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】515356214
【氏名又は名称】株式会社ハッピースマイル
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】山本 高之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】ユーザの待ち時間を短縮する。
【解決手段】テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得する取得部241と、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付ける受付部242と、テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する特定部244と、ユーザが現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する移動時間算出部243と、完了時刻よりも移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、ユーザが店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定する出発時刻決定部245と、推奨出発時刻をユーザに送信する送信制御部246と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得する取得部と、
前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付ける受付部と、
前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する特定部と、
前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する移動時間算出部と、
前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定する出発時刻決定部と、
前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信する送信制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記受付部は、ユーザが移動する移動手段を指定する指定情報をさらに受け付け、
前記移動時間算出部は、前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗までの距離と、前記指定情報が示す前記移動手段が移動する速度とに基づいて前記移動所要時間を算出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、複数の前記テイクアウト商品を予約する前記予約情報を取得し、
前記特定部は、前記販売者が前記複数のテイクアウト商品のそれぞれの準備に要する時間に関する前記準備所要時間情報を取得し、取得した前記複数のテイクアウト商品の前記準備所要時間情報に基づいて、前記複数のテイクアウト商品の全ての準備が完了する前記完了時刻を特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記ユーザが前記店舗へ到着してから前記完了時刻までの予備時間を指定する予備時間情報をさらに取得し、
前記出発時刻決定部は、前記予備時間情報に基づいて、前記推奨出発時刻を決定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記準備所要時間情報として、前記テイクアウト商品の準備に要する時間を示す情報を前記販売者から取得し、現在時刻に前記準備所要時間情報が示す時間を加算した時刻を前記完了時刻として特定する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記準備所要時間情報として、前記テイクアウト商品の準備が完了する時刻を示す情報を前記販売者から取得し、取得した当該情報に基づいて前記完了時刻を特定する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得するステップと、
前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付けるステップと、
前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定するステップと、
前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出するステップと、
前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定するステップと、
前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信するステップと、
を備える、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得するステップと、
前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付けるステップと、
前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定するステップと、
前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出するステップと、
前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定するステップと、
前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信するステップと、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サービスの提供を受けたいユーザが速やかにサービスの提供を受けることができる施設に関する情報を提供する技術が知られている。特許文献1には、ユーザの車両の現在地から施設までの走行所要時間と、施設においてサービスを提供するまでに要する準備時間とを計算し、走行所要時間よりも準備時間が短い施設を選択する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、サービスを予約した後、すぐに出発することが想定されていた。したがって、走行所要時間よりも準備時間が長い施設しかない場合、ユーザは、施設でサービスを受けられるまで長時間待たなければならないということが生じていた。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの待ち時間を短縮することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得する取得部と、前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付ける受付部と、前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する特定部と、前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する移動時間算出部と、前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定する出発時刻決定部と、前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信する送信制御部と、を備える。
【0007】
前記受付部は、ユーザが移動する移動手段を指定する指定情報をさらに受け付け、前記移動時間算出部は、前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗までの距離と、前記指定情報が示す前記移動手段が移動する速度とに基づいて前記移動所要時間を算出してもよい。
【0008】
前記取得部は、複数の前記テイクアウト商品を予約する前記予約情報を取得し、前記特定部は、前記販売者が前記複数のテイクアウト商品のそれぞれの準備に要する時間に関する前記準備所要時間情報を取得し、取得した前記複数のテイクアウト商品の前記準備所要時間情報に基づいて、前記複数のテイクアウト商品の全ての準備が完了する前記完了時刻を特定してもよい。
【0009】
前記取得部は、前記ユーザが前記店舗へ到着してから前記完了時刻までの予備時間を指定する予備時間情報をさらに取得し、前記出発時刻決定部は、前記予備時間情報に基づいて、前記推奨出発時刻を決定してもよい。前記特定部は、前記準備所要時間情報として、前記テイクアウト商品の準備に要する時間を示す情報を前記販売者から取得し、現在時刻に前記準備所要時間情報が示す時間を加算した時刻を前記完了時刻として特定してもよい。前記特定部は、前記準備所要時間情報として、前記テイクアウト商品の準備が完了する時刻を示す情報を前記販売者から取得し、取得した当該情報に基づいて前記完了時刻を特定してもよい。
【0010】
本発明の第2の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得するステップと、前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付けるステップと、前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定するステップと、前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出するステップと、前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定するステップと、前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信するステップと、を備える。
【0011】
本発明の第3の態様のプログラムは、コンピュータに、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得するステップと、前記ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付けるステップと、前記テイクアウト商品を販売する販売者が当該テイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得し、取得した当該準備所要時間情報に基づいて、前記テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定するステップと、前記ユーザが前記現在位置から前記テイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出するステップと、前記完了時刻よりも前記移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を、前記ユーザが前記店舗へ向けて出発する推奨出発時刻に決定するステップと、前記推奨出発時刻を前記ユーザに送信するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザの待ち時間を短縮するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】出発時刻決定部による推奨出発時刻の決定方法の例を示すタイムチャートである。
【
図4】出発時刻決定部による推奨出発時刻の決定方法の例を示すタイムチャートである。
【
図5】ユーザ端末による推奨出発時刻の表示の例を示す。
【
図6】情報処理装置による推奨出発時刻の決定の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[予約システムの概要]
図1は、本実施形態に係る予約システムSの概要を示す。予約システムSは、ユーザ端末100と、店舗内に設置された情報処理装置200とを備える。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォンである。ユーザ端末100は、5G等の無線通信を介して、情報処理装置200と通信する。ユーザ端末100は、テイクアウト商品を予約するユーザの操作を受け付ける。テイクアウト商品は、例えば、弁当、ファーストフード、総菜又は焼きたてパンである。ユーザ端末100は、GPS(Global Positioning System)等の位置センサによりユーザの現在位置を取得する。
【0015】
情報処理装置200は、例えば、テイクアウト商品を販売する販売者の店舗内に設置されたサーバ、コンピュータ又はタブレットである。情報処理装置200は、ネットワークを介して、ユーザ端末100と通信する。情報処理装置200は、店舗内に設置されておらず、テイクアウト商品の予約をするためのサービスを提供する事業者の事業所内に設置されており、店舗内に設置されたコンピュータ又はタブレット、及びユーザ端末100と通信できるように構成されていてもよい。
【0016】
以下、予約システムSの処理の流れについて説明する。ユーザ端末100は、受け付けたユーザの操作に基づいて、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を情報処理装置200へ送信する。このとき、ユーザ端末100は、ユーザの予約情報とともに、ユーザの現在位置を示す情報を情報処理装置200へ送信する(
図1中の(1))。
【0017】
情報処理装置200は、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報をユーザ端末100から取得する。情報処理装置200は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報をユーザ端末100から受け付ける。情報処理装置200は、後述する方法により、テイクアウト商品を販売する販売者がテイクアウト商品の準備に要する準備所要時間に関する準備所要時間情報を取得する(
図1中の(2))。準備所要時間情報は、例えば、準備に要する時間を示す情報、又は準備が完了する時刻を示す情報である。情報処理装置200は、取得した準備所要時間情報に基づいて、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する(
図1中の(3))。情報処理装置200は、ユーザが現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する(
図1中の(4))。
【0018】
情報処理装置200は、特定した完了時刻よりも移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を推奨出発時刻に決定する(
図1中の(5))。推奨出発時刻は、ユーザが店舗へ向けて出発する時刻である。情報処理装置200は、決定した推奨出発時刻を示す情報をユーザ端末100へ送信する(
図1中の(6))。
【0019】
情報処理装置200は、テイクアウト商品の準備所要時間に関する準備所要時間情報とユーザの移動所要時間とを参照して推奨出発時刻を決定する。ユーザは、この推奨出発時間のとおりに店舗へ出発することにより、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻に対応するタイミングで店舗に到着することができる。このため、ユーザは、店舗に到着してからテイクアウト商品を受け取るまでの待ち時間を短縮することができる。
【0020】
[情報処理装置の構成]
図2は、情報処理装置200の構成を示す。情報処理装置200は、通信部21、操作部22、記憶部23、制御部24を備える。制御部24は、取得部241、受付部242、移動時間算出部243、特定部244、出発時刻決定部245及び送信制御部246を備える。
【0021】
通信部21は、ユーザ端末100と通信するためのインターフェースである。操作部22は、例えば、キーボード又はタッチパネルである。記憶部23は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク等の記憶媒体を含む。記憶部23には、移動手段と移動速度とを関連付けた速度テーブルが記憶されている。
【0022】
制御部24は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部24は、記憶部23に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部241、受付部242、移動時間算出部243、特定部244、出発時刻決定部245及び送信制御部246として機能する。
【0023】
取得部241は、通信部21を介して、ユーザ端末100と通信する。取得部241は、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得する。例えば、取得部241は、ユーザが購入を希望する複数のテイクアウト商品について、テイクアウト商品の商品名と、購入する個数とを指定するユーザの予約情報を取得する。
【0024】
取得部241は、ユーザが店舗へ到着してから完了時刻までの予備時間を指定する予備時間情報を取得する。完了時刻は、テイクアウト商品の準備が完了する時刻である。取得部241は、取得した予約情報を特定部244へ出力する。取得部241は、取得した予備時間情報を出発時刻決定部245へ出力する。
【0025】
受付部242は、通信部21を介して、ユーザ端末100と通信する。受付部242は、ユーザの現在位置を示す現在位置情報を受け付ける。受付部242は、ユーザが移動する移動手段を指定する指定情報を受け付ける。移動手段は、例えば、徒歩、自転車又は自動車である。受付部242は、受け付けたユーザの現在位置を示す現在位置情報及び指定情報を移動時間算出部243へ出力する。
【0026】
移動時間算出部243は、ユーザが現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する。例えば、移動時間算出部243は、現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗までの距離と、受付部242が受け付けた指定情報が示す移動手段が移動する速度とに基づいて、移動所要時間を算出する。現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗までの距離は、例えば、現在位置から店舗までの経路を移動手段が移動する距離である。現在位置から店舗までの経路は、記憶部23に記憶されている道路情報に基づいて、移動時間算出部243が選択する。また、現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗までの距離は、現在位置から店舗までの直線距離であってもよい。
【0027】
移動時間算出部243は、移動手段と移動速度とを関連付けた速度テーブルを記憶部23から読み出す。移動時間算出部243は、読み出した速度テーブルを参照して、指定情報において指定された移動手段に関連付けて記憶されている移動速度を特定する。移動時間算出部243は、現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗までの距離を移動速度で除算することにより移動所要時間を算出する。
【0028】
[準備所要時間情報の取得]
特定部244は、取得部241が取得した予約情報において予約されたテイクアウト商品を販売する販売者がテイクアウト商品の準備に要する時間に関する準備所要時間情報を取得する。準備所要時間情報は、例えば、テイクアウト商品の準備に要する準備所要時間を示す情報であるが、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を示す情報であってもよい。例えば、特定部244は、操作部22を介して、準備所要時間又は完了時刻を入力する店舗の従業員(販売者に相当)の操作を受け付けることにより、準備所要時間情報を取得する。特定部244は、通信部21を介して、テイクアウト商品を販売する店舗の従業員がコンピュータ又はタブレットで入力した準備所要時間を受信することにより、準備所要時間を準備所要時間情報として取得してもよい。特定部244は、店舗の従業員が入力した準備が完了する時刻と現在時刻との差に基づいて、準備所要時間を準備所要時間情報として取得してもよい。
【0029】
また、特定部244は、テイクアウト商品の商品名と、準備するのに要する準備所要時間に関する準備所要時間情報とを関連付けた準備時間テーブルを参照して、準備所要時間情報を取得してもよい。より詳しくは、特定部244は、テイクアウト商品の商品名と、準備所要時間情報とを関連付けた準備時間テーブルを記憶部23から読み出す。特定部244は、読み出した準備時間テーブルを参照して、予約情報において指定されたテイクアウト商品の商品名に関連付けられた準備所要時間情報を取得する。特定部244は、取得部241が複数のテイクアウト商品を予約する予約情報を取得した場合には、販売者が複数のテイクアウト商品のそれぞれの準備に要する準備所要時間に関する準備所要時間情報をそれぞれ取得する。
【0030】
[完了時刻の特定]
特定部244は、取得した準備所要時間情報に基づいて、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する。例えば、特定部244は、取得部241が予約情報を取得した予約受付時刻又は現在時刻に準備所要時間情報が示す準備所要時間を加算することにより、完了時刻を特定する。現在時刻は、特定部244が準備所要時間情報を取得した時刻である。特定部244は、店舗の従業員が入力した準備が完了する時刻を示す準備所要時間情報に基づいて完了時刻を特定してもよい。
【0031】
特定部244は、複数のテイクアウト商品のそれぞれの準備に要する準備所要時間に関する準備所要時間情報を取得した場合には、取得した複数のテイクアウト商品の準備所要時間情報に基づいて、全てのテイクアウト商品の準備が完了する完了時刻を特定する。例えば、特定部244は、取得部241が予約情報を取得した予約受付時刻にユーザが予約した全てのテイクアウト商品の準備所要時間情報が示す準備所要時間をそれぞれ加算することにより、完了時刻を特定する。
【0032】
特定部244は、テイクアウト商品を予約したユーザよりも先にテイクアウト商品を予約したユーザ(以下、先予約ユーザ)がいる場合には、先予約ユーザが予約したテイクアウト商品の準備が完了してユーザが予約したテイクアウト商品の準備に販売者が着手することが可能になる着手可能時刻を特定する。特定部244は、複数の先予約ユーザがいる場合には、複数の先予約ユーザが予約した全てのテイクアウト商品の準備が完了してユーザが予約したテイクアウト商品の準備に販売者が着手することが可能になる時刻を着手可能時刻として特定する。特定部244は、特定した着手可能時刻にユーザが予約したテイクアウト商品の準備所要時間情報が示す準備所要時間を加算することにより、完了時刻を特定する。
【0033】
[推奨出発時刻の決定]
出発時刻決定部245は、ユーザが店舗へ向けて出発する推奨出発時刻を決定する。出発時刻決定部245は、特定部244が特定した完了時刻よりも移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を推奨出発時刻に決定する。移動所要時間に対応する時間は、例えば、移動所要時間自体であるが、移動所要時間と、ユーザが店舗へ到着してから完了時刻までの予備時間とを合計した時間であってもよい。
図3(a)及び
図3(b)は、出発時刻決定部245による推奨出発時刻の決定方法の例を示すタイムチャートである。
図3 (a)は、店舗の販売者の行動に関するタイムチャートを示す。
図3(b)は、ユーザの行動に関するタイムチャートを示す。
【0034】
図3(a)に示す予約受付時刻は、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得部241が取得した時刻である。
図3の例では、完了時刻は、予約受付時刻に準備所要時間情報が示す準備所要時間を加算した時刻であり、特定部244により特定される。出発時刻決定部245は、特定部244が特定した完了時刻にユーザが店舗に到着するように、ユーザの推奨出発時刻を決定する。出発時刻決定部245は、
図3(b)に示すように、移動時間算出部243が算出した移動所要時間を完了時刻から差し引くことにより、推奨出発時刻を決定する。
【0035】
また、出発時刻決定部245は、取得部241が取得した予備時間情報に基づいて、推奨出発時刻を決定してもよい。
図4(a)及び
図4(b)は、出発時刻決定部245による推奨出発時刻の決定方法の例を示すタイムチャートである。
図4(a)に示す予約受付時刻及び完了時刻は、
図3(a)と同様である。
図4(b)の例では、出発時刻決定部245は、完了時刻よりも予備時間だけ前の到着時刻にユーザが店舗に到着するように、ユーザの推奨出発時刻を決定する。
【0036】
出発時刻決定部245は、移動時間算出部243が算出した移動所要時間と、取得部241が取得した予備時間とを合計した時間を完了時刻から差し引くことにより、推奨出発時刻を決定する。このようにして、ユーザは、推奨出発時刻どおりに店舗へ出発することにより、テイクアウト商品の準備が完了するより予備時間だけ前に店舗に到着することができるので、できたてのテイクアウト商品を受け取ることができる。
【0037】
[推奨出発時刻の送信]
送信制御部246は、通信部21を介して、各種の情報をユーザ端末100へ送信する。例えば、送信制御部246は、出発時刻決定部245が決定した推奨出発時刻をユーザに送信する。送信制御部246は、例えば、取得部241が予約情報を取得したときに推奨出発時刻を送信するが、推奨出発時刻のタイミングにおいて推奨取発時刻が到来したことをユーザに通知してもよい。
【0038】
図5は、ユーザ端末100による推奨出発時刻の表示の例を示す。
図5に示す画像は、ユーザ端末100のディスプレイに表示される。
図5には、ユーザが予約したテイクアウト商品の商品名「○○弁当」及び商品名「△△弁当」を示す。商品名の下方には、テイクアウト商品「○○弁当」及び「△△弁当」の両方の調理が完了する完了時刻「14時30分頃」と、受付部242が受け付けた移動手段「徒歩」と、移動時間算出部243が算出した移動所要時間「30分」とを示す。
図5の下部には、出発時刻決定部245が決定した推奨出発時間を通知するメッセージ「現在位置を14時00分以降に出発すると待たずにテイクアウト商品を受取可能です。」を示す。
【0039】
[推奨出発時刻の決定の処理手順]
図6は、情報処理装置200による推奨出発時刻の決定の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、テイクアウト商品を予約するユーザの操作をユーザ端末100が受け付けたときに開始する。まず、取得部241は、テイクアウト商品を予約するユーザの予約情報を取得する(S101)。
【0040】
特定部244は、取得部241が取得した予約情報において指定されたテイクアウト商品の準備に要する準備所要時間を準備所要時間情報として取得する(S102)。移動時間算出部243は、ユーザが現在位置からテイクアウト商品を販売する店舗まで移動するのに要する移動所要時間を算出する(S103)。特定部244は、特定した準備所要時間が移動所要時間より大きいか否かを判定する(S104)。特定部244は、準備所要時間が移動所要時間より大きいと判定した場合に(S104のYES)、取得部241が予約情報を取得した予約受付時刻に準備所要時間を加算することにより、完了時刻を特定する(S105)。
【0041】
出発時刻決定部245は、特定部244が特定した完了時刻よりも移動所要時間に対応する時間だけ前の時刻を推奨出発時刻に決定する(S106)。送信制御部246は、出発時刻決定部245が決定した推奨出発時刻を示す情報をユーザに送信し(S107)、処理を終了する。
【0042】
送信制御部246は、S104の判定において準備所要時間が移動所要時間以下であると特定部244が判定した場合に(S104のNO)、直ちに出発すれば待ち時間なしで予約したテイクアウト商品が受取可能であることをユーザに通知する(S108)。
【0043】
[実施形態の情報処理装置200による効果]
本実施形態の情報処理装置200によれば、出発時刻決定部245は、テイクアウト商品の準備に要する準備所要時間に関する準備所要時間情報とユーザの移動所要時間とを参照して推奨出発時刻を決定する。ユーザは、この推奨出発時間のとおりに店舗へ出発することにより、テイクアウト商品の準備が完了する完了時刻に対応するタイミングで店舗に到着することができる。このため、ユーザは、店舗に到着してからテイクアウト商品を受け取るまでの待ち時間を短縮することができる。
【0044】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0045】
21 通信部
22 操作部
23 記憶部
24 制御部
100 ユーザ端末
200 情報処理装置
241 取得部
242 受付部
243 移動時間算出部
244 特定部
245 出発時刻決定部
246 送信制御部
S 予約システム