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特開2023-79744開閉体装置、及び開閉体装置の電力供給方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079744
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】開閉体装置、及び開閉体装置の電力供給方法
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/60 20150101AFI20230601BHJP
   E06B 9/68 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
E05F15/60
E06B9/68 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193352
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114166
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 浩三
(72)【発明者】
【氏名】高井 邦治
【テーマコード(参考)】
2E042
2E052
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042CA01
2E042CA11
2E052AA04
2E052CA06
2E052EB01
2E052GA08
(57)【要約】
【課題】設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作を容易に行う。
【解決手段】開閉体装置は、開口部の周縁部に設けられた開閉手段と、開閉手段を電動で動作させるための開閉機と、開閉機を駆動して、開閉手段の動作を電動で制御する制御手段と、制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備える。電力供給手段は、商用電源に接続された第1のコネクタと、第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有し、制御手段に接続された接続ケーブルと、一端に接続ケーブルの第2のコネクタが接続される第3のコネクタを有し、他端に外部電源の出力端子に接続される第4のコネクタを有する外部電源用ケーブルとを有する。商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブルの第2のコネクタを、外部電源用ケーブルの第3のコネクタに接続して、外部電源の電力を制御手段へ供給する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の周縁部に設けられた開閉手段と、
前記開閉手段を電動で動作させるための開閉機と、
前記開閉機を駆動して、前記開閉手段の動作を電動で制御する制御手段と、
前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備え、
前記電力供給手段は、商用電源に接続された第1のコネクタと、前記第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有し、前記制御手段に接続された接続ケーブルと、一端に前記接続ケーブルの前記第2のコネクタが接続される第3のコネクタを有し、他端に外部電源の出力端子に接続される第4のコネクタを有する外部電源用ケーブルとを有し、
前記接続ケーブルの前記第2のコネクタは、前記商用電源の電力の供給があるとき、前記第1のコネクタに接続され、前記商用電源の電力の供給が無いとき、前記第1のコネクタから取り外されて、前記外部電源用ケーブルの前記第3のコネクタに接続されることを特徴とする開閉体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉体装置において、前記第1のコネクタ、前記第2のコネクタ、前記第3のコネクタ、及び前記第4のコネクタは、防水構造を有する防水仕様のものであることを特徴とする開閉体装置。
【請求項3】
請求項1、又は2に記載の開閉体装置において、前記電力供給手段は、前記接続ケーブルの前記第2のコネクタと前記制御手段との間に設けられ、過電流を検出して接続を遮断する遮断器を有することを特徴とする開閉体装置。
【請求項4】
請求項1、2、又は3に記載の開閉体装置において、前記電力供給手段は、開口を有し、前記第1のコネクタ、前記接続ケーブル、及び前記外部電源用ケーブルを収納する筐体と、前記筐体の前記開口を覆う蓋とを有することを特徴とする開閉体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の開閉体装置において、前記蓋は、前記外部電源用ケーブルを通すケーブル通し穴を有することを特徴とする開閉体装置。
【請求項6】
請求項4、又は5に記載の開閉体装置において、前記蓋は、片開き式であって、開放側の縁の角部に、丸みを付けた面取り部を有することを特徴とする開閉体装置。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5、又は6に記載の開閉体装置において、前記電力供給手段は、前記外部電源用ケーブル及び前記外部電源の使用方法を記載した簡易取扱説明書を有することを特徴とする開閉体装置。
【請求項8】
開口部の周縁部に設けられた開閉手段と、
前記開閉手段を電動で動作させるための開閉機と、
前記開閉機を駆動して、前記開閉手段の動作を電動で制御する制御手段と、
前記制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置の電力供給方法であって、
前記電力供給手段に、商用電源に接続された第1のコネクタと、前記第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有し、前記制御手段に接続された接続ケーブルと、一端に前記接続ケーブルの前記第2のコネクタが接続される第3のコネクタを有し、他端に外部電源の出力端子に接続される第4のコネクタを有する外部電源用ケーブルとを設け、
前記商用電源の電力の供給があるとき、前記接続ケーブルの前記第2のコネクタを、前記第1のコネクタに接続して、前記商用電源の電力を前記制御手段へ供給し、
前記商用電源の電力の供給が無いとき、前記接続ケーブルの前記第2のコネクタを、前記第1のコネクタから取り外し、前記外部電源用ケーブルの前記第3のコネクタに接続して、前記外部電源の電力を前記制御手段へ供給することを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【請求項9】
請求項8に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記第1のコネクタ、前記第2のコネクタ、前記第3のコネクタ、及び前記第4のコネクタとして、防水構造を有する防水仕様のものを用いることを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【請求項10】
請求項8、又は9に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記電力供給手段に設けた前記接続ケーブルの前記第2のコネクタと前記制御手段との間に、過電流を検出して接続を遮断する遮断器を設け、過電流が発生したとき、前記遮断器により、前記商用電源又は前記外部電源と前記制御手段との接続を遮断することを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【請求項11】
請求項8、9、又は10に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記電力供給手段に、開口を有する筐体と蓋とを設け、前記第1のコネクタ、前記接続ケーブル、及び前記外部電源用ケーブルを前記筐体内に収納し、前記筐体の前記開口を前記蓋で覆うことを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【請求項12】
請求項11に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記蓋にケーブル通し穴を設け、前記外部電源用ケーブルを前記ケーブル通し穴に通して、前記筐体の前記開口を前記蓋で覆うことを特徴とする開閉体装置の電力供給方法。
【請求項13】
請求項11、又は12に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記蓋を片開き式として、前記蓋の開放側の縁の角部に、丸みを付けた面取り部を設けることを特徴とする開閉体装置。
【請求項14】
請求項8、9、10、11、12、又は13に記載の開閉体装置の電力供給方法において、前記電力供給手段に、前記外部電源用ケーブル及び前記外部電源の使用方法を記載した簡易取扱説明書を設けることを特徴とする開閉体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構造物躯体の開口部などをシャッターなどの開閉体を用いて仕切るように構成された開閉体装置、及びそのような開閉体装置の電力供給方法に係り、特に、停電時など商用電源の電力の供給が無い場合に、外部電源を用いて電動式の開閉機(モータ等)の制御を行って、開閉体の動作を行うのに好適な開閉体装置、及び開閉体装置の電力供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シャッターカーテンなどのような開閉体装置は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構造物躯体の出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部に設置され、その開閉体を移動させることによってその開口部を開放、閉鎖するものである。この開閉体装置は、多数の短冊状のスラット材からなるスラットカーテン、多数のパイプ材をリンク材などで連結させてなるパイプグリルカーテン、一枚状あるいは多数連結されたパネル材からなるパネルカーテン、ネット材からなるネットカーテン、合成樹脂あるいは布繊維製のシート材からなるシートカーテン、あるいはこれらの複合部材などからなる複合カーテンなどの開閉体を、開口部の上部から繰り出し下降させて開口部全体を閉鎖するように構成されている。このような開閉体装置は、開閉体の開閉動作を電動で行なう場合が多い。電動の開閉体装置としては、電動シャッター装置、電動ドア装置、電動オーニング装置などがある。
【0003】
一般に電動の開閉体装置は、建物などの構造物の開閉用空間部を昇降開閉するための開閉体を、構造物の天井裏またはシャッターケースに配置された開閉機(モータ等)によって昇降駆動するようになっている。このような電動の開閉体装置では、例えば、停電時に所定の操作を行うことにより、開閉体自体が自重降下して全閉状態に保持されるように構成されているものがある。そこで、従来は、停電時において、全閉状態の開閉体を開放する際、例えば、開閉機の出力回転軸(回転軸)をその近傍に備え付けの手動操作用ハンドルで回転させるなど、手動により開閉体を巻き上げて開放するようにしていた。
【0004】
このような電動の開閉体装置の中には、火災による停電時でも、消防隊のホースを給水口(送水口)に連結し放水(送水)することによって、開閉体装置を電動にて動作させて開閉体を非常開放するように構成された非常電源装置を備えたものがある。非常電源装置は、バッテリからなる予備電源及びインバータ機器などの電子部品を搭載して構成されている。この非常電源装置には、開閉体装置の自動閉鎖装置、障害物感知装置、危害防止用連動中継器、起動ボタンを備えた操作スイッチ及び水圧スイッチなどの外部機器や外部電源線などが接続されている。このような非常電源装置を備えた開閉体装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。その他、商用電源の停電時に、発電機を使用して開閉機(モータ等)の制御装置へ電力を供給するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-79457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
商用電源の停電時などに手動操作用ハンドルを用いて操作を行う場合、作業者が脚立や作業台などに上って上部に設けられた点検口を開放しながら、開閉体の開閉操作を行う必要があり、操作が大変面倒であった。一方、特許文献1に記載のような非常電源装置を設ける場合、設備費用が増大し、かつ予備電源のバッテリ交換を定期的に行なう必要があった。あるいは、発電機を使用する場合も、設備費用が増大し、かつ発電機への燃料の補給やオイル交換などのメンテナンスが必要であった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作を容易に行うことができる開閉体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の開閉体装置の第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられた開閉手段と、開閉手段を電動で動作させるための開閉機と、開閉機を駆動して、開閉手段の動作を電動で制御する制御手段と、制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備え、電力供給手段が、商用電源に接続された第1のコネクタと、第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有し、制御手段に接続された接続ケーブルと、一端に接続ケーブルの第2のコネクタが接続される第3のコネクタを有し、他端に外部電源の出力端子に接続される第4のコネクタを有する外部電源用ケーブルとを有し、接続ケーブルの第2のコネクタが、商用電源の電力の供給があるとき、第1のコネクタに接続され、商用電源の電力の供給が無いとき、第1のコネクタから取り外されて、外部電源用ケーブルの第3のコネクタに接続されることにある。
【0009】
商用電源と制御手段とを、商用電源に接続された第1のコネクタと、第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有する接続ケーブルとを介して接続するので、停電時など商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブルの第2のコネクタを商用電源に接続された第1のコネクタから容易に取り外すことができる。
そして、接続ケーブルの取り外した第2のコネクタを、外部電源用ケーブルの第3のコネクタに接続して、外部電源用ケーブル及び接続ケーブルを介し、外部電源の電力を制御手段へ容易に供給することができる。
従って、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作が容易に行われる。
【0010】
開閉手段は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物などの構造物における、出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部を電動で開閉移動するシャッターカーテンなどの開閉部材で構成される。開閉手段が、シャッターカーテンの場合には、建物などの開口部の周縁部の一つである上部に収納され、まぐさなどを通過してシャッターカーテンが下降し、開口部を電動で開閉動作する。これ以外にも、開閉手段が開口部の下部に収納されて、上昇方式にて電動で開閉移動したり、開閉手段が側部に収納されて、スライド方式にて電動で移動したりすることもある。また、開閉手段には、閉鎖によって開口部を全閉できるものも全閉できないものも含む。
【0011】
本発明の開閉体装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置において、第1のコネクタ、第2のコネクタ、第3のコネクタ、及び第4のコネクタが、防水構造を有する防水仕様のものであることにある。
第1のコネクタ、第2のコネクタ、第3のコネクタ、及び第4のコネクタとして、防水仕様のものを用いることにより、災害発生時の水漏れや粉塵、あるいは日常の結露や汚れなどに対する保護が図られ、安全性及び信頼性が向上する。
【0012】
本発明の開閉体装置の第3の特徴は、前記第1、又は第2の特徴に記載の開閉体装置において、電力供給手段が、接続ケーブルの第2のコネクタと制御手段との間に設けられ、過電流を検出して接続を遮断する遮断器を有することである。
接続ケーブルの第2のコネクタと制御手段との間に、過電流を検出して接続を遮断する遮断器を設け、過電流が発生したとき、遮断器により、商用電源又は外部電源と制御手段との接続を遮断するので、電源回路の短絡などが発生しても、過電流による機器の破損が防止され、安全性が向上する。
【0013】
本発明の開閉体装置の第4の特徴は、前記第1、第2、又は第3の特徴に記載の開閉体装置において、電力供給手段が、開口を有し、第1のコネクタ、接続ケーブル、及び外部電源用ケーブルを収納する筐体と、筐体の開口を覆う蓋とを有することである。
外部電源用ケーブルを使用しないとき、外部電源用ケーブルを筐体内に収納して、筐体の開口を蓋で覆うことにより、筐体内に収納した第1のコネクタ、接続ケーブル、及び外部電源用ケーブルが、雨漏りなどの浸水や粉塵など汚れから保護され、安全性及び信頼性が更に向上する。
そして、必要なとき、外部電源用ケーブルを、改めて用意することなく、筐体から取り出してすぐに使用することができる。
【0014】
本発明の開閉体装置の第5の特徴は、前記第4の特徴に記載の開閉体装置において、蓋が、外部電源用ケーブルを通すケーブル通し穴を有することにある。
蓋にケーブル通し穴を設け、外部電源用ケーブルをケーブル通し穴に通して、筐体の開口を蓋で覆うことにより、外部電源用ケーブルを使用中でも蓋を完全に閉じることができ、開いた状態の蓋が開閉体装置の操作の邪魔になることがなく、また、開閉体装置の操作者が開いた状態の蓋に接触して負傷するなどの虞がない。
【0015】
本発明の開閉体装置の第6の特徴は、前記第4、又は第5の特徴に記載の開閉体装置において、蓋が、片開き式であって、開放側の縁の角部に、丸みを付けた面取り部を有することにある。
蓋が開いた状態であっても、開閉体装置の操作者が開いた状態の蓋の角部に接触して負傷する虞が低下する。
【0016】
本発明の開閉体装置の第7の特徴は、前記第1、第2、第3,第4、第5、又は第6の特徴に記載の開閉体装置において、電力供給手段が、外部電源用ケーブル及び外部電源の使用方法を記載した簡易取扱説明書を有することにある。
外部電源ケーブルを使用する際、別途用意した詳細な取扱説明書などを参照する必要なく、簡易取扱説明書の記述に従って、外部電源を容易に使用することが可能となる。
【0017】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第1の特徴は、開口部の周縁部に設けられた開閉手段と、開閉手段を電動で動作させるための開閉機と、開閉機を駆動して、開閉手段の動作を電動で制御する制御手段と、制御手段へ電力を供給する電力供給手段とを備えた開閉体装置の電力供給方法であって、電力供給手段に、商用電源に接続された第1のコネクタと、第1のコネクタに接続される第2のコネクタを有し、制御手段に接続された接続ケーブルと、一端に接続ケーブルの第2のコネクタが接続される第3のコネクタを有し、他端に外部電源の出力端子に接続される第4のコネクタを有する外部電源用ケーブルとを設け、商用電源の電力の供給があるとき、接続ケーブルの第2のコネクタを、第1のコネクタに接続して、商用電源の電力を制御手段へ供給し、商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブルの第2のコネクタを、第1のコネクタから取り外し、外部電源用ケーブルの第3のコネクタに接続して、外部電源の電力を制御手段へ供給することにある。
これは、前記第1の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0018】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、第1のコネクタ、第2のコネクタ、第3のコネクタ、及び第4のコネクタとして、防水構造を有する防水仕様のものを用いることにある。
これは、前記第2の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0019】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第3の特徴は、前記第1、又は第2の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、電力供給手段に設けた接続ケーブルの第2のコネクタと制御手段との間に、過電流を検出して接続を遮断する遮断器を設け、過電流が発生したとき、遮断器により、商用電源又は外部電源と制御手段との接続を遮断することにある。
これは、前記第3の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0020】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第4の特徴は、前記第1、第2、又は第3の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、電力供給手段に、開口を有する筐体と蓋とを設け、第1のコネクタ、接続ケーブル、及び外部電源用ケーブルを筐体内に収納し、筐体の開口を蓋で覆うことにある。
これは、前記第4の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0021】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第5の特徴は、前記第4の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、蓋にケーブル通し穴を設け、外部電源用ケーブルをケーブル通し穴に通して、筐体の開口を蓋で覆うことにある。
これは、前記第5の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0022】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第6の特徴は、前記第4、又は第5の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、蓋を片開き式として、蓋の開放側の縁の角部に、丸みを付けた面取り部を設けることにある。
これは、前記第6の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【0023】
本発明の開閉体装置の電力供給方法の第7の特徴は、前記第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の特徴に記載の開閉体装置の電力供給方法において、電力供給手段に、外部電源用ケーブル及び外部電源の使用方法を記載した簡易取扱説明書を設けることにある。
これは、前記第7の特徴に記載の開閉体装置に相当する、開閉体装置の電力供給方法である。
【発明の効果】
【0024】
本発明の開閉体装置及び開閉体装置の電力供給方法によれば、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作を容易に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施の形態による開閉体装置であるシャッター装置の概略構成を示す図である。
図2図1に示したシャッター装置内の各装置の動作と、電力供給装置の構成の一例とを説明する図である。
図3】電力供給装置の構成の他の例を説明する図である。
図4図4(a)は本発明の一実施の形態による蓋を閉じた状態の電力供給装置の外観図、図4(b)は本発明の一実施の形態による蓋を開いた状態の電力供給装置の外観図である。
図5図5(a)は蓋を開いた状態で外部電源用ケーブルを使用中の電力供給装置の外観図、図5(b)は蓋を閉じた状態で外部電源用ケーブルを使用中の電力供給装置の外観図である。
図6図6(a)は本発明の他の実施の形態による蓋を閉じた状態の電力供給装置の外観図、図6(b)は本発明の他の実施の形態による蓋を開いた状態の電力供給装置の外観図である。
図7図7(a)は簡易取扱説明書が取り付けられた外部電源用ケーブルを示す図、図7(b)は簡易取扱説明書の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に従って、本発明に係る開閉体装置の好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態では、開閉手段として上下に開閉動作されるシャッターカーテンを備えたシャッター装置を例に説明する。図1は、本発明の一実施の形態による開閉体装置であるシャッター装置の概略構成を示す図である。図1において、開閉体装置10は、出入口の開口部を上下に開閉するシャッター装置である。
【0027】
開閉体装置10は、建物の開口部に設けられるものであり、基本的にシャッターケース11、シャッターカーテン12、ガイドレール13,14、巻取シャフト15、チェーン16、モータ17、位置検出装置172(図2参照)、制御装置18、障害物感知器185、操作スイッチ19、及び電力供給装置20などを含んで構成される。この開閉体装置10は、通常時には、操作スイッチ19の操作に応じて、開閉機であるモータ17を駆動して開閉制御するようになっている。さらに、この開閉体装置10では、シャッターカーテン12が巻取シャフト15に巻き取られている開放状態を機械的な保持機構(図示せず)によって保持しており、この開放状態で外部から火災の発生などを示す非常信号BSなどが制御装置18に入力された場合には、その保持機構による開放状態の保持が解除されて、シャッターカーテン12は、その自重で自然降下して開口部を自動閉鎖する機能も備えている
【0028】
ガイドレール13,14は、シャッターカーテン12の両端部に接するように建物の開口部の両端側に設けられ、まぐさ部から床面まで掛け渡された断面形状がコの字型の案内溝を有する金属製部材又はこれと同等の部材で構成されている。シャッターカーテン12は、このガイドレール13,14の各案内溝に沿って上昇下降し、開口部の開閉動作を行う。
【0029】
巻取シャフト15は、シャッターケース11の両端側に回動可能に設けられ、シャッターカーテン12を巻き取ったり巻き戻したりする。チェーン16は、モータ17の回転軸に設けられた主動スプロケットと巻取シャフト15の回転軸に設けられた従動スプロケットとを連結している。従って、モータ17の回転駆動力は、チェーン16を介して巻取シャフト15側に伝達され、モータ17が回転すると、チェーン16を介して巻取シャフト15が回転し、シャッターカーテン12の開閉動作が制御されるようになっている。
【0030】
モータ17には、その回転位置、すなわちシャッターカーテン12の開閉位置と開閉状態を検出するための位置検出装置172(図2参照)が設けられている。この位置検出装置172は、パルス発生型のロータリーエンコーダ等で構成される。モータ17の回転に応じたパルス信号が制御装置18に出力されるので、モータ17の回転位置やシャッターカーテン12の閉鎖側先端部の開口部における位置などは、このパルスの発生状況に基づいて制御装置18が演算にて求めることになる。
【0031】
また、位置検出装置172は、シャッターカーテン12の下端部が巻取りの上端限界位置に達したことを検出し、また、シャッターカーテン12の下端部が巻き戻しの下端限界位置に達したことを検出する、上下限リミットスイッチの役割も果たしている。
【0032】
制御装置18は、マイクロコンピューター構成になっており、電源ラインACから電力供給装置20を介して、商用電源の電力が供給されている。制御装置18は、操作スイッチ19上の各操作ボタンの操作状態に対応した制御信号やモータ17に設けられた位置検出装置172からの信号やプロテクタからの信号などに基づいて、モータ17の回転を制御したり、非常信号BSに基づいて保持機構を解除したりする。
【0033】
操作スイッチ19は、開閉停の各動作に対応した制御スイッチとして、上昇(開)ボタン19A、停止(停)ボタン19B、下降(閉)ボタン19Cをそれぞれ有し、これら各ボタンの操作状態に応じた制御信号を制御装置18に出力する。なお、図1では示していないが、制御装置18は無線型リモコン装置によっても操作可能となっている。
【0034】
非常信号BSは、火災発生などの非常時に外部の制御室などから供給される電圧24[V]の信号であり、制御装置18内の図示しない危害防止用連動中継器に入力される。なお、外部からの非常信号BSの入力と併せて、又は代わりに、シャッターケース11の内側であって、まぐさ部の開口部近傍、すなわちシャッターカーテン12が昇降する部分に温度感知器などを設けてもよい。この温度感知器としては、常時接点がオン状態にあり、接点が所定温度(摂氏100~300度の範囲の任意温度)に達した時点で接点を開きオフ状態となるB接点の自動復帰型の高温度用バイメタル式サーモスタットなどで構成され、接点が開いた場合には火災などが発生したことを示す信号を非常信号BSに相当する信号として出力するようにしてもよい。
【0035】
障害物感知器185は、送信機がシャッターカーテン12の下端部(座板)に設けられたもので、障害物感知時には、内蔵された座板スイッチの移動に対応した感知信号を制御装置18に送信し、また、その後の障害物の除去により座板スイッチの復帰移動時には、復帰信号を送信する構成となっている。障害物感知器185の送信機から制御装置18への信号の送信は、図のような有線方式に限らず、電池を電源として作動する無線方式のものでもよい。また、シャッターカーテン12の下端部に障害物の接触で移動する座板スイッチを設け、障害物接触時の座板の移動力でガイドレール13,14の高さ方向に沿って設けられたテープスイッチを押圧する構成や、テープスイッチから制御装置18に対し感知信号を有線出力する構成としてもよい。この他、開口部に光電管やLED等の投受光センサを設け、画像認識等により障害物を非接触で感知する構成としてもよい。
【0036】
電力供給装置20には、商用電源の電源ラインACから交流100V又は交流200Vの電力が供給され、また停電時など商用電源の電力の供給が無いときには、外部電源30から商用電源と同じ電圧の交流電力が供給される。外部電源30としては、電気自動車又はハイブリッド車や、携帯型の予備交流電源などが使用される。
【0037】
開閉体装置10は、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物などの構造物における、出入口や窓部、あるいは内部の通路や空間などの開口部及びその近傍に設置されるので、電気自動車などの車両が容易に近づくことができる。そして、電気自動車などには、バッテリとインバータとが搭載されており、バッテリの直流電力を交流に変換した交流電力を利用することにより、特許文献1に記載のような非常電源装置や発電機などを使用することなく、停電時に開閉体の開閉動作を容易に行うことが可能となる。
【0038】
図2は、図1に示したシャッター装置内の各装置の動作と、電力供給装置の構成の一例とを説明する図である。制御装置18は、電力供給装置20から供給された電力により、操作スイッチ19、障害物感知器185及び位置検出装置172からの各信号、並びに非常信号BSに基づいて、モータ17を制御する。なお、図2では、制御装置18以外への商用電源の接続関係については、その図示を省略してある。
【0039】
図2に破線で示した電力供給装置20は、給電配線21を介して商用電源の電源ラインACに接続された防水プラグ受け21a(第1のコネクタ)と、防水プラグ受け21aに接続される防水プラグ22b(第2のコネクタ)を有し、制御装置18に接続された接続ケーブル22と、一端に接続ケーブル22の防水プラグ22bが接続される防水プラグ受け23a(第3のコネクタ)を有し、他端に外部電源30の出力端子に接続される防水プラグ23b(第4のコネクタ)を有する外部電源用ケーブル23と、遮断器24とを含んで構成されている。
【0040】
防水プラグ受け21a、防水プラグ22b、防水プラグ受け23a、及び防水プラグ23bは、液体の侵入を防止する防水構造を有する、防水仕様のものである。
第1のコネクタ、第2のコネクタ、第3のコネクタ、及び第4のコネクタとして、防水プラグ受け21a、防水プラグ22b、防水プラグ受け23a、及び防水プラグ23bを用いることにより、災害発生時の水漏れや粉塵、あるいは日常の結露や汚れなどに対する保護が図られ、安全性及び信頼性が向上する。
【0041】
商用電源の電力の供給があるとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bは、商用電源に接続された防水プラグ受け21aに接続される。これにより、商用電源の電力が、給電配線21、防水プラグ受け21a、防水プラグ22b、及び接続ケーブル22を介して、制御装置18へ供給される。
【0042】
停電時など商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bは、商用電源に接続された防水プラグ受け21aから取り外されて、外部電源用ケーブル23の防水プラグ受け23aに接続される。そして、外部電源用ケーブル23の防水プラグ23bが、外部電源30の出力端子に接続される。これにより、外部電源30の電力が、防水プラグ23b、外部電源用ケーブル23、防水プラグ受け23a、防水プラグ22b、及び接続ケーブル22を介して、制御装置18へ供給される。
【0043】
商用電源と制御装置18とを、商用電源に接続された防水プラグ受け21aと、防水プラグ受け21aに接続される防水プラグ22bを有する接続ケーブル22とを介して接続するので、停電時など商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bを、商用電源に接続された防水プラグ受け21aから容易に取り外すことができる。
そして、接続ケーブル22の取り外した防水プラグ22bを、外部電源用ケーブル23の防水プラグ受け23aに接続して、外部電源用ケーブル23及び接続ケーブル22を介し、外部電源30の電力を制御装置18へ容易に供給することができる。
従って、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作が容易に行われる。
【0044】
遮断器24は、接続ケーブル22の防水プラグ22bと制御装置18との間に接続され、商用電源又は外部電顕30からの入力電流が所定の遮断値に達したとき、過電流を検出して、商用電源又は外部電源30と制御装置18との接続を遮断する。
接続ケーブル22の防水プラグ22bと制御装置18との間に、過電流を検出して接続を遮断する遮断器24を設け、過電流が発生したとき、遮断器24により、商用電源又は外部電源30と制御装置18との接続を遮断するので、電源回路の短絡などが発生しても、過電流による機器の破損が防止され、安全性が向上する。
【0045】
図3は、電力供給装置の構成の他の例を示す図である。本例の電力供給装置20では、商用電源に接続された第1のコネクタとして、図2に示す防水プラグ受け21aの代わりに、防水コンセント21a’が設けられている。その他の構成は、図2に示した例と同様である。
【0046】
商用電源の電力の供給があるとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bは、商用電源に接続された防水コンセント21a’に接続される。これにより、商用電源の電力が、給電配線21、防水コンセント21a’、防水プラグ22b、及び接続ケーブル22を介して、制御装置18へ供給される。
【0047】
停電時など商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bは、防水コンセント21a’から取り外されて、外部電源用ケーブル23の防水プラグ受け23aに接続される。そして、外部電源用ケーブル23の防水プラグ23bが、外部電源30の出力端子に接続される。これにより、外部電源30の電力が、防水プラグ23b、外部電源用ケーブル23、防水プラグ受け23a、防水プラグ22b、及び接続ケーブル22を介して、制御装置18へ供給される。
【0048】
商用電源と制御装置18とを、商用電源に接続された防水コンセント21a’と、防水コンセント21a’に接続される防水プラグ22bを有する接続ケーブル22とを介して接続するので、停電時など商用電源の電力の供給が無いとき、接続ケーブル22の防水プラグ22bを、商用電源に接続された防水コンセント21a’から容易に取り外すことができる。
そして、接続ケーブル22の取り外した防水プラグ22bを、外部電源用ケーブル23の防水プラグ受け23aに接続して、外部電源用ケーブル23及び接続ケーブル22を介し、外部電源30の電力を制御装置18へ容易に供給することができる。
従って、設備費用やメンテナンス作業を大幅に増大させることなく、停電時など商用電源の電力の供給が無いときでも、開閉体の動作が容易に行われる。
【0049】
図4(a)は本発明の一実施の形態による蓋を閉じた状態の電力供給装置の外観図、図4(b)は本発明の一実施の形態による蓋を開いた状態の電力供給装置の外観図である。
【0050】
図4(a)において、電力供給装置20は、開口を有する筐体20aと、筐体20aの開口を覆う蓋(扉)20bとを含んで構成されている。
筐体20aは、シャッターカーテン12の近傍において、シャッターカーテン12が開放及び閉鎖する建物の出入口や窓部などを構成している壁の壁面などに埋め込まれて、または壁面などから突出した状態で、設置される。
蓋20bは、片開き式であって、筐体20aの開口を密閉状態に閉鎖する防水構造となっている。蓋20bには、ハンドル20cが取り付けられており、ハンドル20cは、回転式で施錠及びその解除を行うものである。ハンドル20cを回転させて手前に引くと、施錠が解除されて蓋20bが開放され、またハンドル20cを図面奥行き方向へ押して逆方向へ回転すると、蓋20bが閉鎖されて施錠される。
蓋20bの下部には、ケーブル通し穴20dが設けられており、ケーブル通し穴20d内には、ゴムパッキン20eが取り付けられている。
【0051】
図4(b)において、筐体20a内には、防水コンセント21a’、接続ケーブル22、及び遮断器24が収納されている。そして、防水コンセント21a’には、接続ケーブル22の防水プラグ22bが接続されている。
また、外部電源用ケーブル23を使用しないとき、筐体20a内には、外部電源用ケーブル23も収納されている。
【0052】
外部電源用ケーブル23を使用しないとき、図4(b)に示すように、外部電源用ケーブル23を筐体20a内に収納して、図4(a)に示すように、筐体20aの開口を蓋20bで覆うことにより、筐体20a内に収納された防水コンセント21a’、接続ケーブル22、外部電源用ケーブル23、及び遮断器24が、雨漏りなどの浸水や粉塵など汚れから保護され、安全性及び信頼性が更に向上する。
そして、必要なとき、外部電源用ケーブル23を、改めて用意することなく、筐体20aから取り出してすぐに使用することができる。
【0053】
図5(a)は蓋を開いた状態で外部電源用ケーブルを使用中の電力供給装置の外観図、図5(b)は蓋を閉じた状態で外部電源用ケーブルを使用中の電力供給装置の外観図である。
【0054】
図5(a)において、外部電源用ケーブル23の使用中は、接続ケーブル22の防水プラグ22bが、防水コンセント21a’から取り外されて、外部電源用ケーブル23の防水プラグ受け23aに接続されている。
しかしながら、図5(a)に示す蓋20bが開いた状態では、開いた状態の蓋20bが開閉体装置10の操作の邪魔になる場合があり、また、開閉体装置10の操作者が開いた状態の蓋20bに接触して負傷するなどの虞がある。
【0055】
そこで、図5(b)に示すように、蓋20bに設けたケーブル通し穴20dに外部電源用ケーブル23を通し、筐体20aの開口を蓋20bで覆って、蓋20bを完全に閉じる。
このとき、ケーブル通し穴20d内に設けたゴムパッキン20eは、外部電源用ケーブル23の表面がケーブル通し穴20の縁に接触しないようにして、外部電源用ケーブル23の外装が損傷するのを防止する。
また、ゴムパッキン20eは、ケーブル通し穴20dと外部電源用ケーブル23との隙間を塞いで、雨水や粉塵などが筐体20a内へ侵入するのを防止する。
【0056】
蓋20bにケーブル通し穴20dを設け、外部電源用ケーブル23をケーブル通し穴20dに通して、筐体20aの開口を蓋20bで覆うことにより、外部電源用ケーブル23を使用中でも蓋20bを完全に閉じることができ、開いた状態の蓋20bが開閉体装置10の操作の邪魔になることがなく、また、開閉体装置10の操作者が開いた状態の蓋20bに接触して負傷するなどの虞がない。
【0057】
図6(a)は本発明の他の実施の形態による蓋を閉じた状態の電力供給装置の外観図、図6(b)は本発明の他の実施の形態による蓋を開いた状態の電力供給装置の外観図である。
本実施の形態では、蓋20bが、開放側の縁の角部に、尖りを抑えて丸みを付けた面取り部20fを有する。筐体20aの開口部の対応する角部にも、面取り部20fに相当する丸みが設けられている。
蓋20bの開放側の縁の角部に、面取り部20fを設けることにより、蓋20bが開いた状態であっても、開閉体装置10の操作者が開いた状態の蓋20bの角部に接触して負傷する虞が低下する。
また、本実施の形態では、蓋20bを筐体20aに対して開閉可能に支持する支持部に、バネ丁番(スプリング蝶番)20gが取り付けられている。バネ丁番20gには、蓋20bを閉じる方向へ付勢するスプリングが内蔵されている。バネ丁番20gに内蔵されたスプリングの働きにより、蓋20bは自動的に閉鎖される。
蓋20bを筐体20aに対して開閉自在に指示する支持部に、バネ丁番20gを取り付けることにより、蓋20bが自動的に閉鎖して、開閉体装置10の操作者が蓋20bに接触して負傷するなどの虞がさらに低下する。
【0058】
図7(a)は簡易取扱説明書が取り付けられた外部電源用ケーブルを示す図、図7(b)は簡易取扱説明書の一例を示す図である。
図7(a)において、本実施の形態では、外部電源用ケーブル23及び外部電源30の使用方法を記載した簡易取扱説明書(クイックガイド)40が、外部電源ケーブル23に着脱可能に取り付けられている。
本実施の形態においては、簡易取扱説明書40が紐41により外部電源ケーブル23に取り付けられており、この紐41は、蓋20bを閉じる際に上述のケーブル通し穴20dに通され、蓋20bを閉じた状態では、簡易取扱説明書40が筐体20aの外側下部に配置される。
開閉体装置10の関連機器の取り扱い方法を記載した取扱説明書は、従来、冊子やコンピュータソフトなどで提供されているが、停電等の非常時に備えて、判り易い場所に保管されていることが望ましい。
外部電源用ケーブル23及び外部電源30の使用方法を記載した簡易取扱説明書40を、外部電源ケーブル23に着脱可能に取り付けることにより、外部電源ケーブル23を使用する際、別途用意した詳細な取扱説明書などを参照する必要なく、簡易取扱説明書40の記述に従って、外部電源30を容易に使用することが可能となる。
【0059】
なお、簡易取扱説明書40は、外部電源用ケーブル23に限らず、接続ケーブル22に取り付けてもよい。あるいは、接続ケーブル22の防水プラグ22bの使用方法を記載した簡易取扱説明書を、別途、接続ケーブル22に取り付けてもよい。
また、外部電源用ケーブル23を使用しない時、簡易取扱説明書40は、外部電源用ケーブル23と一緒に筐体20a内に収納して、蓋20bを開けてから簡易取扱説明書が読めるようにしてもよい。
さらに、簡易取扱説明書40には、外部電源用ケーブル23及び外部電源30の使用方法に限らず、必要な注意書きや製品仕様などの他の情報を併記してもよい。
【0060】
以上説明した実施の形態によれば、通常時には商用電源を用いて動作される開閉体装置を、停電時など商用電源の電力の供給が無い場合にも容易に動作させることが可能となる。
【0061】
なお、本発明に用いる第1のコネクタ、第2のコネクタ、第3のコネクタ、及び第4のコネクタは、以上説明した実施の形態の構成例に限らず、オス型コネクタとメス型コネクタとを、適宜組み合わせて使用することができる。
【0062】
本発明の開閉体装置としては、例えば、シャッター装置、窓シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置、移動間仕切装置、引き戸装置、開き戸装置、折れ戸装置、門扉装置、オーニング装置、防水板装置などにも適用可能である。
【符号の説明】
【0063】
10…開閉体装置
11…シャッターケース
12…シャッターカーテン
13,14…ガイドレール
15…巻取シャフト
16…チェーン
17…モータ
172…位置検出装置
18…制御装置
185…障害物感知器
19…操作スイッチ
19A…上昇(開)ボタン
19B…停止(停)ボタン
19C…下降(閉)ボタン
20…電力供給装置
20a…筐体
20b…蓋(扉)
20c…ハンドル
20d…ケーブル通し穴
20e…ゴムパッキン
20f…面取り部
20g…バネ丁番(スプリング蝶番)
21…給電配線
21a…防水プラグ受け(第1のコネクタ)
21a’…防水コンセント(第1のコネクタ)
22…接続ケーブル
22b…防水プラグ(第2のコネクタ)
23…外部電源用ケーブル
23a…防水プラグ受け(第3のコネクタ)
23b…防水プラグ(第4のコネクタ)
24…遮断器
30…外部電源
40…簡易取扱説明書(クイックガイド)
41…紐
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7