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特開2023-79903表示制御装置、表示制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079903
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20230601BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
B60K35/00 Z
B60R16/02 640K
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193602
(22)【出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】三池 晋太郎
(72)【発明者】
【氏名】大石 将仁
(72)【発明者】
【氏名】打越 忠宏
【テーマコード(参考)】
3D344
【Fターム(参考)】
3D344AA14
3D344AA17
3D344AA19
3D344AB01
3D344AC13
3D344AD01
(57)【要約】
【課題】車両に対する作業の効率が低下することを抑制できる表示制御装置等を提供する。
【解決手段】表示制御装置50は、車両10に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得部52と、取得部52によって取得された推定情報に基づいて作業場所を推定し、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に作業を行うための作業情報を表示させる表示制御部53とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記推定情報に基づいて前記作業場所を推定し、複数の表示部のうち推定された前記作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に前記作業を行うための作業情報を表示させる表示制御部とを備える、
表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、推定された前記作業場所に基づいて前記複数の表示部のうち前記作業情報を表示させる1つ以上の候補をユーザに提示し、
前記1つ以上の表示部のそれぞれは、前記1つ以上の候補のうち前記ユーザに選択された表示部である、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記複数の表示部のうち前記作業場所にいる作業者から見易い位置にある表示部を前記1つ以上の候補に含める、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記複数の表示部は、前記車両の室内に設けられる室内表示部と、前記表示制御装置と通信可能な携帯端末に設けられる端末表示部とを含み、
前記表示制御部は、前記作業場所が前記室内である場合には前記室内表示部を前記1つ以上の候補に含め、前記作業場所が前記車両の室外である場合には前記端末表示部を前記1つ以上の候補に含める、
請求項2または3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記作業情報は、前記作業に含まれる複数の工程を行うための複数の工程情報を含み、
前記表示制御部は、前記1つ以上の表示部のそれぞれに前記複数の工程情報を順番に表示させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記複数の工程の1つが完了したことを検知する作業検知部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記作業検知部によって当該工程が完了したことが検知された場合、前記1つ以上の表示部のそれぞれに当該工程が完了したことを表示させる、
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記1つ以上の表示部の少なくとも1つに前記車両を操作するための操作ボタンを表示させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記推定情報は、前記車両における異常が発生した箇所を示す情報を含む、
請求項1から7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
車両に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された前記推定情報に基づいて前記作業場所を推定し、複数の表示部のうち推定された前記作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に前記作業を行うための作業情報を表示させる表示制御ステップとを含む、
表示制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の表示制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に対する作業を行う必要が生じた場合等に、作業を行うための作業情報を表示させる表示制御装置等が知られている。表示制御装置等の一例として、たとえば、特許文献1には、メータパネルの警告灯が点灯すると、その点灯している警告灯に関する警告の内容説明や対処方法を表示装置に表示させる車載システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-193138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の車載システムでは、作業が行われる作業場所に拘わらず特定の表示装置に作業情報が表示されるため、作業場所によっては作業情報を見難く、車両に対する作業の効率が低下するという課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、車両に対する作業の効率が低下することを抑制できる表示制御装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る表示制御装置は、車両に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記推定情報に基づいて前記作業場所を推定し、複数の表示部のうち推定された前記作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に前記作業を行うための作業情報を表示させる表示制御部とを備える。
【0007】
本開示の一態様に係る表示制御方法は、車両に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された前記推定情報に基づいて前記作業場所を推定し、複数の表示部のうち推定された前記作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に前記作業を行うための作業情報を表示させる表示制御ステップとを含む。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、上記の表示制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示の表示制御装置等は、車両に対する作業の効率が低下することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1の実施の形態に係る表示システムを示す模式図である。
図2図2は、図1の表示システムの機能構成を示すブロック図である。
図3図3は、図1の表示システムの表示制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、作業場所と作業情報を表示させる1つ以上の候補との関係を示す表である。
図5図5は、第2の実施の形態に係る表示システムの機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、図5の表示システムの表示制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、図5の表示システムの表示制御部の動作の他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0014】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る表示システム1を示す模式図である。図1を参照して、表示システム1について説明する。
【0015】
図1に示すように、表示システム1は、車両10と、携帯端末20とを備えている。表示システム1は、車両10に対する作業を行うための作業情報を表示するシステムである。たとえば、作業情報は、作業の方法および作業の手順等を示す電子マニュアル等である。
【0016】
車両10は、複数の表示部11,12,13と、警告灯14とを有している。複数の表示部11~13のそれぞれは、車両10の室内に設けられる室内表示部の一例である。表示部11は、車両10の室内におけるダッシュボードの中央に配置されているセンターディスプレイである。表示部12は、車両10の室内における助手席の前方に配置されている助手席ディスプレイである。表示部13は、車両10の室内における前部座席と後部座席との間に配置されているリアディスプレイである。警告灯14は、車両10の室内に設けられている。警告灯14は、車両10において異常等が発生した場合、点灯または点滅する。たとえば、車両10は、自動車等である。また、たとえば、複数の表示部11~13のそれぞれは、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイ等である。
【0017】
携帯端末20は、表示制御装置50(後述)と通信可能である。携帯端末20は、表示部21を有している。表示部21は、表示制御装置50と通信可能な携帯端末20に設けられる端末表示部の一例である。たとえば、携帯端末20は、スマートフォン、またはタブレット端末等である。また、たとえば、表示部21は、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイ等である。
【0018】
上述したように、表示システム1は、複数の表示部11~13,21を備えており、複数の表示部11~13,21は、車両10の室内に設けられる表示部11(12,13)と、表示制御装置50と通信可能な携帯端末20に設けられる表示部21とを含んでいる。なお、たとえば、表示システム1は、複数の表示部11~13,21以外の表示部をさらに備えていてもよい。
【0019】
以上、表示システム1について説明した。
【0020】
図2は、図1の表示システム1の機能構成を示すブロック図である。図2を参照して、表示システム1の機能構成について説明する。
【0021】
図2に示すように、表示システム1は、警告表示制御部30と、サーバ40と、表示制御装置50とをさらに備えている。
【0022】
警告表示制御部30は、車両10において異常が発生した場合、異常が発生した箇所を示す警告を表示させる。たとえば、警告表示制御部30は、車両10において異常が発生した場合、警告灯14を点灯または点滅させることによって、異常が発生した箇所を示す警告を表示させる。たとえば、警告灯14が車両10におけるエンジン内の油圧が異常であることを示す警告灯である場合、警告表示制御部30は、車両10におけるエンジン内の油圧が異常である場合、警告灯14を点灯または点滅させる。また、たとえば、警告灯14が車両10におけるバッテリが異常であることを示す警告灯である場合、警告表示制御部30は、車両10におけるバッテリが異常である場合、警告灯14を点灯または点滅させる。たとえば、警告表示制御部30は、プロセッサ等によって実現される。
【0023】
サーバ40は、表示制御装置50と通信可能である。サーバ40は、作業情報データベース41を有している。作業情報データベース41は、作業情報を記憶している。上述したように、たとえば、作業情報は、作業の方法および作業の手順等を示す電子マニュアル等である。たとえば、サーバ40は、車両10の製造メーカのサーバであり、製造メーカは、作業情報を作業情報データベース41に記憶させている。たとえば、作業情報データベース41は、メモリ等によって実現される。
【0024】
表示制御装置50は、作業情報データベース51と、取得部52と、表示制御部53とを有している。
【0025】
作業情報データベース51は、サーバ40から取得した作業情報を記憶している。たとえば、作業情報データベース51は、メモリ等によって実現される。
【0026】
取得部52は、車両10に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する。たとえば、車両10に対する作業は、車両10における部品の修理作業、または車両10における部品の交換作業等である。また、たとえば、作業場所は、車両10に対する作業が行われているときに当該作業を行っている作業者がいる場所であり、車両10に対する当該作業者がいる場所を示す。つまり、たとえば、作業場所は、車両10に対する、車両10における部品の修理作業が行われているときに作業者がいる場所、または車両10における部品の交換作業が行われているときに作業者がいる場所等である。たとえば、推定情報は、車両10における異常が発生した箇所を示す情報を含み、取得部52は、警告表示制御部30から当該情報を取得する。たとえば、車両10におけるエンジンに異常が発生した場合、警告表示制御部30は、当該エンジンの異常を検知するセンサ等によって当該エンジンに異常が発生したことを認識し、当該エンジンに異常が発生したことを示す情報を取得部52に送信し、取得部52は、警告表示制御部30から当該情報を取得する。また、たとえば、推定情報は、車両10における交換される部品を示す情報を含み、取得部52は、ユーザによって入力された当該情報を取得する。たとえば、車両10におけるタイヤが交換される場合、ユーザは、携帯端末20等を用いて当該タイヤが交換されることを示す情報を取得部52に送信し、取得部52は、携帯端末20から当該情報を取得する。なお、たとえば、作業情報は、作業場所を示す情報であってもよい。たとえば、取得部52は、通信モジュール等によって実現される。
【0027】
表示制御部53は、取得部52によって取得された推定情報に基づいて、車両10に対する作業が行われる作業場所を推定する。たとえば、表示制御部53は、取得部52によって取得された推定情報に基づいて車両10における作業の対象を特定し、車両10の周囲および/または車両10の室内における当該対象の近くを作業場所として推定する。たとえば、推定情報が車両10における異常が発生した箇所を示す情報を含む場合、表示制御部53は、当該箇所を車両10における作業の対象として特定する。また、たとえば、推定情報が車両10における交換される部品を示す情報を含む場合、表示制御部53は、当該部品を車両10における作業の対象として特定する。また、たとえば、車両10における作業の対象毎に作業場所が予め決められており、表示制御部53は、特定された作業の対象について予め決められている作業場所を、車両10に対する作業が行われる作業場所として推定する。具体的には、たとえば、推定情報が車両10の前部に設けられている部品(たとえば、エンジン、バッテリ、ヘッドライト、またはフロントタイヤ等)において異常が発生したことを示している場合、表示制御部53は、車両10の前部の周囲を作業場所として推定する。また、たとえば、推定情報が車両10の後部に設けられている部品(たとえば、ブレーキランプ、またはリアタイヤ等)において異常が発生したことを示している場合、表示制御部53は、車両10の後部の周囲を作業場所として推定する。また、たとえば、車両10におけるある部品について車両10の室内における前部で作業することが予め決められている場合において、表示制御部53は、特定された作業の対象が当該ある部品である場合、車両10の室内における前部を作業場所として推定する。
【0028】
表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち、表示制御部53によって推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させる。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうちユーザによって選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させる。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のそれぞれと無線または有線によって通信可能に接続されている。
【0029】
たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所に基づいて複数の表示部11~13,21のうち作業情報を表示させる1つ以上の候補をユーザに提示し、ユーザは、1つ以上の候補のうち作業情報を表示させる1つ以上の表示部を選択する。つまり、たとえば、1つ以上の表示部のそれぞれは、1つ以上の候補のうちユーザに選択された表示部である。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業場所にいる作業者から見易い位置にある表示部を1つ以上の候補に含める。たとえば、複数の表示部11~13,21のうち作業場所にいる作業者から見易い位置にある表示部は、複数の表示部11~13,21のうち、作業場所の方に向かって画像を表示する表示部、および作業場所により近い表示部等である。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業場所に最も近い表示部を1つ以上の候補に含める。また、たとえば、表示制御部53は、作業場所が車両10の室内である場合には複数の表示部11~13のうち少なくとも1つを1つ以上の候補に含め、作業場所が車両10の室外である場合には表示部21を1つ以上の候補に含める。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10の室内における前部である場合には表示部11および表示部12を1つ以上の候補として提示し、推定された作業場所が車両10の室内における後部である場合には表示部11および表示部13を1つ以上の候補として提示する。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10の室外における車両10の前部の周囲である場合には表示部11および表示部21を1つ以上の候補として提示し、推定された作業場所が車両10の室外における車両10の後部の周囲である場合には表示部11および表示部21を1つ以上の候補として提示する。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち少なくとも1つに1つ以上の候補を表示させることによって、1つ以上の候補をユーザに提示する。たとえば、ユーザは、複数の表示部11~13,21のうち1つ以上の候補が表示された表示部を用いて、1つ以上の候補のうち作業情報を表示させる1つ以上の表示部を選択する。たとえば、表示制御部53は、プロセッサ等によって実現される。
【0030】
なお、たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち表示制御部53によって選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させてもよい。つまり、たとえば、表示制御部53は、ユーザの選択を受け付けず、複数の表示部11~13,21のうち表示制御部53によって選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させてもよい。たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業場所にいる作業者から見易い位置にある1つ以上の表示部に作業情報を表示させてもよいし、複数の表示部11~13,21のうち作業場所に最も近い表示部に作業情報を表示させてもよい。また、たとえば、表示制御部53は、作業場所が車両10の室内である場合には複数の表示部11~13のうち少なくとも1つに作業情報を表示させてもよいし、作業場所が車両10の室外である場合には表示部21に作業情報を表示させてもよい。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10の室内における前部である場合には表示部11および表示部12に作業情報を表示させてもよいし、推定された作業場所が車両10の室内における後部である場合には表示部11および表示部13に作業情報を表示させてもよい。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10の室外における車両10の前部の周囲である場合には表示部11および表示部21に作業情報を表示させてもよいし、推定された作業場所が車両10の室外における車両10の後部の周囲である場合には表示部11および表示部21に作業情報を表示させてもよい。
【0031】
たとえば、表示制御部53は、作業場所が運転席である場合、表示部11に作業情報を表示させる。また、たとえば、表示制御部53は、警告灯14が点灯等してから車両10を停止させるまでの間に助手席に座っている同乗者に作業情報を確認させるため等に、表示部12に作業情報を表示させる。また、たとえば、表示制御部53は、後部座席に座っている同乗者に作業情報を確認させるため等に、表示部13に作業情報を表示させる。また、たとえば、表示制御部53は、作業場所が車両10の後部の周囲である場合(たとえば、リアタイヤの空気圧低下等の異常に対する作業を行う場合、給油口の開けっ放し等の異常に対する作業を行う場合、リヤランプの異常に対する作業を行う場合等)、表示部13に作業情報を表示させる。また、たとえば、表示制御部53は、作業場所が車両10の室外である場合(たとえば、ボンネット内の異常に対する作業を行う場合、フロントタイヤの異常に対する作業を行う場合、フロントランプの異常に対する作業を行う場合等)、表示部21に作業情報を表示させる。
【0032】
また、たとえば、作業情報は、文章、音声、イラスト、および動画等を含んでいてもよく、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに、文章、イラスト、および動画等を表示させ、車両10におけるスピーカ(図示せず)から音声を出力させてもよい。
【0033】
また、たとえば、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に、相互に同じ内容を同期させて表示させてもよいし、相互に異なる内容を表示させてもよい。
【0034】
以上、表示システム1の機能構成について説明した。
【0035】
図3は、図1の表示システム1の表示制御部53の動作の一例を示すフローチャートである。図4は、作業場所と作業情報を表示させる1つ以上の候補との関係を示す表である。図3および図4を参照して、表示システム1の表示制御部53の動作の一例について説明する。
【0036】
図3に示すように、表示制御部53は、推定情報を取得したか否かを判定する(ステップS1)。たとえば、車両10において異常が発生した場合、警告表示制御部30は異常が発生した箇所を示す情報を表示制御部53に送信し、表示制御部53は、推定情報を取得したと判定する。
【0037】
表示制御部53は、推定情報を取得していない場合(ステップS1でNo)、推定情報を取得したか否かを再び判定する(ステップS1)。
【0038】
表示制御部53は、推定情報を取得した場合(取得ステップ)(ステップS1でYes)、推定情報に基づいて作業場所を推定する(表示制御ステップ)(ステップS2)。たとえば、推定情報が車両10における異常が発生した箇所を示す情報を含んでいる場合、表示制御部53は、当該箇所の周囲の場所を作業場所として推定する。
【0039】
表示制御部53は、作業場所を推定すると、複数の表示部11~13,21のうち作業情報を表示させる1つ以上の候補を選択する(ステップS3)。図4に示すように、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10における室内の前部である場合、表示部11および表示部12を作業情報を表示させる1つ以上の候補として選択する。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10における室内の後部である場合、表示部11および表示部13を作業情報を表示させる1つ以上の候補として選択する。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10における室外の前部の周辺である場合、表示部11および表示部21を作業情報を表示させる1つ以上の候補として選択する。また、たとえば、表示制御部53は、推定された作業場所が車両10における室外の後部の周辺である場合、表示部11および表示部21を作業情報を表示させる1つ以上の候補として選択する。
【0040】
図3に戻って、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業情報を表示させる1つ以上の候補を選択すると、選択された1つ以上の候補をユーザに提示する(ステップS4)。たとえば、表示制御部53は、選択された1つ以上の候補を表示部11に表示させることによって、選択された1つ以上の候補をユーザに提示する。
【0041】
表示制御部53は、選択された1つ以上の候補をユーザに提示すると、提示された1つ以上の候補のうちユーザに選択された候補があるか否かを判定する(ステップS5)。たとえば、表示部11に1つ以上の候補が表示された場合、ユーザは、表示部11を介して1つ以上の候補のうち作業情報を表示させる表示部を選択できる。
【0042】
表示制御部53は、提示された1つ以上の候補のうちユーザに選択された候補がある場合(ステップS5でYes)、1つ以上の候補のうちユーザに選択された候補に作業情報を表示させ(表示制御ステップ)(ステップS6)、処理を終了する。
【0043】
表示制御部53は、提示された1つ以上の候補のうちユーザに選択された候補がない場合(ステップS5でNo)、作業情報を表示させず(ステップS7)、処理を終了する。
【0044】
以上、表示システム1の表示制御部53の動作の一例について説明した。
【0045】
表示システム1では、作業場所に基づいて、複数の表示部11~13,21のうちから作業情報を表示させる表示部を選択できるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることを抑制でき、作業の効率が低下することを抑制できる。
【0046】
以上、表示システム1について説明した。
【0047】
第1の実施の形態に係る表示制御装置50は、車両10に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得部52と、取得部52によって取得された推定情報に基づいて作業場所を推定し、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に作業を行うための作業情報を表示させる表示制御部53とを備える。
【0048】
これによれば、複数の表示部11~13,21のうち作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させることができるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることを抑制でき、作業の効率が低下することを抑制できる。
【0049】
また、第1の実施の形態に係る表示制御装置50において、表示制御部53は、推定された作業場所に基づいて複数の表示部11~13,21のうち作業情報を表示させる1つ以上の候補をユーザに提示し、1つ以上の表示部のそれぞれは、1つ以上の候補のうちユーザに選択された表示部である。
【0050】
これによれば、複数の表示部11~13,21のうち、ユーザに選択された1つ以上の表示部に作業情報を表示させることができるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることをさらに抑制でき、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0051】
また、第1の実施の形態に係る表示制御装置50において、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業場所にいる作業者から見易い位置にある表示部を1つ以上の候補に含める。
【0052】
これによれば、複数の表示部11~13,21のうち作業場所にいる作業者から見易い位置にある表示部を1つ以上の候補に含めることができるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることをさらに抑制でき、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0053】
また、第1の実施の形態に係る表示制御装置50において、複数の表示部11~13,21は、車両10の室内に設けられる表示部11(12,13)と、表示制御装置50と通信可能な携帯端末20に設けられる表示部21とを含み、表示制御部53は、作業場所が車両10の室内である場合には表示部11(12,13)を1つ以上の候補に含め、作業場所が車両10の室外である場合には表示部21を1つ以上の候補に含める。
【0054】
これによれば、作業場所が車両10の室内である場合には表示部11(12,13)を1つ以上の候補に含めることができるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることをさらに抑制でき、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。また、作業場所が車両10の室外である場合には表示部21を1つ以上の候補に含めることができるので、作業場所にいる作業者から作業情報が見難くなることをさらに抑制でき、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0055】
また、第1の実施の形態に係る表示制御装置50において、推定情報は、車両10における異常が発生した箇所を示す情報を含む。
【0056】
これによれば、作業場所を容易に推定できるので、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0057】
また、第1の実施の形態に係る表示制御方法は、車両10に対する作業が行われる作業場所を推定するための推定情報を取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得された推定情報に基づいて作業場所を推定し、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部に作業を行うための作業情報を表示させる表示制御ステップとを含む。
【0058】
これによれば、上記の表示制御装置50と同様の作用効果を奏する。
【0059】
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る表示システム1aの機能構成を示すブロック図である。図5を参照して、表示システム1aの機能構成について説明する。
【0060】
図5に示すように、表示システム1aは、作業検知部60と車両制御部70とをさらに備えている点において、表示システム1と主に異なっている。以下では、表示システム1との相違点を中心に説明する。
【0061】
作業検知部60は、車両10に対する作業が適切に行われているか否かを検知する。たとえば、車両10に対する作業は、複数の工程を含み、作業検知部60は、複数の工程の1つが完了したことを検知する。作業検知部60は、バッテリ電圧センサ61と、給油口開閉検知センサ62とを有している。なお、たとえば、作業検知部60は、バッテリ電圧センサ61および給油口開閉検知センサ62以外のセンサをさらに有していてもよい。
【0062】
バッテリ電圧センサ61は、車両10に搭載されているバッテリの電圧を計測する。バッテリ電圧センサ61によって計測されたバッテリの電圧値は、警告表示制御部30および表示制御装置50に送信される。たとえば、作業検知部60は、バッテリ電圧センサ61によって計測されたバッテリの電圧値が異常である場合には作業が適切に行われていないことを検知し、バッテリ電圧センサ61によって計測されたバッテリの電圧値が異常から正常になった場合には作業が適切に行われたことを検知する。たとえば、作業検知部60は、複数の工程がバッテリを交換する工程を含んでいる場合において、バッテリ電圧センサ61によって計測されたバッテリの電圧値が異常から正常になった場合、当該工程が完了したことを検知する。
【0063】
給油口開閉検知センサ62は、車両10における給油口が開いているか閉まっているかを検知する。給油口開閉検知センサ62の検知結果は、警告表示制御部30および表示制御装置50に送信される。たとえば、作業検知部60は、給油口開閉検知センサ62によって給油口が開いていることが検知された場合には作業が適切に行われていないことを検知し、給油口開閉検知センサ62によって給油口が閉まっていることが検知された場合には作業が適切に行われたことを検知する。たとえば、作業検知部60は、複数の工程が給油口を閉める工程を含んでいる場合において、給油口開閉検知センサ62によって給油口が開いている状態から閉まっている状態になったことが検知された場合、当該工程が完了したことを検知する。
【0064】
車両制御部70は、車両10に対するユーザの操作に基づいて、車両10を制御する。車両制御部70は、ボンネットロック制御部71と、ハザードランプ制御部72とを有している。なお、たとえば、車両制御部70は、ボンネットロック制御部71およびハザードランプ制御部72以外の制御部をさらに有していてもよい。たとえば、車両制御部70は、プロセッサ等によって実現される。
【0065】
ボンネットロック制御部71は、車両10のボンネットのロックのオンオフ操作に基づいて、車両10のボンネットのロックを制御する。たとえば、ボンネットロック制御部71は、ユーザが車両10のボンネットのロックのオン操作を行った場合、車両10のボンネットのロックをオンする。また、たとえば、ボンネットロック制御部71は、ユーザが車両10のボンネットのロックのオフ操作を行った場合、車両10のボンネットのロックをオフする。
【0066】
ハザードランプ制御部72は、車両10のハザードランプのオンオフ操作に基づいて、車両10のハザードランプを制御する。たとえば、ハザードランプ制御部72は、ユーザが車両10のハザードランプのオン操作を行った場合、車両10のハザードランプをオンする。また、たとえば、ハザードランプ制御部72は、ユーザが車両10のハザードランプのオフ操作を行った場合、車両10のハザードランプをオフする。
【0067】
本実施の形態では、作業情報は、作業に含まれる複数の工程を行うための複数の工程情報を含み、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに複数の工程情報を順番に表示させる。また、表示制御部53は、作業検知部60によって複数の工程の1つが完了したことが検知された場合、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに当該工程が完了したことを表示させる。たとえば、表示制御部53は、作業検知部60によって複数の工程のそれぞれが完了したことが検知された場合、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに当該工程が完了したことを表示させる。
【0068】
以上、表示システム1aの機能構成について説明した。
【0069】
図6は、図5の表示システム1aの表示制御部53の動作の一例を示すフローチャートである。図6を参照して、表示システム1aの表示制御部53の動作の一例について説明する。
【0070】
図6に示すように、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち作業情報を表示させる1つ以上の表示部が選択されると、当該1つ以上の表示部のそれぞれに工程情報を表示させる(ステップS11)。たとえば、作業が第1工程から第5工程を含んでいる場合、まず、表示制御部53は、第1工程を行うための工程情報を表示させる。
【0071】
表示制御部53は、工程情報を表示させると、当該工程情報に係る工程の完了を検知できるか否かを判定する(ステップS12)。たとえば、表示制御部53は、第1工程を行うための工程情報を表示させた場合、第1工程の完了を検知できるか否かを判定する。たとえば、表示制御部53は、作業検知部60によって工程の完了を検知できる場合には工程の完了を検知できると判定し、作業検知部60によって工程の完了を検知できない場合には工程の完了を検知できないと判定する。
【0072】
表示制御部53は、工程の完了を検知できる場合(ステップS12でYes)、工程が完了した場合に工程の完了をユーザに通知する(ステップS13)。たとえば、表示制御部53は、警告灯14が点灯しているか消灯しているかによって工程の完了を検知できる場合において、警告灯14が点灯している場合には工程の完了をユーザに通知せず、警告灯14が消灯した場合には工程の完了をユーザに通知する。たとえば、表示制御部53は、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のそれぞれに工程が完了したことを表示させることによって、工程の完了をユーザに通知する。具体的には、たとえば、表示制御部53は、作業が第1工程から第5工程を含んでおりかつ第1工程の完了を検知できる場合において、第1工程が完了した場合、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに第1工程が完了したことを表示させ、第1工程の完了をユーザに通知する。
【0073】
表示制御部53は、工程の完了を検知できない場合(ステップS12でNo)、および工程の完了を通知した場合(ステップS13)、ユーザから次の工程に進むための入力があったか否かを判定する(ステップS14)。たとえば、作業情報を表示している1つ以上の表示部のそれぞれは、次の工程に進むためのユーザの入力を受け付ける。
【0074】
表示制御部53は、ユーザから次の工程に進むための入力がない場合(ステップS14でNo)、ユーザから次の工程に進むための入力があったか否かを再び判定する(ステップS14)。
【0075】
表示制御部53は、ユーザから次の工程に進むための入力があった場合(ステップS14でYes)、作業に含まれる複数の工程の全ての工程が完了したか否かを判定する(ステップS15)。たとえば、表示制御部53は、作業が第1工程から第5工程を含んでいる場合において、第5工程が完了していない場合には全ての工程が完了してないと判定し、第5工程が完了している場合には全ての工程が完了したと判定する。
【0076】
表示制御部53は、作業に含まれる複数の工程の全ての工程が完了していない場合(ステップS15でNo)、次の工程情報を表示する(ステップS1)。たとえば、表示制御部53は、作業が第1工程から第5工程を含んでいる場合において、直前のステップS11で第1工程を行うための工程情報を表示した場合、第2工程を行うための工程情報を次の工程情報として表示する。
【0077】
表示制御部53は、全ての工程が完了した場合(ステップS15でYes)、処理を終了する。
【0078】
以上、表示システム1aの表示制御部53の動作の一例について説明した。
【0079】
図7は、図5の表示システム1aの表示制御部53の動作の他の一例を示すフローチャートである。図7を参照して、表示システム1aの表示制御部53の動作の他の一例について説明する。なお、以下では、図6に示す動作の一例との相違点を中心に説明する。
【0080】
図7に示すように、表示制御部53は、工程情報を表示すると(ステップS11)、車両10の操作が必要か否かを判定する(ステップS21)。たとえば、車両10におけるバッテリに異常が発生しておりバッテリに対して作業を行う場合、車両10のボンネットを開ける必要があるので、表示制御部53は、車両10の操作が必要であると判定する。
【0081】
表示制御部53は、車両10の操作が必要な場合(ステップS21でYes)、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のいずれかから車両10を操作可能か否かを判定する(ステップS22)。たとえば、作業するために車両10のボンネットを開ける必要がある場合において、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のいずれかを用いてユーザが車両10のボンネットのロックを解除できる場合、表示制御部53は、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のいずれかから車両10を操作可能であると判定する。
【0082】
表示制御部53は、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のいずれかから車両10を操作可能である場合(ステップS22でYes)、当該1つ以上の表示部の少なくとも1つに、車両10を操作するための操作ボタンを表示させる(ステップS23)。たとえば、表示制御部53は、車両10のボンネットのロックを解除するためのタッチボタンを、当該1つ以上の表示部の少なくとも1つに表示させる。
【0083】
表示制御部53は、車両10の操作が必要でない場合(ステップS21でNo)、作業情報を表示させている1つ以上の表示部のいずれかから車両10を操作可能でない場合(ステップS22でNo)、および作業情報を表示させている1つ以上の表示部の少なくとも1つに車両10を操作するための操作ボタンを表示させた場合(ステップS23)、ユーザから次の工程に進むための入力があったか否かを判定する(ステップS14)。
【0084】
以上、表示システム1aの表示制御部53の動作の他の一例について説明した。
【0085】
表示システム1aでは、複数の工程情報を順番に表示させることができるので、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。また、表示システム1aでは、複数の表示部11~13,21のいずれかを用いて車両10の操作を行うことができるので、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。また、表示システム1aでは、複数の工程の1つが完了したことを表示できるので、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0086】
以上、表示システム1aについて説明した。
【0087】
第2の実施の形態に係る表示制御装置50において、作業情報は、作業に含まれる複数の工程を行うための複数の工程情報を含み、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに複数の工程情報を順番に表示させる。
【0088】
これによれば、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに複数の工程情報を順番に表示させることができるので、作業を容易に行うことができ、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0089】
また、第2の実施の形態に係る表示制御装置50は、複数の工程の1つが完了したことを検知する作業検知部60をさらに備え、表示制御部53は、作業検知部60によって当該工程が完了したことが検知された場合、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに当該工程が完了したことを表示させる。
【0090】
これによれば、複数の工程の1つが完了したことを検知でき、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部のそれぞれに当該工程が完了したことを表示できるので、当該工程の次の工程に効率よく進むことができ、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0091】
また、第2の実施の形態に係る表示制御装置50において、表示制御部53は、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部の少なくとも1つに車両10を操作するための操作ボタンを表示させる。
【0092】
これによれば、複数の表示部11~13,21のうち推定された作業場所に基づいて選択された1つ以上の表示部の少なくとも1つに車両10を操作するための操作ボタンを表示できるので、作業を容易に行うことができ、作業の効率が低下することをさらに抑制できる。
【0093】
(他の実施の形態等)
以上、一つまたは複数の態様に係る表示制御装置、表示制御方法、およびプログラムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれてもよい。
【0094】
上述した実施の形態では、表示システム1が、複数の表示部11~13,21を備えている場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、表示システム1は、表示部21を備えていなくてもよいし、携帯端末20とは異なる携帯端末に設けられる表示部をさらに備えていてもよいし、車両10において複数ではなく1つの表示部を備えていてもよい。また、たとえば、表示システム1は、ヘッドレストに設けられる表示部を備えていてもよい。表示システム1aについても同様である。
【0095】
なお、上述した実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上述した実施の形態の装置等を実現するソフトウェアは、図3図6および図7に示すフローチャートに含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本開示は、車両に対する作業を行うための作業情報を表示する表示制御装置等に利用可能である。
【符号の説明】
【0097】
1,1a 表示システム
10 車両
11,12,13,21 表示部
14 警告灯
20 携帯端末
30 警告表示制御部
40 サーバ
41 作業情報データベース
50 表示制御装置
51 作業情報データベース
52 取得部
53 表示制御部
60 作業検知部
61 バッテリ電圧センサ
62 給油口開閉検知センサ
70 車両制御部
71 ボンネットロック制御部
72 ハザードランプ制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7