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  • 特開-家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 図1
  • 特開-家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 図2
  • 特開-家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 図3
  • 特開-家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 図4
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  • 特開-家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079968
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】家具板材の嵌挿溝式連結用固定具
(51)【国際特許分類】
   F16B 12/20 20060101AFI20230601BHJP
   F16B 1/02 20060101ALI20230601BHJP
   F16B 23/00 20060101ALI20230601BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
F16B12/20 D
F16B12/20 Z
F16B1/02 L
F16B23/00 B
F16B23/00 U
F16B35/00 Q
F16B35/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021215474
(22)【出願日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】202122958935.9
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522003659
【氏名又は名称】明▲勁▼木業(深▲せん▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】陳 樹徳
【テーマコード(参考)】
3J024
【Fターム(参考)】
3J024AA45
3J024CA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】取付プロセスにおいて背板に傷をつけず、外れにくく、再取付が容易な嵌挿溝式連結用固定具を提供する。
【解決手段】家具板材の嵌挿溝式連結用固定具は、連結ロッド1を含み、連結ロッド1の外周は第一周縁部2と第二周縁部3とを含み、第一周縁部2は幾何的断面であり、第二周縁部3は円弧状であり、第一周縁部2と第二周縁部3とは頭尾連結しており、連結ロッド1の一端の端面には、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をねじりまわすための取付溝4が設けられており、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の回転により、側板を有効にロックすることが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具板材の嵌挿溝式連結用固定具であって、連結ロッドを含み、前記連結ロッドの外周は第一周縁部と第二周縁部とを含み、前記第一周縁部は幾何的断面であり、前記第二周縁部は円弧状であり、前記第一周縁部と前記第二周縁部とは頭-尾連結しており、前記連結ロッドの一端の端面には、前記家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をねじりまわすための取付溝が設けられている、
家具板材の嵌溝式連結用固定具。
【請求項2】
連結ロッドの外面にはねじ山と位置制限ブロックとが設けられており、前記位置制限ブロックはねじ山の方向に対して垂直である、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項3】
前記第一周縁部と前記第二周縁部との少なくとも一つの接続部位には丸みが付けられている、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項4】
前記連結ロッドの他端にはラチェットが設けられている、
請求項1から3の何れか一項に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項5】
前記ラチェットと連結ロッドとの接続部位には、少なくとも一つのバンプが設けられている、
請求項4に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項6】
前記バンプは四つあり、第一周縁部の二つの端点に対応する位置と、二つの端点と径方向で反対する端点にそれぞれ設置されている、
請求項5に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項7】
前記取付溝は十字溝、米字溝、星形溝又は六角穴である、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項8】
前記連結ロッドは中空構造である、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項9】
前記取付溝には三角形表示が設けられている、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。
【請求項10】
前記連結ロッドは金属材質である、
請求項1に記載の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家具用連結具の技術分野に関し、特に家具板材の嵌挿溝式連結用固定具に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展、科学技術の進歩に伴い、現代家具業界のタンス、本棚、装飾キャビネット及びファイルキャビネットなどのキャビネットのキャビネット本体は、複数の板材を互いに連結し、組み立てるようになっている。これらの板材のうち、水平方向の板材を棚板と呼び、縦方向であって壁に寄りかかるものを背板と呼び、背板以外の他の縦方向の板材を側板と呼ぶ。
【0003】
従来の背板は、取付時に、背板の上側辺、下側辺、左側辺、右側辺をそれぞれ他の板材の嵌挿溝内に嵌め、背板の上記各側辺と嵌挿溝との間に隙間が存在するため、取付後の背板と他の板材との間が緩んだ状態になり、接続が堅固ではなく、キャビネット本体構造が不安定であるなど、多くの問題があった。例えば、公開番号がCN111503099Aである特許出願は家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を開示したが、その頭部が背板をロックする場合、通常は背板内に入り込むので、背板を傷つけてしまう。引っ越しで、取り外してから再取付するのは非常に不便で見た目が悪く、取付後容易に外れてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は従来の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が取付プロセスにおいて背板を傷つけやすく、又は取付後に外れやすく、引っ越しで取り外した後、再取付が不便であるという問題を解決する家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を提供する。家具板材の嵌挿溝式連結用固定具は連結ロッドを含み、連結ロッドの外周は第一周縁部と第二周縁部とを含み、第一周縁部は幾何的断面であり、第二周縁部は円弧状であり、第一周縁部と第二周縁部とは頭-尾連結しており、連結ロッドの一端の端面には、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をねじりまわすための取付溝が設けられている。
【0006】
好ましくは、連結ロッドの外面にはねじ山と位置制限ブロックとが設けられており、位置制限ブロックはねじ山の方向に対して垂直である。
【0007】
好ましくは、第一周縁部と第二周縁部との少なくとも一つの接続部位には丸みが付けられている。
【0008】
好ましくは、連結ロッドの他端にはラチェットが設けられている。
【0009】
好ましくは、ラチェットと連結ロッドとの接続部位には、第一周縁部の二つの端点に対応する位置と、二つの端点と径方向で反対する端点にそれぞれ設置された四つのバンプが設けられている。
【0010】
好ましくは、取付溝は十字溝、米字溝、星形溝又は六角穴である。
【0011】
好ましくは、連結ロッドは中空構造である。
【0012】
好ましくは、連結ロッドは金属材質で、取付溝には三角形表示が設けられている。
【0013】
関連技術と比較して、本発明が提供する家具板材の嵌挿溝式連結用固定具は以下のような有益効果を有する:
本発明は家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を提供し、第一周縁部が幾何的断面であるのを利用し、背板を挿入しやすくし、回転取付後、第二周縁部により背板を押圧することにより、背板を挟みこみ、底部のラチェットによってロックして、逆回転して外れるのを防止する。それと同時に、連結ロッドに設けられた位置制限ブロックが背板を押圧することによる抵抗力の増大により、過度な回転取付を防止する。製品を出荷する前に仮取付を行い、四つのバンプによって家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を取付孔内に引っ掛けて、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が輸送中に脱落するのを防止して、消費者が取付前に家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をいちいち取付孔内に入れる手間を省く。
【0014】
本発明が提供する家具板材の嵌挿溝式連結用固定具は、取り付けと取り外しが容易でかつ堅固で、取付板と背板にやさしく、背板を傷つけることはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の構造模式図である。
図2】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の構造模式図である。
図3】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の構造模式図である。
図4】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の取付手順の模式図である。
図5】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の取付手順の平面図である。
図6】本発明の家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の取付状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の添付図面と組み合わせ、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本発明の全ての実施例ではなく、本考案の一部の実施例に過ぎないことは、明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本発明の保護する範囲に属す。
【0017】
図1図2及び図3を参照して、本発明は家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を提案する。家具板材の嵌挿溝式連結用固定具は連結ロッド1を含み、連結ロッド1の外周は第一周縁部2と第二周縁部3とを含み、第一周縁部2は幾何的断面であり、第二周縁部3は円弧状であり、第一周縁部2と第二周縁部3とは頭-尾連結しており、連結ロッド1の一端の端面には、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をねじりまわすための取付溝4が設けられており、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の回転により、側板を有効にロックすることが可能である。
【0018】
好ましくは、連結ロッド1の外面にはねじ山5と位置制限ブロック6とが設けられており、位置制限ブロック6はねじ山5の方向に対して垂直であり、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の把持力を高めるとともに、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が過度に回転して把持力を低下させ、背板や取付板を傷つけるのを防止する。
【0019】
好ましくは、第一周縁部2と第二周縁部3との少なくとも一つの接続部位には、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の回転取付時に背板を傷つけるのを防止するように、丸みが付けられている。
【0020】
好ましくは、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具がロック後に逆回転して外れるのを防止するように、連結ロッド1の他端にはラチェット7が設けられている。
【0021】
好ましくは、ラチェット7と連結ロッド1との接続部位には、第一周縁部2の二つの端点に対応する位置と、二つの端点と径方向で反対する端点にそれぞれ設置された四つのバンプ8が設けられており、輸送途中で外れるの回避し、取付前に家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をいちいち入れる手間を省くように、出荷時に、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を直接取付孔に引っ掛ける。
【0022】
好ましくは、生活においてよく使われる工具を便利に利用できるように、取付溝4は十字溝、米字溝、星形溝又は六角穴である。
【0023】
好ましくは、コスト削減のために、連結ロッド1は中空構造であり、連結ロッド1は金属材質で、取付が強固で確実であり、又、取付溝4には三角形表示9が設けられ、三角形が背板に指すようになると回転を止めるようにすると、過度な回転によって把持力が低下し、背板や取付板を傷つけるのを防止する。
【0024】
図4図5を参照して、図4図5は本発明の取付プロセスを提供する。背板に接続する予定の側板01に嵌挿溝011と取付孔012とを予め開けて、取付孔012は嵌挿溝011より深く、位置もある程度重なっている。製品を出荷する前に、まずは家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の第一周縁部2を嵌挿溝011と平行に取付孔012に入れ、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具上の四つのバンプ8のうち、二つのバンプ8が取付孔012の取付溝から遠く離れた壁面に接触し、他の二つのバンプ8が取付孔012の嵌挿溝011と重なった底部に接触し、この時、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を強い押圧して、その底部を取付孔012の底部に当接させれば、四つのバンプ8によって家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をちょうど取付孔012に引っ掛けて、外れないようにする。それから、背板02を嵌挿溝011に挿入し、第一周縁部2と背板02を密着させ、この時、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をドライバで回し、三角形が背板を指すようになると止めるようにすると、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が背板を挟みこむ。
【0025】
図6を参照して、位置制限ブロック6はちょうど背板02に当接し、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の過度な回転によって把持力が低下し、背板と取付板が破損することを防止するとともに、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具の回転により、第1周縁部2と背板02とが密着状態から離間状態になると同時に、円弧状の第2周縁部3が背板02を押圧し始めて、側板01と背板02との間に押圧により変形が生じ、底部のラチェット7とさらにロックされ、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が逆回転して緩むのを防止する。
【0026】
以上をまとめると、従来技術に比べて、本発明は家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を提供し、第一周縁部が幾何的断面であるのを利用し、背板を挿入しやすくし、回転取付後、第二周縁部により背板を押圧することにより、背板を挟みこみ、底部のラチェットによってロックして、逆回転して外れるのを防止する。それと同時に、連結ロッドに設けられた位置制限ブロックが背板を押圧することによる抵抗力の増大により、過度な回転取付を防止する。製品を出荷する前に仮取付を行い、四つのバンプによって家具板材の嵌挿溝式連結用固定具を取付孔内に引っ掛けて、家具板材の嵌挿溝式連結用固定具が輸送中に脱落するのを防止して、消費者が取付前に家具板材の嵌挿溝式連結用固定具をいちいち取付孔に入れる手間を省く。取り付け及び取り外しが簡単で、背板にやさしく、背板と取付板を傷つけることはない。
【0027】
なお、本文において、例えば第1と第2などの関係用語は、一つの実体又は操作を別の実体又は操作から区別するためにのみ使用され、これらの実体又は操作の間にそのような実際の関係又は順序が存在することを必ずしも要求したり示唆したりするわけではない。なお、「含む」、「含める」といった用語或いは何れの他のバリエーションは非排他的な包含を意味することで、一連の要素の過程、方法、物品或いは機器がそれらの要素だけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、或いはこの種の過程、方法、物品或いは機器に固有の要素を含むようにする。
【0028】
本発明の実施例を例示且つ説明したが、当業者であれば、本発明の原理及び精神から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換、および変形を加えることができ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその同等の技術の範囲によって限定される。











図1
図2
図3
図4
図5
図6