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特開2023-79969プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム
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  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図1A
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図1B
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図2
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図3
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図4
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図5
  • 特開-プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023079969
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/04 20060101AFI20230601BHJP
   H04W 76/50 20180101ALI20230601BHJP
【FI】
H04M11/04
H04W76/50
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022001154
(22)【出願日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】110144440
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(31)【優先権主張番号】110144441
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No.195,Sec.4,ChungHsingRd.,Chutung,Hsinchu,Taiwan 31040
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【弁理士】
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】陳 建成
(72)【発明者】
【氏名】▲チャン▼ 村杰
(72)【発明者】
【氏名】文 國▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE16
5K201BA03
5K201BC03
5K201EA07
5K201EA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システムを提供する。
【解決手段】方法は、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するステップと、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいることの決定に応答して、プライベートネットワークにおいて登録されることなく、相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイスを支援するステップと、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法であって、モバイルエッジコンピューティングを用いる通信システムに対して適している方法において、この方法が、
モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するステップと、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることの決定に応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援する前記ステップが、
前記相互間呼び出しサービスに対応する少なくとも1つのプリセットサービスデバイスを得るステップであって、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするステップと、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスから特定のサービスデバイスを選択するとともに、このモバイルエッジコンピューティングサーバーにより呼び出しサービス要求を前記特定のサービスデバイスに送信し、この特定のサービスデバイスがこの呼び出しサービス要求に応答して呼び出しサービス応答を送信するようにするステップと、
この呼び出しサービス応答に応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するように前記ユーザーデバイスを支援するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項3】
請求項1に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、前記通信システムが更に前記プライベートネットワークを有しており、前記方法が更に、
緊急呼び出しのセッションを前記ユーザーデバイスと前記プライベートネットワークとの間に確立させることを前記プライベートネットワークにより決定するステップと、
この緊急呼び出しのセッションの確立に応答して、この緊急呼び出しのセッションと関連するセッション情報を前記プライベートネットワークにより前記モバイルエッジコンピューティングサーバーに送信するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項4】
請求項2に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記特定のサービスデバイスとの前記相互間呼び出しを実行することが、
前記特定のサービスデバイスが前記呼び出しサービス応答を送信するに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークを介して、前記特定のサービスデバイスがコールウエイティング状態に入ったことを確認するステップと、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより緊急呼び出しの応答を前記ユーザーデバイスに送信するステップであって、前記緊急呼び出しがこの緊急呼び出しに対応する前記要求に応答し、前記ユーザーデバイスが前記モバイルエッジコンピューティングサーバーを介して前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するようにするステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項5】
請求項3に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーが前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報を受信するのに応答して、このモバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定するようになっている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、この方法が更に、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることが決定されるのに応答して、前記セッション情報に基づいて前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの位置を分析するステップであって、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするステップ
を具えている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項7】
請求項3に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記緊急呼び出しのセッションが、前記ユーザーデバイスのインターネットプロトコルのアドレスと、セッションの種類と、クオリティ・オブ・サービスフローの識別子とのうちの少なくとも1つを有しているようにする
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項8】
請求項2に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記特定のサービスデバイスを前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの中で前記ユーザーデバイスに最も近いものとする
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項9】
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムであって、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するとともに、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることの決定に応答して、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく、前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援する
ように構成されたモバイルエッジコンピューティングサーバーを具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーが、
前記相互間呼び出しサービスに対応するプライベートサービスモジュールを介して、この相互間呼び出しサービスに対応する少なくとも1つのプリセットサービスデバイスを得るとともに、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするように構成され、更に、
前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスから前記プライベートサービスモジュールを介して特定のサービスデバイスを選択するとともに、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーのポリシー/課金ルールモジュールを介して呼び出しサービス要求を前記特定のサービスデバイスに送信することを前記プライベートネットワークのポリシー制御機能エンティティに要求し、この特定のサービスデバイスがこの呼び出しサービス要求に応答して呼び出しサービス応答を送信するように構成され、更に、
この呼び出しサービス応答に応答して、前記ポリシー/課金ルールモジュールを介して前記プライベートサービスモジュールをトリガして前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するように前記ユーザーデバイスを支援するように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項11】
請求項10に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、この通信システムが更に前記プライベートネットワークを具えており、このプライベートネットワークは更に、
前記ユーザーデバイスと前記プライベートネットワークとの間に緊急呼び出しのセッションが確立されることを決定するとともに、
この緊急呼び出しのセッションの確立に応答して、この緊急呼び出しのセッションと関連するセッション情報を前記モバイルエッジコンピューティングサーバーに送信する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項12】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは、
前記特定のサービスデバイスデバイスが前記呼び出しサービス応答を送信するのに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークを介して、前記特定のサービスデバイスがコールウエイティング状態に入ったことを確認するとともに、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより緊急呼び出しの応答を前記ユーザーデバイスに送信し、前記緊急呼び出しがこの緊急呼び出しに対応する前記要求に応答し、前記ユーザーデバイスが前記モバイルエッジコンピューティングサーバーを介して前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項13】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは更に、
前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報の受信に応答して、前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項14】
請求項13に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは更に、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定することに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記セッション情報に基づいて前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの位置を分析するように構成され、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項15】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報は、
前記ユーザーデバイスのインターネットプロトコルのアドレスと、セッションの種類と、クオリティ・オブ・サービスフローの識別子とのうちの少なくとも1つを有しているようにした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項16】
請求項10に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記特定のサービスデバイスは前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの中で前記ユーザーデバイスに最も近いものとした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プライベートネットワークのサービスをアクセスする技術に関するとともに、プライベートネットワークのサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネットをアクセスする通常のユーザーデバイスの概略図である図1Aを参照されたい。この図1Aにおいて、ユーザーデバイス110は、例えば、オペレーターAの登録/承認済みユーザーとするが、オペレーターB及びオペレーターCの登録/承認済みユーザーとしていない。ユーザーデバイス110がオペレーターAのサービス範囲内にある場合、このユーザーデバイス110はオペレーターAを介してインターネットにアクセスすることができる。更に、ユーザーデバイス110がオペレーターBのサービス範囲内にある場合で、このユーザーデバイス110がオペレーターBを介するローミングサービスを使用する承認を受けている場合には、このユーザーデバイス110はオペレーターB及びオペレーターAを介してインターネットをアクセスすることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザーデバイス110が承認無しにオペレーターCを介して通信サービスを使用する場合には、このユーザーデバイス110は、このオペレーターCを介してインターネットをアクセスすることなしに、このオペレーターCを介して緊急呼び出しを開始するような機能を実行しうるのみである。
【0004】
図1Aに示す通常のユーザーデバイスに基づいてインターネットをアクセスする他の概略図である図1Bを参照されたい。この図1Bにおいては、オペレーターAがニューレイディオ(New Radio;NR)をサポートしているとともに、ユーザーデバイス110がこのオペレーターAを介してボイスオーバーニューレイディオ(Voice over New Radio;VoNR)のようなサービスを用いうることを仮定している。しかし、このユーザーデバイス110は(例えば、プライベートネットワークを維持しうる)オペレーターCの登録済みユーザーではない為、たとえこのオペレーターCがVoNR及びその他のサービスをその登録済みユーザー(例えば、ユーザーデバイス120)に提供する場合でも、ユーザーデバイス110はオペレーターCの緊急呼び出しサービスを使用しうるにすぎない。この場合、たとえオペレーターCの登録済みユーザーがオペレーターCにより提供されるエッジサービスを介して互いに直接通信しうる場合でも、ユーザーデバイス110はオペレーターCの登録済みユーザー(例えば、ユーザーデバイス120)と直接相互間通信をすることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、プライベートネットワークの相互間サービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法であって、モバイルエッジコンピューティングの通信システムに対して適している方法を提供する。この方法は、モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するステップ(工程)を具えているとともに、このモバイルエッジコンピューティングサーバーに応答して、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいることを決定し、モバイルエッジコンピューティングサーバーによりプライベートネットワークにおいて登録することなしに相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイスを支援するステップを具えている。
【0006】
本発明は、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムであって、モバイルエッジコンピューティングサーバーを有している通信システムを提供する。このモバイルエッジコンピューティングサーバーは、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定し、且つプライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいることの決定に応答して、プライベートネットワークにおいて登録することなしに相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイスを支援するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のプライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及びシステムは、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスを支援して、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイス緊急呼び出しを開始することを望んでいることの決定時にプライベートネットワークにおいて登録されているプリセットサービスデバイスとの相互間呼び出しを行うものである。このようにすることにより、ユーザーデバイスが緊急呼び出しを開始すると、比較的離れたユニットにコンタクトすることなしに、より近いプリセットサービスデバイスに対して相互間呼び出しが行われるようになる。従って、緊急事態がより一層迅速に対処され、これにより緊急事態の影響を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A図1Aは、インターネットをアクセスする通常のユーザーデバイスを示す概略図である。
図1B図1Bは、図1Aによるインターネットをアクセスする通常のユーザーデバイスを示す他の概略図である。
図2図2は、本発明の一実施例による通信システムを示す概略図である。
図3図3は、本発明の一実施例によるプライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法を示す流れ図である。
図4図4は、ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始するか否かを決定する本発明の一実施例による流れ図である。
図5図5は、相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイスを支援する本発明の一実施例による流れ図である。
図6図6は、特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するようにユーザーデバイスを支援する本発明の一実施例による流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施例による通信システムの概略図である図2を参照されたい。この図2に示すように、通信システム200はユーザーデバイス210と、モバイルエッジコンピューティング(MEC)サーバー220と、プライベートネットワーク230とを有している。
【0010】
他の実施例では、例えば、ユーザーデバイス210を、例えば、通信機能を有するスマートデバイス/コンピュータデバイスとするが、これに限定するものではない。図2では、プライベートネットワーク230が基地局230aとコアネットワーク230bとを有するようにしうる。一実施例では、プライベートネットワーク230を、例えば、第5世代の通信システム(以後5Gと称する)に基づいて動作するプライベートネットワークとする。この場合、基地局230aは、例えば、一般的にgNBとして知られており、コアネットワーク230bは、例えば、一般的に5GC(5Gコア)として知られているが、これに限定されるものではない。
【0011】
更に、MECサーバー220には、ユーザープレーン機能(UPF)エンティティ221と、ネットワークアクセスサービスモジュール222と、ポリシー/課金ルールモジュール223と、プライベートサービスモジュール224と、認証モジュール225と、ロケーション(位置)モジュール226とを設けることができる。
【0012】
他の実施例では、MECサーバー220とコアネットワーク230bとを互いに独立したデバイスとして実現させるか、又は同じデバイス内に統合された異なるモジュールとして実現させることができるが、これに限定されるものではない。
【0013】
本発明のこの実施例では、プライベートネットワーク230において登録されたユーザーデバイスの場合に、MECサーバー220によりプライベートサービスモジュール224を介してユーザーデバイスにプライベートサービス(例えば、登録されたユーザーデバイス間の相互間の呼び出しサービス)を提供するようにする。
【0014】
例えば、プライベートネットワーク230のサービス範囲が遊園地に相当するものと仮定すると、この遊園地の従業員が保持する通信デバイスをこのプライベートネットワーク230の登録されたユーザーデバイスとして予定することができる。従って、これらの従業員は、それぞれの自身の通信デバイスを有するMECサーバー220のプライベートサービスモジュール224を介して互いに相互間で通信することができるが、これに限定されるものではない。ある実施例では、これらの従業員は、例えば、プライベートネットワーク230において登録されたSIMカードをそれぞれ自身が所有する通信デバイス内に挿入して、これらをプライベートネットワーク230の登録済みのユーザーデバイスとするが、これに限定されるものではない。
【0015】
本発明のこの実施例では、ユーザーデバイス210(例えば、観光者が保持する通信デバイス)がプライベートネットワーク230において登録されていないものと仮定すると、これにより、MECサーバー220は(ユーザーデバイス210と前述した従業員の通信デバイスとの間で確立される相互間の呼び出しのような)プライベートサービスモジュール224を介するユーザーデバイスへのプライベートサービスを直接提供することをできなくする。
【0016】
一実施例では、ユーザーデバイス210の保持者が緊急呼び出しを開始して緊急のための関連の医療施設とコンタクトすることを望むものと仮定する。この場合、ユーザーデバイス210は一般的に図1Bに示す機構を介して(遊園地の外部の消防署のような)一般のプライベート(私的)な医療施設とコンタクトするであろう。しかし、ほとんどの遊園地には医療を専門とする従業員がいる為、遊園地のこれらの従業員にコンタクトすることにより緊急事態に迅速に対処しうる。従って、ユーザーデバイス210が緊急呼び出しを開始する際に従業員が保持するユーザーデバイスとの相互間の呼び出しを直接行うようにする機構を設計することができれば、より一層適切に緊急事態に対処しうる。
【0017】
従って、本発明のMECサーバー220は、本発明により提案する方法を実行することにより上述した技術問題を解決するものであり、その細部は以下で詳細に説明する。
【0018】
本発明の一実施例によるプライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法を示す流れ図である図3を参照されたい。この実施例の方法は、プライベートネットワーク230において登録されていないユーザーデバイス210を支援する図2におけるMECサーバー220により実行することができる。図3における各ステップの細部は図2に示す構成要素を以って以下で説明する。
【0019】
最初に、ステップS310において、MECサーバー220により、プライベートネットワーク230において登録されていないユーザーデバイス210が緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいる(Yes)か、否(No)かを決定する。望んでいる場合、MECサーバー220は引き続きステップS320を実行し、望んでいない場合、MECサーバー220は再びステップS310を実行するが、これに限定されるものではない。
【0020】
一実施例では、MECサーバー220により、図4に示す処理に基づいてステップS310を実行する。ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始するか否かを決定する本発明の一実施例による流れ図である図4を参照されたい。この実施例では、ユーザーデバイス210が緊急呼び出しの要求を開始することを望むと、このユーザーデバイス210がプライベートネットワーク230に対する緊急呼び出しのセッションを確立することを試みる。この場合、プライベートネットワーク230がステップS410を実行して、緊急呼び出しのセッションがユーザーデバイス210とプライベートネットワーク230との間に確立されていることを決定するようにしうる。次いで、ステップS420において、緊急呼び出しのセッションの確立に応答して、プライベートネットワーク230が緊急呼び出しのセッションと関連するセッション情報をMECサーバー220に送信する。一実施例では、上述したセッション情報が、ユーザーデバイス210のインターネットプロトコル(IP)のアドレスと、セッションの種類(例えば、緊急のもの)と、クオリティ・オブ・サービスフローの識別子(QoSフローの識別子;QFI)とのうちの少なくとも1つを有しているようにする。
【0021】
これに対応して、ステップS430で、MECサーバー220が緊急呼び出しのセッション情報を受信するのに応答して、このMECサーバー220は、プライベートネットワーク230において登録されていないユーザーデバイス210が緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいることを決定するが、これに限定されるものではない。
【0022】
図3を再度参照されたい。ユーザーデバイス210が緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいることの決定後、これに応じて、MECサーバー220はステップS320を実行しうる。このステップS320では、MECサーバー220により、プライベートネットワーク230において登録されることなく相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイス210を支援する。
【0023】
一実施例では、MECサーバー220により図5に示す流れ図に基づいてステップS320を実行するようにする。相互間呼び出しサービスをアクセスするようにユーザーデバイスを支援する本発明の一実施例による流れ図である図5を参照されたい。最初に、ステップS510において、プライベートサービスモジュール224により相互間呼び出しサービスに対応するプリセットサービスデバイス241~24Nを得るようにする。これらプリセットサービスデバイス241~24Nの各々はプライベートネットワーク230において登録されている。他の実施例では、MECサーバー220が、設計者によりこれら設計者の条件に基づいて設定した原理に応じて、プライベートネットワーク230において登録されたユーザーデバイスからプリセットサービスデバイス241~24Nを選択するようにする。
【0024】
一実施例では、MECサーバー220により提供される相互間会話サービスにより、ユーザーデバイス210がプライベートネットワーク230において登録されているプリセットサービスデバイス241~24Nの1つとの相互間相互間会話を行いうるようにするものと仮定する。この場合、プライベートサービスモジュール224により相互間呼び出しサービスに対応するプリセットサービスデバイス241~24Nを得るものである。
【0025】
次に、ステップS520において、プライベートサービスモジュール224によりプリセットサービスデバイス241~24Nから特定のサービスデバイスを選択し、この特定のサービスデバイスにポリシー/課金ルールモジュール223を介して呼び出しサービス要求CQを送信することがプライベートネットワーク230のPCFエンティティ233に要求される。
【0026】
一実施例では、ユーザーデバイス210が緊急呼び出しを開始することを望んでいることが決定された際に、前述したセッション情報に応答してプリセットサービスデバイス241~24Nの位置を分析することをプライベートサービスモジュール224によりロケーションモジュール226に要求するようにする。一実施例では、ロケーションモジュール226からユーザーデバイス210の位置及びプリセットサービスデバイス241~24Nの位置を得た後、次にプライベートサービスモジュール224によりプリセットサービスデバイス241~24Nからユーザーデバイス210に最も近いサービスデバイスを見いだし、これを特定のサービスデバイスとするようにする。他の実施例では、プライベートサービスモジュール224により、他の原理に基づいてプリセットサービスデバイス241~24Nから特定のサービスデバイスを選択するようにもできる。例えば、プライベートサービスモジュール224により特定のサービスデバイスとすべきプリセットサービスデバイス241~24Nの1つを無作為に選択するようにすることもできるが、これに限定されるものではない。
【0027】
説明を容易にするために、以後、プリセットサービスデバイス241はプライベートサービスモジュール224により選択された特定のサービスデバイスであり、相互間呼び出し用に適合されているものと仮定する。この場合、PCFエンティティ233は上述した教えに応じて呼び出しサービス要求CQをプリセットサービスデバイス241に送信することができる。これに応じて、プリセットサービスデバイス241はこの呼び出しサービス要求CQに応答して呼び出しサービス応答CRをPCFエンティティ233に送信し、このPCFエンティティ233はポリシー/課金ルールモジュール223を通知する。
【0028】
その後、ステップS530において、呼び出しサービス応答CRに応答して、ポリシー/課金ルールモジュール223がプライベートサービスモジュール224をトリガして、特定のサービスデバイス(すなわち、プリセットサービスデバイス241)との相互間通信を行うようにユーザーデバイス210を支援するようにする。
【0029】
一実施例では、MECサーバー220により図6に示す流れ図を介してステップS530を実行するようにする。特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するようにユーザーデバイスを支援する本発明の一実施例による流れ図である図6を参照されたい。最初に、ステップS610において、特定のサービスデバイスが呼び出しサービス応答CRを送信するのに応答して、MECサーバー220により、特定のサービスデバイスがコールウエイティング(通話中着信)状態に入ったことを、プライベートネットワーク230を介して確認する。
【0030】
次に、ステップS620において、MECサーバー220が前述した緊急呼び出しの要求に対応する緊急呼び出しの応答をユーザーデバイス210に送信する。これに応じて、ユーザーデバイス210はMECサーバー220を介して特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するが、これに限定されるものではない。
【0031】
一実施例では、MECサーバー220が最初に(医療スタッフのような)緊急呼び出しサービスに対応する遊園地の従業員のリストの情報を取得し、次にこれらの従業員が保持するユーザーデバイスをプリセットサービスデバイスとみなすようにする。その後に、MECサーバー220が、これらのプリセットサービスデバイスから、ユーザーデバイス210に最も近くて特定のサービスデバイスとすべき1つを見いだし、次にユーザーデバイス210と特定のサービスデバイスとの間の相互間呼び出しを確立するようにする。このようにすることにより、緊急呼び出しサービスを必要とする観光客が、相互間呼び出しサービスを介して緊急事態に対して支援する最も近い医療スタッフを見つけることができるようになるが、これに限定されるものではない。
【0032】
更に、MECサーバー220により、プライベートネットワーク230において登録された全てのユーザーデバイスをプリセットサービスデバイスとしてみなし、次いでユーザーデバイス210に最も近い1つのサービスデバイスを特定のサービスデバイスとして選択するようにすることもできる。このようにすることにより、MECサーバー220により、ユーザーデバイス210がユーザーデバイス210に最も近い任意のプリセットサービスデバイスを直接見つけることを可能にし、緊急呼び出しが開始された後にこのユーザーデバイス210との相互間呼び出しを行うようにする(例えば、ユーザーデバイス210に最も近い遊園地の従業員を見いだして緊急事態に対処するようにする)。
【0033】
プライベートネットワーク230のサービス範囲が遊園地に相当するものと仮定したが、これは一例であり、本発明の可能な実施を制限するものではない。他の実施例では、プライベートネットワーク230のサービス範囲は、設計者の需要に基づいて工場又は国立公園のような如何なる形態の領域にも相当するように設計することができる。
【0034】
上述したことに基づくと、プライベートネットワーク230において登録されていないプライベートネットワーク230のサービス範囲内に位置する如何なるユーザーデバイス210も、上述した処理を採用してプライベートネットワーク230の(例えば、工場の従業員又は国立公園のスタッフにより保持されている)登録済みユーザーデバイスとの相互間呼び出しを行うことができる。
【0035】
以上要するに、本発明の実施例では、MECサーバー220により、プライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んだことが決定された際に、このプライベートネットワークにおいて登録されていないユーザーデバイスを支援してこのプライベートネットワークにおいて登録されているプリセットサービスデバイスとの相互間呼び出しを行うようにしうるものである。このようにすることにより、ユーザーデバイスが緊急呼び出しを開始する場合、(プライベートな消防署のような)比較的離れたユニットにコンタクトすることなしに、より近いプリセットサービスデバイスに対して相互間呼び出しが行われるようになる。従って、緊急事態がより一層迅速に対処され、これにより緊急事態の影響を低減させる。
【0036】
本発明を上述した実施例に開示したが、これらの実施例により本発明を限定するものではない。当該技術において一般的な通常の知識を有する者は誰でも本発明の精神及び範囲を逸脱することなく修正及び変更を行いうるものである。本発明の範囲は、特許請求の範囲により規定されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法及び通信システムを、電気通信業界において適用することができるようになる。
【符号の説明】
【0038】
110、120、210 ユーザーデバイス
200 通信システム
220 モバイルエッジコンピューティング(MEC)サーバー
221 ユーザープレーン機能(UPF)エンティティ
222 ネットワークアクセスサービスモジュール
223 ポリシー/課金ルールモジュール
224 プライベートサービスモジュール
225 認証モジュール
226 ロケーションモジュール
230 プライベートネットワーク
230a 基地局
230b コアネットワーク
231 アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)エンティティ
232 セッション管理機能(SMF)エンティティ
233 ポリシー制御機能(PCF)エンティティ
234 統合データ管理(UDM)エンティティ
241~24N プリセットサービスデバイス
R1 要求
CQ 呼び出しサービス要求
CR 呼び出しサービス応答
S310、S320、S410~S430、S510~S530、S610、S620 ステップ
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法であって、モバイルエッジコンピューティングを用いる通信システムに対して適している方法において、この方法が、
モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するステップと、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることの決定に応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援する前記ステップが、
前記相互間呼び出しサービスに対応する少なくとも1つのプリセットサービスデバイスを得るステップであって、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするステップと、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスから特定のサービスデバイスを選択するとともに、このモバイルエッジコンピューティングサーバーにより呼び出しサービス要求を前記特定のサービスデバイスに送信し、この特定のサービスデバイスがこの呼び出しサービス要求に応答して呼び出しサービス応答を送信するようにするステップと、
この呼び出しサービス応答に応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するように前記ユーザーデバイスを支援するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項3】
請求項1に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、前記通信システムが更に前記プライベートネットワークを有しており、前記方法が更に、
緊急呼び出しのセッションを前記ユーザーデバイスと前記プライベートネットワークとの間に確立させることを前記プライベートネットワークにより決定するステップと、
この緊急呼び出しのセッションの確立に応答して、この緊急呼び出しのセッションと関連するセッション情報を前記プライベートネットワークにより前記モバイルエッジコンピューティングサーバーに送信するステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項4】
請求項2に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記特定のサービスデバイスとの前記相互間呼び出しを実行することが、
前記特定のサービスデバイスが前記呼び出しサービス応答を送信するに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークを介して、前記特定のサービスデバイスがコールウエイティング状態に入ったことを確認するステップと、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより緊急呼び出しの応答を前記ユーザーデバイスに送信するステップであって、前記緊急呼び出しの応答は前記緊急呼び出し要求に対応し、前記ユーザーデバイスが前記モバイルエッジコンピューティングサーバーを介して前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するようにするステップと
を具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項5】
請求項3に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーが前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報を受信するのに応答して、このモバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定するようになっている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、この方法が更に、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることが決定されるのに応答して、前記セッション情報に基づいて前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの位置を分析するステップであって、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするステップ
を具えている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項7】
請求項3に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記緊急呼び出しのセッションが、前記ユーザーデバイスのインターネットプロトコルのアドレスと、セッションの種類と、クオリティ・オブ・サービスフローの識別子とのうちの少なくとも1つを有しているようにする
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項8】
請求項2に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法において、
前記特定のサービスデバイスを前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの中で前記ユーザーデバイスに最も近いものとする
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する方法。
【請求項9】
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムであって、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが緊急呼び出しの要求を開始することを望んでいるか否かを決定するとともに、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることの決定に応答して、前記プライベートネットワークにおいて登録されることなく、前記相互間呼び出しサービスをアクセスするように前記ユーザーデバイスを支援する
ように構成されたモバイルエッジコンピューティングサーバーを具える
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーが、
前記相互間呼び出しサービスに対応するプライベートサービスモジュールを介して、この相互間呼び出しサービスに対応する少なくとも1つのプリセットサービスデバイスを得るとともに、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとするように構成され、更に、
前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスから前記プライベートサービスモジュールを介して特定のサービスデバイスを選択するとともに、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーのポリシー/課金ルールモジュールを介して呼び出しサービス要求を前記特定のサービスデバイスに送信することを前記プライベートネットワークのポリシー制御機能エンティティに要求し、この特定のサービスデバイスがこの呼び出しサービス要求に応答して呼び出しサービス応答を送信するように構成され、更に、
この呼び出しサービス応答に応答して、前記ポリシー/課金ルールモジュールを介して前記プライベートサービスモジュールをトリガして前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行するように前記ユーザーデバイスを支援するように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項11】
請求項10に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、この通信システムが更に前記プライベートネットワークを具えており、このプライベートネットワークは更に、
前記ユーザーデバイスと前記プライベートネットワークとの間に緊急呼び出しのセッションが確立されることを決定するとともに、
この緊急呼び出しのセッションの確立に応答して、この緊急呼び出しのセッションと関連するセッション情報を前記モバイルエッジコンピューティングサーバーに送信する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項12】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは、
前記特定のサービスデバイスが前記呼び出しサービス応答を送信するのに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより、前記プライベートネットワークを介して、前記特定のサービスデバイスがコールウエイティング状態に入ったことを確認するとともに、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより緊急呼び出しの応答を前記ユーザーデバイスに送信し、前記緊急呼び出しの応答は前記緊急呼び出し要求に対応し、前記ユーザーデバイスが前記モバイルエッジコンピューティングサーバーを介して前記特定のサービスデバイスとの相互間呼び出しを実行する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項13】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは更に、
前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報の受信に応答して、前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定する
ように構成されている
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項14】
請求項13に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記モバイルエッジコンピューティングサーバーは更に、
前記プライベートネットワークにおいて登録されていない前記ユーザーデバイスが前記緊急呼び出しを開始することを望んでいることを決定することに応答して、前記モバイルエッジコンピューティングサーバーにより前記セッション情報に基づいて前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの位置を分析するように構成され、この少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの各々が前記プライベートネットワークにおいて登録されているものとした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項15】
請求項11に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記緊急呼び出しのセッションの前記セッション情報は、
前記ユーザーデバイスのインターネットプロトコルのアドレスと、セッションの種類と、クオリティ・オブ・サービスフローの識別子とのうちの少なくとも1つを有しているようにした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【請求項16】
請求項10に記載の、プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システムにおいて、
前記特定のサービスデバイスは前記少なくとも1つのプリセットサービスデバイスの中で前記ユーザーデバイスに最も近いものとした
プライベートネットワークの相互間呼び出しサービスをアクセスするように未登録のユーザーデバイスを支援する通信システム。
【外国語明細書】