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▶ 株式会社ジースタイルコーポレーションの特許一覧

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  • 特開-ホース巻き取り機 図1
  • 特開-ホース巻き取り機 図2
  • 特開-ホース巻き取り機 図3
  • 特開-ホース巻き取り機 図4
  • 特開-ホース巻き取り機 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080020
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】ホース巻き取り機
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/38 20060101AFI20230601BHJP
【FI】
B65H75/38 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175175
(22)【出願日】2022-11-01
(31)【優先権主張番号】P 2021192980
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】310005881
【氏名又は名称】株式会社ジースタイルコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】宮岡 均
【テーマコード(参考)】
3F068
【Fターム(参考)】
3F068AA06
3F068CA02
3F068DA05
3F068EA02
3F068EA03
3F068EA04
3F068FA02
3F068HA03
3F068HA07
3F068HB01
(57)【要約】
【課題】 使い勝手の良いホース巻き取り機の提供。
【解決手段】 フレーム1と、フレーム1に回転自在に支持したホース巻き取りドラム2と、ホース巻き取りドラム2の軸3に取付けたハンドル4を備え、ホース巻き取りドラム2の軸3が大人の腰付近の高さ位置に設けてあり、フレーム1の下端部を地面Gに固定自在である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、フレームに回転自在に支持したホース巻き取りドラムと、ホース巻き取りドラムの軸に取付けたハンドルを備え、ホース巻き取りドラムの軸が大人の腰付近の高さ位置に設けてあることを特徴とするホース巻き取り機。
【請求項2】
ホース巻き取りドラムの下方に物品の収納スペースが設けてあることを特徴とする請求項1記載のホース巻き取り機。
【請求項3】
フレームは、金属製のパイプを逆U字型に曲げて形成した前後一対の柱を有し、前後の柱に棚板又は引出しを支持するレールが対向して取付けてあることを特徴とする請求項1又は2記載のホース巻き取り機。
【請求項4】
フレームに伸縮ポールを備え、伸縮ポールの先端部にホースのノズルを引っ掛けるフックが取付けてあることを特徴とする請求項1,2又は3記載のホース巻き取り機。
【請求項5】
フレームは、下端部を地面に固定自在であることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のホース巻き取り機。
【請求項6】
スタンドと、スタンド上に設置した回転盤を備え、回転盤は、スタンド上に固定される下プレートと、下プレートの中心軸回りに旋回可能に設けた上プレートを有し、上プレートにフレームを設置してあることを特徴とする請求項1記載のホース巻き取り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、散水用のホースを収納するホース巻き取り機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、散水用のホースを収納するためにホース巻き取り機が使用されている。従来のホース巻き取り機は、略箱形のケースにホースを巻き取るためのドラムを回転自在に支持してあり、ドラムの軸に取付けたハンドルを操作してドラムを回転させて、ドラムにホースを巻き取るものである。
かかる従来のホース巻き取り機は、ホースを引き出す際には、ケースを足で踏んで地面に押さえつけ、腰をかがめた状態でホースを引き出す必要がある。また、ホースを巻き取る際には、ケースを足で踏んで地面に押さえつけ、腰をかがめた状態でハンドルを回す必要がある。すなわち、ホースを引き出す際、ホースを巻き取る際のどちらも、腰をかがめて作業しなければならないため、特に腰の悪い人にとってはその作業が容易ではなく、使い勝手が良くなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、使い勝手の良いホース巻き取り機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームと、フレームに回転自在に支持したホース巻き取りドラムと、ホース巻き取りドラムの軸に取付けたハンドルを備え、ホース巻き取りドラムの軸が大人の腰付近の高さ位置に設けてあることを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明によるホース巻き取り機は、請求項1記載の発明の構成に加え、ホース巻き取りドラムの下方に物品の収納スペースが設けてあることを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の発明によるホース巻き取り機は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、フレームは、金属製のパイプを逆U字型に曲げて形成した前後一対の柱を有し、前後の柱に棚板又は引出しを支持するレールが対向して取付けてあることを特徴とする。
【0007】
請求項4記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームに伸縮ポールを備え、伸縮ポールの先端部にホースのノズルを引っ掛けるフックが取付けてあることを特徴とする。
【0008】
請求項5記載の発明によるホース巻き取り機は、請求項1,2,3又は4記載の発明の構成に加え、フレームは、下端部を地面に固定自在であることを特徴とする。
【0009】
請求項6記載の発明によるホース巻き取り機は、請求項1記載の発明の構成に加え、スタンドと、スタンド上に設置した回転盤を備え、回転盤は、スタンド上に固定される下プレートと、下プレートの中心軸回りに旋回可能に設けた上プレートを有し、上プレートにフレームを設置してあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームと、フレームに回転自在に支持したホース巻き取りドラムと、ホース巻き取りドラムの軸に取付けたハンドルを備え、ホース巻き取りドラムの軸が大人の腰付近の高さ位置に設けてあるため、ホースを引き出す際及びホースを巻き取る際に腰をかがめる必要がないので、使い勝手が良い。
【0011】
請求項2記載の発明によるホース巻き取り機は、ホース巻き取りドラムの下方に物品の収納スペースが設けてあるので、ガーデニング用のシャベル、洗車用のブラシ、洗剤などを収納することができ、利便性が向上する。
【0012】
請求項3記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームは、金属製のパイプを逆U字型に曲げて形成した前後一対の柱を有し、前後の柱に棚板又は引出しを支持するレールが対向して取付けてあるので、フレームの組立てが容易であると共に、レールを利用して棚板や引出しを簡単に取付けできる。
【0013】
請求項4記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームに伸縮ポールを備え、伸縮ポールの先端部にホースのノズルを引っ掛けるフックが取付けてあるので、ホースのノズルをフックに引っ掛けることで簡易的なシャワーとして使用することができ、使い勝手がさらに向上する。
【0014】
請求項5記載の発明によるホース巻き取り機は、フレームは、下端部を地面に固定自在であるため、フレームの下端部を地面に固定しておくことで、ホースを引き出す際及びホースを巻き取る際に、フレームが動かないように手や足で押える必要がないので、使い勝手が向上する。
【0015】
請求項6記載の発明によるホース巻き取り機は、スタンドと、スタンド上に設置した回転盤を備え、回転盤は、スタンド上に固定される下プレートと、下プレートの中心軸回りに旋回可能に設けた上プレートを有し、上プレートにフレームを設置してあることで、一方向だけでなく様々な方向からホースの引き出し・巻取りが可能であり、広範囲の作業がスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のホース巻き取り機の第1実施形態を示す斜視図である。
図2】(a)は同ホース巻き取り機の正面図であり、(b)は同ホース巻き取り機の側面図である。
図3】本発明のホース巻き取り機の第2実施形態を示す斜視図である。
図4】同ホース巻き取り機に用いる回転盤の分解斜視図である。
図5】本発明のホース巻き取り機の第3実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2は、本発明のホース巻き取り機の第1実施形態を示している。本ホース巻き取り機は、図1,2に示すように、フレーム1と、フレーム1の上部に回転自在に支持したホース巻き取りドラム2と、ホース巻き取りドラム2の軸3に取付けたハンドル4を備えている。
【0018】
本ホース巻き取り機は、ホース巻き取りドラム2の軸3が大人の腰付近の高さ位置、具体的には70~110cmの高さ位置に設けてある。これにより、腰をかがめることなくハンドル4を操作してホース巻き取りドラム2にホース11を巻き取ることができる。また本ホース巻き取り機は、そのようにホース巻き取りドラム2を高い位置に設置したことで、ホース巻き取りドラム2の下方にガーデニング用品や洗車用品等の物品を収納する収納スペース5を確保してある。
ホース巻き取りドラム2の軸3には、ハンドル4と反対側の端部に水道の蛇口からのびる給水ホース(図示省略)を繋ぐ接続口14が設けてある。また、ホース巻き取りドラム2の軸3の中間部には、散水用のホース11の末端部を接続する接続口(図示省略)が設けてあり、給水ホースから流入した水は同接続口から散水用のホース11へと流出する。
【0019】
フレーム1は、金属製のパイプを逆U字型に曲げて形成した前後一対の柱6,6を有し、前後の柱6,6を繋ぎ材15で連結して構成してある。フレーム1の上部には、持ち手16が取付けてある。
前後の柱6,6は、円弧部と直線部との境目の位置に軸受け板17が取付けてあり、軸受け板17にホース巻き取りドラム2の軸3を回転自在に支持している。また前後の柱6,6は、下端部に固定板18が取付けてあり、固定板18をコンクリート等の地面Gに図示しないアンカーで固定するようになっている。さらに前後の柱6,6には、棚板7と引出し8を支持するためのレール9が水平に且つ対向して設けてある。レール9は、上下方向に間隔をおいて複数(図示のものは3つ)設けてある。レール9は、図2(b)に示すように、内側が開口した断面コ字型に形成されており、図1に示すように、棚板7と引出し8をフレーム1の側方より出し入れ可能に支持する。
そして本ホース巻き取り機は、レール9に支持した棚板7及び引出し8により物品の収納スペース5が構成され、シャベルや植木鉢、肥料等のガーデニング用品、洗車ブラシや洗剤等を、棚板7に載置したり引出し8に入れたりして収納することができる。これにより、乱雑になりがちな戸外の水栓周りをすっきりさせることができる。
【0020】
本ホース巻き取り機は、フレーム1の側方に伸縮ポール10が上下方向に取付けてあり、伸縮ポール10の上端部にホース11のノズル12を引っ掛けるフック13が取付けてある。フック13にノズル12を引っ掛けて水を出すことで、海水浴の後などに体を洗ったりするのに便利な簡易的なシャワーとして使用することができる。
【0021】
以上に述べたように本ホース巻き取り機は、フレーム1と、フレーム1に回転自在に支持したホース巻き取りドラム2と、ホース巻き取りドラム2の軸3に取付けたハンドル4を備え、ホース巻き取りドラム2の軸3が大人の腰付近の高さ位置に設けてあり、フレーム1の下端部を地面Gに固定自在であるため、ホース11を引き出す際及びホース11を巻き取る際に腰をかがめる必要がなく、フレーム1が動かないように手や足で押さえる必要もないので、使い勝手が良い。
さらに本ホース巻き取り機は、ホース巻き取りドラム2の下方に物品の収納スペース5が設けてあるので、ガーデニング用のシャベル、洗車用のブラシ、洗剤などを収納することができ、利便性が向上する。
また、本ホース巻き取り機は、フレーム1が金属製のパイプを逆U字型に曲げて形成した前後一対の柱6,6を有し、前後の柱6,6に棚板7又は引出し8を支持するレール9が対向して取付けてあるので、フレーム1の組立てが容易であると共に、レール9を利用して棚板7や引出し8を簡単に取付けできる。
さらに本ホース巻き取り機は、フレーム1に伸縮ポール10を備え、伸縮ポール10の先端部にホース11のノズル12を引っ掛けるフック13が取付けてあるので、ホース11のノズル12をフック13に引っ掛けることで簡易的なシャワーとして使用することができ、使い勝手がさらに向上する。
【0022】
図3は、本発明のホース巻き取り機の第2実施形態を示している。本ホース巻き取り機は、フレーム1の柱6,6を地面Gまで長く伸ばすのではなく、地面Gに立設して設けたスタンド19上にフレーム1を設置することで、ホース巻き取りドラム2の軸3が大人の腰付近の高さ位置になるようにしている。さらに本実施形態のホース巻き取り機は、スタンド19上に回転盤20を設置し、回転盤20上にフレーム1を設置することで、フレーム1が垂直軸回りに旋回できるようにしている。
【0023】
回転盤20は、図4に示すように、上プレート21と下プレート22とで構成されている。上プレート21と下プレート22は、互いに嵌合する中心軸23a,23bを有している。下プレート22は、中心軸23bの周りに複数の球24が転動自在に設けられており、上プレート21は、中心軸23aを下プレート22の中心軸23bと嵌合し、複数の球24を介して下プレート22上に支持されている。これにより、上プレート21は中心軸23a回りに軽く旋回するようになっている。
上プレート21は、四隅にフレーム1の柱6,6の下端部が挿入され、ねじ等で抜けないように保持される柱取付部25を有している。また上プレート21は、中心軸23aから同じ距離だけ離れた3方向の隅部に、ピン状の固定具(図示省略)が挿通される固定具挿通孔26が形成してあり、何れかの固定具挿通孔26に挿入した固定具を下プレート22に形成された受け穴27に差し込むことで、フレーム1を三方向の異なる向きで固定できるようになっている。
下プレート22は、四隅部に取付孔28を有し、取付孔28にボルト等を挿通してスタンド19に固定できるようになっている。
スタンド19は、アンカー等で地面Gに固定される。またスタンド19は、下部を地面Gに埋め込んで固定することもできる。
【0024】
このように本実施形態のホース巻き取り機は、スタンド19と、スタンド19上に設置した回転盤20を備え、回転盤20は、スタンド19上に固定される下プレート22と、下プレート22の中心軸23b回りに旋回可能に設けた上プレート21を有し、上プレート21にフレーム1を設置してあることで、フレーム1を任意の方向に向けて、一方向だけでなく様々な方向からホース11の引き出し・巻取りが可能であり、広範囲の作業がスムーズに行える。
また、回転盤20の上プレート21を下プレート22に対して複数の角度位置で固定できるようにしたので、フレーム1を都合の良い一定の向きで固定して使用することもできる。
【0025】
図5は、本発明のホース巻き取り機の第3実施形態を示している。第2実施形態とは、スタンド19の形態が異なっている。本実施形態のホース巻き取り機のスタンド19は、建物の壁29に固定して取付けられるものとなっている。スタンド19上に回転盤20を介してフレーム1が設置してあるのは、第2実施形態と同様である。
【0026】
このように、本ホース巻き取り機(第2,3実施形態)は、自立型のスタンド19上に設置したり(図3参照)、壁付用のスタンド19を用いて建物の壁面に沿って設置したり(図5参照)、さらにはレンガの花台の上などに設置したりすることもでき、取付場所の範囲が広く、様々な使用展開が可能である。何れの場合も、スタンド19を地面G等にアンカー等で固定するため、安定性がある。
【0027】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。フレーム及びスタンドの形態、材質は、適宜変更することができる。フレームの下端部をアンカーで地面に固定する代わりに、フレームの下端部を地中に埋め込み、コンクリートで固定することもできる。回転盤を構成する上プレート及び下プレートの形状、材質は、適宜変更することができる。ホース巻き取りドラムの軸は、大人が腰をかがめずにハンドルの操作を行うのに適した高さ位置に設けてあればよい。物品の収納スペースにおける棚板や引出しの配置は、任意である。
【符号の説明】
【0028】
1 フレーム
2 ホース巻き取りドラム
3 軸
4 ハンドル
5 収納スペース
19 スタンド
20 回転盤
図1
図2
図3
図4
図5