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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080022
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】積層型電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20230601BHJP
【FI】
H01G4/30 201H
H01G4/30 513
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178305
(22)【出願日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0167519
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】趙 範俊
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AF03
5E001AF06
5E082AA01
5E082AB03
5E082GG08
5E082GG10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】基板で発生する熱や機械的変形が伝達されにくい積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】積層型電子部品は、第1方向に対向する第1、第2面、第2方向に対向する第3、第4面及び第3方向に対向する第5、第6面を有する本体110並びに本体の第3(4)面上に配置される第1(2)外部電極131(132)を含むキャパシタ100と、キャパシタの第1(2)外部電極上に配置される第1(2)金属フレーム141(142)と、を含む。キャパシタの第2方向の大きさをL、キャパシタの第3方向の大きさをWとするとき、W>Lを満たし、各金属フレームは夫々、各外部電極と接する支持部141a、141b、支持部から第1方向に延長され、且つ、本体と各外部電極と離隔して配置される延長部141b、142b及び延長部の一端から第2方向に延長されて配置される実装部141c、142cを含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層及び前記誘電体層を間に挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面に連結され、且つ第2方向に対向する第3面及び第4面、前記第1面、前記第2面、前記第3面、及び前記第4面と連結され、且つ第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体及び前記本体の第3面上に配置される第1外部電極と前記本体の第4面上に配置される第2外部電極とを含むキャパシタと、
前記キャパシタの前記第1外部電極上に配置される第1金属フレームと、
前記キャパシタの前記第2外部電極上に配置される第2金属フレームと、
を含み、
前記キャパシタの前記第2方向の大きさをL、前記キャパシタの前記第3方向の大きさをWとするとき、W>Lを満たし、
前記第1金属フレーム及び前記第2金属フレームは、前記第1外部電極及び前記第2外部電極と接する支持部、前記支持部から前記第1方向に延長され、且つ前記本体と前記第1外部電極及び前記第2外部電極と離隔して配置される延長部、及び前記延長部の一端から前記第2方向に延長されて配置される実装部を含む、積層型電子部品。
【請求項2】
前記延長部は、前記第3方向の両方向に分離されて配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項3】
前記実装部は、前記第3方向の両方向に分離されて配置される、請求項2に記載の積層型電子部品。
【請求項4】
前記延長部の前記第3方向の大きさは、前記支持部の前記第3方向の大きさより小さい、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項5】
前記実装部の前記第3方向の大きさは、前記延長部の前記第3方向の大きさと実質的に同一である、請求項4に記載の積層型電子部品。
【請求項6】
前記支持部の前記第3方向の大きさは、前記キャパシタの前記第3方向の大きさより小さい、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項7】
前記支持部の前記第3方向の大きさは、前記延長部の前記第3方向の大きさより小さい、請求項6に記載の積層型電子部品。
【請求項8】
前記支持部の前記第3方向の大きさは、前記キャパシタの前記第3方向の大きさより小さく、前記延長部の前記第3方向の大きさは、前記支持部の前記第3方向の大きさと実質的に同一である、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項9】
前記実装部の前記第3方向の大きさは、前記延長部の前記第3方向の大きさと実質的に同一である、請求項8に記載の積層型電子部品。
【請求項10】
前記キャパシタの前記第1外部電極は前記第3面上に配置され、前記第1面及び前記第2面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長され、前記キャパシタの前記第2外部電極は、前記第4面上に配置されて前記第1面及び前記第2面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長されて配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項11】
前記キャパシタの前記第1外部電極及び前記第2外部電極と前記第1金属フレーム及び前記第2金属フレームとの間に導電性接着部が配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項12】
前記第1金属フレーム及び前記第2金属フレームは、前記支持部から前記第1面、前記第2面、前記第5面、及び前記第6面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長される支え部をさらに含む、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項13】
前記支持部は、前記第3方向の両方向に分離されて配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項14】
前記支持部は、前記支持部の前記第1方向の端及び前記第3方向の端と離隔して配置される溝部を含む、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項15】
前記延長部は、前記延長部の前記第1方向の端及び前記第3方向の端と離隔して配置される貫通部を含む、請求項14に記載の積層型電子部品。
【請求項16】
前記積層型電子部品は、前記キャパシタを複数個含み、
前記複数個のキャパシタは、前記第1方向に積層されて配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型電子部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層型電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi-Layered Ceramic Capacitor)は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン及び携帯電話など、様々な電子製品の印刷回路基板に装着され、電気を充電または放電させる役割を果たすチップ型のコンデンサである。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタは、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという利点により、様々な電子機器の部品として使用されることができる。
【0004】
最近は、環境に優しい自動車及び電気自動車の分野において自動車内の電力駆動システム及びインフォテインメントシステムに必要な積層セラミックキャパシタの需要も増大している。
【0005】
自動車に適用される積層セラミックキャパシタをはじめとする積層型電子部品は、自動車の高温、高振動、高圧の環境に対して高いレベルの熱的信頼性及び電気的信頼性が求められる。したがって、外部振動及び変形に対する耐久性が強く、電気的信頼性の強い積層型電子部品の必要性が増加している。
【0006】
積層型電子部品の使用環境が過酷になるにつれて、実装基板の振動や機械的変形によるクラックが発生しやすい。従来の積層型電子部品は、基板への実装時に半田により積層型電子部品の本体と基板が直接接触するようになり、基板や隣接部品で発生する熱や機械的変形が積層型電子部品に直接伝達されるため、高いレベルの信頼性の確保が困難である。
【0007】
そのため、最近は、積層セラミックキャパシタの側面に金属フレームを接合して積層セラミックキャパシタと実装基板との間の間隔を確保することにより、基板からの熱的、機械的ストレスが積層セラミックキャパシタに直接伝達されないようにする方法が提案されている。
【0008】
しかし、金属フレームは一定の厚さを有して外部電極のような通電部に接合されるため、電流経路(Current Path)が増加するようになり、等価直列インダクタンス(ESL、Equivalent Series Inductance)が増加するという問題点が発生する。
【0009】
したがって、基板から伝達される熱的、機械的ストレスから積層セラミックキャパシタを保護しながらも、低い等価直列インダクタンス(ESL)を実現することができる積層型電子部品が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明のいくつかの目的の一つは、基板で発生する熱や機械的変形が積層セラミックキャパシタに伝達されるという問題点を解決することにある。
本発明のいくつかの目的の一つは、積層型キャパシタに金属フレームを接合する場合、電流経路(Current Path)が増加し、等価直列インダクタンス(ESL)が増加するという問題点を解決することにある。
【0011】
ただし、本発明の目的は上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品は、誘電体層及び上記誘電体層を間に挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1及び第2面、上記第1及び第2面に連結され、第2方向に対向する第3及び第4面、上記第1から第4面と連結され、第3方向に対向する第5及び第6面を含む本体及び上記本体の第3面上に配置される第1外部電極と上記本体の第4面上に配置される第2外部電極を含むキャパシタと、上記キャパシタの上記第1外部電極上に配置される第1金属フレームと、上記キャパシタの上記第2外部電極上に配置される第2金属フレームと、を含み、上記キャパシタの上記第2方向の大きさをL、上記キャパシタの上記第3方向の大きさをWとするとき、W>Lを満たし、上記第1及び第2金属フレームは上記第1及び第2外部電極と接する支持部、上記支持部から上記第1方向に延長され、且つ上記本体と上記第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部、及び上記延長部の一端から上記第2方向に延長されて配置される実装部を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のいくつかの効果の一つは、基板から伝達される熱的、機械的ストレスから積層セラミックキャパシタを保護することである。本発明のいくつかの効果の一つは、電流経路(Current Path)を短縮させて等価直列インダクタンス(ESL)を減少させることである。本発明のいくつかの効果の一つは、基板から伝達される熱的及び機械的ストレスから積層セラミックキャパシタを保護するために金属フレームを接合する場合、電流経路(Current Path)を減少させて等価直列インダクタンス(ESL)を減少させることである。
【0014】
本発明の多様かつ有益な利点及び効果は上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る本体を概略的に示した斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るキャパシタを概略的に示した斜視図である。
図3図1のI-I’線に沿った断面を示した断面図である。
図4】比較例に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図6図5のII-II’線に沿った断面を示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品と比較例における積層型電子部品の周波数によるインピーダンス値を示したグラフである。
図8】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例1を概略的に示した斜視図である。
図9】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例2を概略的に示した斜視図である。
図10】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例3を概略的に示した斜視図である。
図11】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例4を概略的に示した斜視図である。
図12】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例5を概略的に示した斜視図である。
図13】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例6を概略的に示した斜視図である。
図14】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の変形例7を概略的に示した斜視図である。
図15】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図16】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図17】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図18】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
図19】本発明の一実施形態に係る積層型電子部品を概略的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、具体的な実施形態及び添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0017】
そして、図面において本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上、任意に示しているため、本発明は必ずしも図示されたものに限定されない。なお、同一思想の範囲内の機能が同一である構成要素については、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0018】
図面において、第1方向は積層方向または厚さ方向、第2方向は長さ方向、第3方向は幅方向と定義することができる。
【0019】
積層型電子部品
図1は本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の本体110を概略的に示した斜視図であり、図2は本発明の一実施形態に係るキャパシタ100を概略的に示した斜視図であり、図3図1のI-I’線に沿った断面を示した断面図であり、図4は比較例に係る積層型電子部品2000を概略的に示した斜視図であり、図5は本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000を概略的に示した斜視図であり、図6図5のII-II’線に沿った断面を示した断面図である。
【0020】
以下では、図1図6を参照して、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000について詳細に説明する。
【0021】
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000は、誘電体層111及び上記誘電体層111を間に挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極121、122を含み、第1方向に対向する第1及び第2面1、2、上記第1及び第2面に連結され、第2方向に対向する第3及び第4面3、4、上記第1から第4面と連結され、第3方向に対向する第5及び第6面5、6を含む本体を含むことができる。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品の本体110を概略的に示した斜視図である。
本体110は、誘電体層111と第1及び第2内部電極121、122とが交互に積層されている。
【0023】
本体110の具体的な形状に特に限定はないが、図示のように、本体110は六面体形状またはこれと類似の形状からなることができる。焼成過程で本体110に含まれたセラミック粉末の収縮により、本体110は完全な直線を有する六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
【0024】
本体110は、第1方向に互いに対向する第1及び第2面1、2、上記第1及び第2面1、2と連結され、第2方向に互いに対向する第3及び第4面3、4、第1及び第2面1、2と連結され、第3及び第4面3、4と連結され、第3方向に互いに対向する第5及び第6面5、6を有することができる。
【0025】
本体110を形成する複数の誘電体層111は焼成された状態であって、隣接する誘電体層111の間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
【0026】
上記誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量が得られる限り特に限定されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料またはチタン酸ストロンチウム系材料などを使用することができる。上記チタン酸バリウム系材料は、BaTiO系セラミック粉末を含むことができ、上記セラミック粉末の例示として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)等が一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)OまたはBa(Ti1-yZr)O等が挙げられる。
【0027】
上記誘電体層111を形成する材料は、チタン酸バリウム(BaTiO)などのパウダーに、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、結合剤、分散剤などを添加することができる。
【0028】
図3を参照すると、本体110は、本体110の内部に配置され、誘電体層111を間に挟んで互いに対向するように配置される第1内部電極121及び第2内部電極122を含んで容量が形成される容量形成部と、上記容量形成部の上部及び下部に形成されたカバー部112、113とを含むことができる。
また、上記容量形成部は、キャパシタの容量形成に寄与する部分であって、誘電体層111を間に挟んで複数の第1及び第2内部電極121、122を反復的に積層して形成することができる。
【0029】
カバー部112、113は、上記容量形成部の第1方向の上部に配置される上部カバー部112及び上記容量形成部の第1方向の下部に配置される下部カバー部113を含むことができる。
【0030】
上記上部カバー部112及び下部カバー部113は、単一の誘電体層または2つ以上の誘電体層を容量形成部の上下面にそれぞれ厚さ方向に積層して形成することができ、基本的に物理的または化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0031】
上記上部カバー部112及び下部カバー部113は内部電極を含まず、誘電体層111と同じ材料を含むことができる。
上部及び下部カバー部112、113の厚さtcは特に限定する必要はなく、内部電極の損傷を防止するために調節されてよい。
【0032】
内部電極121、122は誘電体層111と交互に配置することができる。
内部電極121、122は、第1及び第2内部電極121、122を含むことができる。第1及び第2内部電極121、122は、本体110を構成する誘電体層111を間に挟んで互いに対向するように交互に配置され、本体110の第3及び第4面3、4でそれぞれ第1及び第2外部電極131、132と接触することができる。
【0033】
図3を参照すると、第1内部電極121は第4面4と離隔し、第3面3で第1外部電極131と接触し、第2内部電極122は第3面3と離隔し、第4面4で第2外部電極132と接触することができる。
このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されてよい。
【0034】
本体110は、第1内部電極121が印刷されたセラミックグリーンシートと第2内部電極122が印刷されたセラミックグリーンシートとを交互に積層した後、焼成して形成することができる。
【0035】
内部電極121、122に含まれる導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち1つ以上であってよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】
また、内部電極121、122は、セラミックグリーンシート上に導電性ペーストを印刷して内部電極を形成することができ、内部電極用導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを使用することができる。本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000は、上記本体110上に配置される第1及び第2外部電極131、132を含むことができる。
図3を参照すると、第1外部電極131は第3面3で第1内部電極121と接触し、第2外部電極132は第4面4で第2内部電極と接触することができる。したがって、第1外部電極131は本体110の第3面3上に配置され、第2外部電極132は本体110の第4面4上に配置されることができる。
【0038】
第1及び第2外部電極131、132は、金属等のような電気伝導性を有するものであれば、如何なる物質を用いて形成してもよく、電気的特性、構造的安定性等を考慮して具体的な物質を決定することができ、さらに本体110の複数の面に配置されることができる。
【0039】
例えば、第1外部電極131は、第3面3上に配置されて第1及び第2面1、2のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長されることができ、第2外部電極132は、第4面4上に配置されて第1及び第2面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長されて配置されてよい。
【0040】
ただし、これに限定されるものではなく、第1外部電極131は第3面3上に配置されて、本体110の第1、第2、第5及び第6面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長されて配置されてよく、第2外部電極132は第4面4上に配置されて、本体110の第1、第2、第5及び第6面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長されて配置されてよい。
【0041】
これにより、第1外部電極131は、第3面3で第1内部電極121と接することができ、第2外部電極132は、第4面4で第2内部電極122と接することができる。
【0042】
上記のような構成によって、第1及び第2外部電極131、132に所定の電圧を印加すると、第1及び第2内部電極121、122の間に電荷が蓄積される。このとき、キャパシタ100の静電容量は、上記容量形成部において積層方向を伝って互いに重なる第1及び第2内部電極121、122の面積と比例するようになる。
【0043】
図5及び図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000は、上記キャパシタ100の上記第1外部電極131上に配置される第1金属フレーム141を含み、上記キャパシタ100の上記第2外部電極132上に配置される第2金属フレーム142を含むことにより、キャパシタ100と基板(図示せず)との間の間隔を確保し、基板からのストレスがキャパシタ100に直接伝達されないようにすることで、積層型電子部品1000の熱信頼性、機械的信頼性及び曲げ変形耐性を向上させることができる。
【0044】
第1及び第2金属フレーム141、142は、支持部141a、142a、延長部141b、142b及び実装部141c、142cを含むことができる。このとき、第1及び第2外部電極131、132と支持部141a、142aとの間に導電性接着部(図示せず)を含むことにより、第1及び第2外部電極131、132と第1及び第2金属フレーム141、142の電気的及び物理的連結性をさらに向上させることができる。このような導電性接着部は、高温半田または導電性接合材等からなることができ、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】
一方、第1及び第2金属フレーム141、142の支持部141a、142aが第1及び第2外部電極131、132にさらに強く結合されるように、上記金属フレーム141、142は、上記支持部141a、142aから第1、第2、第5及び第6面のうち少なくともいずれか一面上の一部まで延長される支え部をさらに含むことができる。
【0046】
支持部141a、142aは第1及び第2外部電極131、132と接する部分であって、第1及び第2外部電極131、132と第1及び第2金属フレーム141、142を電気的及び物理的に連結することができる。
【0047】
延長部141b、142bは、支持部141a、142aから第1方向に延長され、且つ本体110と第1及び第2外部電極131、132と離隔して配置されてよい。
【0048】
したがって、金属フレーム141、142は、上記延長部141b、142bを含むことにより、キャパシタ100を実装面と離隔して配置させるため、キャパシタにおいて圧電現象により発生した振動を低減させ、アコースティックノイズを低減させることができる。
【0049】
実装部141c、142cは、延長部141b、142bの一端から延長部141b、142bと第2方向に延長されて配置されてよい。
したがって、積層型電子部品1000が基板に安定的に実装できるようにし、積層型電子部品1000の固着強度を増加させるとともに、基板から伝達される熱または振動を吸収してキャパシタ100の損傷可能性を低減させることができる。一方、金属フレームの材質は特に限定されない。
【0050】
図4の比較例に係る積層型電子部品2000は、キャパシタ100’の上記第2方向の大きさLがキャパシタ100’の上記第3方向の大きさWより大きい。従来は、比較例に係る積層型電子部品2000のように、上記キャパシタ100’の第1及び第2外部電極131’、132’上に第1及び第2金属フレーム141’、142’を配置して、基板からのストレスがキャパシタ100’に直接伝達されないようにする試みがあった。
【0051】
しかし、キャパシタ100’の上記第2方向の大きさLがキャパシタ100’の上記第3方向の大きさWより大きいため、電流経路(Current Path)が増加し、等価直列インダクタンス(ESL)を低減させることができず、キャパシタ100’は高周波で高いインピーダンス値を有するという問題点が発生する。
【0052】
さらに、このような問題点は、キャパシタ100’に金属フレーム141’、142’を配置することによって電流経路(Current Path)がさらに増加するようになるため、積層型電子部品2000は高周波でより高いインピーダンス値を有するという問題点が発生する。
【0053】
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係るキャパシタ100は、キャパシタ100の上記第2方向の大きさをL、キャパシタ100の上記第3方向の大きさをWとするとき、W>Lを満たすことができる。
【0054】
これにより、外部電極131、132が第2方向に配置された間隔を狭くして電流経路(Current Path)を減少させることができ、キャパシタ100の等価直列インダクタンス(ESL)を低減させ、高周波で低いインピーダンス値を持たせることができる。
【0055】
一方、W>Lを満たす本発明の一実施形態に係るキャパシタ100は、基板と接触する外部電極131、132の長さが増加するため、基板の変形によるキャパシタ100の損傷可能性が高くなり得るという問題点が発生する可能性がある。
【0056】
図5を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000は、上記キャパシタ100の上記第1外部電極131上に配置される第1金属フレーム141及び上記キャパシタ100の上記第2外部電極132上に配置される第2金属フレーム142を含むことができる。
【0057】
これにより、基板で発生する熱や機械的変形がキャパシタ100に直接伝達されることを第1及び第2金属フレーム141、142が抑制し、キャパシタ100の実装基板に対する耐久性を向上させることができる。
【0058】
図7は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000と比較例における積層型電子部品2000の周波数によるインピーダンスの大きさ値を示したグラフである。
【0059】
具体的に、実施例は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000において、Wが20μm、Lが12μm、W/Lが1.67の場合であって、W>Lを満たす場合に該当する。
比較例は、Wが12μm、Lが20μm、W/Lが0.60の場合であって、W>Lを満たしていない場合に該当する。
【0060】
実施例の場合、100MHZにおいてインピーダンスの大きさが0.05Ωに該当し、比較例の場合、0.13Ωに該当するため、実施例のインピーダンスの大きさが比較例のインピーダンスの大きさより高周波数領域において小さいことが確認できる。
【0061】
したがって、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000は、W>Lを満たすことにより、電流経路(Current Path)の減少によって等価直列インダクタンス(ESL)を減少させることで、インピーダンスの大きさが小さい積層型電子部品を提供することができる。
【0062】
金属フレームを含む積層型電子部品の場合、基板の振動と熱は金属フレームを介してキャパシタに伝達されるようになる。
また、基板に曲げが発生する場合、基板と金属フレームが接する実装部も曲げ応力によって曲げが発生する可能性がある。
【0063】
さらに、ESLを低減させるために積層型電子部品1000のキャパシタ100の第3方向の大きさWを増加させると、金属フレームが基板と接触する長さまたは面積が増加して、基板の曲げにより積層型電子部品1000に歪みが増加するという問題点が発生する可能性がある。
【0064】
したがって、金属フレームを含む積層型電子部品において、ESLを低減させるために電流経路(Current Path)を減少させながらも、基板において金属フレームを伝って伝達される熱的及び機械的ストレスからキャパシタを保護し、基板の曲げによる変形から強靭な特性を有する積層型電子部品が必要な実情である。
【0065】
以下では、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の様々な変形例について説明するが、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000と重複する説明は省略する。
【0066】
(変形例1)
図8は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例1(1001)を概略的に示した斜視図である。図8を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例1(1001)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-1、142-1を含むことができる。
【0067】
第1及び第2金属フレーム141-1、142-1は、支持部141a-1、142a-1、延長部141b-1、142b-1及び実装部141c-1、142c-1を含むことができる。このとき、上記延長部141b-1、142b-1は、第3方向の両方向に分離されて配置されてよい。したがって、延長部141b-1、142b-1は、間に離隔した空間を置いて第3方向の両方向に分離された形状を有することができる。これにより、基板で発生した熱及び振動の伝達が、離隔した空間によって遮断されるため、積層型電子部品1001を基板の熱及び振動から効果的に保護することができる。
【0068】
一実施形態において、上記実装部141c-1、142c-1は、上記第3方向の両方向に分離されて配置されてよい。したがって、実装部141c-1、142c-1は、間に離隔した空間を置いて第3方向の両方向に分離された形状を有することができる。これにより、基板に曲げが発生した場合、曲げ応力が積層型電子部品1001に直接的に伝達されることを抑制し、積層型電子部品1001の曲げ強度を向上させることができる。
【0069】
(変形例2)
図9は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例2(1002)を概略的に示した斜視図である。金属フレームを使用した積層型電子部品の場合、基板実装時に金属フレームの位置及び方向が設計上の正位置から外れると、金属フレームの実装部の端が隣接した他のランドパターンに接触し、部品間のショート不良が発生しやすい。
【0070】
図9を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例2(1002)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-2、142-2を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-2、142-2は、支持部141a-2、142a-2、延長部141b-2、142b-2及び実装部141c-2、142c-2を含むことができる。
【0071】
一実施形態において、上記延長部141b-2、142b-2の第3方向の大きさは、上記支持部141a-2、142a-2の第3方向の大きさより小さくてよい。これにより、基板の熱及び振動が伝達される面積を小さくして積層型電子部品1002を基板の熱及び振動から効果的に保護することができる。
【0072】
このとき、実装部141c-2、142c-2の第3方向の大きさは、上記延長部141b-2、142b-2の第3方向の大きさと実質的に同一であってよい。これにより、基板に積層型電子部品1002の実装時に金属フレーム141-2、142-2の位置がずれても、実装部141c-2、142c-2が隣接した他のランドパターンに接触することを防止して、基板に実装された部品間のショート不良発生を防止することができる。
【0073】
(変形例3)
図10は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例3(1003)を概略的に示した斜視図である。金属フレームを使用した積層型電子部品の場合、外部電極の全表面を金属フレームが取り囲むと、基板からの振動及び熱を伝達する程度が増加するようになり、キャパシタ100を熱及び振動から保護しにくい可能性がある。
【0074】
図10を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例3(1003)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-3、142-3を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-3、142-3は、支持部141a-3、142a-3、延長部141b-3、142b-3及び実装部141c-3、142c-3を含むことができる。
【0075】
このとき、支持部141a-3、142a-3の第3方向の大きさをキャパシタ100の第3方向の大きさWより小さくすることにより、基板から金属フレーム141-3、142-3を介して伝達された熱、振動及び曲げ応力がキャパシタ100に伝達される程度を小さくして熱的及び機械的信頼性を向上させ、曲げ変形に対する抵抗性を向上させることができる。
【0076】
このとき、支持部141a-3、142a-3の第3方向の大きさは、上記延長部141b-3、142b-3の第3方向の大きさより小さくてよい。さらに好ましくは、これに加えて、実装部141c-3、142c-3の第3方向の大きさは、上記延長部141b-3、142b-3の第3方向の大きさと実質的に同一であってよい。これにより、基板と接触する実装部141c-3、142c-3の長さまたは面積を増加させて積層型電子部品1003の固着強度を増加させることができる。
【0077】
(変形例4)
図11は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例4(1004)を概略的に示した斜視図である。図11を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例4(1004)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-4、142-4を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-4、142-4は、支持部141a-4、142a-4、延長部141b-4、142b-4及び実装部141c-4、142c-4を含むことができる。
【0078】
一実施形態において、支持部141a-4、142a-4の第3方向の大きさをキャパシタ100の第3方向の大きさWより小さくすることにより、基板から金属フレーム141-4、142-4を介して伝達された熱、振動及び曲げ応力がキャパシタ100に伝達される程度を小さくして熱的及び機械的信頼性を向上させ、曲げ変形に対する抵抗性を向上させることができる。
【0079】
一実施形態において、上記延長部141b-4、142b-4の第3方向の大きさは、上記支持部141a-4、142a-4の第3方向の大きさと実質的に同一であってよい。これにより、基板の熱及び振動が伝達される面積を小さくして積層型電子部品1004を基板の熱及び振動から効果的に保護することができる。
【0080】
一実施形態において、実装部141c-4、142c-4の第3方向の大きさは、上記延長部141b-4、142b-4の第3方向の大きさと実質的に同一であってよい。これにより、基板に積層型電子部品1004を実装する時に、金属フレーム141-4、142-4の位置がずれても実装部141c-4、142c-4が隣接した他のランドパターンに接触することを防止して、基板に実装された部品間のショート不良発生を防止することができる。
【0081】
(変形例5)
図12は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例5(1005)を概略的に示した斜視図である。図12を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例5(1005)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-5、142-5を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-5、142-5は、支持部141a-5、142a-5、延長部141b-5、142b-5及び実装部141c-5、142c-5を含むことができる。
【0082】
一実施形態において、上記支持部141a-5、142a-5は、第3方向の両方向に分離されて配置されてよい。これにより、基板から金属フレーム141-5、142-5を伝って伝達された熱、振動及び曲げ応力がキャパシタ100に伝達される程度を小さくして熱的及び機械的信頼性を向上させ、曲げ変形に対する抵抗性を向上させることができる。
【0083】
(変形例6)
図13は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例6(1006)を概略的に示した斜視図である。図13を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例6(1006)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-6、142-6を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-6、142-6は、支持部141a-6、142a-6、延長部141b-6、142b-6及び実装部141c-6、142c-6を含むことができる。
【0084】
一実施形態において、上記支持部141a-6、142a-6は溝部140aを含むことができる。溝部140aは、振動または熱が金属フレーム141-6、142-6を伝って伝達される程度を小さくするだけでなく、溝部140aに導電性接着剤を配置して金属フレーム141-6、142-6と外部電極131、132間の接着力を向上させることができる。
【0085】
一実施形態において、溝部140aは、支持部141a-6、142a-6の第1方向の端及び第3方向の端と離隔して配置されてよいが、これに限定されるものではない。また、溝部140aは、金属フレームを貫通して外部電極が露出するように配置されてよく、露出した外部電極の表面に上記導電性接着剤が配置されてよい。このとき、溝部140aは、金属フレームとキャパシタが十分に接着されるように、金属フレームと接する方向の外部電極面積の50%以上であってよい。
【0086】
(変形例7)
図14は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例7(1007)を概略的に示した斜視図である。図14を参照すると、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品1000の変形例7(1007)は、外部電極131、132上に配置される第1及び第2金属フレーム141-7、142-7を含むことができる。第1及び第2金属フレーム141-7、142-7は、支持部141a-7、142a-7、延長部141b-7、142b-7及び実装部141c-7、142c-7を含むことができる。
【0087】
上記支持部141a-7、142a-7は溝部140aを含むことができ、上記延長部141b-7、142b-7は貫通部140bを含むことができる。貫通部140bは、延長部141b-7、142b-7の第1方向の端及び第3方向の端と離隔して配置されてよく、延長部を貫通するように配置されてよい。これにより、金属フレームの強度を保持しながらも基板から伝達される熱及び振動を効果的に低減させることができる。
【0088】
以下では、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品について説明するが、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品及び多様な変形例と重複する説明は省略する。
【0089】
図15は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品2000を概略的に示した斜視図である。図15を参照すると、一実施形態に係る積層型電子部品2000は、キャパシタ100を複数個含むことができる。具体的に、積層型電子部品2000は、複数のキャパシタ100が整列した構造を有することができ、複数のキャパシタ100の第1外部電極131上に第1金属フレーム241が配置されてよく、第2外部電極132上に第2金属フレーム242が配置されてよい。すなわち、第1金属フレームは、複数のキャパシタ100の第1外部電極のそれぞれと同時に接することができ、第2金属フレームは第2外部電極のそれぞれと同時に接することができる。
【0090】
積層型電子部品2000がキャパシタ100を複数個含んでいても、複数のキャパシタは第1方向または第3方向に積層されるため、第1及び第2金属フレーム241、242の間の間隔が離れることを最小化することができる。また、キャパシタ100のそれぞれが第2方向の大きさLより第3方向の大きさWが大きい構造を有するため、第1または第3方向に積層する場合、キャパシタ100が複数個含まれたキャパシタアレイ全体の第2方向の大きさより第3方向の大きさが大きくなることができる。
【0091】
これにより、電流経路を減少させる効果を保持することができ、積層型電子部品2000の等価直列インダクタンスを低減させ、高周波で低いインピーダンス値を有することができる。また、熱的に安定しながらも、容量は小さいキャパシタ100を数十~数百個接合して積層型電子部品2000の静電容量及び信頼性を向上させることができる。
【0092】
一方、第1及び第2金属フレーム241、242は、複数のキャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132と接する支持部241a、242a、支持部から第1方向に延長され、且つ本体と第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部241b、242b、延長部の一端から第2方向に延長されて配置される実装部241c、242cを含むことができる。
【0093】
図16は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品2001を概略的に示した斜視図である。図16を参照すると、一実施形態に係る積層型電子部品2001の第1及び第2金属フレーム241-1、242-1は、複数のキャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132と接する支持部241a-1、242a-1、支持部から第1方向に延長され、且つ本体と第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部241b-1、242b-1、延長部の一端から第2方向に延長されて配置される実装部241c-1、242c-1を含むことができる。
【0094】
一実施形態において、第1及び第2金属フレーム241-1、242-1の支持部241a-1、242a-1は、第3方向の両方向に分離されて配置されてよい。これにより、基板から金属フレーム241-1、242-1を伝って伝達された熱、振動及び曲げ応力が複数個のキャパシタ100に伝達される程度を小さくして熱的及び機械的信頼性を向上させ、曲げ変形に対する抵抗性を向上させることができる。
【0095】
図17は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品2002を概略的に示した斜視図である。図17を参照すると、一実施形態に係る積層型電子部品2002の第1及び第2金属フレーム241-2、242-2は、複数のキャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132と接する支持部241a-2、242a-2、支持部から第1方向に延長され、且つ本体と第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部241b-2、242b-2、延長部の一端から第2方向に延長されて配置される実装部241c-2、242c-2を含むことができる。
【0096】
一実施形態において、上記支持部241a-2、242a-2は溝部240を含むことができる。溝部140aは、振動または熱が金属フレーム241-2、242-2を伝って伝達される程度を小さくするだけでなく、溝部240aに導電性接着剤を配置して金属フレーム241-2、142-2と外部電極131、132間の接着力を向上させることができる。
【0097】
一実施形態において、溝部240aは、支持部241a-2、242a-2の第1方向の端及び第3方向の端と離隔して配置されてよいが、これに限定されるものではない。また、溝部240aは、金属フレームを貫通して外部電極が露出するように配置されてよく、露出した外部電極の表面に上記導電性接着剤が配置されてよい。このとき、溝部240aは、金属フレームとキャパシタが十分に接着されるように、金属フレームと接する方向の外部電極面積の50%以上であってよい。
【0098】
図18は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品2003を概略的に示した斜視図である。一実施形態に係る積層型電子部品2003の第1及び第2金属フレーム241-3、242-3は、複数のキャパシタ100の第1及び第2外部電極131、132と接する支持部241a-3、242a-3、支持部から第1方向に延長され、且つ本体と第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部241b-3、242b-3、延長部の一端から第2方向に延長されて配置される実装部241c-3、242c-3を含むことができる。
【0099】
このとき、支持部241a-3、242a-3は溝部240aを含むことができ、延長部241b-3、242b-3は貫通部240bを含むことができる。貫通部240bは、延長部241b-3、242b-3の第1方向の端及び第3方向の端と離隔して配置されてよく、延長部を貫通するように配置されてよい。これにより、金属フレームの強度を保持しながらも基板から伝達される熱及び振動を効果的に低減させることができる。
【0100】
図19は、本発明の一実施形態に係る積層型電子部品3000を概略的に示した斜視図である。図19を参照すると、一実施形態に係る積層型電子部品3000は、複数のキャパシタ100が第1方向に積層されたキャパシタアレイを含み、第1及び第2外部電極上に配置される第1及び第2金属フレーム341、342を含むことができる。
【0101】
第1及び第2金属フレーム341、342は、第1及び第2外部電極と接する支持部341a、342a、第3方向に延長され、且つ本体110と第1及び第2外部電極と離隔して配置される延長部341b、342b及び延長部341b、342bの一端から第2方向に延長される実装部341c、342cを含むことができる。
【0102】
支持部341a、342aは溝部340aを含むことができ、延長部341b、342bは貫通部340bを含むことができる。これにより、外部電極131、132と金属フレーム341、342との接着力を向上させることができ、金属フレームの強度を保持することができ、基板から金属フレーム341、342を伝って伝達される熱及び振動を効果的に低減させることができる。
【0103】
積層型電子部品3000がキャパシタ100を複数個含んでいても、複数のキャパシタは第1方向に積層されるため、第1及び第2金属フレーム341、342の間の間隔が離れることを最小化することができる。また、キャパシタ100のそれぞれが、第2方向の大きさLより第3方向の大きさWが大きい構造を有するため、第1方向に積層する場合、キャパシタ100が複数個含まれたキャパシタアレイ全体の第2方向の大きさより第3方向の大きさが大きくなることができる。
【0104】
これにより、電流経路を減少させる効果を保持することができ、積層型電子部品3000の等価直列インダクタンスを低減させ、高周波で低いインピーダンス値を有することができる。また、熱的に安定しながらも、容量は小さいキャパシタ100を数十~数百個接合して積層型電子部品3000の静電容量及び信頼性を向上させることができる。
【0105】
一方、溝部340a及び貫通部340bは、配置されたキャパシタ100の個数に応じて複数個形成されてよい。したがって、一実施形態において、支持部341a、342aは複数の溝部を含むことができ、延長部341b、342bは複数の貫通部を含むことができる。これにより、金属フレーム341、342とキャパシタ100との接着力を向上させることができ、基板からキャパシタアレイに伝達される熱及び振動を効果的に抑制することができる。
【0106】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当該技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【符号の説明】
【0107】
1000、1001、1002、1003、1004、2000、3000:積層型電子部品
100:キャパシタ
110:本体
111:誘電体層
112、113:カバー部
121、122:内部電極
131、132:外部電極
141、142、241、242、341、342:金属フレーム
141a、142a、241a、242a、341a、342a:支持部
141b、142b、241b、242b、341b、342b:延長部
141c、142c、241c、242c、341c、342c:実装部
140a、240a、340a:溝部
140b、240b、340b:貫通部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19