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特開2023-8012中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法
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  • 特開-中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008012
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20230112BHJP
   E02D 27/20 20060101ALI20230112BHJP
   E04G 23/02 20060101ALI20230112BHJP
   E04H 1/04 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
B66B7/00 A
E02D27/20
E04G23/02 J
E04H1/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111230
(22)【出願日】2021-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】508311008
【氏名又は名称】呉 東航
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】呉 東航
【テーマコード(参考)】
2E176
3F305
【Fターム(参考)】
2E176BB34
3F305BA01
(57)【要約】
【課題】安全性を確保した上で工事期間を短縮すると共にトータルでの設置費用を低減する中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法を提供する。
【解決手段】エレベータシャフト100の設置場所に鋼管杭10を打設する工程と、鋼管杭の杭頭11にコネクタ20を固定する工程と、コネクタに、シャフトを構成する予め平面状に結合された鉄骨架構30の主柱材31の柱脚32を固定する工程と、固定された対向する鉄骨架構に少なくとも梁33を取り付ける工程と、少なくとも杭頭を含むように配筋して、コンクリート44を打設する工程と、を含む中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法。鋼管杭と鉄骨架構はコンクリートを打設する前でも強固に固定連結されるため引抜力に対して安全性と信頼性が向上すると共に、鉄骨架構を組み立てた後にコンクリートを打設することで工事期間を大幅に短縮できる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存中層住宅の外部に増築するエレベータのためのシャフトを構築する方法であって、
エレベータシャフトの設置場所に鋼管杭を打設する工程と、
前記鋼管杭の杭頭にコネクタを固定する工程と、
前記コネクタに、前記シャフトを構成する予め平面状に結合された鉄骨架構の主柱材の下端を固定する工程と、
固定された対向する前記鉄骨架構に少なくとも梁を取り付ける工程と、
少なくとも前記杭頭を含むように配筋して、コンクリートを打設する工程と、
を含む中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法。
【請求項2】
前記コネクタの径は、前記杭頭および前記主柱材の下端の径より大きく、
前記主柱材の下端と前記コネクタを固定する工程の前に、前記主柱材の通り芯の墨出しを行う工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の4~5階建ての中層集合住宅にはエレベータが設置されていないものがあるが、バリアフリー化の進展により、既存中層住宅でもエレベータを新たに設置することが望まれている。そこで、従来から、既存の建物の外部階段室にエレベータを設置する工法が種々提案されている。いずれも、設置費用をできるだけ安く抑え、工事中の居住者の生活への負担を最小限にするために工事期間を短縮することを目的としている。
【0003】
たとえば、特許文献1は、掘削工事を最小限に止め、大部分の工事を安全な地上作業とし、高い寸法精度で工期を短縮、居住者の障害を最小限に止めるエレベータ用昇降路建物の構築方法を開示する。この構築方法では、工場製作の鉄筋コンクリート製のPC基礎を、昇降路建物の設置場所に潜函させて基礎を構築する。予め箱形に一体に組み立てられ、下端の四隅から下方へ主柱材を突出させた建物本体をPC基礎の上に吊り下ろし、主柱材と鉄骨柱頭とを接続する。
【0004】
また、特許文献2は、エレベータ塔を増設する場合、階段部分を撤去しなければならないので、施工コストが高くなり、また、施工に長期間を要するという課題を解決するためのエレベータ塔の施工方法を開示する。この施工方法では、予め製作したエレベータシャフトを建込んで固定する位置の地面を掘削してこの掘削穴に柱材を備えた基礎体を配置し、その後、この基礎体の柱材の上部側に設けられたエレベータシャフトの主柱の下端側との接合部を地上に露出させてエレベータ塔の基礎を構築する。基礎体の柱材の上部側に設けられた接合部とエレベータシャフトの主柱の下端側に設けられた接合部とを接続する。基礎は、工場で作成された基礎ユニットを含み、捨てコンクリートの上に底盤鉄筋を配置しそこにコンクリートを打設して底盤コンクリートを形成することにより基礎ユニットを一体化させて構築される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-204219号公報
【特許文献2】特開2003-137483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の特許文献1の従来技術では、予め工場にて製作された、鉄筋コンクリート製の無底箱形の基礎体とその上に設置されるエレベータシャフトを用いることにより工事期間を短縮することを試みるも、基礎体の固定には、鋼管杭の打設を必要とし、また基礎体を潜函させるために外周に打設するコンクリートの養生に1カ月および鋼管杭に接続するための基礎底盤のコンクリート打設に1週間の期間を要するため、必ずしも工事期間を大幅に短縮することになっていない。また、特許文献2の従来技術においても、捨てコンクリートの上に、基礎ユニット,底盤鉄筋,底盤コンクリートから成る基礎体を現場で構築するため、同様にコンクリートの養生に時間がかかり、工事期間の短縮化にはつながらない。
また、両文献において、工場で基礎体やエレベータシャフトを製作しトラックで現場に搬入する旨の記載があるが、その重量や大きさにより大型のトラックやクレーンが必要となるため輸送コストや重機のコスト等の増大が甚だしい。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みて考案されたものであり、安全性を確保した上で、工事期間を短縮すると共にトータルでの設置費用を低減する中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、既存中層住宅の外部に増築するエレベータのためのシャフトを構築する方法であって、エレベータシャフトの設置場所に鋼管杭を打設する工程と、鋼管杭の杭頭にコネクタを固定する工程と、コネクタにシャフトを構成する予め平面状に結合された鉄骨架構の主柱材の下端を固定する工程と、固定された対向する鉄骨架構に少なくとも梁を取り付ける工程と、少なくとも杭頭を含むように配筋して、コンクリートを打設する工程と、を含む中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法が提供される。
これによれば、鋼管杭と鉄骨架構はコンクリートを打設する前でも強固に固定連結されるため引抜力に対して安全性と信頼性が向上すると共に、鉄骨架構を組み立てた後にコンクリートを打設することで工事期間を大幅に短縮することが可能となり、エレベータシャフトを構成する鉄骨架構は平面状に結合された状態で現場に搬入されるため、輸送コスト等を含めたトータルでの設置費用を低減することができる。さらに、工事期間を大幅に短縮することで工事中の居住者の生活への負担を最小限にし、居住者に受け入れやすくなる。
【0008】
さらに、コネクタの径は、杭頭および主柱材の下端の径より大きく、主柱材の下端とコネクタを固定する工程の前に、主柱材の通り芯の墨出しを行う工程を含むことを特徴としてもよい。
これによれば、鋼管杭の偏心に対応することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、安全性を確保した上で、工事期間を短縮すると共にトータルでの設置費用を低減する中層住宅の増築エレベータシャフトの構築方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフトの概要図。
図2】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造の、(A)杭伏図、(B)ピット伏図、(C)グランドレベル階伏図、(D)停止階以外伏図、(E)停止階伏図、(F)最上階伏図。
図3】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造の、(A)X1’,X1”通り側面図、(B)Y-1通り正面図。
図4】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造の杭姿図。
図5】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造の基礎部分の、(A)断面図、(B)(A)における一点鎖線内の拡大図。
図6】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造における柱脚・杭頭・コネクタの、(A)A断面における詳細図、(B)B断面における詳細図、(C)C断面における詳細図、(D)D断面における詳細図。
図7】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフト構造における柱脚・杭頭・コネクタの取付要領を示す説明図。
図8】本発明に係る第一実施形態のエレベータシャフトの建方を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
<第一実施形態>
図1図8を参照し、本実施形態におけるエレベータシャフト100の構造およびその構築方法を説明する。エレベータシャフト100は、図1に示すように、既存の5階建ての中層住宅HSの外部に、その階段STに隣接して増築される。なお、本実施例のエレベータシャフト100は3層からなり、このエレベータの停止階は、2階と3階の間の踊り場および4階と5階の踊り場に設けられているが、これに限定されない。
【0012】
エレベータシャフト100は、図2および図3に示すように、構築された場合には、H形鋼材からなる四隅の主柱材31と、主柱材31を梁33とブレース34で接続して箱形に一体に組まれる。また、停止階の床に相当する位置には片持ち梁を含む床部36を、最上階の天井に相当する位置には屋根部37を、主柱材31と梁33からなる矩形の領域には壁体35(エレベータの出入り口以外)を備える。図示しないが、エレベータシャフト100には、四角柱状の内部空間に昇降籠、昇降籠のガイドレール、昇降籠を昇降させる巻上げ機などが収められる。
【0013】
エレベータシャフト100の基礎は、鋼管杭10と基礎体40とコネクタ20から構成される。鋼管杭10は、図4に示すように回転圧入可能な羽根付き杭である。鋼管杭10は、主柱材31に対応して4本を用い、主柱材31の通り芯に圧入される(図2(A))。後述するように、鋼管杭10の圧入位置は、通り芯からおおよそ10cmの誤差は許容される。鋼管杭10の上部に位置する杭頭11は、構築された場合には、鉄筋コンクリートの基礎体40と一体となる。基礎体40は、図5(A)に示すように、鉄筋43とコンクリート44から作製され、底部となる底盤41と、底盤41から主柱材31および壁体35に対応して立設する地中梁42から構成される。基礎体40は、底部の外周部に形成されるフーチングを除けばほぼ桝状の形状をなし、桝状の内部空間は緩衝器などが配置されるピットを構成する。
【0014】
コネクタ20は、図5(B)に示すように、鋼管杭10の杭頭11と主柱材31の下端となる柱脚32とを強固に連結する仲介プレートである。コネクタ20と杭頭11は、杭頭接続用部材22(たとえば鉄筋)を介して溶接される。杭頭接続用部材22は、上端においてコネクタ20の下面に溶接され、下半分の領域において杭頭11の外周に溶接されている。また、コネクタ20は現場で開けられるボルト孔21を有し、コネクタ20の上面は、柱脚32の先端に設けられたプレートとボルト32Bで結合される(図6(A)、(B))。これにより、鋼管杭10と主柱材31は、基礎体40のコンクリートを打設する前でも強固に固定連結されるため引抜力に対して安全性と信頼性が向上し、コンクリート養生の時間を取ることなく、基礎体40より上のエレベータシャフト100の施工を進めることができる。
【0015】
エレベータシャフト100の構築方法を以下に説明する。エレベータシャフト100の設置位置の地面を、平面視基礎体40の底盤41より掘削した底においてわずかに大きく、地中梁42の上部が地面から突出する深さで掘削する。次に、鋼管杭10を主柱材31の通り芯に合わせて打設し、杭頭11が底から突出する程度まで圧入する(図2(A)、図5(A))。杭頭11の内部にコンクリート止めを設けて内部にコンクリートを充填する(図5(B))。
【0016】
次に、杭頭接続用部材22を杭頭11の外周の4カ所にレベル調整を行いながら溶接して取り付ける(図5(B)、図6(D))。次に、杭頭接続用部材22の上端にコネクタ20を主柱材31の正確な通り芯を考慮して溶接して固定する。鋼管杭10は、正確な通り芯から偏心している場合があるため、図7に示すように、コネクタ20を用いてその偏心を吸収する。このため、コネクタ20の径は、杭頭11および主柱材31の下端(柱脚32)の径より大きいことが好ましい。本実施例では、杭頭11の外径が190.7mm、H型鋼の主柱材31の一辺が125mmである場合、コネクタ20の径(一辺)を280mmとすると、100mm程度の偏心を調整することができる。なお、本実施例におけるコネクタ20は、平面視正方形であるが、これに限定されずたとえば平面視円形であってもよい。このように、次工程の主柱材31の柱脚32とコネクタ20を固定する工程の前に、主柱材31の通り芯の墨出しを行う工程を含むことが好ましい。これによれば、鋼管杭10の偏心に対応することができる。
【0017】
次に、予め工場等で平面状に溶接やボルト締め等で結合された鉄骨架構30を現場に搬入する。鉄骨架構30は、図8に示すように(図8では「溶接ブロック」という)、2つの主柱材31が梁33およびブレース34で結合されており、エレベータシャフト100の1層の1面を構成する。2つの鉄骨架構30は、エレベータシャフト100の1層の対向する2面を構成する。このように、平面状に結合された鉄骨架構30であれば、立体的な箱状のものよりも大型のトラックやクレーンが不要なため輸送コスト等を低減させることができる。また、すべての主柱材31、梁33、ブレース34を部材の状態で搬入し現場で組み立てるより工期が短縮される。
【0018】
次に、鉄骨架構30の2つの主柱材31の下端(柱脚32)をコネクタ20に取り付ける。そのために、まずコネクタ20には通り芯に合わせてボルト孔21を開ける(図6(B))。そして、柱脚32の先端に設けられたプレートの孔とボルト孔21を位置合わせし、鉄骨架構30の垂直を出してボルト32Bで結合する。なお、本実施例では、コネクタ20と柱脚32の結合にはボルト締めを、杭頭11とコネクタ20の結合には溶接を用いたが、これに限定されず、コネクタ20と柱脚32の結合には溶接を、杭頭11とコネクタ20の結合には適宜金具を用いてボルト締めで結合してもよい。1つの鉄骨架構30を2つのコネクタ20に取り付けたら、対向する面にもう1つの鉄骨架構30を同様に2つのコネクタ20に取り付ける(図8(A))。
【0019】
次に、取り付けられた対向する2つの鉄骨架構30に梁33とブレース34を取り付け、両者を強固な立体的な1層分の構造体として構築する(図8(B))。この後、2層目の鉄骨架構30の柱脚32を1層目の主柱材31の柱頭に結合する(図8(C))。具体的には、2層目の柱脚32の先端に設けられたプレートのボルト孔と、1層目の柱頭の先端に設けられたプレートのボルト孔を位置合わせし、両者をボルトで結合する。なお、ボルト締めに限定されず、溶接により結合してもよい。2層目の2つの鉄骨架構30が取り付けられたら、1層目と同様に対向する2つの鉄骨架構30に梁33とブレース34を取り付け、両者を強固な立体的な構造体として構築する(図8(D))。同様に、3層目の構造体も構築する(図8(E)、(F))。そして、床部36を停止階の床部分に、屋根部37を最上階の屋根部分に取り付ける(図8(G))。このようにして、3層の主柱材31を含む鉄骨部分を鋼管杭10に直接強固に結合して構築するため引抜力に対して安全性と信頼性が向上する。なお、資材を現場に搬入し、3層のエレベータシャフト100を組み立てるまで1~2日で行うことができる。
【0020】
次に、最初に掘削した穴の底に捨てコンクリートを打設し、この捨てコンクリートの上に、杭頭11を含むように底盤41を構成する鉄筋43を配筋し、さらに、杭頭11、コネクタ20、柱脚32を含むように地中梁42を構成する鉄筋43を配筋する。その後、鉄筋43を型枠で囲み、コンクリートを打設し、1カ月ほど養生する。この養生期間に上物のエレベータシャフト100にエレベータを取り付ける工事を行うことが可能である。すなわち、コンクリートが完全に乾かなくても、エレベータシャフト100を構成する主柱材31が鋼管杭10に直接結合しているため上物は強固な構造体を形成しており、昇降籠のガイドレールや巻上げ機、昇降籠の設置、壁体35の取り付けや外装などは養生に並行して行うことができる。
【0021】
上述したように、エレベータシャフト100の設置場所に鋼管杭10を打設する工程と、鋼管杭10の杭頭11にコネクタ20を固定する工程と、コネクタ20にシャフトを構成する予め平面状に結合された鉄骨架構30の主柱材31の下端を固定する工程と、固定された対向する鉄骨架構30に少なくとも梁33を取り付ける工程と、少なくとも杭頭11を含むように鉄筋43を配筋して、コンクリート44を打設する工程と、を含む中層住宅HSの増築エレベータシャフトの構築方法が提供される。
【0022】
これによれば、鋼管杭10と鉄骨架構30はコンクリート44を打設する前でも強固に固定連結されるため引抜力に対して安全性と信頼性が向上すると共に、鉄骨架構30を組み立てた後にコンクリート44を打設することで工事期間を大幅に短縮することが可能となり、エレベータシャフト100を構成する鉄骨架構30は平面状に結合された状態で現場に搬入されるため、輸送コスト等を含めたトータルでの設置費用を低減することができる。さらに、工事期間を大幅に短縮することで工事中の居住者の生活への負担を最小限にし、居住者に受け入れやすくなる。
【0023】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0024】
100 エレベータシャフト
10 鋼管杭
11 杭頭
20 コネクタ
21 ボルト孔
22 杭頭接続用部材
30 鉄骨架構
31 主柱材
32 柱脚
32B ボルト
33 梁
34 ブレース
35 壁体
36 床部
37 屋根部
40 基礎体
41 底盤
42 地中梁
43 鉄筋
44 コンクリート
HS 中層住宅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8