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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080247
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】洗浄組成物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/66 20060101AFI20230601BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20230601BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20230601BHJP
【FI】
A61K8/66
A61Q19/10
A61K8/36
A61K8/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065420
(22)【出願日】2023-04-13
(62)【分割の表示】P 2022567752の分割
【原出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2021130782
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079382
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 征彦
(74)【代理人】
【識別番号】100123928
【弁理士】
【氏名又は名称】井▲崎▼ 愛佳
(74)【代理人】
【識別番号】100136308
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 優子
(72)【発明者】
【氏名】升田 賢太
(57)【要約】
【課題】タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制することができ、使用性にも優れる洗浄組成物を提供する。
【解決手段】
洗浄組成物であって、
(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、
(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、
(C)多価アルコール、並びに、
(D)水
を含有し、
上記(C)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、25~60質量%であり、
上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、5~30質量%であり、
上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールを含有し、
上記グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が、洗浄組成物全量に対して、10~60質量%である、洗浄組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄組成物であって、
(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、
(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、
(C)多価アルコール、並びに、
(D)水
を含有し、
上記(C)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、25~60質量%であり、
上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、5~30質量%であり、
上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールを含有し、
上記グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が、洗浄組成物全量に対して、10~60質量%である、洗浄組成物。
【請求項2】
上記(A)が、炭素数12~18の高級脂肪酸及び/又はその塩である、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項3】
上記(B)が、固定化されていない状態のタンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素である、請求項1又は2に記載の洗浄組成物。
【請求項4】
上記(B)が、アルカリ性タンパク質分解酵素及び/又はアルカリ性脂質分解酵素である、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項5】
上記(C)としてグリセリンを含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項6】
上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、15~30質量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項7】
さらに、(E)pH調整剤を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項8】
洗浄組成物のpHが8.0~12.0である、請求項1~7のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項9】
チューブ型の容器に充填されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の洗浄組成物。
【請求項10】
60℃以上に加熱した上記(C)と(D)を含む相Iに、60~80℃で加熱溶解した(A)を含む相IIを添加して撹拌した後、冷却工程を経て、55℃以下で(B)を添加する工程を有する、請求項1に記載の洗浄組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄組成物に関する。より詳細には、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の活性低下を抑制し、当該分解酵素の活性を安定的に持続できる洗浄組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、角質や汗腺分泌物等に由来する皮膚の汚れを除去する目的で、酵素を配合した洗浄組成物が提案されている。例えば、特許文献1には、微生物由来のタンパク質分解酵素を配合した洗顔パウダーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-256211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンパク質分解酵素等の酵素は、水の存在下において一定期間保存すると酵素活性が低下又は失活する。洗浄組成物中において酵素活性を維持するためには、通常、洗浄組成物に含まれる水の含有量を極めて少なくする必要がある。しかし、洗浄組成物に含まれる水の含有量を極めて少なくすると、使用性に問題がある。例えば、洗浄組成物と水との親和性が低下し、使用時における水溶け性が悪化する傾向や、チューブ型の容器に充填した際の吐出性が低下する傾向がある等、使用性に問題がある。一方で、酵素の失活を防止するため、例えばパウダー状の洗顔料を1回使用分ずつ個包装にした製品仕様もあるが、チューブ型の容器等に収容された形で手軽に使いたい、とのニーズも多かった。
【0005】
そこで本発明は、酵素活性の低下を抑制でき、且つ、使用性にも優れる洗浄組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、意外にも、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素と共に、高級脂肪酸及び/又はその塩、特定の多価アルコール、及び水を配合し、当該多価アルコール及び水の含有量を特定範囲に制御することによって、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制でき、使用性にも優れる洗浄組成物を提供できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]を提供する。
[1]洗浄組成物であって、(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、(C)多価アルコール、並びに、(D)水を含有し、上記(C)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、25~60質量%であり、上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、5~30質量%であり、上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールを含有し、上記グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が、洗浄組成物全量に対して、10~60質量%である、洗浄組成物。
[2]上記(A)が、炭素数12~18の高級脂肪酸及び/又はその塩である、[1]に記載の洗浄組成物。
[3]上記(B)が、固定化されていない状態のタンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素である、[1]又は[2]に記載の洗浄組成物。
[4]上記(B)が、アルカリ性タンパク質分解酵素及び/又はアルカリ性脂質分解酵素である、[1]~[3]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[5]上記(C)としてグリセリンを含有する、[1]~[4]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[6]上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、15~30質量%である、[1]~[5]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[7]さらに、(E)pH調整剤を含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[8]洗浄組成物のpHが8.0~12.0である、[1]~[7]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[9]チューブ型の容器に充填されている、[1]~[8]のいずれかに記載の洗浄組成物。
[10]60℃以上に加熱した上記(C)と(D)を含む相Iに、60~80℃で加熱溶解した(A)を含む相IIを添加して撹拌した後、冷却工程を経て、55℃以下で(B)を添加する工程を有する、[1]~[8]のいずれかに記載の洗浄組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、酵素活性の低下を抑制でき、且つ、使用性にも優れる洗浄組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
本明細書において「X~Y」(X,Yは任意の数字)を用いて記載された数値範囲は、特に断らない限り、「X以上Y以下」を意味する。本明細書において段階的に記載されている数値範囲については、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値を、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。また、本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例又は製剤例に示されている値に置き換えることもできる。
また、本明細書において「α及び/又はβ」(α,βは任意の構成又は成分)は、特に断らない限り、「αのみ」、「βのみ」、「α及びβの両方」の3通りの組み合わせを意味する。
【0011】
<洗浄組成物>
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、(C)多価アルコール、並びに、(D)水を含有し、上記(C)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、25~60質量%であり、上記(D)の含有量が、洗浄組成物全量に対して、5~30質量%であり、上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールを含有し、上記グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が、洗浄組成物全量に対して、10~60質量%の洗浄組成物である。
【0012】
〔(A)高級脂肪酸及び/又はその塩〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物に用いられる(A)成分は、通常、外用組成物及び/又は化粧料に用いられる高級脂肪酸及び/又はその塩であれば、特に制限なく用いることができる。
【0013】
(A)成分としては、例えば、炭素数10以上の高級脂肪酸及び/又はその塩が挙げられる。(A)成分の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の直鎖状飽和脂肪酸;ウンデレシン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、バクセン酸、エライジン酸、リシノール酸、ペトロセリン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の不飽和脂肪酸;イソパルミチン酸、イソステアリン酸等の分岐状脂肪酸;ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸等の混合脂肪酸;12-ヒドロキシステアリン酸、及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
【0014】
高級脂肪酸の塩としては、以下に限定されないが、例えば、カリウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アミノメチルプロパノール塩、トロメタミン塩等のアミン塩等が挙げられる。
【0015】
上記(A)成分のなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、(A)成分として、炭素数12~18の高級脂肪酸及びそれらの塩からなる群より選択される1種以上を含有することが好ましい。本発明の効果をより顕著に奏する観点から、(A)成分として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの塩からなる群より選択される1種以上を含有することが好ましい。また、(A)成分として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの塩からなる群より選択される2種以上を含有することも好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの塩からなる群より選択される3種以上を含有することも好ましい。
【0016】
なお、高級脂肪酸塩は、高級脂肪酸塩として洗浄組成物に配合してもよく、また、高級脂肪酸と塩基とをそれぞれ独立して配合し、当該組成物中で高級脂肪酸塩を形成させてもよい。
【0017】
(A)成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、洗浄組成物全量に対して、例えば、10~40質量%が好ましく、12~38質量%がより好ましく、15~36質量%が更により好ましく、20~35質量%が特に好ましい。
【0018】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物において、(A)成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びそれらの塩からなる群より選択される2種以上を含有する場合、これら各成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、特に限定はされないが、例えば、以下のとおりである。
ラウリン酸及び/又はその塩の含有量は、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~35質量%、2~15質量%、3~12質量%、4~10質量%等である。ミリスチン酸及び/又はその塩の含有量は、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~35質量%、2~15質量%、3~12質量%、4~10質量%等である。パルミチン酸及び/又はその塩の含有量は、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~35質量%、3~30質量%、5~20質量%、8~18質量%等である。ステアリン酸及び/又はその塩の含有量は、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~35質量%、1.5~30質量%、2~20質量%、3~10質量%等である。
【0019】
〔(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物に用いられる(B)成分は、通常、外用組成物及び/又は化粧料に用いられるタンパク質分解酵素や脂質分解酵素であれば、特に制限なく用いることができる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
【0020】
タンパク質分解酵素としては、酸性、中性、又はアルカリ性のタンパク質分解酵素のいずれでもよく、また、動物由来、植物由来、又は微生物由来のタンパク質分解酵素等のいずれでもよい。タンパク質分解酵素の具体例としては、例えば、パパイン、キモパパイン、ブロメライン、フィシン、ペプシン等の植物由来のタンパク質分解酵素、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン等の動物由来のタンパク質分解酵素、細菌等の微生物が生産する微生物由来のタンパク質分解酵素等が挙げられる。微生物由来のタンパク質分解酵素としては、例えば、バチルス属(Bacillus)、ペニバチルス属(Paenibacillus)、ジオバチルス属(Geobacillus)、アスペルギルス属(Aspergillus)、リゾプス属(Rhizopus)、リゾムコール属(Rhizomucor)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)等の微生物が生産するタンパク質分解酵素等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
【0021】
上記タンパク質分解酵素のなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、微生物由来のタンパク質分解酵素、植物由来のタンパク質分解酵素が好ましく、バチルス属(Bacillus)の微生物が生産するタンパク質分解酵素がより好ましい。
【0022】
脂質分解酵素としては、酸性、中性、又はアルカリ性の脂質分解酵素のいずれでもよく、また、動物由来、植物由来、又は微生物由来の脂質分解酵素等のいずれでもよい。脂質分解酵素の具体例としては、例えば、リパーゼ、ホスホリパーゼ、フィターゼ等が挙げられる。微生物由来の脂質分解酵素としては、例えば、リゾプス属(Rhizopus)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ムコール属(Mucour)、ジオトリケム属(Geotrichum)、キャンディダ属(Candida)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ペニシリウム属(Penicillium)、クロモバクテリウム属(Chromobacterium)等の微生物が生産する脂質分解酵素等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。これらのなかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点から、微生物由来の脂質分解酵素が好ましい。
【0023】
(B)成分の市販品としては、例えば、「ビオプラーゼ(登録商標)〔例えば、ビオプラーゼ XL-416F〕」、「プロテアーゼ〔例えば、プロテアーゼ CL-15〕」(以上、ナガセケムテックス社製)、「プロテアーゼN」、「プロテアーゼS」、「パパインW-40」(以上、天野製薬社製)、「ビオソーク」(大和化成社製)、「アルカラーゼ(登録商標)」、「エスペラーゼ(登録商標)」、「サビナーゼ(登録商標)」、「デュラザイム(登録商標)」、「ズブチリシンA」(以上、ノボザイムズ・ジャパン社製)、「リリパーゼ(登録商標)〔例えば、リリパーゼ A-10D〕」(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
【0024】
(B)成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、洗浄組成物の酵素活性が、好ましくは0.01~5.0U/g、より好ましくは0.1~4.0U/g、更により好ましくは0.5~3.0U/g、特に好ましくは1.0~2.0U/gになる量を配合する。
なお、上記単位「U/g」における「U(ユニット)」とは、タンパク質分解酵素又は脂質分解酵素が有する活性を示しており、1ユニットは、至適条件下(温度30℃で、最も化学反応が進む酸性度)で毎分1マイクロモル(μmоl)の基質を変化させることができる酵素量(1マイクロモル毎分)として定義されるものである。
【0025】
(B)成分の含有量は、その酵素活性(U/g)、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、例えば、0.01~5質量%、0.05~3質量%、0.08~2質量%、0.1~1質量%等である。
【0026】
(B)成分は、固定化された状態、即ち担体に固定化される等の方法によって固定化された酵素、又は、固定化されていない状態、即ち担体に固定化される等の方法によって固定化されていない酵素のいずれでもよい。酵素が固定化される担体としては、通常、酵素の固定化に用いられる公知の担体が挙げられる。例えば、種々のイオン交換樹脂等の有機高分子化合物、セラミック等の無機多孔質等が挙げられる。また、酵素を固定化する方法としては、公知の各種方法を採用できる。例えば、包括固定化法、無機担体共有結合法、有機担体共有結合法、物理的吸着法等が挙げられる。本発明は、酵素活性が低下しやすい固定化されていない酵素であっても、酵素活性の低下を効果的に抑制できる点で特に有用性が高い。
【0027】
〔(C)多価アルコール〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物に用いられる(C)成分としては、通常、外用組成物及び/又は化粧料に用いられる多価アルコールを用いることができる。(C)成分の価数(水酸基の数)は、特に制限されないが、例えば、2~20価、好ましくは2~10価、より好ましくは2~6価、更により好ましくは2~4価である。また、(C)成分の分子量は、特に制限されないが、例えば、分子量50~1000、好ましくは分子量50~600、より好ましくは分子量75~300である。
【0028】
(C)成分の具体例としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、プロパンジオール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0029】
上記ポリエチレングリコールとしては、例えば、平均分子量150~1000のポリエチレングリコールが挙げられる。具体的には、ポリエチレングリコール200(PEG-4)、ポリエチレングリコール300(PEG-6)、ポリエチレングリコール400(PEG-8)、ポリエチレングリコール600(PEG-12)、ポリエチレングリコール1000(PEG-20)等が挙げられる。なお、当該平均分子量は、例えば、医薬部外品原料規格2006 ポリエチレングリコールの項に記載の平均分子量試験に準じて求めることができる。
【0030】
上記(C)成分は、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができるが、本発明の効果を奏する観点から、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、(C)成分として、グリセリン又はソルビトールを含有することが必要である。
【0031】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物における(C)成分の含有量は、本発明の効果を奏する観点から、洗浄組成物全量に対して、25~60質量%であることが必要であり、且つ、グリセリン及び/又はソルビトールの含有量は、洗浄組成物全量に対して、10~60質量%であることが必要である。
【0032】
グリセリン及び/又はソルビトールの含有量は、本発明の効果を顕著に奏する観点から、洗浄組成物全量に対して、例えば、12~55質量%が好ましく、15~50質量%がより好ましく、18~45質量%が更により好ましい。
【0033】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物における(C)成分としては、本発明の効果(特に、水溶け性を高める効果)をより一層高める観点からは、グリセリンを含有するものが好ましい。グリセリンの含有量は、本発明の効果(特に、水溶け性を高める効果)を顕著に奏する観点から、洗浄組成物全量に対して、例えば、12~50質量%が好ましく、14~45質量%がより好ましく、16~35質量%が更により好ましい。
【0034】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物における(C)成分としては、本発明の効果(特に、水溶け性を高める効果)をより一層高める観点からは、(C)成分全量に対するグリセリンの含有量は、例えば、50質量%以上が好ましく、より好ましくは60質量%以上である。上限値は特に制限されないが、例えば、99.8質量%である。
【0035】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、(C)成分として、グリセリン及び/又はソルビトールのみを含有するものであってもよく、また、グリセリン及び/又はソルビトール、並びに、他の多価アルコール(即ち、グリセリン及びソルビトールを除く多価アルコール)を併用するものであってもよい。当該他の多価アルコールとしては、特に制限はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、及び平均分子量が150~1000(より好ましくは平均分子量が150~600、更により好ましくは150~300)のポリエチレングリコールからなる群より選択される1種以上を含有することが好ましく、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、及びブチレングリコールからなる群より選択される1種以上を含有することがより好ましい。これらのなかでも、本発明の効果(特に、水溶け性を高める効果)をより一層高める観点から、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、及びブチレングリコールからなる群より選択される1種以上と、グリセリンとを併用することが更により好ましい。
【0036】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物において、上記他の多価アルコールの含有量は、洗浄組成物全量に対して、0~50質量%である。また、上記他の多価アルコールの含有量は、上記範囲内において適宜設定することができ、限定はされないが、例えば、5~40質量%、8~30質量%、10~20質量%等であってもよい。
【0037】
(A)成分及び(C)成分の合計含有量〔(A)+(C)〕は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、洗浄組成物全量に対して、例えば、40~90質量%が好ましく、45~80質量%がより好ましく、50~75質量%が更により好ましい。
【0038】
〔(D)水〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物に用いられる(D)成分は、通常、外用組成物及び/又は化粧料に用いられる水であれば、特に制限なく用いることができる。例えば、精製水が好ましく用いられる。
【0039】
(D)成分の含有量は、本発明の効果を奏する観点から、洗浄組成物全量に対し、5~30質量%であることが必要である。また、本発明の効果(特に、水溶け性を高める効果)をより一層高める観点からは、(D)成分の含有量は、例えば、洗浄組成物全量に対して、10~30質量%が好ましく、15~30質量%がより好ましく、20~30質量%が更により好ましい。
【0040】
〔(E)pH調整剤〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物においては、上記(A)~(D)成分に加えて、(E)pH調整剤を用いるのが好適である。pH調整剤としては、特に制限されないが、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機塩基、塩酸、硫酸等の無機酸、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウム等の有機酸等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。これらのなかでも、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。
【0041】
(E)成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.1~10質量%、0.3~8質量%、0.5~7質量%等である。
【0042】
〔その他の成分〕
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(A)~(E)成分以外の成分を配合することができる。本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、以下に限定されないが、例えば、基剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤・保存剤、酸化防止剤、キレート剤、着色剤、香料等を配合することができる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
【0043】
基剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;流動パラフィン、スクワラン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、軽質流動パラフィン等の炭化水素;メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、架橋型アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコーン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジン等のシリコーン油;ヤシ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバター、ローズヒップ油、アーモンド油等の油脂;ホホバ油、ミウロウ、キャンデリラロウ、及びラノリン等のロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、及びコレステロール等の高級アルコール;ジオキサン;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、及びテトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のエステル類等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
基剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~30質量%であり、好ましくは3~25質量%、より好ましくは5~20質量%である。
【0044】
界面活性剤(但し、高級脂肪酸塩を除く)としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、天然由来の界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~30質量%、5~25質量%、10~20質量%等である。
【0045】
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;親油型モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリグリセリル、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、モノラウリン酸ポリグリセリル、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(4E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(9E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(23E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(32E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(45E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(75E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(140E.O.)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(140E.O)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(250E.O.)等のエチレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80(HCO-80)等の硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;カプリル酸N-メチルエタノールアミド、カプリン酸N-メチルエタノールアミド、ラウリン酸N-メチルエタノールアミド、ラウリン酸N-エチルエタノールアミド、ラウリン酸N-メチルプロパノールアミド、ラウリン酸N-エチルプロパノールアミド、ラウリン酸N-メチルイソプロパノールアミド、ラウリン酸N-エチルイソプロパノールアミド、ミリスチン酸N-メチルエタノールアミド、パルミチン酸N-メチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-エチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-メチルプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-エチルプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-メチルイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-エチルイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸N-メチルエタノールアミド、パーム核油脂肪酸N-エチルエタノールアミド、ステアリン酸N-メチルエタノールアミド、ステアリン酸N-エチルエタノールアミド、オレイン酸N-メチルエタノールアミド、オレイン酸N-エチルエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;ヘキシルグルコシド、カプリルグルコシド、ノニルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコシド、セトステアリルグルコシド、ヘキサデシルグルコシド、オクタデシルグルコシド、ヤシ油アルキルグルコシド等のアルキルグルコシド;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
これらのなかでも、グリセリン脂肪酸エステル類、エチレングリコール脂肪酸エステル類、アルキルグルコシドが好ましく、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(エチレンオキサイドの平均付加モル数が2~400、好ましくは10~300、より好ましくは100~150)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(エチレンオキサイドの平均付加モル数が2~400、好ましくは100~300)、ラウリルグルコシドがより好ましい。
【0046】
ノニオン性界面活性剤のHLB値(Hydrophile-Lipophile Balance値)は、特に限定されないが、例えば、8~19であり、本発明の効果を顕著に奏する観点から、9~18が好ましく、9.5~17がより好ましい。
【0047】
上記HLB値は、親水性-親油性のバランスを示す指標であり、例えば、小田・寺村らによる下記(式1)で計算されるものである。
HLB値=(Σ無機性値/Σ有機性値)×10・・・(式1)
Σ無機性値/Σ有機性値は、IOB(Inorganic-OrganicBalance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」、「有機性値」に基づいて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図-基礎と応用-」、第11~17頁、三共出版、1984年発行参照)。
【0048】
ノニオン性界面活性剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~20質量%、1.5~15質量%、2~12質量%、2.5~10質量%、2.5~8質量%等が好ましい。
【0049】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等のN-アシルメチルタウリン塩;スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム等のスルホコハク酸アルキル塩;スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウリル二ナトリウム等のスルホコハク酸ポリオキシエチレンアルキル塩;ラウリルリン酸ナトリウム、セチルリン酸ナトリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン等のモノアルキルリン酸エステル塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩;ラウロイルサルコシンカリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ミリストイルサルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム等のN-アシルサルコシン塩;ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、ミリストイルメチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム等のN-アシル-N-メチル-β-アラニン塩;ラウリルグリコール酢酸ナトリウム(ドデカン-1,2-ジオール酢酸ナトリウム)、ラウリルグリコール酢酸カリウム、ミリスチルグリコール酢酸ナトリウム、ミリスチルグリコール酢酸カリウム、パルミチルグリコール酢酸ナトリウム、パルミチルグリコール酢酸カリウム、ステアリルグリコール酢酸ナトリウム、ステアリルグリコール酢酸カリウム、ベヘニルグリコール酢酸ナトリウム、ベヘニルグリコール酢酸カリウム等のアルキルエーテルグリコール酢酸塩等が挙げられる。
【0050】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルメチルアンモニウム、セチルトリエチルアンモニウムメチルサルフェート、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
【0051】
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N-ラウロイル-N'-カルボキシメチル-N'-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。
【0052】
天然由来の界面活性剤としては、例えば、レシチン、水素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、胆汁酸等が挙げられる。
【0053】
増粘剤としては、例えば、ガム類(ジェランガム、キサンタンガム、スクレロチウムガム、ローカストビーンガム、ビオサッカリドガム、タマリンドガム、クインスシード、アラビアガム、タラガム、グアーガム、ガラクタン、アラビアガム、トラガカントガム等)、カラギーナン、カードラン、サクシノグルカン、ヘパリン類似物質、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール等)、寒天(アガロースを含む)、ゼラチン、ペクチン、プルラン、マンナン、ビニル系増粘剤(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等)、セルロース系増粘剤(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、デキストラン、デキストリン、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ベントナイト、デキストリン脂肪酸エステル、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ポリエチレングリコール、マクロゴール、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー等が挙げられる。
増粘剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.01~3質量%、より好ましくは0.05~1質量%である。
【0054】
防腐剤・保存剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、安息香酸、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル(メチルパラベン)、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、カプリン酸グリセリル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、クロルフェネシン等が挙げられる。
防腐剤・保存剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~2.5質量%であり、好ましくは0.005~2質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0055】
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、L-システイン塩酸塩等が挙げられる。 酸化防止剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~2.5質量%であり、好ましくは0.005~2質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0056】
キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩等が挙げられる。
キレート剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~2.5質量%であり、好ましくは0.005~2質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0057】
着色剤としては、例えば、無機顔料、天然色素等が挙げられる。
着色剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~1質量%であり、好ましくは0.005~0.1質量%、より好ましくは0.01~0.05質量%である。
【0058】
香料としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、アネトール、リモネン、オイゲノール等のテルペノイド類が挙げられる。
香料の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~2.5質量%であり、好ましくは0.005~2質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0059】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の有効成分を含むことができる。有効成分の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、保湿成分、スクラブ剤、血行促進剤、収斂成分、紫外線吸収成分、抗菌成分、抗炎症剤、ビタミン類、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、細胞賦活化成分等が挙げられる。これらは、単独で、若しくは2種以上併せて用いることができる。
【0060】
保湿成分としては、例えば、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の天然保湿因子、カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ツボクサ葉エキス、海藻エキス、ビワ葉エキス、コンフリーエキス、ビルベリー葉エキス、サンゴ草抽出液、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、ローズマリーエキス、ダイズエキス、ダイズ芽エキス、チンピエキス、オレンジエキス、グレープフルーツエキス、レモンエキス、ユキノシタエキス、エーデルワイスエキス等の植物抽出エキス等が挙げられる。
保湿成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~20質量%であり、好ましくは0.01~15質量%、より好ましくは0.05~10質量%である。
【0061】
スクラブ剤としては、例えば、アプリコット核粉末、アーモンド殻粉末、アンズ核粉末、塩化ナトリウム粒、オリーブ核粉末、海水乾燥物粒、キャンデリラワックス、くるみ殻粉末、さくらんぼ核粉末、サンゴ粉末、炭粉末(桐炭、備長炭、竹炭、ヒノキ木炭、ヤシ殻炭及びこれらの活性炭、並びにこれらの薬用炭)、はしばみ殻粉末、ポリエチレン末、無水ケイ酸、カオリン等が挙げられる。
スクラブ剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.01~15質量%であり、好ましくは0.05~10質量%、より好ましくは0.1~5質量%である。
【0062】
血行促進剤としては、例えば、アセチルコリン、イクタモール、カフェイン、カプサイシン、カンタリスチンキ、γ-オリザノール、ショオウキョウチンキ、ジンゲロン、セファランチン、センブリエキス、タンニン酸、トウガラシチンキ、トラゾリン、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジルエステル等が挙げられる。
血行促進剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.005~3質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0063】
収斂成分としては、例えば、硫酸亜鉛、ヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛及びタンニン酸等が挙げられる。
収斂成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~20質量%であり、好ましくは0.01~15質量%、より好ましくは0.1~10質量%である。
【0064】
紫外線吸収成分としては、例えば、オクチルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、メトキシケイヒ酸オクチル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等が挙げられる。
紫外線吸収成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、1~30質量%であり、好ましくは3~25質量%、より好ましくは5~20質量%である。
【0065】
抗菌成分としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、アクリノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノグリシン、ピロクトオラミン、ミコナゾール等が挙げられる。
抗菌成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~2.5質量%であり、好ましくは0.005~2質量%、より好ましくは0.01~1質量%である。
【0066】
抗炎症剤としては、例えば、非ステロイド系抗炎症剤、又はステロイド系抗炎症剤等が挙げられる。具体的には、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、アラントイン、イプシロンアミノカプロン酸、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、インドメタシン、フェルビナク、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ケトプロフェン、ブフェキサマク、フルフェナム酸ブチル、ベンダザック、ピロキシカム、スプロフェン、アズレン、グアイアズレン、吉草酸酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾン、吉草酸酢酸プロドニゾロン(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)、酢酸プロドニゾロン、プロドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、ウフェナマート、ブフェキサマク、及びこれらの塩等が挙げられる。
抗炎症剤の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.005~4.5質量%、より好ましくは0.01~3質量%である。
【0067】
ビタミン類としては、例えば、dl-α-トコフェロール、d-δ-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム等のビタミンE類、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5'-リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類、ニコチン酸dl-α-トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β-ブトキシエチル、ニコチン酸1-(4-メチルフェニル)エチル等のニコチン酸類、アスコルビゲン-A、L-アスコルビン酸2-グルコシド、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L-アスコルビル等のビタミンC類、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類、γ-オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5'-リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類、葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテサイン、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン、ビオチシン等のビオチン類、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸誘導体であるビタミンC類、レチノール、水素添加レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、カルニチン、フェルラ酸、α-リポ酸、オロット酸等のビタミン様作用因子等が挙げられる。
ビタミン類の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~25質量%であり、好ましくは0.01~20質量%、より好ましくは0.05~15質量%である。
【0068】
ペプチド又はその誘導体としては、例えば、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等)等が挙げられる。
ペプチド又はその誘導体の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.01~3質量%、より好ましくは0.05~1質量%である。
【0069】
アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β-アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
アミノ酸又はその誘導体の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.01~3質量%、より好ましくは0.05~1質量%である。
【0070】
細胞賦活化成分としては、例えば、グリコール酸、乳酸等のα-ヒドロキシ酸類、タンニン、フラボノイド、サポニン、感光素301号等が挙げられる。
細胞賦活化成分の含有量は、他の成分の種類や量、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、洗浄組成物全量に対して、例えば、0.001~5質量%であり、好ましくは0.01~3質量%、より好ましくは0.05~1質量%である。
【0071】
[洗浄組成物のpH]
本発明の実施形態に係る洗浄組成物のpHは、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、例えば、pH8.0~12.0が好ましい。また、本発明の実施形態に係る洗浄組成物のpHは、酵素活性の低下を抑制する観点から、より好ましくはpH9.0~11.5であり、pH9.0~11.0が更により好ましい。
なお、上記pHは、pHメータ(例えば、pH METER F-52(HORIBA社製)を用いて室温(23℃)にて測定される。
【0072】
[粘度]
本発明の実施形態に係る洗浄組成物の粘度(25℃)は、剤形等に応じて適宜設定でき、限定はされないが、チューブ型の容器に充填した際に吐出させやすく、また、指先や掌から垂れ落ちずに泡立てやすいという観点から、30,000~2,000,000mPa・sが好ましく、60,000~1,800,000mPa・sがより好ましく、100,000~1,500,000mPa・sが更に好ましく、150,000~1,300,000mPa・sが更により好ましく、150,000~1,000,000mPa・sが最も好ましい。
【0073】
上記粘度(25℃)は、第17改正日本薬局方の一般試験法に記載の粘度測定法に準拠し、単一円筒形回転粘度計(ブルックフィールド型粘度計)にて測定した粘度をいう。具体的には、TV-10M(東機産業社製)を使用して測定される値をいい、ローターや回転速度等の条件の選定は、本機の取扱説明書に準拠し、25℃における粘度を測定する。より具体的には、M4ローターを用い、回転速度0.3rpm、測定時間180秒間の条件下において、25℃における粘度を測定する。
【0074】
単一円筒形回転粘度計に関する説明を以下に記載する。単一円筒形回転粘度計は、液体中の円筒を一定角速度で回転させたときのトルクを測定する粘度計である。あらかじめ粘度計校正用標準液を用いて実験的に装置定数KBを定めることにより、液体の粘度ηを次式によって算出する。
η=KB×T/ω
η:液体の粘度(mPa・s)
KB:装置定数(rad/cm3
ω:角速度(rad/s)
T:円筒面に作用するトルク(10-7N・m)
【0075】
<本発明の有用性>
タンパク質分解酵素や脂質分解酵素は、水の存在下において一定期間保存すると酵素活性が低下又は失活するため、洗浄組成物中において酵素活性を維持するためには、通常、洗浄組成物に含まれる水の含有量を極めて少なくする必要がある。洗浄組成物に含まれる水の含有量を極めて少なくすると、洗浄組成物と水との親和性が低下し、使用時において水溶け性が悪くなる傾向があり、又は、洗浄組成物自体が硬くなりすぎてチューブ型の容器に充填した際の吐出性が低下する傾向がある等、使用性が悪化する場合がある。従って、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性を維持しながら、使用性に優れる洗浄組成物を提供することは極めて困難である。
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、上記困難な課題を解決することにより、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制し、酵素活性を安定的に持続することができ、且つ、使用性に優れる洗浄組成物を提供できる点で有用である。
具体的には、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素と共に、高級脂肪酸及び/又はその塩、特定の多価アルコール、並びに水を配合し、当該多価アルコールと水の含有量を特定範囲に制御することにより、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制し、酵素活性を安定的に持続することができるため、角質や皮脂を分解することによって効果的に皮膚等を洗浄できる。即ち、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、例えば、製造後に所定期間が経過した後においても、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性を維持することができるため、使用時において、角質除去効果や皮脂除去効果等の洗浄効果に優れたものとなる。
そして、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、例えば、使用時における水溶け性が良好であるため、使用性に優れたものとなる。
【0076】
本発明の有用性をより一層高める観点から、本発明の好ましい実施形態としては、例えば、洗浄組成物のpHを、(B)成分の至適pH付近とすることが挙げられる。これにより、より一層、角質除去効果や皮脂除去効果等の洗浄効果に優れたものとなる。
なお、上記(B)成分の至適pH付近とは、洗浄組成物のpHが、(B)成分の至適pHの±2.0、好ましくは±1.5、更により好ましくは±1.0であることを意味する。また、(B)成分の至適pHとは、酵素活性が最大を示すpHを意味し、公知の方法により測定することができる。以下に限定されないが、例えば、0.6質量%ミルクカゼイン5mLに対して1mLの(B)成分〔例えば、ビオプラーゼ(登録商標)XL-416F(ナガセケムテックス社製)〕を加え、pH調整剤を用いてpHを4.0~12.0の間に調整し、30℃、10分間反応させた時、酵素の相対活性が最も高くなるpHを至適pHとして定めることができる。
【0077】
また、本発明の有用性をより一層高める観点から、本発明の好ましい実施形態としては、例えば、(B)成分としてアルカリ性タンパク質分解酵素(アルカリ性プロテアーゼ)及び/又はアルカリ性脂質分解酵素(アルカリ性リパーゼ)を含有し、洗浄組成物のpHを9.0以上とすることが挙げられる。これにより、より一層、角質除去効果や皮脂除去効果等の洗浄効果に優れたものとなる。なお、アルカリ性タンパク質分解酵素(アルカリ性プロテアーゼ)とは、至適pHがアルカリ領域にあるタンパク質分解酵素を意味し、例えば、至適pHが9.0以上のタンパク質分解酵素である。また、アルカリ性脂質分解酵素(アルカリ性リパーゼ)とは、至適pHがアルカリ領域にある脂質分解酵素を意味し、例えば、至適pHが9.0以上の脂質分解酵素である。本発明のより好ましい実施形態としては、至適pHが9.0~11.0のアルカリ性タンパク質分解酵素及び/又はアルカリ性脂質分解酵素を用い、洗浄組成物のpHを9.0~11.0に設定することが挙げられる。
【0078】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物において、タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制する効果は、例えば、洗浄組成物の調製直後に測定した酵素活性と、所定期間保管した後において測定した酵素活性とを比較することによって評価することができる。具体的な一例としては、後記の実施例に記載の方法により評価することができる。本発明の実施形態に係る洗浄組成物としては、後記の実施例に記載の方法又はこれに準ずる方法に基づいて求めた酵素活性残存率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更により好ましい。
【0079】
[製剤形態]
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、上記各成分を配合し、必要に応じて更なる成分を配合して、常法に従い、種々の形態に調製される。製剤形態は特に限定されず、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔剤、シャンプー等の任意の剤形であり得る。更に、クレンジング、リンスインシャンプー、コンディショナー等の形態であってもよい。また、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、ゲル状、ペースト状等の任意の形状であり得る。
【0080】
[用途]
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、皮膚用洗浄組成物や毛髪用洗浄組成物として好適に用いられる。なかでも、本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、皮膚(頭皮を含む)の油脂、汗等の体液や汚れ等を除去するために用いられるのが有用であり、なかでも、顔用洗浄組成物(洗顔剤)として特に好適に用いることができる。本発明の実施形態に係る洗浄組成物の使用方法としては、例えば、洗浄組成物と水とを合わせて掌で泡立てて皮膚等に塗布して使用される。
【0081】
[容器]
本発明の実施形態に係る洗浄組成物は、使用目的及び用途に応じ、適宜選択した容器に充填し、使用することができる。当該容器としては、例えば、ボトル型、チューブ型、ジャー型、ディスペンサー型、パウチ袋、及びチアパック等が挙げられる。また、容器を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン(HDPE、LDPE、LLDPE等)、ABS樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリスチレン、ガラス、及び金属(アルミ等)、及びこれらの混合物が挙げられる。また、これらの材料から成形される容器は、強度、柔軟性、耐候性、又は成分の安定性等を考慮して、例えば、容器表面に各種コーティング処理を施すこともできる。また、上記材料から成形されたフィルム等を積層して容器を成形することもできる。
【0082】
これらの各種容器のなかでも、使用者が手で容器を握って圧力を加えることにより容器の内容物(洗浄組成物)を押し出して使用することが可能な容器が好ましく、例えば、チューブ型の容器やボトル型の容器が好ましい。なかでも、本発明の効果を顕著に奏する観点からは、チューブ型の容器が特に好ましい。チューブ型の容器としては、公知のチューブ型の容器を用いることができる(例えば、限定されないが、特開2000-272643号公報、特開2004-148628号公報、特開2005-022682号公報等を参照)。チューブ型の容器の具体的な一例としては、例えば、洗浄組成物が収容される本体と、キャップを有する容器が挙げられる。当該本体は、ポリエチレン等の合成樹脂製の単層又は積層シート(シートの総厚みは、例えば、約0.1~1mm程度)を丸め、両端部を重ね合わせて熱シールして円筒状に形成された胴部と、当該胴部の一端を扁平状に熱シールして形成された底シール部と、当該胴部の他端に設けられたヘッド部とを有する。当該ヘッド部は、肩部と、当該肩部の略中央に設けられた排出口部とを有し、当該排出口部はキャップにより開閉自在に被覆されている。使用者は、手で当該胴部を握って圧力を加えることにより容器の内容物(洗浄組成物)を押し出して使用することが可能であるため、使用性に優れる洗浄組成物を提供できる点で極めて有用である。また、チューブ型の容器に充填された洗浄組成物は、バリア性ないし衛生面にも優れており、且つ、軽量で携帯性にも優れているため、これらの点からも極めて有用である。
【0083】
<酵素活性の低下抑制方法>
本発明の他の実施形態としては、酵素活性の低下を抑制する方法としても好適に提供される。例えば、(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、(C)多価アルコール、並びに、(D)水を混合することによって酵素活性の低下を抑制する方法において、上記(C)多価アルコールの含有量を洗浄組成物全量に対して25~60質量%に調製すると共に、上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールの含有量を洗浄組成物全量に対して10~60質量%に調製する工程と、(D)水の含有量を洗浄組成物全量に対して5~30質量%に調製する工程を含む、酵素活性の低下を抑制する方法として好適に提供される。
【0084】
<製造方法>
本発明の実施形態に係る洗浄組成物の製造方法は、特に制限はなく、常法により製造できる。例えば、(A)~(D)、必要に応じて他の成分を加え、これを混合することにより製造できる。
【0085】
本発明の実施形態に係る洗浄組成物の好適な製造方法としては、例えば、少なくとも、(C)と(D)を含む相I、及び、(A)を含む相IIを混合・撹拌し、冷却する工程を有する製造方法が挙げられる。具体的には、例えば、60℃以上に加熱した(C)と(D)を含む相Iに、60~80℃で加熱溶解した(A)を含む相IIを添加して撹拌した後、冷却工程を経て55℃以下で(B)を添加する工程を有する製造方法が好適である。
【0086】
より具体的には、まず、相Iを、(C)及び(D)を60℃以上に加熱して調製する。当該加熱温度は60℃以上の範囲において適宜設定することができ、例えば、60~85℃が好ましく、より好ましくは70~80℃である。なお、相Iには、(C)及び(D)以外の成分が含まれていてもよい。
【0087】
次に、相IIを、(A)を加熱溶融して調製する。当該加熱温度は、60~80℃の範囲において適宜設定することができ、例えば、70~80℃が好ましい。なお、相IIには、(A)以外の成分が含まれていてもよい。
【0088】
上記で得られた相Iに対して相IIを添加して撹拌し、得られた混合物を冷却した後、(B)を添加する。具体的には、例えば、相Iを撹拌しながら、相IIを徐々に添加して撹拌し、得られた混合物が55℃以下になるまで冷却した後、混合物を撹拌しながら(B)を添加する。前記冷却後の温度は、55℃以下の範囲において適宜設定することができるが、本発明の効果を顕著に奏する観点から、30~55℃が好ましく、より好ましくは32~45℃である。(B)を添加した後は均一になるまで混合物を攪拌して、本発明の実施形態に係る洗浄組成物が得られる。
【実施例0089】
以下、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例等を示す表1、表2及び製剤例の含有量の単位は質量%であり、全て純分換算した値である。また、各組成物の合計量は100質量%である。
【0090】
下記表1、表2に示す処方の洗浄組成物(実施例1~9、比較例1~5)を常法により調製し、下記のとおり酵素活性及び使用性を評価した。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
<酵素活性評価試験>
Pierce Protease Assay Kit(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用いて、所定のプロトコルに従い、40℃、1ヶ月保管した後における酵素活性を以下の方法により評価した。
まず、定量用緩衝液(50mMホウ酸塩、pH8.5)、上記定量用緩衝液5mLに凍結乾燥サクシニル化カゼイン10mgを溶かして得たサクシニル化カゼイン溶液、及び、上記定量用緩衝液14.9mLにTNBSA(トリニトロベンゼンスルホン酸)原液100μLを加えて得たTNBSA希釈標準溶液(TNBSA Working Solution)をそれぞれ準備した。
次に、上記定量用緩衝液100μLに対して実施例1の洗浄組成物50μLを加えて混合して、25℃の条件下で20分間静置した後、更にTNBSA希釈標準溶液50μLを加えて混合し、再度25℃で20分間静置して、コントロール用サンプルを調製した。コントロール用サンプルの調製直後における450nmの吸光度(ACT)を、吸光度測定器(SH-9000Lab、コロナ電気社製)を用いて測定した。
また、上記サクシニル化カゼイン溶液100μLに対して実施例1の洗浄組成物50μL加えて混合して、25℃の条件下で20分間静置した後、更にTNBSA希釈標準溶液50μLを加えて混合し、再度25℃で20分間静置して、測定用サンプルを調製した。測定用サンプルの調製直後における450nmの吸光度(A1)、及び、40℃で1ヶ月保管した後における450nmの吸光度(A2)を、吸光度測定器(SH-9000Lab、コロナ電気社製)を用いて各々測定した。
実施例1の酵素活性残存率を下記式に基づいて求め、下記基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
[式]酵素活性残存率(%)=[A2-ACT]/[A1-ACT]×100
(評価基準)
◎(excellent)・・・・酵素活性残存率が90%以上
〇(very good)・・・・酵素活性残存率が70%以上90%未満
△(good) ・・・・酵素活性残存率が50%以上70%未満
×(poor) ・・・・酵素活性残存率が50%未満
【0094】
実施例2~9、比較例1~5の酵素活性残存率を、上記と同様の方法により評価した。その結果を表1、表2に示す。
【0095】
<使用性評価試験(水溶け性)>
20mLビーカーに実施例1の洗浄組成物1gを入れた後、水10g(23℃)を投入する。四フッ化エチレン樹脂製回転子(径5mm、全長15mm、アズワン社製)を入れ、マグネットスターラー(HE-16GX6、小池精密機器製作所社製)を用いて300rpm条件下にて撹拌を行い、下記評価基準に基づいて水溶け性の評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、下記評価基準における溶解時間とは、上記撹拌を開始した時から洗浄組成物のかたまりが目視にて消失する時迄の時間を意味する。
(評価基準)
◎(excellent)・・・・溶解時間が5分間未満
〇(very good)・・・・溶解時間が5分間以上10分間未満
△(good) ・・・・溶解時間が10分間以上
【0096】
実施例2~9の水溶け性を、上記と同様の方法により評価した。その結果を表1、表2に示す。なお、水溶け性が未評価であるものを表中に「-」で示す。
【0097】
表1、表2に示すとおり、本発明の実施例1~9は、40℃で1ヶ月保管した後においても、酵素活性残存率が高く、酵素活性が持続していることが確認された。
他方、グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が少ない比較例1及び2、水の含有量が多い比較例3及び4、並びに、多価アルコールの含有量が少なく、水の含有量が多い比較例5は、40℃で1ヶ月保管した後には、酵素活性残存率が著しく低下しており、酵素活性が持続していないことが確認された。
【0098】
表1、表2に示すとおり、本発明の実施例1~9は、水溶け性に優れることが確認された。
【0099】
以上により、本発明のように、(A)高級脂肪酸及び/又はその塩、(B)タンパク質分解酵素及び/又は脂質分解酵素、(C)多価アルコール、並びに、(D)水を含有し、(C)の含有量が洗浄組成物全量に対して25~60質量%であり、(D)の含有量が洗浄組成物全量に対して5~30質量%であり、上記(C)としてグリセリン及び/又はソルビトールを含有し、グリセリン及び/又はソルビトールの含有量が洗浄組成物全量に対して10~60質量%である洗浄組成物によれば、(B)タンパク質分解酵素や脂質分解酵素の酵素活性の低下を抑制できることが確認された。また、本発明の洗浄組成物は、水溶け性に優れることが確認された。
【0100】
なお、実施例1~9の組成物におけるタンパク質分解酵素の酵素活性(U/g)は、全て1.5(U/g)である。当該酵素活性(U/g)は、0.6質量%ミルクカゼイン(pH7.5、M/25リン酸緩衝液)5mLに1mLの(B)タンパク質分解酵素〔ビオプラーゼ(登録商標)XL-416F(ナガセケムテックス社製)〕を加え、30℃、10分間反応させた時、1分間に1μgのチロシンに相当するフォリン発色をTCA(トリクロロ酢酸)可溶性成分として遊離する活性を1ユニットとして測定された値である。
【0101】
以下に、本発明の製剤例を示す。
なお、いずれの製剤例も酵素活性が持続しており、良好な酵素活性を示した。
【0102】
<洗顔剤1(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
水 30質量%
グリセリン 17質量%
1,3-ブチレングリコール 8.85質量%
タンパク質分解酵素 0.1質量%
脂質分解酵素 0.1質量%
デキストリン 1.9質量%
プロピレングリコール 0.15質量%
ラウリン酸 5質量%
ミリスチン酸 10質量%
パルミチン酸 13質量%
ステアリン酸 5質量%
カオリン 1質量%
水酸化カリウム 6質量%
アスコルビン酸 1質量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5質量%
香料 0.3質量%
ポリクオタニウム-7 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 9.2
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ(登録商標)XL-416F(ナガセケムテックス社製)
※脂質分解酵素:リリパーゼ(登録商標)A-10D(ナガセケムテックス社製)
【0103】
<洗顔剤2(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
水 15質量%
グリセリン 30質量%
PEG-8 12.955質量%
プロピレングリコール 0.075質量%
タンパク質分解酵素 0.05質量%
脂質分解酵素 0.05質量%
デキストリン 0.95質量%
ラウリン酸 5質量%
ミリスチン酸 9質量%
パルミチン酸 10質量%
ステアリン酸 4質量%
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.02質量%
水酸化カリウム 5質量%
ラウリルグルコシド 6質量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5質量%
香料 0.3質量%
自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 1質量%
ポリクオタニウム-10 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 9.2
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ(登録商標)XL-416F(ナガセケムテックス社製)
※脂質分解酵素:リリパーゼ(登録商標)A-10D(ナガセケムテックス社製)
【0104】
<洗顔剤3(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
ラウリン酸 5質量%
ミリスチン酸 9質量%
パルミチン酸 10質量%
ステアリン酸 4質量%
タンパク質分解酵素 0.12質量%
グリセリン 39質量%
プロピレングリコール 0.18質量%
精製水 24.4質量%
水酸化カリウム 3.5質量%
ラウリルグルコシド 2.5質量%
自己乳化型ステアリン酸グリセリル 1質量%
セリン 0.1質量%
1,3-プロパンジオール 1質量%
ビワ葉エキス 0.1質量%
ビルベリー葉エキス 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 8.0
水溶け性 〇
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ XL-416F(ナガセケムテック社製)
【0105】
<洗顔剤4(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
ラウリン酸 5質量%
ミリスチン酸 9質量%
パルミチン酸 10質量%
ステアリン酸 4質量%
タンパク質分解酵素 0.12質量%
グリセリン 39.4質量%
プロピレングリコール 0.18質量%
精製水 21.2質量%
水酸化カリウム 6.7質量%
ラウリルグルコシド 2.5質量%
自己乳化型ステアリン酸グリセリル 1質量%
トリメチルグリシン 0.1質量%
トレハロース 0.5質量%
コンフリー葉エキス 0.1質量%
チャ葉エキス 0.1質量%
グレープフルーツエキス 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 11.0
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ XL-416F(ナガセケムテック社製)
【0106】
<洗顔剤5(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
ラウリン酸 8質量%
ミリスチン酸 8質量%
パルミチン酸 12質量%
オレイン酸 1.5質量%
タンパク質分解酵素 0.12質量%
グリセリン 33.5質量%
プロピレングリコール 0.18質量%
精製水 25質量%
水酸化カリウム 6.5質量%
水酸化ナトリウム 0.3質量%
ラウリルグルコシド 2.5質量%
自己乳化型ステアリン酸グリセリル 1質量%
セリン 0.5質量%
トレハロース 0.5質量%
ビワ葉エキス 0.1質量%
レモンエキス 0.1質量%
チャ葉エキス 0.2質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 9.5
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ XL-416F(ナガセケムテック社製)
【0107】
<洗顔剤6(チューブ型の容器に充填された洗顔剤)>
ラウリン酸 8質量%
ミリスチン酸 8質量%
パルミチン酸 12質量%
イソステアリン酸 1.5質量%
タンパク質分解酵素 0.12質量%
グリセリン 34.289質量%
プロピレングリコール 0.18質量%
精製水 25質量%
水酸化カリウム 6.5質量%
水酸化ナトリウム 0.3質量%
ラウリルグルコシド 2.5質量%
自己乳化型ステアリン酸グリセリル 1質量%
トリメチルグリシン 0.5質量%
海藻エキス 0.01質量%
ビワ葉エキス 0.001質量%
グレープフルーツエキス 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 9.5
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ XL-416F(ナガセケムテック社製)
【0108】
<液体ボディソープ>
水 25質量%
グリセリン 35質量%
エタノール 18.75質量%
タンパク質分解酵素 0.1質量%
プロピレングリコール 0.15質量%
ラウリン酸 7質量%
ミリスチン酸 5質量%
パルミチン酸 2質量%
水酸化カリウム 4質量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1質量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.6質量%
香料 0.3質量%
炭 1質量%
ポリクオタニウム-10 0.1質量%
合計量 100質量%
pH(23℃) 10.0
水溶け性 ◎
※タンパク質分解酵素:ビオプラーゼ(登録商標)XL-416F(ナガセケムテックス社製)
【0109】
上記実施例、製剤例においては、本発明における具体的な形態について示したが、上記実施例、製剤例は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。当業者に明らかな様々な変形は、本発明の範囲内であることが企図されている。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明の洗浄組成物は、皮膚用洗浄組成物や毛髪用洗浄組成物として好適に用いられる。なかでも、顔用洗浄組成物(洗顔剤)として特に好適に用いることができる。