IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

特開2023-80268ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム
<>
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図1
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図2
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図3
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図4
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図5
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図6
  • 特開-ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080268
(43)【公開日】2023-06-08
(54)【発明の名称】ゲーム機、それに用いられる制御方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/20 20140101AFI20230601BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20230601BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230601BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20230601BHJP
【FI】
A63F13/20 A
A63F13/95 A
A63F13/79
A63F13/53
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023065536
(22)【出願日】2023-04-13
(62)【分割の表示】P 2021082915の分割
【原出願日】2012-06-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.電気通信回線を通じた発表 ウェブサイトの掲載日 平成24年1月13日 ウェブサイトのアドレス http://www.konami.jp/products/am_orecabattle/index.html 2.展示による公開 展示日 平成24年1月15日 展示会名 次世代ワールドホビーフェア 3.電気通信回線を通じた発表 ウェブサイトの掲載日 平成24年3月8日 ウェブサイトのアドレス http://www.konami-digital-entertainment.co.jp/ja/news/release/2012/0308/ 3.ユーザへのサービス提供 サービス提供開始日 平成24年3月14日 サービス提供等の場所 http://www.konami.co.jp/ja/tv/?mode=movie&page=detail&code=215「モンスター列伝 オレカバトル」をプレイ可能なアーケードゲーム機が設置された店舗
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】御子柴 英利
(72)【発明者】
【氏名】安里 浩
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼▲徳▼ 明弘
(57)【要約】
【課題】複数のプレイヤにそれぞれ関連付けられる複数の所定の画像を所有者毎に扱いが異なるようにゲーム中に再現することができるゲーム機を提供する。
【解決手段】ゲーム機1は、カード画像KGをゲーム中に再現するための所定の情報をキャラクタカードKCから取得し、取得した所定の情報に基づいて再現されたカード画像KGをゲームの進行に利用する。また、ゲーム機1は、ゲームをプレイする各プレイヤを識別するための情報としてカード画像KGに関連付けられるプレイヤの名称の情報をキャラクタカードKCから取得するバーコードリーダ10を備えている。そして、ゲーム機1は、各キャラクタカードKCの所定の情報に基づいて複数のカード画像KGをゲーム中に再現するとともに、各カード画像KGに関連付けられるプレイヤの名称の情報を基準にゲーム中に再現された各カード画像KGを、ゲーム内での扱いが互いに異なる各分類MC、SCに分類する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の画像をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機であって、
前記ゲームをプレイする各プレイヤを識別するための情報として前記所定の画像に関連付けられるプレイヤ情報を前記記録媒体から取得する情報取得手段と、
各記録媒体の前記所定の情報に基づいて、複数の所定の画像を前記ゲーム中に再現する画像再現手段と、
前記情報取得手段の取得結果に基づいて、各所定の画像に関連付けられる前記プレイヤ情報を基準に前記画像再現手段によって前記ゲーム中に再現された各所定の画像を、前記ゲーム内での扱いが互いに異なる各分類に分類する画像分類手段と、
を備える、ゲーム機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の画像をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機等に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の画像をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機が存在する。このようなゲーム機の一つとして、所定の情報を含むように構成されたバーコードが印刷されたキャラクタカードを記録媒体として利用するゲーム機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-301264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなゲーム機で利用されるキャラクタカードには、予め所定の画像等、内容が印刷されている。つまり、このようなゲーム機では、通常、予め所定の画像等、内容が印刷され、種類が限定されているキャラクタカードが利用される。また、このようなキャラクタカードをゲームのプレイ後に出力するゲーム機も存在する。しかし、いずれの場合にもキャラクタカードには予め内容が印刷されているので、利用されるカードのバリエーションが限定されてしまう。また、一般的に、予め内容が印刷さているキャラクタカードには、所有者を特定するための情報は含まれていない。従って、このようなキャラクタカードを利用するゲームは、所有者の情報を利用するように構成されていないのが一般的である。このため、仮に複数のキャラクタカードによって複数のキャラクタがゲーム内に再現される場合でも、通常は、各キャラクタが一律に扱われてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、複数のプレイヤにそれぞれ関連付けられる複数の所定の画像を所有者毎に扱いが異なるようにゲーム中に再現することができるゲーム機等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲーム機は、所定の画像(KG)をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体(KC)から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機であって、前記ゲームをプレイする各プレイヤを識別するための情報として前記記録媒体に記録され、かつ、前記所定の画像に関連付けられるプレイヤ情報を前記記録媒体から取得する情報取得手段(10)と、各記録媒体の前記所定の情報に基づいて、複数の所定の画像を前記ゲーム中に再現する画像再現手段(15)と、前記情報取得手段の取得結果に基づいて、各所定の画像に関連付けられる前記プレイヤ情報を基準に前記画像再現手段によって前記ゲーム中に再現された各所定の画像を、前記ゲーム内での扱いが互いに異なる各分類(MC、SC)に分類する画像分類手段(15)と、を備えている。
【0007】
本発明によれば、複数の記憶媒体に基づいて複数の所定の画像がゲーム中に再現される。また、それらの各所定の画像は、プレイヤ情報を基準に各分類に分類される。つまり、プレイヤ情報を利用して所有者を判別し、所有者毎に各所定の画像を分類することができる。また、各所定の画像が分類される分類は、互いに扱いが異なっている。従って、プレイヤ情報を利用し、複数のプレイヤにそれぞれ関連付けられる複数の所定の画像を所有者毎に扱いが異なるようにゲーム中に再現することができる。これにより、ゲーム展開のバリエーションを拡大することができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0008】
本発明のゲーム機の一態様において、前記ゲームとして、所定の対価の消費と引き換えに所定の範囲のプレイが可能なゲームが利用され、前記画像分類手段は、前記所定の範囲のプレイを対象に最初に前記所定の情報を取得した最初のプレイヤ情報及び当該最初のプレイヤ情報以降に取得したプレイヤ情報のうち前記最初のプレイヤ情報と同じプレイヤに対応するプレイヤ情報が同じ分類に、前記最初のプレイヤ情報以降に取得したプレイヤ情報のうち前記最初のプレイヤ情報と異なるプレイヤに対応するプレイヤ情報が前記同じ分類とは異なる他の分類に、それぞれ分類されるように、各所定の画像を各分類に分類してもよい。この場合、最初のプレイヤ情報に対応する各所定の画像が同じ分類に分類される一方で、他のプレイヤ情報に対応する各所定の画像は他の分類に分類される。つまり、最初のプレイヤ情報を基準として、最初のプレイヤ情報に対応する各所定の画像を同じ一つの分類に、それ以外を他の分類に分類することができる。これにより、最初のプレイヤ情報に対応する各所定の画像が属する同じ一つの分類を他の分類とは異なる扱いをすることができる。従って、例えば、同じ一つの分類に属する各所定の画像をゲームのプレイ中のプレイヤの画像として、他の分類に属する各所定の画像を他のプレイヤ画像として、ゲーム中で異なる扱いをすることができる。つまり、所有者に応じて所定の画像の扱いを変化させることができる。
【0009】
本発明のゲーム機の一態様において、前記所定の画像としてゲーム結果が反映された反映後画像が、前記所定の情報として前記反映後画像を再現するための反映後情報が、それぞれ利用されるように前記反映後情報を含む出力データを生成するデータ生成手段(15)と、前記所定の情報として前記反映後情報が記録されるように、前記出力データを記録媒体に出力するデータ出力手段(16)と、を更に備えていてもよい。この場合、ゲーム結果を反映した反映後画像を再現するための反映後情報が所定の情報として記録された記録媒体を生成することができる。また、記録媒体の反映後情報は、所定の情報として次回のゲームにおいて反映後画像の再現に利用される。つまり、記録媒体を介して、ゲーム結果が反映された反映後画像を次回以降のゲームにおいて再現することができる。
【0010】
各分類の扱いは、どのように異なっていてもよい。例えば、所定の情報として反映後情報を記録する記録媒体が生成される態様において、前記データ生成手段は、前記出力データの生成対象を分類単位で制限し、各分類は、前記出力データの生成が制限されるか否かによって互いに扱いが異なっていてもよい。この場合、例えば、ゲームをプレイ中のプレイヤが所有する所定の画像はゲーム結果が反映された反映後画像を再現可能な記録媒体を生成できる一方で、それ以外のプレイヤが所有する所定の画像に対するそのような記録媒体の生成を制限することができる。
【0011】
プレイヤ情報として、どのような情報が利用されてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記プレイヤ情報として、各プレイヤによって設定されたプレイヤの名称の情報が利用されてもよい。
【0012】
記録媒体として、どのような媒体が利用されてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記記録媒体として、前記所定の画像に対応する画像及び前記所定の情報に対応する情報の少なくともいずれか一方が表示される媒体が利用されていてもよい。或いは、前記記録媒体として、前記所定の画像に対応する画像及び前記所定の情報に対応する情報の少なくともいずれか一方が印刷されている被印刷媒体が利用されていてもよい。これらの場合、所定の画像に対応する画像或いは所定の情報に対応する情報を視覚的に認識することできる。
【0013】
また、所定の情報は、どのように記録媒体に記録されていてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記所定の情報は、前記所定の情報を含むように所定の規格に準拠して作成されたコード(NB)或いは当該コードを画像として表現するためのデータとして前記記録媒体に記録されてもよい。更に、この態様において、前記コードとして、二次元バーコード(NB)が利用されていてもよい。
【0014】
本発明の制御方法は、所定の画像(KG)をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体(KC)から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機であって、前記ゲームをプレイする各プレイヤを識別するための情報として前記所定の画像に関連付けられるプレイヤ情報を前記記録媒体から取得する情報取得手段(10)を備えたゲーム機に組み込まれるコンピュータ(15)に、各記録媒体の前記所定の情報に基づいて、複数の所定の画像を前記ゲーム中に再現する画像再現工程と、前記情報取得手段の取得結果に基づいて、各所定の画像に関連付けられる前記プレイヤ情報を基準に前記画像再現工程によって前記ゲーム中に再現された各所定の画像を、前記ゲーム内での扱いが互いに異なる各分類(MC、SC)に分類する画像分類工程と、を実行させるものである。
【0015】
また、本発明のゲーム機用のコンピュータプログラムは、所定の画像(KG)をゲーム中に再現するための所定の情報を記録媒体(KC)から取得し、取得した前記所定の情報に基づいて前記ゲーム中に再現された前記所定の画像を前記ゲームの進行に利用するゲーム機であって、前記ゲームをプレイする各プレイヤを識別するための情報として前記所定の画像に関連付けられるプレイヤ情報を前記記録媒体から取得する情報取得手段(10)を備えたゲーム機に組み込まれるコンピュータ(15)を、各記録媒体の前記所定の情報に基づいて、複数の所定の画像を前記ゲーム中に再現する画像再現手段、及び前記情報取得手段の取得結果に基づいて、各所定の画像に関連付けられる前記プレイヤ情報を基準に前記画像再現手段によって前記ゲーム中に再現された各所定の画像を、前記ゲーム内での扱いが互いに異なる各分類(MC、SC)に分類する画像分類手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法、或いはコンピュータプログラムを実行することにより、本発明のゲーム機を実現することができる。
【0016】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
以上、説明したように、本発明によれば、複数の所定の画像が、複数の記憶媒体に基づいてゲーム中に再現され、プレイヤ情報を基準に各分類に分類される。つまり、プレイヤ情報を利用して所有者を判別し、所有者毎に各所定の画像を分類することができる。また、各所定の画像が分類される分類は、互いに扱いが異なっている。従って、プレイヤ情報を利用し、複数のプレイヤにそれぞれ関連付けられる複数の所定の画像を所有者毎に扱いが異なるようにゲーム中に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一形態に係るゲーム機の外観を概略的に示す図。
図2】ゲーム機の機能ブロック図。
図3】ゲーム機で作成されるキャラクタカードの一例を示す図。
図4】プレイヤカード及び参加カードの分類方法の一例を説明するための説明図。
図5】再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
図6】カード分類処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
図7】データ生成処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るゲーム機の一形態について説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲーム機の外観を概略的に示す図である。図1に示すように、ゲーム機1は、筐体2を備えている。筐体2の上部には、コントロールパネル3と、モニタ4と、スピーカ5とが設けられている。モニタ4は、コントロールパネル3の上方に配置されている。また、スピーカ5は、モニタ4の更に上方に配置されている。ゲーム機1は、業務用のゲーム機として構成されている。つまり、ゲーム機1では、所定の対価の消費と引き換えに所定の範囲のプレイが可能な所定のゲームが提供される。また、所定のゲームの一例として、ゲーム機1は、モンスタ育成ゲームを提供する。なお、ゲーム機1には、コントロールパネル3の他にも、ボリューム操作スイッチ、電源スイッチ、電源ランプといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられているが、図1ではそれらの図示を省略している。
【0020】
コントロールパネル3には、方向を選択可能な方向選択操作部8と、決定等に利用可能なボタン9と、情報取得手段としてのバーコードリーダ10と、コイン投入口11とが設けられている。バーコードリーダ10は、二次元バーコードの読み取り及び、読み取り結果に応じた信号の出力が可能なように構成されている。バーコードリーダ10には、被印刷媒体としてのキャラクタカードKCが挿入される。キャラクタカードKCには、キャラクタを定義するための情報を含む二次元バーコードが印刷されている。バーコードリーダ10は、一例として、キャラクタカードKCの二次元バーコードを読み取って、その二次元バーコードからキャラクタカードKCが定義するキャラクタの情報を取得する。また、筐体2の前面には、カード排出口12と、コイン排出口13とが設けられている。カード排出口12は、筐体2の内部で印刷されたキャラクタカードKCの排出に利用される。なお、コントロールパネル3には、その他にも操作の決定等に利用可能なボタン等の各種操作部が設けられていているが、それらの図示を省略している。
【0021】
図2を参照して、ゲーム機1の構成について、更に説明する。図2は、ゲーム機1の機能ブロック図である。ゲーム機1の筐体2の内部には、コンピュータとしての制御ユニット15と、データ出力手段としてのプリンタ16とが設けられている。プリンタ16は、キャラクタカードKCを印刷するために使用される。プリンタ16は、カラー印刷が可能なように構成されている。
【0022】
モニタ4、コントロールパネル3、スピーカ5、バーコードリーダ10及び、プリンタ16はいずれも制御ユニット15に接続されている。制御ユニット15は、制御主体としてのゲーム制御部17と、そのゲーム制御部17からの出力に従って動作する表示制御部18及び、音声出力制御部19とを備えている。ゲーム制御部17は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種の周辺装置とを組み合わせたユニットとして構成されている。
【0023】
表示制御部18は、ゲーム制御部17から与えられる画像データに応じた画像をフレームバッファに描画し、その描画した画像に対応する映像信号をモニタ4に出力することにより、モニタ4上に所定の画像を表示させる。音声出力制御部19は、ゲーム制御部17から与えられる音声再生データに応じた音声再生信号を生成して、スピーカ5に出力することにより、スピーカ5から所定の音声(楽曲等を含む)を再生させる。
【0024】
ゲーム制御部17には、外部記憶装置21が接続されている。外部記憶装置21として、ハードディスク等の磁気記憶媒体、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、或いはEEPROM等の不揮発性半導体メモリといった電源の供給がなくても記憶を保持可能な記憶媒体が使用される。
【0025】
外部記憶装置21には、ゲームプログラム22と、ゲームデータ23とが記憶されている。ゲームプログラム22は、ゲーム機1にて所定の手順に従ってモンスタ育成ゲームを実行するために必要なコンピュータプログラムである。
【0026】
ゲーム機1が起動されると、ゲーム制御部17はその内部記憶装置に記憶されたオペレーションプログラムを実行してゲーム機1として動作するために必要な各種の処理を実行する。続いて、ゲーム制御部17は、ゲームプログラム22に従ってモンスタ育成ゲームを実行するための環境を設定する。ゲームプログラム22がゲーム制御部17にて実行されることにより、ゲーム制御部17には再現部25及び、データ生成部26が生成される。再現部25及び、データ生成部26は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせによって実現される論理的装置である。
【0027】
再現部25は、バーコードリーダ10にて読みとられた二次元バーコードに含まれる情報に基づいてゲーム中にキャラクタを再現するための処理を実行する。データ生成部26は、ゲームのプレイ結果に基づいて、新たなキャラクタカードの印刷に必要なデータを生成するための処理を実行する。なお、ゲームプログラム22には各種モジュールが含まれ、ゲーム制御部17にはこれらの各モジュールに基づいて、再現部25及びデータ生成部26の他にもゲームの実行に必要な各種の論理的装置が生成されるが、それらの図示は省略した。
【0028】
ゲームデータ23には、ゲームプログラム22に従ってモンスタ育成ゲームを実行する際に参照されるべき各種のデータが含まれる。例えば、ゲームデータ23には、画像データ28、効果音データ29が含まれている。効果音データ29は、プレイヤの操作或いはゲーム状況に応じてスピーカ5から出力させるべき複数種類の効果音を、効果音毎にユニークなコードと対応付けて記録したデータである。
【0029】
画像データ28は、ゲーム画面内の背景画像、各種オブジェクト、アイコン及び、ゲーム内に出現させるべきキャラクタ等をモニタ4に表示させるためのデータである。画像データ28に含まれる各キャラクタ等を表示させるためのデータは、アイコン毎、キャラクタ毎等にユニークなコードと対応付けられている。更に、画像データ28には、キャラクタカードKCのフォーマットを表現するためのフォーマットデータも含まれている。キャラクタカードKCは、フォーマットとして固定的に配置される固定的部分、及びゲーム結果に応じて変化する可変部分を含んでいる。フォーマットデータは、これらのうちの固定的部分を表現するために必要なデータである。
【0030】
次に、ゲーム機1にて実行されるモンスタ育成ゲームについて説明する。ゲーム内では、プレイヤはモンスタの育成を実行する。具体的には、育成対象のモンスタを他のモンスタと戦わせたり、ゲーム中のイベントに対応したりすることにより、モンスタを育成する。モンスタには、育成により、強さが増したり、特性が変化したりといった成長が生じる。また、複数のモンスタを合成することにより、新しい特性等を有する新たなモンスタが生成される。
【0031】
育成対象のモンスタは、ゲーム内で選択することができる。また、バーコードリーダ10を通じてキャラクタカードKCの情報をゲーム機1に読み込むことにより、キャラクタカードKCに印刷されるモンスタ(キャラクタ)及びモンスタの特徴を示すカード画像がゲーム中に表示される。カード画像は、キャラクタカードKCを画像として再現するものである。また、このカード画像に対応するモンスタ、つまりキャラクタカードKCによって定義されるモンスタがゲーム中に再現される。ゲーム中に再現されたキャラクタカードKCのモンスタは、育成対象に選択可能である。ゲーム中に再現されるカード画像或いはモンスタの画像が本発明の所定の画像として機能する。
【0032】
プレイヤは、ゲームを通じて育成されたモンスタを新たなキャラクタカードKCとして印刷可能である。つまり、他のモンスタとの戦闘等を通じて成長したモンスタ或いは、新たに合成して生成したモンスタを新しいキャラクタカードKCとして作成することができる。このキャラクタカードKCは、次回のゲームで利用可能である。従って、キャラクタカードを育成結果の記録として利用でき、一つのキャラクタ(モンスタ)を継続して育成することができる。
【0033】
このように、キャラクタカードKCを利用して、継続したモンスタの育成、或いは新たなモンスタの生成が可能である。そして、このキャラクタカードKCには、ゲーム結果が反映されているので、他に同じ内容のものが発生し辛い。従って、他には存在しないオリジナルのキャラクタカードKCが作成され得る。また、各キャラクタカードKCには、各プレイヤを識別するためにプレイヤの名称の情報が表示されている。つまり、各キャラクタカードKCは、プレイヤの名称の情報に基づいて所有者を区別可能なように構成されている。キャラクタカードKCの詳細は、後述する。
【0034】
更に、モンスタ育成ゲームでは、複数のキャラクタカードKCをゲーム中に再現することができる。このような複数のキャラクタカードKCとして、所有者の異なるキャラクタカードKCを利用することができる。つまり、モンスタ育成ゲームでは、他のプレイヤのキャラクタを自己のキャラクタとともに使用することができる。但し、各キャラクタカードKCに対応する各キャラクタは、モンスタ育成ゲーム内において所有者を基準にプレイヤカード及び参加カードのいずれかに分類される。プレイヤカードに分類された各キャラクタは、育成対象として選択可能である。つまり、上述のようにゲーム内の戦闘等を通じて成長させることができるとともに、その結果をキャラクタカードKCとしてカード化することができる。結果として、そのキャラクタ(育成結果が反映されたキャラクタ)は、次回以降も育成対象として使用され得る。つまり、キャラクタカードKCを介して、継続的な育成が可能である。
【0035】
一方、参加カードに分類された各キャラクタは、プレイヤカードのキャラクタとともに他のモンスタ等との戦闘或いは、ゲーム中のイベントに参加することができる。しかし、プレイ後にキャラクタカードKCとしてカード化できない。つまり、仮に参加カードの各キャラクタがゲーム結果としてアイテムを所有したり、成長したりしていても次回のゲームに引き継げない。参加カードの各キャラクタは、一時的に(1回のプレイ範囲において)プレイヤカードのキャラクタを補佐するように使用されるに過ぎない。つまり、他のプレイヤのキャラクタカードKCは、制限付きで使用される。このように参加カードの分類の各キャラクタは、カード化に制限がある点でプレイヤカードの分類の各キャラクタとゲーム内での扱いが異なっている。また、参加カードの分類は、例えば、プレイしても育成されない等、ゲーム中の他のオプションが制限されていてもよい。つまり、プレイヤカード及び参加カードの分類間の扱いの相違は、カード化に限定されない。プレイヤカード及び参加カードの分類については、更に詳細を後述する。
【0036】
次に、ゲーム機1で作成されるキャラクタカードKCについて説明する。図3は、ゲーム機1で作成されるキャラクタカードKCの一例を示す図である。図3に示すように、キャラクタカードKCには、合成画像GGが印刷されている。合成画像GGは、フォーマットデータにより形成されるフォーマット及びフォーマットの可変部分に配置されるゲーム結果の情報が合成されることにより形成されている。より具体的には、合成画像GGは、基本情報領域SIと、バーコード情報領域BIと、キャラクタ画像領域CIと、特徴情報領域FIと、を含んでいる。なお、ゲーム中には合成画像GGに対応する画像がカード画像として再現される。
【0037】
基本情報領域SIには、プレイヤ情報としてのプレイヤの名称の情報、各カードが定義するキャラクタの名称の情報及び、そのキャラクタのヒットポイント(HP)、アタックポイント(AT)、スペシャルポイント(SP)等を示すステータス情報が含まれている。キャラクタ画像領域CIには、各カードが定義するキャラクタの画像KGが表示される。特徴情報領域FIには、各カードで定義されたキャラクタがゲームで利用された場合に、ゲーム中で実行可能なオプション(技)の情報、必殺技の情報、各カードのIDを示すカード番号の情報が含まれている。
【0038】
バーコード情報領域BIには、一例として、所定の情報としての二次元バーコードNBが表示される。二次元バーコードNBは、各カードにて定義されるキャラクタをゲーム中に再現するために使用される。具体的には、二次元バーコードNBは、ゲーム機1のバーコードリーダ10での読み取りに使用される。このため、二次元バーコードNBが示す情報には、キャラクタカードKCに含まれるキャラクタを定義するための各情報が含まれている。具体的には、二次元バーコードは、基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各領域中の各情報を含んでいる。なお、キャラクタ画像領域CI中のキャラクタの画像KGの情報として、この画像KGを示すユニークな番号等の情報が利用されてよい。ゲーム機1では、例えば、このユニークな番号と画像データ28によって表現される各キャラクタの画像KGとを関連付けるテーブルを利用して、キャラクタの画像KGが表示される。
【0039】
基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各領域中の各情報は、ゲームのプレイ結果、つまり育成結果により変化する。例えば、ゲームのプレイ結果により、キャラクタのヒットポイントが増加したり、ゲーム中で実行可能なオプションが増加したり、変化したりする。つまり、基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各領域中の各情報は、ゲームのプレイ内容に基づいて変化するようにゲーム結果と関連付けられている。
【0040】
上述のように基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各領域中の各情報は、ゲーム結果に応じて変化する。同様に、これらの各情報に応じて、バーコード情報領域BIの二次元バーコードNBも変化する。つまり、基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FI、バーコード情報領域BIに含まれる各情報がキャラクタカードKCの可変部分に該当する。一方、これらの領域の範囲や数は変化しない。つまり、これらの領域を定義するための境界線によりキャラクタカードKCの固定的部分(フォーマット)が形成される。
【0041】
次に、プレイヤカード及び参加カードの分類について詳細を説明する。図4は、プレイヤカード及び参加カードの分類方法の一例を説明するための説明図である。図4の例では、1回のプレイのために、カードA、カードB、及びカードCの順番に3つのキャラクタカードKCが読み込まれた場合の一形態を示している。また、図4の例は、分類方法として、読み込まれる順番を基準に分類される方法が採用された場合を示している。この場合、図4に示すように、バーコードリーダ10を通じて読み込まれた各キャラクタカードKCの情報に基づいて、各キャラクタカードKCに対応するカード画像KGがモニタ4のゲーム画面GSに表示される。カード画像KGは、キャラクタカードKCに印刷された合成画像GGに対応する画像である。また、各カード画像KGは、プレイヤカードの分類MC及び参加カードの分類SCに分類されている。より具体的には、図4の例のゲーム画面GSでは、一番初めに読み込まれたカードAのカード画像KGがプレイヤカードの分類MCに、それ以降に読み込まれたカードB及びCのカード画像KGが参加カードの分類SCに、それぞれ分類されている。
【0042】
この例の分類方法では、最初に読み込まれたキャラクタカードKCがプレイヤカードの分類MCにまず分類される。そして、それ以降に読み込まれる各キャラクタカードKCは、最初のキャラクタカードKCのプレイヤの名称を基準に分類が判断される。具体的には、2番目以降の各キャラクタカードKCのプレイヤの名称が最初のキャラクタカードKCのプレイヤの名称と異なる場合には、それらの2番目以降の各カードKCは参加カードの分類SCに分類される。反対に、2番目以降に最初のキャラクタカードKCのプレイヤの名称と同一のキャラクタカードKCが読み込まれた場合には、そのカードKCは、プレイヤカードの分類MCに分類される。このように、所有者の異なる複数のキャラクタカードKCが読み込まれた場合には、最初に読み込まれたキャラクタカードKCのプレイヤの名称を基準に、各キャラクタカードKCのカード画像KG(或いは、キャラクタ)が各分類MC、SCに分類される。
【0043】
図4の例では、一番目に読み込まれたカードAのプレイヤの名称は、“ショウジ”である。一方、2番目のカードB及び3番目のカードCのプレイヤの名称は、それぞれ“タロウ”及び“ハナコ”である。つまり、最初のキャラクタカードKCのプレイヤの名称と、それ以降のキャラクタカードKCの名称とは異なっている。このため、一番初めに読み込まれたカードAのキャラクタがプレイヤカードの分類MCに、それ以降に読み込まれたカードB及びCのキャラクタが参加カードの分類SCに、それぞれ分類されている。なお、分類方法は、このような形態に限定されない。例えば、プレイヤの名称を基準にプレイヤの名称毎に分類されてもよい。そして、所属するキャラクタ(或いは、カード画像KG)の一番多い分類が所有者の分類として他の分類よりもオプション等において優遇されてもよい。或いは、プレイヤカードに属すべきプレイヤの名称がプレイヤによって選択されてもよい。この場合、プレイヤカードに属すべきプレイヤの名称として、複数の名称が指定されてもよい。
【0044】
次に、再現処理、カード分類処理、及びデータ生成処理について説明する。再現処理は、キャラクタカードKCによって定義されるキャラクタ(或いは、カード画像KG)をゲーム中に再現するために実行される。カード分類処理は、所有者の異なる各キャラクタカードKCが読み込まれた場合に、それに対応する各キャラクタを分類するために実行される。データ生成処理は、ゲーム結果に基づいて育成されたキャラクタに対応するキャラクタカードKCを作成するため(或いは、合成画像GGを表現するためのデータを生成するため)に実行される。なお、ゲーム制御部17は、その他にも上述のモンスタ育成ゲームを実行するために必要な各種の周知な処理を実行するが、それらの詳細な説明は省略する。
【0045】
図5は、再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図5のルーチンは、一例として、バーコードリーダ10がキャラクタカードKCの読み取りを行う毎に実行される。図5のルーチンは、例えば、モンスタ育成ゲームを実現するために必要な処理として、ゲーム制御部17によって実行される。また、ゲーム制御部17は、一例として、再現部25を通じて図5のルーチンを実行する。
【0046】
図5は、再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図5のルーチンは、キャラクタカードKCにて定義されるキャラクタをゲーム中に再現するために実行される。再現部25は、例えば、二次元バーコードの情報の読み取り開始指示後からゲーム開始指示までの所定の期間の間に所定の周期で実行される。或いは、バーコードリーダ10へカードが挿入される操作、再現を指示する操作等に基づいて実行されてもよい。
【0047】
図5の再現処理ルーチンが開始されると、再現部25は、まずステップS1にて、キャラクタカードKCに含まれるキャラクタを定義するための情報を取得する。具体的には、バーコードリーダ10から出力される信号に基づいて、キャラクタカードKCの二次元バーコードNBに含まれるキャラクタを定義する情報、つまり基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各領域中の各情報を取得する。
【0048】
次のステップS2において、再現部25は、キャラクタカードKCにて定義されるキャラクタに対応するキャラクタの画像を表示させるためのデータを画像データ28から取得する。具体的には、ステップS1で取得した二次元バーコードNBに情報に基づいて、画像データ28により表示可能な各キャラクタの画像のうちからキャラクタカードKCにて定義されるキャラクタに対応するキャラクタの画像を特定する。この特定は、例えば、ユニークな番号及び、この番号とキャラクタの画像とを関連付けるテーブルによって実現される。そして、特定したキャラクタの画像を表示させるためのデータを画像データ28から取得する。なお、カード画像KGを表示させる場合には、後述のデータ生成処理と同様の処理が実行されてよい。但し、この処理において、ゲーム結果に対応する情報として二次元バーコードNBに含まれる各情報が利用されてよい。
【0049】
続くステップS3において、再現部25は、ゲーム中にキャラクタカードKCにて定義されるキャラクタを再現するために使用される再現データを生成する。再現データには、ステップS2で取得したキャラクタの画像を表示させるためのデータが含まれる。また、再現データには、ステップS21で取得した各情報も含まれる。
【0050】
次のステップS4において、再現部25は、ステップS3で生成した再現データを所定の記憶領域に出力して、今回のルーチンを終了する。所定の記憶領域として、ゲーム制御部17の内部記憶装置或いは外部記憶装置21といったゲームで利用可能な各種データが少なくとも一時的に記憶される領域が利用されてよい。再現データは、所定の記憶領域に記憶され、ゲームの展開等、状況に応じて適宜に利用される。これにより、キャラクタカードKCにて定義される特性等を有するキャラクタがキャラクタカードKCの表示と同様の画像(カード画像或いはキャラクタの画像)にてゲーム中に再現される。
【0051】
一方、図6は、カード分類処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図6のルーチンは、例えば、モンスタ育成ゲームを実現するために必要な処理として、ゲーム制御部17によって実行される。また、ゲーム制御部17は、一例として、再現部25を通じて図5のルーチンを実行する。図6のルーチンは、例えば、図5のルーチンを終了する毎に実行される
【0052】
図6のルーチンを開始すると、再現部25は、まずステップS11において、バーコードリーダ10からの出力信号を参照して、バーコードリーダ10が読み取ったキャラクタカードKCのプレイヤの名称の情報を取得する。続くステップS12において、再現部25は、ゲーム内において既に読み取り済みのキャラクタカードKCが存在するか否か判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまり読み取り済みのキャラクタカードKCが存在せず、今回のキャラクタカードKCが最初のカードKCに該当する場合には、再現部25は、ステップS13に進む。ステップS13において、再現部25は、今回のキャラクタカードKCのキャラクタをプレイヤカードの分類MCに分類して、今回のルーチンを終了する。
【0053】
一方、ステップS12の判別結果が肯定的結果の場合、つまり既に読み取り済みのキャラクタカードKCが存在する場合、再現部25は、ステップS14に進む。ステップS14において、再現部25は、既に読み取り済みの各キャラクタカードKCのうち最初に読み取ったキャラクタカードKCのプレイヤの名称と今回読み取ったキャラクタカードKCのプレイヤの名称とが同一か否か判別する。この判別は、例えば、次のようにして実行される。まず再現部25は、既に読み取り済みの各キャラクタカードKCのうち最初に読み取ったキャラクタカードKCのプレイヤの名称を特定する。最初に読み取ったキャラクタカードKCのキャラクタは、既にプレイヤカードに分類されている。従って、この特定は、例えば、プレイヤカードの分類MCに分類されているキャラクタカードKCのプレイヤの名称を取得することにより実現される。そして、再現部25は、特定した最初のプレイヤの名称と、ステップS11で取得した今回のプレイヤの名称と、を比較し、これらが同一か否か判別する。一例として、このようにして、ステップS14の判別は実現される。
【0054】
ステップS14の判別結果が肯定的結果の場合、つまり最初に読み取られたキャラクタカードKCのプレイヤの名称と今回のキャラクタカードKCのプレイヤの名称とが同一の場合、再現部25は、ステップS13に進む。そして、再現部25は、ステップS13において、上述のように今回のキャラクタカードKCのキャラクタをプレイヤカードの分類MCに分類して、今回のルーチンを終了する。
【0055】
一方、ステップS14の判別結果が否定的結果の場合、つまり最初に読み取られたキャラクタカードKCのプレイヤの名称と今回のキャラクタカードKCのプレイヤの名称とが同一でない場合、再現部25は、ステップS15に進む。ステップS15において、再現部25は、今回のキャラクタカードKCのキャラクタを参加カードの分類SCに分類して、今回のルーチンを終了する。これにより、最初に読み取られたキャラクタカードKCのプレイヤの名称と同一のキャラクタカードKCのキャラクタは、プレイヤカードの分類MCに分類される。一方、最初に読み取られたキャラクタカードKCのプレイヤの名称と異なるキャラクタカードKCのキャラクタは参加カードの分類SCに分類される。つまり、最初に読み取られたキャラクタカードKCのプレイヤの名称を基準に、それ以降に読み取られる各キャラクタカードKCのキャラクタが分類される。
【0056】
また、図7は、データ生成処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図7のルーチンは、例えば、モンスタ育成ゲームを実現するために必要な処理として、ゲーム制御部17によって実行される。また、ゲーム制御部17は、一例として、データ生成部26を通じて図7のルーチンを実行する。図7のルーチンは、例えば、キャラクタカード印刷指示等のプレイヤによる所定の指示に基づいて実行される。なお、所定の指示には、ゲーム中に存在するキャラクタのうちからキャラクタカードKCを作成すべきキャラクタを選択する操作が含まれていて良い。また、例えば、図7のルーチンは、ゲーム終了毎に実行されてもよい。
【0057】
図7のルーチンを開始すると、データ生成部26は、まずステップS21において、今回の対象のキャラクタ(例えば、キャラクタカードKCを作成すべきキャラクタとして選択されたキャラクタ)がデータを生成する対象か否か判別する。この判別は、今回の対象のキャラクタが属する分類に基づいて実行される。具体的には、プレイヤカードの分類MCに属するキャラクタであればデータを生成する対象に該当し、参加カードの分類SCに属するキャラクタであればデータを生成する対象に該当しない。つまり、今回の対象のキャラクタがプレイカードの分類MCに属するか否か特定することにより、データを生成する対象か否か判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまりデータ生成の対象でない場合(プレイカードの分類MCに属していない場合)、データ生成部26は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。また、この際に、キャラクタカードKCの生成ができないという通知がされてもよい。
【0058】
一方、ステップS21の判別結果が肯定的結果の場合、つまりデータ生成の対象である場合(プレイカードの分類MCに属している場合)、データ生成部26は、ステップS22に進む。ステップS22において、データ生成部26は、今回のキャラクタに対応するゲーム結果を取得する。ゲーム結果には、例えば、育成により成長し、変化した特性等の情報、つまり、ゲームを通じて変化した基本情報領域SI、キャラクタ画像領域CI、特徴情報領域FIの各情報が含まれる。
【0059】
次のステップS23において、データ生成部26は、ステップS22で取得したゲーム結果に応じたキャラクタに対応するキャラクタカードKCを生成するために必要な画像データ28を取得する。この画像データ28には、フォーマットデータも含まれる。続くステップS24において、データ生成部26は、キャラクタカードKCを印刷するために必要な出力データとしてのイメージデータを生成する。イメージデータには、今回のキャラクの再現に必要な情報を含むように構成された二次元バーコードNBを表現するためのバーコードデータも含まれる。更に、イメージデータは、ステップS22で取得したゲーム結果及びステップS23で取得した画像データ28も含んでいる。より具体的には、合成画像GGを表現するためのイメージデータとして、可変部分(基本情報領域SI、特徴情報領域FI、キャラクタ画像領域CI、バーコード情報領域BIの各情報)にゲーム結果に応じた具体的な情報が表示されるように、フォーマットデータによって表現されるフォーマット及び可変部分に表示すべきゲーム結果に対応する各情報が合成された合成画像GGを表現するためのデータを生成する。この合成画像GGには、二次元バーコードNBの表示も含まれている。そして、ゲーム結果が反映された後の二次元バーコードNBが本発明の反映後情報として機能する。
【0060】
次のステップS25において、データ生成部26は、ステップS24で生成したイメージデータを、このイメージデータにより表現される合成画像GGがキャラクタカードKCとして生成されるように、プリンタ16に出力する。そして、プリンタ16は、合成画像GGがキャラクタカードKCに印刷されるように、イメージデータに基づいて印刷を実行する。データ生成部26は、ステップS25の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。これにより、ゲーム結果に応じて成長したプレイヤカードの分類MCに属するキャラクタのキャラクタカードKCがプリンタ16を通じて印刷され、カード排出口12から排出される。一方で、参加カードの分類SCに属する各キャラクタは、イメージデータの生成が制限される。つまり、分類単位でカード化が管理され、参加カードの分類SCに属する各キャラクタは、キャラクタカードKC化できない。このようにプレイヤカード及び参加カードの各分類MC、SCの間において、キャラクタカードKCの生成に関して扱いの相違が生じる。
【0061】
以上に説明したように、この形態によれば、ゲーム機1を通じて、ゲーム結果が反映されたキャラクタカードKCが生成される。つまり、キャラクタカードKCに印刷される内容は、ゲーム結果に応じて変化する。これにより、豊富なバリエーションのカードを提供することができる。また、複数のキャラクタカードKCによって複数のキャラクタ(モンスタ)をゲーム中に再現することができる。従って、例えば、団体戦、団体育成といった複数のキャラクタを使用するイベント等を実現することができる。これにより、ゲーム展開のバリエーションを拡大することができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0062】
また、生成されるキャラクタカードKCには、プレイヤの名称の情報が含まれている。これにより、キャラクタカードKCの所有者を識別することができる。更に、キャラクタカードKCに含まれるプレイヤの名称の情報は、二次元バーコードNBを介してゲーム中に再現されたキャラクタ(モンスタ)の分類に使用される。つまりプレイヤの名称の情報に基づいて、各キャラクタを所有者毎に分類することができる。そして、各分類は、育成の制限或いはキャラクタカードKCの作成といった面において扱いに差がある。つまり、複数のプレイヤにそれぞれ関連付けられる各キャラクタを所有者毎に扱いが異なるようにゲーム中に再現することができる。このため、ゲーム中に他のプレイヤが所有するモンスタを再現できても、それらのモンスタは自己のモンスタと同等には扱われない。これにより、ゲーム展開のバリエーションを拡大しつつ、自己のキャラクタカードKCの取得、つまりゲーム機1のプレイを促進することができる。
【0063】
以上の形態において、制御ユニット15が、再現部25を通じて図5のルーチンを実行することにより本発明の画像再現手段として機能する。また、制御ユニット15が、再現部25を通じて図6のルーチンを実行することにより本発明の画像分類手段として機能する。更に、制御ユニット15が、データ生成部26を通じて図7のルーチンを実行することにより本発明のデータ生成手段として機能する。
【0064】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、被印刷媒体としてカード状の紙部材が利用されている。しかし、被印刷媒体は、このような形態に限定されない。例えば、プリンタにて印刷可能であれば、被印刷媒体として、プラスチック部材或いは金属部材等の各部材が利用されてよい。
【0065】
また、上述の形態では、記録媒体として被印刷媒体が利用されている。しかし、記録媒体は、このような形態に限定されない。例えば、記録媒体として、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の表示部を備えた機器の記憶部が利用されてもよい。この場合、表示部を通じて、合成画像GG(或いは、カード画像KG)を表示することができる。更に、記録媒体は、これらの画像等を表示可能な媒体にも限定されない。つまり、記録媒体として、ハードディスク等の磁気記憶媒体、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、或いはEEPROM等の不揮発性半導体メモリといった記憶媒体が利用されてよい。
【0066】
更に、データ出力手段は、プリンタ16に限定されない。例えば、インタネット等のネットワーク或いは、赤外線等の通信手段を利用してイメージデータを出力する各種通信機器がデータ出力手段として利用されてよい。また、上述の形態では、所定の情報は、二次元バーコード化され、キャラクタカードKCに印刷されている。しかし、所定の情報が記録される形態は、このような形態に限定されない。所定の情報は、例えば、バーコード化され、記録媒体に印刷されていてもよい。或いは、これらの二次元バーコード若しくはバーコードといった所定の規格に準拠して作成されるコードを表現するためのデータが所定の情報として記憶媒体に記憶されていてもよい。更に、所定の情報は、このようなコード化される形態にも限定されない。例えば、記憶媒体に記憶された所定の画像を再現するためのデータ等として所定の情報自体が記憶媒体に記憶されていてもよい。従って、例えば、上述の形態におけるイメージデータ自体が所定の情報として機能してもよい。
【0067】
上述の形態では、プレイヤ情報として、プレイヤによって設定されたプレイヤの名称が利用されている。しかし、プレイヤ情報は、このような形態に限定されない。例えば、プレイヤ情報として、プレイヤ毎にユニークなプレイヤID(ユーザID)が利用されてもよい。プレイヤIDは、例えば、インタネット等のネットワークを介して提供されるゲーム用サービスを通じて付与されてよい。ゲーム用サービスは、例えば、携帯電話及びパーソナルコンピュータといった設定機器にネットワークを介して接続されたサーバ装置によって提供される。また、プレイヤIDは、例えば、ゲームのプレイ毎にプレイヤによって入力されてもよい。
【0068】
或いは、プレイヤIDの取得には、プレイヤID等の各種情報を記憶可能な記憶媒体が利用されてもよい。更に、このような記憶媒体として、所定の対価を記憶し、所定の対価の支払いに使用されるカードが利用されてもよい。このようなカードには、カード毎にユニークなカードIDが付与されていてもよい。この場合、例えば、カードID及びプレイヤIDを互いに関連付けるID管理用のデータに基づいて、プレイヤIDが識別されてよい。このようなID管理用のデータ、或いはプレイヤIDに対応するプレイヤを管理するためのデータは、ゲーム機がネットワークに接続されている場合には、例えば、サーバ装置からネットワークを介して提供され、ゲーム機に記憶されていてもよい。
【0069】
上述の形態では、分類間の扱いの相違として、カード化の可不可に関する相違やゲーム中で操作対象(或いは育成対象)に指定できるか否かという相違が採用されている。しかし、分類間の扱いの相違は、このような形態に限定されない。例えば、プレイヤカードに分類されるカード以外は、ゲームへの再現が拒否されてもよい。つまり、プレイヤカードに分類されるカード以外は、ゲームに利用できないという態様によって分類間の扱いに相違が生じてもよい。また、上述の形態では、ゲーム機1では、モンスタ育成ゲームが実行されている。しかし、ゲーム機1で実行されるゲームは、このようなゲームに限定されない。例えば、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム等の各種のゲームが実行されてよい。また、ゲーム機として、業務用、家庭用或いは、据置型、携帯型といった各種ゲーム機やパーソナルコンピュータ、或いは携帯電話等が利用されてよい。
【符号の説明】
【0070】
1 ゲーム機
10 バーコードリーダ(情報取得手段)
15 制御ユニット(コンピュータ、画像再現手段、画像分類手段、データ生成手段)
16 プリンタ(データ出力手段)
KC キャラクタカード(記録媒体、被印刷媒体)
KG カード画像(所定の画像)
NB 二次元バーコード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7