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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080650
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】オフィス
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/06 20060101AFI20230602BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20230602BHJP
   A47B 17/04 20060101ALI20230602BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
E04H1/06
A47B13/00 Z
A47B17/04
A47B7/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194112
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】301032735
【氏名又は名称】プラス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 菜摘
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 大路朗
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NP07
3B053NQ01
3B053NQ02
3B053NQ07
(57)【要約】
【課題】ピア効果を得て労働生産性を向上することができるオフィスを提供する。
【解決手段】オフィス100は、天板21の両端から延びる支柱26及び支柱26間に亘って設けられる梁部材28を備える枠部材25が設けられるテーブル20からなる第1チーム領域210を有するチーム領域200と、2枚のパネル状部材41等が直角に設けられて四隅に配置される4つの区画形成パネル40それぞれキャスターが設けられるテーブル330,340や台形デスク310,320及び椅子4を有する移動可能家具、天板外周の3方を囲む3方パネルを備えて起立状態で使用する一人用のソロブース350、を有するアクティブ領域300と、天板411,433外周の3方を囲む3方パネルを備えて着座して使用する一人用のソロデスク430が複数設けられるカーム領域400と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板の両端から延びる支柱及び前記支柱間に亘って設けられる梁部材を備える枠部材が設けられるテーブルからなる第1チーム領域を有するチーム領域と、
2枚のパネル状部材が直角に設けられて四隅に配置される4つの区画形成パネル、それぞれキャスターが設けられるテーブルやデスク及び椅子を有する移動可能家具、天板外周の3方を囲む3方パネルを備えて起立状態で使用する一人用のソロブース、を有するアクティブ領域と、
天板外周の3方を囲む3方パネルを備えて着座して使用する一人用のソロデスクが複数設けられるカーム領域と、
を備えることを特徴とするオフィス。
【請求項2】
前記チーム領域は、天板がへ字状に形成されて前記ヘ字状の凸側の頂部方向に向けて着座して使用するヘ字状デスクを天板が連続するよう放射状に複数配置される第2チーム領域を備えることを特徴とする請求項1に記載のオフィス。
【請求項3】
前記チーム領域は、2枚のパネル状部材が直角に設けられて四隅に配置される4つの区画形成パネルと、長尺方向が凸湾曲状に形成される長矩形状の天板を備えるテーブルと、を有する第3チーム領域を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオフィス。
【請求項4】
前記移動可能家具における前記デスクは、台形形状の天板を備える台形デスクを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のオフィス。
【請求項5】
前記チーム領域、前記アクティブ領域、前記カーム領域は、1つのフロアで構成されて、各領域間には収納家具、クッション又はカフェ用家具が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のオフィス。
【請求項6】
前記チーム領域、前記アクティブ領域、前記カーム領域は、同じ建屋における異なるフロアに設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のオフィス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、職場環境や労働生産性を高めたオフィス用の家具及び当該家具を用いたオフィスレイアウトが提案されている。例えば、特許文献1では、壁で仕切られて机が設けられている第1スペース及び第2スペースを有し、第2スペースの床は第1スペースの床より高く設けられ、第2スペースに設けられている机を使用した場合の正面には壁又は扉が設けられていないオフィスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-85248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近時、テレワークの促進により、オフィスに出向いて仕事をすることの意義が問われるところ、出願人における調査、研究の結果、能力や意識レベルの高いピア(仲間)が、同じ環境に集まって互いに切磋琢磨し、個々・集団がレベルアップする相乗作用としてのピア効果が労働生産性に影響することが分かってきた。そうすると、上記従来のオフィスにおける、壁により仕切られた空間で作業をする環境は、個人の集中力は増加することがあったとしても、人が集まって仕事をするという意識を減ずるものであり、従ってピア効果が得難い。
【0005】
本発明は、ピア効果を得て労働生産性を向上することができるオフィスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のオフィスは、天板の両端から延びる支柱及び前記支柱間に亘って設けられる梁部材を備える枠部材が設けられるテーブルからなる第1チーム領域を有するチーム領域と、2枚のパネル状部材が直角に設けられて四隅に配置される4つの区画形成パネル、それぞれキャスターが設けられるテーブルやデスク及び椅子を有する移動可能家具、天板外周の3方を囲む3方パネルを備えて起立状態で使用する一人用のソロブース、を有するアクティブ領域と、天板外周の3方を囲む3方パネルを備えて着座して使用する一人用のソロデスクが複数設けられるカーム領域と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ピア効果を得て労働生産性を向上することができるオフィスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るオフィスの上面図である。
図2】本発明の実施形態に係るオフィスの第1チーム領域のテーブルを示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係るオフィスの第2チーム領域のデスクを示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係るオフィスの第3チーム領域のテーブル及び区画形成パネルを示す、図1の第2壁部側から見た斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係るオフィスのアクティブ領域を示す、図1の第1壁部側から見た斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係るオフィスのカーム領域のデスクを示す斜視図である。
図7】本発明の実施形態に係るオフィスのカーム領域のデスクを示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係るオフィスのカーム領域のデスクを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るオフィス100である。オフィス100は、2か所の壁部500(第1壁部510、第2壁部520)で挟まれる空間に設けられている。オフィス100は、上面から見て長矩形に形成されている。壁部500間の一方側の端部には、窓部530が設けられ、外の景色が臨まれる。壁部500間の他方側の端部は、オフィス100が設けられている建屋の内部側とされて、大小3つの会議室550と、オフィス100への出入口560が設けられている。
【0010】
オフィス100には、矩形の2点鎖線で示す3つの領域(チーム領域200、アクティブ領域300、カーム領域400)が設けられている。チーム領域200は、窓部530側において、オフィス100の短手方向に沿って長矩形状に形成されている。チーム領域200には、矩形の2点鎖線で示すように、第1壁部510側に第2チーム領域220が配置され、第2壁部520側に第3チーム領域230が配置され、第2チーム領域220と第3チーム領域230の間に第1チーム領域210が配置されている。
【0011】
壁部500に沿う方向におけるチーム領域200に対向する位置には、第2壁部520側にアクティブ領域300が設けられ、第1壁部510側にカーム領域400が設けられる。アクティブ領域300及びカーム領域400共に、壁部500に沿う方向を長手方向とする長矩形状に形成される。
【0012】
チーム領域200は、チームメンバーと一緒に仕事を進めるための領域である。チーム領域200には、複数のチームが各チーム単位で活動できるように、第1チーム領域210、第2チーム領域220、第3チーム領域230が設けられている。アクティブ領域300は、活気ある環境の中で電話やウェブ会議を行うための領域である。従って、人の出入も多いため、出入口560の近くに配置される。カーム領域400は、周囲に存在する人の気配を感じながら、腰を据えて仕事を行うための領域である。従って、カーム領域400は、壁部500(第1壁部510)の壁際に配置される。
【0013】
各領域の間には、リフレッシュスペース10が設けられている。リフレッシュスペース10には、一人用の小型のスツール11や、複数人が座れる大型のスツール12がそれぞれ複数設けられている。また、リフレッシュスペース10には、コーヒーサーバーや給湯設備等が設置されるカフェ用家具13が設けられている。カフェ用家具13は、コーヒーサーバーや給湯設備等の使用頻度が高いチーム領域200とアクティブ領域300との間に設けられている。一方、カーム領域400近傍のリフレッシュスペース10には、一人でゆっくりと静かにくつろげる大型のソファー14が複数設けられている。
【0014】
また、アクティブ領域300と第2壁部520との間には、収納家具である複数のロッカー18が設けられている。アクティブ領域300では、活気ある議論が行われていたりするので、アクティブ領域300で活動する者にとってはロッカー18の開け閉めの音等が気になり難く、ロッカー18を使用する者にとっても、ロッカー18の使用に際して注意を払う必要性が低減されている。また、アクティブ領域300とカーム領域400との間には、個人で使用する一人用個室空間を備えるパーソナルブース15が設けられている。
【0015】
以下、各領域について、図に基づいて詳説する。
【0016】
図1に示すように、チーム領域200の第1チーム領域210には、テーブル20と、4つの椅子3が設けられている。テーブル20の詳細を図2に示す。テーブル20は、略長矩形の天板21を有する。天板21の4つの角部には、それぞれ脚部22が設けられている。天板21は、長辺部を凸円弧状に形成されている。天板21は、長手方向に沿う中央に、電源コード等を挿通させることができる所定長さの隙間部21aが設けられる。隙間部21aを挟んで対向して設けられるカバー21bは着脱又は開閉自在である。一対のカバー21bは、隙間部21aに沿って2か所に設けられる。一対のカバー21bの下方には、図示しない載置部が設けられ、電源タップ等を載置することができる。
【0017】
テーブル20には、枠部材25が設けられている。枠部材25は、天板21の短辺部である両端から上方に延びるように設けられる支柱26を有する。各支柱26は、天板21側に板面を向けて設けられる略板状に形成され、下端には天板21の短辺方向に延びて形成される脚部27が固定されている。各支柱26には、脚部27と同方向に延設される断面略L字状の固定部材26aが設けられる。固定部材26aは、天板21の下面にビス等で固定される。固定部材26aにより、支柱26(枠部材25)と天板21が固定される。
【0018】
2本の支柱26の間には、板面を水平方向に向けた略板状の梁部材28が設けられている。支柱26間に亘って設けられる梁部材28は、天板21の上側と下側にそれぞれ(合計2本)設けられている。天板21の上側の梁部材28(上側梁部材28a)は、各支柱26の上端に設けられている。下側梁部材28bは、天板21の下側に設けられている。
【0019】
2つの支柱26のうち、一方の支柱26には、液晶ディスプレイ等を取り付けることができる台座24が設けられている。また、上側梁部材28aには、例えばダウンライト等を取り付けることができる。このように、枠部材25には、チームで活動する際に使用される物品を取り付けることができる。
【0020】
テーブル20によれば、天板21の長辺方向に椅子を配置して複数人が着座することができる。着座した人は、枠部材25の支柱26と上側梁部材28aにより側方と上方とが囲まれた枠内に位置することとなり、チームとしての一体感を感じながら業務を行うことができる。
【0021】
図1に戻り、チーム領域200の第2チーム領域220には、4つのヘ字状のデスク30(ヘ字状デスク)と、各デスク30に設けられる4つの椅子3と、台形デスク310と、テレビモニタ5が設けられている。デスク30は、図3に示すように、ヘ字状の天板31を有する。天板31は、長矩形状を長手方向中心部で略120°折り曲げた形状とされ、凸側の頂部31a及び4か所の角部に脚部32が設けられている。天板31の凹側の頂部31bは凹円弧状に形成されている。凹円弧状の頂部31bにより、天板31の凹側に着座し易くされている。
【0022】
また、天板31の凸側における、天板31の辺部分の略中央には、凹円弧状に若干凹むように凹部31cが形成されている。凹部31cが形成される天板31の2か所の辺部分には、各辺部分に亘って、天板31の机上面に対して垂直な壁面を備えるデスクパネル33が設けられている。凹部31cにより、天板31とデスクパネル33との間に隙間が形成されて、電源コード等を凹部31cに挿通させることができる。
【0023】
デスク30は、天板31の机上面が連続するように放射状に複数(本実施形態では4つ)配置することができる。椅子3は、ヘ字状の天板31の凸側の頂部31aに向けて着座するように配置する。デスク30は扇状(放射状)に配置されるので、着座する人はデスクパネル33に向かって扇状(放射状)に着座することができる。これにより、各個人が作業する場合には、デスクパネル33により、他者の視線を気にせず作業に集中することができ、打ち合わせる場合には、座る向きを反転するだけで即座に4人が向かい合って話すことができる。
【0024】
また、扇状に配置された複数のデスク30の内側中央部分にテレビモニタ5や台形デスク310を配置すれば、テレビモニタ5を使った打ち合せを即座に行うこともできる。なお、台形デスク310については、アクティブ領域300に配置されているものと同様であり、詳細は後述する。第2チーム領域220では、台形デスク310は、PC等を載置するテーブルとして利用される。
【0025】
図1に戻り、チーム領域200の第3チーム領域230には、4つの区画形成パネル40と、テーブル50と、テレビモニタ5が設けられている。テーブル50には、6個の椅子3が配置されている。第3チーム領域230は、4つの区画形成パネル40により、領域が示されている。
【0026】
図4には、第3チーム領域230において、4つの区画形成パネル40と、テーブル50が示されている。区画形成パネル40は、パネル状部材41,42及びパネル状部材43,44が直角に設けられて略長矩形状の第3チーム領域230の四隅に配置される。
【0027】
より詳細には、4つの区画形成パネル40のうち、一の対角上に配置される2つの区画形成パネル46は、パネル状部材41,42を有する。一方のパネル状部材41は、矩形枠状の枠部材41aにパネル部41bが設けられて、パネル部41bの上側及び下側が開口されている。他方のパネル状部材42は、矩形枠状の枠部材42aにパネル部42bが設けられて、下側部分のみが開口されている。パネル部42bは、第3チーム領域230の内側に向く面をホワイトボードとしてもよい。パネル状部材42の枠部材42aには、パネル状部材41と接続されていない側の下端に、パネル部42bの面と直交する方向に延びる脚部42cが設けられている。
【0028】
4つの区画形成パネル40のうち、他の一の対角上に配置される2つの区画形成パネル47は、パネル状部材41,43からなる。パネル状部材41は、区画形成パネル46のパネル状部材41と同様のものである。パネル状部材43は、矩形枠状の枠部材43aの内側に複数の棚板43bが設けられている。パネル状部材43には、区画形成パネル46のパネル状部材42と同様に脚部43cが設けられている。
【0029】
このように、区画形成パネル40(46,47)には、それぞれ一の脚部42c,43cが設けられている。これにより、直角に接続されるパネル状部材41,42及びパネル状部材41,43が、更に倒れ難く形成される。
【0030】
なお、区画形成パネル40は、上記の形態以外にも、例えば、図5に示すように、コートハンガーの形態とされるパネル状部材44を備える区画形成パネル48を用いることもできる。区画形成パネル48は、区画形成パネル46と同じパネル状部材41と、パネル状部材44とを有する。パネル状部材44は、矩形枠状の枠部材44aに横方向に亘って掛け棒44bが設けられ、下方にはカバン等を載置できる板状の載置部44dが設けられている。なお、パネル状部材44の枠部材44aには、区画形成パネル46のパネル状部材42の脚部42cと同様に脚部44cが設けられている。
【0031】
図4に戻り、テーブル50は、略長矩形状の天板51を有する。天板51は、長手方向に沿って隙間部51aが設けられて、電源コード等を挿通させることができる。隙間部51aを挟んで対向して設けられるカバー51bは着脱又は開閉自在であり、一対のカバー51bの下方には図示しない電源タップ等を受ける載置部が配置される。一対のカバー51bは、隙間部51aに沿って3か所に設けられている。
【0032】
天板51は、長手方向を凸湾曲状に形成され、天板51の角部4箇所に脚部52が設けられている。また、天板51の内側略中央には、板面を天板51の短辺側に向けて略板状に形成される補助脚部53が2か所に設けられている。
【0033】
第3チーム領域230は、4つの区画形成パネル40により、領域が設定されつつ、各区画形成パネル40の間は空間が形成されるので、会議室等とは異なり、周囲の人の気配を感じつつ、1つの大型テーブルであるテーブル50に多人数が集まって作業を行うことができる。
【0034】
図1に戻り、アクティブ領域300には、前述の区画形成パネル40が四隅に配置される。図5に示すように、アクティブ領域300の一の対角上には、2つの区画形成パネル48が設けられている。アクティブ領域300の他の対角上には、パネル状部材41,42を有する区画形成パネル49と、第3チーム領域230に設けられるものと同じ区画形成パネル46とが設けられている。アクティブ領域300は、4つの区画形成パネル40により、領域が示される。アクティブ領域300には、区画形成パネル40の他、台形デスク310,320と、テーブル330,340と、キャスター4a付きの椅子4及びキャスター5a付きのテレビモニタ5、ソロブース350が設けられている。
【0035】
図5に示すように、アクティブ領域300には6台設けられる台形デスク310は、台形の天板311を備えて、天板311の4つの角部には脚部312が設けられている。脚部312は、キャスター313が取り付けられている。一方、アクティブ領域300の角部に配置されている台形デスク320は、台形デスク310と同様に天板311、脚部312、キャスター313を有する他、天板311の外周を囲む3方には、天板311に垂直な壁面を有する3方パネル321が設けられている。本実施形態においては、3方パネル321は、台形の天板311の2つの斜辺と上底に相当する天板311の外周を囲むように設けられている。
【0036】
また、アクティブ領域300に1台配置されるテーブル330は、正方形の天板331と、天板331の4つの角部に設けられる4本の脚部332と、脚部332に取り付けられるキャスター333を備える。テーブル330は、椅子4を用いて着座して使用される。一方、1台配置されるテーブル340は、正方形の天板341と、天板341の4つの角部に設けられる4本の脚部342と、脚部342に取り付けられるキャスター343を備える。さらに、テーブル340は、天板341の下面側に、棚板344が設けられている。テーブル340の脚部342は、テーブル330の脚部332よりも長く形成されている。従って、テーブル340の天板341の床上高さは、テーブル330の天板331よりも高い。テーブル340は、起立状態で使用される。
【0037】
上面視略コ字状に形成されるソロブース350は、本実施形態においては、2つが連結して設けられている。ソロブース350は、左右側面と正面に、それぞれパネル351,352が設けられる。左右のパネル351間には、左右方向に長い略長矩形状の天板353が設けられて形成されている。ソロブース350は、本実施形態においては、二人分用意されており、隣り合う座席間の側面のパネル351は共有されている。パネル351,352により、天板353の外周の3方が囲まれている。パネル351,352は、下側が開口されている。天板353の下側には、棚板354が設けられている。
【0038】
正面側のパネル352と接する天板353の長辺側には、凹部353aが形成されて、電源コード等を挿通させることができる。ソロブース350は、起立状態で使用される高さで天板353が設定されている。ソロブース350は、区画形成パネル40で区画される境界線(図1で示す境界線301参照)に、正面側のパネル352が沿うようにして配置されている。例えば、境界線301は、図1の上面視において、2つの区画形成パネル40(48,49)において、区画形成パネル48のパネル状部材41,44が交差する交点と、区画形成パネル49のパネル状部材41同士が交差する交点とを結んだ線で画成することができる。
【0039】
このように、アクティブ領域300には、複数の移動家具であるキャスター付きテーブル(キャスター313付きの台形デスク310,320、キャスター333,343付きのテーブル330,340)及びキャスター4a付きの椅子4が設けられている。さらに、テレビモニタ5にもキャスター5aが設けられている。従って、業務内容に応じて、適宜これらの移動家具を移動させて臨機応変にレイアウトを変更して仕事をすることができる。一方、台形デスク320やソロブース350のように、3方をパネルで囲まれた天板311,353を備える机により、各個人が短時間の集中的な作業も行うことができる。
【0040】
また、台形デスク310は、組み合わせ方により、複数人が向き合って作業したり、テレビモニタ5を見ながら打ち合わせたり、着座する人の手前側に向ける天板311の幅を広い方か狭い方かを選択できたりするので、活発に活動する際に使い勝手が良いものとされている。
【0041】
また、テーブル340のように、起立して使用する家具により、長くなりがちな会議を短時間で終わらせようとする意識を高めることができる。アクティブ領域300においても、間隔を空けて区画形成パネル40を設けることにより、周囲の人の気配を感じながら仕事をすることができる。
【0042】
図1に戻り、カーム領域400には、3種類のデスク410,420,430と椅子3が設けられている。デスク410,420,430は、何れも着座状態で使用される。図6に示すように、デスク410は、略長矩形状の天板411を有して、天板411の4つの角部には脚部412が設けられている。天板411の外周には、天板411の面と垂直な壁面を有して、天板411の外周の3方を囲むように設けられるパネル413が設けられている。パネル413と向き合う天板411の一の長辺には、電源コード等を挿通可能な凹湾曲状の凹部411aが形成されている。パネル413の上部には、天板411と略平行なパネル414が設けられている。従って、デスク410の使用時には、左右及び正面のパネル413に加えて頭上にもパネル414が設けられ、集中して仕事を行うことができる。一方、図7に示すデスク420は、デスク410における頭上のパネル414を省略した形態とされている。
【0043】
図8に示すデスク430は、左右側面と正面に、それぞれパネル431,432が設けられ、左右のパネル431間に天板433が設けられて形成されている。デスク430は、本実施形態においては、5席分用意されており、隣り合う座席間の側面のパネル431は共有されている。従って、デスク430は、6枚の側面用のパネル431と、5枚の正面用のパネル432及び5枚の天板433により形成されている。そして、天板433の外周の3方を囲むパネル431,432により3方パネルが形成される。なお、パネル431,432は、上部及び下部が開口されている。
【0044】
カーム領域400では、天板411,433外周の3方を囲む3方パネル(パネル413,431,432)を備えて着座して使用する一人用のソロデスク(デスク410,420,430)が複数設けられる。従って、少なくとも天板外周の3方を囲まれた一人用のデスクにより、腰を据えて一人で取り組む作業を効率よく行うことができる。
【0045】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は本実施形態によって限定されることは無く、種々の変更を加えて実施することができる。例えば、各領域は仮想線である二点鎖線で囲って示したが、フロアカーペットの色を変える等して、各領域を明示するよう構成してもよい。また、チーム領域200及びカーム領域400で使用する椅子3は、詳細は図示していないが、キャスター付きの椅子又はキャスターが付かない椅子を用いることができるが、キャスター付きの椅子を用いると着座が楽になり好適である。さらに、カーム領域400の椅子3は、ヘッドレスト等を備えた着座姿勢が良好な椅子を用いると好適である。
【符号の説明】
【0046】
3 椅子 4 椅子
4a キャスター 5 テレビモニタ
5a キャスター 10 リフレッシュスペース
11 スツール 12 スツール
13 カフェ用家具 14 ソファー
15 パーソナルブース 18 ロッカー
20 テーブル 21 天板
21a 隙間部 21b カバー
22 脚部 24 台座
25 枠部材 26 支柱
26a 固定部材 27 脚部
28 梁部材 28a 上側梁部材
28b 下側梁部材 30 デスク
31 天板 31a 頂部
31b 頂部 31c 凹部
32 脚部 33 デスクパネル
40 区画形成パネル 41 パネル状部材
41a 枠部材 41b パネル部
42 パネル状部材 42a 枠部材
42b パネル部 42c 脚部
43 パネル状部材 43a 枠部材
43b 棚板 43c 脚部
44 パネル状部材 44a 枠部材
44b 掛け棒 44c 脚部
44d 載置部
46~49 区画形成パネル
50 テーブル 51 天板
51a 隙間部 51b カバー
52 脚部 53 補助脚部
100 オフィス 200 チーム領域
210 第1チーム領域 220 第2チーム領域
230 第3チーム領域 300 アクティブ領域
301 境界線 310 台形デスク
311 天板 312 脚部
313 キャスター 320 台形デスク
321 3方パネル 330 テーブル
331 天板 332 脚部
333 キャスター 340 テーブル
341 天板 342 脚部
343 キャスター 344 棚板
350 ソロブース 351 パネル
352 パネル 353 天板
353a 凹部 354 棚板
400 カーム領域 410 デスク
411 天板 411a 凹部
412 脚部 413 パネル
414 パネル 420 デスク
430 デスク 431 パネル
432 パネル 433 天板
500 壁部 510 第1壁部
520 第2壁部 530 窓部
550 会議室 560 出入口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8