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特開2023-80700情報処理システムおよびキャッシュサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023080700
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】情報処理システムおよびキャッシュサーバ
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/2885 20220101AFI20230602BHJP
【FI】
H04L67/2885
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194182
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢井 友樹
(57)【要約】
【課題】配信元ごとのキャッシュデータの活用の評価をすることができる。
【解決手段】情報処理システムは、ユーザ端末1-1,1-2,・・・とキャッシュサーバ10とを有する。キャッシュサーバ10は、配信サーバ2-1,2-2,・・・から配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・を記憶する。キャッシュサーバ10は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの配信データの要求量と、要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたキャッシュヒット量とを、配信元を示す識別子ごとに集計する。キャッシュサーバ10は、識別子ごとに集計した要求量とキャッシュヒット量とに基づいて、要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値を識別子ごとに算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と、
配信サーバから配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータを記憶し、前記ユーザ端末からの前記配信データの要求量と、前記ユーザ端末から前記配信データを要求されたときに前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していたキャッシュヒット量とを、前記配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計し、前記識別子ごとに集計した前記要求量と前記キャッシュヒット量とに基づいて、要求された前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していた度合いを示す指標値を前記識別子ごとに算出するキャッシュサーバと、
を有する情報処理システム。
【請求項2】
前記キャッシュサーバは、前記キャッシュデータとして記憶された前記配信データの削除操作を受け付けると、前記削除操作により削除された前記配信データを削除情報に登録し、前記削除情報に登録された前記配信データを除外して前記要求量と前記キャッシュヒット量とを集計する、
請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記キャッシュサーバは、前記ユーザ端末からの前記配信データの要求回数と、前記ユーザ端末から前記配信データを要求されたときに前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していたヒット回数とを前記識別子ごとに集計し、前記ヒット回数の前記要求回数に対する割合を前記識別子ごとに算出する、
請求項1または2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記キャッシュサーバは、前記ユーザ端末から前記配信データを要求されたデータサイズの合計と、前記ユーザ端末から前記配信データを要求されたときに前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していたデータサイズの合計とを前記識別子ごとに集計し、前記配信データを要求されたときに前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していたデータサイズの合計の、前記配信データを要求されたデータサイズの合計に対する割合を前記識別子ごとに算出する、
請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
配信サーバから配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータを記憶する記憶部と、
ユーザ端末からの前記配信データの要求量と、前記ユーザ端末から前記配信データを要求されたときに前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していたキャッシュヒット量とを、前記配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計し、前記識別子ごとに集計した前記要求量と前記キャッシュヒット量とに基づいて、要求された前記配信データを前記キャッシュデータとして記憶していた度合いを示す指標値を前記識別子ごとに算出する処理部と、
を有するキャッシュサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよびキャッシュサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが操作するユーザ端末がLAN(Local Area Network)の外部の配信サーバから取得する配信データを、キャッシュデータとしてLAN内のキャッシュサーバに記憶しておくことがある。そして、キャッシュサーバがキャッシュデータを各ユーザ端末に配信することで、各ユーザ端末は外部の配信サーバにアクセスすることなく効率的に配信データを取得できる。
【0003】
キャッシュサーバに関する技術としては、例えば、コンテンツの取得に要する時間を短縮するコンテンツ取得プログラムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-170125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
キャッシュサーバに記憶されたキャッシュデータが活用されているかを評価するために、各ユーザ端末が配信データを取得する際にキャッシュサーバから取得できた割合を算出することが考えられる。しかし、どの配信元から取得した配信データがキャッシュデータとして有効活用されているかを特定することはできない。
【0006】
1つの側面では、本件は、配信元ごとのキャッシュデータの活用の評価をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、ユーザ端末とキャッシュサーバとを有する情報処理システムが提供される。キャッシュサーバは、配信サーバから配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータを記憶し、ユーザ端末からの配信データの要求量と、ユーザ端末から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータとして記憶していたキャッシュヒット量とを、配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計し、識別子ごとに集計した要求量とキャッシュヒット量とに基づいて、要求された配信データをキャッシュデータとして記憶していた度合いを示す指標値を識別子ごとに算出する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、配信元ごとのキャッシュデータの活用の評価をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図3】キャッシュサーバのハードウェアの一構成例を示す図である。
図4】配信データの流れの一例を示す図である。
図5】キャッシュサーバの機能例を示すブロック図である。
図6】削除情報の一例を示す図である。
図7】アクセスログの一例を示す図である。
図8】解析情報の一例を示す図である。
図9】キャッシュデータ削除処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10】解析結果表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11】キャッシュデータ解析処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、キャッシュデータが活用されているかを評価するものである。
【0011】
第1の実施の形態の情報処理システムは、ユーザ端末1-1,1-2,・・・、配信サーバ2-1,2-2,・・・およびキャッシュサーバ10を有する。ユーザ端末1-1,1-2,・・・は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ユーザ端末1-1,1-2,・・・は、キャッシュサーバ10が設置されている施設にいるユーザが操作するPC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末等である。また、例えば、ユーザ端末1-1,1-2,・・・とキャッシュサーバ10とは、キャッシュサーバ10が設置されている施設のLANを介して接続されている。
【0012】
配信サーバ2-1,2-2,・・・は、配信データを配信するサーバコンピュータである。配信サーバ2-1,2-2,・・・は、例えば、動画像データやOS(Operating System)のアップデートデータ等を配信データとして配信する。配信サーバ2-1,2-2,・・・は、同じ運営元によって運営されていてもよいし、それぞれ異なる運営元によって運営されていてもよい。また、例えば、配信サーバ2-1,2-2,・・・とキャッシュサーバ10とは、WAN(Wide Area Network)やインターネット等の広域ネットワークを介して接続されている。なお、ユーザ端末1-1,1-2,・・・と配信サーバ2-1,2-2,・・・とも、WANやインターネット等の広域ネットワークを介して接続されていてもよい。
【0013】
キャッシュサーバ10は、配信サーバ2-1,2-2,・・・が配信する配信データをキャッシュし、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの要求に応じて、キャッシュした配信データを配信するサーバコンピュータである。キャッシュサーバ10は、記憶部11と処理部12とを有する。記憶部11は、キャッシュサーバ10が実行する処理に用いられるデータを記憶する。記憶部11は、例えば、キャッシュサーバ10が有するメモリまたはストレージ装置である。処理部12は、キャッシュサーバ10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部12は、例えば、キャッシュサーバ10が有するプロセッサまたは演算回路である。
【0014】
記憶部11は、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・および削除情報11bを記憶する。キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・は、配信サーバ2-1,2-2,・・・から配信される配信データをキャッシュしたものである。削除情報11bには、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶された配信データのうち、キャッシュサーバ10の管理者が手動削除した配信データが登録される。例えば、削除情報11bには、管理者が手動削除した配信データを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)が登録される。
【0015】
処理部12は、配信データの削除情報11bへの登録およびユーザ端末1-1,1-2,・・・から要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値の算出を実行する。配信データの削除情報11bへの登録では、処理部12は、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶された配信データの削除操作を受け付けると、削除操作により削除された配信データを削除情報11bに登録する。例えば、処理部12は、キャッシュデータ11a-1を削除対象として選択する操作を受け付けると、キャッシュデータ11a-1を削除し、キャッシュデータ11a-1として記憶していた配信データを取得するためのURLを削除情報11bに登録する。
【0016】
指標値の算出では、処理部12は、まず、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの配信データの要求量を配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計する。配信元を示す識別子は、例えば、ドメインである。例えば、処理部12は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの配信データの要求回数を識別子ごとに集計する。また、例えば、処理部12は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたデータサイズの合計を識別子ごとに集計する。
【0017】
また、処理部12は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたキャッシュヒット量を、配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計する。例えば、処理部12は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたヒット回数を識別子ごとに集計する。また、例えば、処理部12は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計を識別子ごとに集計する。なお、処理部12は、削除情報11bに登録された配信データを除外して要求量とキャッシュヒット量とを集計する。
【0018】
そして、処理部12は、識別子ごとに集計した要求量とキャッシュヒット量とに基づいて、要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値を識別子ごとに算出する。例えば、処理部12は、ヒット回数の要求回数に対する割合を識別子ごとに算出する。また、例えば、処理部12は、配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータとして記憶していたデータサイズの合計の、配信データを要求されたデータサイズの合計に対する割合を識別子ごとに算出する。
【0019】
第1の実施の形態によれば、キャッシュサーバ10は、配信サーバ2-1,2-2,・・・から配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・を記憶する。キャッシュサーバ10は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの配信データの要求量と、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたキャッシュヒット量とを、配信データそれぞれの配信元を示す識別子ごとに集計する。そして、キャッシュサーバ10は、識別子ごとに集計した要求量とキャッシュヒット量とに基づいて、要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値を識別子ごとに算出する。
【0020】
ここで、キャッシュサーバ10は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していると、当該配信データに対応するキャッシュデータをユーザ端末1-1,1-2,・・・に送信する。よって、キャッシュサーバ10は、要求された配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値を算出することで、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・の活用の評価をすることができる。キャッシュサーバ10は、指標値を配信元ごとに算出することで、配信元ごとのキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・の活用の評価をすることができる。
【0021】
また、キャッシュサーバ10は、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶された配信データの削除操作を受け付けると、削除操作により削除された配信データを削除情報11bに登録する。キャッシュサーバ10は、削除情報11bに登録された配信データを除外して要求量とキャッシュヒット量とを集計する。削除操作により削除された配信データを含めて指標値を算出すると、キャッシュサーバ10によるキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・の活用を評価する指標値が、キャッシュサーバ10の管理者の判断に影響されてしまう。よって、キャッシュサーバ10は、削除操作により削除された配信データを集計から除外することで、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・の活用の評価を適切にすることができる。
【0022】
また、キャッシュサーバ10は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・からの配信データの要求回数と、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたヒット回数とを識別子ごとに集計する。そして、キャッシュサーバ10は、ヒット回数の要求回数に対する割合を識別子ごとに算出する。これにより、キャッシュサーバ10は、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・をキャッシュすることによる、配信サーバ2-1,2-2,・・・へアクセスする頻度の削減度合いを評価できる。
【0023】
また、キャッシュサーバ10は、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたデータサイズの合計と、ユーザ端末1-1,1-2,・・・から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計とを識別子ごとに集計する。そして、キャッシュサーバ10は、配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計の、配信データを要求されたデータサイズの合計に対する割合を識別子ごとに算出する。これにより、キャッシュサーバ10は、キャッシュデータ11a-1,11a-2,・・・をキャッシュすることによる、配信サーバ2-1,2-2,・・・から取得するデータサイズの削減度合いを評価できる。
【0024】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、学校内のユーザ端末で使用するデータをキャッシュサーバにキャッシュしておくものである。
【0025】
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。学校20は、教室21a,21bを有する。また、学校20は、校内LAN40を有する。校内LAN40は、外部回線を介してネットワーク30に接続されている。ネットワーク30は、インターネットや教育委員会のネットワーク等を含む広域ネットワークである。また、ネットワーク30には、配信サーバ50-1,50-2,・・・および管理端末60が接続されている。
【0026】
校内LAN40には、AP(Access Point:アクセスポイント)21a-2,21b-2およびキャッシュサーバ100が接続されている。AP21a-2,21b-2は、学校20内でユーザ(例えば、教員および生徒)が操作するユーザ端末21a-1,21b-1を校内LAN40に接続させる。例えば、AP21a-2は、教室21a内のユーザ端末21a-1と無線通信を行い、ユーザ端末21a-1が校内LAN40に接続するための中継をする。また、例えば、AP21b-2は、教室21b内のユーザ端末21b-1が校内LAN40に接続するための中継をする。
【0027】
キャッシュサーバ100は、キャッシュ機能を搭載したエッジコンピュータである。キャッシュサーバ100は、配信サーバ50-1,50-2,・・・が配信する配信データをキャッシュし、キャッシュした配信データをユーザ端末21a-1,21b-1に配信する。なお、キャッシュサーバ100は、校内LAN40に接続するためのアクセスポイントとしての機能を有していてもよい。
【0028】
配信サーバ50-1,50-2,・・・は、配信データの管理および配信をするサーバである。例えば、配信サーバ50-1,50-2,・・・は、教育用の動画コンテンツを配信する。管理端末60は、キャッシュサーバ100の管理者が操作するコンピュータである。管理端末60は、キャッシュサーバ100に記憶されたキャッシュデータの情報を取得し、表示する。なお、管理端末60は、校内LAN40に接続され、学校20内で操作されていてもよい。
【0029】
図3は、キャッシュサーバのハードウェアの一構成例を示す図である。キャッシュサーバ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス107を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0030】
メモリ102は、キャッシュサーバ100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0031】
バス107に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、媒体リーダ104、ネットワークインタフェース105およびAP106がある。ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、キャッシュサーバ100の補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0032】
媒体リーダ104は、記録媒体41に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体41として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリ等を使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDが含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)が含まれる。
【0033】
ネットワークインタフェース105は、校内LAN40に接続されている。ネットワークインタフェース105は、校内LAN40を介して、他の装置との間でデータの送受信を行う。AP106は、他の装置と無線通信し、通信先の装置を校内LAN40に接続させる。
【0034】
キャッシュサーバ100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示したキャッシュサーバ10も、図3に示したキャッシュサーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部12の一例である。また、メモリ102またはストレージ装置103は、第1の実施の形態に示した記憶部11の一例である。
【0035】
また、ユーザ端末21a-1,21b-1、配信サーバ50-1,50-2,・・・および管理端末60も、図3に示したキャッシュサーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。なお、ユーザ端末21a-1,21b-1、配信サーバ50-1,50-2,・・・および管理端末60は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置やモニタ等をさらに有していてもよい。また、ユーザ端末21a-1,21b-1、配信サーバ50-1,50-2,・・・および管理端末60は、APを有していなくてもよい。
【0036】
キャッシュサーバ100は、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。キャッシュサーバ100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、キャッシュサーバ100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また、キャッシュサーバ100に実行させるプログラムを、記録媒体41に記録しておくこともできる。記録媒体41に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。また、プロセッサ101が、記録媒体41から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0037】
次に、配信サーバ50-1,50-2,・・・が配信する配信データの流れについて説明する。
図4は、配信データの流れの一例を示す図である。図4の例では、ユーザ端末21a-1が配信サーバ50-1が配信する配信データであるデータd1を取得する。まず、ユーザ端末21a-1は、キャッシュサーバ100にデータd1を要求する。キャッシュサーバ100は、データd1をキャッシュしていない場合、データd1を配信サーバ50-1に要求する。
【0038】
キャッシュサーバ100は、データd1を配信サーバ50-1から取得し、キャッシュデータとして保存する。そして、キャッシュサーバ100は、キャッシュしたデータd1をユーザ端末21a-1に配信する。これにより、キャッシュサーバ100は、ユーザ端末21a-1から再度データd1を要求された場合や他のユーザ端末(例えば、ユーザ端末21b-1)からデータd1を要求された場合、キャッシュしたデータd1を配信する。よって、キャッシュサーバ100は、配信サーバ50-1にアクセスすることなく、データd1を配信することができる。
【0039】
このような、キャッシュサーバ100のキャッシュデータが有効活用されているかを評価するために、要求された配信データがキャッシュサーバ100にキャッシュデータとして記憶されていた割合(キャッシュヒット率)を算出することが考えられる。しかし、キャッシュヒット率から、どのような配信元のデータが有効活用されているかを判断することはできない。
【0040】
また、キャッシュサーバ100の管理者は、学校20で意図していないアクセス(例えば、授業と無関係なサイトへのアクセス)があると、当該アクセスによってキャッシュデータとして保存された配信データを手動削除することがある。手動削除された配信データを含めてキャッシュヒット率を算出すると、キャッシュサーバ100におけるキャッシュデータの活用を評価する指標が、キャッシュサーバ100の管理者の判断に影響されてしまうため不適切である。
【0041】
そこで、第2の実施の形態では、キャッシュサーバ100は、手動削除された配信データを集計から除外して、ドメインごとのキャッシュヒット率を算出する。なお、ドメインは、第1の実施の形態に示した、配信データそれぞれの配信元を示す識別子の一例である。
【0042】
次に、キャッシュサーバ100の機能について詳細に説明する。
図5は、キャッシュサーバの機能例を示すブロック図である。キャッシュサーバ100は、記憶部110、キャッシュ削除部120、解析部130および表示制御部140を有する。記憶部110は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。キャッシュ削除部120、解析部130および表示制御部140は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
【0043】
記憶部110は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・、削除情報112、アクセスログ113および解析情報114を記憶する。キャッシュデータ111-1,111-2,・・・は、配信サーバ50-1,50-2,・・・が配信する配信データをキャッシュしたものである。削除情報112は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶されていた配信データのうち、キャッシュサーバ100の管理者によって手動削除された配信データを示す情報である。アクセスログ113は、ユーザ端末21a-1,21b-1がキャッシュサーバ100に配信データを要求するアクセスをした履歴を示すログデータを記録したものである。解析情報114は、解析部130によるドメインごとの配信データの解析結果を示す情報である。
【0044】
キャッシュ削除部120は、キャッシュデータの削除操作を受け付けた場合、受け付けたキャッシュデータの削除操作の対象のキャッシュデータを削除する。そして、キャッシュ削除部120は、削除したキャッシュデータの情報を削除情報112に登録する。例えば、キャッシュ削除部120は、削除したキャッシュデータとして記憶されていた配信データを取得するためのURLを削除情報112に登録する。
【0045】
解析部130は、ドメインごとのキャッシュヒット率を算出する。まず、解析部130は、アクセスログ113に記録されたログデータをドメインごとのグループに仕分けする。例えば、解析部130は、要求した配信データを取得するためのURLの先頭からドメインまでの部分が同じログデータが同じグループとなるように、アクセスログ113に記録されたログデータを仕分けする。解析部130は、ログデータそれぞれを削除情報112と照合し、削除情報112に登録された配信データを要求したログデータを集計対象から除外する。
【0046】
次に、解析部130は、ユーザ端末21a-1,21b-1からの配信データの要求量をグループごとに集計する。例えば、解析部130は、ログデータに示される配信データのデータサイズの合計をグループごとに集計する。また、例えば、解析部130は、ログデータの数をグループごとに集計する。また、解析部130は、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたキャッシュヒット量をグループごとに集計する。例えば、解析部130は、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していた場合のログデータに示される配信データのデータサイズの合計をグループごとに集計する。また、例えば、解析部130は、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していた場合のログデータの数をグループごとに集計する。
【0047】
そして、解析部130は、グループごとにキャッシュヒット率を算出する。例えば、解析部130は、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していた場合の配信データのデータサイズの合計の、配信データのデータサイズの合計に対する割合をグループごとに算出する。また、解析部130は、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していた場合のログデータの数の、ログデータの数に対する割合をグループごとに算出する。
【0048】
表示制御部140は、解析情報114の表示を制御する。例えば、表示制御部140は、解析情報114を管理端末60に送信し、管理端末60に解析情報114を画面表示させる。
【0049】
なお、図5に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部110が記憶する情報について詳細に説明する。
【0050】
図6は、削除情報の一例を示す図である。削除情報112は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶されていた配信データのうち、キャッシュサーバ100の管理者によって手動削除された配信データを示す情報である。削除情報112には、No.、ドメインおよびURLの項目を有する。No.の項目には、削除情報112に登録されたレコードのレコード番号が設定される。ドメインの項目には、配信データを取得するためのURLの先頭からドメインまでの部分が設定されている。URLの項目には、配信データを取得するためのURLが設定されている。
【0051】
図7は、アクセスログの一例を示す図である。アクセスログ113は、ユーザ端末21a-1,21b-1がキャッシュサーバ100に配信データを要求するアクセスをした履歴を示すログデータを記録したものである。アクセスログ113に記録される各ログデータは、日時、UNIX(登録商標)日時、処理時間、クライアントIP(Internet Protocol)アドレス、結果コード、データサイズ、リクエストおよびURLの項目を有する。
【0052】
日時の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1がキャッシュサーバ100にアクセスをした日時が設定される。UNIX日時の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1がキャッシュサーバ100にアクセスをした日時がUNIX日時で設定される。処理時間の項目には、キャッシュサーバ100がユーザ端末21a-1,21b-1に要求された配信データを配信する処理にかかった時間が設定される。クライアントIPアドレスの項目には、キャッシュサーバ100にアクセスをしたユーザ端末21a-1,21b-1のIPアドレスが設定される。
【0053】
結果コードの項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1が要求した配信データをキャッシュサーバ100がキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶しているか否かを示す情報が設定される。例えば、ユーザ端末21a-1,21b-1が要求した配信データをキャッシュサーバ100がキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶している場合、結果コードの項目には、「TCP_MEM_HIT/200」、または「TCP_HIT/200」が設定される。また、例えば、ユーザ端末21a-1,21b-1が要求した配信データをキャッシュサーバ100がキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していない場合、結果コードの項目には、「TCP_MISS/200」が設定される。
【0054】
データサイズの項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1が要求した配信データのデータサイズが設定される。リクエストの項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1が配信データを要求したことを示す情報が設定される。URLの項目の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1が要求した配信データを取得するためのURLが設定される。
【0055】
図8は、解析情報の一例を示す図である。解析情報114は、解析部130によるドメインごとの配信データの解析結果を示す情報である。解析情報114は、No.、ドメイン、ヒット(サイズ)、ミス(サイズ)、トータル(サイズ)、キャッシュヒット率(サイズ)、ヒット(回数)、ミス(回数)、トータル(回数)およびキャッシュヒット率(回数)の項目を有する。No.の項目には、解析情報114に登録されたレコードのレコード番号が設定される。ドメインの項目には、配信データを取得するためのURLの先頭からドメインまでの部分が設定されている。
【0056】
ヒット(サイズ)の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計をドメインごとに集計したものが設定される。ミス(サイズ)の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していなかったデータサイズの合計をドメインごとに集計したものが設定される。トータル(サイズ)の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1から要求された配信データのデータサイズの合計をドメインごとに集計したものが設定される。キャッシュヒット率(サイズ)の項目には、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計の、要求された配信データのデータサイズの合計に対する割合をドメインごとに集計したものが設定される。
【0057】
ヒット(回数)の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたヒット回数をドメインごとに集計したものが設定される。ミス(回数)の項目には、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していなかった回数をドメインごとに集計したものが設定される。トータル(回数)の項目にはユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求された要求回数をドメインごとに集計したものが設定される。キャッシュヒット率(回数)の項目には、ヒット回数の要求回数に対する割合をドメインごとに集計したものが設定される。
【0058】
以下、キャッシュサーバ100が実行する処理の手順について、詳細に説明する。まず、キャッシュデータが手動削除されるときの処理について説明する。
図9は、キャッシュデータ削除処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0059】
[ステップS11]キャッシュ削除部120は、キャッシュデータの削除操作を受け付けたか否かを判定する。例えば、キャッシュ削除部120は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・のいずれかを削除する指示を管理端末60から受け付けた場合、キャッシュデータの削除操作を受け付けたと判定する。キャッシュ削除部120は、キャッシュデータの削除操作を受け付けたと判定した場合、処理をステップS12に進める。また、キャッシュ削除部120は、キャッシュデータの削除操作を受け付けなかったと判定した場合、処理を終了する。
【0060】
[ステップS12]キャッシュ削除部120は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・のうち、ステップS11で受け付けたキャッシュデータの削除操作の対象のキャッシュデータを削除する。
【0061】
[ステップS13]キャッシュ削除部120は、ステップS12で削除したキャッシュデータの情報を削除情報112に登録する。例えば、キャッシュ削除部120は、No.の項目に削除情報112に登録されていないレコード番号を設定したレコードを削除情報112に登録する。キャッシュ削除部120は、登録したレコードのドメインの項目に、削除したキャッシュデータ(例えば、キャッシュデータ111-1)として記憶されていた配信データを取得するためのURLの先頭からドメインまでの部分を設定する。キャッシュ削除部120は、登録したレコードのURLの項目に、キャッシュデータ111-1として記憶されていた配信データを取得するためのURLを設定する。
【0062】
このようにして、キャッシュ削除部120は、キャッシュデータの削除操作の対象のキャッシュデータを削除し、削除したキャッシュデータの情報を削除情報112に登録する。これにより、キャッシュ削除部120は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶されていた配信データのうち、管理者の判断で手動削除された配信データを抽出できる。
【0063】
次に、解析結果表示処理について説明する。解析結果表示処理は、例えば、管理端末60からの要求に応じて実行される。
図10は、解析結果表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図10に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0064】
[ステップS21]解析部130は、キャッシュデータ解析処理を実行する。キャッシュデータ解析処理の詳細については後述する(図11参照)。
[ステップS22]解析部130は、ステップS21で実行したキャッシュデータ解析処理によって生成される解析情報114を記憶部110に保存する。
【0065】
[ステップS23]表示制御部140は、解析情報114を表示する。例えば、表示制御部140は、解析情報114を管理端末60に送信し、管理端末60に解析情報114を画面表示させる。
【0066】
このようにして、表示制御部140は、解析情報114を表示することで、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・が有効活用されているかを管理者に通知することができる。なお、解析部130は、ステップS21~S22の処理を定期的に(例えば、1日おきに)実行し、管理端末60からの要求に応じて、表示制御部140は、ステップS23の処理を実行してもよい。
【0067】
次に、キャッシュデータ解析処理処理について説明する。
図11は、キャッシュデータ解析処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図11に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0068】
[ステップS31]解析部130は、アクセスログ113に記録されたログデータをドメインごとのグループに仕分けする。例えば、解析部130は、URLの項目に設定されたURLの先頭からドメインまでの部分が同じログデータが同じグループとなるように、アクセスログ113に記録されたログデータを仕分けする。
【0069】
[ステップS32]解析部130は、ステップS31で仕分けしたグループを1つ選択し、選択したグループに含まれるログデータを集計対象とする。
[ステップS33]解析部130は、集計対象のログデータそれぞれを削除情報112と照合し、削除情報112に登録された配信データを要求したログデータを集計対象から除外する。例えば、解析部130は、集計対象のログデータのうち、削除情報112のURLの項目に設定されたURLがURLの項目に設定されているログデータを集計対象から除外する。
【0070】
[ステップS34]解析部130は、集計対象のログデータのデータサイズおよび要求回数を集計する。例えば、解析部130は、No.の項目に解析情報114に登録されていないレコード番号を設定したレコードを解析情報114に登録する。解析部130は、登録したレコードのドメインの項目に、集計対象のログデータのURLの項目に設定されたURLの先頭からドメインまでの部分を設定する。
【0071】
解析部130は、登録したレコードのヒット(サイズ)の項目に、集計対象のログデータのうち、結果コードの項目に「TCP_MEM_HIT/200」、または「TCP_HIT/200」が設定されたログデータのデータサイズの項目の数値の合計を設定する。解析部130は、登録したレコードのミス(サイズ)の項目に、集計対象のログデータのうち、結果コードの項目に「TCP_MISS/200」が設定されたログデータのデータサイズの項目の数値の合計を設定する。解析部130は、登録したレコードのトータル(サイズ)の項目に、集計対象のログデータのデータサイズの項目の数値の合計を設定する。
【0072】
解析部130は、登録したレコードのヒット(回数)の項目に、集計対象のログデータのうち、結果コードの項目に「TCP_MEM_HIT/200」、または「TCP_HIT/200」が設定されたログデータの数を設定する。解析部130は、登録したレコードのミス(回数)の項目に、集計対象のログデータのうち、結果コードの項目に「TCP_MISS/200」が設定されたログデータの数を設定する。解析部130は、登録したレコードのトータル(回数)の項目に、集計対象のログデータの数を設定する。
【0073】
[ステップS35]解析部130は、キャッシュヒット率を算出する。例えば、解析部130は、ステップS34で登録したレコードのキャッシュヒット率(サイズ)の項目に、ヒット(サイズ)の項目に設定された数値の、トータル(サイズ)の項目に設定された数値に対する割合を設定する。また、解析部130は、ステップS34で登録したレコードのキャッシュヒット率(回数)の項目に、ヒット(回数)の項目に設定された数値の、トータル(回数)の項目に設定された数値に対する割合を設定する。
【0074】
[ステップS36]解析部130は、ステップS31で仕分けしたグループをすべて選択したか否かを判定する。解析部130は、ステップS31で仕分けしたグループをすべて選択したと判定した場合、処理を終了する。また、解析部130は、ステップS31で仕分けしたグループをすべて選択していないと判定した場合、処理をステップS32に進める。
【0075】
このようにして、解析部130は、ドメインごとにキャッシュヒット率を算出する。これにより、解析部130は、配信元ごとのキャッシュデータ111-1,111-2,・・・の活用の評価をすることができる。なお、解析部130は、キャッシュヒット率を算出するときに、削除情報112に登録された配信データを除外してデータサイズおよび要求回数を集計する。これにより、解析部130は、キャッシュサーバ100の管理者の判断によるキャッシュヒット率への影響を除去して適切にキャッシュデータ111-1,111-2,・・・の活用の評価をすることができる。
【0076】
また、解析部130は、データサイズについてのキャッシュヒット率と要求回数についてのキャッシュヒット率とを算出する。これにより、解析部130は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・をキャッシュすることによる、配信サーバ50-1,50-2,・・・から取得するデータサイズの削減度合いと、アクセスする頻度の削減度合いとを評価できる。
【0077】
第2の実施の形態によれば、キャッシュサーバ100は、配信サーバ50-1,50-2,・・・から配信される配信データをキャッシュしたキャッシュデータ111-1,111-2,・・・を記憶する。キャッシュサーバ100は、ユーザ端末21a-1,21b-1からの配信データの要求量と、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたキャッシュヒット量とを、ドメインごとに集計する。そして、キャッシュサーバ100は、ドメインごとに集計した要求量とキャッシュヒット量とに基づいて、要求された配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していた度合いを示す指標値をドメインごとに算出する。これにより、キャッシュサーバ100は、配信元ごとのキャッシュデータ111-1,111-2,・・・の活用の評価をすることができる。
【0078】
また、キャッシュサーバ100は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶された配信データの削除操作を受け付けると、削除操作により削除された配信データを削除情報112に登録する。キャッシュサーバ100は、削除情報112に登録された配信データを除外して要求量とキャッシュヒット量とを集計する。これにより、キャッシュサーバ100は、管理者の判断で削除された配信データを集計から除外し、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・の活用の評価を適切にすることができる。
【0079】
また、キャッシュサーバ100は、ユーザ端末21a-1,21b-1からの配信データの要求回数と、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたヒット回数とをドメインごとに集計する。そして、キャッシュサーバ100は、ヒット回数の要求回数に対する割合をドメインごとに算出する。これにより、キャッシュサーバ100は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・をキャッシュすることによる、配信サーバ50-1,50-2,・・・へアクセスする頻度の削減度合いを評価できる。
【0080】
また、キャッシュサーバ100は、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたデータサイズの合計と、ユーザ端末21a-1,21b-1から配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計とをドメインごとに集計する。そして、キャッシュサーバ100は、配信データを要求されたときに配信データをキャッシュデータ111-1,111-2,・・・として記憶していたデータサイズの合計の、配信データを要求されたデータサイズの合計に対する割合をドメインごとに算出する。これにより、キャッシュサーバ100は、キャッシュデータ111-1,111-2,・・・をキャッシュすることによる、配信サーバ50-1,50-2,・・・から取得するデータサイズの削減度合いを評価できる。
【0081】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1-1,1-2,・・・ ユーザ端末
2-1,2-2,・・・ 配信サーバ
10 キャッシュサーバ
11 記憶部
11a-1,11a-2,・・・ キャッシュデータ
11b 削除情報
12 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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