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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081100
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】小動物用食器
(51)【国際特許分類】
   A01K 5/01 20060101AFI20230602BHJP
【FI】
A01K5/01 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194801
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】393022746
【氏名又は名称】ジェックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中谷 康富
【テーマコード(参考)】
2B102
【Fターム(参考)】
2B102AA15
2B102AB02
2B102AB22
(57)【要約】
【課題】スライド部やレール部材の破損が生じ難い小動物用食器を提供する。
【解決手段】動物用食器1は、上側に開口を有する容器2と、容器2に着脱可能に取り付けられるスライド部材3と、小動物が飼育されるケージC1にスライド部材3を固定するための固定部材4と、を備え、容器2は、容器本体21と、容器本体21の後壁212に配置され、スライド部材3を着脱可能なレール部材22と、を備え、レール部材22の長さ寸法L1は、後壁212の高さ寸法H2と実質的に同じ又は大きく、スライド部材3は、レール部材22と係合するスライド部31を備え、スライド部31は、レール部材22の長さの50%以上と係合する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側に開口を有する容器と、前記容器に着脱可能に取り付けられるスライド部材と、小動物が飼育されるケージに前記スライド部材を固定するための固定部材と、を備え、
前記容器は、容器本体と、前記容器本体の後壁に配置され、前記スライド部材を着脱可能なレール部材と、を備え、
前記レール部材の長さ寸法は、前記後壁の高さ寸法と実質的に同じ又は大きく、
前記スライド部材は、前記レール部材と係合するスライド部を備え、
前記スライド部は、前記レール部材の長さの50%以上と係合する、小動物用食器。
【請求項2】
前記スライド部材と前記固定部材との間に配置可能なスペーサを備える、請求項1に記載の小動物用食器。
【請求項3】
前記スライド部材又は前記固定部材は、雄ねじを備え、
前記雄ねじは、前記雄ねじの長さ方向に沿って延びる溝を備え、
前記スペーサは、前記雄ねじを挿通可能な挿通孔と、前記溝に嵌入可能な嵌入部と、を備える、請求項2に記載の小動物用食器。
【請求項4】
前記スライド部材は、前記固定部材に固定される被固定部を備え、
前記被固定部は、前記スライド部材が前記容器に取り付けられた状態において、前記後壁よりも上方に配置されている、請求項1~3の何れか1項に記載の小動物用食器。
【請求項5】
前記容器は、前記容器本体にスライド可能に取り付けられる網部を備え、
前記網部は、前記容器本体の前側に配置され、
前記容器本体の前壁上端は、前記網部の上端よりも低い位置に配置されている、請求項1~3の何れか1項に記載の小動物用食器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小動物用食器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、上側に開口を有する容器と、容器に着脱可能に取り付けられるスライド部材と、小動物が飼育されるケージにスライド部材を固定するための固定部材と、を備えた、小動物用食器が開示されている。容器には、スライド部材をスライドさせるためのレール部材が設けられ、スライド部材には、レール部材と係合されるスライド部が設けられている。
【0003】
ところで、当該レール部材の長さ寸法は、容器の後壁の高さ寸法よりも非常に小さい。これにより、レール部材とスライド部との係合長さが小さくなり、小動物が容器に乗った場合などにレール部材やスライド部が破損する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-24335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、スライド部やレール部材の破損が生じ難い小動物用食器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
小動物用食器は、上側に開口を有する容器と、前記容器に着脱可能に取り付けられるスライド部材と、小動物が飼育されるケージに前記スライド部材を固定するための固定部材と、を備え、前記容器は、容器本体と、前記容器本体の後壁に配置され、前記スライド部材を着脱可能なレール部材と、を備え、前記レール部材の長さ寸法は、前記後壁の高さ寸法と実質的に同じ又は大きく、前記スライド部材は、前記レール部材と係合するスライド部を備え、前記スライド部は、前記レール部材の長さの50%以上と係合する。
【0007】
斯かる構成によれば、スライド部とレール部材との係合長さを確保することができる。これにより、スライド部及びレール部材の強度を高めることができ、それぞれを破損し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係る小動物用食器の斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る小動物用食器の正面図である。
図3図3は、図2のIII-III線断面図である。
図4図4は、図2のIV-IV線断面図である。
図5図5は、同実施形態に係る小動物用食器の背面図である。
図6図6は、同実施形態に係る小動物用食器のスペーサのみを示した背面図である。
図7図7は、同実施形態におけるスペーサを取り付けてケージに固定した状態を示す図である。
図8図8は、同実施形態におけるスペーサを取り付けてケージに固定した状態を示す図である。
図9図9は、同実施形態におけるスライド部材に容器を取り付ける方法を示す図である。
図10図10は、実施形態2に係る小動物用食器の斜視図である。
図11図11は、同実施形態に係る小動物用食器の正面図である。
図12図12は、図11のXII-XII線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態1]
以下、実施形態1に係る小動物用食器について、図1図9を参照しながら説明する。なお、各図(図10図12も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
【0010】
図1に示すように、本実施形態に係る小動物用食器1は、小動物に餌を与えるための食器である。小動物としては、例えば、ウサギやフェレット、モルモット、チンチラなどが挙げられるが、特定の動物に限定されない。
【0011】
小動物用食器1が固定されるケージC1は、例えば、金属製の複数のワイヤを組み合わせることによって網目状に形成されたケージである。なお、ケージC1は、複数の貫通孔が設けられた樹脂製の板(例えば、アクリル板)で形成されたケージであってもよい。
【0012】
ケージC1は、小動物用食器1をケージC1に取り付ける際に障害となる障害物C11(図7参照)を備えていてもよい。障害物C11は、例えば、ケージC1の下端面から100mm程度の高さまで配置されている。障害物C11の厚み寸法は、例えば、20mmである。障害物C11としては、小動物の排泄物がケージC1の外側に飛び出すことを防止するガード部材などが挙げられる。
【0013】
図1図3に示すように、小動物用食器1は、上側に開口を有する容器2と、容器2に着脱可能に取り付けられるスライド部材3と、小動物が飼育されるケージC1の側壁にスライド部材3を固定するための固定部材4と、を備える。小動物用食器1は、樹脂で形成されているが、これに限られない。例えば、小動物用食器1は、木材や金属などで形成されていてもよい。
【0014】
容器2は、上側に開口を有する容器本体21と、スライド部材3を着脱可能なレール部材22と、を備える。容器本体21は、平面視において略四角形状に形成されている(図4参照)。容器本体21の前壁211は、側面視において前方向に向かって傾斜した形状(例えば、湾曲形状)である。容器本体21の前壁211の高さ寸法H1は、容器2の後壁212の高さ寸法H2よりも小さい。これにより、前壁211側から容器2内の餌を食べやすくすることができる。なお、容器本体21は上記に限られない。
【0015】
図3及び図4に示すように、レール部材22は、容器本体21の後壁212に配置されている。レール部材22の後面は、容器本体21(後壁212)の後面と実質的に面一である。これにより、小動物用食器1をケージC1に取り付けた際、容器本体21とケージC1との間の隙間を小さくすることができる。実質的に面一とは、各平面が同一平面上にあることのみを意味せず、2mm以下の段差及び5度以下の角度のズレを含む。本実施形態において、レール部材22は、後壁212の水平方向の中央部に配置されているが、これに限られない。
【0016】
レール部材22は、容器本体21の下面から上方向に沿って延びている。斯かる構成によれば、容器2の下側もスライド部材3で支持させることができる。これによる、小動物が餌を食べているときなどの容器2の揺れを抑えることができる。
【0017】
レール部材22(後述するレール部222)の上下方向の長さ寸法L1は、容器本体21の後壁212の高さ寸法H2と実質的に同じ又は大きい。実質的に同じとは、各寸法が同じであることのみを意味せず、5mm以下の寸法差を含む。本実施形態において、長さ寸法L1は、高さ寸法H2よりも大きい。即ち、レール部材22は、後壁212よりも上側に突出している。これにより、レール部材22の長さ寸法L1を確保することができる。また、レール部材22を後壁212よりも突出させることにより、後壁212の高さ寸法H2をレール部材22の長さ寸法L1と実質的に同じとした場合よりも、容器2の材料コストや重量の増加などを抑えることができる。
【0018】
レール部材22は、ベース部221と、ベース部221に支持され、スライド部材3と係合可能なレール部222と、を備える。本実施形態において、ベース部221は、平面視において略U字状に形成されている。ベース部221の前面は、後壁212の前面よりも前方に配置され、ベース部221の後部は、後壁212と接続されている。レール部222は、平面視において略T字状に形成されている。レール部222の前部は、ベース部221に接続され、レール部222の後面は、後壁212の後面と実質的に面一である。なお、ベース部221及びレール部222は、上記に限られない。
【0019】
レール部222の長さ寸法L1は、ベース部221の長さ寸法と実質的に同じであるが、これに限られない。例えば、レール部222の長さ寸法L1は、ベース部221の長さ寸法よりも短くてもよい。
【0020】
スライド部材3は、レール部材22(レール部222)と係合されるスライド部31と、レール部222がスライド部31の下方に移動することを防止するためのストッパー部32と、固定部材4によって固定される被固定部33と、スライド部31と被固定部33とを接続する接続部34と、を備える。ストッパー部32は、スライド部31の下端部に配置されている。
【0021】
スライド部31は、上下方向に沿って延びている。スライド部31は、レール部材22(レール部222)の長さL1の50%以上と係合している。本実施形態において、スライド部31は、平面視において略C字状に形成されており、レール部材22(レール部222)の長さL1の80%以上と係合している。これにより、レール部材22及びスライド部31の強度を高めることができる。また、小動物の悪戯などによってスライド部31とレール部材22との係合が解除されることを抑制することができる。なお、スライド部31は、上記に限られない。
【0022】
図5は、固定部材4を省略した小動物用食器1の背面図である。図1図3及び図5に示すように、被固定部33は、スライド部31の上方に配置されている。本実施形態において、被固定部33は、スライド部材3が容器2に取り付けられた状態において、容器本体21の後壁212よりも上方に配置されている。被固定部33は、ケージC1に固定された状態においてケージC1又は後述するスペーサ5(図7参照)と当接する当接部331と、当接部331から後方に突出する雄ねじ332と、を備える。なお、被固定部33は、上記に限られない。
【0023】
当接部331は、平板状に形成され、スライド部31よりも後方(例えば、10mm)に配置されている。これにより、厚み寸法の小さい障害物C11(図7参照)がケージC1とスライド部31との間に存在した場合でも、障害物C11を間に挟んだ状態でスライド部材3をケージC1に固定することができる。その結果、障害物C11を避けてスライド部材3をケージC1に固定する必要がなく、小動物用食器1を適切な位置に配置することができる。当接部331は、ケージC1に固定された状態において容器本体21の後壁212と実質的に平行である。実質的に平行とは、平行であることのみを意味せず、5度以下の角度のズレを含む。
【0024】
雄ねじ332の長さ寸法は、20mm~40mmであることが好ましい。雄ねじ332の長さ寸法を20mm以上とすることにより、スペーサ5(図7参照)を挟んでケージC1に固定することができる。雄ねじ332の長さ寸法を40mm以下とすることにより、ケージC1からの雄ねじ332の飛出しを小さくすることができる。
【0025】
雄ねじ332は、雄ねじ332の長さ方向に沿って延びる(雄ねじ332の後端から当接部331に向かって)延びる溝332aを備える。本実施形態おいて、溝332aは、雄ねじ332の後端から当接部331近傍まで延びている。溝332aは、後面視において十字状に形成されている。溝332aを設けることによって、ワイヤによって形成されたケージC1において、水平方向に延びるワイヤ及び/又は上下方向に延びるワイヤを溝332aに嵌め込んで、スライド部材3をケージC1に固定することができる。なお、溝332aは、上記に限られない。例えば、溝332aは、水平方向又は上下方向に沿って延びる略I字状の溝であってもよい。
【0026】
図3に示すように、レール部材22は、スライド部31との係合が解除されることを防止するための第1係合解除防止部223を備え、スライド部材3は、第1係合解除防止部223と嵌合される第2係合解除防止部35と、を備える。本実施形態において、第1係合解除防止部223は、レール部222の後面から後方に突出する突起であり、第2係合解除防止部35は、第1係合解除防止部223が嵌め込まれる貫通孔である。第2係合解除防止部35は、スライド部31に配置されている。
【0027】
なお、第1係合解除防止部223及び第2係合解除防止部35は、上記に限られない。例えば、第1係合解除防止部223は、貫通孔であってもよく、第2係合解除防止部35は、第1係合解除防止部223に嵌め込まれる突起であってもよい。
【0028】
図1及び図3に示すように、固定部材4は、容器本体21の後壁212の上方でスライド部材3をケージC1に固定する。本実施形態において、固定部材4は、ケージC1の外部からスライド部材3をケージC1に固定する。固定部材4は、略低背円筒状に形成され、固定部材4を貫通する貫通孔に雌ねじ41が設けられている。なお、固定部材4は、上記に限られない。
【0029】
図6図8に示すように、小動物用食器1は、スライド部材3と固定部材4との間に配置可能なスペーサ5を備える。スペーサ5の厚み寸法(前後方向の長さ寸法)は、雄ねじ332の長さ寸法よりも小さい。スペーサ5の厚み寸法は、障害物C11の厚み寸法などによって適宜設定される。スペーサ5は、小動物用食器1に限られず、例えば、小動物用トイレや小動物用飲料器などのケージC1に取り付けることが可能な小動物用生活用具に用いることができる。
【0030】
本実施形態において、スペーサ5は、後面視において略四角形状に形成され、スライド部材3とケージC1との間に配置されているが、これに限られない。例えば、スペーサ5は、円筒状に形成されていてもよく、ケージC1と固定部材4との間に配置されていてもよい(図8参照)。
【0031】
スペーサ5は、雄ねじ332を挿通可能な挿通孔51を備える。挿通孔51は、スペーサ5を貫通する円形状の貫通孔である。挿通孔51を設けることにより、雄ねじ332を挿通孔51に挿通させてスペーサ5を取り付けることができる。これにより、スペーサ5の取り付けが容易となる。
【0032】
本実施形態において、スペーサ5は、溝332aに嵌入可能な嵌入部52を備え、嵌入部52は、挿通孔51内に配置されている。本実施形態において、嵌入部52は、略十字状に形成されているが、これに限られない。例えば、嵌入部52は、略I字状に形成されていてもよい。なお、スペーサ5は、嵌入部52を備えない、という構成であってもよい。
【0033】
図9に示すように、スライド部材3の上方からレール部材22をスライド部31に係合させることによって、容器2をスライド部材3に取り付けることができる。なお、ケージC1とスライド部材3との固定は、容器2をスライド部材3に取り付けた状態で行ってもよく、容器2をスライド部材3に取り付ける前に行ってもよい。
【0034】
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る小動物用食器について、図10図12を参照しながら説明する。実施形態1に係る小動物用食器と同様の構成については、説明を省略する。
【0035】
図10図12に示すように、本実施形態に係る小動物用食器1は、容器2に線状餌を入れることができる。線状餌としては、乾牧草や生牧草、稲藁、生野菜などが挙げられる。
【0036】
容器2は、容器本体21にスライド可能に取り付けられる網部23を備える。本実施形態において、網部23は、金属製の複数のワイヤを組み合わせることによって形成され、側面視において後方側に湾曲した形状に形成されている。網部23を湾曲形状とすることにより、容器2の開口を上方に向かって狭めることができる。これにより、小動物が容器2の上方から線状餌を引っ張った際、引っ張られた線状餌と同時に他の線状餌が容器2の上方から外に飛び出すことを抑制することができる。網部23は、容器本体21の前側に配置されている。網部23の網目の形状や大きさは、小動物や線状餌の種類によって適宜設定される。なお、例えば、網部23は、樹脂や木材などで形成されていてもよい。
【0037】
容器本体21の前壁211の上端は、網部23の上端よりも低い位置に配置されている。本実施形態において、容器本体21の後壁212の高さ寸法H2は、レール部材22(レール部222)の長さ寸法L1と実質的に同じである。後壁212の下部は、下方に向かって前方に傾斜している。斯かる構成によれば、容器本体21の下部の線状餌を後壁212に沿って前側に滑られることができる。これにより、容器本体21の下部に溜まった線状餌を小動物が食べやすくすることができる。
【0038】
容器本体21は、網部23を取り付けるための一対の溝部214,214と、網部23を固定するための網固定部215と、を備える。溝部214は、容器本体21の両側壁213,213に配置されている。溝部214は、側壁213の上端で開口し、側壁213の下側まで延びている。溝部214の形状は、網部23の形状によって適宜設定される。
【0039】
網固定部215は、鉤状に形成され、容器本体21の下部に配置されている。網部23は、下方に突出する突出部231を備える。これにより、突出部231を鉤状の網固定部215に嵌めることによって、網部23を容器本体21に固定することができる。なお、容器本体21及び網部23は、上記に限られない。
【0040】
スライド部材3が容器2に取り付けられた状態において、当接部331の上端面は、容器本体21の後壁212の上端面と実質的に面一であり、雄ねじ332は、後壁212の上端面よりも下方に配置されている。
【0041】
以上より、本実施形態に係る小動物用食器1は、上側に開口を有する容器2と、容器2に着脱可能に取り付けられるスライド部材3と、小動物が飼育されるケージC1にスライド部材3を固定するための固定部材4と、を備え、容器2は、容器本体21と、容器本体21の後壁212に配置され、スライド部材3を着脱可能なレール部材22と、を備え、レール部材22の長さ寸法L1は、後壁212の高さ寸法H2と実質的に同じ又は大きく、スライド部材3は、レール部材22と係合するスライド部31を備え、スライド部31は、レール部材22の長さの50%以上と係合する。
【0042】
斯かる構成によれば、スライド部31とレール部材22との係合長さを確保することができる。これにより、スライド部31及びレール部材22の強度を高めることができ、それぞれを破損し難くすることができる。
【0043】
また、本実施形態のように、小動物用食器1は、スライド部材3と固定部材4との間に配置可能なスペーサ5を備える、という構成が好ましい。
【0044】
斯かる構成によれば、スライド部材3とケージC1との間にスペーサ5を配置することにより、スライド部材3とケージC1との隙間を調整することができる。これにより、ケージC1内部の下側に障害物C11が存在する場合でも、障害物C11をスライド部材3とケージC1との間に挟んだ状態で小動物用食器1をケージC1に取り付けることができる。その結果、小動物用食器1をケージC1に取り付ける際、障害物C11を避ける必要がなくなるので、例えば、小動物が餌を食べやすい位置に小動物用食器1を配置することができる。また、スペーサ5をケージC1と固定部材4との間に配置することにより、雄ねじ332が見え難くすることができ、ケージC1全体の美観を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態に係る小動物用食器1のように、スライド部材3又は固定部材4は、雄ねじ332を備え、雄ねじ332は、雄ねじ332の長さ方向に沿って延びる溝332aを備え、スペーサ5は、雄ねじ332を挿通可能な挿通孔51と、溝332aに嵌入可能な嵌入部52と、を備える、という構成が好ましい。
【0046】
斯かる構成によれば、嵌入部52を溝332aに嵌入することにより、雄ねじ332と雌ねじ41とを係合させた際、雄ねじ332が溝332a側に撓むことを抑制することができる。これにより、雄ねじ332が撓むことによって雄ねじ332と雌ねじ41との係合が解除されることを抑制することができる。
【0047】
また、本実施形態に係る小動物用食器1のように、スライド部材3は、固定部材4に固定される被固定部33を備え、被固定部33は、スライド部材3が容器2に取り付けられた状態において、後壁212よりも上方に配置されている、という構成が好ましい。
【0048】
斯かる構成によれば、ケージC1外部の下側に障害物C11が存在する場合でも、障害物C11の上方で小動物用食器1をケージC1に取り付けることができる。これにより、小動物用食器1をケージC1に取り付ける際、障害物C11を避ける必要がなくなるので、例えば、小動物が餌を食べやすい位置に小動物用食器1を配置することができる。
【0049】
また、本実施形態に係る小動物用食器1のように、容器2は、容器本体21にスライド可能に取り付けられる網部23を備え、網部23は、容器本体21の前側に配置され、容器本体21の前壁211上端は、網部23の上端よりも低い位置に配置されている、という構成が好ましい。
【0050】
斯かる構成によれば、容器2に線状餌を入れることができる。これにより、線状餌を入れることが可能な容器2をスライド部材3から取り外すことができ、スライド部材3をケージC1から取り外すことなく、容器2をケージC1から取り外すことができる。その結果、容器2の取り外しが容易となり、例えば、容器2の清掃を容易に行うことができる。
【0051】
また、本実施形態に係るスペーサ5は、ねじ長さ方向に沿って延びる溝332aを有する雄ねじ332を備える小動物用生活用具(小動物用食器1)に用いることが可能なスペーサ5であって、雄ねじ332を挿通可能な挿通孔51と、溝332aに嵌入可能な嵌入部52と、を備える、という構成が好ましい。
【0052】
斯かる構成によれば、嵌入部52を溝332aに嵌入することにより、雄ねじ332と雌ねじ41とを係合させた際、雄ねじ332が溝332a側に撓むことを抑制することができる。これにより、雄ねじ332が撓むことによって雄ねじ332と雌ねじ41との係合が解除されることを抑制することができる。
【0053】
なお、小動物用食器1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、小動物用食器1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0054】
本実施形態において、被固定部33は、雄ねじ332を備え、固定部材4は、雌ねじ41を備える、という構成であるが、これに限られない。例えば、被固定部33は、雌ねじを備え、固定部材4は、雄ねじを備えるという、構成であってもよい。また、その他の固定手段(例えば、スナップフィットなど)で被固定部33を固定部材4でケージC1に固定してもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…小動物用食器、2…容器、21…容器本体、211…前壁、212…後壁、213…側壁、214…溝部、215…網固定部、22…レール部材、221…ベース部、222…レール部、223…第1係合解除防止部、23…網部、231…突出部、3…スライド部材、31…スライド部、32…ストッパー部、33…被固定部、331…当接部、332…雄ねじ、332a…溝、34…接続部、35…第2係合解除防止部、4…固定部材、41…雌ねじ、5…スペーサ、51…挿通孔、52…格子部、C1…ケージ、C11…障害物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12