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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081166
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/14 20060101AFI20230602BHJP
   H01H 13/04 20060101ALI20230602BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
H01H13/14 B
H01H13/04 A
G06F1/16 312G
G06F1/16 312L
G06F1/16 312E
G06F1/16 312D
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194897
(22)【出願日】2021-11-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】風間 康司
【テーマコード(参考)】
5G206
【Fターム(参考)】
5G206AS17H
5G206CS04N
5G206DS01N
5G206GS05
5G206HU05
5G206HU13
5G206KS03
5G206NS09
(57)【要約】
【課題】スイッチを直接的に押す押込部品が操作されたときの騒音の発生を抑制可能な電子機器を提供することである。
【解決手段】電子機器は、外壁を有する筐体と、筐体の外部に位置する操作部から第1の方向に延びる貫通部を有し、筐体を連通する貫通孔を貫通部が通る、少なくとも一つの押込部品と、筐体の内部に配置され、第1の方向における貫通部の端部に向く実装面を有する、回路基板と、少なくとも一つのスイッチと、筐体の内部で貫通部と結合され、外壁に当接すると押込部品が第2の方向に移動することを制限する、少なくとも一つの制限部品と、制限部品が取り付けられた取付部と、取付部に接続される変形部と、を有する弾性部品と、を備え、変形部は、貫通部がスイッチを押す位置にあるときに、実装面に当接するとともに、弾性変形することで当該弾性変形の復元力で制限部品を第2の方向に押す。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁を有する筐体と、
前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通り、前記筐体に対して前記第1の方向と当該第1の方向の反対の第2の方向とに移動可能である、少なくとも一つの押込部品と、
前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面を有する、基板と、
前記実装面に実装され、前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置する、少なくとも一つのスイッチと、
前記筐体の内部で前記貫通部と結合され、前記外壁に当接すると前記押込部品が前記第2の方向に移動することを制限する、少なくとも一つの制限部品と、
前記制限部品が取り付けられた取付部と、前記取付部に接続されるとともに前記外壁と前記実装面との間で前記実装面と交差する方向に延びる変形部と、を有する弾性部品と、
を備え、
前記変形部は、前記貫通部が前記スイッチを押す位置にあるときに、前記実装面に当接するとともに、弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記制限部品を前記第2の方向に押す、
電子機器。
【請求項2】
前記外壁は、金属製であって電磁波を送受信するよう構成されたアンテナ部、を有し、
前記貫通孔は、前記アンテナ部に設けられ、
前記基板は、前記アンテナ部から離間している、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
複数の前記押込部品と、
複数の前記スイッチと、
複数の前記制限部品と、
を備え、
前記弾性部品は、複数の前記取付部の其々に前記制限部品が取り付けられる、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の内部に向く第1の内面を有する、パネル、
をさらに備え、
前記筐体は、前記外壁に接続された底壁を有し、
前記底壁は、前記第1の内面に向く第2の内面を有し、
前記外壁は、前記底壁と前記パネルとの間で前記筐体の内部の空間を囲み、
前記弾性部品は、間隔を介して前記第1の内面及び前記第2の内面のうち一方に向く平面と、前記平面から突出するとともに前記第1の内面及び前記第2の内面のうち前記一方に接触する突起と、を有する、
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項5】
外壁を有する筐体と、
前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通る、押込部品と、
前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面と、前記実装面に実装されるとともに前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置するスイッチと、を有する回路基板と、
前記筐体の内部で前記貫通部と結合された結合部と、前記結合部に接続されるとともに前記結合部と前記回路基板との間に位置する弾性部と、を有し、前記貫通部が前記スイッチを押す第1の位置と、前記結合部が前記外壁に当接することで前記押込部品が前記外壁に対して前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動することを制限する第2の位置と、の間で移動可能に前記押込部品を保持し、前記第1の位置において前記弾性部が前記回路基板と前記結合部との間で弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記結合部を前記第2の方向に押す、保持部品と、
を備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タブレットのような電子機器は、ボタンのような押込部品を有する。当該押込部品は、ユーザに押し込まれることで、筐体の内部に配置されたスイッチを押す。押込部品は、他の部品を介してスイッチを押す場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-071254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
押込部品が他の部品を介してスイッチを押す場合、押込部品の操作感覚が低下してしまう虞がある。一方、押込部品が直接的にスイッチを押す場合、押込部品が押されたときに、硬質な部品同士の衝突により騒音が発生する虞がある。
【0005】
本発明が解決する課題の一例は、スイッチを直接的に押す押込部品が操作されたときの騒音の発生を抑制可能な電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器は、外壁を有する筐体と、前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通り、前記筐体に対して前記第1の方向と当該第1の方向の反対の第2の方向とに移動可能である、少なくとも一つの押込部品と、前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面を有する、基板と、前記実装面に実装され、前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置する、少なくとも一つのスイッチと、前記筐体の内部で前記貫通部と結合され、前記外壁に当接すると前記押込部品が前記第2の方向に移動することを制限する、少なくとも一つの制限部品と、前記制限部品が取り付けられた取付部と、前記取付部に接続されるとともに前記外壁と前記実装面との間で前記実装面と交差する方向に延びる変形部と、を有する弾性部品と、を備え、前記変形部は、前記貫通部が前記スイッチを押す位置にあるときに、前記実装面に当接するとともに、弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記制限部品を前記第2の方向に押す。
【0007】
前記電子機器では、前記外壁は、金属製であって電磁波を送受信するよう構成されたアンテナ部、を有し、前記貫通孔は、前記アンテナ部に設けられ、前記基板は、前記アンテナ部から離間している。
【0008】
前記電子機器では、複数の前記押込部品と、複数の前記スイッチと、複数の前記制限部品と、を備え、前記弾性部は、複数の前記取付部の其々に前記制限部品が取り付けられる。
【0009】
前記電子機器では、前記筐体に取り付けられ、前記筐体の内部に向く第1の内面を有する、パネル、をさらに備え、前記筐体は、前記外壁に接続された底壁を有し、前記底壁は、前記第1の内面に向く第2の内面を有し、前記外壁は、前記底壁と前記パネルとの間で前記筐体の内部の空間を囲み、前記弾性部は、間隔を介して前記第1の内面及び前記第2の内面のうち前記一方に向く平面と、前記平面から突出するとともに前記第1の内面及び前記第2の内面のうち一方に接触する突起と、を有する。
【0010】
本発明の他の電子機器は、外壁を有する筐体と、前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通る、押込部品と、前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面と、前記実装面に実装されるとともに前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置するスイッチと、を有する回路基板と、前記筐体の内部で前記貫通部と結合された結合部と、前記結合部に接続されるとともに前記結合部と前記回路基板との間に位置する弾性部と、を有し、前記貫通部が前記スイッチを押す第1の位置と、前記結合部が前記外壁に当接することで前記押込部品が前記外壁に対して前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動することを制限する第2の位置と、の間で移動可能に前記押込部品を保持し、前記第1の位置において前記弾性部が前記回路基板と前記結合部との間で弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記結合部を前記第2の方向に押す、保持部品と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上記態様によれば、押込部品が操作されたときの騒音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図2図2は、第1操作ボタン及び第2操作ボタンを分解した斜視図である。
図3図3は、本実施形態に係る第1操作ボタン及び第1制限部を示す斜視図である。
図4図4は、本実施形態に係る弾性部を示す斜視図である。
図5図5は、本実施形態に係る電子機器の断面を示す断面図である。
図6図6は、本実施形態に係る電子機器の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、一つの実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。なお、本明細書において、実施形態に係る構成要素及び当該要素の説明が、複数の表現で記載されることがある。構成要素及びその説明は、一例であり、本明細書の表現によって限定されない。構成要素は、本明細書におけるものとは異なる名称でも特定され得る。また、構成要素は、本明細書の表現とは異なる表現によっても説明され得る。
【0014】
図1は、本実施形態に係る電子機器10を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の電子機器10は、例えば、タブレット端末である。なお、電子機器10は、この例に限られず、デスクトップコンピュータ、ノートブック型(クラムシェル型)のパーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機器、デジタルカメラ、又は他の電子機器であっても良い。
【0015】
各図面に示されるように、本明細書において、便宜上、X軸、Y軸及びZ軸が定義される。X軸とY軸とZ軸とは、互いに直交する。X軸は、電子機器10の短手方向に沿って設けられる。Y軸は、電子機器10の長手方向に沿って設けられる。Z軸は、電子機器10の高さ方向に沿って設けられる。
【0016】
さらに、本明細書において、X方向、Y方向及びZ方向が定義される。X方向は、X軸に沿う方向であって、X軸の矢印が示す+X方向と、X軸の矢印の反対方向である-X方向とを含む。Y方向は、Y軸に沿う方向であって、Y軸の矢印が示す+Y方向と、Y軸の矢印の反対方向である-Y方向とを含む。Z方向は、Z軸に沿う方向であって、Z軸の矢印が示す+Z方向と、Z軸の矢印の反対方向である-Z方向とを含む。
【0017】
電子機器10は、パネルカバー12の内側に表示装置60を備える。パネルカバー12は、パネルの一例である。パネルカバー12は、高さ方向(Z軸方向)に直交する面(すなわちXY平面に略平行な面)の一部を構成し、筐体11に取り付けられている。また、パネルカバー12は、筐体11の内部に向く第1の内面121を有する。表示装置60は、タッチパネル付きの液晶ディスプレイやタッチパネル付きの有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。
【0018】
また、電子機器10は、上面に設けられたパネルカバー12と、筐体11とを備える。筐体11は、パネルカバー12の周りを囲う側壁13と、側壁13を挟んでパネルカバー12の反対側に設けられた底壁14とを備える。側壁13は、外壁の一例である。底壁14は、側壁13に接続される。底壁14は、電子機器10の内側に、第1の内面121に向く第2の内面141を有する。
【0019】
側壁13は、底壁14とパネルカバー12との間で筐体11の内部の空間を囲む。側壁13は、第1側壁絶縁部13a、及び第2側壁絶縁部13bを備える。第1側壁絶縁部13a、及び第2側壁絶縁部13bは、合成樹脂などの絶縁体で形成される。
【0020】
側壁13は、第1側壁絶縁部13aと第2側壁絶縁部13bとに挟まれた間にアンテナ部70を備える。アンテナ部70は、例えば、アルミニウムなどの金属製であって電磁波を送受信するように構成される。そして、アンテナ部70は、電子機器10のアンテナとして使用される。
【0021】
また、側壁13は、アンテナ部70に第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bを備える。第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bは、ユーザにより押し込まれる部品であり、押込部品の一例である。なお、図1に示す電子機器10は、第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bの2つの押込部品を有している。しかしながら、電子機器10は、少なくとも一つの押込部品を有していればよい。
【0022】
第1操作ボタン20aは、例えば、電子機器10の電源に関する操作を受け付ける。第2操作ボタン20bは、例えば、電子機器10の音量に関する操作を受け付ける。具体的には、第2操作ボタン20bは、音量を上げる操作や音量を下げる操作を受け付ける。なお、第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bは、アンテナ部70に限らず、他の部分に、配置されていてもよい。
【0023】
図2は、第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bを分解した斜視図である。第1操作ボタン20aは、筐体11の外部に位置する第1操作部21aと、第1操作部21aから+X方向に延びる第1貫通部22aとを備える。+X方向は、第1の方向の一例である。第1操作ボタン20aは、側壁13のアンテナ部70に設けられて筐体11の内部と外部とを連通する第1貫通孔16aを第1貫通部22aが通り、筐体11に対して+X方向と、+X方向の反対の-X方向とに移動可能である。-X方向は、第2の方向の一例である。
【0024】
更に詳しくは、第1操作部21aは、側壁13に沿ってY方向に長い楕円形の板状に形成される。そして、第1操作部21aは、側壁13においてユーザに押し込まれる。第1貫通部22aは、第1操作部21aの略中央から突出し、略円柱状に形成される。
【0025】
第2操作ボタン20bは、筐体11の外部に位置する第2操作部21bと、第2操作部21bから+X方向に延びる第2貫通部22bと、第2操作部21bから+X方向に延びる第3貫通部22cとを備える。第2操作ボタン20bは、側壁13のアンテナ部70に設けられて筐体11の内部と外部とを連通する第2貫通孔16bを第2貫通部22bが通り、第3貫通孔16cを第3貫通部22cが通り、筐体11に対して+X方向と、+X方向の反対の-X方向とに移動可能である。
【0026】
更に詳しくは、第2操作部21bは、側壁13に沿ってY方向に長い楕円形の板状に形成される。そして、第2操作部21bは、側壁13においてユーザに押し込まれる。第2貫通部22bは、第2操作部21bの-Y方向側に設けられ、略円柱状に形成される。第3貫通部22cは、第2操作部21bの+Y方向側に設けられ、略円柱状に形成される。第1貫通部22a、第2貫通部22b、及び第3貫通部22cを区別しない場合には、貫通部22と呼称する。
【0027】
第1貫通部22aは、第1止水リング17aが取り付けられる。第2貫通部22bは、第2止水リング17bが取り付けられる。第3貫通部22cは、第3止水リング17cが取り付けられる。第1止水リング17a、第2止水リング17b、及び第3止水リング17cを区別しない場合には、止水リング17と呼称する。止水リング17は、水等の液体が電子機器10の内部に侵入することを抑制する。止水リング17は、合成ゴムなどの弾性を有する材料により円環状に形成される。
【0028】
ここで、側壁13のアンテナ部70は、パネルカバー12と略垂直な外面701に第1凹部15aと、第2凹部15bとを備える。第1凹部15aは、第1操作ボタン20aの第1操作部21aが埋め込まれる凹部である。また、第1凹部15aは、第1操作部21aが埋め込まれた場合に第1貫通部22aに対応する位置に、第1貫通孔16aが設けられる。第1貫通孔16aは、側壁13を貫通する孔である。第1貫通部22aは、第1貫通孔16aを通過して、側壁13よりも内側に進入する。また、第1貫通部22aは、側壁13のアンテナ部70に設けられる。
【0029】
第2凹部15bは、第2操作ボタン20bの第2操作部21bが埋め込まれる凹部である。また、第2凹部15bは、第2操作部21bが埋め込まれた場合に第2貫通部22bに対応する位置に、第2貫通孔16bが設けられ、第3貫通部22cに対応する位置に第3貫通孔16cが設けられる。第2貫通孔16b及び第3貫通孔16cは、側壁13を貫通する孔である。
【0030】
第2貫通部22bは、第2貫通孔16bを通過して、側壁13よりも内側に進入する。第3貫通部22cは、第3貫通孔16cを通過して、側壁13よりも内側に進入する。また、第2貫通部22b及び第3貫通部22cは、側壁13のアンテナ部70に設けられる。第1貫通孔16a、第2貫通孔16b、及び第3貫通孔16cを区別しない場合には、貫通孔16と呼称する。
【0031】
筐体11の内部には、弾性部品40、及びスイッチ基板15が配置される。スイッチ基板15は、回路基板の一例である。弾性部品40は、第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bの押下に対して弾性力を提供する。弾性部品40は、シリコンなどの弾性体により形成される。
【0032】
また、弾性部品40は、第1取付部44a、第2取付部44b、及び第3取付部44cを有する。第1取付部44aは、第1制限部品30aが取り付けられる溝である。第2取付部44bは、第2制限部品30bが取り付けられる溝である。第3取付部44cは、第3制限部品30cが取り付けられる溝である。すなわち、弾性部品40は、第1取付部44a、第2取付部44b、及び第3取付部44cの其々に第1制限部品30a、第2制限部品30b、及び第3制限部品30cが取り付けられる。
【0033】
ここで、第1取付部44a、第2取付部44b、及び第3取付部44cの取り付け方法は限定しない。例えば、第1取付部44a、第2取付部44b、及び第3取付部44cは、第1制限部品30a、第2制限部品30b、及び第3制限部品30cと一体成型により取り付けられる。
【0034】
弾性部品40は、第1制限部品30a、第2制限部品30b、及び第3制限部品30cが装着される。第1制限部品30aは、第1貫通部22aと連結して、第1貫通孔16aから第1貫通部22aが抜けてしまうことを制限する。第2制限部品30bは、第2貫通部22bと連結して、第2貫通孔16bから第2貫通部22bが抜けてしまうことを制限する。第3制限部品30cは、第3貫通部22cと連結して、第3貫通孔16cから第3貫通部22cが抜けてしまうことを制限する。第1制限部品30a、第2制限部品30b、及び第3制限部品30cを区別しない場合には、制限部品30と呼称する。第1取付部44a、第2取付部44b、及び第3取付部44cを区別しない場合には、取付部44と呼称する。
【0035】
このように、弾性部品40は、複数の取付部44の其々に制限部品30が取り付けられる。すなわち、複数の制限部品30は、一つの弾性部品40に取り付けられる。よって、電子機器10は、複数の制限部品30が別々に動くことを抑制でき、電子機器10の組み立てを容易にすることができる。
【0036】
スイッチ基板15は、筐体11の内部に配置される。スイッチ基板15は、基板51を有する。基板51は、例えば、プリント配線板(PWB)である。基板51は、+X方向における貫通部22の端部に向く実装面511を有する。スイッチ基板15は、台座52に配置される。スイッチ基板15では、第1スイッチ53a、第2スイッチ53b、及び第3スイッチ53cが実装面511に実装される。
【0037】
第1スイッチ53aは、電子機器10の電源に関する操作を受け付けるスイッチである。第2スイッチ53bは、電子機器10の音量に関する操作を受け付けるスイッチである。例えば、第2スイッチ53bは、電子機器10の音量を上げる操作を受け付ける。第3スイッチ53cは、電子機器10の音量に関する操作を受け付けるスイッチである。例えば、第3スイッチ53cは、電子機器10の音量を下げる操作を受け付ける。第1スイッチ53a、第2スイッチ53b、及び第3スイッチ53cは、スイッチ基板15の実装面511に実装され、+X方向における貫通部22の端部と実装面511との間に位置する。
【0038】
スイッチ基板15は、第1貫通部22a、第2貫通部22b、及び第3貫通部22cの其々と隣接する位置に配置される。また、スイッチ基板15は、アンテナ部70から離間した位置に配置される。電子機器10は、アンテナとして利用される外壁のアンテナ部70を貫通する第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bによりスイッチ53の操作を可能にする。そして、電子機器10は、スイッチ53が実装されるとともに電気回路が設けられるスイッチ基板15をアンテナ部70から離間することにより、スイッチ基板15がアンテナの性能に影響を及ぼすことを抑制できる。
【0039】
第1操作ボタン20aは、ユーザにより+X方向に押下された場合に、第1貫通部22aが第1スイッチ53aを押下する。そして、ユーザが第1操作ボタン20aの押下を終了した場合に、弾性部品40は、復元力により押下される前の位置まで第1操作ボタン20aを戻す。
【0040】
第2操作ボタン20bは、ユーザにより+X方向に押下された場合に、第2貫通部22bが第2スイッチ53bを押下する。そして、ユーザが第2操作ボタン20bの押下を終了した場合に、弾性部品40は、復元力により押下される前の位置まで第2操作ボタン20bを戻す。
【0041】
第2操作ボタン20bは、ユーザにより+X方向に押下された場合に、第3貫通部22cが第3スイッチ53cを押下する。そして、ユーザが第2操作ボタン20bの押下を終了した場合に、弾性部品40は、復元力により押下される前の位置まで第2操作ボタン20bを戻す。第1スイッチ53a、第2スイッチ53b、及び第3スイッチ53cを区別しない場合には、スイッチ53と呼称する。
【0042】
次に、貫通部22と、制限部品30とについて詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る第1操作ボタン20a、及び第1制限部品30aを示す斜視図である。
【0043】
貫通部22は、取付溝24、及び連結溝26を備える。取付溝24は、連結溝26よりも第1操作部21a側に設けられた溝である。取付溝24の内径は、止水リング17の内径と略同じ大きさに形成される。取付溝24は、止水リング17が取り付けられる。
【0044】
連結溝26は、取付溝24よりも内側に設けられた溝である。連結溝26は、制限部品30に設けられた間隙38と略同じ大きさに形成される。連結溝26に制限部品30の一部が嵌り、制限部品30の間隙38に貫通部22の一部が挟まれることにより、制限部品30が貫通部22と連結する。
【0045】
制限部品30は、筐体11の内部で貫通部22と結合され、側壁13に当接すると第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bが-X方向に移動することを制限する。更に詳しくは、制限部品30は、パネルカバー12と略平行に配置される平坦な板状の平坦部31を備える。平坦部31は、弾性部品40の取付部44に取り付けられる。また、制限部品30は、-X方向における平坦部31の端部から-Y方向に屈曲する屈曲部33を有する。
【0046】
制限部品30は、Y方向における屈曲部33の両端から、Y方向の略中心に向かって延びる湾曲した第1アーム部36及び第2アーム部37を有する。第1アーム部36と第2アーム部37との間には、貫通部22のうち連結溝26が設けられた部分よりも僅かに狭い隙間が形成される。また、第1アーム部36と第2アーム部37との先端は、外側に向かうに従って広がっている。すなわち、第1アーム部36と第2アーム部37との先端は、第1アーム部36と第2アーム部37との間の隙間に貫通部22を挿入しやすくなっている。
【0047】
また、制限部品30は、屈曲部33の略中央であって、間隙38を挟んだ両側に、第1突出部34と第2突出部35とを有する。第1突出部34及び第2突出部35は、-Z方向に延びる板状の突起である。第1突出部34と第2突出部35との間隙38は、貫通部22の連結溝26が設けられた部分と略同じ大きさを有する。
【0048】
第1アーム部36と第2アーム部37と間の隙間は、貫通部22が押し付けられる場合に、広がる。そして、貫通部22は、第1アーム部36と第2アーム部37との間の隙間から、間隙38に挿入される。貫通部22は、第1突出部34と第2突出部35とが連結溝26に嵌められることにより制限部品30と連結する。また、第1アーム部36と第2アーム部37と間の隙間は、中央に向かうに従って狭まっているため、間隙38から連結溝26が抜かれることを抑制している。
【0049】
次に、弾性部品40について説明する。図4は、本実施形態に係る弾性部品40を示す斜視図である。
【0050】
弾性部品40は、制限部品30が取り付けられた取付部44と、取付部44に接続されるとともに側壁13とスイッチ基板15の実装面511との間で、実装面511と交差する略X方向に延びる第1支持板46及び第2支持板47を有する。第1支持板46及び第2支持板47は、変形部及び弾性部の一例である。そして、第1支持板46及び第2支持板47は、貫通部22がスイッチ53を押す位置にあるときに、実装面511に当接するとともに、弾性変形することで弾性変形の復元力で制限部品30を-X方向に押す。
【0051】
更に詳しくは、弾性部品40は、パネルカバー12と略平行な第1平面部41a、第2平面部41b、及び第3平面部41cを備える。第1平面部41a、第2平面部41b、及び第3平面部41cは、略平面な板状に形成される。第1平面部41a、第2平面部41b、及び第3平面部41cは、+Y方向に並べて配置される。第1平面部41aと、第2平面部41bと、第3平面部41cとを区別しない場合には、平面部41と呼称する。
【0052】
弾性部品40は、第1平面部41aと、第2平面部41bとの間に、第1吸収部42を備える。また、弾性部品40は、第2平面部41bと、第3平面部41cとの間に、第2吸収部43を備える。第1吸収部42及び第2吸収部43は、U字型に形成された板である。第1吸収部42及び第2吸収部43は、U字型に形成されているため、屈曲しやすい。これにより、第1吸収部42及び第2吸収部43は、Y方向における寸法公差を吸収する。また、第1吸収部42及び第2吸収部43は、Y方向の圧力を吸収する。
【0053】
また、第1平面部41aは、第1取付部44aが設けられ、第1制限部品30aを内蔵する。第1支持板46aと第2支持板47aとは、第1制限部品30aの両端の近傍において第1平面部41aから-Z方向に延びる板状に形成される。第1支持板46aは、間隔を介して第2の内面141に向く平面460aと、平面460aから突出するとともに第2の内面141に接触する第1凸部461a及び第2凸部462aとを備える。同様に、第2支持板47aは、間隔を介して第2の内面141に向く平面470aと、平面470aから突出するとともに第2の内面141に接触する第3凸部471a及び第4凸部472aとを備える。第1凸部461a、第2凸部462a、第3凸部471a、及び第4凸部472aは、突起の一例である。
【0054】
第1凸部461a、第2凸部462a、第3凸部471a、及び第4凸部472aは、これらが無い場合と比較して、第1支持板46a及び第2支持板47aが第2の内面141と接触する面積を少なくする。これにより、第1凸部461a、第2凸部462a、第3凸部471a、及び第4凸部472aは、摩擦力を低減する。
【0055】
また、第2平面部41bは、第2取付部44bが設けられ、第2制限部品30bを内蔵する。第1支持板46bと第2支持板47bとは、第2制限部品30bの両端の近傍において第2平面部41bから-Z方向に延びる板状に形成される。第1支持板46bは、間隔を介して第2の内面141に向く平面460bと、平面460bから突出するとともに第2の内面141に接触する第1凸部461b及び第2凸部462bとを備える。同様に、第2支持板47bは、間隔を介して第2の内面141に向く平面470bと、平面470bから突出するとともに第2の内面141に接触する第3凸部471b及び第4凸部472bとを備える。
【0056】
また、第3平面部41cは、第3取付部44cが設けられ、第3制限部品30cを内蔵する。第1支持板46cと第2支持板47cとは、第3制限部品30cの両端の近傍において第3平面部41cから-Z方向に延びる板状に形成される。第1支持板46cは、間隔を介して第2の内面141に向く平面460cと、平面460cから突出するとともに第2の内面141に接触する第1凸部461c及び第2凸部462cとを備える。同様に、第2支持板47cは、間隔を介して第2の内面141に向く平面470cと、平面470cから突出するとともに第2の内面141に接触する第3凸部471c及び第4凸部472cとを備える。
【0057】
第1支持板46aと、第1支持板46bと、第1支持板46cとを区別しない場合には、第1支持板46と呼称する。第2支持板47aと、第2支持板47bと、第2支持板47cとを区別しない場合には、第2支持板47と呼称する。
【0058】
また、第1平面部41aは、間隔を介してパネルカバー12の第1の内面121に向く平面411aと、平面411aから突起した第1突起部48を備える。同様に、第2平面部41bは、間隔を介してパネルカバー12の第1の内面121に向く平面411bと、平面411bから突起した第2突起部49を備える。第1突起部48及び第2突起部49は、突起の一例である。なお、図4に示す弾性部品40は、第1突起部48と、第2突起部49との2つの突起を有している。しかしながら、突起は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0059】
ユーザがパネルカバー12に接触した場合に、第1突起部48又は第2突起部49が、パネルカバー12の第1の内面121と接触する。このように、面接触ではなく、点で接触するため、第1突起部48及び第2突起部49は、パネルカバー12の第1の内面121と、弾性部品40と接触することによる摩擦を低減することができる。
【0060】
図5は、本実施形態に係る電子機器10の断面を示す断面図である。貫通部22の一部は、貫通孔16を通過して側壁13よりも、電子機器10の内側に配置される。第1操作部21a又は第2操作部21bがユーザにより+X方向に押下された場合に、貫通部22には、+X方向に力がかかる。制限部品30は、貫通部22に結合されているため、貫通部22によって+X方向に押され、弾性部品40を+X方向に押す。弾性部品40の第1支持板46及び第2支持板47は、実装面511に当接した後、移動する制限部品30と実装面511との間でX方向に圧縮される。さらに、制限部品30が+X方向に移動した場合に、第1支持板46及び第2支持板47は、座屈する。これにより、貫通部22は、スイッチ基板15に設けられたスイッチ53を押下する。
【0061】
ユーザが第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bの押下を終了した場合に、スイッチ53が貫通部22を-X方向に押す。また、第1支持板46及び第2支持板47は、弾性体であるため、復元力により-X方向に貫通部22を移動させる。これにより、弾性部品40は、ユーザにより押下される前の位置に第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bを移動する。
【0062】
また、貫通部22は、取付溝24に止水リング17が取り付けられる。そして、止水リング17は、貫通部22と貫通孔16の内面とに挟まれることにより、貫通部22と貫通孔16の内面との間の隙間を塞ぐ。これにより、止水リング17は、貫通孔16から、電子機器10の側壁13内側に水が侵入することを抑制する。
【0063】
図6は、本実施形態に係る電子機器10の断面を示す断面図である。側壁13のアンテナ部70は、側壁13の内側であってZ方向と平行な内面は内部絶縁部18に覆われている。内部絶縁部18は、合成樹脂などの絶縁材料により形成されている。
【0064】
また、筐体11は、アンテナ部70の周囲を囲うように底面絶縁部13cが設けられている。底面絶縁部13cは、合成樹脂などの絶縁材料により形成されている。このように、アンテナ部70は、第1側壁絶縁部13aと、第2側壁絶縁部13bと、内部絶縁部18と、底面絶縁部13cとに囲われる。
【0065】
また、弾性部品40は、パネルカバー12の内側に配置される。ここで、弾性部品40は、第1平面部41aに第1突起部48が設けられ、第2平面部41bに第2突起部49が設けられている。ユーザがパネルカバー12に接触した場合に、パネルカバー12は、第1突起部48又は第2突起部49と接触する。よって、第1突起部48及び第2突起部49は、パネルカバー12と弾性部品40との接触により発生する摩擦を低減することができる。
【0066】
電子機器10は、弾性部品40の平面411aが第2の内面141に接触する場合に比べ、弾性部品40に生じる摩擦を低減することができ、ひいては第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bの移動を滑らかにすることができる。例えば、ユーザが接触したことによりパネルカバー12が押し下げられると、第1の内面121と第2の内面141との間で弾性部品40が圧縮される。この場合、第1突起部48又は第2突起部49は、他の部分よりも弾性変形しやすく、他の部分の変形を緩和することができる。これにより、電子機器10は、パネルカバー12が押し下げられたときに第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bの操作感覚に影響が生じることを抑制できる。
【0067】
以上の説明において、制限部品30と弾性部品40とが個別に説明されたが、制限部品30と弾性部品40とは、一つの保持部品900として説明され得る。保持部品900は、制限部品30と弾性部品40とを有する。保持部品900は、結合部910を有する。結合部910は、制限部品30と平面部41及び取付部44を含む部分である。すなわち、結合部910は、筐体11の内部で貫通部22と結合される。第1支持板46及び第2支持板47は、結合部910に接続されるとともに、結合部910とスイッチ基板15との間に位置する。
【0068】
保持部品900は、貫通部22がスイッチ53を押す第1の位置と、結合部910が側壁13に当接することで第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bが側壁13に対して+X方向とは反対の-X方向に移動することを制限する第2の位置と、の間で移動可能に第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bを保持する。そして、第1の位置において保持部品900は、第1支持板46及び第2支持板47がスイッチ基板15と結合部910との間で弾性変形することで当該弾性変形の復元力で結合部910を-X方向に押す。
【0069】
以上説明された第1の実施形態に係る電子機器10において、第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bは、筐体11の外部に位置する第1操作部21a又は第2操作部21bと、第1操作部21a又は第2操作部21bから+X方向に延びる貫通部22と、を有する。貫通部22は、側壁13に設けられて筐体11の内部と外部とを連通する貫通孔16を通る。第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bは、筐体11に対して+X方向と、当該+X方向とは反対の-X方向と、に移動可能である。
【0070】
制限部品30は、筐体11の内部で貫通部22と結合され、側壁13に当接すると第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bが-X方向に移動することを制限する。弾性部品40は、制限部品30が取り付けられた取付部44と、取付部44に接続されるとともに側壁13と実装面511との間で実装面511と交差する方向に延びる第1支持板46及び第2支持板47と、を有する。弾性部品40は、貫通部22がスイッチ53を押す位置にあるときに、実装面511に当接するとともに、弾性変形することで弾性変形の復元力で制限部品30を-X方向に押す。
【0071】
これにより、ユーザが第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bを+X方向に押すことで貫通部22がスイッチ53を押した後、弾性部品40は、復元力により制限部品30に結合された貫通部22を当初の位置へ戻すことができる。電子機器10は、貫通部22がスイッチ53を押すときに弾性部品40が弾性変形するため、ユーザが第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20bを押すときに、例えば第1操作ボタン20a又は第2操作ボタン20b及び筐体11のような硬質な部品同士の衝突を和らげ、当該衝突により騒音が発生することを抑制できる。さらに、ユーザに操作される第1操作部21a又は第2操作部21bから貫通部22が延び、当該貫通部22がスイッチ53を直接押すため、電子機器10は、第1操作ボタン20a及び第2操作ボタン20bの操作感覚を向上することができる。
【0072】
以上の説明において、抑制は、例えば、事象、作用、若しくは影響の発生を防ぐこと、又は事象、作用、若しくは影響の度合いを低減させること、として定義される。また、以上の説明において、制限は、例えば、移動若しくは回転を防ぐこと、又は移動若しくは回転を所定の範囲内で許容するとともに当該所定の範囲を超えた移動若しくは回転を防ぐこと、として定義される。
【0073】
上述の本発明の実施形態は、発明の範囲を限定するものではなく、発明の範囲に含まれる一例に過ぎない。本発明のある実施形態は、上述の実施形態に対して、例えば、具体的な用途、構造、形状、作用、及び効果の少なくとも一部について、発明の要旨を逸脱しない範囲において変更、省略、及び追加がされたものであっても良い。
【符号の説明】
【0074】
10…電子機器、11…筐体、12…パネルカバー、13…側壁、13a…第1側壁絶縁部、13b…第2側壁絶縁部、13c…底面絶縁部、14…底壁、15…スイッチ基板、15a…第1凹部、15b…第2凹部、16…貫通孔、17…止水リング、18…内部絶縁部、20a…第1操作ボタン、20b…第2操作ボタン、21a…第1操作部、21b…第2操作部、22…貫通部、24…取付溝、26…連結溝、30…制限部品、31…平坦部、33…屈曲部、34…第1突出部、35…第2突出部、36…第1アーム部、37…第2アーム部、38…間隙、40…弾性部品、41…平面部、42…第1吸収部、
43…第2吸収部、44…取付部、46…第1支持板、47…第2支持板、48…第1突起部、49…第2突起部、51…基板、52…台座、53…スイッチ、60…表示装置、70…アンテナ部、121…第1の内面、141…第2の内面、411a、411b、460a、460b、460c、470a、470b、470c…平面、511…実装面、701…外面、900…保持部品、910…結合部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁を有する筐体と、
前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通り、前記筐体に対して前記第1の方向と当該第1の方向の反対の第2の方向とに移動可能である、少なくとも一つの押込部品と、
前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面を有する、基板と、
前記実装面に実装され、前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置する、少なくとも一つのスイッチと、
前記筐体の内部で前記貫通部と結合され、前記外壁に当接すると前記押込部品が前記第2の方向に移動することを制限する、少なくとも一つの制限部品と、
前記制限部品が取り付けられた取付部と、前記取付部に接続されるとともに前記外壁と前記実装面との間で前記実装面と交差する方向に延びる変形部と、を有する弾性部品と、
を備え、
前記変形部は、前記貫通部が前記スイッチを押す位置にあるときに、前記実装面に当接するとともに、弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記制限部品を前記第2の方向に押す、
電子機器。
【請求項2】
前記外壁は、金属製であって電磁波を送受信するよう構成されたアンテナ部、を有し、
前記貫通孔は、前記アンテナ部に設けられ、
前記基板は、前記アンテナ部から離間している、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
複数の前記押込部品と、
複数の前記スイッチと、
複数の前記制限部品と、
を備え、
前記弾性部品は、複数の前記取付部の其々に前記制限部品が取り付けられる、
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の内部に向く第1の内面を有する、パネル、
をさらに備え、
前記筐体は、前記外壁に接続された底壁を有し、
前記底壁は、前記第1の内面に向く第2の内面を有し、
前記外壁は、前記底壁と前記パネルとの間で前記筐体の内部の空間を囲み、
前記弾性部品は、間隔を介して前記第1の内面及び前記第2の内面のうち一方に向く平面と、前記平面から突出するとともに前記第1の内面及び前記第2の内面のうち前記一方に接触する突起と、を有する、
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項5】
外壁を有する筐体と、
前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通る、押込部品と、
前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面と、前記実装面に実装されるとともに前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置するスイッチと、を有する回路基板と、
前記筐体の内部で前記貫通部と結合された結合部と、前記結合部に接続されるとともに前記結合部と前記回路基板との間に位置する弾性部と、を有し、前記貫通部が前記スイッチを直接的に押す第1の位置と、前記結合部が前記外壁に当接することで前記押込部品が前記外壁に対して前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動することを制限する第2の位置と、の間で移動可能に前記押込部品を保持し、前記第1の位置において前記弾性部が前記回路基板と前記結合部との間で弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記結合部を前記第2の方向に押す、保持部品と、
を備える電子機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の他の電子機器は、外壁を有する筐体と、前記筐体の外部に位置する操作部と、前記操作部から第1の方向に延びる貫通部と、を有し、前記外壁に設けられて前記筐体の内部と外部とを連通する貫通孔を前記貫通部が通る、押込部品と、前記筐体の内部に配置され、前記第1の方向における前記貫通部の端部に向く実装面と、前記実装面に実装されるとともに前記第1の方向における前記貫通部の端部と前記実装面との間に位置するスイッチと、を有する回路基板と、前記筐体の内部で前記貫通部と結合された結合部と、前記結合部に接続されるとともに前記結合部と前記回路基板との間に位置する弾性部と、を有し、前記貫通部が前記スイッチを直接的に押す第1の位置と、前記結合部が前記外壁に当接することで前記押込部品が前記外壁に対して前記第1の方向とは反対の第2の方向に移動することを制限する第2の位置と、の間で移動可能に前記押込部品を保持し、前記第1の位置において前記弾性部が前記回路基板と前記結合部との間で弾性変形することで当該弾性変形の復元力で前記結合部を前記第2の方向に押す、保持部品と、を備える。