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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081175
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】電子制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20230602BHJP
   G06F 11/22 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
B60R16/02 660D
G06F11/22 675L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194911
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】320012037
【氏名又は名称】ラピステクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤堀 博次
【テーマコード(参考)】
5B048
【Fターム(参考)】
5B048CC02
5B048DD17
5B048FF03
5B048FF04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コスト高を招くことなく、制御部品の周辺機器の各々が故障しているか否かの監視を行う電子制御装置、特にマイクロコンピュータ等の制御部品とその周辺機器を含む電子制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置100は、通常動作モード時には複数の周辺機器(電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4)を制御する一方、監視モード時には複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に対して故障が生じているか否かの診断を行う制御部品(MCU110)と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々が入力した信号に応じて出力を行う複数の周辺機器と、
通常動作モード又は監視モードに設定され、前記通常動作モード時には前記複数の周辺機器を制御する一方、前記監視モード時には前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に対して故障が生じているか否かの診断を行う制御部品と、含むことを特徴とする電子制御装置。
【請求項2】
前記制御部品は、
前記通常動作モード時には通常動作用の制御信号を出力しこれを前記複数の周辺機器に入力し、前記監視モード時には、故障検査用の疑似信号を出力しこれを前記少なくとも1の周辺機器に入力すると共に前記疑似信号に応じて前記少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込む周辺インタフェース部と、
前記周辺インタフェース部が取り込んだ前記出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得る故障診断部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
【請求項3】
前記周辺インタフェース部は、前記複数の周辺機器に夫々対応した故障検査用の複数の疑似信号を1つずつ順に出力して、対応する前記周辺機器に入力すると共に、前記複数の周辺機器から順に出力された出力信号を取り込んで前記故障診断部に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子制御装置。
【請求項4】
前記制御部品は、
プログラムが格納されているROMと、
前記ROMに格納されているプログラムに従って前記複数の周辺機器を制御するCPUと、
前記周辺インタフェース部及び前記故障診断部の動作を制御するシーケンサと、を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1に記載の電子制御装置。
【請求項5】
前記少なくとも1の周辺機器は、
前記周辺インタフェース部から出力された前記制御信号が入力される第1の入力端子と、
前記周辺インタフェース部から出力された前記疑似信号が入力される第2の入力端子と、
前記出力信号を負荷に出力するための第1の出力端子と、
前記出力信号を前記周辺インタフェース部に出力するための第2の出力端子と、を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1に記載の電子制御装置。
【請求項6】
前記周辺インタフェース部と前記複数の周辺機器とを夫々個別に接続する複数の入力配線を有し、
前記周辺インタフェース部は、
前記通常動作モードに設定されている間は、複数の制御信号を前記複数の入力配線を介して前記複数の周辺機器に夫々入力する一方、前記監視モードに設定されている間は、前記疑似信号を前記入力配線を介して前記少なくとも1の周辺機器に入力することを特徴とする請求項1~5のいずれか1に記載の電子制御装置。
【請求項7】
前記少なくとも1の周辺機器は、
主動作を担う主機能部と、
第1の回路網を介して前記主機能部の入力端に接続されている第1の入力端子と、
第2の回路網を介して前記主機能部の前記入力端に接続されている第2の入力端子と、
第3の回路網を介して前記主機能部の出力端と接続されている第1の出力端子と、
第4の回路網を介して前記主機能部の前記出力端と接続されている第2の出力端子と、を含み、
前記周辺インタフェース部は、前記制御信号及び前記疑似信号の各々を、前記第1の入力端子又は前記第2の入力端子に選択的に入力可能な構成を有し、且つ前記第3の回路網の出力及び前記第4の回路網の出力の各々を、前記第1の出力端子又は前記第2の出力端子に選択的に出力可能な構成を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1に記載の電子制御装置。
【請求項8】
前記シーケンサは、前記周辺インタフェース部及び前記故障診断部を前記通常動作モードから前記監視モード、又は前記監視モードから前記通常動作モードの状態に交互に切り替え、
前記複数の周辺機器のうちの少なくとも2つの周辺機器に対して、前記通常動作モードから前記監視モード、又は前記監視モードから前記通常動作モードへの切り替えタイミングを異ならせたことを特徴とする請求項4に記載の電子制御装置。
【請求項9】
夫々が入力した信号に応じて出力を行う複数の周辺機能と、
通常動作モード又は監視モードに設定され、前記通常動作モード時には前記複数の周辺機器を制御する一方、前記監視モード時には前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に対して故障が生じているか否かの診断を行う制御機能を、を有し、
前記制御機能では、前記通常動作モード時には通常動作用の制御信号を出力しこれを前記複数の周辺機器に入力し、前記監視モード時には、故障検査用の疑似信号を出力しこれを前記少なくとも1の周辺機器に入力すると共に前記疑似信号に応じて前記少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込み、取り込んだ前記出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得ることを特徴とする電子制御装置。
【請求項10】
複数の周辺機器を制御する制御装置であって、
前記複数の周辺機器を制御する複数の制御信号を前記複数の周辺機器に夫々供給する第1の制御と、
前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に故障検査用の疑似信号を供給すると共に、前記疑似信号に応じて前記少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込み、取り込んだ前記出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得る第2の制御と、を行うことを特徴とする制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御装置、特にマイクロコンピュータ等の制御部品とその周辺機器を含む電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の安全走行、室内空間の快適化、及び走行支援を図るべく、車両の電装品の電子制御化が図られている。この際、例えば車両の空調、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、走行支援装置等の装置を制御する専用のマイクロコンピュータとしてのECU(electronic control unit)が各装置に設けられている。
【0003】
また、上記したような車両の電子制御化に伴い、ECUや、その周辺機器の動作に異常(故障)が生じているか否かを監視する監視装置を設けた電子制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。当該電子制御装置は、周辺機器を制御するマイクロコンピュータの外部に、当該マイクロコンピュータと共に周辺機器の動作異常を監視する監視部を設けたものである。監視部は、マイクロコンピュータから出力された、ウォッチドッグタイマクリア用の信号(WDC信号)を監視し、このWDC信号の周期が変動した場合に、マイクロコンピュータ及び周辺機器に異常が発生したと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-38620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電子制御化が施された車両には、前述したように、制御対象となる装置(例えば、エンジン、ブレーキ、空調機器)毎に専用のECUが設けられている。更に、各装置を制御するにあたり、ECUは、実際には、モータやディスプレイを駆動するドライバ、各種のセンサ、及び電源回路等の周辺機器を制御している。
【0006】
よって、上記した周辺機器各々の動作異常(故障)を個別に監視する為に、特許文献1に記載の監視部を、車両に搭載されている複数のECUの各々毎に設けると、システム全体の規模が大となり、コスト高を招くという問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、コスト高を招くことなく、マイクロコンピュータ等の制御部品に接続されている複数の周辺機器の各々が故障しているか否かの監視を行うことが可能な電子制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電子制御装置は、夫々が入力した信号に応じて出力を行う複数の周辺機器と、通常動作モード又は監視モードに設定され、前記通常動作モード時には前記複数の周辺機器を制御する一方、前記監視モード時には前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に対して故障が生じているか否かの診断を行う制御部品と、を含む。
【0009】
また、本発明に係る電子制御装置は、夫々が入力した信号に応じて出力を行う複数の周辺機能と、通常動作モード又は監視モードに設定され、前記通常動作モード時には前記複数の周辺機器を制御する一方、前記監視モード時には前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に対して故障が生じているか否かの診断を行う制御機能を、を有し、前記制御機能では、前記通常動作モード時には通常動作用の制御信号を出力しこれを前記複数の周辺機器に入力し、前記監視モード時には、故障検査用の疑似信号を出力しこれを前記少なくとも1の周辺機器に入力すると共に前記疑似信号に応じて前記少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込み、取り込んだ前記出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得る。
【0010】
また、本発明に係る電子制御装置は、複数の周辺機器を制御する制御装置であって、前記複数の周辺機器を制御する複数の制御信号を前記複数の周辺機器に夫々供給する第1の制御と、前記複数の周辺機器のうちの少なくとも1の周辺機器に故障検査用の疑似信号を供給すると共に、前記疑似信号に応じて前記少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込み、取り込んだ前記出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得る第2の制御と、を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る電子制御装置では、制御部品に接続されている複数の周辺機器の各々が故障しているか否かの診断を、制御部品の内部で行うことができる。これにより、制御部品の外部に、故障監視用の監視部を周辺機器毎に設けるようにした従来の構成に比べて装置規模を小さくすることができる。また、MCUが一括で複数の周辺機器を故障しているか否かの監視を行うことにより装置規模を小さくすることができる。
【0012】
したがって、本発明によれば、コスト高を招くことなく、制御部品に接続されている周辺機器の各々が故障しているか否かの監視を行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る電子制御装置では、故障監視用の監視部を周辺機器毎に設けていないので周辺装置120の構成が簡素化される。
【0014】
したがって、本発明によれば、周辺装置120の組み立てを容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る第1の実施例である電子制御装置100の構成を示すブロック図である。
図2】モータドライバU2の入出力形態を示すブロック図である。
図3】監視シーケンスの一例を示すタイムチャートである。
図4】本発明に係る第2の実施例である電子制御装置200の構成を示すブロック図である。
図5】モータドライバU2aの入出力形態を示すブロック図である。
図6】本発明に係る第3の実施例である電子制御装置300の構成を示すブロック図である。
図7】モータドライバU2bの入出力形態を示すブロック図である。
図8】本発明に係る第4の実施例である電子制御装置400の構成を示すブロック図である。
図9】モータドライバU2cの入出力形態を示すブロック図である。
図10】モータドライバ及びセンサ各々での通常動作モードから監視モード、又は監視モードから通常動作モードへの切り替えタイミングの一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例0017】
図1は、本発明に係る第1の実施例である電子制御装置100の構成を示すブロック図である。
【0018】
尚、電子制御装置100は、例えば車両の電装品毎に、その電装品の制御を行うために設けられているものであり、CAN(Controller Area Network)や、LIN(Local Interconnect Network)等の車両内ネットワークCNに接続されている。
【0019】
図1では、電子制御装置100として、例えば車両に搭載されている複数の電装品のうちの1つの電装品に含まれるモータMT及び表示デバイスDSの制御を行う部分を抜粋してその構成を示している。
【0020】
電子制御装置100は、制御部品としてのマイクロコンピュータ110(以下、MCU110と称する)と、当該MCU110に接続されている周辺装置120と、を含む。
【0021】
MCU110は、CPUバスに接続されているCPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、インタフェース部(IF)13、シーケンサ14、ポート切替回路19及び制御信号生成部30を含む。更に、MCU110は、タイマ15、疑似信号生成部16、故障診断部17、DMA(Direct Memory Access)回路18を含む。
【0022】
周辺装置120は、夫々が周辺機器としての電源回路U1、モータドライバU2、センサU3、及び表示ドライバU4を含む。周辺機器によって入力信号に応じた出力を行う周辺機能が実行される。
【0023】
MCU110のROM11には、電子制御装置100の動作を制御するプログラム、故障検査用の疑似入力データ及び期待値データ等が予め格納されている。尚、当該ROM11に格納されているプログラム、疑似入力データ及び期待値データは、電源投入に応じてCPUバスに読み出され、夫々RAM12に記憶される。
【0024】
CPU10は、当該RAM12に記憶されているプログラムを実行することで、インタフェース部13、シーケンサ14、ポート切替回路19及び制御信号生成部30を制御する。
【0025】
インタフェース部13は、CPU10からの指示に応じて、車両内ネットワークCN上のデータを取り込んでCPUバスに送出する、又はCPUバス上のデータを車両内ネットワークCNに送出する。
【0026】
シーケンサ14は、CPU10からの実行指令に応じて、疑似信号生成部16、故障診断部17及びポート切替回路19を、通常動作モード及び監視モードのうちの一方の状態に設定する。尚、シーケンサ14は、周期的に、通常動作モードから監視モードの切り替え、及び監視モードから通常動作モードへの切り替えを行う。
【0027】
更に、シーケンサ14は、タイマ15から供給された複数のタイミング信号に従った、通常動作モード及び監視モードに夫々対応した所定の処理手順で、夫々の内部処理を実行させるシーケンス制御を、疑似信号生成部16、故障診断部17及びポート切替回路19に施す。シーケンサ14によって通常動作モード及び監視モードに夫々対応した制御機能が実行される。
【0028】
DMA回路18は、CPU10及びCPUバスを介さずに、RAM12から疑似入力データを読み出して、疑似信号生成部16及び故障診断部17に供給する。
【0029】
制御信号生成部30は、CPU10の制御により、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4を夫々個別に通常動作させる為の制御信号群を生成し、ポート切替回路19に供給する。
【0030】
疑似信号生成部16は、DAコンバータ(以下、DACと称する)及びパルス幅変調回路(以下、PWM回路と称する)を含む。
【0031】
疑似信号生成部16は、監視モードに設定された場合に、以下の動作を行う。つまり、先ず、疑似信号生成部16は、DMA回路18を介して疑似入力データを取り込む。次に、疑似信号生成部16は、DAC又はPWM回路を用いて、疑似入力データに基づき、電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4各々の動作を監視する為の疑似信号k1~k4を生成する。例えば、疑似信号はDACを介して出力されるアナログ信号である。また、疑似信号生成部16は、DMA回路18を介して疑似入力データを取り込み疑似信号k1~k4を生成するが、疑似信号を生成するためのデータを格納する記憶部を内部に設けても良い。
尚、疑似信号生成部16は、シーケンサ14による、監視モードに対応したシーケンス制御に従って疑似信号k1~k4を1つずつ順に生成する。疑似信号生成部16は、生成した順に疑似信号k1~k4をポート切替回路19に供給する。
【0032】
故障診断部17は、ADコンバータ(以下、ADCと称する)及びコンパレータ(以下、CMPと称する)を含む。
【0033】
故障診断部17は、監視モードに設定された場合に、以下の動作を行う。つまり、先ず、故障診断部17は、DMA回路18を介して期待値データを取り込む。次に、故障診断部17は、電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4から出力されたアナログの出力信号c1~c4を、ポート切替回路19を介して取り込む。故障診断部17は、ADCを用いて出力信号c1~c4の各々をデジタル値にて表す第1~第4の出力デジタル信号に変換する。そして、故障診断部17は、CMPを用いて、期待値データにて示される第1~第4の出力デジタル信号に夫々対応した期待値と、当該出力デジタル信号とが一致しているか否かを判定する。ここで、故障診断部17は、両者が一致している場合には故障無し、不一致である場合には故障有りを示す故障診断結果を、電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4の各々毎に示す故障診断結果データを、DMA18を介してRAM12に記憶させる。この際、CPU10は、RAM12に記憶された故障診断結果データを読み出し、これをCPUバス及びインタフェース部13を介して、車両内ネットワークCNに送出する。
【0034】
ポート切替回路19は、通常動作モードに設定されている間は、制御信号生成部30から供給された制御信号群を取り込む。この際、ポート切替回路19は、制御信号群に含まれるモータ制御信号をモータドライバU2に供給し、センサ制御信号をセンサU3に供給し、表示制御信号をラインL3表示ドライバU4に供給する。
【0035】
一方、監視モードに設定されている間、ポート切替回路19は、疑似信号生成部16から供給された疑似信号k1~k4を取り込む。この際、ポート切替回路19は、電源回路U1の動作を監視する為の疑似信号k1を電源回路U1に供給し、モータドライバU2の動作を監視する為の疑似信号k2をモータドライバU2に供給する。更に、ポート切替回路19は、センサU3の動作を監視する為の疑似信号k3をセンサU3に供給し、表示ドライバU4の動作を監視する為の疑似信号k4を表示ドライバU4に供給する。
【0036】
また、監視モードに設定されている間、ポート切替回路19は、疑似信号k1に応じて電源回路U1から出力された出力信号c1、及び疑似信号k2に応じてモータドライバU2から出力された出力信号c2を取り込む。更に、この間、ポート切替回路19は、疑似信号k3に応じてセンサU3から出力された出力信号c3及び疑似信号k4に応じて表示ドライバU4から出力された出力信号c4を取り込む。ポート切替回路19は、このように取り込んだ出力信号c1~c4を故障診断部17に供給する。
【0037】
電源回路U1は、上述したように電子制御装置100に含まれる各機能モジュール(10~19、30、U1~U4)を動作させる各種の電源電圧を生成し、夫々に対応した電源電圧を機能モジュールの各々に供給する。尚、電源回路U1は、監視モード時には、疑似信号k1を受け、当該疑似信号k1に応じた電圧値を有する出力信号c1を生成し、これをポート切替回路19に供給する。
【0038】
モータドライバU2は、通常モード時には、制御信号生成部30から出力された制御信号群に含まれるモータ制御信号をポート切替回路19を介して受け、当該モータ制御信号に応じたモータ駆動電圧を負荷としてのモータMTに供給する。モータMTは、当該モータ駆動電圧に応じて自身のロータを回転させる。
【0039】
一方、監視モード時には、モータドライバU2は、疑似信号k2を受け、当該疑似信号k2に応じた電圧値を有するモータ駆動電圧を生成する。そして、モータドライバU2は、この生成したモータ駆動電圧の電圧値を示す出力信号c2を生成し、これをポート切替回路19に供給する。
【0040】
センサU3は、通常モード時には、制御信号生成部30から出力された制御信号群に含まれるセンサ制御信号をポート切替回路19を介して受ける。そして、センサU3は、当該センサ制御信号に応じて、温度、加速度、圧力等の物理的、化学的な現象を検知し、その検出した量を電気信号に変換した検出信号を出力する。
【0041】
一方、監視モード時には、センサU3は、疑似信号k3を受け、当該疑似信号k3に応じて、上記したように物理的、化学的な現象を検知して得られた検出信号のレベルを示す出力信号c3を、ポート切替回路19に供給する。
【0042】
表示ドライバU4は、通常モード時には、制御信号生成部30から出力された制御信号群に含まれる表示制御信号をポート切替回路19を介して受け、当該表示制御信号に応じた表示駆動電圧を負荷としての表示デバイスDSに供給する。表示デバイスDSは、表示駆動電圧に基づく画像表示又は発光(点滅を含む)を行う。
【0043】
一方、監視モード時には、表示ドライバU4は、疑似信号k4を受け、当該疑似信号k4に応じた電圧値を有する表示駆動電圧を生成する。そして、表示ドライバU4は、この生成した表示駆動電圧の電圧値を示す出力信号c4を生成し、これをポート切替回路19に供給する。
【0044】
図2は、周辺装置120に含まれる、夫々が周辺機器としての電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4のうちからモータドライバU2を抜粋して、各周辺機器の入出力形態の一例を示すブロック図である。
【0045】
図2に示すように、モータドライバU2は、入力端子T1及びT2、出力端子T3及びT4、並びに、本モータドライバU2の主機能を担う主機能部200から構成されている。
【0046】
モータドライバU2は、通常動作用のモータ制御信号を入力端子T1で受け、監視モードで用いる疑似信号k2を入力端子T2で受ける。
【0047】
主機能部200は、入力端子T1で受けたモータ制御信号を自身の入力端で受け、当該モータ制御信号に基づきモータ駆動電圧を生成しこれを出力する。この際、モータドライバU2は、主機能部200の出力端から出力されたモータ駆動電圧を出力端子T3を介してモータMTに供給する。
【0048】
また、主機能部200は、入力端子T2で受けた疑似信号k2、或いは当該疑似信号k2に対して所望のレベル調整を施したレベル調整後の疑似信号k2を上記した入力端で受け、当該疑似信号k2に基づくモータ駆動電圧を生成する。この際、モータドライバU2は、当該モータ駆動電圧の電圧値を有する出力信号c2を上記した自身の出力端、及び出力端子T4を介してMCU110のポート切替回路19に供給する。
【0049】
以下に、電子制御装置100の動作について説明する。
【0050】
電子制御装置100のMCU110は、以下の通常動作モード又は監視モードで動作する。
[通常動作モード]
通常動作モードでは、MCU110は、制御信号生成部30で生成されたモータ制御信号をモータドライバU2に供給し、センサ制御信号をセンサU3に供給し、表示制御信号を表示ドライバU4に供給する。
[監視モード]
監視モードでは、MCU110は、図3に示す監視シーケンスに沿って、周辺機器としての電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4各々に故障が生じているか否かの監視を順に行う。図3に示す監視シーケンスでは、ポート切替回路19の入出力や故障診断結果データのRAM12への出力が時間と共に切り替わっている。このような時分割駆動を行う場合、例えば、シーケンサ14に接続したタイマ15を用いた制御を行っても良い。
【0051】
すなわち、先ず、MCU110のポート切替回路19は、電源回路U1に対する故障検査用の疑似信号k1を出力し、これを電源回路U1に供給する。これにより、電源回路U1は、当該疑似信号k1に応じた出力信号c1を生成する。この際、ポート切替回路19は、電源回路U1で生成された出力信号c1を入力しこれを故障診断部17に供給する。すると、故障診断部17は、この出力信号c1が、当該出力信号c1に対応した期待値と一致しているか否かを判定する。ここで、故障診断部17は、両者が一致している場合には故障無し、不一致である場合には故障有りを示す、電源回路U1の故障診断結果を表す故障診断結果データを取得し、これをDMA18を介してRAM12に記憶させる。
【0052】
次に、ポート切替回路19は、モータドライバU2に対する故障検査用の疑似信号k2を出力し、これをモータドライバU2に供給する。これにより、モータドライバU2は、当該疑似信号k2に応じた出力信号c2を生成する。この際、ポート切替回路19は、モータドライバU2で生成された出力信号c2を入力しこれを故障診断部17に供給する。すると、故障診断部17は、この出力信号c2が、当該出力信号c2に対応した期待値と一致しているか否かを判定する。ここで、故障診断部17は、両者が一致している場合には故障無し、不一致である場合には故障有りを示す、モータドライバU2の故障診断結果を表す故障診断結果データを取得し、これをDMA18を介してRAM12に記憶させる。
【0053】
次に、ポート切替回路19は、センサU3に対する故障検査用の疑似信号k3を出力し、これをセンサU3に供給する。これにより、センサU3は、当該疑似信号k3に応じた出力信号c3を生成する。この際、ポート切替回路19は、センサU3で生成された出力信号c3を入力しこれを故障診断部17に供給する。すると、故障診断部17は、この出力信号c3が、当該出力信号c3に対応した期待値と一致しているか否かを判定する。ここで、故障診断部17は、両者が一致している場合には故障無し、不一致である場合には故障有りを示す、センサU3の故障診断結果を表す故障診断結果データを取得し、これをDMA18を介してRAM12に記憶させる。
【0054】
次に、ポート切替回路19は、表示ドライバU4に対する故障検査用の疑似信号k4を出力し、これを表示ドライバU4に供給する。これにより、表示ドライバU4は、当該疑似信号k4に応じた出力信号c4を生成する。この際、ポート切替回路19は、表示ドライバU4で生成された出力信号c4を入力しこれを故障診断部17に供給する。すると、故障診断部17は、この出力信号c4が、当該出力信号c4に対応した期待値と一致しているか否かを判定する。ここで、故障診断部17は、両者が一致している場合には故障無し、不一致である場合には故障有りを示す、表示ドライバU4の故障診断結果を表す故障診断結果データを取得し、これをDMA18を介してRAM12に記憶させる。
【0055】
このように、電子制御装置100では、MCU110の周辺機器としての電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4の各々が故障しているか否かの診断を、MCU110の内部回路によって時分割で行っている。つまり、上述したように、RAM12、シーケンサ14、タイマ15、疑似信号生成部16、故障診断部17、DMA18、ポート切替回路19によって周辺機器が故障しているか否かの判断を行っている。
【0056】
よって、電子制御装置100によれば、MCUの外部に、故障監視用の監視部を周辺機器毎に設けるようにした従来の構成に比べて装置規模を小さくすることができる。また、MCUが一括で複数の周辺機器を故障しているか否かの監視を行うことにより装置規模を小さくすることができる。これにより、コスト高を招くことなく、MCU110の複数の周辺機器の各々が故障しているか否かの監視を行うことが可能となる。
【0057】
さらに、電子制御装置100によれば、故障監視用の監視部を周辺機器毎に設けていないので周辺装置120の構成が簡素化される。これにより、周辺装置120の組み立てを容易にすることが可能となる。
【実施例0058】
図4は、本発明に係る第2の実施例である電子制御装置200の構成を示すブロック図である。
【0059】
尚、電子制御装置200では、図1に示すポート切替回路19に代えてポート切替回路19aを採用し、電源回路U1、モータドライバU2、センサU3、表示ドライバU4に代えて電源回路U1a、モータドライバU2a、センサU3a、表示ドライバU4aを採用した点を除く他の構成は、図1に示されるものと同一である。
【0060】
図5は、夫々が周辺機器としての電源回路U1a、モータドライバU2a、センサU3a及び表示ドライバU4aのうちからモータドライバU2aを抜粋して、各周辺機器の入出力形態を示すブロック図である。
【0061】
図5に示す構成では、図2に示す構成から疑似信号を入力する為の専用の入力端子T2を省き、入力端子T1で、通常モード時の制御信号、又は監視モード時の疑似信号を受けるようにしている。つまり、ポート切替回路19aは、監視モード時において、疑似信号k1~k4を通常モード時の制御信号と同様に、電源回路U1a、モータドライバU2a、センサU3a、表示ドライバU4a各々の入力端子T1に供給する。
【0062】
ポート切替回路19aは、通常動作モード時には、入力配線L1を介してモータ制御信号をモータドライバU2aの入力端子T1に供給する一方、監視モード時には、当該入力配線L1を介して疑似信号k2をモータドライバU2aの入力端子T1に供給する。また、ポート切替回路19aは、通常動作モード時には、入力配線L2を介してセンサ制御信号をセンサU3aの入力端子T1に供給する一方、監視モード時には、当該入力配線L2を介して疑似信号k3をセンサU3aの入力端子T1に供給する。更に、ポート切替回路19aは、通常動作モード時には、入力配線L3を介してモータ制御信号を表示ドライバU4aの入力端子T1に供給する一方、監視モード時には、当該入力配線L3を介して疑似信号k3を表示ドライバU4aの入力端子T1に供給する。
【0063】
尚、ポート切替回路19aにおいて、上記した動作以外の動作については、前述したポート切替回路19と同様な動作を行う。
【0064】
すなわち、故障検査用の疑似信号として、通常動作用の制御信号と同一波形及び振幅の信号を用いることが可能な場合には、電子制御装置として図4及び図5に示す構成を採用することで、図1及び図2に構成に比して配線数及び端子数を削減することができる。
【実施例0065】
図6は、本発明に係る第3の実施例である電子制御装置300の構成を示すブロック図である。
【0066】
尚、電子制御装置300では、図4に示すモータドライバU2a及び表示ドライバU4aに代えて、モータドライバU2b及び表示ドライバU4bを採用した点を除く他の構成は、図4に示されるものと同一である。
【0067】
図7は、モータドライバU2b及び表示ドライバU4bのうちからモータドライバU2bを抜粋してその内部の入出力形態を示すブロック図である。
【0068】
図7に示す構成では、図5に示す構成から出力信号を出力するための専用の出力端子T4を省き、出力端子T3で、通常モード時に主機能部200が生成したモータ駆動電圧、又は監視モード時に主機能部200が生成したモータ駆動電圧の電圧値を示す信号を出力信号として出力するようにしている。これにより、ポート切替回路19aは、監視モード時には、モータドライバU2b(表示ドライバU4b)の出力端子T3から出力された電圧を示す信号を出力信号c2(c4)として受ける。
【0069】
すなわち、監視モード時において故障検査用の疑似信号に応じて主機能部200が出力する電圧の波形及び振幅が、通常動作用の駆動電圧の波形及び振幅と同一のもので良い場合には、電子制御装置として図6及び図7に示す構成を採用することで、モータドライバ及び表示ドライバの簡素化を図ることが可能となる。
【実施例0070】
図8は、本発明に係る第4の実施例である電子制御装置400の構成を示すブロック図である。
【0071】
電子制御装置400では、図1に示すポート切替回路19に代えてポート切替回路19bを採用し、モータドライバU2及び表示ドライバU4に代えて、モータドライバU2c及び表示ドライバU4cを採用した点を除く他の構成は、図1に示されるものと同一である。
【0072】
図9は、モータドライバU2c及び表示ドライバU4cのうちからモータドライバU2cを抜粋して、その内部の入出力形態を示すブロック図である。
【0073】
図9に示すように、モータドライバU2cは、主機能部200、入力端子T1、T2、出力端子T3、T4、及び出力切換回路210を有している。更に、図9では、入力端子T1及び主機能部200間の経路に含まれる回路網Z1、入力端子T2及び主機能部200間の経路に含まれる回路網Z2、主機能部200及び出力端子T3間の経路に含まれる回路網Z3、主機能部200及び出力端子T4間の経路に含まれる回路網Z4を記述している。尚、回路網Z1及びZ2は、互いに同一、或いは両者の差が主機能部200の動作に大幅な差異を生じさせない程度(例えば互いに内部抵抗値が異なる又はゲインが異なる)のものとする。
【0074】
ここで、通常モード及び監視モード各々でのポート切替回路19bの動作は、前述したポート切替回路19の動作と同一である。
【0075】
ただし、ポート切替回路19bは、周辺機器の入力端子T1と主機能部200の入力端との間の回路網Z1の経路、又は入力端子T2と主機能部200の入力端との間の回路網Z2の経路に故障(断線、短絡等)が生じていても正常動作を継続可能にする故障回避機能を備えている。更に、ポート切替回路19bは、図9に示す回路網Z3の経路、又は回路網Z4の経路に故障(断線、短絡等)が生じていても正常動作を継続可能にする故障回避機能を備えている。
【0076】
例えば、図9に示す入力端子T1及び主機能部200間の回路網Z1を含む経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、通常動作モード時には通常動作用の制御信号を入力端子T2に供給し、監視モード時には故障検査用の疑似信号を入力端子T2に供給する。つまり、入力端子T1及び主機能部200間の回路網Z1を含む経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、通常動作用の制御信号及び故障検査用の疑似信号を共に入力端子T2に供給する。
【0077】
また、例えば、図9に示す入力端子T2及び主機能部200間の回路網Z2を含む経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、通常動作モード時には通常動作用の制御信号を入力端子T1に供給し、監視モード時には故障検査用の疑似信号を入力端子T1に供給する。つまり、入力端子T2及び主機能部200間の回路網Z2を含む経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、通常動作用の制御信号及び故障検査用の疑似信号を共に入力端子T1に供給する。
【0078】
また、例えば、図9に示す主機能部200の出力端に接続されている回路網Z3及びZ4各々の経路のうちで、回路網Z3の経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、回路網Z4の出力を出力端子T3及びT4と接続するように出力切換回路210を制御する。また、図9に示す回路網Z4の経路に故障が生じている場合には、ポート切替回路19bは、回路網Z3の出力を出力端子T3及びT4と接続するように出力切換回路210を制御する。尚、回路網Z3及びZ4双方の経路に故障が生じていない場合には、ポート切替回路19bは、回路網Z3の出力を出力端子T3に接続し、且つ回路網Z4の出力を出力端子T4に接続するように出力切換回路210を制御する。
【0079】
よって、図8及び図9に示す電子制御装置400の構成によれば、例え周辺機器内の入力経路及び出力経路に故障が生じていても、通常動作モード及び監視モード各々での動作を継続して実施することが可能となる。
【0080】
ところで、前述した電子制御装置100、200、300又は400では、電源投入に応じて監視モードに設定され、図3に示す監視シーケンスに沿った一連の処理の実行後に通常モードに固定設定されても良いし、電源投入後、シーケンサ14により、通常モードの状態と監視モードの状態とを交互に切り替えるようにしても良い。
【0081】
また、このように通常モードと監視モードとを交互に切り替えるにあたり、周辺機器(U1~U4)毎に、その切替タイミングを異ならせても良い。
【0082】
図10は、かかる点に鑑みてシーケンサ14が実行する、モータドライバU2(U2a~U2c)及びセンサU3(U3a)各々でのモード切り替えタイミングの一例を示すタイムチャートである。
【0083】
この際、図10に示すように、複数の周辺機器(例えばU2、U3)の各々毎に、通常動作モードから監視モード、又は監視モードから通常動作モードへのモード切り替えタイミングを異ならせる制御や、図3に示す監視シーケンスをシーケンサ14で実行することで、CPU10のリソースを確保することが可能となる。
【0084】
尚、上記実施例では、MCU110に接続されている周辺機器を電源回路U1、モータドライバU2、センサU3及び表示ドライバU4としているが、MCU110に接続される周辺機器の数はn(nは2以上の整数)個以上であればよい。また、周辺機器は別の構成のものを適用しても良い。
【0085】
また、上記実施例では、複数の周辺機器(U1~U4)をMCU110で制御する構成を説明したが、MCU110に代えて当該MCU110と同様な動作を行う例えばPLC(Programmable Logic Controller)のような制御部品を用いても良い。
【0086】
要するに、本発明に係る電子制御装置(100、200、300、400)としては、以下のような制御部品と、夫々が制御部品から出力された信号を入力し、この入力した信号に応じて出力を行う複数の周辺機器と、を含むものであればよい。
【0087】
制御部品(MCU110)は、以下の周辺インタフェース部と、故障診断部と、を含む。
【0088】
周辺インタフェース部(16、19、19a、19b、30、)は、通常動作モード時には通常動作用の制御信号を出力しこれを複数の周辺機器に入力し、監視モード時には、故障検査用の疑似信号を出力しこれを少なくとも1の周辺機器に入力すると共にこの疑似信号に応じて当該少なくとも1の周辺機器が出力した出力信号を取り込む。故障診断部(17)は、周辺インタフェース部が取り込んだ出力信号と所定の期待値とが一致したか否かにより故障診断結果を得る。
【符号の説明】
【0089】
10 CPU
14 シーケンサ
16 疑似信号生成部
17 故障診断部
19 ポート切替回路
100 電子制御装置
110 MCU
120 周辺装置
200 主機能部
U2 モータドライバ
U3 センサ
U4 表示ドライバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10