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  • 特開-袋止め付きごみ箱 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081219
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】袋止め付きごみ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/14 20060101AFI20230602BHJP
   B65F 1/06 20060101ALI20230602BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
B65F1/14 A
B65F1/06 Z
B65F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021194987
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】313014789
【氏名又は名称】新輝合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081949
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 欣正
(72)【発明者】
【氏名】相原 純一
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA20
3E023GB02
3E023GC05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ごみ袋を止める機能を有する袋止め付きのごみ箱において、ごみ袋の取り付け、取り外しを容易にするとともに、ごみ垢が指先に付着しないようにする。
【解決手段】ごみ箱本体1の上端内側に接する外側フレーム3と、上記外側フレームの内側に間隙をとって複数の連結部材5により保持される内側フレーム4からなり、ごみ箱本体の上端内側に内設される袋止め2と、ごみ投入開口を有し、上記開口の下端に袋止めの内側フレーム内に貫挿されるフランジ9部を垂設したごみ箱の蓋体7により袋止め付きごみ箱を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみ箱本体の上端内側に接する外側フレームと、上記外側フレームの内側に間隙をとって複数の連結部材により保持される内側フレームからなり、ごみ箱本体の上端内側に内設される袋止めと、ごみ投入開口を有し、上記開口の下端に袋止めの内側フレーム内に貫挿されるフランジ部を垂設したごみ箱の蓋体を有する袋止め付きごみ箱。
【請求項2】
袋止は外側フレームの上端から外方に突設したフランジ部によりごみ箱本体開口に係止される請求項1記載の袋止め付きごみ箱。
【請求項3】
貫挿時に蓋体から垂設されるフランジ部の内側フレームとの接触箇所の面積が小さくなるように、フランジ部を内方に傾斜させるか、内側フレームを外方に傾斜させた請求項1記載の袋止め付きごみ箱。
【請求項4】
ごみ箱本体、袋止め、蓋体は断面円形である請求項1から3のいずれかに記載の袋止め付きごみ箱。
【請求項5】
ごみ箱本体、袋止め、蓋体は断面矩形である請求項1から3のいずれかに記載の袋止め付きごみ箱。
【請求項6】
外側フレームに対し、内側フレームを係止する連結部材は角部に設けた請求項4記載の袋止め付きごみ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はごみ箱に関し、より詳細にはポリ袋などの袋を止める機能を有する袋止め付きごみ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットなどでの買い物時に付随する商品の持ち帰り用のポリ袋やビニール袋を家庭においてごみ袋として再利用することが広く行われている。
【0003】
前記に関して、ごみ箱の内部に袋を備えることにより、捨てられたごみをごみ箱内に直接収容するのではなく、袋内に収容する試みがなされており、そのための袋止め付きごみ箱が公知である。このようなごみ箱においては、ごみがごみ箱の内壁に接触しないので、ごみ箱内が清潔に保たれ、またごみを廃棄する際には袋をごみ箱から取り外してそのまま廃棄すればよいので廃棄作業が容易となる。
【0004】
このような袋止め付きごみ箱としては、ごみ箱上部周囲に袋の持ち手箇所を差し込んで掛止するための多数の差し込み用切り込みを設けたものが公知である(特許文献1)。
【0005】
また、ごみ箱の上縁に環状の袋止めを係合し、ごみ箱と袋止め間に袋の上方を挟み込んで保持するごみ箱も公知である(特許文献2、3)。
【0006】
さらに、下方に向かって窄まる形状からなる有底筒状にして、開口上縁近くの内周に環状の突起を突設したごみ箱本体と、上方にフランジ部を有し、外周下端が上記のごみ箱本体の環状の突起上に当接するとともにフランジ部周側が突起上に位置する容器本体の内周壁に当接し、内周の大きさが上記のごみ箱本体の環状の突起の内周の大きさの範囲内である環状の袋止めからなるごみ箱も公知である(特許文献4)。
【0007】
前記のごみ箱は、袋の外周に環状の袋止めを外挿し、袋止めの上方に位置する袋の開口端付近を袋止めの外周に折り返した後、袋止めをごみ箱本体の環状の突起上に係合すれば、袋は折り返し部の屈曲箇所が袋止め上端に掛止されるとともに、折り返し部が袋止めのフランジ外周端とごみ箱本体の内壁の間、袋止め下端とごみ箱本体の環状の突起間に挟持されてごみ箱本体内に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】登録実用新案第3048930号
【特許文献2】実開昭55-109605号
【特許文献3】登録実用新案第3059049号
【特許文献4】特開2021-109709
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記の特許文献1に記載のごみ箱は持ち手を有する袋にしか使用できない不便さがあった。
【0010】
一方、特許文献2、3に記載のごみ箱は袋に関する汎用性があるが、袋止めが張り出すのでスタッキングを予定したごみ箱には使用できない不便さがあった。
【0011】
また、特許文献4に記載のごみ箱は前記の問題は解消されるが、袋で袋止めをくるむようにして袋を取り付けるので、ごみを収容した袋を取り出すために袋止めを外すにはごみ垢が付着した袋端を手で持って持ち上げなくてはならなかった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は以上の従来技術の問題点を解消した袋止め付きごみ箱を提供することを目的として創作されたものである。
すなわち、本願発明の袋止め付きごみ箱は、ごみ箱本体の上端内側に接する外側フレームと、上記外側フレームの内側に間隙をとって複数の連結部材により保持される内側フレームからなり、ごみ箱本体の上端内側に内設される袋止めと、ごみ投入開口を有し、上記開口の下端に袋止めの内側フレーム内に貫挿されるフランジ部を垂設したごみ箱の蓋体を有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、前記の袋止め付きごみ箱において、袋止は上端から外方に突設したフランジ部によりごみ箱本体開口に係止されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、前記の袋止め付きごみ箱において、貫挿時に蓋体から垂設されるフランジ部の内側フレームとの接触箇所の面積が小さくなるように、フランジ部を内方に傾斜させるか、内側フレームを外方に傾斜させたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項4記載の発明は、前記の袋止め付きごみ箱において、ごみ箱本体、袋止め、蓋体は断面円形であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、前記の袋止め付きごみ箱において、ごみ箱本体、袋止め、蓋体は断面矩形であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、前記のごみ箱本体、袋止め、蓋体が断面矩形である袋止め付きごみ箱において、外側フレームに対し、内側フレームを係止する連結部材は角部に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本願発明の袋止め付きごみ箱においては、ポリ袋やビニール袋をごみ袋として袋止めの内側フレーム内に落とし込んだ後(図5参照)、上端部を内側フレームと外側フレーム間に折り返して係止し、袋止めをごみ箱の上端内側に嵌め込み(図3参照)、さらにごみ箱の蓋体を袋止めに嵌め込むことにより、ごみ袋は袋止めの内側フレーム内に貫挿される蓋体のフランジ部と内側フレーム間に挟まれて固定されることとなる(図4図6参照)。
【0019】
この場合、ごみ袋の取り出しに際しては、蓋を外した後、内側フレームと外側フレーム間に折り返して係止されたごみ袋上端を指で摘んで引き上げるが、折り返したごみ袋の内側は蓋体のフランジ部によりごみに接することが防止され、外側はごみ領域の外の内側フレームと外側フレーム間に位置するのでごみ垢が指先に付着することがない。
【0020】
また、ごみ袋の取り付けもポリ袋やビニール袋をごみ袋として袋止めの内側フレーム内に落とし込んだ後、上端部を内側フレームと外側フレーム間に折り返して係止するだけなので作業が容易となる。
【0021】
また、図6に示すように貫挿時に蓋体から垂設されるフランジ部の内側フレームとの接触箇所の面積が小さくなるように、フランジ部を内方に傾斜させるか、内側フレームを外方に傾斜させた場合は、内側フレームとフランジ部に挟まれて固定されるごみ袋は点接触により強固に固定されることとなる。そして、フランジ部を内方に傾斜させた場合は、折り返したごみ袋の内側は蓋体のフランジ部によりごみに接することが防止されるだけでなく、フランジ部の下端がごみ袋に接触しないので、フランジ部を伝わってくるごみ垢がごみ袋の上端に接してごみ垢が指先に付着することがより完全に防止される。
【0022】
さらに、ごみ箱本体、袋止め、蓋体が断面矩形である袋止め付きごみ箱において、外側フレームに対し、内側フレームを係止する連結部材を角部に設けた場合は、ごみ袋を折り返し難い角部に連結部材を配することにより、折り返しやすいその他の箇所の長さを長くとることができるので合理的である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本願発明の袋止め付きごみ箱のごみ箱本体と袋止めと蓋体を分離した状態の斜視図。
図2】同上、袋止めを取り付けた状態の斜視図。
図3】同上、袋止めにごみ袋を取り付けた状態の斜視図。
図4】同上、袋止めにごみ袋を取り付け被蓋した状態の斜視図。
図5】同上、袋止めにごみ袋を取り付け被蓋した状態の袋止めの斜視図。
図6】同上、袋止めにごみ袋を取り付け被蓋した状態の要部の断面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本願発明の袋止め付きごみ箱の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は本願発明の袋止め付きごみ箱の各部材を示す図であり、ここでは断面矩形のものを例示している。この袋止め付きごみ箱はプラスチック製のごみ箱本体1と、同じくプラスチック製の袋止め2と、同じくプラスチック製の蓋体7から構成される。
【0025】
ごみ箱本体1はスタッキングできることを前提として成形されるものであり、下方に向かって窄まる形状からなる断面円形の有底筒状に構成される。
【0026】
袋止め2は矩形の環状に構成され、ごみ箱本体1の上端内側に接する矩形の環状の外側フレーム3に対し、それと同心にその内側に間隙をとって矩形の環状の内側フレーム4を配し、両者を連結部材5で連結する。この連結部材5は一対の板状のものを袋止めの角部4カ所に設けている。こうすることにより、ごみ袋を折り返し難い角部に連結部材が配されるので、折り返しやすいその他の箇所の長さを長くとることができ合理的である。また、この箇所で余ったごみ袋上端部は連結部材5が一対の板状であることより、その隙間に指先で押し込むことができまとまりがよい。
【0027】
前記袋止め2は外側フレーム3の上端から外方に突設したフランジ部6によりごみ箱本体1の開口に係止される。
【0028】
前記袋止め2上に嵌め込んで重ねられる蓋体7は天板8の中央にごみ投入開口を有し、上記開口の下端にフランジ部9を垂設した構成からなる。このフランジ部9は袋止め2の内側フレーム4内に貫挿されるもので、ここでは、内方に傾斜させた下方に向かって窄まる形状としている。こうすることにより、フランジ部9と内側フレーム4との接触箇所の面積が小さくなり、内側フレームとフランジ部に挟まれて固定されるごみ袋Pは点接触により強固に固定されることとなる。なお、内側フレーム4を外方に傾斜させて同様の効果を得てもよい。
【0029】
なお、ごみ箱本体、袋止め、蓋体は断面円形であってもよいことはもちろんである。
【0030】
以上の袋止め付きごみ箱においては、ポリ袋やビニール袋をごみ袋Pとして袋止め2の内側フレーム4内に落とし込んだ後(図5参照)、上端部を内側フレームと外側フレーム間3に折り返して係止し、袋止めをごみ箱本体1の上端内側に嵌め込み(図3参照)、さらにごみ箱の蓋体7を袋止めに嵌め込むことにより、ごみ袋は袋止めの内側フレーム内に貫挿される蓋体のフランジ部と内側フレーム間に挟まれて固定されることとなる(図4図6参照)。
【0031】
この場合、フランジ部9を内方に傾斜させた場合は、折り返したごみ袋Pの内側は蓋体のフランジ部によりごみに接することが防止されるだけでなく、フランジ部の下端がごみ袋に接触しないので、フランジ部を伝わってくるごみ垢がごみ袋の上端に接してごみ垢が指先に付着することがより完全に防止されることとなる。
【符号の説明】
【0032】
P 袋
1 ごみ箱本体
2 袋止め
3 外側フレーム
4 内側フレーム
5 連結部材
6 フランジ部
7 蓋体
8 天板
9 フランジ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6