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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081248
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】毛髪乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/00 20060101AFI20230602BHJP
   A47K 10/48 20060101ALI20230602BHJP
   A45D 20/24 20060101ALI20230602BHJP
   A45D 4/04 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
A45D20/00
A47K10/48 A
A45D20/24
A45D4/04
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021205545
(22)【出願日】2021-11-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】521551629
【氏名又は名称】中江 明子
(72)【発明者】
【氏名】中江 明子
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040DC01
(57)【要約】
【課題】毛髪の乾燥を短時間で行うことが出来る毛髪乾燥装置を提供することにある。
【解決手段】 三角錘状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線を通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線を通る上端位置には、排気口が形成されることで、上記課題を解決した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線が通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とする毛髪乾燥装置。
【請求項2】
毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けた請求項1に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項3】
前記排気口の周囲には前記排気口を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第1のベルト体を設けた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項4】
前記毛髪乾燥装置の上端位置に設けられた前記第1のベルト体は外側の端部に向かうに従って下り傾斜しているとともに、前記排気口の周囲を回避して設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項5】
前記毛髪乾燥装置の下端開口部の周囲には前記下端開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第2のベルト体を設けた請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項6】
前記電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部の下方位置には、前記開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第3のベルト体を設けた請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項7】
前記第3のベルト体の両端は、両端に行くに従って高くなる登り傾斜させている請求項6に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項8】
前記排気口の周囲に補強された平面部を形成した請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項9】
前記補強された平面部は、前記排気口の周囲に前記排気口から離れるに従って幅が狭く形成されている請求項8に記載の毛髪乾燥装置。
【請求項10】
前記毛髪乾燥装置には、毛髪乾燥装置の排気口と使用者の頭部との間に排気路が形成されるように毛髪乾燥装置の電気乾燥機の風吹出による毛髪乾燥装置の浮遊を維持する浮遊維持手段を設けた請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の毛髪乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪乾燥装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
入浴やシャワーにて髪の毛を洗った後の毛髪の乾燥は通常電気ドライヤーを用いて行っているが、その時、電気ドライヤーの温風を直接毛髪に当てて毛髪の乾燥を行っており、毛髪に当たらなかった温風はそのまま通過してしまうので、この方法では電気ドライヤーの温風が効率よく毛髪の乾燥に寄与しておらず、毛髪の乾燥に時間がかかるという問題点があり、急いでいるときは最大風力で乾燥することになり、電気代もかかるという問題点があった。
【0003】
上記問題点を解消するために提案された特許文献1に示す毛髪の乾燥装置にあっては、電気ドライヤーに接続した複数本のチューブの先端に毛髪を巻き付けるロッドを取り付け、チューブに形成したスリットを介して毛髪に温風が当たるものであるが、ロッドに毛髪を巻き付ける手間がかかるものであり、使い勝手が悪いという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3136731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、毛髪の乾燥を短時間で行うことが出来る使い勝手の良い毛髪乾燥装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の毛髪乾燥装置は、台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線が通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けるのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記排気口の周囲には前記排気口を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第1のベルト体を設けるのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記毛髪乾燥装置の上端位置に設けられた前記第1のベルト体は外側の端部に向かうに従って下り傾斜しているとともに、前記排気口の周囲を回避して設けられているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記毛髪乾燥装置の下端開口部の周囲には前記下端開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第2のベルト体を設けているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部の下方位置には、前記開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第3のベルト体を設けているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記第3のベルト体の両端は、両端に行くに従って高くなる登り傾斜させているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記排気口の周囲に補強された平面部を形成しているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記平面部は、前記排気口の周囲に前記排気口から離れるに従って幅が狭く形成されているのが望ましい。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、前記毛髪乾燥装置には、毛髪乾燥装置の排気口と使用者の頭部との間に排気路が形成されるように毛髪乾燥装置の電気乾燥機の風吹出による毛髪乾燥装置の浮遊を維持する浮遊維持手段を設けるのが望ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の毛髪乾燥装置は、請求項1に示すように、台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線が通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とするものであるから、電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部から導入され、排気口から排出される温風は、導入から排出されるまでに毛髪に付着又は含まれた水分を大量に吸収して排出されるので、通常の乾燥方法に比し1/3の短時間で乾燥することが出来るという効果がある。
また、請求項2のように、毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けたものは、手を動かす際に毛髪乾燥装置が邪魔にならないとともに、使用時において後側に引っ張られにくくなり、腕を自由に動かすことが可能となり使い勝手が良くなるという効果がある。
また、請求項3のように、前記排気口の周囲には前記排気口を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第1のベルト体を設けたものは、電気乾燥機を持つ手で毛髪乾燥装置を抑えながら毛髪の乾燥をしなくても良いので、使い勝手が良く、更に、排気口の開口面積の変化を抑えることができ、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項4のように、前記毛髪乾燥装置の上端位置に設けられた前記第1のベルト体は外側の端部に向かうに従って下り傾斜しているとともに、前記排気口の周囲を回避して設けられているものは、左右対称に負荷がかかるようにしているので、片方に偏らせて電気乾燥機で送風しても風圧によって毛髪乾燥装置全体が水平に移動してしまうことも無く安定した使用が出来、更に、排気口の開口面積の変化を抑えることができ、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項5のように、前記毛髪乾燥装置の下端開口部の周囲には前記下端開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第2のベルト体を設けているものは、電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部より電気乾燥機の温風が肩を廻りこんで背中の方に降りてくる時に第2のベルト体の負荷が腰廻りにかかることとなり、毛髪乾燥装置の後ろ側の膨らみを抑えることが出来、温風を排気口から効率よく逃がすことが出来、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項6のように、前記電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部の下方位置に、前記開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第3のベルト体を設けているものは、開口部に毛髪乾燥装置が吸い寄せられるのを防止することが出来、電気乾燥機の風吹出口から効率よく毛髪乾燥装置内に温風が供給され、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項7のように、前記第3のベルト体の両端は、両端に行くに従って高くなる登り傾斜させているものは、毛髪乾燥装置1が電気乾燥機6の風吹出口7が当接される開口部8から巻き込まれることに対する負荷となり、毛髪乾燥装置1が巻き込まれることなく安定した使用ができ、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項8のように、前記排気口の周囲に補強された平面部を形成したものは、排気口9の大きさを固定することができるとともに、毛髪乾燥装置がよれることなく安定した使用ができるとともに、毛髪乾燥装置が電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部から導入される風量と排気口から排出される風量とを安定させることができ、毛髪乾燥装置がふらつかないので安定した使用が出来るとともに、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。
また、請求項9のように、前記平面部は、前記排気口の周囲に前記排気口から離れるに従って幅が狭く形成されているものは、平面部の急激な寸法の変化がなく、その部分に温風が滞留することが無くスムーズに排出されるので、毛髪の乾燥効率が上がるという効果がある。平面部の周囲に第1のベルト体を外側が閉じ内側が開くとともに上端が離れるように取付けることで毛髪乾燥装置が安定するという効果がある。
また、請求項10のように、前記毛髪乾燥装置には、毛髪乾燥装置の排気口と使用者の頭部との間に排気路が形成されるように毛髪乾燥装置の電気乾燥機の風吹出による毛髪乾燥装置の浮遊を維持する浮遊維持手段を設けられているものは、毛髪乾燥装置の排気口と使用者の頭部との間に排気路が形成された状態で使用することが出来、効率よく毛髪の乾燥が出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の毛髪乾燥装置の正面図。
図2】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す概略平面図。
図3】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す概略正面図。
図4】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す要部平面図。
図5】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるA-A断面図。
図6】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるB-B断面図。
図7】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるC-C断面図。
図8】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるD-D断面図。
図9】同上の毛髪乾燥装置で最もシンプルな構造の正面図。
図10】同上の毛髪乾燥装置で改良1を示す正面図。
図11】同上の毛髪乾燥装置で改良2を示す正面図。
図12】同上の毛髪乾燥装置で改良の説明のための正面図。
図13】同上の毛髪乾燥装置で改良3を示す正面図。
図14】同上の毛髪乾燥装置で改良4を示す正面図。
図15】同上の毛髪乾燥装置で改良5を示す正面図。
図16】同上の毛髪乾燥装置で改良6を示す正面図。
図17】同上の毛髪乾燥装置の使用状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図17に基づいて詳説する。
毛髪乾燥装置1は、正面側と背中側とで二重になった台形形状でケープ状になっており、下端は幅狭に形成されている。毛髪乾燥装置1は、内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部2と使用者の肩部を収納する肩部収納部3と使用者の腕部を収納移動する腕部収納移動部4とが設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置1の正面の中心線5が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部6が形成されるとともに、毛髪乾燥装置1の上端位置には、排気口7が形成されている。毛髪乾燥装置1の前側の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する円弧状の切り込み1aが設けられており、左右の腕を切り込み1aから必要に応じて出すことが出来るようになっている。毛髪乾燥装置1の後側の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する円弧状の切り込み1bが設けられており、毛髪乾燥装置1の前側の下端の幅は、円弧状の切り込み1aが設けられることで毛髪乾燥装置1の後側の下端の幅の略半分の幅に形成されている。毛髪乾燥装置1は、上端位置に形成された排気口7は平面部に形成されている関係上上端は平面となっており、両端から外側に拡がるように傾斜部1cが形成され、傾斜部の端縁から切り込み1a及び切り込み1bが形成されて、下端は幅狭となるように絞られている。
【0009】
排気口7の周囲には排気口7を構成する毛髪乾燥装置1の厚みよりも厚い第1のベルト体8が毛髪乾燥装置1の正面側と背中側とで二重になった上端位置の接合部9の両面に設けられている。第1のベルト体8は、毛髪乾燥装置1の中心線5を通る線上の上端位置に設けられており、外側の端部に向かうに従って低くなる下り傾斜しているとともに、排気口7の周囲を回避して設けられている。第1のベルト体8は、ポリエチレン樹脂でできており、毛髪乾燥装置1に接合されている。接合方法は、接着、溶着、高周波溶着が考えられる。
【0010】
排気口7の周囲に平面部10を形成している。平面部10は、排気口7の周囲に排気口7から離れるに従って幅が狭く形成されているものは、滑らかな平面部10にすることができ、排気口7から排気された温風の大部分は排気口7の上方に排出されるが一部は排気口7の側方に排出されるのであるが、その側方に排出された排気が滑らかな平面部8によりスムーズに排出されるのであるが、その時に発生するダウンフォースにより毛髪乾燥装置1が下方に押し下げられて毛髪乾燥装置1が安定すると考えられる。平面部10により、排気口7の周囲に空気溜り1dが形成されその空気溜り1dに溜まった空気が排気の流れがスムーズになるよう排気の流れが側方に行くのを阻止して毛髪乾燥装置1が側方に動くのを阻止する結果、毛髪乾燥装置1が安定すると考えられる。
【0011】
補強された平面部10は、通常、マチと呼ばれているものであり、正面側と背中側とで二重になった毛髪乾燥装置1の上端位置の接合部9を内側に折り返して形成された接合部9により補強された平面部10を形成し、該平面部10の中央に排気口7を形成すれば良いものであるが、平面部10や排気口7の強度が不十分な場合は、別体のシートを接合等により設けることで補強すれば良いものである。正面側と背中側とで二重になった毛髪乾燥装置1の上端位置の接合部9を内側に折り返して接合部9により補強された平面部10を形成することで、平面部10は、排気口7の周囲に排気口7から離れるに従って幅が狭く形成される。
【0012】
平面部10は、二重になった毛髪乾燥装置1の上端位置を内側に折り返して補強された平面部10を形成する方法の他に、毛髪乾燥装置1の上端位置を切取ってその部分に補強された平面部10を張り付けても構わないものである。
【0013】
毛髪乾燥装置1の下端開口部の周囲には下端開口部を構成する毛髪乾燥装置の厚みよりも厚い第2のベルト体11を設けている。第2のベルト体11は、ポリエチレン樹脂でできており、毛髪乾燥装置1に接合されている。接合方法は、接着、溶着、高周波溶着が考えられる。
【0014】
電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部8の下方位置には、開口部8を構成する毛髪乾燥装置1の厚みよりも厚い第3のベルト体12を設けている。実施例は第2のベルト体11と兼用しているが別体であっても構わないものである。第3のベルト体12の両端は、円弧状の切り込み1aに沿って設けられており、両端に行くに従って高くなる登り傾斜させており、毛髪乾燥装置の浮き上がりの防止が出来る。第3のベルト体12は、ポリエチレン樹脂でできており、毛髪乾燥装置1に接合されている。接合方法は、接着、溶着、高周波溶着が考えられる。
【0015】
第1のベルト体8の両側の接合部9には断面形状U字状の第1のベルト体8と同一の厚みにした第4のベルト体13を設けている。第4のベルト体13は、ポリエチレン樹脂でできており、毛髪乾燥装置1の接合部9に跨って接合されており、頭部収納部2と対応する接合部9の強度が高められ手を動かす際に安定したスペースを確保できるものである。接合方法は、接着、溶着、高周波溶着が考えられる。
【0016】
第2のベルト体11の両端には円弧状の切り込み1bに沿って第5のベルト体14が設けられており、両端に行くに従って高くなる登り傾斜させており、毛髪乾燥装置の浮き上がりの防止が出来る。第5のベルト体14は、ポリエチレン樹脂でできており、毛髪乾燥装置1に接合されている。接合方法は、接着、溶着、高周波溶着が考えられる。
【0017】
毛髪乾燥装置1には、毛髪乾燥装置1の排気口7と使用者の頭部との間に排気路15が形成されるように毛髪乾燥装置1の電気乾燥機の風吹出による毛髪乾燥装置1の浮遊を維持する浮遊維持手段16が設けられている。
【0018】
浮遊維持手段16は、毛髪乾燥装置1と第1のベルト体8と第2のベルト体11と第3のベルト体12と第4のベルト体13と第5のベルト体14で構成されているが、開口部6から導入され、排気口7から排出される温風による浮力と、毛髪乾燥装置1と第1のベルト体8と第2のベルト体11と第3のベルト体12と第4のベルト体13と第5のベルト体14の重量を略一致させることが必要となるが、電気乾燥機を毛髪乾燥装置1の開口部6に引っ掛けて浮遊状態を維持しても構わないものであり、ひもとアンカーとからなる別体の浮遊維持手段を用いても構わないものである。
【0019】
毛髪乾燥装置1は、中で腕を動かしてもザワザワと不愉快な音が発生せず、肌にまとわりつかない合成樹脂材や布地が望ましく、更には、中が透けて見える透明や半透明のものが望ましい。不織布がこれらに該当する。
【0020】
電気乾燥機は、電機メーカーが販売しているヘアドライヤーが該当し、必要に応じてターボのような最大風力で使用すれば良い。
【0021】
電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部6スリットが形成されたものであるが、開口部6から温風が漏れないように電気乾燥機の風吹出口に当接するゴムを設けても構わないものである。
【0022】
従来の乾燥方法による乾燥に比し、1/○の短時間で毛髪を乾燥させることが可能であるが、片手に電気乾燥機6を把持すると手が疲れる場合は、テーブルやカメラ用の三脚を使用するのが良い。
【0023】
次に、図9乃至図15を用いて、本発明の工夫点の説明をする。図9は、請求項1に示す構成図であり、電気乾燥機を開口部6に差し込み電気乾燥機を作動させると、毛髪乾燥装置1を抑えるものが無いので、温風の当たり具合により左側上方又は右側上方に押し上げられることとなり、電気乾燥機を持つ手で毛髪乾燥装置を抑えながら毛髪の乾燥をしなければならず、使い勝手が悪かった。
【0024】
図10は、毛髪乾燥装置1の中心線5が通る上端位置の排気口7の手前側と奥側に第1のベルト体8を設けた(排気口7は塞がない)ものであり、毛髪乾燥装置1を抑えるものができたので、図9のもので発生していた問題が解消された。更に、第2のベルト体11を設けることで毛髪乾燥装置1内の空気を逃がしにくくすることが出来、更に、第3のベルト体12を設けることで電気乾燥機6の作動時の毛髪乾燥装置1の巻き込みを抑えることができ、使い勝手が向上した。しかし、第1のベルト体8は、上下方向にしか抑えることができないようであり、風圧によっては毛髪乾燥装置1が平行に流れるようにずれてしまうという怖れがあった。
【0025】
図11は、毛髪乾燥装置1の中心線を通る上端位置に設けられた第1のベルト体8は外側の端部に向かうに従って下り傾斜しているとともに、排気口7の周囲を回避して設けたものであり、左右対称に負荷がかかるようにしているので、片方に偏らせて電気乾燥機で送風しても風圧によって毛髪乾燥装置1全体が水平に移動してしまう問題点は解消され安定した使用が出来るのであり、更に、第3のベルト体12の両端を両端に行くに従って高くなる登り傾斜させているので、毛髪乾燥装置1が電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部6から巻き込まれることに対する負荷となり、毛髪乾燥装置1が巻き込まれることなく安定した使用ができるという効果がある。この実施例では、第1のベルト体8を排気口7の周囲を回避して設けているので、毛髪乾燥装置1の中央部の強度が低下し毛髪乾燥装置1の中央部が中央側によれたり排気口7の開口面積が不安定になる怖れがあった。
【0026】
図12は、排気口7の周囲と同一幅にした平面部を毛髪乾燥装置1全体に設けたものであり、排気が第一のベルト体8から下方に逃げてしまい図10と同様に横ずれが発生し毛髪乾燥装置1がふらついた。
【0027】
図13は、排気口7の周囲に補強された平面部10を形成したものであり、排気口7の大きさを固定することができるとともに、毛髪乾燥装置1がよれることなく安定した使用ができるとともに、毛髪乾燥装置1が電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部6から導入される風量と排気口7から排出される風量とを安定させることができ、毛髪乾燥装置1がふらつかないので安定した使用が出来るのである。
平面部10は、排気口7の周囲に排気口7から離れるに従って幅が狭く形成されていると、空気の流れが制限されることとなり、横ずれが軽減されるのである。その部分に温風が滞留することが無くスムーズに排出されるのである。
【0028】
図14は、第1のベルト体8の両側の接合部9には断面形状U字状の第1のベルト体8と同一の厚みにした第4のベルト体13を設けることで、毛髪乾燥装置1の接合部9に跨って接合されており、頭部収納部2と対応する接合部9の強度が高められ手を動かす際に安定したスペースを確保できるものである。
【0029】
図15は、毛髪乾燥装置1の前側の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する円弧状の切り込み1aが設けられており、左右の腕を切り込み1aから必要に応じて出すことが出来るようになっている。毛髪乾燥装置1の後側の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する円弧状の切り込み1bが設けられており、使用時において後側に引っ張られにくくなり、毛髪乾燥装置の端縁に沿って設けることで毛髪乾燥装置の膨らみも更に抑えることが出来、使い勝手の良いものになった。
【符号の説明】
【0030】
1 毛髪乾燥装置
2 頭部収納部
3 肩部収納部
4 腕部収納可動部
5 毛髪乾燥装置1の正面の中心線
6 開口部
7 排気口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2021-12-10
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部6スリットが形成されたものであるが、開口部6から温風が漏れないように電気乾燥機の風吹出口に当接するゴムを設けても構わないものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
従来の乾燥方法による乾燥に比し、1/3の短時間で毛髪を乾燥させることが可能であるが、片手に電気乾燥機6を把持すると手が疲れる場合は、テーブルやカメラ用の三脚を使用するのが良い。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
図1】本発明の毛髪乾燥装置の正面図。
図2】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す概略平面図。
図3】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す概略正面図。
図4】同上の毛髪乾燥装置の平面部を示す要部平面図。
図5】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるA-A断面図。
図6】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるB-B断面図。
図7】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるC-C断面図。
図8】同上の毛髪乾燥装置の図2におけるD-D断面図。
図9】同上の毛髪乾燥装置で最もシンプルな構造の正面図。
図10】同上の毛髪乾燥装置で改良1を示す正面図。
図11】同上の毛髪乾燥装置で改良2を示す正面図。
図12】同上の毛髪乾燥装置で改良の説明のための正面図。
図13】同上の毛髪乾燥装置で改良3を示す正面図。
図14】同上の毛髪乾燥装置で改良4を示す正面図。
図15】同上の毛髪乾燥装置で改良5を示す正面図。
図16同上の毛髪乾燥装置の使用状態を示す正面図。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線を通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とする毛髪乾燥装置。
【請求項2】
毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けた請求項1に記載の毛髪乾燥装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の毛髪乾燥装置は、台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線を通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の毛髪乾燥装置にあっては、毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けるのが望ましい
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の毛髪乾燥装置は、請求項1に示すように、台形形状で内部に使用者の頭部を収納する頭部収納部と使用者の肩部を収納する肩部収納部と使用者の腕部を収納するとともに少なくとも使用者の片手が使用者の毛髪に届く領域まで可動可能とする腕部収納可動部が設けられた毛髪乾燥装置であって、前記毛髪乾燥装置の正面の中心線が通る位置に電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部が形成されるとともに、前記毛髪乾燥装置の中心線を通る線上の上端位置には、排気口が形成されていることを特徴とするものであるから、電気乾燥機の風吹出口が当接される開口部から導入され、排気口から排出される温風は、導入から排出されるまでに毛髪に付着又は含まれた水分を大量に吸収して排出されるので、通常の乾燥方法に比し、1/3の短時間で乾燥することが出来るという効果がある。
また、請求項2のように、毛髪乾燥装置の下端両側面には両端縁が使用者の肘よりも上方に位置する切り込みを設けたものは、手を動かす際に毛髪乾燥装置が邪魔にならないとともに、使用者において後側に引っ張られにくくなり、腕を自由に動かすことが可能となり使い勝手が良くなるという効果がある。