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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081251
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】会話のしやすいパーテーション
(51)【国際特許分類】
   A47G 5/00 20060101AFI20230602BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
A47G5/00 Z
E04B2/74 561H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021205549
(22)【出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】599077199
【氏名又は名称】株式会社アクアニューテック
(72)【発明者】
【氏名】堀江 徹男
(72)【発明者】
【氏名】堀江 幸代
(72)【発明者】
【氏名】堀江 優子
(57)【要約】
【課題】従来の衝立型や折り畳み式パーテーションはアクリル板等で構成されており、周囲の音を遮断するためパーテーションを通しての音を聞きずらくするため、会話をしても話がつながらないという欠点があった。
【解決手段】三面がアクリル板で構成されるパーテーションの中央のアクリル板の代わりに板状のアクリル板を上下に設けて、左右の可動アクリル板に可動可能な状態で取り付けて、開口部を設けて、この開口部に透明または半透明の薄いフィルム状のシートを着脱自在に取り付けた構造にすることにより、より周囲の音を聞こえやすくし、会話をしやすくした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三面がアクリル板で形成されるパーテーションの中央のアクリル板の代わりに少なくとも複数個のフィルム状シート取り付け用の板状のアクリル板を両端のアクリル板の上部と下部に取り付けて両端のアクリル板が開閉可能な構造とし、この上下に取り付けた板状のアクリル板で形成される開口部に透明または半透の薄いフィルム状のシートをこの板状のアクリル板で形成される開口部の前面全体に着脱自在に取り付けた構造のパーテーション。
【請求項2】
三面がアクリル板で形成されるパーテーションの中央及び左右のアクリル板に開口部を形成し、この中央および左右のアクリル板に設けた開口部に開口部より大きめな透明または半透明の薄いフィルム状のシートをアクリル板の開口部の前面全体に着脱自在に取り付けた構造のパーテーション。
【請求項3】
折り畳み式またはコの字型パーテーションの中央のアクリル板に四方形または門型の開口部形成し、この開口部前面に薄い透明又は半透明のフィルム状のシートを全体又は数か所に着脱自在に取り付けた構造のパーテーション。
【請求項4】
衝立型のパーテーションの前面の全体又はその一部に開口部を設けて、この開口部に透明または半透明の薄いフィルム状のシートを全体又は数か所に着脱自在に取り付けた構造のパーテーション。
【請求項5】
開口部に取り付ける薄いフィルム状のシートは開口部より、大きく十分取り付け代を確保出来るサイズとする。
【請求項6】
シートの取り付けは前面または裏面にも取り付け可能な構造とする。
【請求項7】
又、開口部の大きさは特に限定するものではなく、パーテーションの大きさ及び全体の強度を考えて決定するものとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会話のしやすいパーテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパーテーションは一枚又は三枚のアクリル板で構成されており、折り畳み式又はコ字型の形状となっている。更に、端部を折り曲げてこの端の部分を接着剤で固定した形状のものも使用されている。特に、三枚のアクリル板で構成されているパーテーションは周囲が囲まれているため、アクリル板の音を遮る遮断性により周囲の音が聞こえずらく会話がスムースに出来ないと言う問題がある。
【0003】
以下、図6に従来のパーテーションに付いて説明する。
従来は一枚のアクリル板と倒れ防止の脚で構成されている衝立型パーテーションはである。
【0004】
図7に示す実施例は三枚のアクリル板で構成されており、アクリル板の端部を熱圧着接合で繋ぎ合せ、折り畳み可能な構造のパーテーションとなっている。
【0005】
図8に示す実施例はアクリル板とアクリル板を蝶番で固定した形状である。また図9に示す実施例はアクリル板の端部を夫々折り曲げて端部を接着剤で固定した物であり、比較的薄いアクリル板で作られている。
【先行技術分野】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4543660
【特許文献2】特許第4697502
【特願文献3】
特願2020-207952
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のパーテーションは透明な(樹脂製)アクリル製の一枚板に倒れ防止の脚を付けたタイプが主として使われている。更にアクリル等(樹脂製)の板の端の部分を折り曲げ可能な状態で接合した形状のものや蝶番で繋いだものまたはアクリル板の角を折り曲げて接着剤で接着固定したもの等が使用されている。これらのパーテーションでは使用しているアクリル製の板の特性により、くしゃみや咳等の飛沫の飛散・拡散を防止する有効性はあるものの音を遮断するという問題があり、パーテーションをはさんでの会話は大変しずらいということが指摘されている。
【0008】
本発明は、このような従来のパーテーションではアクリル板の音の遮断性によるパーテーションを通しての会話を、より容易に出来るような構造にしたものである。
【0009】
そして、本発明は上記目的を達成するために、薄いファルム状のシートを取り付ける板状の部材を両端のアクリル板に開閉可能に上部と下部に熱圧着接合で取り付けて、シート取り付け用開口部を形成する。または折り畳みパーテーションやコの字型パーテーションについては前面のアクリル板に四方形の開口部または門型の開口部をもうける構造とし、この形成されたシート取り付け板又は、四方形開口部や門型の開口部に薄いフィルム状のシートを着脱自在に取り付けたものである。フィルム状のシートはアクリルと異なり、より音を通し安く、周囲の音も聞こえやすく会話もより容易に出来る。
【0010】
上記解決手段による作用は次のとおりである。従来のアクリル板で構成されたパーテーションではアクリル板で音が遮断されるため、パーテーションを挟んでの会話は非常に難しい、そこで前面のアクリル板を薄いフィルム状のシートにすることにより、より音を通し安くして、会話をしやすくすることとした。
図1において示される実施例において、中央のアクリル板の代わりに板状のシート取り付け板を 下二枚用意して、この上部シート取り付け板3と下部シート取り付け板を可動アクリル板1と可動アクリル板2の上部と下部に折り曲げ可能な状態で取り付けて、この上下に設けた板状の取り付け板で開口部8を設け、この開口部に薄いフィルム状のシート5を粘着剤や市販のクリップ等により、シート固定部7に数箇所着脱自在に取り付けた構造としたものである。
【0016】
図2において示される実施例において、板状のシート取り付け用アクリル板を可動アクリル板に取り付けた場合の詳細図である。中央に取り付ける上部固定板3及び下部固定板4の板はその幅は10センチメートル以上とし、パーテーションの大きさにより、少なくとも二個以上用意するものとする。この構造にすることにより、より軽量化出来るとともにより、安価に簡単に出来るものである。
【0017】
図3において示される実施例において、三枚のアクリル板で構成されるパーテーションにおいて中央のアクリル9板及び左右の可動アクリル板に開口部を設けて、この開口部に薄いフィルム状のシートを取り付けた状態である。中央のアクリル板及び左右のアクリル板は、アクリル板内部をくりぬいた形状の開口部を設けたことにより、全体の強度を維持出来るものとした。
【0018】
図4において示される実施例において、折り畳み式又はコの字型パーテーション中央のアクリル板に設けた開校部10を示す。開口部は強度を維持するために一定の大きさにする必要がある。そのため、開口部はアクリル板の中央に設けるものとし縁の部分の幅は少なくとも五センチメートルの幅をとる必要がある。
【0019】
図5において示される実施例において、折り畳み式又はコの字型パーテーションの中央のアクリル板に四方形の門型の開口部11を設けて、この開口部の前面全体に薄いフィルム状のシート5を取り付けるようにしたものであり、シートの大きさはアクリル板とほぼ同等でアクリル板に粘着剤や市販のクリップ等で着脱自在で全体または部分固定出来る構造となっている。シートは通常透明又は半透明の材料を使用し、取り換えも容易に行える構造となっている。
【0020】
図6において示される実施例において、衝立型のパーテーションのアクリル板の全体または中央に一定の大きさの開口部12を設けて、この開口部にフィルム状のシート5を取り付けて固定したものである。
【0021】
図7において示される実施例において、従来の衝立型パーテーションを示す。
【0022】
図8において示される実施例において、従来の折り畳み型パーテーションを示す。折り畳み部を熱シールして開閉可能な構造にしたものである。
【0023】
図9において示される実施例において、従来のコの字型パーテーションを示す。固定部を蝶番で固定してある。
【0024】
図10において示される実施例において、従来のアクリル板の角を折り曲げて折り曲げた角を接着剤で固定したパーテーションを示す。
【符号の説明】
【0025】
1 可動アクリル板A
2 可動アクリル板B
3 上部シート取り付け板
4 下部シート取り付け板
5 フィルムシート
6 熱圧着接着部
7 シート固定部
8 開口部
9 中央アクリル板
10 開口部
11 門型開口部
12 開口部
13 フィルムシート
14 倒れ防止固定具
15 アクリル板C
16 固定アクリル板
17 蝶番
18 アクリル板D
19 アクリル板E
20 アクリル板F
21 接着取り付け部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会話のしやすいパーテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパーテーションは一枚又は三枚のアクリル板で構成されており、折り畳み式又はコの字型の形状になっている。更に、端部を折り曲げこの端の部分を接着剤で固定した形状のものも使用されている。特に、三枚のアクリル板で構成されているパーテーションは周囲が囲まれているため、アクリル板の音を遮る遮断性により周囲の音が聞こえずらく会話がスムースに出来ないという問題がある。
【0003】
以下、図7に従来のパーテーションについて説明する。
従来の一枚のアクリル板と倒れ防止の脚14で構成されている衝立型パーテーションである。
【0004】
図8に示す実施例は三枚のアクリル板で構成されており、アクリル板の端部を熱圧着接合で繋ぎ合せ、折り畳み可能な構造のパーテーションとなっている。
【0005】
図9に示す実施例はアクリル板16とアクリル板を蝶番17で固定した形状である。また図10に示す実施例はアクリル板の端部を夫々折り曲げて、その端部を接着剤21で固定した形状であり、比較的薄いアクリル板で作られている。
【先行技術分野】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4543660
【特許文献2】特許第4697502
【特許文献3】特願2020-207952
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のパーテーションは透明な(樹脂製)アクリル製の一枚板に倒れ防止の脚を付けたタイプが主として使われている。更にアクリル等(樹脂製)の板の端の部分を折り曲げ可能な状態で接合した形状のものや蝶番で繋いだものまたはアクリル製の角を折り曲げて接着剤で接着固定したもの等が使用されている。これらのパーテーションでは使用しているアクリル製の板の特性により、くしゃみや咳等の飛沫の飛散・拡散を防止する有効性はあるものの音を遮断するという問題があり、パーテーションをはさんでの会話は大変しずらいということが指摘されている。
【0008】
本発明は、このような従来のパーテーションではアクリル板の音の遮断性によるパーテーションを通しての会話を、より容易に出来るような構造にしたものである。
【0009】
そして、本発明は上記目的を達成するために、薄いフィルム状のシートを取り付ける板状の部材を両端のアクリル板に開閉可能に上部と下部に熱圧着接合で取り付けて、シート取り付け用開口部を形成する。または折り畳みパーテーションやコの字型パーテーションについては前面のアクリル板に四方形の開口部または門型の開口部を設ける構造とし、この形成されたシート取り付け板又は、四方形の開口部や門型の開口部に薄いフィルム状シートを着脱自在に取付けたものである。フィルム状のシートはアクリル板と異なり、より音を通しやすく、周囲の音も聞こえやすく会話もより容易に出来る。
【0010】
上記解決手段による作用は次の通りである。従来のアクリル板で構成されたパーテーションではアクリル板で音が遮断されるため、パーテーションを挟んでの会話は非常に難しい、そこで前面のアクリル板を薄いフィルム状のシートにすることにより、より音を通しやすくして、会話をしやすくすることとした。
【発明の効果】
【0011】
上述したように、前面を薄いフィルム状シートにすることにより、従来と同様に咳やくしゃみ等による飛沫の飛散を防止することができるとともに、アクリル板よりも音を通しやすい薄いフィルム状シートを採用することにより、パーテーションを通しての会話がしやすくなるパーテーションとしたものである。すなわち、従来と同等のくしゃみや咳による飛沫の飛散や拡散を防止出来る性能を有しかつ、会話をしやすくしたものである。
【0012】
また、薄いフィルム状のシートを採用することにより、軽量でかつ安価に制作出来る構造となる。更に、シートを透明や半透明等の種類に変えることも容易で種々の環境に適応出来る。また、シートはアクリル板よりも安価であるため入手も用意で交換も汚れや傷み状態により簡単に交換出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態を示すパーテーションの全体図である。
図2】本発明のパーテーションの板状取り付け構造部の詳細図である。
図3】アクリル板三面に開口部を設けシートを取り付けた場合である。
図4】本発明のパーテーションの切り込み型の開口部の詳細図である。
図5】本発明のパーテーションの門型の開口部の詳細図である。
図6】本発明の衝立型パーテーションにシートを取り付けた全体図である。
図7】従来の衝立型パーテーションの全体図である。
図8】従来の折り畳み型パーテーションの全体図である。
図9】従来の蝶番固定パーテーションの全体図である。
図10】従来のコの字型パーテーションの全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
【0015】
図1において示される実施例において、中央のアクリル板の代わりに板状のシート取り付け板を上下二枚用意して、この上部シート取り付け板4と下部シート取り付け板3を可動アクリル板1と可動アクリル板2の上部と下部に折り曲げ可能な状態で取り付けて、この上下に設けた板状の取り付け板で開口部8を設け、この開口部に薄いフィルム状のシート5を粘着剤や市販のクリップ等により、シート固定部7に数箇所着脱自在に取り付けた構造としたものである。
【0016】
図2において示される実施例において、板状のシート取り付け用アクリル板を可動アクリル板に取り付けた場合の詳細図である。中央に取り付ける上部固定板4及び下部固定板3の板はその幅は10センチメートル以上とし、パーテーションの大きさにより、少なくとも二個以上用意するものとする。この構造にすることにより、より軽量化出来るとともにより、安価に簡単に出来るものである。
【0017】
図3において示される実施例において、三枚のアクリル板で構成されるパーテーションにおいて中央のアクリル9板及び左右の可動アクリル板1、2に開口部を設けて、この開口部に薄いフィルム状のシートを取り付けた状態である。中央のアクリル板9及び左右のアクリル板1、2は、アクリル板内部をくりぬいた形状の開口部を設けたことにより、全体の強度を維持出来るものとした。
【0018】
図4において示される実施例において、折り畳み式又はコの字型パーテーション中央のアクリル板に設けた開口部10を示す。開口部は強度を維持するために一定の大きさにする必要がある。そのため、開口部はアクリル板の中央に設けるものとし縁の部分の幅は少なくとも五センチメートルの幅をとる必要がある。
【0019】
図5において示される実施例において、折り畳み式又はコの字型パーテーションの中央のアクリル板に四方形の門型の開口部11を設けて、この開口部の前面全体に薄いフィルム状のシート5を取り付けるようにしたものであり、シートの大きさはアクリル板とほぼ同等でアクリル板に粘着剤や市販のクリップ等で着脱自在で全体または部分固定出来る構造となっている。シートは通常透明又は半透明の材料を使用し、取り換えも容易に行える構造となっている。
【0020】
図6において示される実施例において、衝立型のパーテーションのアクリル板の全体または中央に一定の大きさの開口部12を設けて、この開口部にフィルム状のシート13を取り付けて固定したものである。
【0021】
図7において示される実施例において、従来の衝立型パーテーションを示す。
【0022】
図8において示される実施例において、従来の折り畳み型パーテーションを示す。折り畳み部を熱シールして開閉可能な構造にしたものである。
【0023】
図9において示される実施例において、従来のコの字型パーテーションを示す。固定部を蝶番17で固定してある。
【0024】
図10において示される実施例において、従来のアクリル板18、19、20の角を折り曲げて折り曲げた角を接着剤固定21したパーテーションを示す。
【符号の説明】
【0025】
1 可動アクリル板A
2 可動アクリル板B
3 上部シート取り付け板
4 下部シート取り付け板
5 フィルムシート
6 熱圧着接着部
7 シート固定部
8 開口部
9 中央アクリル板
10 開口部
11 門型開口部
12 開口部
13 フィルムシート
14 倒れ防止固定具
15 アクリル板C
16 固定アクリル板
17 蝶番
18 アクリル板D
19 アクリル板E
20 アクリル板F
21 接着取り付け部