(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081261
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】収納システム
(51)【国際特許分類】
G07F 9/02 20060101AFI20230602BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20230602BHJP
G07F 11/62 20060101ALI20230602BHJP
G07F 17/12 20060101ALI20230602BHJP
【FI】
G07F9/02 Z
G06Q30/06
G07F11/62 101
G07F17/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022058168
(22)【出願日】2022-03-31
(62)【分割の表示】P 2021194231の分割
【原出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】514003429
【氏名又は名称】株式会社Showcase Gig
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】新田剛史
【テーマコード(参考)】
3E044
3E046
5L049
【Fターム(参考)】
3E044AA12
3E044EA20
3E044EB04
3E046GA09
3E046HA04
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】商品を受け取りやすくすることができるようにする。
【解決手段】購入された商品を取り出し可能に収容する複数の収納部と、前記収納の一部
を開閉可能な扉部と、前記扉部に設けられた表示部と、前記収納部ごとに、収納された前
記商品及び当該商品を購入したユーザを特定する情報を記憶する記憶部と、前記表示部に
表示する画像を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ユーザからの指示に応じ
て、前記ユーザに対応する前記収納部に設けられた前記表示部を強調表示すること、を特
徴とする収納システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入された商品を取り出し可能に収容する複数の収納部と、
前記収納の一部を開閉可能な扉部と、
前記扉部に設けられた表示部と、
前記収納部ごとに、収納された前記商品及び当該商品を購入したユーザを特定する情報
を記憶する記憶部と、
前記表示部に表示する画像を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記ユーザからの指示に応じて、前記ユーザに対応する前記収納部の表
面に設けられた前記表示部を強調表示すること、
を特徴とする収納システム。
【請求項2】
請求項1に記載の収納システムであって、
前記制御部は、前記指示に応じて、前記複数の収納部の前記表示部に一の画像を表示さ
せ、
前記画像は、前記ユーザに対応する前記収納部に設けられた前記表示部が強調された画
像であること、
を特徴とする収納システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品を入れる収納システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、どこに商品があるか分かりにくい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、商品を受け取りやすくすること
ができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
購入された商品を取り出し可能に収容する複数の収納部と、前記収納の一部を開閉可能
な扉部と、前記扉部に設けられた表示部と、前記収納部ごとに、収納された前記商品及び
当該商品を購入したユーザを特定する情報を記憶する記憶部と、前記表示部に表示する画
像を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ユーザからの指示に応じて、前記ユ
ーザに対応する前記収納部の表面に設けられた前記表示部を強調表示すること、を特徴と
する収納システム。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面に
より明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品を受け取りやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る収納システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】管理サーバ20のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成
を備える。
[項目1]
購入された商品を取り出し可能に収容する複数の収納部と、
前記収納の一部を開閉可能な扉部と、
前記扉部に設けられた表示部と、
前記収納部ごとに、収納された前記商品及び当該商品を購入したユーザを特定する情報
を記憶する記憶部と、
前記表示部に表示する画像を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記ユーザからの指示に応じて、前記ユーザに対応する前記収納部の表
面に設けられた前記表示部を強調表示すること、
を特徴とする収納システム。
[項目2]
項目1に記載の収納システムであって、
前記制御部は、前記指示に応じて、前記複数の収納部の前記表示部に一の画像を表示さ
せ、
前記画像は、前記ユーザに対応する前記収納部に設けられた前記表示部が強調された画
像であること、
を特徴とする収納システム。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る収納システムの全体構成例を示す図である。本実施
形態の収納システムは、管理サーバ20を含んで構成される。管理サーバ20は、ユーザ
端末40と通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク3は、
たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサ
ネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
収納システムは、収納装置10と制御装置30と管理サーバ20とを備える。
【0013】
収納装置10は、商品を収納可能な空間を有し、当該空間にアプローチするための空隙
が設けられた複数の収納部13と、当該空隙を開閉できる扉部12と、扉部12に設けら
れた表示部11と、を備える。
【0014】
収納部13は、複数の扉部12を備えていてもよい。
【0015】
収納装置10は、収納部13を1つ以上備えていればよい。
【0016】
表示部11は、例えば、タッチパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ、タブレットコ
ンピュータなどとすることができる。また、表示部11に、プロジェクタなどで投影し、
画像(本明細書に記載の「画像」は動画を含む)を表示させてもよい。
【0017】
管理サーバ20は、ユーザからの注文を受け付け、扉部12に表示を行う。
【0018】
図2は、管理サーバ20のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成
は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ20は、CPU201、
メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置
206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハー
ドディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信イ
ンタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例
えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するた
めのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Univ
ersal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力
装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、
マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイ
やプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ20の各機能部はCPU2
01が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行する
ことにより実現され、管理サーバ20の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提
供する記憶領域の一部として実現される。
【0019】
管理サーバ20は、収納部13ごとに、収納された商品及び当該商品を購入したユーザ
を特定する情報を記憶する記憶部22と、収納装置10の表示部11を制御する制御部2
1と、を備える。なお、管理サーバ20は、購入可能な商品に関する情報を記憶する商品
記憶部23を備えていてもよい。商品記憶部23には、商品に加えて、カスタマイズ可能
なオプション(例えばミルク、砂糖などのトッピングをいれるか、入れる場合には量など
)を含んでも良い。
【0020】
制御部21は、ユーザまたはスタッフからの指示に応じて、ユーザに対応する収納部1
3(ユーザが購入した商品が収納された収納部13や、その周辺の収納部13、または収
納装置10全体など)に設けられた表示部11を強調表示する。なお、制御部21が表示
部11に表示する画像は一つの表示部11で完結する一の画像でもよいし、隣り合ったり
、周辺に位置したりするいくつかの収納部13が有する表示部11や、収納装置10全体
の収納部13が有する表示部11で一つの画像を表示してもよい。
【0021】
制御部21は、例えば、ユーザ端末40から指示の入力を受け付けて、当該指示に応じ
て、複数の収納部13の表示部11に一の画像を表示させる。当該画像は、ユーザに対応
する収納部13部分が強調された画像であればよい。強調の方法は、例えば、当該ユーザ
の名前やアカウント名(表示用にユーザ端末40から入力を受け付けた一時的なニックネ
ームやIDなどを含んでも良い)などのユーザの登録情報を表示してもよいし、当該ユー
ザが注文した商品の商品名や画像などを表示しても良いし、他の収納部13の表示部11
と異なる色や、異なるデザインの表示を行うなどでもよいが、これらに限定されない。ま
た、制御部21は、ユーザ端末40から受け付けたデザインに対する希望や、表示する文
字などの情報をもとに、表示部11に表示する画像を生成してもよい。
【0022】
制御部21は、例えば、スタッフが使用する通信端末の入力を受け付けて、当該指示に
応じて、複数の収納部の表示部11に一の画像を表示させる。当該画像は、ユーザに対応
する収納部部分が強調された画像であればよい。強調の方法は、例えば、当該ユーザの名
前やアカウント名などのユーザの登録情報を表示してもよいし、当該ユーザが注文した商
品の商品名や画像などを表示しても良いし、他の収納部の表示部11と異なる色や、異な
るデザインの表示を行うなどでもよいが、これらに限定されない。
【0023】
制御部21は、収納装置10の近くに設置された店舗端末への入力を受け付けて、当該
入力に応じた画像を表示部11に表示してもよい。例えば、ユーザ端末40に表示された
ユーザと注文情報を特定できる2次元コード等の情報を、ユーザが、店舗端末が備えるカ
メラに読み取らせた場合に、当該情報をもとに、当該ユーザに対応する収納部13または
その周辺の収納部の表示部11の画像が強調される。
【0024】
制御部21は、収納装置10の扉部12の開閉が行われた場合に、当該操作に応じた画
像を表示部11に表示してもよい。例えば、ユーザが扉部12を開けた時、ユーザが扉部
12を閉めた時、またはその時点から所定の時間が過ぎた後に、操作された扉部12に対
応する表示部11またはその周辺の収納部の表示部11の画像が強調される。
【0025】
制御部21は、ユーザまたはスタッフからの指示を受け付けていない間、または、前述
した強調表示から所定の時間が経ったあとに、商品記憶部23に記憶された画像を収納部
の表面に設けられた表示部11に提示しても良い。当該画像には、当該収納システムを設
置または利用している店舗で取り扱っているメニュの画像や、広告などの画像などを含む
がこれらに限定されない。
【0026】
制御部21は、記憶部22に記憶される、注文を受け付けた商品の情報をもとに販売数
や選択されたオプションのランキング情報や、当該ランキング情報をもとにした画像を生
成し、収納部の表面に設けられた表示部11に提示しても良い。当該ランキングは、制御
部21が、時間単位、午前、午後単位、日単位、週単位、月単位、年単位などの期間ごと
に商品の販売数量の情報から生成してもよいが、期間はこれらに限定されない。また、当
該ランキングは、制御部21が、記憶部22に含まれるユーザ情報から、年代、性別など
のユーザのカテゴリごとに生成してもよい。
【0027】
なお、制御部21が表示部11を強調表示する方法としては、前述した以外にも、表示
する画像を変更する、既に表示されている画像の一部または全体に別の画像を重ねて表示
する、表示されている画像を点滅させる、表示されている画像の色を変更する、表示され
ている画像の一部または全体を拡大、または縮小させる、などの方法を含むが、これらに
限定されない。
【0028】
制御部21は、収納部に設けられた表示部11に画像を表示させる。当該表示部11は
、タブレット型のコンピュータを扉部12にはめ込んだものでもよいし、扉部12の表面
にプロジェクタ等から画像を投影することで扉部12に画像を表示するものでもよいが、
これらに限定されない。
【0029】
制御装置30は、表示部11に表示する画像を制御する制御部31と、ユーザ端末40
と通信する通信部32と、を備える。
【0030】
通信部32は、例えば、WiFiやBluetooth(登録商標)によりユーザ端末
40と通信することができる。
【0031】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするため
のものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸
脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0032】
なお、制御部21の機能は、制御装置30が備えるようにしてもよい。
【0033】
また、制御部21は、表示部11を強調表示するにあたって、管理サーバ20に、収納
部13に対応付けて、当該収納部13を強調表示する画像(動画を含む)を記憶しておき
、対応する画像を読み出して表示すればよい。
【0034】
また、制御部21は、表示部11を強調表示するにあたって、管理サーバ20に、注文
を受け付けたタイミング、商品が完成したタイミングなど、タイミングに対応付けて、当
該収納部13を強調表示する画像(動画を含む)を記憶しておき、当該タイミングに対応
する画像を読み出して表示すればよい。これにより、ウェルカムメッセージや、注文に対
するサンキューメッセージ、商品を作る過程を表す強調表示などを行うことができる。
【0035】
また、制御部21は、表示部11を強調表示するにあたって、ユーザ情報の一部をもと
に、当該収納部13を強調表示する画像(動画を含む)を生成し、当該画像を読み出して
表示してもよい。これにより、制御部21は、ユーザの名前や、ユーザの誕生日などの情
報を含む画像を生成できる。
【0036】
また、制御部21は、表示部11を強調表示するにあたって、キャラクタが特定の収納
部13を指差したり、品物を特定の収納部13に置くようなアクションをしたりする動画
を生成し、当該画像を読み出して表示すればよい。例えば、管理サーバ20に3Dモデル
又は2Dモデルのキャラクタデータを記憶しておいて、制御部21は当該キャラクタデー
タを制御して動画を生成すればよい。
【0037】
また、制御部21は、ユーザ端末を検出したタイミング、ユーザ端末から注文等の指示
(コマンド)を受け付けたタイミング、スタッフが注文を受け付けた確認や、調理を開始
、または終了したタイミング、スタッフが商品を収納部13に格納したことを検出したタ
イミングなどで、表示部11を強調表示してもよい。また、制御部21は、本段落に記載
したタイミングにおいて、表示部11を強調表示することに合わせてユーザ端末40に通
知を行っても良いし、ユーザ端末40に通知を行った後に表示部11を強調表示してもよ
い。また、当該通知は、タイミングに紐付けた内容(例えば、注文を受け付けたタイミン
グであれば注文を受け付けました、など)であってもよいし、収納装置10または特定の
収納部13に注目をするように呼びかける内容であってもよいが、これらに限定されない
。
【0038】
また、制御部21は、ユーザ端末を検出したタイミング、ユーザ端末から注文等の指示
(コマンド)を受け付けたタイミング、スタッフが注文を受け付けた確認や、調理を開始
したタイミング、スタッフが商品を収納部13に格納したことを検出したタイミングなど
で、表示部11を強調表示してもよい。
【0039】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本
開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有
する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更
例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技
術的範囲に属するものと了解される。
【0040】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全
部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されて
もよい。例えば、管理サーバ20のCPUおよび記憶装置は、互いにネットワークで接続
された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0041】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、お
よびソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施
形態に係る管理サーバ20の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、
PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納さ
れた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例
えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、
上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配
信されてもよい。
【0042】
また、本明細書において説明した処理は、必ずしも説明した順序で実行されなくてもよ
い。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステッ
プが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0043】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0044】
10 収納装置
11 表示部
12 扉部
13 収納部
20 管理サーバ
21 制御部
22 記憶部
30 制御装置
31 制御部
32 通信部
40 ユーザ端末