(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081267
(43)【公開日】2023-06-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/00 20120101AFI20230602BHJP
【FI】
G06Q20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077730
(22)【出願日】2022-05-10
(62)【分割の表示】P 2021194246の分割
【原出願日】2021-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】木森 正浩
(72)【発明者】
【氏名】深津 将晴
(72)【発明者】
【氏名】梅原 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 剛志
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】適切な金種を特定することが可能な情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置300は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部311と、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部312と、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部313と、受付部311によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部312によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測部315と、予測部315によって予測する商品及び数量と、第2取得部313によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定部316と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部と、
店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部と、
前記店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部と、
前記受付部によって受け付ける学習済モデルと、前記第1取得部によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品と当該商品の数量とを予測する予測部と、
前記予測部によって予測する商品及び数量と、前記第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、前記店舗における準備金としての金種を特定する特定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記第2取得部によって取得する金種情報に基づく、店舗における現金の消費量と、前記予測部による予測結果とに基づいて、所定期間内の金種に応じた現金の消費量を特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記第2取得部によって取得する金種情報に基づく、前記店舗における現金の消費量及び現金の金種に応じた在高と、前記予測部による予測結果とに基づいて、所定期間内の現金の金種に応じた消費量を特定する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記店舗に準備金を送る日に関する日付情報に基づく日付までの準備金の金種を特定する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
天気予報に関する天気予報情報、イベントの開催に関するイベント開催情報、及び、商品のキャンペーンに関するキャンペーン情報のうち少なくとも1つを取得する第3取得部を備え、
前記予測部は、前記受付部によって受け付ける学習済モデルと、前記第1取得部によって取得する販売商品情報と、前記第3取得部によって取得する天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のうち少なくとも1つの情報とに基づいて、商品及び数量の販売予測を行う
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部によって特定される金種に応じた準備金を店舗に送るよう出力する出力制御部を備える
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する取得部と、
商品の販売予測に基づく、今後販売される商品と当該商品の数量と、前記取得部によって取得する金種情報とに基づいて、前記店舗における準備金としての金種毎の数量を特定する特定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項8】
店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部と、
前記店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部によって取得する販売商品情報に基づく店舗における商品の販売実績と、前記第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種毎の数量を特定する特定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項9】
店舗に配され、現金の金種に関する金種情報を出力する会計機と、
前記店舗で販売された商品に関する販売商品情報を生成する販売管理装置と、
前記会計機から出力される金種情報と、前記販売管理装置で生成される販売管理情報とを取得することが可能な情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部と、
販売商品情報を取得する第1取得部と、
金種情報を取得する第2取得部と、
前記受付部によって受け付ける学習済モデルと、前記第1取得部によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品と当該商品の数量とを予測する予測部と、
前記予測部によって予測する商品及び数量と、前記第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、前記店舗における準備金としての金種を特定する特定部と、
を備える情報処理システム。
【請求項10】
コンピュータが、
所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付ステップと、
店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得ステップと、
前記店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得ステップと、
前記受付ステップによって受け付ける学習済モデルと、前記第1取得ステップによって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品と当該商品の数量とを予測する予測ステップと、
前記予測ステップによって予測する商品及び数量と、前記第2取得ステップによって取得する金種情報とに基づいて、前記店舗における準備金としての金種を特定する特定ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付機能と、
店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得機能と、
前記店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得機能と、
前記受付機能によって受け付ける学習済モデルと、前記第1取得機能によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品と当該商品の数量とを予測する予測機能と、
前記予測機能によって予測する商品及び数量と、前記第2取得機能によって取得する金種情報とに基づいて、前記店舗における準備金としての金種を特定する特定機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、店舗等を始めとする種々の施設には、商品等の会計に利用される会計機(レジスタ)が配されている。また近年は、会計の際に電子マネーが利用されることも多い。
特許文献1に記載されるシステムは、現金及び電子マネーの両方の管理するものである。すなわち、特許文献1に記載されるシステムは、店舗においてつり銭の準備金を用意するために、釣銭機ユニット内の現金在高に関する現金情報を管理センタに送信し、現金在高の不足を検知した場合、管理センタから店舗に対して補充指示を送る構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるシステムは、会計機におけるつり銭及び出入りする金種の情報を取得していない。また、そのシステムは、つり銭の準備金の補充を指示するものである。したがって、そのシステムは、払い出すつり銭の金種を把握していなく、補充する準備金の金種を指定していない。
ところで近年は、会計の際のキャッシュレス化が進み、現金でつり銭を顧客に渡す機会が相対的に減り、また店舗において過剰なつり銭を準備しておくことを回避することが求められる場合がある。
【0005】
本開示は、適切な金種を特定することが可能な情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部と、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部と、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部と、受付部によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測部と、予測部によって予測する商品及び数量と、第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
一態様によれば、販売商品情報と金種情報とを取得し、学習済モデルと販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測し、その予測する商品及び数量と金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの概要について説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
【
図3】金種情報の一例について説明するための図である。
【
図4】特定部によって特定される準備金の金種の一例について説明するための図である。
【
図5】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について説明する。
【0010】
[情報処理システム1の概要]
まず、一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明するための図である。
【0011】
情報処理システム1は、例えば、店舗10においてつり銭等の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定する金種特定システム等として構成されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、上述したように特定する金種を店舗10に送付するよう指示する準備金指示システム等として構成されてもよい。
情報処理システム1を構成する情報処理装置300は、例えば、上述したシステムと同様に、金種特定装置及び準備金指示装置等として構成されてもよい。
【0012】
情報処理システム1は、例えば、会計機100、販売管理装置200及び情報処理装置300等を備える。
【0013】
会計機100は、店舗10に配され、現金の金種に関する金種情報を出力する。会計機100は、例えば、レジスタ、釣銭機、両替機及び券売機等の複数の金種の現金を取り扱う装置等であってもよい。ここで、会計機100の具体的な一例は、POS(Point of Sale)レジ等であってもよい。ここで、金種は、例えば、紙幣及び硬貨の種類のことを意味してもよい。例えば、日本では一万円札の紙幣及び百円硬貨等を指す。日本以外の外国についても、それぞれの国の紙幣及び硬貨の種類のことを指してもよい。
【0014】
店舗10は、例えば、商品を販売する店舗10、オンライン経由で商品を販売する店舗10及びサービスを提供する店舗10を始めとする、ユーザとの間で現金を受け渡しする種々の施設等であってもよい。
金種情報は、例えば、会計機100に有る現金の金種毎の数量等の情報であってもよい。また、金種情報は、例えば、会計に出入りする現金の金種(例えば、金種毎の数量等)の情報であってもよい。会計機100は、例えば、内部に有る現金の金種毎の数量を計数して金種情報を生成して外部に出力してもよい。
【0015】
ここで、上述したPOSレジは、例えば、POSシステム、自動釣銭機、棒金庫及びドロア等を一体にしたレジスタであってもよい。自動釣銭機は、例えば、顧客が支払った現金(預り金)等から会計の額(例えば、商品等の金額等)を引いたつり銭を出力する装置等であってもよい。棒金庫は、例えば、複数の硬貨をまとめて棒状にしたものを保管する金庫等であってもよい。ドロアは、例えば、現金を収納する箇所等であってもよく、「キャッシュドロア」と呼ばれる場合もある。ドロアは、例えば、自動釣銭機及び棒金庫から現金を回収し、また配金手段40から配送される棒金の入金を行ってもよい。POSシステムは、例えば、現金操作のログ及び入出金の情報を生成し、金種情報を生成する。
【0016】
なお、POSレジは、例えば、顧客が注文した商品及び数量、顧客が提供を受けたサービスの内容、それらの内容に応じた合計金額、顧客が店舗10に渡した現金(預り金)の金種(例えば、金種毎の数量等)、及び、つり銭の金種(例えば、金種毎の数量等)等を始めとする種々の内容が記録される商品販売情報及び金種情報を生成してもよい。
また例えば、1つの店舗10には複数の会計機100(例えば、POSレジ等)が配されてもよい。この場合例えば、複数の会計機100の間で、棒金庫に保管される棒金を移動させてもよく、自動釣銭機内の現金を移動させてもよい。
【0017】
販売管理装置200は、店舗10で販売された商品に関する販売商品情報を生成する。販売管理装置200は、例えば、店舗10に配されてもよく、又は、店舗10の外部にある管理本部等に配されてもよい。販売管理装置200は、例えば、POSシステム等であってもよい。販売管理装置200は、例えば、商品の販売記録及びサービスの提供記録等を始めとする商品の販売及びサービスの提供等に関する情報(販売商品情報)を生成して外部に出力してもよい。販売管理装置200は、例えば、サーバ、デスクトップ及びラップトップ等のコンピュータであってもよい。また、販売管理装置200は、例えば、上述したPOSレジ等であってもよい。すなわち、販売管理装置200は、例えば、会計機100が兼ねていてもよい。
【0018】
情報処理装置300は、例えば、管理本部等に配されてもよい。情報処理装置300は、例えば、サーバ、デスクトップ、ラップトップ及びタブレット等のコンピュータであってもよい。
情報処理装置300は、会計機100から出力される金種情報と、販売管理装置200で生成される販売管理情報とを取得することが可能である。すなわち、情報処理装置300は、販売商品情報及び金種情報を取得する。
情報処理装置300は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルと、販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する。すなわち、情報処理装置300は、例えば、商品の販売予測を行う。所定期間は、例えば、学習に利用する情報を取得するための、予め定められた期間(情報取得期間)等であってもよい。情報処理装置300は、予測する商品及び数量と、金種情報とに基づいて、店舗10におけるつり銭の準備金としての金種を特定する。この場合、情報処理装置300は、例えば、準備金の金種毎の数量を特定してもよい。
情報処理装置300は、例えば、特定した準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を店舗10に配送するよう配金手段40(例えば、配金手段40が使用する端末400等)に指示する(補充指示)。
【0019】
配金手段40は、例えば、情報処理装置300からの補充指示に基づいて、情報処理装置300で特定される金種(例えば、金種毎の数量等)に応じたつり銭の準備金を店舗10に配送する(配金)。
また、配金手段40は、例えば、準備金を店舗10に配金する際に、その店舗10の売上を回収してもよい。
【0020】
[情報処理装置300の詳細]
次に、一実施形態に係る情報処理装置300の詳細について説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置300について説明するためのブロック図である。
図3は、金種情報の一例について説明するための図である。
図4は、特定部316によって特定される準備金の金種の一例について説明するための図である。
【0021】
図2に例示するように、情報処理装置300は、例えば、通信部321、記憶部322、表示部323及び制御部310等を備える。通信部321、記憶部322及び表示部323は、出力部の一実施形態であってもよい。制御部310は、例えば、受付部311、第1取得部312、第2取得部313、第3取得部314、予測部315、特定部316及び出力制御部317等を備える。制御部310は、例えば、情報処理装置300の演算処理装置等によって構成されてもよい。制御部310(例えば、演算処理装置等)は、例えば、記憶部322等に記憶される各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、各部(例えば、受付部311、第1取得部312、第2取得部313、第3取得部314、予測部315、特定部316及び出力制御部317等)の機能を実現してもよい。
【0022】
通信部321は、例えば、情報処理装置300の外部にある装置(外部装置)等との間で種々の情報の送受信が可能である。通信部321は、外部装置の一例として会計機100及び販売管理装置200等と通信を行うことが可能である。
【0023】
記憶部322は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶してもよい。記憶部322の一例は、メモリ、ソリッドステートドライブ及びハードディスクドライブ等であってもよい。
【0024】
表示部323は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示することが可能である。
【0025】
受付部311は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける。すなわち、受付部311は、学習済モデルを取得する。
受付部311は、例えば、記憶部322に記憶される学習済モデルを受け付けてもよい。
また、受付部311は、例えば、通信部321及び外部記憶装置(例えば、外部メモリ等)(図示せず)等を介して、外部装置(図示せず)等から学習済モデルを受け付けてもよい。外部装置は、例えば、学習済モデルを記憶するサーバ、及び、学習済モデルを生成する学習装置等(図示せず)であってもよい。
また、受付部311は、例えば、情報処理装置300の内部に有る学習部(学習装置)(図示せず)によって生成される学習済モデルを受け付けてもよい。この場合、学習部は、例えば、制御部310等に配されてもよく、制御部310の外部(例えば、制御部310とは異なる演算処理装置等)に配されてもよい。この場合の学習部は、上述した学習済モデルを生成する。
【0026】
第1取得部312は、店舗10で販売された商品に関する販売商品情報を取得する。すなわち、第1取得部312は、例えば、通信部321を介して、販売商品情報を取得してもよい。
【0027】
第2取得部313は、店舗10の会計機100にある現金の金種に関する金種情報を取得する。すなわち、第2取得部313は、例えば、通信部321を介して、金種情報を取得してもよい。第2取得部313は、本開示の「取得部」の一実施形態であってもよい。
図3に一例を示すように、金種情報は、会計毎の金種別の増減(
図3はある1会計についての金種別の増減を示す)、所定期間内の金種別の増減、及び、会計機100内の金種毎の在高等の情報を含んでいてもよい。
【0028】
第3取得部314は、天気予報に関する天気予報情報、イベントの開催に関するイベント開催情報、及び、商品のキャンペーンに関するキャンペーン情報のうち少なくとも1つを取得する。すなわち、第3取得部314は、例えば、通信部321を介して、天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のグループから選択される少なくとも1つの情報を取得してもよい。
【0029】
第3取得部314は、例えば、天気予報を行う機関及び会社等のサーバ及び端末等から天気予報情報を取得してもよい。天気予報情報は、例えば、所定期間内の天気及び気温等の予報に関する情報であってもよい。
第3取得部314は、例えば、イベントを開催する会社及び会場等のサーバ及び端末等からイベント開催情報を取得してもよい。イベント開催情報は、例えば、イベントの内容、イベントが開催される会場、及び、イベントの開催時刻等のイベントの開催に関する種々の情報であってもよい。
また、第3取得部314は、例えば、通信部321を介して、店舗10等に配される端末(図示せず)からキャンペーン情報を取得してもよい。また、第3取得部314は、例えば、情報処理装置300の入力部(図示せず)等によって入力されるキャンペーン情報を取得してもよい。キャンペーン情報は、例えば、商品及びサービスのキャンペーンに関する情報であってもよい。商品及びサービスのキャンペーンは、例えば、商品及びサービスの割引、商品の増量、及び、商品及びサービスの追加等の顧客に対する優待であってもよい。
【0030】
予測部315は、受付部311によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部312によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する。学習済モデルは、例えば、所定期間に販売された商品を予め学習して生成されるモデル等であってもよい。すなわち、学習済モデルは、例えば、販売された商品及び数量を予め学習して生成されるモデル等であってもよい。所定期間は、上述したように例えば、学習に利用する情報を取得するための、予め定められた期間(情報取得期間)等であってもよい。予測部315は、例えば、学習済モデルを利用して、商品販売情報に基づく過去の販売実績から将来の商品の販売予測を行ってもよい。
【0031】
また、予測部315は、学習済モデルと、第1取得部312によって取得する販売商品情報と、第3取得部314によって取得する1又は複数の情報とに基づいて、商品及び数量の販売予測を行ってもよい。すなわち、予測部315は、受付部311によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部312によって取得する販売商品情報と、第3取得部314によって取得する天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のうち少なくとも1つの情報とに基づいて、商品及び数量の販売予測を行ってもよい。
【0032】
この場合、学習済モデルは、例えば、上述した学習に加えて、情報取得期間の天気をさらに学習することより生成されるモデル等であってもよい。
また、学習済モデルは、例えば、上述した学習に加えて、情報取得期間内に開催されるイベントの情報をさらに学習することにより生成されるモデル等であってもよい。この場合、学習に利用されるイベントの情報は、例えば、イベントの内容、イベントが開催される会場、及び、イベントの開催時刻等のイベントの開催に関する種々の情報等であってもよい。
また、学習済モデルは、例えば、上述した学習に加えて、情報取得期間内に実施されるキャンペーンの内容をさらに学習することにより生成されるモデル等であってもよい。
【0033】
予測部315は、例えば、学習済モデルを利用して、天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のグループから選択される少なくとも1つの情報と、商品販売情報に基づく過去の販売実績とに基づいて、将来の商品の販売予測を行ってもよい。すなわち、予測部315は、例えば、天気、イベントの開催の有無、及び、キャンペーンの内容によって販売される商品の種類及び数量が変わる場合があるため、天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のうち少なくとも1つの情報を利用して、商品の販売予測を行ってもよい。
【0034】
特定部316は、店舗10における商品の販売予測に基づく、今後販売される商品とその商品の数量と、第2取得部313によって取得する金種情報とに基づいて、店舗10における準備金としての金種毎の数量を特定してもよい。この場合、特定部316は、予測部315よる商品の販売予測、及び、情報処理装置300の外部(外部装置)で行われる販売予測のグループから選択される少なくとも1つの販売予測を取得してもよい。外部装置で商品の販売予測を行う場合、その外部装置は、例えば、上述した予測部315と同様の処理を行うことにより商品の販売予測を行ってもよく、公知の種々の販売予測方法を利用して商品の販売予測を行ってもよい。特定部316は、販売予測と、金種情報とに基づいて、つり銭準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定してもよい。
一例として、特定部316は、販売が予測される商品と販売数量とに応じて、1回の会計毎の金額(商品合計額)を予測し、顧客から店舗10に渡される現金(預り金の金種毎の数量)を予測する。
また、一例として、特定部316は、商品毎の販売数量、その販売に応じた顧客から店舗10へ渡される現金(預り金)の額(例えば、金種毎の数量等)、及び、その預り金に応じて顧客に渡すつり銭の額(例えば、金種毎の数量等)等を学習して生成される学習済モデルと、商品の販売予測と、金種情報とに基づいて、会計機100で出入りする現金(預り金及びつり銭)の額(例えば、つり銭の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等))を特定してもよい。この場合、特定部316は、例えば、上述した学習済モデルへの入力項目に加えて、店舗10における実際の売上(売上額)を入力することにより、例えば、つり銭の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定してもよい。ここで、特定される金種は、
図4に例示するつり銭準備金となってもよい。
【0035】
なお一例として、店舗10は、その店舗10にある全ての現金を売上として配金手段40によって回収するのではなく、その店舗10に全ての現金のうち所定の金額をつり銭準備金として予め残し、それ以外の現金を売上として回収する場合等もある。この場合、特定部316は、上述したように特定されるつり銭の準備金の金種(金種毎の数量)から、店舗10に残されるつり銭準備金の金種(金種毎の数量)を減算した額の金種(金種毎の数量等)を特定してもよい。ここで、減算後の金種は、
図4に例示する配金指示となってもよい。
【0036】
又は、特定部316は、第1取得部312によって取得する販売商品情報に基づく店舗10における商品の販売実績と、第2取得部313によって取得する金種情報とに基づいて、店舗10における準備金としての金種毎の数量を特定してもよい。
この場合、特定部316は、上述した場合と同様に、例えば、予測部315よる商品の販売予測、及び、情報処理装置300の外部(外部装置)で行われる販売予測を取得してもよい。特定部316は、例えば、販売商品情報等に基づいて行われる商品の販売予測と、金種情報とに基づいて、所定期間(次回の警送日)で必要になるつり銭準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定してもよい。特定部316は、例えば、上述した場合と同様に、金種(金種毎の数量等)を特定してもよい。
又は、この場合、特定部316は、例えば、商品の販売実績と、その販売実績に応じた現金の出入り(預り金及び現金の金種毎の数量)とを学習した学習済モデルと、販売商品情報に基づく店舗10の販売実績と、金種情報に基づく金種別の増減及び金種毎の在高とに基づいて、将来の店舗10において必要と推定されるつり銭準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定してもよい。この場合、特定部316は、その学習済モデルと、販売商品情報と、金種情報とに基づいて、店舗10における商品の販売予測を行ってもよい。
【0037】
以下、より詳細に特定部316について説明する。
【0038】
特定部316は、予測部315によって予測する商品及び数量と、第2取得部313によって取得する金種情報とに基づいて、店舗10における準備金としての金種を特定する。すなわち、特定部316は、例えば、予測部315による商品の販売予測と、店舗10にある現金の金種(例えば、金種毎の数量等)とに基づいて、店舗10に補充する現金(準備金)の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定する。
一例として上述したように、特定部316は、販売が予測される商品と販売数量とに応じて、1回の会計毎の金額(商品合計額)を予測し、顧客から店舗10に渡される現金(預り金の金種毎の数量)を予測する。この場合、特定部316は、例えば、電子マネー及びクレジットカード等によって支払われるのか、現金で支払われるのかを予測し、現金(預り金の金種毎の数量)で支払われること予測してもよい。より具体的な一例として、特定部316は、予測される商品合計額が800円の場合には、預り金として1000円(千円札1枚)が多くなると予測する。この場合一例として、特定部316は、顧客へのつり銭として200円(100円玉2枚)が多くなると予測して、準備金として金種100円2枚を特定する。特定部316は、例えば、商品の販売数量に応じて、金種毎の枚数を特定する。
また一例として、特定部316は、上述したように学習済モデルを利用して、準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定してもよい。
【0039】
特定部316は、第2取得部313によって取得する金種情報に基づく、店舗10における現金の消費量と、予測部315による予測結果とに基づいて、所定期間内の金種に応じた現金の消費量を特定してもよい。ここで例えば、配金手段40によって準備金を店舗10に配金する日(警送日)は、毎日ではなく、所定の日数毎の場合がある。この場合、特定部316は、例えば、予め決められる警送日毎に現金(準備金)を店舗10に配金できるように、警送日の間隔(所定期間)内の商品の販売予測に基づいて、その所定期間内のつり銭の金種を特定してもよい。すなわち、特定部316は、例えば、所定期間内の準備金の金種(金種毎の数量)を特定してもよい。換言すると、特定部316は、例えば、つり銭として店舗10から顧客へ渡す現金の消費量を特定してもよい。
【0040】
なお、特定部316は、例えば、金種情報及び販売商品情報に基づいて店舗10の売上を取得し、その売上の額に応じて上述した所定期間(警送日)を決定してもよい。配金手段40によって準備金の配金と、店舗10の売上とを同時に行うと効率が良いと考えられるので、情報処理装置300は、例えば、店舗10の売上に応じて準備金を配金する日(警送日(所定期間))を決定してもよい。一例として、特定部316は、店舗10の売上額が相対的に多い場合には所定期間を相対的に短く設定する一方、店舗10の売上額が相対的に少ない場合には所定期間を相対的に長く設定してもよい。
この場合、特定部316は、学習(一例として、機械学習及び深層学習等)を利用して、店舗10の売上に応じた適切な所定期間(次回の警送日)を決定してもよい。
すなわち、特定部316は、例えば、商品毎の販売数量、その販売に応じた顧客から店舗10へ渡される現金(預り金)の額(例えば、金種毎の数量等)、その預り金に応じて顧客に渡すつり銭の額(例えば、金種毎の数量等)、及び、商品の販売(売上額)に応じた所定期間等を学習して生成される学習済モデルと、商品の販売予測と、金種情報とに基づいて、会計機100で出入りする現金(預り金及びつり銭)の額(例えば、つり銭の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等))と、所定期間(次回の警送日)とを特定してもよい。この場合、特定部316は、例えば、上述した学習済モデルへの入力項目に加えて、店舗10における実際の売上(売上額)を入力することにより、例えば、つり銭の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)と、所定期間(次回の警送日)とを特定してもよい。
【0041】
特定部316は、第2取得部313によって取得する金種情報に基づく、店舗10における現金の消費量及び現金の金種に応じた在高と、予測部315による予測結果とに基づいて、所定期間内の現金の金種に応じた消費量を特定してもよい。すなわち、特定部316は、例えば、店舗10の販売実績に応じた店舗10への現金の出入りと、会計にある現金の金種(例えば、金種毎の数量等)と、商品の販売予測とに基づいて、準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)、すなわち、店舗10における現金の消費量を特定してもよい。
【0042】
特定部316は、店舗10に準備金を送る日に関する日付情報に基づく日付までの準備金の金種を特定してもよい。すなわち、特定部316は、例えば、上述した警送日毎に店舗10に現金を配金できるように、警送日の日付に関する日付情報を取得してよい。次回の警送日(日付)は、例えば、情報処理装置300のユーザによって入力部(図示せず)が操作されることにより、情報処理装置300に入力されてもよい。
【0043】
出力制御部317は、特定部316によって特定される金種に応じた準備金を店舗10に送るよう出力部を出力する。出力部は、例えば、通信部321、記憶部322及び表示部323等であってもよい。
すなわち、出力制御部317は、例えば、金種に応じたつり銭準備金を店舗10に送るよう指示する補充指示を外部装置に送信するよう通信部321を制御してもよい。外部装置は、例えば、配金手段40に配される端末400等であってもよい。ここで、配金手段40は、例えば、補充指示に基づいて、準備金を店舗10に配金する警備会社、銀行、釣銭機等であってもよい。
また、出力制御部317は、例えば、特定部316によって特定される準備金の金種、並びに、その準備金の金種に応じた補充指示の内容及び送信ログに関する情報を記憶するよう記憶部322を制御してもよい。
出力制御部317は、例えば、特定部316によって特定される準備金の金種、並びに、その準備金の金種に応じた補充指示の内容及び送信ログを表示するよう表示部323を制御してもよい。
【0044】
[情報処理方法]
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0045】
ステップST101において、受付部311は、所定期間に販売された商品を学習して生成される学習済モデルを受け付ける。
【0046】
ステップST102において、第1取得部312は、販売商品情報を取得する。一例として、第1取得部312は、通信部321を介して、店舗10に配されるPOSレジ等から販売商品情報を取得してもよい。
【0047】
ステップST103において、第2取得部313は、金種情報を取得する。一例として、第2取得部313は、通信部321を介して、店舗10に配されるPOSレジ(又は、販売管理装置200)等から金種情報を取得してもよい。
【0048】
ステップST104において、第3取得部314は、天気予報情報及びイベント開催情報のグループから選択される少なくとも1つの情報を取得する。一例として、第3取得部314は、通信部321を介して、天気予報を行う機関及び会社等のサーバ及び端末等から天気予報情報を取得してもよい。同様に一例として、第3取得部314は、通信部321を介して、イベントを開催する会社及び会場等のサーバ及び端末等からイベント開催情報を取得してもよい。
【0049】
ステップST105において、予測部315は、ステップST101で受け付ける学習済モデルと、ステップST102で取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する。学習済モデルは、例えば、所定期間(情報取得期間)の間に販売された商品を予め学習して生成されるモデル等であってもよい。
また、予測部315は、学習済モデルと、ステップST102で取得する販売商品情報と、ステップST103で取得する天気予報情報及びイベント開催情報のうち少なくとも一方の情報とに基づいて、商品及び数量の販売予測を行ってもよい。この場合、学習済モデルは、例えば、情報取得期間の天気をさらに学習することより生成されるモデル等であってもよい。
【0050】
ステップST106において、特定部316は、ステップST105で予測する商品及び数量と、ステップST103で取得する金種情報とに基づいて、店舗10におけるつり銭の準備金としての金種(例えば、金種毎の数量等)を特定する。
また、特定部316は、ステップST103で取得する金種情報に基づく、店舗10における現金の消費量と、ステップST105での予測結果とに基づいて、所定期間内の金種に応じた現金の消費量を特定してもよい。また、特定部316は、ステップST103で取得する金種情報に基づく、店舗10における現金の消費量及び現金の金種に応じた在高と、ステップST105での予測結果とに基づいて、所定期間内の現金の金種に応じた消費量を特定してもよい。すなわち、特定部316は、例えば、所定期間内の準備金の金種(金種毎の数量)を特定してもよい。
この場合、特定部316は、店舗10に準備金を送る日(警送日)に関する日付情報に基づく日付までの準備金の金種を特定してもよい。すなわち、特定部316は、店舗10に準備金を送る日(警送日)までの期間(所定期間内)の準備金の金種を特定してもよい。
【0051】
ステップST107において、出力制御部317は、ステップST106で特定される金種(例えば、金種毎の数量等)に応じた準備金を店舗10に送るよう出力部を出力する。出力部は、例えば、通信部321、記憶部322及び表示部323等であってもよい。ここで一例として、出力制御部317は、金種(例えば、金種毎の数量等)に応じた準備金を店舗10に送るよう指示する補充指示を外部装置に送信するよう通信部321を制御してもよい。外部装置は、例えば、配金手段40に配される端末400等であってもよい。
【0052】
上述した情報処理装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置300の受付部311、第1取得部312、第2取得部313、第3取得部314、予測部315、特定部316及び出力制御部317(制御部310)は、コンピュータの演算処理装置等による受付機能、第1取得機能、第2取得機能、第3取得機能、予測機能、特定機能及び出力制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、例えば、メモリ、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置300の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置300の受付部311、第1取得部312、第2取得部313、第3取得部314、予測部315、特定部316及び出力制御部317(制御部310)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する受付回路、第1取得回路、第2取得回路、第3取得回路、予測回路、特定回路及び出力制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、情報処理装置300の通信部321、記憶部322及び表示部323(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、記憶機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置300の通信部321、記憶部322及び表示部323(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、記憶回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置300の通信部321、記憶部322及び表示部323(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、記憶装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【0053】
情報処理装置300は、上述した複数の各部のうち1又は任意の複数を組み合わせることが可能である。
本開示では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0054】
[本実施形態の態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様が奏する効果について説明する。なお、本実施形態は以下に記載する各態様に限定されることはなく、上述した各部を適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下に記載する効果は一例であり、各態様が奏する効果は以下に記載するものに限定されることはない。
【0055】
(態様1)
一態様の情報処理装置は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部と、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部と、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部と、受付部によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測部と、予測部によって予測する商品及び数量と、第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定部と、を備える。
情報処理装置は、店舗におけるつり銭の準備金として適切な金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができる。これにより、情報処理装置は、店舗における過剰な準備金の用意及び配金手段に預託する預託金の過剰な用意を回避することができ、店舗及びその店舗を運営する会社等の負担を軽減することができる。また、情報処理装置は、店舗毎に金種を特定するため、複数の店舗がある場合にはそれぞれの店舗の状況に応じて適切な準備金(金額/金種)を特定することができる。すなわち、情報処理装置は、店舗における現金(つり銭の準備金)を圧縮することができ、持続的に準備金の最適化を行うことができる。また、情報処理装置は、店舗毎に最適なつり銭の準備金(配金金額/金種)を特定し、店舗において必要な現金としてその特定した準備金を配金するよう指示することができる。
【0056】
なお、従来は、正確なつり銭及び出入りの金種に関する情報が無く、店舗において必要なつり銭の準備金及び金種は、店舗毎の店長及び責任者の経験によって管理されていた。その結果、従来は、店舗でのお金の枯渇及び両替を抑止するために過剰なつり銭準備金が用意される結果となっていた。さらに、近年は、会計の際のキャッシュレス比率が年々上昇しており、過剰なつり銭準備金の傾向が高まっている。
これに対し、本実施形態の情報処理装置は、店舗におけるつり銭の準備金として適切な金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができ、上述した従来の課題を解決することができる。
【0057】
(態様2)
一態様の情報処理装置では、特定部は、第2取得部によって取得する金種情報に基づく、店舗における現金の消費量と、予測部による予測結果とに基づいて、所定期間内の金種に応じた現金の消費量を特定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、店舗における顧客からの預かり金と顧客へのつり銭と応じた現金の消費量と、商品の販売予測とに基づいて、準備金として適切な金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができる。
【0058】
(態様3)
一態様の情報処理装置では、特定部は、第2取得部によって取得する金種情報に基づく、店舗における現金の消費量及び現金の金種に応じた在高と、予測部による予測結果とに基づいて、所定期間内の現金の金種に応じた消費量を特定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、店舗におけるつり銭準備金の在高と金種単位での出入りとを管理することができる。また、情報処理装置は、現在店舗にあるつり銭の準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)、すなわち、情報処理装置は、店舗における現金の金種毎の在高等に応じて、準備金として適切な金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができる。
【0059】
(態様4)
一態様の情報処理装置では、特定部は、店舗に準備金を送る日に関する日付情報に基づく日付までの準備金の金種を特定することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、例えば、警送日に関する日付情報に基づいて、次回の警送日までの準備金の金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができる。
【0060】
(態様5)
一態様の情報処理装置は、天気予報に関する天気予報情報、イベントの開催に関するイベント開催情報、及び、商品のキャンペーンに関するキャンペーン情報のうち少なくとも1つを取得する第3取得部を備え、予測部は、受付部によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部によって取得する販売商品情報と、第3取得部によって取得する天気予報情報、イベント開催情報及びキャンペーン情報のうち少なくとも1つの情報とに基づいて、商品及び数量の販売予測を行うこととしてもよい。
これにより、情報処理装置は、天気及び気温、イベントの開催の有無、及び、キャンペーン等よって販売される商品及び数量が変わる可能性があるため、天気予報、イベント開催及びキャンペーンのうち少なくとも1つを考慮して、商品の販売予測を行うことができる。よって、情報処理装置は、準備金としてより適切な金種(例えば、金種毎の数量等)を特定することができる。
【0061】
(態様6)
一態様の情報処理装置は、特定部によって特定される金種に応じた準備金を店舗に送るよう出力する出力制御部を備えることとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、上述したように最適なつり銭の準備金を特定し、店舗において必要な現金としてその特定した準備金を配金するよう指示することができる。
【0062】
(態様7)
一態様の情報処理装置は、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する取得部と、商品の販売予測に基づく、今後販売される商品とその商品の数量と、取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種毎の数量を特定する特定部と、を備える。
これにより、情報処理装置は、上述した態様と同様の効果を奏することができる。
【0063】
(態様8)
一態様の情報処理装置は、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得部と、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得部と、第1取得部によって取得する販売商品情報に基づく店舗における商品の販売実績と、第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種毎の数量を特定する特定部と、を備える。
これにより、情報処理装置は、上述した態様と同様の効果を奏することができる。
【0064】
(態様9)
一態様の情報処理システムは、店舗に配され、現金の金種に関する金種情報を出力する会計機と、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を生成する販売管理装置と、会計機から出力される金種情報と、販売管理装置で生成される販売管理情報とを取得することが可能な情報処理装置と、を備え、情報処理装置は、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付部と、販売商品情報を取得する第1取得部と、金種情報を取得する第2取得部と、受付部によって受け付ける学習済モデルと、第1取得部によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測部と、予測部によって予測する商品及び数量と、第2取得部によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定部と、を備える。
これにより、情報処理システムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0065】
(態様10)
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付ステップと、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得ステップと、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得ステップと、受付部によって受け付ける学習済モデルと、第1取得ステップによって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測ステップと、予測ステップによって予測する商品及び数量と、第2取得ステップによって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0066】
(態様11)
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、所定期間に販売された商品を予め学習して生成される学習済モデルを受け付ける受付機能と、店舗で販売された商品に関する販売商品情報を取得する第1取得機能と、店舗の会計機にある現金の金種に関する金種情報を取得する第2取得機能と、受付機能によって受け付ける学習済モデルと、第1取得機能によって取得する販売商品情報とに基づいて、今後販売される商品とその商品の数量とを予測する予測機能と、予測機能によって予測する商品及び数量と、第2取得機能によって取得する金種情報とに基づいて、店舗における準備金としての金種を特定する特定機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 情報処理システム
10 店舗
100 会計機
200 販売管理装置
300情報処理装置
310 制御部
311 受付部
312 第1取得部
313 第2取得部
314 第3取得部
315 予測部
316 特定部
317 出力制御部
321 通信部
322 記憶部
323 表示部
40 配金手段
400 端末