(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081414
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】支持部材及び棚
(51)【国際特許分類】
A47B 96/06 20060101AFI20230606BHJP
A47B 96/02 20060101ALI20230606BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
A47B96/06 E
A47B96/06 C
A47B96/02 G
B65G1/14 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195058
(22)【出願日】2021-12-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】521525240
【氏名又は名称】滝井 廣次
(74)【代理人】
【識別番号】100216736
【弁理士】
【氏名又は名称】竹井 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100202706
【弁理士】
【氏名又は名称】長野 克彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】長野 光宏
(72)【発明者】
【氏名】滝井 廣次
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022MM11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】リップ溝形鋼のリップ部がどの方向に臨んでいても簡易に取り付けることができる支持部材及び棚を提供する。
【解決手段】両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼に取り付け可能な、支持対象物を支持するための支持部材であって、基体2と、基体に設けられた、一方側のリップ部である第1リップ部に係止可能な第1係止部材L1と、基体に設けられた、他方側のリップ部である第2リップ部に係止可能な第2係止部材L2と、を備え、第1係止部材は突出及び後退可能に設けられた可動部材であり、第1係止部材が突出した突出状態においては、該第1係止部材が第1リップ部に係止するとともに、第2係止部材が第2リップ部に係止することにより、基体をリップ溝形鋼に取り付け可能である、支持部材1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼に取り付け可能な、支持対象物を支持するための支持部材であって、
基体と、
前記基体に設けられた、一方側の前記リップ部である第1リップ部に係止可能な第1係止部材と、
前記基体に設けられた、他方側の前記リップ部である第2リップ部に係止可能な第2係止部材と、を備え、
前記第1係止部材は突出及び後退可能に設けられた可動部材であり、
前記第1係止部材が突出した突出状態においては、該第1係止部材が前記第1リップ部に係止するとともに、前記第2係止部材が前記第2リップ部に係止することにより、前記基体を前記リップ溝形鋼に取り付け可能である、
支持部材。
【請求項2】
前記第1係止部材と接続された、前記第1係止部材の突出及び後退を操作可能なレバー部材と、
前記レバー部材と前記基体とを接続する第1接続部材と、
前記第1係止部材と前記レバー部材とを接続する第2接続部材と、をさらに備え、
前記第1接続部材は第1回動軸を有し、
前記第2接続部材は第2回動軸を有し、
前記レバー部材は前記第1回動軸を軸として回動可能であり、
前記第1係止部材は前記第2回動軸を軸として回動可能であり、
前記基体は前記リップ溝形鋼と対向する対向面を有し、
前記対向面は前記第1係止部材が貫通する貫通孔を含み、
前記第1係止部材は前記貫通孔を貫通しており、
前記第2係止部材は前記対向面に設けられており、
前記レバー部材が前記第1回動軸を軸として回動するよう操作されることにより、前記第1係止部材が、連動し、かつ前記第2回動軸を軸として回動することで、該第1係止部材が突出及び後退可能であるとともに、該第1係止部材が突出した状態においては、該第1係止部材は前記第2係止部材が位置する側と反対側に傾斜する、
請求項1に記載の支持部材。
【請求項3】
前記レバー部材と前記基体との間に設けられた、前記レバー部材に付勢することにより、前記第1係止部材が前記突出状態を維持する、付勢部材をさらに備える、
請求項2に記載の支持部材。
【請求項4】
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼と、
前記リップ溝形鋼に取り付けられた、請求項1~3のうちのいずれか1つに記載の前記支持部材と、
前記支持部材に載置された板部材と、を備える、棚。
【請求項5】
前記リップ溝形鋼は、該リップ溝形鋼の端面における両側のリップ部を架橋する補強部材を有する、
請求項4に記載の棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持部材及び棚に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、公開特許公報 2003-180469号公報(特許文献1)がある。この公報には、「従来は組み立てなければ出来ない棚や大工工事、溶接工事をする必要をなくし、素早く取付け・取り外しが出来、C形鋼の施してある条件の整ったところであれば何処にでも移動が出来る棚」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】公開特許公報 2003-180469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リップ溝形鋼のリップ部が臨む方向次第では取り付けることができないおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼に取り付け可能な、支持対象物を支持するための支持部材であって、
基体と、
前記基体に設けられた、一方側の前記リップ部である第1リップ部に係止可能な第1係止部材と、
前記基体に設けられた、他方側の前記リップ部である第2リップ部に係止可能な第2係止部材と、を備え、
前記第1係止部材は突出及び後退可能に設けられた可動部材であり、
前記第1係止部材が突出した突出状態においては、該第1係止部材が前記第1リップ部に係止するとともに、前記第2係止部材が前記第2リップ部に係止することにより、前記基体を前記リップ溝形鋼に取り付け可能である、
支持部材。
【0006】
前記第1係止部材と接続された、前記第1係止部材の突出及び後退を操作可能なレバー部材と、
前記レバー部材と前記基体とを接続する第1接続部材と、
前記第1係止部材と前記レバー部材とを接続する第2接続部材と、をさらに備え、
前記第1接続部材は第1回動軸を有し、
前記第2接続部材は第2回動軸を有し、
前記レバー部材は前記第1回動軸を軸として回動可能であり、
前記第1係止部材は前記第2回動軸を軸として回動可能であり、
前記基体は前記リップ溝形鋼と対向する対向面を有し、
前記対向面は前記第1係止部材が貫通する貫通孔を含み、
前記第1係止部材は前記貫通孔を貫通しており、
前記第2係止部材は前記対向面に設けられており、
前記レバー部材が前記第1回動軸を軸として回動するよう操作されることにより、前記第1係止部材が、連動し、かつ前記第2回動軸を軸として回動することで、該第1係止部材が突出及び後退可能であるとともに、該第1係止部材が突出した状態においては、該第1係止部材は前記第2係止部材が位置する側と反対側に傾斜する、
支持部材。
【0007】
前記レバー部材と前記基体との間に設けられた、前記レバー部材に付勢することにより、前記第1係止部材が前記突出状態を維持する、付勢部材をさらに備える、
支持部材。
【0008】
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼と、
前記リップ溝形鋼に取り付けられた、前記支持部材と、
前記支持部材に載置された板部材と、を備える、棚。
【0009】
前記リップ溝形鋼は、該リップ溝形鋼の端面における両側のリップ部を架橋する補強部材を有する、棚。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リップ溝形鋼のリップ部がどの方向に臨んでいても簡易に取り付けることができる支持部材及び棚を提供できる。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至
図3により支持部材の一例(実施形態)を説明する。
支持部材1は、両側にリップ部Cを有する溝型鋼であるリップ溝形鋼10に取り付け可能な、支持対象物を支持するための部材である。支持対象物を板部材20とすることで棚100として利用することができる。
【0013】
リップ溝形鋼10は、主壁11、側壁12、及びリップ部Cを有する。
主壁11は、板状部材である。
側壁12は、主壁11の両側方に位置し、主壁11から垂直に延びる一対の板状部材である。
リップ部Cは、各側壁12の端部に位置し、側壁12から垂直に延びる(主壁11と略平行に延びる)一対の板状部材である。
【0014】
リップ溝形鋼10における、一方側のリップ部Cを第1リップ部C1とし、他方側のリップ部Cを第2リップ部C2とする。なお、第1リップ部C1と第2リップ部C2との間の空間を開口部とする場合がある。
主壁11、側壁12及びリップ部Cは同一方向に延びる長尺形状(リップ溝形鋼10は長尺形状)である。
図2乃至
図4においては、z軸方向に延びている。なお、
図1には図示していない。
【0015】
支持部材1は、基体2、第1係止部材L1、第2係止部材L2、レバー部材3、第1接続部材J1、第2接続部材J2、及び付勢部材4を備えている。
基体2は、支持部材1がリップ溝形鋼10に取り付けられた場合において、支持対象物を支持する部材である。
支持部材1を構成する各部材は基体2に直接的又は間接的に設けられている。
【0016】
基体2は、断面L字形状の部材であり、水平に延びる面である水平面2Hと、該水平面2Hから垂直に延びる面である垂直面2Pを有する。
基体2は、リップ溝形鋼10の長手方向と直交する方向(
図1乃至
図4におけるx軸方向)に延びている長尺形状である。
【0017】
本実施形態における基体2は、
図1~
図4においては、水平面2Hが垂直面2Pより上方に位置する状態を図示している。
以下、「上」とは
図1~
図4におけるy軸方向における上方側、「下」とは
図1~
図4におけるy軸方向における下方側を意味する。
【0018】
基体2の水平面2Hのうち、リップ溝形鋼10に取り付けられた状態における該リップ溝形鋼10と対向する面を対向面2HOとする。
対向面2HOは第1係止部材L1が貫通する貫通孔2H1を含んでいる。
貫通孔2H1は、第1係止部材L1が貫通できる程度の寸法であり、第1係止部材L1が貫通孔2H1に貫通した状態において、第1係止部材L1と基体2との間の隙間は少ないことが好ましい。
【0019】
第1係止部材L1は、第1リップ部C1に係止可能な部材である。
第1係止部材L1は、基体2の貫通孔2H1を貫通しており、(リップ溝形鋼10に取り付けられた場合において)リップ溝形鋼10の開口部から内側に向かって延びている長尺の棒状部材である。
第1係止部材L1は、リップ溝形鋼10の開口部から内側に向かって突出及び後退可能に設けられた可動部材である。
第1係止部材L1が、突出した状態においては、該第1係止部材L1が第1リップ部C1に係止する。
第1係止部材L1の下端部は第2接続部材J2を介してレバー部材3と接続されている。
【0020】
レバー部材3は、第1係止部材L1の突出及び後退を操作する部材である。
レバー部材3は、長尺の棒状部材である。
レバー部材3の一端部(以下、接続端部とする場合がある。)は第2接続部材J2を介して第1係止部材L1と接続されている。
レバー部材3の他端部(以下、操作端部とする場合がある。)が操作されることにより第1係止部材L1が突出及び後退する。
レバー部材3は、接続端部と操作端部との間に位置する第1接続部材J1を介して基体2と接続されている。
【0021】
第1接続部材J1は、レバー部材3と基体2とを接続する部材である。
第1接続部材J1は、第1回動軸、及び第1回動部材を有している。
【0022】
第1回動軸は、一方の端部が基体2の垂直面2Pに固定されており、基体2の垂直面2Pから垂直に延びる(水平面2Hと平行に延びる)棒状部材である。
第1回動部材は、第1回動軸の外周に設けられ、該第1回動軸を軸として回動可能な部材である。
レバー部材3は、第1回動部材と固定されているため、該レバー部材3は第1回動軸を軸として回動可能である。
【0023】
第2接続部材J2は、第1係止部材L1とレバー部材3とを接続する部材である。
第2接続部材J2は、第2回動軸、及び第2回動部材を有している。
【0024】
第2回動軸は、レバー部材3の接続端部に固定されており、第1回動軸と平行に延びる棒状部材である。
第2回動部材は、第2回動軸の外周に設けられ、該第2回動軸を軸として回動可能な部材である。
第1係止部材L1の下端部は、第2回動部材と固定されているため、該第1係止部材L1は第2回動軸を軸として回動可能である。
【0025】
第2係止部材L2は、第2リップ部C2に係止可能な部材である。
第2係止部材L2は、突出部L21、及び係止部L22を有している。
突出部L21は、基体2の対向面2HO上に固定されて設けられており、(リップ溝形鋼10に取り付けられた場合において)リップ溝形鋼10の開口部から内側に向かって突出している。
係止部L22は、突出部L21に設けられており、第2リップ部C2が位置する側(第1係止部材L1が位置する側と反対側)に向かって突出部L21から延びており、第2リップ部C2と係止する。
【0026】
第2係止部材L2は、(リップ溝形鋼10に取り付けられた場合において)リップ溝形鋼10の長手方向と同じ方向(
図1乃至
図4におけるz軸方向)に延びている長尺形状の部材である。
第2係止部材L2は、第1リップ部C1と第2リップ部C2との対向方向(第1係止部材L1と第2係止部材L2との配列方向)(
図1乃至
図4におけるx軸上)に移動可能な機構を有していてもよい。
【0027】
図2で示す支持部材1の第1係止部材L1はリップ溝形鋼10の開口部から内側に向かって最も突出した状態(以下、突出状態とする場合がある。)である。
突出状態においては、レバー部材3が第1接続部材J1の第1回動軸を軸として回動することにより連動して上方に移動する第2接続部材J2の上端が基体2の水平面2Hと当接した状態となる。
図3で示す支持部材1の第1係止部材L1は突出状態から後退した状態(以下、後退状態とする場合がある。)である。
【0028】
レバー部材3が第1接続部材J1の第1回動軸を軸として回動するよう操作されることにより、第1係止部材L1が、連動し、かつ第2接続部材J2の第2回動軸を軸として回動する。
当該操作により、第1係止部材L1が突出及び後退可能であるとともに、該第1係止部材L1が突出した状態においては、該第1係止部材L1は第1リップ部C1が位置する側(第2係止部材L2が位置する側と反対側)に傾斜する。
第1係止部材L1が突出状態である場合において、第1係止部材L1の下端部(第1係止部材L1と第2接続部材J2との接続部)が、基体2の貫通孔2H1より、第1リップ部C1が位置する側と反対側(第2係止部材L2が位置する側)に位置するため、第1係止部材L1は第1リップ部C1が位置する側(第2係止部材L2が位置する側と反対側)に傾斜する構成となっている。
【0029】
図3で示すように、支持部材1の対向面2HOとリップ溝形鋼10のリップ部C1、C2とが対向かつ当接するように該支持部材1を位置させた状態で、
図2で示すように、第1係止部材L1を突出状態とすることで、該第1係止部材L1が第1リップ部C1に係止するとともに、第2係止部材L2が第2リップ部C2に係止することにより、支持部材1(基体2)をリップ溝形鋼10に固定可能(取付可能)である。
【0030】
本実施形態における支持部材1によれば、水平方向に延びるリップ溝形鋼10であれば、リップ部Cが臨む方向(開口部が臨む方向)に関わらず、リップ溝形鋼10に容易に取り付け及び取り外すことができる。
【0031】
付勢部材4は、レバー部材3に付勢することにより、第1係止部材L1が突出状態を維持するための部材である。
付勢部材4は、戻りスプリングである。
付勢部材4は、レバー部材3と基体2の水平面2Hとの間に設けられている。
付勢部材4は、レバー部材3のうち、第1接続部材J1との接続位置より、該レバー部材3の操作端部側に位置している。
【0032】
付勢部材4が圧縮されるようにレバー部材3が操作されることで第1係止部材L1が後退状態となり、付勢部材4の圧縮が解放されるようにレバー部材3が操作されることで第1係止部材L1が突出状態となる。
【0033】
支持部材1は、係止状態にある第1係止部材L1と第1リップ部C1とが、がたつくことを抑制するための、がたつき抑制部材5を有していてもよい。
がたつき抑制部材5は、基体2の対向面2HOのうちの、貫通孔2H1より第1リップ部C1が位置する側に設けられた、所定の厚みを有する部材である。
がたつき抑制部材5を有することにより、係止状態にある、突出状態の第1係止部材L1と、第1リップ部C1と、の間に隙間が生じることを抑制できる。
【0034】
支持部材1は、第1接続部材J1における、第1回動部材が、第1回動軸を軸として回動することを抑制する回動抑制部材6を有していてもよい。
本実施形態において、回動抑制部材6は蝶ボルトであり、第1回動部材の端面に、該蝶ボルトを締めて当接させることで、その摩擦力により、第1回動部材が、第1回動軸を軸として回動することを抑制することができる。
【0035】
図4により棚の一例(実施形態)を説明する。
図4は、支持部材1を用いた棚100の構成図である。
棚100は、複数の支持部材1、リップ溝形鋼10、及び板部材20を備える。
本実施形態におけるリップ溝形鋼10は、建築物の壁等に固定されたリップ溝形鋼である。
【0036】
支持部材1は、リップ溝形鋼10に取り付けられている。図示していないが、水平方向に配列する2つ以上の該支持部材1を備えている。
板部材20は、リップ溝形鋼10に取り付けられた複数の支持部材1の水平面2Hの上に載置される。
【0037】
図4で図示するように、リップ溝形鋼10は、該リップ溝形鋼10の端面における両側のリップ部(第1リップ部C1及び第2リップ部C2)を架橋する補強部材13を有している。当該構成により、リップ溝形鋼10の耐久性を向上させることができる。
補強部材13は、板状部材であり、一端がリップ溝形鋼10の第1リップ部C1及び側壁12の端面に接合され、他端がリップ溝形鋼10の第2リップ部C2及び側壁12の端面に接合されている。
【0038】
本実施形態における棚100の支持部材1は、リップ部が臨む方向(開口部が臨む方向)が下方向であるリップ溝形鋼10に取り付けられているが、他の実施形態としては、リップ部が臨む方向(開口部が臨む方向)が上方向であるリップ溝形鋼に取り付けられていてもよい。当該場合には、下方に位置することとなる(基体の)水平面のうちの下方を臨む面に板部材を固定手段により固定してもよい。
【0039】
本実施形態におけるリップ溝形鋼10は、上述するように、建築物の壁等に固定されたリップ溝形鋼であるが、他の実施形態としてリップ溝形鋼自体が自立するための機構を有していてもよい。
【0040】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 :支持部材
2 :基体
2H :水平面
2HO :対向面
2H1 :貫通孔
2P :垂直面
3 :レバー部材
J1 :第1接続部材
J2 :第2接続部材
L1 :第1係止部材
L2 :第2係止部材
4 :付勢部材
10 :リップ溝形鋼
C1 :第1リップ部
C2 :第2リップ部
13 :補強部材
100 :棚
20 :板部材
【手続補正書】
【提出日】2022-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼に取り付け可能な、支持対象物を支持するための支持部材であって、
基体と、
前記基体に設けられた、一方側の前記リップ部である第1リップ部に係止可能な第1係止部材と、
前記基体に設けられた、他方側の前記リップ部である第2リップ部に係止可能な第2係止部材と、を備え、
前記第1係止部材は突出及び後退可能に設けられた可動部材であり、
前記第1係止部材が突出した突出状態においては、該第1係止部材が前記第1リップ部に係止するとともに、前記第2係止部材が前記第2リップ部に係止することにより、前記基体を前記リップ溝形鋼に取り付け可能であり、
前記第1係止部材と接続された、前記第1係止部材の突出及び後退を操作可能なレバー部材と、
前記レバー部材と前記基体とを接続する第1接続部材と、
前記第1係止部材と前記レバー部材とを接続する第2接続部材と、をさらに備え、
前記第1接続部材は第1回動軸を有し、
前記第2接続部材は第2回動軸を有し、
前記レバー部材は前記第1回動軸を軸として回動可能であり、
前記第1係止部材は前記第2回動軸を軸として回動可能であり、
前記基体は前記リップ溝形鋼と対向する対向面を有し、
前記対向面は前記第1係止部材が貫通する貫通孔を含み、
前記第1係止部材は前記貫通孔を貫通しており、
前記第2係止部材は前記対向面に設けられており、
前記レバー部材が前記第1回動軸を軸として回動するよう操作されることにより、前記第1係止部材が、連動し、かつ前記第2回動軸を軸として回動することで、該第1係止部材が突出及び後退可能であるとともに、該第1係止部材が突出した状態においては、該第1係止部材は前記第2係止部材が位置する側と反対側に傾斜する、
支持部材。
【請求項2】
前記レバー部材と前記基体との間に設けられた、前記レバー部材に付勢することにより、前記第1係止部材が前記突出状態を維持する、付勢部材をさらに備える、
請求項1に記載の支持部材。
【請求項3】
両側にリップ部を有する溝型鋼であるリップ溝形鋼と、
前記リップ溝形鋼に取り付けられた、請求項1又は請求項2に記載の前記支持部材と、
前記支持部材に載置された板部材と、を備える、棚。
【請求項4】
前記リップ溝形鋼は、該リップ溝形鋼の端面における両側のリップ部を架橋する補強部材を有する、
請求項3に記載の棚。