(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081457
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】遠心抄造装置
(51)【国際特許分類】
D21F 13/04 20060101AFI20230606BHJP
D04H 1/736 20120101ALI20230606BHJP
【FI】
D21F13/04
D04H1/736
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195151
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】598159908
【氏名又は名称】株式会社ワメンテクノ
(72)【発明者】
【氏名】帆足 宗久
【テーマコード(参考)】
4L047
4L055
【Fターム(参考)】
4L047BA21
4L047EA01
4L055AF03
4L055AF35
4L055AG72
4L055AH36
4L055CD30
4L055CG33
4L055FA08
(57)【要約】
【課題】補強用の短繊維の配向性を高めて、機械強度の大きい成形品の成形に寄与する成形材料を製造することができる遠心抄造装置を提供する。
【解決手段】周壁面を濾材1で構成した円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転可能に外装容器4に収容した構成とし、円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転させる駆動装置を備える。そして、スラリ7を貯留槽8から円筒体2の内側に導き濾材1上に噴射するために、噴射ノズル9が、円筒体2の内側から濾材1へ近接して対向配置されている。円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転させながら、スラリ7を噴射ノズル9から濾材1上に噴射すると、円筒体2の回転による遠心力により、濾材1上のスラリ中の水は濾材1を透過して排出される。スラリ中の固形分は濾材1上に円筒状に堆積する。スラリ7は、熱成形可能な樹脂固形分と補強用の短繊維を水に分散させたものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心鉛直軸の回りに回転可能な円筒体が外装容器に収容され、前記円筒体の周壁面は濾材で構成され、前記円筒体を中心鉛直軸の回りに回転させる駆動装置を備え、周壁面を構成する濾材へスラリを噴射するための噴射ノズルが、周壁面を構成する濾材へ円筒体の内側から近接して対向配置されていることを特徴とする遠心抄造装置。
【請求項2】
噴射ノズルが、円筒体の軸方向上方寄りの領域で対向配置されていることを特徴とする請求項1記載の遠心抄造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱成形可能な樹脂固形分と補強用の短繊維を必須成分とする成形材料を製造するための遠心抄造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、熱成形可能な樹脂固形分の粉末と補強用の短繊維を必須成分として抄造により成形材料を製造するために、以下の遠心抄造装置の技術を開示している。
すなわち、この遠心抄造装置は、中心鉛直軸の回りに回転可能な円筒体を外装容器に収容した構造で、前記円筒体の周壁面を濾材で構成したものである。そして、前記円筒体を中心鉛直軸の回りに回転させる駆動装置を備えている。
【0003】
この遠心抄造装置は、次のように操作される。
まず、補強用の短繊維と熱成形可能な樹脂固形分の粉末を必須成分としてこれらを水に分散させたスラリを調製する。前記スラリを遠心抄造装置に投入する。スラリは円筒体の内側に溜められる。そして、円筒体を中心鉛直軸の回りに高速で回転させてスラリに遠心力を作用させることにより、スラリ中の水は、円筒体の周壁面を構成する濾材を透過して円筒体とその外装容器の間の空間に排出され、さらに外部へ排出される。同時に、スラリ中の固形分(補強用の短繊維と熱成形可能な樹脂固形分)は円筒体の周壁面を構成する濾材上に堆積される。前記濾材上に堆積していく補強用の短繊維は、その長さ方向が、円筒体の回転による遠心力の作用により円筒体の回転方向と同じ向きに揃い配向した状態となる。
このようにして円筒体の周壁面を構成する濾材上に形成された円筒状の堆積物は、適宜乾燥して円筒状の成形品を成形するための成形材料となる。また、前記円筒状の堆積物を軸方向に裁断して平面に広げ、適宜乾燥してシート状成形材料とすることもできる。
【0004】
上記の遠心抄造装置を操作して製造された成形材料は、補強用の短繊維の長手方向が、円筒体の回転方向に相当する一方向に配向したものとなっている。すなわち、この成形材料においては、補強用の短繊維の長手方向が円筒体の回転方向と交叉する方向に向いたり成形材料の厚さ方向に向いたりすることが少なくなっている。従って、この成形材料を加熱加圧成形した成形品には、補強用の短繊維の配向方向と一致する方向の曲げ弾性や引張りの機械強度向上が期待できる。
【0005】
機械強度の向上は、補強用の短繊維の繊維長が長くなるほど望める。しかし、前記繊維長が長くなると、遠心力が働いているスラリ中で分散している補強用の短繊維は、円筒体の周壁面を構成する濾材上へ移動し到達するまでの間にその一部が絡み合い、毛玉状の凝集体になりやすい。この凝集体が生成されたままのスラリを抄造すると、凝集体が存在する箇所では補強用の短繊維が配向せず、凝集体が存在する近傍では凝集体の存在が補強用の短繊維の配向を乱した成形材料となる。このような成形材料を加熱加圧成形した成形品には、補強用の短繊維の配向が乱れた部分が点在することになり、成形品の機械強度低下の原因となる。繊維長の長い補強用の短繊維を選択しても、その効果を十分に発現できないのである。
【0006】
このようなことから、スラリ中で補強用の短繊維の凝集体が生成するのを抑えるために、補強用の短繊維の繊維長は徒に長くすることはできない。補強用の短繊維の繊維長を10mm以下にすることが望ましいとされている。また、補強用の短繊維の繊維長を長くしない場合であっても、多くはないが少なからず凝集体は生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、従来の遠心抄造装置を操作して成形材料を製造するにあたり、補強用の短繊維の繊維長を長くすることには制約があり、補強用の短繊維の繊維長を長くして成形品の機械強度向上を図ることは難しかった。
本発明が解決しようとする課題は、補強用の短繊維の繊維長の長短に拘わらず補強用の短繊維の絡み合いによる凝集を抑え、補強用の短繊維の配向性を高めて、機械強度の大きい成形品の成形に寄与する成形材料を製造することができる遠心抄造装置を提供することである。また、繊維長の長い補強用の短繊維を使用できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る第1の発明の遠心抄造装置は、中心鉛直軸の回りに回転可能な円筒体が外装容器に収容され、前記円筒体の周壁面は濾材で構成され、前記円筒体を中心鉛直軸の回りに回転させる駆動装置を備えている。そして、周壁面を構成する濾材へスラリを噴射するための噴射ノズルが、周壁面を構成する濾材へ円筒体の内側から近接して対向配置されていることを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、噴射ノズルが、円筒体の軸方向上方寄りの領域で対向配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遠心抄造装置を操作するにあたっては、補強用の短繊維と熱成形可能な樹脂固形分を必須成分としてこれらを水中で混合し解繊された補強用の短繊維と熱成形可能な樹脂固形分を水に分散したスラリを調製する。そして、周壁面を濾材で構成した円筒体を中心鉛直軸の回りに回転させながら、前記スラリを噴射ノズルから濾材上へ噴射する。円筒体の回転による遠心力により、スラリ中の水は周壁面の濾材を透過して排出されるとともに、スラリ中の固形分は、周壁面を構成する濾材上に円筒状に堆積する。
【0012】
本発明に係る遠心抄造装置の操作においては、円筒体の周壁面を構成する濾材上へ円筒体の内側からスラリを噴射する。従って、遠心力が働いているスラリ中で補強用の短繊維が円筒体の周壁面を構成する濾材上へ移動するという特許文献1において説明したような過程がなくなり、補強用の短繊維が絡み合って凝集体が生成するのを抑制することができる。凝集体が生成していなければ、濾材上へ噴射したスラリ中の補強用の短繊維は、スラリ中の水分が濾材を透過しきるまでの間は動きを拘束されないので、その長さ方向が円筒体の回転による遠心力の作用で円筒体の回転方向と同じ向きに揃い配向する。
上述のように、本発明に係る遠心抄造装置の操作では、遠心力が働いているスラリ中で補強用の短繊維が円筒体の周壁面を構成する濾材上へ移動するという過程がないので、繊維長の長い補強用の短繊維を採用してもその凝集が抑えられ、補強用の短繊維の長さ方向が揃った配向性の高い成形材料を製造することができる。補強用の短繊維の長さ方向が揃う効果は、補強用の短繊維の繊維長の長短に拘わらず得られるので、この成形材料を成形することにより、補強用の短繊維の選択した繊維長に見合う効果を十分に発現し機械強度の大きい成形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明に係る遠心抄造装置の実施の形態を示し、円筒体の周壁面を構成する濾材上へスラリを噴射する様子を示した説明図である。
【
図2】
図2は、本発明に係る遠心抄造装置の実施の形態を示し、スラリ中の固形分が濾材上に円筒状に堆積する様子を示した説明図である。
【
図3】
図3は、遠心抄造装置の円筒体の周壁面を構成する濾材上に堆積し形成された円筒状の堆積物を軸方向に裁断して平面に広げ、シート状成形材料とする説明図である。
【
図4】
図4は、スラリを調製する様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る遠心抄造装置は、例えば、
図1に示すように、周壁面を濾材1で構成した円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転可能に外装容器4に収容した構成とする。濾材1には、不織布、フェルト、目の細かい(80メッシュ程度)金網などを適宜選択する。円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転させる駆動装置は、例えば、駆動モータ5の回転を駆動ベルト6により中心鉛直軸3に伝える動力伝達機構である。
そして、スラリ7を貯留槽8から円筒体2の内側に導き濾材1上に噴射するために、噴射ノズル9が、円筒体2の内側から濾材1へ近接して対向配置されている。
【0015】
円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転させながら、スラリ7を噴射ノズル9から濾材1上に噴射すると、円筒体2の回転による遠心力により、濾材1上のスラリ中の水は濾材1を透過して排出される。10は外装容器4の底部に取り付けた水の排出管であり、濾材1を透過して外装容器4に溜まる水は排出管10から外部へ放出される。前記水の透過と併せて、
図2に示すように、スラリ中の固形分は濾材1上に円筒状に堆積する。11は円筒状の堆積物である。濾材1上へ噴射したスラリ中の補強用の短繊維は、スラリ中の水分が濾材1を透過しきるまでの間は動きを拘束されないので、その長さ方向が円筒体2の回転による遠心力の作用で円筒体2の回転方向と同じ向きに揃い配向する。
この遠心力による脱水で、堆積物11中の水分含有量は好ましくは20~30質量%に調整される。
【0016】
スラリ7を噴射する操作は、円筒体2の軸方向上方寄り領域の濾材1に向けて近接配置した噴射ノズル9から行なうことができる。この場合でも、スラリは、重力により濾材1上を円筒体2の軸方向下方へ移動するので、円筒状の堆積物11はその厚みが軸方向全体に亘ってばらつきの小さいものとなる。このようなことから、噴射ノズル9の開口は、円筒体2の軸方向に長く設定しなくても済む。
【0017】
円筒状の堆積物11は、そのままで適宜乾燥して、円筒状の成形品を製造するための成形材料とすることができる。また、
図3に示すように、円筒状の堆積物11を軸方向に裁断し(
図3(a))、広げて(
図3(b))、シート状成形材料12(
図3(c))とすることができる。そのほか、円筒状の堆積物11を扁平にして2枚重ねの状態のシート状成形材料とすることもできる。シート状成形材料12を構成している補強用の短繊維は、その長手方向が円筒体2の回転方向に相当する方向に良好に揃い配向している。
【0018】
本発明に係る遠心抄造装置に適用するスラリは、例えば、
図4に示すようにして調製することができる。
回転羽根13を備えたスラリ調製槽14内の水15に熱成形可能な樹脂固形分16と補強用の短繊維17を投入し回転羽根13を回転して混合する。こうして解繊した補強用の短繊維17と熱成形可能な樹脂固形分16を水15に分散させたスラリを調製する。
この時、水15に増粘剤を添加して混合すると、収束している補強用の短繊維17の解繊が促進され、熱成形可能な樹脂固形分16と補強用の短繊維17がスラリ中で良好に分散した状態にすることができる。増粘剤を添加すると、水15の粘度が増すので、前記混合中において、収束している補強用の短繊維17と水15の間で両者の滑りが少なくなる。結果として、収束している補強用の短繊維17に水の剪断力が働いて解繊が促進されるのである。
【0019】
熱成形可能な樹脂固形分16は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、硬化性ウレタン樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などである。
熱成形可能な樹脂固形分16の形態は、短繊維、粒体、粉体のいずれでもよい。しかし、粒体や粉体の形態は、補強用の短繊維17が短繊維の長さ方向に配向しようとするときに障害物となることがあるので、補強用の短繊維17と同様に短繊維の形態を選択することが好ましい。短繊維の形態とする場合、繊維径4~20μm、繊維長4~20mm程度に適宜設定する。
【0020】
補強用の短繊維17は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、セルロース繊維、セラミックス繊維、金属繊維などである。補強用の短繊維17は、繊維径4~20μm、繊維長1~30mm程度に適宜設定する。本発明に係る遠心抄造装置を用いると、繊維同士が絡み合って凝集体を生成することが抑制されるので、補強用の短繊維の繊維長は長めであっても差し支えない。むしろ長めに設定する。
【0021】
熱成形可能な樹脂固形分と補強用の短繊維のほかに、適宜配合材を加えることができる。例えば、充填材としてタルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、黒鉛、カーボンブラック、ガラス、金属酸化物、金属水酸化物などの粉末を適宜選択することができる。
【0022】
これら熱成形可能な樹脂固形分と補強用の短繊維と配合材は、成形材料を用いて成形する成形品に求められる特性に応じ、適宜選択して組合せる。
【実施例0023】
以下、本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
図1において説明したように、遠心抄造装置は、周壁面を濾材1で構成した円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転可能に外装容器4に収容した構成する。円筒体2の寸法は、軸方向高さ360mm、内径760mmとした。濾材1は、ポリエステル短繊維で構成された不織布である。円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転させる駆動装置は、駆動モータ5の回転を駆動ベルト6により中心鉛直軸3に伝える動力伝達機構である。
上記遠心抄造装置は、スラリ7を貯留槽8から円筒体2の内側に導き濾材1上に噴射するために、噴射ノズル9が、円筒体2の内側から濾材1へ近接して対向配置されている。噴射ノズル9は、円筒体2の軸方向上方約1/3の領域の濾材1に向けて軸方向長さ140mm、幅3mmの寸法で開口している。この開口面と濾材1の間隙は10mmに設定した。
円筒体2を1000rpmの速度で回転しながら、後述するように調製したスラリ7を貯留槽8から円筒体2の内側に導き、噴射ノズル9から濾材1上に噴射する。この噴射操作は、スラリ180リットルの量を10分の時間で行なった。
そして、
図2において説明したように、濾材1上に噴射されたスラリ7中の水は、円筒体2の回転による遠心力により、濾材1を透過し排出管10から外部へ放出される。前記水の透過と併せて、スラリ中の固形分は濾材1上に堆積し、円筒状の堆積物11となる。
上記円筒状の堆積物11を円筒体2から取り出し、
図3において説明したように、円筒状の堆積物11を軸方向に裁断し(
図3(a))、広げて(
図3(b))、シート状成形材料12(
図3(c))とした。シート状成形材料12を構成する補強用の短繊維は、その長手方向が円筒体の回転方向に相当する方向に良好に揃い配向していることを確認した。また、シート状成形材料12の見かけ上の厚みは1mmであり、各部位の厚みのばらつきは、円筒体の軸方向に相当する方向、円筒体の回転方向に相当する方向とも±8%内外であった。
【0024】
ここで、上記遠心脱水装置へ投入したスラリについて説明しておく。
図4において説明したように、回転羽根13を備えたスラリ調製槽14内の水15に、熱成形可能な樹脂固形分16としてポリアミド繊維(繊維径12μm、繊維長10mm)と補強用の短繊維17として炭素繊維(繊維径4μm、繊維長9mm)を投入し、回転羽根13を回転してこれらを混合する。そして、増粘剤としてアニオン性ポリアクリルアミド(商品名:NSフロックA-44、メーカ名:サンセン産業有限会社)を添加してさらに撹拌を行ない、解繊された炭素繊維とポリアミド繊維を水15に分散させたスラリを調製する。
配合量は、水100質量部に対し、ポリアミド繊維0.02質量部、炭素繊維0.03質量部とした。また、増粘剤の添加量を0.0003質量部とした。
【0025】
<比較例1>
実施例1において使用したスラリ7を、濾材1上へ噴射するのではなく、円筒体2に溜めて円筒体2を中心鉛直軸3の回りに回転した。その遠心力によりスラリ7は濾材1上に到達する。スラリ中の水は濾材1を透過して排出され、スラリ中の固形分は濾材1上に円筒状に堆積した。以下、
図3において説明した工程を経てシート状成形材料12を製造した。
【0026】
上記実施例1、比較例1の各シート状成形材料を乾燥した後、それぞれ16枚重ねて加熱加圧成形に供し、試験片(長さ250mm×幅10mm×厚み2mm)を作製した。試験片の長手方向は、補強用の短繊維の配向方向と一致している。試験片の長手方向の機械強度の比較の結果を表1に示す。
実施例1と比較例1の対比から明らかなように、補強用の短繊維の繊維長が同じであっても、本発明に係る遠心抄造装置を用いると、補強用の短繊維の配向が良好であるためにより高い機械強度の成形品を得られることがわかる。
【0027】