(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081504
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】印字ユニットおよび携帯型端末
(51)【国際特許分類】
B41J 2/32 20060101AFI20230606BHJP
【FI】
B41J2/32 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195262
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142837
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 則彰
(74)【代理人】
【識別番号】100166305
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100171251
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】宮脇 浩平
【テーマコード(参考)】
2C065
【Fターム(参考)】
2C065AA01
2C065AD03
2C065CZ14
(57)【要約】
【課題】モータの取付け構造が変わってもフレキシブルプリント基板の製造性への影響を抑えることができる印字ユニットおよび携帯型端末を提供する。
【解決手段】印字ユニットは、記録紙を搬送するプラテンローラと、記録紙に印字するサーマルヘッドと、プラテンローラを回転させるモータと、モータが取り付けられるフレーム10と、フレキシブルプリント基板70と、を備える。フレキシブルプリント基板70は、基部71と、モータ用延出部73と、を備える。モータ用延出部73は、展開状態において、主方向L2の外側に延びる第1延出部81と、第1延出部81の長さ方向に交差する方向に延びる第2延出部82と、モータに接続されるモータ接続部84と、を有する。第1延出部81は、長さ方向に折り返された第1折返し部91を有する。モータ接続部84は、第1延出部81が展開状態にあるときのモータ接続部84に比べて、主方向L2の外側に位置する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主方向に沿う回転軸線を有し、記録紙を搬送するプラテンローラと、
前記プラテンローラの外周面に圧接し、前記記録紙に印字するサーマルヘッドと、
前記プラテンローラを前記回転軸線の回りに回転させるモータと、
前記プラテンローラを回転可能に支持するとともに、前記モータが取り付けられるフレームと、
前記サーマルヘッドおよび前記モータの動作を制御する制御部と接続されるフレキシブルプリント基板と、を備え、
前記フレキシブルプリント基板は、前記フレームに沿って設けられた基部と、前記基部から延出するモータ用延出部と、を備え、
前記モータ用延出部は、展開状態において、前記基部から前記主方向の外側に延びる第1延出部と、前記第1延出部から前記第1延出部の長さ方向に交差する方向に延びる第2延出部と、前記第2延出部から延びて前記モータに接続されるモータ接続部と、を有し、
前記第1延出部は、長さ方向に折り返された第1折返し部を有し、
前記モータ接続部は、前記第1延出部が展開状態にあるときの前記モータ接続部に比べて、前記主方向の外側に位置する、
印字ユニット。
【請求項2】
前記第1延出部が展開状態にあるとき、前記モータ接続部の外端の前記主方向の位置は、前記基部の外端の前記主方向の位置と同じ、または前記基部の前記外端より前記主方向の内側にある、
請求項1記載の印字ユニット。
【請求項3】
前記フレキシブルプリント基板は、前記第2延出部が長さ方向に折返された第2折返し部を有する第2形態と、前記第2折返し部が広げられた第1形態と、を切り替え可能である、
請求項1または2に記載の印字ユニット。
【請求項4】
前記モータは、前記フレームに接着剤によって固定されている、
請求項1~3のうちいずれか1項に記載の印字ユニット。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか1項に記載の印字ユニットを備えた、携帯型端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字ユニットおよび携帯型端末に関する。
【背景技術】
【0002】
サーマルプリンタ(印字ユニット)は、プラテンローラと、サーマルヘッドと、モータと、フレームと、フレキシブルプリント基板とを備える。プラテンローラ、サーマルヘッドおよびモータは、フレームに取り付けられる。プラテンローラは、モータの動力により回転し、記録紙を送る。サーマルヘッドは記録紙の印字面を加熱し、印字面を発色させて印字を行う。モータは、フレキシブルプリント基板を介して制御部に接続される(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の印字ユニットでは、小型化などを目的として、フレームに対するモータの取付け構造の見直しが検討されている。
しかし、フレームに対するモータの取付け構造が変わると、モータに対するフレキシブルプリント基板の接続位置が変わるため、フレキシブルプリント基板の形状変更が必要となることがある。そのため、フレキシブルプリント基板の製造において、フレキシブルプリント基板の取り数が少なくなることなどにより、製造性に影響が及ぶことがあった。
【0005】
本発明の一態様は、モータの取付け構造が変わってもフレキシブルプリント基板の製造性への影響を抑えることができる印字ユニット、およびその印字ユニットを備えた携帯型端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、主方向に沿う回転軸線を有し、記録紙を搬送するプラテンローラと、前記プラテンローラの外周面に圧接し、前記記録紙に印字するサーマルヘッドと、前記プラテンローラを前記回転軸線の回りに回転させるモータと、前記プラテンローラを回転可能に支持するとともに、前記モータが取り付けられるフレームと、前記サーマルヘッドおよび前記モータの動作を制御する制御部と接続されるフレキシブルプリント基板と、を備え、前記フレキシブルプリント基板は、前記フレームに沿って設けられた基部と、前記基部から延出するモータ用延出部と、を備え、前記モータ用延出部は、展開状態において、前記基部から前記主方向の外側に延びる第1延出部と、前記第1延出部から前記第1延出部の長さ方向に交差する方向に延びる第2延出部と、前記第2延出部から延びて前記モータに接続されるモータ接続部と、を有し、前記第1延出部は、長さ方向に折り返された第1折返し部を有し、前記モータ接続部は、前記第1延出部が展開状態にあるときの前記モータ接続部に比べて、前記主方向の外側に位置する、印字ユニットを提供する。
【0007】
本態様によれば、第1延出部は第1折返し部を有する。モータ接続部は、第1延出部が展開状態にあるときに比べて主方向の外側に位置する。そのため、新たなモータの取付け構造の採用によってモータの位置が変わった場合でも、モータ接続部の位置をモータに適合させることができる。本態様によれば、展開状態にあるときのフレキシブルプリント基板の主方向の寸法を小さくできるため、フレキシブルプリント基板の製造にあたって、フレキシブルプリント基板の取り数の減少を抑えることができる。よって、フレキシブルプリント基板の製造性への影響を小さくできる。
【0008】
前記第1延出部が展開状態にあるとき、前記モータ接続部の外端の前記主方向の位置は、前記基部の外端の前記主方向の位置と同じ、または前記基部の前記外端より前記主方向の内側にあることが好ましい。
【0009】
本態様によれば、フレキシブルプリント基板の主方向の寸法を小さくできる。そのため、フレキシブルプリント基板の製造にあたって、フレキシブルプリント基板の取り数の減少を抑えることができる。
【0010】
前記フレキシブルプリント基板は、前記第2延出部が長さ方向に折返された第2折返し部を有する第2形態と、前記第2折返し部が広げられた第1形態と、を切り替え可能であることが好ましい。
【0011】
本態様によれば、フレキシブルプリント基板は、モータの位置が異なる複数の印字ユニットに対応できる。よって、製造コストの抑制が可能である。
【0012】
前記モータは、前記フレームに接着剤によって固定されていることが好ましい。
【0013】
本態様によれば、ねじ等の締結部材を用いることなくモータをフレームに取り付けることができる。モータの取付け構造が簡略であるため、従来の印字ユニットに比べて、小型化および低コスト化を図ることができる。
【0014】
本発明の他の態様は、前記印字ユニットを備える携帯型端末を提供する。
【0015】
本態様によれば、新たなモータの取付け構造の採用によってモータの位置が変わった場合でも、フレキシブルプリント基板の製造性への影響を小さくできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、モータの取付け構造が変わってもフレキシブルプリント基板の製造性への影響を抑えることができる印字ユニットおよび携帯型端末を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】第1実施形態の印字ユニットの斜視図である。
【
図3】第1実施形態の印字ユニットの分解斜視図である。
【
図4】第1実施形態の印字ユニットの斜視図である。
【
図5】第1実施形態の印字ユニットの側面図である。
【
図6】第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板を展開した状態の平面図である。
【
図7】第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の折り返し状態の平面図である。
【
図8】第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
【
図9】第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
【
図10】第2実施形態の印字ユニットの斜視図である。
【
図11】第2実施形態の印字ユニットの分解斜視図である。
【
図12】第2実施形態の印字ユニットの斜視図である。
【
図13】第2実施形態の印字ユニットの側面図である。
【
図14】第2実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
【
図15】第2実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
【0019】
(携帯型端末)
図1は、実施形態の携帯型端末の斜視図である。
図1に示すように、携帯型端末1は、記録紙Pを印刷可能に構成されている。記録紙Pは、熱を加えると発色する感熱紙であり、各種ラベルやレシート、チケット等の印刷等に好適に使用される。記録紙Pは、中空孔を有するように巻回されたロール紙Rの状態で携帯型端末1にセットされ、ロール紙Rから引き出された部分に対して印刷が行われる。
【0020】
携帯型端末1は、ケーシング3と、表示部4と、制御部5と、印字ユニット6と、を有する。
ケーシング3は、プラスチック、金属材料などにより箱状に形成されている。ケーシング3を構成するプラスチックとしては、ABS、ABSとポリカーボネートとの複合材等が挙げられる。
【0021】
ケーシング3は、直方体状の本体部7と、ロール紙収容部8とを有する。本体部7の長手方向の一端部には、印字ユニット6が収容されている。本体部7の長手方向の一端面には、排出口3aが形成されている。排出口3aは、印字ユニット6を通って印刷された記録紙Pが排出される。本体部7の厚み方向の他方側に面する主面には、表示部4が配置されている。表示部4は、例えば、液晶パネルである。表示部4は、制御部5から送られた各種の情報を表示する。制御部5は、サーマルヘッド40およびモータ60の動作を制御する。
ロール紙収容部8は、本体部7の長手方向の一端部において、本体部7の厚み方向の一方側に突出する。ロール紙収容部8には、ロール紙Rが収容される。
【0022】
(第1実施形態の印字ユニット)
図2および
図4は、第1実施形態の印字ユニットの斜視図である。
図3は、第1実施形態の印字ユニットの分解斜視図である。
図5は、第1実施形態の印字ユニットの側面図である。
図2から
図4に示すように、印字ユニット6は、プラテンローラ50と、モータ60と、本体フレーム10(フレーム)と、第1減速ギヤ31および第2減速ギヤ32と、サーマルヘッド40と、ヘッド支持体45と、フレキシブルプリント基板70と、を備える。印字ユニット6は、いわゆるサーマルプリンタである。
【0023】
プラテンローラ50は、従動ギヤ54を有する。モータ60は、プラテンローラ50を回転軸線O回りに回転させる。本体フレーム10(フレーム)は、プラテンローラ50を回転可能に支持するとともにモータ60が固定される。第1減速ギヤ31および第2減速ギヤ32は、モータ60の駆動力を減速して従動ギヤ54に伝達する。サーマルヘッド40は、プラテンローラ50の外周面に圧接される。ヘッド支持体45は、本体フレーム10に支持される。ヘッド支持体45には、サーマルヘッド40が固定される。
【0024】
図2に示すように、印字ユニット6は、プラテンローラ50とサーマルヘッド40との間を通った記録紙Pを、矢印Aの指向する方向に向かって排出する。以下、主に印字ユニット6の説明では、矢印Aに沿う方向を上下方向L1と定義する。矢印Aが指向する方向を上方と定義する。また、上下方向L1に直交し、記録紙Pの幅方向に一致する方向を左右方向L2と定義する。上下方向L1および左右方向L2に直交する方向を前後方向L3と定義する。前後方向L3においてサーマルヘッド40に対するプラテンローラ50側を前方と定義する。左右方向L2は「主方向」の例である。
【0025】
図3に示すように、本体フレーム10は、例えば、ガラス繊維を含むポリカーボネート樹脂等の板材により形成されている。本体フレーム10は、上下方向L1から見て前方に向けて開放されたU字状に形成されている。具体的に、本体フレーム10は、背板部11と、第1側壁部12と、第2側壁部13と、紙ガイド部18と、を備える。背板部11は、左右方向L2に延在する。第1側壁部12は、背板部11の左右方向L2における一方側(左側)の端部から前方に立設されている。第2側壁部13は、背板部11の左右方向L2における他方側(右側)の端部から少なくとも前方に立設されている。紙ガイド部18は、第1側壁部12と第2側壁部13との間に設けられている。
【0026】
図3および
図4に示すように、背板部11は、前後方向L3に厚みを有する板状に形成されている。背板部11は、厚板部21と、薄板部22とを備える(
図4参照)。厚板部21は、上端縁に沿って左右方向L2に延びる。薄板部22は、厚板部21に下方で隣接して左右方向L2に延びる。厚板部21は、薄板部22よりも後方に膨出することで、薄板部22よりも前後方向L3に厚く形成されている。
【0027】
第1側壁部12は、左右方向L2に厚みを有する板状に形成されている。第1側壁部12の上端縁には、下方に向けて切り込まれた第1ローラ挿入溝14Aが形成されている。第2側壁部13は、左右方向L2に厚みを有する板状に形成されている。第2側壁部13の上端縁には、下方に向けて切り込まれた第2ローラ挿入溝14Bが形成されている。第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14Bは、左右方向L2から見て互いに一致するように形成されている。第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14Bには、プラテンローラ50が着脱可能に挿入される。
【0028】
図3および
図4に示すように、紙ガイド部18は、左右方向L2に沿って延びる柱状に形成されている。紙ガイド部18は、左右方向L2の一方側(左側)の端部が第1側壁部12の内側面に接続するとともに、左右方向L2の他方側(右側)の端部が第2側壁部13の内側面に接続している。
【0029】
背板部11は、ヘッド支持体45の後方に配置される。背板部11のヘッド支持体45側を向く面(前面)には、後述する弾性部材47を受け入れる凹部23が形成されている。凹部23は、背板部11の厚板部21に形成されている。凹部23は、後方に窪むとともに上下方向L1に延びて上方に開口している。凹部23は、弾性部材47と同数(本実施形態では3つ)設けられている(
図3参照)。
【0030】
第2側壁部13は、モータ支持部25を備える。モータ支持部25は、左右方向L2から見て背板部11および紙ガイド部18のうち少なくともいずれか一方を挟んでプラテンローラ50とは反対側に形成されている(
図3参照)。図示の例では、モータ支持部25は、左右方向L2から見て背板部11を挟んでプラテンローラ50とは反対側に形成されている。すなわち、モータ支持部25は、左右方向L2から見て背板部11の後方に形成されている。モータ支持部25における左右方向L2の内側を向く面は、モータ60が接着される接着面であり、左右方向L2に直交する平坦面状に形成されている。モータ支持部25には、モータ60の出力軸61が挿通される軸受孔(図示略)が形成されている。
【0031】
モータ60は、モータ支持部25に対して左右方向L2の内側に配置されている。これにより、モータ60は、背板部11を挟んでプラテンローラ50とは反対側に配置されている(
図5参照)。
図4に示すように、モータ60は、出力軸線Q回りのトルクを発生させる。モータ60は、出力軸線Qがプラテンローラ50の回転軸線Oと平行になるように配置されている。モータ60は、モータ支持部25の接着面を除き、本体フレーム10に対して間隔をあけて配置されている。さらに、モータ60の全体は、携帯型端末1のケーシング3に対して間隔をあけて配置される。
【0032】
モータ60は、図示しないステータおよびロータと、ステータおよびロータを収容するハウジング62と、ハウジング62から出力軸線Qに沿って突出した出力軸61と、を備える。ハウジング62は、左右方向L2に延びるとともにステータを周方向の外側から囲う円筒部63と、円筒部63におけるモータ支持部25側の開口を閉塞する第1フランジ64と、円筒部63における第1フランジ64とは反対側の開口を閉塞する第2フランジ65と、を備える。円筒部63は、出力軸線Qを中心とする円筒状に形成されている。
【0033】
モータ60は、接着剤によってモータ支持部25に固定されている。接着剤は、モータ60の第1フランジ64、およびモータ支持部25それぞれの互いに対向し合う面の全体に塗布されている。本実施形態では、モータ60の第1フランジ64のうちモータ支持部25側を向く主面全体に塗布されている。これにより、接着剤は、モータ支持部25に対してモータ60を、前後方向L3、上下方向L1および左右方向L2に変位不能に固定している。
【0034】
モータ60には、端子66および端子用台座67が設けられている。端子用台座67は、ハウジング62の円筒部63の外周面からモータ60の外側に向けて突出している。端子66は、端子用台座67からモータ60の外側に向けて突出している。端子66には、フレキシブルプリント基板70のモータ用延出部73が接続されている(
図4参照)。モータ60は、フレキシブルプリント基板70を介して制御部5(
図1参照)に電気的に接続されている。モータ60は、制御部5からの信号に基づいて駆動する。
【0035】
図3に示すように、第2側壁部13の外側には、ギヤボックス部15が形成されている。ギヤボックス部15は、第2側壁部13の周縁から左右方向L2の外側に向かって立設された周壁部16を有する。つまり、ギヤボックス部15は、第2側壁部13および周壁部16によって形成され、左右方向L2の外側に向かって開口している。周壁部16は、左右方向L2から見て上方に向けて開放されている。周壁部16には、下方に向かって凹む一対の係止凹部17が形成されている。一対の係止凹部17は、周壁部16の上方開放部の前後両側に形成されている。一対の係止凹部17には、ギヤカバー30が係合する。ギヤカバー30は、ギヤボックス部15の内側を左右方向L2の外側から覆う。
【0036】
ギヤボックス部15の内部には、第1減速ギヤ31および第2減速ギヤ32が回転可能に組み付けられている。第1減速ギヤ31は、モータ60の出力軸61に噛合している。第2減速ギヤ32は、第1減速ギヤ31に噛合している。
【0037】
サーマルヘッド40は、記録紙P(
図2参照)に対して印刷を行う。サーマルヘッド40は、前後方向L3から見て左右方向L2を長手方向とした矩形状に形成されている。サーマルヘッド40は、その厚さ方向を前後方向L3に一致させた状態で配置されている。サーマルヘッド40のヘッド面40aには、左右方向L2に多数の発熱素子41が配列されている。
【0038】
ヘッド面40aは、記録紙Pの印字面と対向し、プラテンローラ50の外周面との間で記録紙Pを挟持できる。サーマルヘッド40は、フレキシブルプリント基板70を介して、制御部5(
図1参照)に接続される。サーマルヘッド40に搭載されたドライバーIC(不図示)は、制御部5からの信号に基づいて、発熱素子41の発熱を制御する。サーマルヘッド40は、発熱素子41の発熱が制御されて、各種の文字や図形等を記録紙Pの印字面へ印刷する。サーマルヘッド40は、ヘッド支持体45に貼り付けられることで固定されている。
【0039】
ヘッド支持体45は、背板部11の前方、かつ紙ガイド部18よりも後方で、第1側壁部12および第2側壁部13の間に配置されている。ヘッド支持体45は、金属材料により形成されている。ヘッド支持体45は、左右方向L2を長手方向とした板状の部材である。ヘッド支持体45は、厚さ方向を前後方向L3に一致させた状態で配置されている。ヘッド支持体45は、前面でサーマルヘッド40を固定している。
【0040】
ヘッド支持体45の上端部には、ヘッド支持体45の回動範囲を規制するための一対のストッパ45aが形成されている。一対のストッパ45aは、略四角柱状に形成され、ヘッド支持体45における左右方向L2の外側に向けて延出している。一対のストッパ45aは、本体フレーム10の第1側壁部12の上部に形成された矩形状の孔部12a、および第2側壁部13の上部に形成された矩形状の孔部13a内に挿入されている。ストッパ45aは、ヘッド支持体45の回動に伴って孔部12a,13a内を移動し、孔部12a,13aの内壁面に接触可能に構成されている。ストッパ45aは、孔部12a,13aの内壁面に接触することにより、ヘッド支持体45の回動量を規制している。
【0041】
ヘッド支持体45と背板部11との間には、弾性部材47が介装されている。弾性部材47は、ヘッド支持体45と背板部11とを互いに離間させる方向に向けて付勢している。すわなち、弾性部材47は、ヘッド支持体45を前方に向けて常に押圧するように構成されている。図示の例では、弾性部材47は、前方から後方に向かって縮径する円錐ばねである。弾性部材47の後端部は、背板部11の凹部23に挿入されている。弾性部材47は、左右方向L2に間隔をあけて複数(本実施形態では3個)配列されている(
図3参照)。
【0042】
図2に示すように、プラテンローラ50は、回転軸線Oを左右方向L2に一致させた状態でサーマルヘッド40に対向配置されている。プラテンローラ50は、サーマルヘッド40との間に記録紙Pを挟んだ状態で回転軸線Oを中心に回転することで、記録紙Pを矢印Aの指向する方向に搬送する。
【0043】
図3に示すように、プラテンローラ50は、ローラシャフト51と、ローラシャフト51に外装されたローラ本体52と、ローラシャフト51の両端に装着された一対の軸受53と、を有する。ローラシャフト51は、本体フレーム10の第1側壁部12と第2側壁部13との離間距離よりやや長く形成されている。ローラ本体52は、例えばゴム等により形成され、左右方向L2に沿って、ローラシャフト51の両端を除く全体に亘って一様に配置されている。
【0044】
図2および
図3に示すように、プラテンローラ50は、両端に装着された一対の軸受53が本体フレーム10の第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14Bに挿入される。軸受53は、本体フレーム10に支持された係止ばね19によって第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14B内に保持されている。これによりプラテンローラ50は、本体フレーム10に対して回転可能に保持されている。また、プラテンローラ50は、係止ばね19を弾性変形させて軸受53を第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14Bに進退させることにより、本体フレーム10に対して着脱可能となっている。プラテンローラ50は、第1ローラ挿入溝14Aおよび第2ローラ挿入溝14Bに挿入された状態において、ロール紙R(
図1参照)から引き出された記録紙Pを間に挟み、ローラ本体52がサーマルヘッド40に対して接触するように設けられている。
【0045】
図3に示すように、プラテンローラ50の左右方向L2における他方側(右側)の端部には、従動ギヤ54が固定されている。従動ギヤ54は、プラテンローラ50が第1側壁部12および第2側壁部13に保持されたときに、ギヤボックス部15の上部に組み付けられる。従動ギヤ54は、第2減速ギヤ32に噛合している。これにより、モータ60からの回転駆動力は、第1減速ギヤ31および第2減速ギヤ32を介して従動ギヤ54に伝達される。プラテンローラ50は、第1側壁部12および第2側壁部13に保持された状態で回転し、記録紙P(
図2参照)を送り出すことができる。
【0046】
図6は、第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の展開した状態の平面図である。
図6に示すように、フレキシブルプリント基板70は、基部71と、制御部用延出部72と、モータ用延出部73と、記録紙センサ用延出部74と、を備える。
図6は、展開した状態のフレキシブルプリント基板70を示す。
図6では、第1延出部81は、第1折返し部91(
図7参照)は形成されず、広げられている。第1延出部81が広げられた状態を「展開状態」という。
図6では、モータ用延出部73を構成する第1延出部81、第2延出部82、第3延出部83およびモータ接続部84は、共通の平面に沿う。
【0047】
基部71は、主延在部76と、中央突出部77とを備える。基部71は、本体フレーム10の背板部11に沿って設けられている(
図4参照)。主延在部76は、本体部78と、複数の接続部79とを備える。本体部78は、左右方向L2に延在する帯状とされている。複数の接続部79は、本体部78の一方の側縁78aから突出して形成されている。複数の接続部79は、本体部78の長さ方向に間隔をおいて形成されている。接続部79は、サーマルヘッド40に電気的に接続されている。
【0048】
主延在部76の長さ方向(左右方向L2)の一方および他方の端を外端76aという。一方の外端76aと他方の外端76aとが離れる方向は「主方向の外側」である。主方向の外側は、例えば、主延在部76の長さ方向の中央から外端76aに向かう方向である。一方の外端76aと他方の外端76aとが近づく方向は「主方向の内側」である。主方向の内側は、例えば、主延在部76の外端76aから長さ方向の中央に向かう方向である。外端76aは「基部の外端」の例である。
【0049】
中央突出部77は、本体部78の他方の側縁78bから突出して形成されている。中央突出部77は、本体部78の長さ方向(左右方向L2)の中央部分に形成されている。
【0050】
制御部用延出部72は、中央突出部77の突出方向の先端から延出する。制御部用延出部72は、帯状とされている。制御部用延出部72の延出方向は、例えば、主延在部76の長さ方向(左右方向L2)に直交する方向である。制御部用延出部72の先端部は、制御部5(
図1参照)に電気的に接続される。
【0051】
モータ用延出部73は、第1延出部81と、第2延出部82と、第3延出部83と、モータ接続部84と、を備える。
第1延出部81は、中央突出部77の一方の側縁(
図6では右の側縁)から延出する。第1延出部81は、帯状とされている。
図6では、第1延出部81は、中央突出部77において、制御部用延出部72に比べて右寄りの位置から延びる。第1延出部81は、左右方向L2(主方向)の外側に向けて延びる。例えば、第1延出部81は、中央突出部77から右方に向けて、主延在部76の長さ方向(左右方向L2)と平行に延びる。第1延出部81は、主延在部76の本体部78から間隔をおいて形成されている。第1延出部81の先端は、主延在部76の外端76aに比べて、左右方向L2の内側に位置する。
なお、第1延出部の延出方向は、主方向の外側に向けた方向であれば、左右方向L2と平行に限らない。
【0052】
第2延出部82は、第1延出部81の延出方向の先端から、第1延出部81の長さ方向と交差する方向に延びる。第2延出部82は、帯状とされている。例えば、第2延出部82は、第1延出部81の長さ方向に直交する方向に延びる。
図6では、第2延出部82は、主延在部76から離れる方向に延びる。
なお、第2延出部の延出方向は、第1延出部の長さ方向と交差する方向であれば、第1延出部の長さ方向に直交する方向に限らない。
【0053】
第3延出部83は、第2延出部82の延出方向の先端部の内縁から、左右方向L2(主方向)の内側に向けて延びる。
図6では、第3延出部83は、第1延出部81から離れるにつれて徐々に左右方向L2(主方向)の内側に移行する方向に傾斜している。
【0054】
モータ接続部84は、第3延出部83の先端から、第2延出部82と同じ方向に延びる。モータ接続部84は、第3延出部83を介して第2延出部82から延びる。モータ接続部84は、モータ60の端子66(
図4および
図5参照)が挿通する複数の端子孔85が形成されている。
図6では、モータ接続部84は、第2延出部82に比べて、左右方向L2(主方向)の内側に位置する。モータ接続部84は、主延在部76の外端76a(基部71の外端)に比べて、左右方向L2の内側に位置する。
【0055】
第1延出部81が展開状態にあるときの、モータ接続部84の左右方向L2(主方向)の外端を「外端84a」という。外端84aの左右方向L2の位置は、主延在部76の外端76aの左右方向L2の位置と同じ、または主延在部76の外端76aの左右方向L2の位置より内側であることが望ましい。この構成により、フレキシブルプリント基板70の左右方向L2の寸法を小さくできる。そのため、フレキシブルプリント基板70の製造にあたって、フレキシブルプリント基板70の取り数の減少を抑えることができる。
【0056】
記録紙センサ用延出部74は、中央突出部77の突出方向の先端から延出する帯状とされている。
図6では、記録紙センサ用延出部74は、中央突出部77において、制御部用延出部72に比べて左寄りの位置から延出する。記録紙センサ用延出部74の延出方向は、例えば、主延在部76の長さ方向(左右方向L2)に直交する方向である。記録紙センサ用延出部74の先端部は、記録紙センサ(図示略)に電気的に接続されている。記録紙センサは、記録紙Pを検知する。
【0057】
図7は、第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の折り返し状態の平面図である。
図7に示すように、第1延出部81は、長さ方向に折り返された第1折返し部91を有する。第1折返し部91は、第1延出部81の延出方向の先端に近い位置に形成されている。
図7では、第1延出部81の、第1折返し部91より先端側の部分は、第1延出部81の厚さ方向から見て、第1折返し部91より基端側の部分に重ねられている。第1延出部81に第1折返し部91が形成された状態を「折り返し状態」という。
図7に示すフレキシブルプリント基板70では、第2延出部82には折返し部は形成されていない。すなわち、第2延出部82は、広げられている。
【0058】
第1延出部81に第1折返し部91が形成されたときのモータ接続部84は、第1延出部81が展開状態にあるときのモータ接続部84(
図6参照)に比べ、左右方向L2(主方向)の外側に位置する。モータ接続部84の少なくとも一部は、主延在部76の外端76aに比べて、左右方向L2の外側に位置することが好ましい。
図7では、第1折返し部91が形成されたときのモータ接続部84の外端84bは、主延在部76の外端76aに比べて、左右方向L2の外側に位置する。
【0059】
このように、第1延出部81を折り返すことによって、モータ接続部84は、左右方向L2(主方向)の外側に移動する。例えば、モータ接続部84は、第1延出部81を折り返すことによって、主延在部76の外端76aに比べて内側の位置(
図6参照)から、一部が主延在部76の外端76aに比べて外側に張り出した位置(
図7参照)まで移動する。
【0060】
図8および
図9は、第1実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
図8および
図9に示すように、印字ユニット6では、モータ用延出部73の第1延出部81に第1折返し部91が形成されている(
図7参照)。
図5に示すように、第2延出部82は、モータ60の円筒部63の外周面の下面側を通ってモータ60の端子66に達している。モータ接続部84は、端子66に電気的に接続される。端子66は、端子孔85(
図7参照)に挿通する。
【0061】
図8および
図9に示すフレキシブルプリント基板70の形態を「第1形態」という。第1形態のフレキシブルプリント基板70では、第1延出部81と第2延出部82のうち、第1延出部81のみに第1折返し部91が形成されている。
【0062】
(第1実施形態の印字ユニットおよび携帯型端末が奏する効果)
印字ユニット6では、フレキシブルプリント基板70のモータ用延出部73は、第1折返し部91を有する第1延出部81と、第2延出部82と、モータ接続部84とを有する。モータ接続部84は、第1延出部81が展開状態にあるときのモータ接続部84(
図6参照)に比べて、左右方向L2(主方向)の外側に位置する(
図7参照)。
【0063】
印字ユニット6では、モータ60が接着剤によって本体フレーム10に取り付けられる。このモータ60の取付け構造は簡略であるため、ねじ等の締結部材を用いる取付け構造を採用する場合に比べ、モータ60は左右方向L2(主方向)の外側に配置される。印字ユニット6では、第1延出部81が第1折返し部91を有するため、モータ接続部84の位置をモータ60に適合させることができる。
【0064】
印字ユニット6では、展開状態にあるときのフレキシブルプリント基板70の左右方向L2(主方向)の寸法を小さくできるため、フレキシブルプリント基板70の製造にあたって、フレキシブルプリント基板70の取り数の減少を抑えることができる。よって、モータ60の取付け構造が変わった場合でも、フレキシブルプリント基板70の製造性への影響を小さくできる。
【0065】
印字ユニット6では、モータ60が接着剤によって本体フレーム10に取り付けられるため、ねじ等の締結部材を用いることなくモータ60を本体フレーム10に取り付けることができる。モータ60の取付け構造が簡略であるため、従来の印字ユニットに比べて、小型化および低コスト化を図ることができる。
【0066】
携帯型端末1(
図1参照)は、フレキシブルプリント基板70の製造にあたって、取り数の減少を抑えることができる。よって、モータ60の取付け構造が変わった場合でも、フレキシブルプリント基板70の製造性への影響を小さくできる。
【0067】
(第2実施形態の印字ユニット)
図10および
図12は、第2実施形態の印字ユニットの斜視図である。
図11は、第2実施形態の印字ユニットの分解斜視図である。
図13は、第2実施形態の印字ユニットの側面図である。
第2実施形態は、本体フレーム10に対するモータ60の位置が第1実施形態とは異なる。なお、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0068】
図10から
図12に示すように、印字ユニット6Aでは、本体フレーム10の第2側壁部13は、第1実施形態のモータ支持部25に代えて、モータ支持部25A(
図12参照)を有する。モータ支持部25Aは、左右方向L2から見て紙ガイド部18を挟んでプラテンローラ50とは反対側に形成されている。モータ支持部25Aは、左右方向L2から見て背板部11および紙ガイド部18の下方に形成されている。モータ支持部25Aにおける左右方向L2の内側を向く面には、モータ60が固定されている。これにより、モータ60は、紙ガイド部18を挟んでプラテンローラ50とは反対側であって、背板部11の下方に配置されている。モータ60は、接着剤によってモータ支持部25Aに固定されている。
【0069】
図14および
図15は、第2実施形態の印字ユニットのフレキシブルプリント基板の斜視図である。
図13~
図15に示すように、印字ユニット6Aでは、モータ用延出部73の第1延出部81に第1折返し部91が形成されていることに加え、第2延出部82に、長さ方向に折り返された第2折返し部92が形成されている。第2折返し部92は、第2延出部82の延出方向の基端に近い位置に形成されている。
【0070】
図13に示すように、第2延出部82は、モータ60の円筒部63の外周面の前面側を通ってモータ60の端子66に達している。モータ接続部84は、端子66に電気的に接続される。
【0071】
図14および
図15に示すフレキシブルプリント基板70の形態を「第2形態」という。第2形態のフレキシブルプリント基板70では、第1延出部81と第2延出部82の両方に、それぞれ第1折返し部91および第2折返し部92が形成されている。
【0072】
フレキシブルプリント基板70は、 第1延出部81のみに折返し部を形成する場合に第1形態となり(
図8および
図9参照)、第1延出部81と第2延出部82の両方に折返し部を形成する場合に第2形態となる。フレキシブルプリント基板70は、第1形態と第2形態とを切り替え可能である。
【0073】
(第2実施形態の印字ユニットおよび携帯型端末が奏する効果)
印字ユニット6Aでは、第1実施形態の印字ユニット6と同様に、第1延出部81が第1折返し部91を有するため、モータ接続部84の位置をモータ60に適合させることができる。印字ユニット6Aでは、展開状態にあるときのフレキシブルプリント基板70の左右方向L2(主方向)の寸法は小さいため、フレキシブルプリント基板70の製造にあたって、取り数の減少を抑えることができる。よって、モータ60の取付け構造が変わった場合でも、フレキシブルプリント基板70の製造性への影響を小さくできる。
【0074】
印字ユニット6Aでは、第2延出部82に第2折返し部92を形成するため、モータ60の配置に合わせて第2延出部82の弛みを小さくできる。よって、印字ユニット6Aの小型化を図ることができる。
【0075】
本実施形態の印字ユニットは、フレキシブルプリント基板70の第2延出部82が広げられた第1形態(
図8および
図9参照)と、第2延出部82が第2折返し部92を有する第2形態(
図14および
図15参照)とを切り替え可能である。そのため、フレキシブルプリント基板70は、モータ60の位置が異なる複数の印字ユニット6,6Aに対応できる。共通のフレキシブルプリント基板70を複数の印字ユニット6,6Aに適用できるため、製造コストの抑制が可能である。
【0076】
本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されず、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、前述の実施形態では、第1延出部81に形成された第1折返し部91の数は1であるが、第1折返し部の数は特に限定されず、1または複数であってよい。第2延出部82に形成された第2折返し部92の数は1であるが、第2折返し部の数は特に限定されず、1または複数であってよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0077】
1…携帯型端末 5…制御部 6,6A…印字ユニット 10…本体フレーム(フレーム) 40…サーマルヘッド 50…プラテンローラ 60…モータ 71…基部 76a…外端(基部の外端) 81…第1延出部 82…第2延出部 84…モータ接続部 84a…外端 91…第1折返し部 92…第2折返し部 L2…左右方向(主方向) O…回転軸線 P…記録紙