(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081665
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】地盤異常検出装置、及び地盤異常検出方法
(51)【国際特許分類】
G01D 21/00 20060101AFI20230606BHJP
E02D 17/18 20060101ALN20230606BHJP
【FI】
G01D21/00 D
E02D17/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195557
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 喜三
(72)【発明者】
【氏名】山本 雅也
【テーマコード(参考)】
2D044
2F076
【Fターム(参考)】
2D044CA00
2D044EA07
2F076BA17
2F076BB09
2F076BE04
2F076BE05
2F076BE13
(57)【要約】
【課題】電力施設における地盤の異常を効率良く検出する。
【解決手段】地盤異常検出装置1が、プロセッサ及びメモリを有し、電力施設1の複数の機器10の画像を含んだ撮影画像を取得する画像取得部と、電力施設1の複数の機器10を含んだ画像が入力され、機器10が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、取得した撮影画像を入力することにより、取得した撮影画像に含まれる機器10が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する異常検出部とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを有し、
電力施設の複数の機器の画像を含んだ撮影画像を取得する画像取得部と、
電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、前記機器が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記取得した撮影画像に含まれる機器が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する異常検出部と
を備える、地盤異常検出装置。
【請求項2】
前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時点における当該機器の設置地盤の測量の有無の情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否に関する情報を出力する、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項3】
前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時点における当該機器の設置地盤の測量の有無の情報と当該測量に用いた測定器の情報とを出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否と当該測量に用いるべき測定器の情報とを出力する、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項4】
前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、所定基準時における前記複数の機器の設置地盤の位置に対する、前記画像の撮影時点における前記複数の機器の設置地盤の変位量を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の、前記所定基準時における位置に対する、前記撮影画像の撮影時点における変位量の情報を出力する、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項5】
前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時から所定時間後の、前記複数の機器の設置地盤の変位量を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる前記複数の機器の設置地盤の、当該撮影画像の撮影時から所定時間後の変位量を示す情報を出力する、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項6】
前記画像取得部は、切土により形成された前記電力施設の地盤に設置された撮影装置が撮影した、盛土により形成された前記電力施設における地盤に設置された機器の画像を含んだ撮影画像を取得し、
前記異常検出部は、前記取得した撮影画像を前記学習済みモデルに入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の盛土された設置地盤の測量の要否に関する情報を出力する、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項7】
前記取得した撮影画像に含まれる機器の設置地盤の変位の異常に関する情報を所定の画面に表示する画面表示部を備える、
請求項1に記載の地盤異常検出装置。
【請求項8】
情報処理装置が、
電力施設の複数の機器の画像を含んだ撮影画像を取得する画像取得処理と、
電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、前記機器が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記取得した撮影画像に含まれる機器が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する異常検出処理と
を実行する、地盤異常検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤異常検出装置、及び地盤異常検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
変電所ではその改良及び拡張のために敷地を造成し又は電気設備を増設することがしばしば行われる。その結果、変電所の敷地は一般に広大なものとなり、そこには多数の機器が設けられることになる。これに伴い、敷地の造成工事や電気設備の新設等に伴い生じる地盤沈下や地盤の傾斜を検知するための、地盤の観測が重要となる。
【0003】
地盤の異常を確認する方法としては現状、保守員等が現地に赴き目視確認し、必要に応じて各所での機器の傾き等を測量することで、地盤に異常な変動があるか否か等を確認している。しかしながら、変電所は前記のように広大な敷地を有するから、そのような作業によって変電所全体を巡回し異常の有無を確認することは非常に手間がかかり、また専門的な知見や経験を必要とする。そこで、IT(Information Technology)技術などを駆使することで、このような作業を効率良く行う方法が模索されている。
【0004】
IT技術を用いた異常発見の方法としては、例えば、特許文献1に、プラント構内における異常予兆を検出するためのプラント構内異常予兆検出システムであって、プラント構内における目的のプロセスに設けられてプロセス内部の状態を検知する第1の検出系統と、プラント構内における目的のプロセスの外部の状態を検知する第2の検出系統と、第1の検出系統から採取した情報と、第2の検出系統から採取した情報を用いて、因果関係則と経験則に則り、統合した情報として、プラント構内における目的のプロセスにおける異常予兆を検出する補完統合化処理部を備えたプラント構内異常予兆検出システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、設備そのものではなく、変電所における地盤沈下のように広範な異常を対象とした異常検出技術の開発は充分になされていない。
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力施設における地盤の異常を効率良く検出するための地盤異常検出装置、及び地盤異常検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するための本発明の一つは、プロセッサ及びメモリを有し、電力施設の複数の機器の画像を含んだ撮影画像を取得する画像取得部と、電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、前記機器が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記取得した撮影画像に含まれる機器が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する異常検出部とを備える、地盤異常検出装置とする。
【0008】
本発明のように、電力施設の地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、電力施設の複数の機器の画像を含んだ撮影画像を入力し、その撮影画像に含まれる機器が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力することで、電力施設の保守員等は、電力施設の現地に赴いて確認又は測量等をすることなく、現地の機器の画像(写真等)のみで、電力施設の地盤の異常(地盤沈下や傾斜)の情報を知ることができる。これにより、測量に要するコストも低減することができる。また、個々の機器の画像を用いるのではなく、複数の機器が含まれる画像全体を用いて異常の検出をすることで、地盤の異常の検出もれのリスクを減らすことができる。
【0009】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時点における当該機器の設置地盤の測量の有無の情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否に関する情報を出力する。
【0010】
本発明のように、画像の撮影時点における機器の設置地盤の測量の有無の情報を出力する学習済みモデルを用いて、撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否に関する情報を出力することで、保守員等は、撮影画像に係る地盤を現在測量する必要があるか否かを知り実践的な対応をとることができる。
【0011】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時点における当該機器の設置地盤の測量の有無の情報と当該測量に用いた測定器の情報とを出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否と当該測量に用いるべき測定器の情報とを出力する。
【0012】
本発明のように、画像の撮影時点における機器の設置地盤の測量の有無の情報とその測量に用いた測定器の情報を出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、測量の必要がある場合にどのような測定器を用いるべきかを知ることができ、測量に関する専門的知見を有していなくても地盤の異常に対して適切な対応をとることができる。
【0013】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、所定基準時における前記複数の機器の設置地盤の位置に対する、前記画像の撮影時点における前記複数の機器の設置地盤の変位量を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の設置地盤の、前記所定基準時における位置に対する、前記撮影画像の撮影時点における変位量の情報を出力する。
【0014】
本発明のように、所定基準時における機器の設置地盤の位置に対する、画像の撮影時点における機器の設置地盤の変位量を出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、機器の設置地盤の現在の変位量(例えば、敷地造成時から現在に至るまでの地盤沈下量や傾き等)の情報を知ることができる。これにより、保守員等は、地盤の異常に対して必要十分な対応をとることができる。
【0015】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記異常検出部は、前記電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、当該画像の撮影時から所定時間後の、前記複数の機器の設置地盤の変位量を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記撮影画像に含まれる前記複数の機器の設置地盤の、当該撮影画像の撮影時から所定時間後の変位量を示す情報を出力する。
【0016】
本発明のように、画像の撮影時から所定時間後の、複数の機器の設置地盤の変位量を示す情報を出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、撮影画像の撮影時以降の将来の変位量を知ることができる。これにより、保守員等は、将来発生する可能性がある地盤の異常に対して適切な事前対応をとることができる。
【0017】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記画像取得部は、切土により形成された前記電力施設の地盤に設置された撮影装置が撮影した、盛土により形成された前記電力施設における地盤に設置された機器の画像を含んだ撮影画像を取得し、前記異常検出部は、前記取得した撮影画像を前記学習済みモデルに入力することにより、前記撮影画像に含まれる機器の盛土された設置地盤の測量の要否に関する情報を出力する。
【0018】
本発明のように、電力施設の切土部分の地盤に設置された撮影装置により、電力施設の盛土土部分の地盤上の機器の画像を撮影し、この撮影画像を学習済みモデルに用いることで、保守員等は、地盤沈下が起きやすい電力施設の盛土部分の地盤の異常を、比較的地盤が強固な切土部分の撮影ポイントを利用して正確に判定することができる。例えば、電力施設の造成や増設工事によって地盤が変動し機器が傾いていくことで発生する種々の事故を未然に防止することができる。
【0019】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、前記地盤異常検出装置であって、前記取得した撮影画像に含まれる機器の設置地盤の変位の異常に関する情報を所定の画面に表示する画面表示部を備える。
【0020】
このように、地盤の変位の異常に関する情報を画面に表示することで、保守員等は、地盤沈下や傾斜等に対して適切な対応を取ることができる。
【0021】
また、前述の目的を達成するための本発明の他の一つは、情報処理装置が、電力施設の複数の機器の画像を含んだ撮影画像を取得する画像取得処理と、電力施設の複数の機器を含んだ画像が入力され、前記機器が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデルに、前記取得した撮影画像を入力することにより、前記取得した撮影画像に含まれる機器が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する異常検出処理とを実行する、地盤異常検出方法、とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電力施設における地盤の異常を効率良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態に係る地盤異常検出装置が導入される電気施設の構成の一例を示す図である。
【
図2】地盤異常検出装置が備える機能の一例を示す図である。
【
図5】地盤異常検出装置のハードウェアの一例を示す図である。
【
図6】異常検出支援処理の一例を説明するフロー図である。
【
図7】モデル作成処理の一例を説明するフロー図である。
【
図9】異常検出処理の一例を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態に係る地盤異常検出装置について、図面を参照しつつ説明する。
--システム構成--
図1は、本実施形態に係る地盤異常検出装置が導入される電気施設の構成の一例を示す図である。この電力施設は、例えば、変電所、発電所等の、所定広さの敷地(地盤)に対して複数の機器が設置される施設である。本実施形態では、この電力施設は変電所であるものとする。
【0025】
本実施形態に係る変電所1は、切土部3(例えば、陸側)から盛土部5(例えば、海側)に向かって展開した敷地を有している。すなわち、この変電所1は、例えば陸側の傾斜地を切土して形成した、比較的地盤が強固な部分である切土部3と、盛土によって形成された海側の区域である盛土部5とを備える。そして、この変電所1には、断路器、遮断器、又は変圧器等の多数の機器10が設置されており、これらの間は所定の電線12(母線等)により接続されている。
【0026】
変電所1には、盛土部5に設置されているある区画における機器10を総括的に撮影してその画像を随時に取得する撮影装置20が設けられている。撮影装置20は、盛土部5における撮影対象の機器10と所定距離離れた位置に固定されており、撮影対象の機器10全体を撮影できるようなアングルに調整されている。撮影装置20は、例えば、ITV(Industrial television)又はカメラである。なお、同図では、撮影装置20は1つのみ図示しているが、複数の撮影装置20が複数の異なる方向から機器10の画像を撮影するようになっていてもよい。
【0027】
さらに、変電所1には、撮影装置20と通信可能に接続された情報処理装置である、地盤異常検出装置30が設けられている。なお、地盤異常検出装置30と各撮影装置20との間は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、又は専用線等の有線若しくは無線の通信ネットワーク7により通信可能に接続される。
【0028】
地盤異常検出装置30は、撮影装置20により過去に撮影された変電所1の機器10の画像(以下、教師画像という)から、その機器10が設置されている地盤の変位の異常(例えば、盛土部5の地盤沈下や傾斜)を検出することが可能な異常検出モデルを作成する。
【0029】
異常検出モデルは、機械学習により生成される学習済みモデルである。本実施形態では、異常検出モデルは、ディープラーニングにより教師画像の特徴量を機械学習することで構築されるものとする。すなわち、本実施形態の異常検出モデルは、画像の画素情報が入力される入力層と、画素情報から画像の特徴量を抽出する1又は複数の中間層(隠れ層)と、画像の特徴量から各機器10及び当該各機器10が設置されている地盤の変位の異常に関する情報(以下、地盤情報という)を出力する出力層とを有するニューラルネットワークである。なお、本実施形態の異常検出モデルは複数種類の出力値を出力するものとするが、出力値の種類ごとに個別の学習済みモデルが作成されてもよい。
【0030】
なお、ニューラルネットワークとしては、例えば、CNN(Convolution Neural Network)、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワーク、又は回帰木等を適用することが可能であるが、本実施形態では画像認識に適した手法であるCNNを前提とする。
【0031】
その後、地盤異常検出装置30は、撮影装置20が新たに撮影した画像(例えば、現在の変電所1の機器10の画像)を異常検出モデルに入力することで、その画像(以下、判定画像という)に含まれている機器10が設置されている地盤の変位の異常を検出し、その異常に関する情報(地盤情報等)を所定の画面に表示する。
次に、地盤異常検出装置30の詳細を説明する。
【0032】
--地盤異常検出装置--
図2は、地盤異常検出装置30が備える機能の一例を示す図である。地盤異常検出装置30は、画像取得部31、モデル作成部33、異常検出部35、及び画面表示部37を備える。
【0033】
画像取得部31は、変電所1の複数の機器10の画像を含んだ撮影画像を取得する。なお、この撮影画像は、本実施形態では、撮影装置20によって撮影された教師画像又は判定画像であるとするが、撮影装置20と同じ位置及び方向から保守員等が撮影した画像であってもよい。
【0034】
ここで、
図3は、撮影画像の一例を示す図である。この撮影画像100は、撮影装置20により切土部3から盛土部5の方向に撮影された画像であり、海側(盛土部5側)に向かって所定間隔で盛土部5の地盤面に設置されている複数の架台設備101と、これらの架台設備101により架橋された母線103とが撮影されている。
【0035】
図4は、撮影画像の他の一例を示す図である。この撮影画像120は、切土部3から盛土部5の方向に向かって各所に配置されている複数の計器用変圧器121(ここでは、PD(Potential Device))と、計器用変圧器121により架橋された母線123を、側方から撮影した画像である。
【0036】
続いて、
図2に示すように、モデル作成部33は、教師画像に基づき、変電所1の複数の機器10を含んだ画像が入力され、その機器10が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する学習済みモデル(異常検出モデル)を作成する。なお、教師画像を含む教師データは、後述するデータベースである教師データDB50に記憶される。
【0037】
異常検出部35は、異常検出モデルに、画像取得部31が取得した撮影画像(判定画像)を入力することにより、撮影画像に含まれる機器10が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力する。
【0038】
具体的には、異常検出部35は、異常検出モデルに、画像取得部31が取得した撮影画像を入力することにより、撮影画像に含まれる機器10の設置地盤の測量の要否と当該測量に用いるべき測定器の情報とを出力する。
【0039】
また、異常検出部35は、異常検出モデルを用いて、判定画像に含まれる機器10の設置地盤の現在の沈下量等を推定する。すなわち、異常検出部35は、異常検出モデルに、画像取得部31が取得した撮影画像を入力することにより、撮影画像に含まれる機器の設置地盤の、所定基準時における位置に対する、撮影画像の撮影時点における変位量の情報を出力する。
【0040】
また、異常検出部35は、異常検出モデルを用いて、判定画像に含まれる機器10の設置地盤の将来の沈下量等を予測する。すなわち、異常検出部35は、異常検出モデルに、画像取得部31が取得した撮影画像を入力することにより、撮影画像に含まれる複数の機器10の設置地盤の、その撮影画像の撮影時から所定時間後の変位量を示す情報を出力する。
【0041】
次に、画面表示部37は、画像取得部31が取得した撮影画像に含まれる機器10の設置地盤の変位の異常に関する情報を所定の画面に表示する。
【0042】
ここで、
図5は、地盤異常検出装置30のハードウェアの一例を示す図である。地盤異常検出装置30は、プロセッサ21、主記憶装置22、補助記憶装置23、入力装置24、出力装置25、及び通信装置26を備える。
【0043】
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、AI(Artificial Intelligence)チップ等を用いて構成されている。
【0044】
主記憶装置22は、プログラムやデータを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ(NVRAM(Non Volatile RAM))等である。
【0045】
補助記憶装置23は、例えば、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ、光学式記憶装置(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等)、ストレージシステム、ICカード、SDカードや光学式記録媒体等の記録媒体の読取/書込装置、クラウドサーバの記憶領域等である。補助記憶装置23には、記録媒体の読取装置や通信装置26を介してプログラムやデータを読み込むことができる。補助記憶装置23に格納(記憶)されているプログラムやデータは主記憶装置22に随時読み込まれる。
【0046】
入力装置24は、外部からの入力を受け付けるインタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、ペン入力方式のタブレット、音声入力装置等である。
【0047】
出力装置25は、処理経過や処理結果等の各種情報を出力するインタフェースである。出力装置25は、例えば、上記の各種情報を可視化する表示装置(液晶モニタ、LCD(Liquid Crystal Display)、グラフィックカード等)、上記の各種情報を音声化する装置(音声出力装置(スピーカ等))、上記の各種情報を文字化する装置(印字装置等)である。なお、例えば、地盤異常検出装置30が通信装置26を介して他の装置との間で情報の入力や出力を行う構成としてもよい。
【0048】
入力装置24及び出力装置25は、ユーザとの間で情報の受け付けや情報の提示を行うユーザインタフェースを構成する。
【0049】
通信装置26は、撮影装置20との間の通信を実現する装置である。通信装置26は、インターネット等の通信ネットワークを介して他の装置との間の通信を実現する、有線方式または無線方式の通信インタフェースであり、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USBモジュール等である。
【0050】
なお、地盤異常検出装置30は、その全部または一部が、例えば、クラウドシステムによって提供される仮想サーバのように、仮想化技術やプロセス空間分離技術等を用いて提供される仮想的な情報処理資源を用いて実現されるものであってもよい。また、地盤異常検出装置30によって提供される機能の全部または一部は、例えば、クラウドシステムがAPI(Application Programming Interface)等を介して提供するサービスによって実現してもよい。また、地盤異常検出装置30は、通信可能に接続された複数の情報処理装置を含むシステムとして構成してもよい。
【0051】
地盤異常検出装置30が備える前述の各機能は、地盤異常検出装置30のプロセッサ21が、主記憶装置22に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、もしくは、地盤異常検出装置30を構成するハードウェア(FPGA、ASIC、AIチップ等)によって実現される。地盤異常検出装置30は、前述した各種の情報(データ)を、例えば、データベースのテーブルやファイルシステムが管理するファイルとして記憶する。
次に、地盤異常検出装置30が行う処理について説明する。
【0052】
--処理--
図6は、地盤異常検出装置30が行う処理である地盤異常検出処理の一例を説明するフロー図である。
【0053】
まず、地盤異常検出装置30のモデル作成部33は、過去の各タイミングで撮影された、変電所1の機器10を含んだ各画像(教師画像)に基づき、異常検出モデルを作成するモデル作成処理を実行する(s1)。
【0054】
そして、異常検出部35は、作成した異常検出モデルに対して、教師画像と同位置及び同方向から撮影された、現在の上記機器10を撮影した画像(判定画像)を入力することで、これらの機器10が設置されている地盤に地盤沈下や地盤傾斜等の異常が起きているか否かを示す情報(地盤情報)を、異常検出モデルから出力させて、その内容を画面に表示する異常検出処理を実行する(s3)。
【0055】
その後、変電所1の保守員等は表示された画面を参照することで、必要に応じて、地盤の測量、変電所1の盛土部5の地盤改良、又は機器10の設置位置の変更といった対応を行う。
以下、モデル作成処理及び異常検出処理の詳細を説明する。
【0056】
-モデル作成処理-
図7は、モデル作成処理の一例を説明するフロー図である。モデル作成処理は、例えば、保守員等から地盤異常検出装置30に所定の入力があった場合、又は所定のタイミング(所定の時刻、所定の時間間隔)に開始される。
【0057】
まず、モデル作成部33は、教師画像を取得する(s11)。例えば、モデル作成部33は、撮影装置20が過去に撮影した画像を取得する。
【0058】
そして、モデル作成部33は、取得した各教師画像に対してラベルデータ(正解ラベル)を設定することで、教師画像及びラベルデータの組である教師データを記録した教師データDB50を作成する(s13)。
【0059】
(教師データDB)
図8は、教師データDB50の一例を示す図である。教師データDB50は、保守員等がデータ入力することにより作成される。
【0060】
教師データDB50は、各教師画像を撮影した撮影装置20の設置場所を示す情報である撮影ポイント51、各教師画像の撮影日53、各教師画像を記録したデータファイルである画像データ55、及び、各教師画像に係るラベルデータ57の各情報を有する。
【0061】
ラベルデータ57は、教師画像の領域のうち、設置地盤の変位に異常がある各機器10(複数の場合もある)の領域情報である異常機器61と、撮影日53の時点で教師画像の各機器10に異常の確認のための測量を行ったか否かを示す情報である測量有無63と、その測量に使用した測定器の情報である測定器65と、撮影日53の時点における、教師画像の各機器10の設置地盤の変位量(例えば、変電所1の設計時の位置に対する変位量)である現在沈下量67と、撮影日53を基準時として所定時間後(本実施形態では3年後とする)における、教師画像に含まれる各機器10の設置地盤の変位量である3年後沈下量69とを有する。なお、測量有無63には、例えば、測量を行った場合には「有」、測量が行われていない場合には「無」が設定され、これらはそれぞれ、異常検出モデルの出力値における測量の必要及び不要に対応する。
【0062】
なお、ラベルデータ57の種類はここに示したものに限られず、設置地盤の変位の異常に関連する情報であればよい。また、ラベルデータ57はここで示したもののうち一部の種類のみであってもよい。ラベルデータ57は、例えば、保守員等によって設定される。
【0063】
なお、ここでモデル作成部33は、教師画像に対応する画像であり、各機器10の設置地盤に変位がない状態(例えば、変電所1の設計時)の画像を作成してこれを教師データの一つとして追加してもよい。例えば、モデル作成部33は、変電所1に設置されている各機器10の寸法を表すデータ(例えば、平面図、側面図等の二次元の設計図面、地盤面の高さのデータ)に基づき、各機器10を含む変電所1の三次元構造データ(例えば、三次元CADデータ)を作成する。そして、モデル作成部33は、作成した三次元構造データを、中心投影法等の所定のアルゴリズムにより透視変換することで、教師画像に対応する画像を作成する。なお、透視変換におけるパラメータとしては、例えば、視点及び消失点のデータ(例えば、撮影装置20の位置、焦点距離、視野角等に基づき算出される)が用いられる。
【0064】
続いて、
図7のs15に示すように、モデル作成部33は、教師データDB50に登録されている各教師画像を、異常検出モデルに入力することで、教師画像に対応する各出力値又は中間値を取得する。なお、本処理を初回に実行する場合には、異常検出モデルのハイパーパラメータ(次述)に予め初期値を設定しておく。
【0065】
モデル作成部33は、取得した各出力値又は中間値と、教師データDB50に登録されている各正解データ(ラベルデータ57)とがそれぞれ近づくように、異常検出モデルにおけるハイパーパラメータを最適化する(s17)。例えば、モデル作成部33は、ユニット(ニューロン)間の重み、又は活性化関数における係数等のハイパーパラメータを、逆誤差伝播法等の学習法を用いて調節する。以上でモデル作成処理は終了する。
【0066】
なお、モデル作成部33は、異常検出モデルを2つ以上の学習済みモデルにより構成するようにしてもよい。一例としては、まずモデル作成部33は、実績画像が入力され、実績画像における異常機器の領域情報が出力される第1の学習済みモデルを生成する。次に、モデル作成部33は、異常機器の領域情報が入力され、測量有無、測定器、現在沈下量、及び3年後沈下量が出力される第2の学習済みモデルを生成する。このように、異常検出モデルを2つ以上の学習済みモデルにより構成することで、異常機器の領域を精度良く認識し、より精度の高い結果を出力することができる。
【0067】
-異常検出処理-
図9は、異常検出処理の一例を説明するフロー図である。異常検出処理は、モデル作成処理の実行後に、例えば、保守員から所定の入力があった場合、又は所定のタイミング(所定の時刻、所定の時間間隔)に開始される。
【0068】
まず、異常検出部35は、変電所1における複数の機器10が撮影された画像(判定画像)を取得する(s31)。例えば、異常検出部35は、撮影装置20が撮影した現在の機器10の画像を、通信ネットワーク7を介して取得する。
【0069】
異常検出部35は、取得した判定画像を異常検出モデルに入力することにより、出力値(地盤情報)を取得する(s33)。例えば、異常検出部35は、判定画像における異常機器、判定画像に含まれる機器10の設置地盤に対する測量の要否の情報(異常機器61、測量有無63、測定器65、現在沈下量67、及び3年後沈下量69に対応する情報)を取得する。
【0070】
そして、画面表示部37は、取得した地盤情報を画面に表示する(s35)。
【0071】
図10は、地盤情報を表示した画面である地盤情報画面300の一例を示す図である。地盤情報画面300には、判定画像の撮影ポイント301、異常機器を示した判定画像303、及び異常機器の設置地盤の情報307が表示される。
異常機器の設置地盤の情報307は、測量の要否の情報の他、異常機器を特定する情報309(機器10の名称、管理番号等)、その機器10又はその設置地盤の測量に使用すべき測定器311、その機器10の設置地盤の現在の推定沈下量313、及び、その機器10の設置地盤の3年後の予測沈下量315が表示される。
【0072】
同図の例では、判定画像303には、異常な変位(地盤沈下)を有していると判定された地盤上の架台設備305と、その架台設備305に設けられており架台設備305と同様に位置の異常(たるみ等)が起きている母線306とがハイライト表示されている。この場合、保守員等は、例えば、母線306に嵩上げのためのアダプタ等を挿入するといった対応を取ることが考えられる。
【0073】
以上のように、本実施形態の地盤異常検出装置30は、機器10が設置されている地盤の変位の異常を示す情報を出力する異常検出モデルに、変電所1の複数の機器10を含んだ判定画像を入力し、判定画像に含まれる機器10が設置されている地盤の変位の異常に関する情報を出力するので、変電所の保守員等は、変電所の現地に赴いて確認又は測量等をすることなく、現地の機器の画像(写真等)のみで、変電所1の地盤の異常(地盤沈下や傾斜)の情報を知ることができる。これにより、測量に要するコストも低減することができる。また、個々の機器10の画像を用いるのではなく、複数の機器が含まれる画像全体を用いて異常の検出をすることで、地盤の異常の検出もれのリスクを減らすことができる。
【0074】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、画像の撮影時点における機器の設置地盤の測量の有無の情報を出力する異常検出モデルを用いて、撮影画像に含まれる機器の設置地盤の測量の要否に関する情報を出力することで、保守員等は、撮影画像に係る地盤を現在測量する必要があるか否かを知り、地盤の異常に対して実践的な対応をとることができる。
【0075】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、画像の撮影時点における機器の設置地盤の測量の有無の情報とその測量に用いた測定器の情報とを出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、測量の必要がある場合にどのような測定器を用いるべきかを知ることができ、測量に関する専門的知見を有していなくても地盤の異常に対して適切な対応をとることができる。
【0076】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、所定基準時における機器の設置地盤の位置に対する、画像の撮影時点における機器の設置地盤の変位量を出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、機器の設置地盤の現在の変位量(例えば、敷地造成時から現在に至るまでの地盤沈下量や傾き等)の情報を知ることができる。これにより、保守員等は、地盤の異常に対して必要十分な対応をとることができる。
【0077】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、画像の撮影時から所定時間後の、複数の機器の設置地盤の変位量を示す情報を出力する学習済みモデルを用いることで、保守員等は、撮影画像の撮影時以降の将来の変位量を知ることができる。これにより、保守員等は、将来発生する可能性がある地盤の異常に対して適切な事前対応をとることができる。
【0078】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、変電所の切土部分の地盤に設置された撮影装置により、変電所の盛土土部分の地盤上の機器の画像を撮影し、この撮影画像を学習済みモデルに用いることで、保守員等は、地盤沈下が起きやすい変電所の盛土部分の地盤の異常を、比較的地盤が強固な切土部分の撮影ポイントを利用して正確に判定することができる。例えば、変電所の造成や増設工事によって地盤が変動し機器10が傾いていくことで発生する種々の事故を未然に防止することができる。
【0079】
また、本実施形態の地盤異常検出装置30は、地盤の変位の異常に関する情報を画面に表示することで、保守員等は、地盤沈下や傾斜等に対して適切な対応を取ることができる。
【0080】
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。
【0081】
例えば、本実施形態では、地盤異常検出装置30は変電所に導入されるものとしたが、発電所等、様々な機器を備える他の種類の電力施設でも同様に適用可能である。
【0082】
また、本実施形態では、撮影装置20は切土部3に設置され、盛土部5の機器10を撮影する方向に設置されるものとしたが、撮影装置20の設置位置及び撮影方向は特に限定されるものではない。また、機器10は切土部3に設けられていてもよい。
【0083】
また、本実施形態では、地盤異常検出装置30は変電所1の敷地内に設けられるものとしたが、変電所1の敷地外に設けられてもよい。
【0084】
また、本実施形態の異常検出モデルは、一つのモデル(ニューラルネットワーク)として構成したが、複数のモデルから構成されるものとしてもよい。例えば、異常検出モデルは、画像上の各機器10の領域を出力する第1のモデルと、第1のモデルの出力値から、設置地盤の変位の異常の情報を出力する第2のモデルから構成されていてもよい。
【0085】
また、本実施形態の異常検出モデルは、各出力値として特定の値を出力することを前提としたが、出力値の候補をその確度と共に出力してもよい。
【0086】
また、本実施形態では、地盤異常検出装置30が異常検出モデルを作成するものとしたが、他の情報処理装置が異常検出モデルを作成し、地盤異常検出装置30がこれを取得するようにしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、地盤異常検出装置30が地盤情報画面を表示するものとしたが、保守員等が保持する携帯端末等が地盤情報画面を表示してもよい。
【0088】
また、本実施形態では、異常検出モデルが、測量の要否を、教師データDB50により学習させた測量有無63に基づき出力する形態としたが、その他の方法を用いても良い。例えば、異常検出モデルが出力した現在の推定沈下量が所定の閾値以上の場合に、対応する機器10に測量の必要があると判定してもよい。
【0089】
なお、本実施形態では、異常検出モデルが3年後の地盤の変位の予測を行うものとしたが、将来の複数の時点の地盤の変位の予測を行うものとしてもよい。この場合、教師データDB50には、例えば、教師画像の撮影時以後の複数時点の地盤の変位の測定データを設定する。また、これらの複数時点のデータを用いることで、将来の任意の時点での地盤の変位量に関する回帰式を求め、将来の任意の時点での地盤の変位を求めて画面に表示するようにしてもよい。
【0090】
また、異常検出モデルの作成に際しては、変電所1外の敷地に固定されている設備(例えば、高電圧鉄塔)を必ず教師画像及び判定画像に含ませるようにしてもよい。そして、教師画像及び判定画像を異常検出モデルに入力する前に、教師画像及び判定画像における当該設備の画像上の領域の位置を互いに同じとする補正処理(射影変換等)を行うようにしてもよい。これにより、例えば、撮影装置20の位置又は角度が何らかの事情で変化した場合であっても、地盤の変位の異常の検出精度の低下を抑制することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 変電所、3 切土部、5 盛土部、10 機器、12 電線、20 撮影装置、30 地盤異常検出装置、7 通信ネットワーク、31 画像取得部、33 モデル作成部、35 異常検出部、37 画面表示部、100 撮影画像、101 架台設備、103 母線、120 撮影画像、121 計器用変圧器、123 母線、21 プロセッサ、22 主記憶装置、23 補助記憶装置、24 入力装置、25 出力装置、26 通信装置、50 教師データDB、51 撮影ポイント、53 撮影日、55 画像データ、57 ラベルデータ、61 異常機器、63 測量有無、65 測定器、67 現在沈下量、69 3年後沈下量、300 地盤情報画面、301 撮影ポイント、303 判定画像、305 架台設備、306 母線、307 異常機器の設置地盤の情報、309 異常機器を特定する情報、311 使用すべき測定器、313 現在の推定沈下量、315 3年後の予測沈下量