(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081766
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20230606BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/14 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195742
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100192924
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】松下 真人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恵子
(72)【発明者】
【氏名】皆川 渉
(72)【発明者】
【氏名】山田 直輝
(72)【発明者】
【氏名】岡田 強志
(72)【発明者】
【氏名】林 紀之
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129CC28
2F129DD20
2F129DD63
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF12
2F129FF14
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH19
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181KK10
(57)【要約】
【課題】駐車場の複数の入口のうち車両のユーザにとって適切な入口を提案する。
【解決手段】制御部を含む情報処理装置1であって、制御部は、駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、特定された入口を、駐車場を利用する車両2のユーザに提案することと、を含む動作を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を含む情報処理装置であって、前記制御部は、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む動作を実行する、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記入口情報は、混雑度を含む、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記混雑度は前記駐車場にて混雑を発生させている車両の車格から判定される、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路の狭さを含む、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路上の歩行者の多さを含む、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記入口情報は、各入口を利用する場合に前記車両が目的地の到着時刻に間に合うか否かを示す情報を含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記動作は、前記駐車場を過去に利用した1以上の車両の走行履歴から、前記駐車場の入口を検出することを含む、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置が搭載された車両。
【請求項9】
情報処理装置としてのコンピュータに、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む動作を実行させる、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記入口情報は、混雑度を含む、プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムにおいて、
前記混雑度は前記駐車場にて混雑を発生させている車両の車格から判定される、プログラム。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路の狭さを含む、プログラム。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路上の歩行者の多さを含む、プログラム。
【請求項14】
請求項9乃至13のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記入口情報は、各入口を利用する場合に前記車両が目的地の到着時刻に間に合うか否かを示す情報を含む、プログラム。
【請求項15】
情報処理装置による情報処理方法であって、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む情報処理方法。
【請求項16】
請求項15に記載の情報処理方法において、
前記入口情報は、混雑度を含む、情報処理方法。
【請求項17】
請求項16に記載の情報処理方法において、
前記混雑度は前記駐車場にて混雑を発生させている車両の車格から判定される、情報処理方法。
【請求項18】
請求項15乃至17のいずれか一項に記載の情報処理方法において、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路の狭さを含む、情報処理方法。
【請求項19】
請求項15乃至18のいずれか一項に記載の情報処理方法において、
前記入口情報は、各入口に至るまでに前記車両が走行する経路上の歩行者の多さを含む、情報処理方法。
【請求項20】
請求項15乃至19のいずれか一項に記載の情報処理方法において、
前記入口情報は、各入口を利用する場合に前記車両が目的地の到着時刻に間に合うか否かを示す情報を含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設に関連した駐車場に駐車待ち車列がある場合には、駐車待ち車列の最後尾の位置を特定し、最後尾の位置を目標地点として経路探索を行う技術が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、駐車場に複数の入口が存在する場合が考慮されていない。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、駐車場の複数の入口のうち車両のユーザにとって適切な入口を提案することができる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
制御部を含む情報処理装置であって、前記制御部は、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む動作を実行する。
【0007】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
情報処理装置としてのコンピュータに、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む動作を実行させる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
情報処理装置による情報処理方法であって、
駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、前記複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、
特定された入口を、前記駐車場を利用する車両のユーザに提案することと、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態による情報処理装置、プログラム及び情報処理方法によれば、駐車場の複数の入口のうち車両のユーザにとって適切な入口を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの概略図である。
【
図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】入口DB(database)のデータ構造を示す図である。
【
図7】情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態の情報処理システムSの概略図である。情報処理システムSは情報処理装置1と車両2とユーザ端末3とを含む。車両2はユーザU01によって運転される。情報処理装置1はネットワークNWを介して車両2とユーザ端末3とに通信可能である。ネットワークNWは、例えば移動体通信網又はインターネットを含む。
【0012】
図1では説明の簡便のため、情報処理装置1は1つ図示される。しかし、情報処理装置1の数はこれに限られない。例えば、情報処理装置1が実行する処理は、分散配置された複数の情報処理装置1によって実行されてよい。
【0013】
本実施形態の情報処理装置1が実行する処理の概要が説明される。情報処理装置1の制御部11は、駐車場の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、特定された入口を、駐車場を利用する車両2のユーザU01に提案することと、を含む動作を実行する。この構成により情報処理装置1は、駐車場の複数の入口の存在を把握しつつ、それらのうちユーザU01にとって適切な入口を特定してユーザU01に提案することができる。もって情報処理装置1は、ユーザU01にとっての利便性を高めることができる。
【0014】
情報処理装置1は、事業者によるサービスの提供を支援するサーバであってよい。情報処理装置1は、例えば、事業者専用の施設、又はデータセンタを含む共用の施設に設置されてよい。代替例として、情報処理装置1は車両2に搭載されてよい。
【0015】
車両2は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HEV、PHEV、BEV、又はFCEVなどの任意の種類の自動車を含む。「HEV」は、hybrid electric vehicleの略語である。「PHEV」は、plug-in hybrid electric vehicleの略語である。「BEV」は、battery electric vehicleの略語である。「FCEV」は、fuel cell electric vehicleの略語である。車両2は、本実施形態では運転者によって運転される。代替例として車両2の運転は、任意のレベルで自動化されてよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。車両2は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0016】
ユーザ端末3は、ユーザU01によって操作される端末である。ユーザ端末3は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ウェアラブル機器、若しくはタブレットなどのモバイル機器である。代替例としてユーザ端末3は、PCなどの汎用機器、又は専用機器であってよい。「PC」は、personal computerの略語である。
【0017】
図2を参照して情報処理装置1の内部構成が詳細に説明される。
【0018】
情報処理装置1は、制御部11と通信部12と記憶部13とを含む。情報処理装置1の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0019】
制御部11は例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を含む1つ以上の汎用プロセッサを含む。制御部11は、特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサを含んでよい。制御部11は、プロセッサを含む代わりに、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってよい。制御部11は、ECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。
【0020】
通信部12は、ネットワークに接続するための、1つ以上の有線又は無線LAN(Local Area Network)規格に対応する通信モジュールを含む。通信部12は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、又は5G(5th Generation)を含む1つ以上の移動体通信規格に対応するモジュールを含んでよい。通信部12は、Bluetooth(登録商標)、AirDrop(登録商標)、IrDA、ZigBee(登録商標)、Felica(登録商標)、又はRFIDを含む1つ以上の近距離通信の規格又は仕様に対応する通信モジュール等を含んでよい。通信部12は、ネットワークを介して任意の情報を送信及び受信する。
【0021】
記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、又はこれらのうち少なくRAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部13は、制御部11によって分析又は処理された結果の情報を記憶してよい。記憶部13は、情報処理装置1の動作又は制御に関する各種情報等を記憶してよい。記憶部13は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してよい。
【0022】
図3を参照して車両2の内部構成が詳細に説明される。
【0023】
車両2は、制御部21と通信部22と記憶部23と表示部24とを含む。車両2の各構成要素は、例えばCAN(Controller Area Network)を含む専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0024】
車両2の制御部21と通信部22と記憶部23とのハードウェア構成は、情報処理装置1の制御部11と通信部12と記憶部13とのハードウェア構成と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0025】
表示部24は例えば、ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。表示部24は、車両2に備えられる代わりに、外部の出力機器として車両2に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0026】
図4を参照してユーザ端末3の内部構成が詳細に説明される。
【0027】
ユーザ端末3は、制御部31と通信部32と記憶部33と表示部34とを含む。ユーザ端末3の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0028】
ユーザ端末3の制御部31と通信部32と記憶部33と表示部34とのハードウェア構成は、車両2の制御部21と通信部22と記憶部23と表示部24とのハードウェア構成と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0029】
以下、本実施形態の情報処理システムSで実行される処理が詳細に説明される。ここでは一例として、ユーザU01が車両2を運転して駐車場P1に駐車するまでの場面が説明される。
【0030】
情報処理装置1の制御部11は、車両2の位置情報から、車両2が駐車場P1から所定距離内を走行することを検出する。
【0031】
制御部11は、
図5に示される記憶部13の入口DBを参照して、駐車場P1に複数の入口が関連付けられていることを判定する。駐車場P1の入口は、駐車場P1の管理者によって登録されてよいし、過去に駐車場P1を利用した1以上の車両の走行履歴から判定されてよい。制御部11は、駐車場P1の全ての入口を把握する。
【0032】
制御部11は、複数の入口のそれぞれにつき入口情報を判定する。
図5に示されるように、入口DBには、入口IDに関連付けて、次の各項目を含む入口情報が記憶されるが、これらに限られない。
・入口の混雑度(
図5の「混雑度」に対応)
・入口までの経路の狭さ
・入口までの経路上での歩行者の多さ
・到着時刻に間に合うか否か
【0033】
入口情報の各項目は、次の情報から判定されてよい。
・駐車場P1付近に設置されたカメラの撮像画像の解析結果
・車両2により撮像された撮像画像の解析結果
・各歩行者によって所持される携帯端末の位置情報
・1以上の車両の位置情報
【0034】
上記入口情報のそれぞれが以下で説明される。
【0035】
「入口の混雑度」は、各入口の近傍(例えば所定距離内)に存在する他の車両の数に応じて判定される。追加例として又は代替例として、混雑度は、駐車場P1にて混雑を発生させている他の車両の車格(例えば全長、車幅)に応じて判定されてよい。ここでの混雑度は1から3までの自然数であるが、混雑度の度合いの表現方法はこれに限られない。
【0036】
例えば
図6に示されるように、入口E1の近傍には2台の車両C1及びC2が存在する。そこで制御部11は、
図5に示されるように、入口E1の混雑度は「3」であると判定する。
図6に示されるように、入口E2の近傍には他の車両が存在しない。
図5に示されるように、制御部11は、入口E2の混雑度は「1」であると判定する。
【0037】
「入口までの経路の狭さ」は、各入口に至るまでに車両2が走行する経路の狭さを示す。経路の狭さは、経路の幅に応じて判定されてよい。追加例として又は代替例として、経路の狭さは、車両2の車格に応じて判定されてもよい。例えば車両2の車幅が広いほど、経路は狭い。ここでの狭さは1から3までの自然数であるが、狭さの度合いの表現方法はこれに限られない。
【0038】
ここでは、入口E1までの道路R1の幅は基準値より大きい。入口E2までの道路R2の幅は基準値より小さい。そこで制御部11は、入口E1までの経路の狭さは「1」であると判定する。制御部11は入口E2までの経路の狭さは「3」であると判定する。
【0039】
「入口までの経路上での歩行者の多さ」は、各入口に至るまでに車両2が走行する経路上を歩行する歩行者の多さを示す。歩行者の多さは、経路上の歩行者の数に応じて判定されてよい。ここでの多さは1から3までの自然数であるが、多さの表現方法はこれに限られない。
【0040】
図6に示されるように、ここでは、入口E1までの道路R1上での歩行者の数はゼロである。制御部11は、入口E1までの道路R1上での歩行者の多さは「1」であると判定する。入口E2までの道路R2上では歩行者PD1と歩行者PD2とが存在するため、歩行者の数は2である。制御部11は、道路R2上での歩行者の多さは「2」であると判定する。
【0041】
「到着時刻に間に合うか否か」は、車両2が各入口を利用する場合に、あらかじめ設定された到着時刻に車両2が間に合うか否かを示す。到着時刻は例えば駐車場P1への到着時刻である。ここでは入口E1は車両2の現在地から比較的近いため、入口E1を利用する場合には車両2は到着時刻に間に合う。入口E2は車両2の現在地から比較的遠いため、入口E2を利用する場合には車両2は到着時刻に間に合わない。
【0042】
制御部11は、駐車場の複数の入口(ここでは入口E1及び入口E2)についての入口情報から、少なくとも1つの入口を特定する。例えば制御部11は、次の条件1乃至4のいずれかを満たす少なくとも1つの入口を特定する。
条件1:混雑度が基準値を超えないこと
条件2:入口までの経路の狭さが基準値を超えないこと
条件3:入口までの経路上での歩行者の多さが基準値を超えないこと
条件4:車両2が到着時刻に間に合うこと
【0043】
代替例として制御部11は、上記4つの条件のうち複数の条件を満たす入口を特定してよい。
【0044】
別の代替例として制御部11は、複数の条件のそれぞれに優先度を設定し、優先度の最も高い条件につき、複数の入口を比較してよい。例えば制御部11は、条件1の優先度が最も高い場合、混雑度が最も低い入口を特定する。全ての入口につき混雑度が同一である場合には、制御部11は、次の優先度が設定された条件につき、複数の入口を比較してよい。
【0045】
制御部11は、特定された入口を、駐車場P1を利用する車両2のユーザU01に提案する。具体的には制御部11は、特定された入口を車両2に提案してもよいし、特定された入口をユーザ端末3に提案してもよい。このとき、特定された入口は、車両2の表示部24に、又は、ユーザ端末3の表示部34に表示される。追加例として又は代替例として、特定された入口は、音声により車両2又はユーザ端末3から出力されてよい。
【0046】
ユーザU01は、提案された入口を利用して、駐車場P1への駐車を行う。
【0047】
図7を参照して、情報処理装置1の制御部11による情報処理方法が説明される。
【0048】
ステップS1にて制御部11は、駐車場P1から所定距離内に車両2を検出する。
【0049】
ステップS2にて制御部11は、駐車場P1の複数の入口のそれぞれにつき入口情報を判定する。
【0050】
ステップS3にて制御部11は、入口情報から、複数の入口のうち少なくとも1つを特定する。
【0051】
ステップS4にて制御部11は、特定された入口を、駐車場P1を利用する車両2のユーザU01に提案する。
【0052】
以上述べたように本実施形態によれば、情報処理装置1の制御部11は、駐車場P1の複数の入口のそれぞれについての入口情報から、複数の入口のうち少なくとも1つを特定することと、特定された入口を、駐車場P1を利用する車両2のユーザU01に提案することと、を含む動作を実行する。この構成により情報処理装置1は、駐車場P1の複数の入口の存在を把握しつつ、それらのうちユーザU01にとって適切な入口を特定してユーザU01に提案することができる。もって情報処理装置1は、ユーザU01にとっての利便性を高めることができる。
【0053】
また本実施形態によれば、入口情報は、混雑度を含む。混雑度は駐車場P1にて混雑を発生させている車両の車格から判定される。この構成により情報処理装置1は、混雑度の低い入口を特定して提案することができるので、車両2が駐車のために待たされる時間を低減することができる。
【0054】
また本実施形態によれば、入口情報は、各入口に至るまでに車両2が走行する経路の狭さを含む。この構成により情報処理装置1は、車両2を狭い経路に案内することを低減することができるので、ユーザU01に利便性を向上させることができる。
【0055】
また本実施形態によれば、入口情報は、各入口に至るまでに車両2が走行する経路上の歩行者の多さを含む。この構成により情報処理装置1は、歩行者が少ない経路に車両2に案内することができるので、運転の容易性を高めることができる。
【0056】
また本実施形態によれば、入口情報は、各入口を利用する場合に車両2が目的地の到着時刻に間に合うか否かを示す情報を含む。この構成により情報処理装置1は、到着時刻に間に合わない遠い入口を提案することを低減することができるので、ユーザU01のり弁性を高めることができる。
【0057】
また本実施形態によれば、動作は、駐車場P1を過去に利用した1以上の車両の走行履歴から、駐車場P1の入口を検出することを含む。この構成により情報処理装置1は、駐車場P1の全ての入口を把握することができる。
【0058】
本開示が諸図面及び実施例に基づき説明されるが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。例えば、各手段又は各ステップに含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0059】
例えば、上記の実施形態において、情報処理装置1の機能又は処理の全部又は一部を実行するプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を含み、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。またプログラムの流通は、プログラムを任意のサーバのストレージに格納しておき、任意のサーバから他のコンピュータにプログラムを送信することにより行ってもよい。またプログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。本開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0060】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【符号の説明】
【0061】
1 情報処理装置
11 制御部
12 通信部
13 記憶部
2 車両
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
24 表示部
3 ユーザ端末
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 表示部