(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023081773
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】電気刺激装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20230606BHJP
A61H 7/00 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
A61N1/36
A61H7/00 300G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195768
(22)【出願日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 英明
【テーマコード(参考)】
4C053
4C100
【Fターム(参考)】
4C053BB03
4C053BB24
4C053JJ21
4C053JJ36
4C100AA06
4C100AD13
4C100BA01
4C100BB03
4C100CA01
4C100DA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気刺激および物理的刺激を行うことが可能な電気刺激装置を提供する。
【解決手段】少電気刺激および物理的刺激を与える電気刺激装置1であって、制御部12および回転駆動部13を有する本体10と、本体10の一部に着脱可能に設けられる第1ヘッド部20と、を備え、第1ヘッド部20は、本体10の一部に装着される第1装着部21と、第1装着部21に複数設けられ回転駆動部13により回転運動する第1刺激体22と、を備え、第1ヘッド部20は、導電性を有する材料からなり、第1装着部21と複数の第1刺激体22とは一体物として構成され、制御部12からの電流により電気刺激を与える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気刺激および物理的刺激を与える電気刺激装置であって、
電流供給部および回転駆動部を有する本体と、
前記本体の一部に着脱可能に設けられる第1ヘッド部と、を備え、
前記第1ヘッド部は、前記本体の前記一部に装着される第1装着部と、前記第1装着部に複数設けられ前記回転駆動部により回転運動する第1刺激体と、を備え、
前記第1ヘッド部は、導電性を有する材料からなり、前記第1装着部と複数の前記第1刺激体とは一体物として構成され、前記電流供給部からの電流により電気刺激を与える、電気刺激装置。
【請求項2】
前記第1ヘッド部が前記本体から外された状態において、前記本体の一部に着脱可能に設けられる第2ヘッド部をさらに備え、
前記第2ヘッド部は、前記ヘッドに装着される第2装着部と、前記第2装着部に複数設けられ前記回転駆動部により回転運動する第2刺激体と、を備え、
前記第2ヘッド部は、非導電性の材料からなり、
前記本体に前記第2ヘッド部が装着された状態では、前記電流供給部からの電流が前記第2刺激体に流れず、
前記本体に前記第1ヘッド部が装着された状態では、前記電流供給部からの電流が前記第1刺激体に流れ電気刺激を与える、請求項1に記載の電気刺激装置。
【請求項3】
前記第1ヘッド部の前記第1刺激体は、前記電流供給部からの電流により少なくとも人の頭皮に微弱電流を与える、請求項1または請求項2に記載の電気刺激装置。
【請求項4】
前記回転駆動部は、前記本体の前記一部から突出し、回転駆動される複数の出力部を有し、
前記第1ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第1ヘッド部の前記複数の第1刺激体に前記複数の出力部が挿入され、
前記第2ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第2ヘッド部の前記複数の第2刺激体に前記複数の出力部が挿入され、
前記複数の出力部は導電性を有する材料からなり、前記複数の出力部を介して、前記電流供給部からの電流が前記複数の第1刺激体に流れる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気刺激装置。
【請求項5】
前記本体の前記一部に突出するように設けられ、前記回転駆動部により回転駆動され、導電性を有する材料からなり、前記電流供給部からの電流により筋肉にEMSを与える複数の第3刺激体をさらに備え、
前記第1ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第1ヘッド部の前記複数の第1刺激体に前記複数の第3刺激体が挿入され、前記電流供給部からの電流が前記複数の第3刺激体を介して前記複数の第1刺激体に流れ、複数の第3刺激体が前記回転駆動部により回転駆動されることにより前記複数の第1刺激体が回転運動する、請求項1に記載の電気刺激装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気刺激装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気刺激装置では、装置本体のモータにより、回転軸に設けられたスリーブが回転し、マッサージ突子が回転する。回転するマッサージ突子を使用者の頭皮に接触させることで、使用者の頭皮のマッサージが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電気刺激装置は、物理的刺激を行うのみであり、電気刺激を行うことができない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、電気刺激および物理的刺激を行うことが可能な電気刺激装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に従う電気刺激装置は、電気刺激および物理的刺激を与える電気刺激装置であって、電流供給部および回転駆動部を有する本体と、前記本体の一部に着脱可能に設けられる第1ヘッド部と、を備え、前記第1ヘッド部は、前記本体の前記一部に装着される第1装着部と、前記第1装着部に複数設けられ前記回転駆動部 により回転運動する第1刺激体と、を備え、前記第1ヘッド部は、導電性を有する材料からなり、前記第1装着部と複数の前記第1刺激体とは一体物として構成され、前記電流供給部からの電流により電気刺激を与えてもよい。
【0007】
前記第1ヘッド部が前記本体から外された状態において、前記本体の一部に着脱可能に設けられる第2ヘッド部をさらに備え、前記第2ヘッド部は、前記ヘッドに装着される第2装着部と、前記第2装着部に複数設けられ前記回転駆動部により回転運動する第2刺激体と、を備え、前記第2ヘッド部は、非導電性の材料からなり、前記本体に前記第2ヘッド部が装着された状態では、前記電流供給部からの電流が前記第2刺激体に流れず、前記本体に前記第1ヘッド部が装着された状態では、前記電流供給部からの電流が前記第1刺激体に流れ電気刺激を与えてもよい。
【0008】
前記第1ヘッド部の前記第1刺激体は、前記電流供給部からの電流により少なくとも人の頭皮に微弱電流を与えてもよい。
【0009】
前記回転駆動部は、前記本体の前記一部から突出し、回転駆動される複数の出力部を有し、前記第1ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第1ヘッド部の前記複数の第1刺激体に前記複数の出力部が挿入され、前記第2ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第2ヘッド部の前記複数の第2刺激体に前記複数の出力部が挿入され、前記複数の出力部は導電性を有する材料からなり、前記複数の出力部を介して、前記電流供給部からの電流が前記複数の第1刺激体に流れてもよい。
【0010】
前記本体の前記一部に突出するように設けられ、前記回転駆動部により回転駆動され、導電性を有する材料からなり、前記電流供給部からの電流により筋肉にEMSを与える複数の第3刺激体をさらに備え、前記第1ヘッド部が前記本体の前記一部に装着される際には、前記第1ヘッド部の前記複数の第1刺激体に前記複数の第3刺激体が挿入され、前記電流供給部からの電流が前記複数の第3刺激体を介して前記複数の第1刺激体に流れ、複数の第3刺激体が前記回転駆動部により回転駆動されることにより前記複数の第1刺激体が回転運動してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、電気刺激および物理的刺激を行うことが可能な電気刺激装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る電気刺激装置の分解側面図である。
【
図3】(a)第2ヘッド部の側面図であり、(b)第2ヘッド部の上面図である。
【
図4】変形例に係る電気刺激装置の本体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る電気刺激装置1の分解側面図である。
図2は、
図1の第1ヘッド部20の上面図である。
【0014】
電気刺激装置1は、人の頭皮に電気刺激および物理的刺激を与える電気刺激装置1である。
図1に示すように、電気刺激装置1は、本体10と、第1ヘッド部20と、第2ヘッド部30とを備える。電気刺激装置1では、本体10に対して、第1ヘッド部20または第2ヘッド部30が装着可能であり、いずれか一方を本体10に装着して使用される。
【0015】
本体10は、中空のケーシング11と、制御部12と、回転駆動部13とを有する。ケーシング11は、防水構造を有し、上側部11Aと、中間部11Bと、下側部11Cとを有する。上側部11Aの上面には、電源ボタンおよびユーザからの指示を受け付ける操作ボタンが設けられている。中間部11Bは、上側部11Aおよび下側部11Cの間に位置し、それらよりも縮径し形状であり、使用者の2本の指により挟まれる部分である。下側部11Cは、中間部11Bの下側に位置し、制御部12および回転駆動部13を収容している。下側部11Cは、有底の略ドーム形状をなし、使用者により握られる部分である。下側部11Cの下端の外周縁には、外方に突出する複数の装着突起11Dが設けられている。
【0016】
制御部12は、電源、発振回路、および制御回路等を有する。発振回路で生成された電流が後述の出力部13Aを介して、第1ヘッド部20または第2ヘッド部30に供給される。電源には、リチウムイオン電池などの二次電池が使用される。制御部12は、電流供給部として機能する。
【0017】
回転駆動部13は、例えば、モータ、ギアユニット、複数の回転軸、および複数の出力部13Aを有する。モータの回転速度は、ギアユニットによって減速され、減速された速度により複数の回転軸が回転する。各回転軸は上下方向に沿って延び、略円筒状の各出力部13Aは各回転軸に対し傾斜した状態で取り付けられている。複数の回転軸および複数の出力部13Aは、導電性を有する材料により構成され、電源からの電流を第1ヘッド部20または第2ヘッド部30へ流す。複数の出力部13Aは、本実施形態では6本であり、円周方向に沿って等間隔に設けられ、下側部11Cの下面から外部に突出している。複数の出力部13Aは、複数の回転軸の回転により回転駆動される。複数の回転軸および複数の出力部13Aは、同じ抵抗値を有する。
【0018】
第1ヘッド部20は、導電性を有する材料(例えば、カーボンを混入したシリコーン)により構成されている。第1ヘッド部20は、第1装着部21と、複数の第1刺激体22とを備える。
図2に示すように、第1装着部21は、略楕円の皿形状である。第1装着部21には、複数の装着凹部21aが形成されている。当該複数の装着凹部21aが下側部11Cの複数の装着突起11Dに嵌まることにより、第1装着部21は、ケーシング11の下側部11Cの下端に装着される。なお、第1ヘッド部20のケーシング11に対する着脱は、マグネットにより行われるように構成してもよい。
【0019】
図1に示すように、複数の第1刺激体22は、略円筒状をなし、第1装着部21から下方に突出するように設けられている。第1装着部21と複数の第1刺激体22とは一体物として構成されている。すなわち、複数の第1刺激体22は第1装着部21から取り外せない構成である。複数の第1刺激体22は本実施形態では7本であり、6本の第1刺激体22は円周方向に沿って等間隔に設けられ、残りの1本の第1刺激体22は6本の第1刺激体22の中心に設けられている。各第1刺激体22の先端部には、複数の円柱状のマッサージ突起23が設けられている。当該マッサージ突起23は使用者の頭皮に接触する部分である。各マッサージ突起23の先端にはさらに細い突起が複数設けられている。
【0020】
図2に示すように、各第1刺激体22は第1挿入孔22aを有する。第1ヘッド部20をケーシング11の下側部11Cに装着した際には、各第1挿入孔22aに各出力部13Aが、各出力部13Aの一部が各第1挿入孔22aの内周面に当接するように挿入される。複数の出力部13Aが回転駆動部13により回転駆動されることにより、複数の第1刺激体22が回転運動する。各第1刺激体22は、電源からの電流により使用者の頭皮に電気刺激(微弱電流を含む)を与える。
【0021】
本実施形態の第1ヘッド部20を本体10に装着した電気刺激装置1の使用方法を説明する。
電気刺激装置1では、上側部11Aに設けられた操作ボタンを使用者が操作することにより、モータが駆動し、ギアユニットを介して、複数の回転軸および複数の出力部13Aが回転する。各出力部13Aが各回転軸の軸方向に対して傾斜した状態で設けられているので、各出力部13Aの先端部は、各回転軸を中心とする円状の軌道で各回転軸の周囲を回る。この各出力部13Aの動きは、各第1刺激体22に伝達される。この結果、各第1刺激体22の先端部(マッサージ突起23)も各回転軸を中心とする円状の軌道で各回転軸の周囲を回るように動く。
【0022】
このように動くマッサージ突起23を頭皮に接触させると、マッサージ突起23の動きに合わせて使用者の頭皮が動かされる。これにより、使用者の頭皮がマッサージ突起23によって揉まれ、揉みほぐしによるマッサージ効果を得ることができる。
【0023】
また、電源からの電流が、図示せぬ導電部材を介して、各回転軸および各出力部13Aに流れる。すなわち、隣り合う一対の出力部13Aに電圧が印加される。第1ヘッド部20が導電性を有する材料により構成されているので、各第1刺激体22にも電流が流れる。マッサージ突起23を頭皮に接触させると、使用者の頭皮に電気刺激が与えられる。電気刺激は、微弱電流などの電流値の低い電流を頭皮に与えることによりもたらしてもよい。例えば、電流値が5mA未満で、低電圧(例えば、30V未満)および長いパルス幅(例えば、100μsec以上)の刺激を与えることにより、使用者に電気刺激の体感をもたらしてもよい。また、電流値が1000μA未満で、電圧が無負荷で400~800Vの範囲の微弱電流を流すことにより、使用者に電気刺激の体感をもたらしてもよい。このように、導電性を有する材料からなり、第1装着部21と複数の第1刺激体22とが一体物として構成された第1ヘッド部20が本体10に装着された電気刺激装置1によれば、頭皮に微弱電流による電気刺激および物理的刺激を与えることができる。また、出力部13Aは、導電性を有する材料により構成されているので、第1刺激体22に対し確実に電流を流すことができる。
【0024】
図3(a)は、第2ヘッド部30の側面図であり、
図3(b)は、第2ヘッド部30の上面図である。
第2ヘッド部30は、非導電性の材料(例えば、シリコーン)により構成されている。第2ヘッド部30は、第2装着部31と、複数の第2刺激体32とを備える。
図3に示すように、第2装着部31は、略楕円の皿形状である。第2装着部31には、複数の装着凹部31aが形成されている。当該複数の装着凹部31aが下側部11Cの複数の装着突起11Dに嵌まることにより、第1装着部31は、ケーシング11の下側部11Cの下端に装着される。
【0025】
図3に示すように、複数の第2刺激体32は、略円筒状をなし、第2装着部31から下方に突出するように設けられている。第2装着部31と複数の第2刺激体32とは一体物として構成されている。すなわち、複数の第2刺激体32は第2装着部31から取り外せない構成である。複数の第2刺激体32は本実施形態では7本であり、6本の第2刺激体32は円周方向に沿って等間隔に設けられ、残りの1本の第2刺激体32は6本の第2刺激体32の中心に設けられている。各第2刺激体32の先端部は、その基端部よりも先細るように構成され、各第2刺激体32の先端は傾斜面22Bを有する。
【0026】
図3(b)に示すように、各第2刺激体32は第2挿入孔32aを有する。第2ヘッド部30をケーシング11の下側部11Cに装着した際には、各第2挿入孔32aに各出力部13Aが、各出力部13Aの一部が各第2挿入孔32aの内周面に当接するように挿入される。複数の出力部13Aが回転駆動部13により回転駆動されることにより、複数の第2刺激体32が回転運動する。
【0027】
第2ヘッド部30を本体10に装着した電気刺激装置1でも、上記の第1ヘッド部20を本体10に装着した電気刺激装置1と同様に、使用者が操作ボタンを操作することにより、各第2刺激体32の先端部(傾斜面22B)が各回転軸を中心とする円状の軌道で各回転軸の周囲を回るように動く。
【0028】
このように動く傾斜面22Bを顔に接触させると、傾斜面22Bの動きに合わせて使用者の顔の筋肉が動かされることになる。これにより、使用者の顔の筋肉がマッサージ突起23によって揉まれ、揉みほぐしによるマッサージ効果を得ることができる。
【0029】
第2ヘッド部30が非導電性の材料により構成されているので、各第2刺激体32には電流は流れない。このように、本体10に第2ヘッド部30が装着された状態では、制御部12からの電流が第2刺激体32に流れず、本体10に第1ヘッド部20が装着された状態では、制御部12からの電流が第1刺激体22に流れ、頭皮に電気刺激を与えることができる。このように、ヘッド部を付け替えることにより、ヘッド部の刺激体から電気が流れる状態および流れない状態にすることができ、本体10に第1ヘッド部20を装着することにより、頭皮に適した電流を流すことができる。
【0030】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
【0031】
図4は、変形例に係る電気刺激装置101の本体110の側面図である。
電気刺激装置101は、本体110と、第1ヘッド部20(
図1、2参照)とを有する。本体110は、中空のケーシング11と、制御部12と、回転駆動部113とを有する。回転駆動部113は、例えば、モータ、ギアユニット、複数の回転軸、および複数の第3刺激体113Aを有する。複数の第3刺激体113Aは、導電性を有する材料により構成され、略長球状をなし、複数の回転軸に対しその長軸が傾斜した状態で取り付けられている。
【0032】
複数の第3刺激体113Aは、本実施形態では6本であり、円周方向に沿って等間隔に設けられ、下側部11Cの下面から外部に突出している。複数の第3刺激体113Aは、複数の回転軸の回転により回転駆動される。
【0033】
回転駆動された複数の第3刺激体113Aを顔に接触させると、複数の第3刺激体113Aの動きに合わせて使用者の顔の筋肉が動かされることになる。これにより、使用者の顔の筋肉が第3刺激体113Aによって揉まれ、揉みほぐしによるマッサージ効果を得ることができる。
【0034】
図示せぬ導電部材を介して、電源からの電流が各回転軸および各第3刺激体113Aに流れる。各第3刺激体113Aの先端部を顔に接触させると、使用者の顔の筋肉にEMSと呼ばれる電気的筋肉刺激が与えられる。EMSでは数Hzから数kHzの周波数で電気刺激を肌に与えることで筋収縮を起こして筋肉運動をさせたり、緊張をほぐす作用がある。
【0035】
本体110のケーシング11の下側部11Cには、第1ヘッド部20を装着可能であり、第1ヘッド部20を装着した際には、各第1挿入孔22aに各第3刺激体113Aが、各第3刺激体113Aの一部が各第1挿入孔22aの内周面に当接するように挿入される。複数の第3刺激体113Aが回転駆動部13により回転駆動されることにより、複数の第1刺激体22が回転運動する。よって、本体110に第1ヘッド部20を装着することにより、頭皮に電気刺激および物理的刺激を与えることができる。このように本変形例によれば、一つのヘッド部を備えることにより、頭皮および顔に電気刺激および物理的刺激を与える電気刺激装置101を提供することができる。
【0036】
上記の実施形態では、第2ヘッド部30は、非導電性の材料により構成していたが、導電性を有する材料(例えば、カーボンを混入したシリコーン)により構成してもよい。第2ヘッド部30の抵抗値を、第1ヘッド部20の抵抗値よりも小さく設定する。
【0037】
そして、図示せぬ導電部材を介して、電源からの電流が各回転軸および各出力部13Aに流すことにより、各第2刺激体32にも電流が流れる。この状態で、第2刺激体32の先端部(傾斜面22B)を顔に接触させると、使用者の顔の筋肉にEMSと呼ばれる電気的筋肉刺激が与えられる。これにより、顔の筋肉に電気的筋肉刺激および物理的刺激を与えることができる電気刺激装置1を提供することができる。。
【0038】
第2ヘッド部30の抵抗値は、第1ヘッド部20の抵抗値よりも小さく設定しているので、第2ヘッド部30を装着した際には第2刺激体32にEMS電流を流し、第1ヘッド部20を装着した際には第1刺激体22に微弱電流を流すことができる。なお、第1ヘッド部20および第2ヘッド部30の抵抗値を同じにして、電源からの電流値を、第2ヘッド部30を装着時にEMS用の電流値、および、第1ヘッド部20を装着時に微弱電流用の電流値に切り替えてもよい。
【0039】
上記の実施形態において、複数の出力部13Aは、同じ抵抗値を有していたが、電圧が印加される一対の出力部13Aと、他の一対の出力部13Aとで抵抗値を変更してもよい。これにより、第1ヘッド部20において電気的筋肉刺激の強さの異なる部分が生じるので、体感にバリエーションを持たせることができる。
【符号の説明】
【0040】
1、101:電気刺激装置、 10、110:本体、 12:制御部、 13:回転駆動部、 13A:出力部、 20:第1ヘッド部、 21:第1装着部、 22:第1刺激体、 30:第2ヘッド部、 31:第2装着部、 32:第2刺激体、 113A:第3刺激体