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特開2023-8187機器監視システム、機器監視方法、及びプログラム
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  • 特開-機器監視システム、機器監視方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008187
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】機器監視システム、機器監視方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20230112BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20230112BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230112BHJP
【FI】
G06Q10/04
H02J13/00 301B
H02J13/00 311T
H02J13/00 311U
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111549
(22)【出願日】2021-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】505272803
【氏名又は名称】株式会社リンクスエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100186060
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100145458
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 正哉
(72)【発明者】
【氏名】清水 利門
【テーマコード(参考)】
5G064
5L049
【Fターム(参考)】
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB21
5L049AA04
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 本発明は、リース等で提供された機器の稼働状況を監視し、機器の利用料の滞納を予測可能な機器監視システムの提供を目的とする。
【解決手段】 本発明に係る機器監視システムは、電動部を備える機器の稼働状況を監視する監視装置と、管理サーバとを備え、前記監視装置は、前記機器での消費電力量の実推移データを測定する手段と、測定した実推移データを前記管理サーバに送信する手段とを備え、前記管理サーバは、前記監視装置で測定された前記実推移データを受信する手段と、受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する手段を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の稼働状況を監視する監視装置と、
管理サーバと、
を備え、
前記監視装置は、
前記機器における消費電力量の実推移データを測定する手段と、
測定した実推移データを前記管理サーバに送信する手段と、
を備え、
前記管理サーバは、
前記監視装置で測定された前記実推移データを受信する手段と、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する手段と、
を備えることを特徴とする機器監視システム。
【請求項2】
前記管理サーバが、
前記機器の利用料が支払期限内に支払われた旨の情報を受信した場合、前記機器の停止猶予ポイントを加える手段と、
前記機器の利用料が滞納された際、前記停止猶予ポイントに基づき、前記機器を停止するか否かを判定する手段と、
前記機器を停止すると判定する場合、前記監視装置に前記機器の停止指示信号を送信する手段と、
を更に備える請求項1に記載の機器監視システム。
【請求項3】
機器の稼働状況を監視する監視装置と、管理サーバとを用い、
前記監視装置において、
前記機器における消費電力量の実推移データを測定し、
測定した実推移データを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバにおいて、
前記監視装置で測定された前記実推移データを受信し、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する
ことを備えることを特徴とする機器監視方法。
【請求項4】
機器の稼働状況を監視する監視装置と、管理サーバとを備える機器監視システムの前記管理サーバを、
前記機器における消費電力量の実推移データを前記監視装置から受信する手段、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器監視システム、機器監視方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
事業所(例えば、店舗、オフィス、工場等)で使用される各種機器(例えば、空調機、OA機器、IT機器、工作機械、医療機器等の機器)が、リース、レンタル、割賦販売等(以下、「リース等」)の形態で顧客に提供されている。リース等は、所定の時間間隔(例えば、1カ月間隔)で定期的に利用料を支払う利用形態であるため、例えば、事業所開設時点でのイニシャルコストを低減できるメリットを有する。
【0003】
これに対して、リース等で提供された機器の利用料が滞納された場合、顧客がそれ以降も当該機器を使用することは、機器の提供前に取り決めたリース等の契約に違反する不正使用となる。このような不正使用を防止する発明が、下記特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-263518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の発明は、空調機の不正使用を防止するため、遠隔から一定期間毎に発信される第1信号を受信したかどうかを判断する制御部を備え、前記制御部は、前記第1信号を受信しないと判断した場合、前記空調機を運転させないことを特徴とする不正使用防止ユニットに関する。また、不正使用防止ユニットを備える空調制御装置、及び公衆ネットワークを介して空調制御装置と通信可能な中央管理装置を備える空調制御システムに関しても、特許文献1に開示されている。
【0006】
より詳しくは、特許文献1に開示の発明において、不正使用防止ユニットを備えた空調制御装置が、例えば1日1回の頻度で中央管理装置にアクセスすると共に、中央管理装置が、当該アクセスに応じて顧客からの利用料(リース料)の支払情報を参照し、利用料の支払を確認した場合、空調機の使用を許可する第1信号を空調制御装置に送信する。一方、中央管理装置が、利用料の支払を確認できない場合、前記第1信号を空調制御装置に送信しない。例えば、空調制御装置が、第1信号を受信しない期間によって、空調機の運転を停止するか否かを判断する。
【0007】
ところで、利用料の滞納が生じた場合、滞納された利用料の回収作業は、多大な負担を伴う。そのため、利用料の滞納が生じる前に、滞納を予め把握したいというニーズも多い。しかしながら、特許文献1に開示の発明は、実際に利用料の滞納が生じた段階以降の顧客の不正使用を防止する技術であることから、滞納を予め把握したいというニーズに応えることができない。
【0008】
前記課題に鑑み、本発明は、リース等で提供された機器の稼働状況を監視し、機器の利用料の滞納を予測可能な機器監視システム、機器監視方法、及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するため、本発明に係る機器監視システムは、
機器の稼働状況を監視する監視装置と、
管理サーバと、
を備え、
前記監視装置は、
前記機器における消費電力量の実推移データを測定する手段と、
測定した実推移データを前記管理サーバに送信する手段と、
を備え、
前記管理サーバは、
前記監視装置で測定された前記実推移データを受信する手段と、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る機器監視システムにおいて、
管理サーバが、
前記機器の利用料が支払期限内に支払われた旨の情報を受信した場合、前記機器の停止猶予ポイントを加える手段と、
前記機器の利用料が滞納された際、前記停止猶予ポイントに基づき、前記機器を停止するか否かを判定する手段と、
前記機器を停止すると判定する場合、前記監視装置に前記機器の停止指示信号を送信する手段と、
を更に備えることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る機器監視方法は、
機器の稼働状況を監視する監視装置と、管理サーバとを用い、
前記監視装置において、
前記機器における消費電力量の実推移データを測定し、
測定した実推移データを前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバにおいて、
前記監視装置で測定された前記実推移データを受信し、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する
ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、
機器の稼働状況を監視する監視装置と、管理サーバとを備える機器監視システムの管理サーバを、
前記機器における消費電力量の実推移データを前記監視装置から受信する手段、
受信した前記実推移データと基準推移データとを比較し、実推移データと基準推移データとの乖離度によって、前記機器の利用料の滞納可能性を判定する手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リース等で提供された機器の稼働状況を監視し、機器の利用料の滞納を予測可能な機器監視システム、機器監視方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る機器監視システムの構成概略図。
図2】本実施形態に係る機器監視システムの管理サーバの機能ブロック図。
図3】機器での消費電力量の実推移データと基準推移データに基づくグラフの一例を示す図。
図4】機器での消費電力量の実推移データと基準推移データに基づくグラフの他の例を示す図。
図5】本実施形態に係る機器監視システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[構成]
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る機器監視システムを詳細に説明する。初めに、図1から図4を参照して、本実施形態に係る機器監視システム1の構成を説明する。ここで、図1は、機器監視システムの構成概略図である。また、図2は、管理サーバ20の機能を示すブロック図である。更に、図3は、機器(空調機30)での消費電力量の実推移データと基準推移データに基づくグラフの一例を示す図である。更に、図4は、機器での消費電力量の実推移データと基準推移データに基づくグラフの他の例を示す図である。
【0016】
図示される機器監視システム1は、例えば、リース等(リース、レンタル、割賦販売等)で顧客に提供されて、顧客からの定期的な利用料の支払によって使用を継続できる機器の稼働状況を監視するコンピュータシステムである。監視対象の機器は、例えば、当該顧客の事業所内(店舗、オフィス、工場、病院等)に設置され、商用電源や電池等から給電されることで動作する各種機器である。本実施形態の場合、監視対象の機器は、空調機30である。また、特に限定されるものではないが、他の機器の例として、コピー機や複合機等のOA機器(業務用機器)、パーソナルコンピュータやサーバ装置等のIT機器、各種家庭用電気製品、工作機械、産業機械、重機、医療機器等が挙げられる。
【0017】
本実施形態に係る機器監視システム1は、図1に示されるように、空調機30の稼働状況を監視する監視装置10と、通信ネットワーク40を介して監視装置10と接続する管理サーバ20等を備える。また、機器監視システム1は、銀行、クレジットカード会社、各種決済代行会社等が有する決済サーバ50を更に備えることが好ましい。
【0018】
まず、本実施形態の監視装置10は、空調機30での消費電力量を測定する測定部と、測定部によって所定の時間間隔で測定された消費電力量の推移データ(消費電力の実推移データ)を管理サーバ20に送信する通信部、監視装置10の動作を制御するような各種処理を行う演算部を備える。
【0019】
特に限定されるものではないが、測定部の例として、事業所内の任意の位置に設けられるコンセントと空調機30とを接続する配線上に配され、空調機30に供給された電力量を測定する非接触交流電圧センサー等が挙げられる。測定部として、非接触交流電圧センサーが用いられる場合、測定対象は、配線を介して空調機30に供給される電力量であるが、演算部によって、これを消費電力量に変換するようにしてもよい。
【0020】
これにより、監視装置10は、空調機(機器)30での消費電力量の実推移データを測定する手段、測定した実推移データを管理サーバ20に送信する手段として機能する。更に、監視装置10は、管理サーバ20や決済サーバ50等から滞納利用料等の各種情報を受信する手段として機能してもよい。ただし、監視装置10の機能は、これに限定されない。
【0021】
次に、本実施形態の管理サーバ20は、汎用のコンピュータであってよく、演算部(例えば、CPU等のプロセッサ)、記憶部(例えば、ROMやRAM等のメインメモリ、HDDやSSD等のストレージ)、通信部(通信インターフェイス)等を備える。
【0022】
管理サーバ20の演算部は、監視装置10や決済サーバ50等の他の端末装置から通信部を介して受信した各種情報から、記憶部に格納されたプログラムやデータに基づき所定の演算を行う。更に、演算部は、演算結果から生成される各種情報を監視装置10や決済サーバ50等に出力する。
【0023】
プログラムやデータを用いた演算部での処理により、本実施形態に係る管理サーバ20は、例えば、図2に示される手段として機能する。より詳しくは、図2に示されるように、管理サーバ20は、通信手段21、滞納可能性判定手段22、停止猶予ポイント加点手段23、空調機(機器)30の停止判定手段24として機能する。
【0024】
通信手段21は、監視装置10で測定された実推移データを受信する手段を含む。また、滞納可能性判定手段22は、図3に示されるように、監視装置10から受信した前記実推移データと基準推移データとを比較する。ここで、「基準推移データ」とは、例えば、利用料の滞納可能性が低い状況のような標準的な状況を仮定し、そのような状況下で機器が稼働する場合に測定され得る消費電力量の推移データを言う。
【0025】
なお、図3に示されるように、実推移データと基準推移データのデータ区間は1日であるが、これに限られない。例えば、実推移データと基準推移データのデータ区間が1週間や1カ月のように、より長期間であってもよい。なお、本実施形態の基準推移データは、管理サーバ20の記憶部に記憶されている。
【0026】
更に、滞納可能性判定手段22は、実推移データと基準推移データとの比較によって双方の乖離度を算出する。乖離度の算出方法は、特に限定されるものではないが、同時刻での実推移データの消費電力量と基準推移データの消費電力量との差を求め、これを全ての時刻に渡って足し合わせるなどの態様が挙げられる。
【0027】
また、滞納傾向のある顧客の空調機30の稼働状況において、通常の営業時間帯である朝(例えば、9時)から夕方(例えば、18時)に掛けて空調機30が稼働せずに消費電力量が低い一方、営業時間外である夜中に空調機30が稼働し消費電力量が高まるなどの推移が測定され得る。そのため、図4に示されるように、実推移データにおける消費電力量の高い時間帯(又は消費電力量の低い時間帯)と、基準推移データにおける消費電力量の高い時間帯(又は消費電力量の低い時間帯)との重複度合いによって、乖離度の高低を求めてもよい(消費電力量の高い(低い)時間帯の重複度合いが小さければ、乖離度が高く、消費電力量の高い(低い)時間帯の重複度合いが大きければ、乖離度が低い。)。
【0028】
更に、滞納可能性判定手段22は、算出した乖離度に基づき、空調機(機器)30の利用料の滞納可能性を判定する。滞納可能性の判定方法は、特に限定されるものではないが、得られた乖離度と所定の閾値とを比較し、乖離度が閾値を上回る場合、滞納可能性があると判定してもよい。その際、滞納可能性の有無自体を判定してもよいし、例えば、「滞納可能性が50%である」のように、滞納可能性の数値を判定してもよい。
【0029】
ところで、基準推移データは、予めパターン化された電力量の推移データであってもよい。また、管理サーバ20は、各事業所(各利用者)において、過去に測定された空調機30の消費電力量の推移に基づき、基準推移データを生成してもよい。基準推移データの生成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、同じ時間スケール(例えば、1日)で測定された過去の推移データを複数抽出し(例えば、過去10日分の推移データを抽出し)、各時刻の消費電力量の平均値から基準推移データを生成するなどの態様が挙げられる。前記方法によれば、各事業所(各利用者)における空調機30(機器)の使用傾向に応じた基準推移データを生成することができる。その結果、利用料の滞納可能性をより正確に判定することができる。
【0030】
更に、管理サーバ20は、判定された滞納可能性を参照して、当該空調機30を使用する顧客の信用度(与信)情報を生成してもよい。得られた与信情報は、利用料の滞納が実際に生じた場合の空調機(機器)30の稼働の停止タイミングの判定や、当該顧客が別の事業所を開設する際に、他の機器のリース等を行うか否かの判定等に用いられる。
【0031】
次に、停止猶予ポイント加点手段23は、例えば、決済サーバ50から、空調機(機器)30の利用料が支払期限内に支払われた旨の情報を受信した場合、空調機(機器)30の停止猶予ポイントを加える。本実施形態の場合、停止猶予ポイント加点手段23は、管理サーバ20の記憶部に構築されるデータテーブルの当該顧客のレコードに停止猶予ポイントを加える。
【0032】
次に、空調機(機器)30の停止判定手段24は、空調機(機器)30の利用料が滞納された際、蓄積された停止猶予ポイントに基づき、空調機(機器)30を停止するか否かを判定する。空調機(機器)30を停止するか否かの判定方法は、特に限定されるものではないが、例えば、最初の滞納時に停止猶予ポイントの有無に応じて空調機(機器)30の停止を判定するなどの態様が挙げられる。
【0033】
また、停止猶予ポイントの数に対応する滞納猶予期間が定められ、当該猶予期間の経過を待って空調機(機器)30を停止するよう判定してもよい。更に、管理サーバ20が、事前に利用料の滞納が生じる旨の情報を受信した場合も、停止猶予ポイントを加点してもよい。このように、停止猶予ポイントに基づき、空調機(機器)30を停止するか否かを判定することで、顧客の資金繰りに応じて、柔軟に対応することができる。
【0034】
停止判定手段24が、空調機(機器)30を停止すると判定する場合、通信手段21は、監視装置10に空調機(機器)30の停止指示信号を送信する。停止指示信号を受信した監視装置10は、空調機(機器)30の制御部に停止信号を送信する。これにより、例えば、顧客から滞納された利用料の支払があるまで、空調機(機器)30の稼働が停止される。
【0035】
ここで、空調機(機器)30の利用者等が、銀行やコンビニエンスストアで滞納利用料を支払うと、滞納利用料の支払情報が決済サーバ50から管理サーバ20に送信される。また、管理サーバ20は、監視装置10に滞納利用料の支払情報を送信すると共に、監視装置10は、空調機(機器)30の停止を解除する。これにより、空調機(機器)30が稼働可能な状態になる。更に、夜間であっても、コンビニストア等で滞納利用料が支払われれば、タイムリーに空調機(機器)30の稼働が再開する。
【0036】
[動作]
次に、図5を参照して、本実施形態に係る機器監視システム1の動作を説明する。ここで、図5は、機器監視システム1の動作を示すフローチャートである。図5に示されるように、監視装置10が、空調機(機器)30での消費電力量を測定する(S11)。続いて、監視装置10は、測定された消費電力量に基づく実推移データを管理サーバ20に送信する(S12)。
【0037】
監視装置10から実推移データを受信した管理サーバ20は、実推移データと基準推移データとを比較する(S13)。続いて、管理サーバ20は、実推移データと基準推移データとの比較結果に基づき、双方の乖離度を算出する(S14)。更に、管理サーバ20は、算出した乖離度に基づき、空調機(機器)30の利用料の滞納可能性を判定する(S15)。
【0038】
次に、管理サーバ20は、空調機(機器)30の利用料の支払期限内に、例えば、決済サーバ50から支払情報を受信しない場合、利用料が滞納されたと判定する(S16)。利用料が滞納された場合、記憶部に記憶された顧客の停止猶予ポイントを参照して、空調機(機器)30の稼働を停止するか否かを判定する(S17)。
【0039】
次に、管理サーバ20は、空調機(機器)30の稼働を停止すると判定する場合、空調機(機器)30の停止指示信号を監視装置10に送信する(S18)。最後に、停止指示信号を受信した監視装置10は、空調機(機器)30に停止信号を送信する(S19)。これにより、顧客から滞納された利用料の支払があるまで、空調機(機器)30の稼働が停止される。
【0040】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明した。ただし、前述の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定する趣旨で記載されたものではない。本発明には、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るものを含み得る。また、本発明にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1…機器監視システム
10…監視装置
20…管理サーバ
30…空調機(機器)
50…決済サーバ
図1
図2
図3
図4
図5