(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082001
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230606BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038253
(22)【出願日】2023-03-13
(62)【分割の表示】P 2021124136の分割
【原出願日】2017-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土江 隆一
(72)【発明者】
【氏名】東海林 孝年
(57)【要約】 (修正有)
【課題】種々の情報処理を行い、施設状況に関する有意義な情報を示すことが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、一の施設に関する施設情報を取得する施設情報取得部と、一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出する到着時刻算出部と、到着予想時刻及び施設情報に基づいて、一の施設の状況を示す施設状況情報を生成する施設状況情報生成部と、生成した施設状況情報に基づいて、当該対象時刻から当該対象施設に滞在することを条件とし、当該対象施設に滞在することを推奨する度合である滞在推奨度を評価する滞在推奨度評価部と、生成した施設状況情報を提示する提示部と、移動体の対象施設への移動案内を行うナビゲーション機能部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の施設に関する施設情報を取得する施設情報取得部と、
前記一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出する到着時刻算出部と、
前記到着予想時刻及び前記施設情報に基づいて、前記一の施設の状況を示す施設状況情報を生成する施設状況情報生成部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設に関する情報処理を行う情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特定の対象物に関する種々の情報を入手して、これらの情報を用途に応じて取捨選択する情報処理技術が知られている。例えば、特許文献1には、利用者の入力を基に1つ以上のデータベースを同時並列に検索する検索並列化装置を含む情報検索装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年においては、例えば自動車などの車両には、目的地への当該車両の移動を案内するナビゲーション装置が搭載されることが一般化している。また、例えばスマートフォンなどの携帯端末用のアプリケーションとして、目的地への歩行者の移動を案内するナビゲーションプログラムが知られている。これによって、ユーザ(例えば車両の運転者やスマートフォンの使用者)は、特定の施設を目的地として指定することで、当該施設までの移動経路や所要時間などを把握することができる。
【0005】
ここで、ユーザが目的地として指定する施設においては、例えば混雑度など、時間毎に状況が変化することが考えられる。従って、例えば、当該施設で有意義な時間を過ごすことを考慮すると、ユーザは、当該施設の状況を把握できることが好ましい。
【0006】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、種々の情報処理を行い、施設状況に関する有意義な情報を示すことが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、一の施設に関する施設情報を取得する施設情報取得部と、一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出する到着時刻算出部と、到着予想時刻及び施設情報に基づいて、一の施設の状況を示す施設状況情報を生成する施設状況情報生成部と、を備えることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例1に係る情報処理装置のブロック図である。
【
図2A】実施例1に係る情報処理装置の施設情報取得部のブロック図である。
【
図2B】実施例1に係る情報処理装置の施設状況情報生成部のブロック図である。
【
図3A】実施例1に係る情報処理装置の施設情報取得部が取得する情報の例を模式的に示す図である。
【
図3B】実施例1に係る情報処理装置の施設情報取得部が取得する情報の例を模式的に示す図である。
【
図3C】実施例1に係る情報処理装置によって取得及び生成される情報の例を模式的に示す図である。
【
図4A】実施例1に係る情報処理装置の滞在推奨度評価部のブロック図である。
【
図4B】実施例1に係る情報処理装置が付与する滞在満足度の評価点を示すテーブルを模式的に示す図である。
【
図4C】実施例1に係る情報処理装置が生成する推奨情報の例を模式的に示す図である。
【
図5】実施例1に係る情報処理装置による動作フローを示す図である。
【
図6】実施例2に係る情報処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例0010】
図1は、実施例1に係る情報処理装置10のブロック図である。本実施例においては、情報処理装置10は、外部のデータベース(外部データベース)20にアクセス可能なように構成されている。例えば、情報処理装置10は、データベース20を含む外部の情報源にアクセスする通信機能を有する。情報処理装置10は、当該データベース20から情報を取得し、また、情報処理装置10の内部に記憶されている情報を参照しつつ、種々の情報に対して情報処理を行う。
【0011】
本実施例においては、情報処理装置10は、移動体(図示せず)の移動案内を行うナビゲーション装置として機能する。例えば、移動体は、自動車やバイク、自転車などの車両である。この場合、情報処理装置10は、当該車両に搭載され、当該車両の目的地までの走行案内を行うカーナビゲーションシステムである。また、例えば、移動体は、歩行者であってもよい。この場合、情報処理装置10は、当該歩行者が携帯し、当該歩行者の目的地までの歩行案内を行うアプリケーションがインストールされたスマートフォンである。
【0012】
情報処理装置10は、情報処理の対象となる施設(対象施設、一の施設)に関する少なくとも1つの情報(施設情報)を取得する施設情報取得部11を有する。本実施例においては、施設情報取得部11は、ユーザ(例えば車両の搭乗者やスマートフォンの使用者)が移動しようとしている目的地に対応する施設を取得対象施設とし、当該対象施設に関する情報を取得する。なお、施設情報取得部11は、複数の対象施設の各々に関する施設情報を取得してもよい。
【0013】
本実施例においては、情報処理装置10は、ユーザから当該対象施設を指定(選択)する入力操作を受付ける入力操作受付部(図示せず)を有する。例えば、当該入力操作受付部は、タッチパネル式のディスプレイ、ボタン及びマイクなどである。
【0014】
情報処理装置10は、対象施設までの移動体の移動経路を探索する経路探索部12を有する。本実施例においては、情報処理装置10は、移動体の現在地を示す情報(現在地情報)を取得する位置情報取得部(図示せず)を有する。例えば、当該位置情報取得部は、GPS(Global Positioning System)受信機を有し、移動体の位置を示す緯度及び経度を算出する。経路探索部12は、当該位置情報取得部から得た移動体の現在地から対象施設までの移動経路を所定の条件に従って探索する。
【0015】
情報処理装置10は、移動体の対象施設までの到着予想時刻を算出する到着時刻算出部13を有する。本実施例においては、到着時刻算出部13は、経路探索部12が探索した移動経路に従って所定の速度で移動体が移動した場合の対象施設までの所要時間を算出する。そして、到着時刻算出部13は、現在時刻及び当該所要時間に基づいて移動体が対象施設に到着することが予想される時刻を算出する。
【0016】
例えば、到着時刻算出部13は、経路探索部12から移動経路に関する情報を取得した後、当該移動経路に沿って移動した場合の対象施設までの所要時間を算出する。そして、到着時刻算出部13は、出発時刻(例えば、経路探索部12から経路情報を取得した時刻又はユーザから指定された時刻)を定め、対象施設までの所要時間を元に到着予想時刻を算出する。
【0017】
情報処理装置10は、到着時刻算出部13によって算出された到着予想時刻に基づいて所定の時刻を対象時刻として設定し、施設情報取得部11が取得した施設情報に基づいて、当該対象時刻以降の対象施設の状況を示す施設状況情報を生成する施設状況情報生成部14を有する。施設状況情報生成部14は、例えば、移動体が対象施設に到着する時刻及びその後所定時間が経過するまでの間に予測される対象施設の状況を示す情報を生成する。
【0018】
なお、施設状況情報生成部14が設定する対象時刻は、到着予想時刻及び到着後の施設内の移動時間(例えば駐車場に到着してから入口までの所要時間)などに基づいて定められることができる。例えば、当該対象時刻は、到着予想時刻であってもよいし、到着予想時刻から所定時間経過後の時刻であってもよい。
【0019】
情報処理装置10は、施設状況情報生成部14が生成した施設状況情報に基づいて、当該対象時刻から当該対象施設に滞在することを条件とし、当該対象施設に滞在することを推奨する度合である滞在推奨度を評価する滞在推奨度評価部15を有する。例えば、滞在推奨度評価部15は、当該到着予想時刻に当該対象施設に到着し、当該対象時刻から当該対象施設に所定時間滞在した場合の予想満足度を評価する。また、滞在推奨度評価部15は、当該予想満足度に基づいて当該対象施設での滞在推奨度を判定する。
【0020】
情報処理装置10は、施設状況情報生成部14が生成した施設状況情報を提示する提示部16を有する。提示部16は、ユーザに対し、施設状況情報を表示や音声出力などによって提示する。例えば、提示部16は、ディスプレイに施設状況情報を表示する表示データを生成する。なお、提示部16は、当該施設状況情報に加え、滞在推奨度評価部15が評価した対象施設の滞在推奨度を提示してもよい。
【0021】
情報処理装置10は、移動体の対象施設への移動案内を行うナビゲーション機能部17を有する。例えば、ナビゲーション機能部17は、経路探索部12が探索した対象施設への経路に沿って移動体の移動を案内する処理を行う。
【0022】
また、情報処理装置10は、情報処理装置10内に対象施設を含む複数の施設に関する施設情報をデータベース(内部データベース)18として有する。施設情報取得部11は、データベース18から対象施設の施設情報を施設データ(内部施設データ)DT1として取得する。また、本実施例においては、施設情報取得部11は、データベース20から施設データ(外部施設データ)DT2を取得する。
【0023】
図2Aは、施設情報取得部11のブロック図である。施設情報取得部11は、対象施設の施設情報(施設データDT1及びDT2)を取得するためにデータベース内を検索するデータ検索部11Aを有する。データ検索部11Aは、データベース18内のデータ検索を行う内部データ検索部11A1と、データベース20内のデータ検索を行う外部データ検索部11A2とを有する。外部データ検索部11A2は、例えばインターネットを介してデータベース20にアクセスし、データベース20内のデータ検索を行う。
【0024】
また、施設情報取得部11は、内部データ検索部11A1が検索したデータ(例えば施設データDT1)及び外部データ検索部11A2が検索したデータ(例えば施設データDT2)をマージするデータマージ部11Bを有する。本実施例においては、データマージ部11Bは、内部データ検索部11A1によって検索されたデータ及び外部データ検索部11A2によって検索されたデータに対し、重複する部分の一方(例えば古いデータ)を除去しつつ両者を併合したマージデータを生成する。
【0025】
また、
図2Bは、施設状況情報生成部14のブロック図である。施設状況情報生成部14は、施設状況情報を生成する対象となる時刻(対象時刻)を設定する対象時刻設定部14Aを有する。また、施設状況情報生成部14は、対象時刻設定部14Aによって設定された対象時刻以降の対象施設の状況を予測する施設状況予測部14Bを有する。
【0026】
本実施例においては、対象時刻設定部14Aは、到着時刻算出部13(
図1)が算出した対象施設までの到着予想時刻に基づいて所定の時刻を対象時刻として設定する。施設状況予測部14Bは、施設情報取得部11が取得した施設情報(本実施例においてはデータマージ部11Bが生成したマージデータ)を参照し、対象時刻設定部14Bが設定した対象時刻及びその後所定時間の対象施設の状況を予測する。施設状況予測部14Bは、当該予測した施設状況を示す情報を施設状況情報として生成する。
【0027】
図3Aは、施設情報取得部11の内部データ検索部11A1がデータベース18から検索した施設情報(施設データDT1)の例を模式的に示す図である。
図3Bは、施設情報取得部11の外部データ検索部11A2がデータベース20から検索した施設情報(施設データDT2)の例を模式的に示す図である。また、
図3Cは、施設情報取得部11が取得する施設情報及び施設状況情報生成部14が生成する施設状況情報の例を模式的に示す図である。
【0028】
まず、
図3A及び
図3Bに示すように、例えば、施設情報取得部11は、施設情報として、データベース18及び20の両方から、対象施設の名称である施設名NA、対象施設の分類であるカテゴリCA及び対象施設の位置情報である位置POに関する情報を取得する。従って、本実施例においては、施設名NA、カテゴリCA及び位置POに関する情報は、
図3Cに示すように、データマージ部11Bによってその一方(例えば古い情報)が除去される。
【0029】
また、
図3Aに示すように、内部データ検索部11A1が対象施設の営業時間OPに関する情報をデータベース18のみから検索した場合を考える。この場合、データマージ部11Bは、
図3Cに示すように、この営業時間OPに関する情報を施設情報として取得するマージ処理を行う。
【0030】
また、
図3Bに示すように、外部データ検索部11A2が対象施設のセール時間SA及び混雑度COに関する情報をデータベース20のみから検索した場合を考える。この場合、データマージ部11Bは、
図3Cに示すように、このセール時間SA及び混雑度COに関する情報を施設情報として取得するマージ処理を行う。
【0031】
なお、データマージ部11Bは、例えば、まず、施設名NA、カテゴリCA及び位置POに基づいて、施設データDT1と施設データDT2との照合を行う。そして、データマージ部11Bは、施設データDT1及びDT2が同一の施設に関する情報を含む場合、施設データDT1及びDT2をマージする。
【0032】
また、
図3Cに示すように、施設状況情報生成部14の対象時刻設定部14Aは、対象時刻TIとして、施設状況予測部14Bが予測する施設状況の時刻を設定する。例えば、対象時刻設定部14Aは、到着予想時刻以降の所定の時刻を対象時刻TIとして設定する。
【0033】
そして、施設状況予測部14Bは、施設情報取得部11が取得した施設情報を元に、対象時刻TI以降の対象施設の状況を予測する。また、施設状況予測部14Bは、当該予測した施設状況を示す施設状況情報SIを生成する。
【0034】
例えば、施設情報取得部11は、名称AAA及びBBBを施設名NAとする2つのショッピングモールを対象施設として、当該ショッピングモールAAA及びBBBに関する営業時間OP、セール時間SA及び混雑度COを示す施設情報を取得する。
【0035】
そして、施設状況情報生成部14は、到着予想時刻を元に対象時刻TIを設定し、この対象時刻TI以降のショッピングモールAAA及びBBBの滞在可能時間、予測される混雑度を施設状況情報SIとして生成する。また、施設状況情報生成部14は、施設状況情報SIとして、ショッピングモールAAA及びBBBの対象時刻TI以降の時間がセール時間と重なるか否かを示す情報を生成する。
【0036】
なお、施設情報取得部11が取得する施設情報は、
図3Cに示した情報に限定されない。例えば、施設情報取得部11は、施設情報として、対象施設の近傍の気候(例えば天気や気温)に関する情報を取得してもよい。
【0037】
また、例えば、施設情報取得部11は、対象施設の混雑度について、リアルタイムの混雑情報や、時間毎の混雑度の過去の統計情報を取得してもよい。また、例えば、施設情報取得部11は、対象施設の混雑度について、リアルタイムの混雑度及び当該混雑度が所定以下となる時刻に関する情報を取得してもよい。
【0038】
また、施設情報取得部11は、対象施設の営業時間や混雑度のみならず、対象施設の周辺の他の施設に関する情報、例えば対象施設の周辺に位置しかつ当該対象施設と同様のカテゴリに分類される他の施設、当該他の施設の営業時間及び混雑度に関する情報を取得してもよい。また、施設情報取得部11は、例えば、対象施設のセール時間のみならず、対象施設で催行されるイベントの情報(例えばイベント催行時間)を施設情報として取得してもよい。
【0039】
また、施設状況情報生成部14の対象時刻設定部14Aが設定する対象時刻TIは、到着予想時刻に基づいていればよい。また、施設状況情報生成部14が生成する施設状況情報SIは、対象時刻TI以降の所定の時間における情報であればよい。例えば、施設状況情報生成部14は、対象時刻TIから数時間の間の情報を施設状況情報SIとして生成してもよく、また、対象施設の閉店時刻までの情報を施設状況情報SIとして生成してもよい。また、施設状況情報生成部14は、ユーザから対象施設での滞在時間に関する情報を取得し、これに基づいた時刻までの施設状況情報SIを生成してもよい。
【0040】
また、施設状況情報生成部14は、施設状況予測部14Bによって、対象時刻TI以降すなわち所定時間後における施設状況情報SIを生成する場合について説明した。しかし、例えば、移動体が対象施設から所定距離以下の場所に位置している場合、施設状況予測部14Bは、施設情報取得部11が取得した施設情報に基づいて、現在の施設状況を施設状況情報SIとして生成してもよい。すなわち、施設状況情報生成部14は、移動体が既に対象施設(目的地)の周辺に位置している場合は、対象時刻TIに関わらず現在の施設状況を施設状況情報SIとして生成してもよい。
【0041】
図4Aは、滞在推奨度評価部15のブロック図である。本実施例においては、滞在推奨度評価部15は、施設状況情報生成部14が設定した対象時刻TI以降に対象施設に滞在した場合に予想される満足度を評価する滞在満足度評価部15Aを有する。本実施例においては、滞在満足度評価部15Aは、施設状況情報生成部14が生成した施設状況情報SIの項目毎に滞在満足度の評価点を付与する満足度評価テーブルを有し、当該テーブルに基づいて施設状況情報SIの滞在満足度を評価する。
【0042】
また、滞在推奨度評価部15は、滞在満足度評価部15Aが付与した滞在満足度の評価点に基づいて対象施設での滞在を推奨する推奨度を判定する滞在推奨度判定部15Bを有する。滞在推奨度判定部15Bは、評価された滞在満足度に基づいて滞在推奨度を複数のレベルに分類する。
【0043】
また、滞在推奨度評価部15は、滞在推奨度判定部15Bによって判定された滞在推奨度に基づいて、対象施設での滞在を推奨するか否かを示す情報である推奨情報を生成する推奨情報生成部15Cを有する。例えば、推奨情報生成部15Cは、所定のレベル以上の滞在推奨度であると判定された場合には対象施設での滞在を推奨することを促す情報を推奨情報として生成する。一方、推奨情報生成部15Cは、他のレベルの滞在推奨度であると判定された場合には、例えば、対象施設とは異なる他の施設を推奨すること、又は他の時間帯(時間範囲)を推奨することを促す情報を推奨情報として生成する。
【0044】
図4Bは、滞在満足度評価部15Aが有する満足度評価テーブルの例を示す図である。滞在満足度評価部15Aは、施設状況情報SIの項目毎に、滞在満足度を評価する個別評価点SCを付与する。例えば、
図4Bに示すように、滞在可能時間が0時間、すなわち到着時には対象施設が営業時間外となっている場合、この滞在可能時間を示す施設状況情報SIには0点の個別評価点SCを付与する。同様に、滞在満足度評価部15Aは、滞在可能時間や混雑度、セール時間などの施設状況情報SIの各項目に対して個別評価点SCを付与する。
【0045】
図4Cは、滞在推奨度判定部15Bによる推奨度判定テーブル及びこれに基づいて推奨情報生成部15Cによって生成される推奨情報の例を示す図である。例えば、滞在推奨度判定部15Bは、滞在満足度評価部15Bが付与した個別評価点SCの平均値である平均評価点AVに基づいて、滞在推奨度REを3つのレベルに分類する。
【0046】
例えば、滞在推奨度判定部15Bは、平均評価点AVが1.5点を超える場合は、高レベルの滞在推奨度REを有する対象施設であると判定する。また、滞在推奨度判定部15Bは、平均評価点AVが1点~1.5点の範囲内である場合は中レベルの滞在推奨度RE、1点未満の場合は低レベルの滞在推奨度REであると判定する。このように、滞在推奨度評価部15は、対象時刻TI以降に対象施設に滞在することに対する推奨度である滞在推奨度REを示す推奨度情報を生成する。
【0047】
また、推奨情報生成部15Cは、滞在推奨度REに基づいて、対象時刻TI以降に対象施設に滞在することを推奨するか否かを示す推奨情報SUを生成する。例えば、滞在推奨度REが高レベルであると判定された場合、対象時刻TI以降に対象施設に滞在することを推奨する推奨情報SUを生成する。
【0048】
また、本実施例においては、推奨情報生成部15Cは、滞在推奨度REが中レベルであると判定された場合、対象施設の他の時間帯又は対象施設の周辺の他の施設に関する周辺施設情報を推奨情報SUとして生成する。また、本実施例においては、推奨情報生成部15Cは、滞在推奨度REが低レベルであると判定された場合、周辺施設情報を生成した上で、他の施設又は時間帯を推奨する情報を推奨情報SUとして生成する。
【0049】
図5は、情報処理装置10による動作フロー(情報処理フロー)を示す図である。情報処理装置10は、ユーザが目的地を指定することで動作を開始する。まず、施設情報取得部11は、当該目的地を対象施設とし、当該対象施設に関する少なくとも1つの施設情報を取得する(ステップS11)。次に、到着時刻算出部13は、対象施設までの移動体の到着予想時刻を算出する(ステップS12)。
【0050】
次に、施設状況情報生成部14は、到着予想時刻に基づいて所定の時刻を対象時刻TIとして設定し、当該対象時刻TI以降の対象施設の状況を示す施設状況情報SIを生成する(ステップS13)。また、滞在推奨度評価部15は、対象時刻TI以降に対象施設に滞在することに対する推奨度である滞在推奨度REを評価する(ステップS14)。
【0051】
続いて、提示部16は、ユーザに対し、施設状況情報SI(及び滞在推奨度RE)を提示する(ステップS15)。次に、ナビゲーション機能部17は、ユーザの指定に基づいて、対象施設までの移動を案内する(ステップS16)。
【0052】
このように、本実施例においては、情報処理装置10は、施設状況情報生成部14によって移動体が対象施設に到着する頃の当該対象施設の状況を示す情報を生成する。従って、ユーザは、目的地となる施設に到着した際に当該施設がどのような状況にあるかを容易に予測することができる。
【0053】
また、施設情報取得部11は、施設情報として、対象施設の混雑度COを示す情報を取得する。従って、例えば、施設状況情報生成部14は、対象施設における到着時の施設内混雑度や駐車場混雑度など、ユーザにとって有益な情報を生成することができる。
【0054】
また、施設情報取得部11は、施設情報として、対象施設のセール時間SAなど、対象施設でのイベント催行時間に関する情報を取得する。また、施設状況情報生成部14は、施設状況情報SIとして、対象時刻TI以降の時間が対象施設のイベント催行時間と重なるか否かを示す情報を生成する。従って、対象施設に滞在した際の有益な情報をユーザに提供することができる。
【0055】
また、情報処理装置10は、対象時刻TI以降に対象施設に滞在することに対する推奨度REを示す推奨度情報を生成する滞在推奨度評価部15を有する。従って、例えば、ユーザは、対象施設に向かって移動するか否か、また対象施設にいつ頃訪問するかなどを容易に判断することができる。
【0056】
また、施設状況情報取得部11は、施設情報として、対象施設の周辺の他の施設に関する情報を取得する。また、滞在推奨度評価部15は、対象施設における推奨度REが所定以下の場合、当該他の施設の情報を含む周辺施設情報を生成する。これによって、ユーザに対し、対象施設の周辺の情報を含めた有益な情報を提供することができる。
【0057】
なお、本実施例においては、情報処理装置10がナビゲーション装置に実装される場合について説明した。しかし、情報処理装置10は、ナビゲーション装置以外の他の装置として機能していてもよい。例えば、情報処理装置10は、ナビゲーション装置と連携して施設状況情報を生成する他の装置に実装されてもよい。
【0058】
図6は、実施例1の変形例に係る情報処理装置10Aのブロック図である。本実施例においては、情報処理装置10Aは、ナビゲーション装置40に接続されたサーバに実装されている。また、情報処理装置10Aは、ナビゲーション装置40とともに情報処理システム30を構成する。
【0059】
換言すれば、情報処理システム30は、情報処理装置10A及びナビゲーション装置40からなる。本変形例においては、情報処理装置10Aは、情報処理装置10と同様に、内部にデータベース18を有し、また、外部のデータベース20にアクセスする通信機能を有する。
【0060】
本変形例においては、情報処理装置10Aは、情報処理装置10と同様の施設情報取得部11、到着時刻算出部13、施設状況情報生成部14及び滞在推奨度評価部15を有する。また、本変形例においては、ナビゲーション装置40は、情報処理装置10と同様の施設情報取得部11、経路探索部12、提示部16及びナビゲーション機能部17を有する。
【0061】
また、ナビゲーション装置40は移動体に搭載され、情報処理装置10Aは当該移動体の外部に設置されることができる。また、例えば、情報処理装置10Aは、例えば、ナビゲーション装置40との間で通信を行う。
【0062】
本変形例においては、例えば、ユーザは、ナビゲーション装置40を操作し、ナビゲーション装置40に対して対象施設の指定を行う。情報処理装置10Aは、当該指定された対象施設に関する情報を受信し、さらにデータベース18及び20から施設情報を取得する。また、ナビゲーション装置40は、経路探索部12によって対象施設までの移動経路を探索し、この移動経路に関する情報を情報処理装置10Aに送信する。
【0063】
また、情報処理装置10Aは、到着時刻算出部13によって対象施設までの移動体の到着予想時刻を算出する。そして、施設状況情報生成部14は施設状況情報SIを生成し、滞在推奨度評価部15は滞在推奨度REを評価する。換言すれば、本変形例においては、情報処理装置10Aは、例えば、
図5に示すステップS11~S14を実行する。
【0064】
そして、情報処理装置10Aは、施設状況情報生成部14が生成した施設状況情報SI、滞在推奨度評価部15が評価又は生成した滞在推奨度RE及び推奨情報SUを、ナビゲーション装置40に送信する。ナビゲーション装置40は、提示部16によって、移動体のユーザに対して上記した情報を提示する。また、ナビゲーション装置40は、ユーザの選択に応じ、ナビゲーション機能部17によって対象施設までの移動案内を行う。
【0065】
このように、情報処理装置10Aは、到着予想時刻を算出するための移動経路を外部(ナビゲーション装置40)から取得してもよい。また、情報処理装置10Aが提示部16を有さず、施設状況情報生成部14が生成した施設状況情報SIの提示を外部に命令してもよい。また、情報処理装置10Aが移動体の外部に設けられていてもよい。
【0066】
また、本実施例及びその変形例においては、情報処理装置10及び10Aが滞在推奨度評価部15を有する場合について説明した。しかし、情報処理装置10又は10Aには、施設状況情報生成部14が設けられていればよい。これによって、ユーザに対して到着可能な時刻における対象施設の状況を提供することができる。
【0067】
また、本実施例及びその変形例においては、情報処理装置10及び10Aが内部にデータベース18を有する場合について説明した。しかし、情報処理装置10又は10Aは、データベース18を有していなくてもよい。例えば、施設情報取得部11は、外部のデータベースのみ(例えばデータベース20のみ)から施設情報を取得してもよい。施設情報取得部11は、対象施設に関する少なくとも1つの情報を任意の検索可能な情報源から取得すればよい。
【0068】
また、本実施例及びその変形例においては、施設状況情報生成部14が対象施設までの到着予想時刻に基づいて所定の時刻を対象時刻TIとして設定し、当該対象施設における対象時刻TI以降の施設状況情報SIを生成する場合について説明した。しかし、施設状況情報生成部14は、到着予想時刻算出部13によって算出された到着予想時刻と、施設情報取得部11によって取得された施設情報と、に基づいて対象施設の施設状況情報SIを生成すればよい。これによって、ユーザにとって有益な情報が提供されることができる。
【0069】
上記したように、情報処理装置10又は10Aは、一の施設に関する施設情報を取得する施設情報取得部11と、当該一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出する到着時刻算出部13と、到着予想時刻及び施設情報に基づいて、当該一の施設の状況を示す施設状況情報SIを生成する施設状況情報生成部14とを備えている。従って、種々の情報処理を行い、施設状況に関する有意義な情報を示すことが可能な情報処理装置10及び10Aを提供することができる。
【0070】
また、本発明は、例えば
図5に示すステップを経ることで、情報処理方法として実施することができる。例えば、本発明に係る情報処理方法は、一の施設に関する施設情報を取得するステップS11と、当該一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出するステップS12と、到着予想時刻及び施設情報に基づいて、当該一の施設の状況を示す施設状況情報SIを生成するステップS13とを含む。これによって、種々の情報処理を行い、施設状況に関する有意義な情報を示すことが可能な情報処方法を提供することができる。
【0071】
また、本発明は、コンピュータを情報処理装置10又は10Aとして機能させるプログラムとして実施することができる。例えば、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、一の施設に関する施設情報を取得する施設情報取得部11と、当該一の施設までの移動体の到着予想時刻を算出する到着時刻算出部13と、到着予想時刻及び施設情報に基づいて、当該一の施設の状況を示す施設状況情報SIを生成する施設状況情報生成部14として機能させる。従って、種々の情報処理を行い、施設状況に関する有意義な情報を示すことが可能なプログラムを提供することができる。