(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082007
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】移動体管理装置、移動体管理方法、移動体管理システム、および、移動体管理装置用プログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20230606BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20230606BHJP
G08G 1/137 20060101ALI20230606BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20230606BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20230606BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230606BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20230606BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/00 D
G08G1/137
G09B29/10 A
G16Y40/60
G16Y20/20
G16Y10/40
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038465
(22)【出願日】2023-03-13
(62)【分割の表示】P 2018167535の分割
【原出願日】2018-09-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】吉田 徹也
(72)【発明者】
【氏名】嶋崎 大樹
(72)【発明者】
【氏名】谷田部 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】亀本 佳孝
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ナビゲーション装置と管理端末装置とにおいて、生成されたルート情報からルートを表示させる移動体管理装置等を提供する。
【解決手段】移動体が出発する出発地点、および、移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を取得しS1、移動体のナビゲーション装置用に、出発地点および訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得しS2、移動体の管理者が使用する管理端末装置の画面の表示用に、第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得しS3、第1ルート情報をナビゲーション装置に送信しS4、第2ルート情報を管理端末装置に送信するS6。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体が出発する出発地点、および、当該移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を取得する地点情報取得手段と、
前記移動体のナビゲーション装置用に、前記出発地点および前記訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得する第1ルート情報取得手段と、
前記移動体の管理者が使用する管理端末装置の画面の表示用に、前記第1ルートに含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得する第2ルート情報取得手段と、
前記第1ルート情報を前記ナビゲーション装置に送信する第1送信手段と、
前記第2ルート情報を前記管理端末装置に送信する第2送信手段と、
を備えることを特徴とする移動体管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、移動体管理装置、移動体管理方法、移動体管理システム、および、移動体管理装置用プログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
情報センタのサーバ装置がルートを探索して、ルート情報を車両のナビゲーション装置に提供して、車両のナビゲーションが行われるカーナビゲーションシステムがある。例えば、下記特許文献1には、情報センタのサーバ装置は、ドライバが要求する目的地までの誘導経路を、地
図DBの最新の地図データに基づき探索し、車載端末から送信される車載端末が保持する地図データのバージョン情報に基づき地図データベースを参照して、探索された誘導経路を構成する道路のうち、車載端末が保持する地図データにない道路部分があったときには、その道路部分のデータを、車載端末が保持する地図データへの追加道路のデータとして生成し、追加道路のデータを車載端末へ送信するカーナビゲーションシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の車両を運用している事業会社においては、事業会社の管理者が、管理端末装置において、出発地点から目的の訪問地点を巡り最終の地点までの地点の順序を示すコースを設定した上で、車両がどのような道路を通るのかのルートを車両に搭載されたナビゲーション装置に指定する場合がある。ナビゲーション装置の表示画面にルートを表示させる場合、地図データのリンク情報に基づき、生成されたルート情報からルートが表示されるが、リンク情報が異なる地図データやリンク情報を有しない地図データを表示する管理端末装置の表示画面にルートを表示させることができなかった。
【0005】
また、上記特許文献1に記載されている技術は、事業会社の管理者が車両のルートを指定して、車両を管理するものではなく、この技術を適用する場合、情報センタのサーバ装置が車両のナビゲーション装置用にルート情報を送信していたので、ナビゲーション装置用のルート情報自体では、ナビゲーション装置用の地図を有していない管理端末装置の表示画面にルートを表示させることができなかった。
【0006】
そこで本願は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、ナビゲーション装置と管理端末装置とにおいて、生成されたルート情報からルートを表示させる移動体管理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、移動体が出発する出発地点、および、当該移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を取得する地点情報取得手段と、前記移動体のナビゲーション装置用に、前記出発地点および前記訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得する第1ルート情報取得手段と、前記移動体の管理者が使用する管理端末装置の画面の表示用に、前記第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得する第2ルート情報取得手段と、前記第1ルート情報を前記ナビゲーション装置に送信する第1送信手段と、前記第2ルート情報を前記管理端末装置に送信する第2送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また請求項6に記載の発明は、地点情報取得手段が、移動体が出発する出発地点、および、当該移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を取得する地点情報取得ステップと、第1ルート情報取得手段が、前記移動体のナビゲーション装置用に、前記出発地点および前記訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得する第1ルート情報取得ステップと、第2ルート情報取得手段が、前記移動体の管理者が使用する管理端末装置の画面の表示用に、前記第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得する第2ルート情報取得ステップと、第1送信手段が、前記第1ルート情報を前記ナビゲーション装置に送信する第1送信ステップと、第2送信手段が、前記第2ルート情報を前記管理端末装置に送信する第2送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
また請求項7に記載の発明は、移動体を管理するための移動体管理装置と、前記移動体を管理する管理者が使用する管理端末装置と、前記移動体に搭載されたナビゲーション装置と、を備えた移動体管理システムにおいて、前記移動体管理装置が、移動体が出発する出発地点、および、当該移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を、前記管理端末装置から取得する地点情報取得手段と、前記ナビゲーション装置用に、前記出発地点および前記訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得する第1ルート情報取得手段と、前記管理端末装置の画面の表示用に、前記第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得する第2ルート情報取得手段と、前記第1ルート情報を前記ナビゲーション装置に送信する第1送信手段と、前記第2ルート情報を前記管理端末装置に送信する第2送信手段と、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】移動体管理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】車両管理システムの構成例を示す模式図である。
【
図3】情報処理サーバ装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】情報処理サーバ装置のデータベースに記憶されたデータの一例を示す模式図である。
【
図5】管理端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図6】ナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【
図7】情報処理サーバ装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図8】管理端末装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【
図9】管理端末装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【
図11】管理端末装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【
図12】管理端末装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【
図13】管理端末装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【
図14】ナビゲーション装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願を実施するための形態について、
図1を用いて説明する。なお
図1は、実施形態に係る移動体管理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、移動体管理装置1は、地点情報取得手段1aと、第1ルート情報取得手段1bと、第2ルート情報取得手段1cと、第1送信手段1dと、第2送信手段1eと、を備えて構成されている。
【0013】
移動体管理装置1は、所定の事業会社が保有する複数の移動体の情報を管理している。事業会社の管理者の管理端末装置が、ネットワークを介して、移動体管理装置1に接続して、移動体の管理情報を表示させたり、移動体が移動する地点のコースを設定したり、複数の移動体の情報を操作したりする。管理端末装置は、例えば、事業会社に設置されたパーソナルコンピュータ等の端末装置である。
【0014】
この構成において地点情報取得手段1aは、移動体が出発する出発地点、および、当該移動体が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を取得する。移動体管理装置1は、例えば、管理端末装置からの出発地点、および、少なくとも1つの訪問地点の入力を取得する。
【0015】
移動体の一例として、例えば、自動車、自転車、人、鉄道、船舶、航空機等が挙げられる。移動体が出発する出発地点は、例えば、事業会社の車両の保管場所、事業会社の営業所、荷物を運び出す工場等が挙げられる。移動体が訪問する訪問地点は、例えば、営業先、荷物を積み下ろす場所等の目的地である。なお、訪問地点を巡回して、出発地点に戻ってくる場合、最終の訪問地点(終着地点)は、出発地点である。出発地点、第1訪問地点、第2訪問地点、・・・、最終の訪問地点を、訪問のコースとする。
【0016】
訪問地点が1つの場合、目的地が1つで、この第1訪問地点が最終の訪問地点となる。出発地点および第1訪問地点が、訪問コースとなる。
【0017】
訪問地点が2つの場合、目的地が2つで、移動体は、第1訪問地点を経由して、最終の第2訪問地点に到着する。出発地点、第1訪問地点、および、第2訪問地点がが、訪問コースとなる。なお、出発地点に戻ってくる場合、最終の第2訪問地点と、出発地点とが同じになる。
【0018】
第1ルート情報取得手段1bは、移動体のナビゲーション装置用に、出発地点および訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得する。
【0019】
移動体管理装置1は、例えば、取得した出発地点から少なくとも1つの訪問地点から、出発地点から少なくとも1つの訪問地点に向かう訪問コースに沿ったルートを生成して、移動体のナビゲーション装置用に、第1ルート情報を取得する。なお、ルート生成専用の別のルート探索サーバ装置が、訪問コースに沿ったルートを生成してもよい。この場合、移動体管理装置1は、ルート探索サーバ装置から生成された第1ルート情報を取得する。
【0020】
ナビゲーション装置用の第1ルート情報は、生成されたルート上の道路のリンクIDを含んだ情報である。ここで、リンクIDは、地図データ上においてノード同士を結んだ道路の区間であるリンクのIDである。
【0021】
なお、ルート生成専用の別のルート探索サーバ装置が、訪問コースに沿ったルートを生成してもよい。この場合、移動体管理装置1は、ナビゲーション装置用に、ルート探索サーバ装置から生成された第1ルート情報を取得する。
【0022】
ナビゲーション装置は、例えば、車載用のナビゲーション装置であり、リンクIDに関連付けられた道路の情報を含む地図データを有している。ナビゲーション装置は、第1ルート情報に含まれるリンクIDに基づき、表示部に表示された地図にルートを表示する。
【0023】
第2ルート情報取得手段1cは、移動体の管理者が使用する管理端末装置の画面の表示用に、第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得する。
【0024】
移動体管理装置1は、例えば、リンクID等のリンク情報を有する地図データに基づき、第1ルート情報のルートに沿った地点列の位置情報(複数の地点の位置情報の一例)を抽出して、管理端末装置の画面の表示用に変換する。より具体的には、移動体管理装置1は、第1ルート情報のリンクIDに基づき、地図データを参照して、ルートに沿った地点列の位置情報(例えば、複数の地点の位置情報である緯度経度情報、相対的な位置情報)を算出する。
【0025】
管理端末装置の画面上には、リンク情報がない地図データに基づき、ウェブ画面地図が表示される。
【0026】
第1送信手段1dは、第1ルート情報をナビゲーション装置に送信する。移動体管理装置1は、例えば、リンク情報を含む第1ルート情報をナビゲーション装置に送信する。ナビゲーション装置は、移動体管理装置1から第1ルート情報を受信して、第1ルート情報のリンクIDに基づき、ナビゲーション装置の表示部に、ルートを表示する。
【0027】
第2送信手段1eは、第2ルート情報を管理端末装置に送信する。移動体管理装置1は、例えば、第1ルート情報のルートに沿った地点列の位置情報である第2ルート情報を管理端末装置に送信する。管理端末装置は、表示されたウェブ画面地図の中心や隅の座標や、地図の縮尺に基づき、ウェブ画面地図上に、地点列の位置情報を重畳して表示する。
【0028】
以上説明したように、実施形態に係る移動体管理装置1の動作によれば、ナビゲーション装置用のルートに対応した、管理端末装置用のルート情報を提供できる。
【実施例0029】
[1.車両管理システムSの構成および機能概要]
【0030】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、移動体の一例である車両における車両管理システムSに対して、本願を適用した場合の実施例である。
【0031】
図2は、車両管理システムSの構成例を示す模式図である。
【0032】
図2に示すように、本実施例の車両管理システムS(移動体管理システムの一例)は、事業会社の車両5(移動体の一例)を管理するために、車両管理システムSに関するサービスを提供する情報処理サーバ装置10(移動体管理装置の一例)と、事業会社側に設置される管理端末装置20と、車両5に搭載されたナビゲーション装置30と、を含んで構成される。なお、
図2では管理端末装置20を一台ずつ示しているが、車両管理システムSは複数の管理端末装置20を含んで構成されていてもよい。
【0033】
情報処理サーバ装置10は、管理端末装置20から、コース情報として、出発地点や訪問地点を受け付け、ルートを生成する。情報処理サーバ装置10は、生成したルートの修正等のため、生成したルートを管理端末装置20に送信する。情報処理サーバ装置10は、管理端末装置20からの指示に基づき、生成したルートを、ナビゲーション装置30に送信する。
【0034】
なお、情報処理サーバ装置10のルート生成機能は、ルート生成専用の別のルート探索サーバ装置で実現してもよい。この場合、情報処理サーバ装置10は、管理端末装置20から受信した出発地点や訪問地点の情報をルート探索サーバ装置に送信して、生成されたルートを受信する。
【0035】
管理端末装置20は、コースを指定するために、出発地点や訪問地点を管理者から受け付ける。管理端末装置20は、指定したコースに対して生成した指定ルートを表示部に表示して、指定ルートの修正等の操作を受け付ける。管理端末装置20は、指定ルートを移動させる車両5を管理者に選択させる。
【0036】
ナビゲーション装置30は、情報処理サーバ装置10から指定ルートを受信する。ナビゲーション装置30は、受信した指定ルートを表示する。
【0037】
ナビゲーション装置30、情報処理サーバ装置10、および、管理端末装置20は、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、およびゲートウェイ等により構築されている。
【0038】
[2.各装置の構成および機能]
(2.1 情報処理サーバ装置10の構成の構成および機能)
次に、情報処理サーバ装置10の構成および機能について、
図3および
図4を用いて説明する。
図3は、情報処理サーバ装置10の構成例を示すブロック図である。
図4は、情報処理サーバ装置10のデータベースに記憶されたデータの一例を示す模式図である。
【0039】
図3に示すように、コンピュータとして機能する情報処理サーバ装置10は、記憶部11と、通信部12と、操作部13と、表示部14と、制御部15と、を有する。
【0040】
記憶部11は、例えば、ハードディスクドライブ、シリコンディスクドライブ等により構成されている。記憶部11は、各種データベースを有する。
【0041】
図4に示すように、記憶部11は、車両IDに関連付けられて、所属する組織名、車両名、車両種別、車両ナンバー、地図のバージョン等を記憶する車両管理データベース11aが構築されている。
【0042】
また、記憶部11は、ルート探索に必要な地図データを有している。地図データには、道路に関するノードやリンクの情報が含まれる。地図データには、各リンクを特定するリンクIDに関連して、リンクの両端のノードの緯度経度の情報等が記憶されている。また、記憶部11は、ウェブ画面用の地図データを有していてもよい。
【0043】
また、記憶部11は、オペレーティングシステムおよびサーバプログラム等の各種プログラム等を記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0044】
通信部12は、ネットワークNWに接続して、管理端末装置20およびナビゲーション装置30との通信状態を制御するようになっている。
【0045】
操作部13は、例えば、キーボードおよびマウス等によって構成されている。操作部13は、オペレータからの操作指示を受け付け、その指示内容を指示信号として制御部15に出力するようになっている。
【0046】
表示部14は、例えば、液晶表示素子またはEL素子等によって構成されている。表示部14は、文字や画像等の情報を表示する。
【0047】
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、を有する。制御部15は、情報処理サ
ーバ装置10の各部の動作を制御する。制御部15は、CPUが、ROMや、RAMや、記憶部11に記憶された各種プログラムを読み出して実行する。
【0048】
(2.2 管理端末装置20の構成および機能)
次に、管理端末装置20の構成および機能について、
図5を用いて説明する。
図5は、管理端末装置20の構成例を示すブロック図である。
【0049】
図5に示すように、コンピュータとして機能する管理端末装置20は、記憶部21と、通信部22と、操作部23と、表示部24と、制御部25と、を有する。
【0050】
記憶部21は、例えば、ハードディスクドライブ、シリコンディスクドライブ等により構成されている。記憶部21は、オペレーティングシステムおよびサーバプログラム等の各種プログラム等を記憶する。
【0051】
通信部22は、ネットワークNWに接続して、情報処理サーバ装置10およびナビゲーション装置30との通信状態を制御するようになっている。
【0052】
操作部23は、操作部13のように、例えば、キーボードおよびマウス等によって構成されている。操作部23により、管理者からの操作を受け付ける。
【0053】
表示部24は、表示部14のように、例えば、液晶表示素子またはEL素子等によって構成されている。表示部24には、指定ルートが表示される。
【0054】
制御部25は、例えば、CPUと、ROMと、RAMと、を有する。制御部25は、管理端末装置20の各部の動作を制御する。制御部25は、CPUが、ROMや、RAMや、記憶部21に記憶された各種プログラムを読み出して実行する。
【0055】
(2.3 ナビゲーション装置30の構成および機能)
次に、ナビゲーション装置30の構成および機能について、
図6を用いて説明する。
【0056】
図6は、ナビゲーション装置30の構成例を示すブロック図である。
【0057】
図6に示すように、ナビゲーション装置30は、記憶部31と、通信部32と、操作部33と、表示部34と、センサ部35と、スピーカ部36と、制御部37と、を有する。
【0058】
記憶部31は、例えば、ハードディスクドライブ、シリコンディスクドライブ等により構成されており、ナビゲーション用の所定の地図バージョンの地図データ等を記憶している。記憶部31は、ナビゲーション装置30を制御するための各種プログラム等を記憶したりする。各種プログラムは、オペレーティングシステム、ナビゲーションや、音楽再生用のアプリケーションソフト等が挙げられる。なお、各種プログラムや地図データは、例えば、無線通信網等のネットワークを介して取得されるようにしてもよいし、CD、DVD等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0059】
通信部32は、ネットワークNWに接続して、情報処理サーバ装置10との通信状態を制御するようになっている。
【0060】
操作部33は、機械式の電源ボタン、音量ボタン等の各種ボタンや、表示部34がタッチパネルのようなタッチスイッチ方式の表示パネルである。
【0061】
表示部34は、例えば、液晶表示素子またはEL素子等によって構成されている。表示部34には、ルート案内情報が表示される。
【0062】
センサ部35は、速度センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、GPSセンサ、方位センサ、操舵角センサ、座席センサ、燃料センサ、温度センサ、等の各種のセンサである。
【0063】
スピーカ部36は、例えば、通知や案内等の音声や音楽を出力する。
【0064】
制御部37は、例えば、CPUと、ROMと、RAMと、を有する。制御部37は、CPUが、ROMや、RAMや、記憶部31に記憶された各種プログラムを読み出して実行する。
【0065】
[3.情報処理サーバ装置10の動作]
次に、実施例に係る情報処理サーバ装置10の動作について
図7から
図14を用いて説明する。
【0066】
図7は、情報処理サーバ装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
図8から
図9、
図11から
図13は、管理端末装置20の表示部における表示の一例を示す模式図である。
図10は、緯度経度点列の一例を示す模式図である。
図14は、ナビゲーション装置の表示部における表示の一例を示す模式図である。
【0067】
図7に示すように、車両管理システムSは、指定ルート・コースの情報を取得する(ステップS1)。具体的には、情報処理サーバ装置10の制御部15は、管理端末装置20から指定ルート・コースの情報を取得する。
【0068】
ここで、管理端末装置20における指定ルート・コースの情報の入力について、
図8および
図9を用いて説明する。なお、指定ルート・コースは、車両5が移動するルートを指定するためのコースである。具体的に、コースは、出発地点、第1訪問地点、第2訪問地点、・・・、最終の訪問地点を示している。
【0069】
図8に示すように、指定ルート・コースの情報を入力するために、管理端末装置20の制御部25が、表示部24にウェブページ40を表示させる。
【0070】
ウェブページ40には、マップ41と、始点の出発地点入力項目42と、終着の訪問地点入力項目43とが、表示される。出発地点入力項目42および訪問地点入力項目43は、地点名入力欄f1と、項目追加ボタンb1、を有する。指定ルート・コースの情報の入力として、管理者は、操作部23を使用して、地点名入力欄f1に地点名や住所を入力したり、マップ41上でクリックして、地点名を入力したりしてもよい。
【0071】
指定ルート・コースの情報の入力として、地点名が入力されると、管理端末装置20の制御部25が、ウェブページ40のマップ41に、地点名の位置に対応するところに、出発地点入力項目42および訪問地点入力項目43に対応した記号を表示させる。
【0072】
指定ルート・コースの情報の入力として、項目追加ボタンb1がクリックされると、
図9に示すように、地点名入力欄f1および項目追加ボタンb1有する訪問地点入力項目44が追加される。訪問地点入力項目44が追加され、地点名が入力されると、管理端末装置20の制御部25が、ウェブページ40のマップ41において、地点名の位置に対応するところに、訪問地点入力項目44に対応した記号を表示させる。
【0073】
図9に示すように、指定ルート・コースとして、出発地点入力項目42に入力された出発地点、訪問地点入力項目44に入力された第1訪問地点、第2訪問地点、第3訪問地点、訪問地点入力項目43に入力された第4訪問地点が設定される。
【0074】
次に、車両管理システムSは、車両5のナビゲーション装置30用に、指定ルート・コースの情報から第1ルート情報を生成する(ステップS2)。管理端末装置20において、ルート作成ボタンb2がクリックされると、管理端末装置20は、ウェブページ40で設定した指定ルート・コースの情報を、情報処理サーバ装置10に送信する。例えば、
図9に示すように、指定ルート・コースが設定されていると、出発地点、第1訪問地点、第2訪問地点、第3訪問地点、第4訪問地点の情報が送信される。ここで、第1ルート情報
は、例えば、ナビゲーション装置30が使用する地図情報に含まれる道路の情報(例えばリンク情報)を用いて、出発地点から各訪問地点への経路を示す情報である。
【0075】
次に、情報処理サーバ装置10の制御部15は、指定ルート・コースの情報を管理端末装置20から受信する。
【0076】
次に、情報処理サーバ装置10の制御部15は、車両5のナビゲーション装置30用に、指定ルート・コースの情報に基づき、記憶部11の地図データを参照して、出発地点から終着の訪問地点までのルートを第1ルート情報として生成する。ここで、車両5のナビゲーション装置30用の第1ルート情報は、リンクID等のリンク情報を含んだルートの情報である。
【0077】
次に、車両管理システムSは、管理端末装置20の画面の表示用に、第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を抽出する(ステップS3)。具体的には、情報処理サーバ装置10の制御部15は、第1ルート情報のリンクIDに基づき、記憶部11の地図データを参照して、生成したルートに沿った地点列の位置情報(複数の地点の位置情報の一例)を抽出して、管理端末装置20の画面の表示用に変換する。
図10に示すように、例えば、制御部15は、管理端末装置20の表示部24においてウェブページ40のマップ41に重畳して表示するために、ルートに沿った緯度経度の点列r1を第2ルート情報として算出する。
【0078】
次に、車両管理システムSは、第2ルート情報を管理端末装置に送信する(ステップS4)。具体的には、情報処理サーバ装置10の制御部15は、緯度経度の点列r1の情報を含んだ第2ルート情報を管理端末装置20に送信する。
【0079】
図11に示すように、管理端末装置20の制御部25は、表示部24のウェブページ40のマップ41に、緯度経度の点列r1からのルートR1を重畳して表示させる。なお、ルートR1は、緯度経度の点列r1を補間した曲線の画像データである。この画像データは、例えば、緯度経度の点列r1を補間した曲線以外の画素が0の値であってもよい。制御部25は、緯度経度の点列r1を補間した曲線を、地図上に描画してもよい。地点列の画像は、地点列自体の点でよいし、地点列を補間した曲線の画像でもよい。補完は、直線補完でもスプライン補完でもよい。
【0080】
なお、管理端末装置20は、マップ41の情報を、外部の地図サーバ装置から取得してもよいし、情報処理サーバ装置10を経由して、外部の地図サーバ装置から取得してもよい。外部の地図サーバ装置の地図は、リンク情報を持っていない地図なので、リンクIDから直接ルートが引けないが、ルートを地点列の位置情報に変換されているので、リンク情報を持っていない地図でも表示できる。
【0081】
管理者は、表示されたルートR1を見て、ルートを変更する必要がある場合、項目追加ボタンb1をクリックする。例えば、管理者は、出発地点から第1訪問地点までのルートを変更する場合、出発地点入力項目42の項目追加ボタンb1をクリックする。管理者は、第1訪問地点から第2訪問地点までのルートを変更する場合、第1訪問地点の訪問地点入力項目44の項目追加ボタンb1をクリックする。
【0082】
項目追加ボタンb1がクリックされると、
図12に示すように、制御部25は、表示部24のウェブページ40に迂回地点入力項目45を表示させる。さらに、迂回地点を増やす場合は、迂回地点入力項目45の項目追加ボタンb1を管理者はクリックする。
【0083】
変更の指定ルート・コースの情報の入力として、管理者は、操作部23を使用して、地点名入力欄f2に地点名や住所を入力したり、マップ41上でクリックして、地点名を入力したりしてもよい。管理者は、追加した迂回地点入力項目45を消去してもよい。
【0084】
迂回地点入力項目45が追加され、地点名入力欄f2に地点名が入力されると、管理端末装置20の制御部25が、ウェブページ40のマップ41に、地点名の位置に対応するところに、迂回地点入力項目45に対応した記号を表示させる。なお、マップ41上の点がクリックされて、迂回地点が表示されてもよい。マップ41上の点がクリックされて、迂回地点入力項目45が追加され、迂回地点の地点名が入力できるようにしてもよい。
【0085】
管理端末装置20において、ルート作成ボタンb2がクリックされると、管理端末装置20は、ウェブページ40で新たに設定した指定ルート・コースの情報を、情報処理サーバ装置10に送信する。情報処理サーバ装置10の制御部15は、ステップS2のように、新たに設定された指定ルート・コースの情報に基づき、記憶部11の地図データを参照して、迂回地点を通過する出発地点から終着の訪問地点までの第1ルート情報を生成する。
【0086】
次に、情報処理サーバ装置10の制御部15は、新たに生成した第1ルート情報を、ステップS3のように、第2ルート情報に変換して、ステップS4のように、第2ルート情報を管理端末装置20に送信する。
【0087】
図12に示すように、管理端末装置20の制御部25は、表示部24のウェブページ40のマップ41に、重畳してルートR2を表示させる。
【0088】
新たに生成したルートに変更がなければ、管理者は、車両選択ボタンb3をクリックする。車両選択ボタンb3がクリックされると、
図13に示すように、管理端末装置20の制御部25は、表示部24のウェブページ50を表示させる。ウェブページ50には、マップ41と、組織選択欄51と、車両選択表52と、設定されたコース名と、指定ルートを送信する送信ボタンb4が、表示される。なお、組織毎の車両5の情報は、管理端末装置20が、情報処理サーバ装置10の車両管理データベース11aから取得する。
【0089】
管理者が、組織選択欄51において、組織を選択すると、制御部25は、選択された組織(例えば、"A部")対応した車両5を車両選択表52に表示する。管理者は、車両選択表52の中から、設定したコースの指定ルートを走行させる車両5にチェックを入れる。送信ボタンb4がクリックされると、管理端末装置20は、選択された車両5の車両IDを、情報処理サーバ装置10に送信する。
【0090】
次に、車両管理システムSは、管理端末装置20から送信許可情報を受け付ける(ステップS5)。具体的には、情報処理サーバ装置10の制御部15は、選択された車両5の車両IDを受信する。
【0091】
次に、車両管理システムSは、第1ルート情報をナビゲーション装置に送信する(ステップS6)。選択された車両5の車両IDを受信した情報処理サーバ装置10の制御部15は、選択された車両5の車両IDに基づき、選択された車両5のナビゲーション装置30に、生成した指定ルートの第1ルート情報を送信する。
【0092】
次に、ナビゲーション装置30の制御部37は、
図14に示すように、表示部34の画面60のマップ61に指定ルートR2を表示させる。マップ61は、道路に関するノードやリンクの情報が含まれた地図データから表示されたマップである。制御部37は、第1ルート情報のリンク情報に基づき、マップ61上のリンクIDに対応する道路を道塗りして、ルートR2を表示する。
【0093】
以上説明したように、実施例に係る動作によれば、車両5が出発する出発地点、および、車両5が訪問する少なくとも1つの訪問地点の情報を管理端末装置20から取得し、車両5のナビゲーション装置30用に、出発地点および訪問地点の情報から生成される第1ルート情報を取得し、車両5の管理者が使用する管理端末装置20の画面の表示用に、第1ルート情報に含まれる複数の地点の位置情報からなる第2ルート情報を取得し、第1ルート情報をナビゲーション装置30に送信し、第2ルート情報を管理端末装置20に送信することにより、ナビゲーション装置30と管理端末装置20とにおいて、生成されたルート情報からルートを表示させることができる。情報処理サーバ装置10が、管理端末装置20に表示されるリンク情報を持っていない地図であっても、ルートを表示させることができる。
【0094】
第1ルート情報は、ナビゲーション装置30が使用する地図情報に含まれる道路の情報(例えば、リンク情報)を用いて、出発地点から訪問地点への経路を示す情報である場合、リンク情報から、複数の地点を抽出することにより、容易に第2ルート情報を取得できる。
【0095】
複数の地点の位置情報が、緯度経度情報である場合、ウェブ用の地図の緯度経度情報と付き合わせて、ルートを管理端末装置20等の端末に表示できる。
【0096】
第2ルート情報から生成されるルートが、複数の地点の画像である場合、地点列の画像を、管理端末装置20の表示画面に表示された地図に重畳するだけで、ルートを表示できる。
【0097】
管理端末装置20の画面の表示用に必要な部分(例えば、マップ41の表示に必要な部分)の地図データを、外部のサーバ装置から取得する場合、情報処理サーバ装置10が、管理端末装置20の画面の表示用の地図データを全て記憶しておく必要がない。
【0098】
以上の実施例においては、車両5に搭載されたナビゲーション装置30がインターネット等のネットワークを介して処理サーバと情報を交換する例について説明したが、本発明の移動体装置は、PC(Personal Computer)、携帯電話端末やスマートフォン、タブレ
ット等でナビゲーションを行うようなアプリケーションでも適用可能である。