(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082056
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】直接充電により車両上の1つ以上の被給電機器のワイヤレス動作を実現するシステム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230606BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20230606BHJP
B66F 9/07 20060101ALI20230606BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J7/00 301
H02J50/10
B66F9/07 G
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023049531
(22)【出願日】2023-03-27
(62)【分割の表示】P 2018179837の分割
【原出願日】2018-09-26
(31)【優先権主張番号】15/716,754
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513078284
【氏名又は名称】ティーワイアールアイ インターナショナル インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ワデル,クリスチャン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両上の被給電機器を動作させるシステム及び方法を提供すること。
【解決手段】車両上の1つ以上の被給電機器(電子機器32a、32b)に対する充電が、車両の支持機構20上で実施され、これらの支持機構が、機能を遂行する為に互いに対して可動する。支持機構が第1の姿勢にある場合には、車両の電源と連絡している電力装置34を使用して被給電レール104を充電する。被給電レールは、被給電レールと接触している充電可能な電力貯蔵装置30を充電する。電力貯蔵装置は、個別に収容される1つ以上の被給電機器に電力を供給する。支持部品同士が(例えば、作業機能を遂行する為に)第2の姿勢にある場合には、電力貯蔵装置及び1つ以上の被給電機器が被給電レールに対して遠位にあるにもかかわらず、充電された電力貯蔵装置が1つ以上の被給電機器に電力を供給し続けることが可能である。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両上の被給電機器を動作させるシステムであって、
互いに対して可動である第1及び第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、
を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されている、
システム。
【請求項2】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電力装置は、前記被給電レールに直流(DC)電力を供給するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記被給電機器は、発光ダイオード(LED)、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記被給電機器は前記電力貯蔵装置と物理的に一体化されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
車両上の被給電機器を動作させる方法であって、
電力貯蔵装置及びコネクタを第1の支持部品に取り付けるステップと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように被給電機器を構成するステップと、
被給電レールを第2の支持部品に取り付けるステップと、
前記被給電レールに電力を供給するように電力装置を構成するステップと、
第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように前記電力貯蔵装置を構成するステップと、
第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力を使用するように前記被給電機器を構成するステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記被給電レールにDC電力を供給するように前記電力装置を構成するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記コネクタの導電面が前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように前記導電面を構成するステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
ホイールを使用して前記コネクタを前記被給電レールに対して動かすステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記被給電機器は、LED、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
フォークリフト上の被給電機器を動作させるシステムであって、
フォークを含む第1の支持部品と、
前記フォークと連絡しているマストを含む第2の支持部品であって、前記第1及び第2の支持部品は互いに対して可動である、前記第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器であって、LEDを含む前記被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、
を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されている、
システム。
【請求項17】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記電力装置は、前記被給電レールにDC電力を供給するように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年2月16日に出願された米国特許仮出願第62/116,732号、件名「車両上の電子機器のワイヤレス動作を実現するシステム(System for Providing Wireless Operation of Electronic Device(s) on a Vehicle)」の優先権を主張する、2016年2月16日に出願された米国特許出願第15/042,321号、件名「車両上の電子機器のワイヤレス動作を実現するシステム(System for Providing Wireless Operation of Electronic Device(s) on a Vehicle)」の一部継続出願である。上記各出願の全内容が参照によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、車両上の被給電機器を動作させるシステムに関し、特に、第1の可動部品に取り付けられた被給電機器に電力を供給する電力貯蔵装置を、第2の可動部品に取り付けられた被給電レールから充電するシステムに関し、電力貯蔵装置は、被給電レールと接触している第1の姿勢において充電され、被給電レールともはや接触していない第2の姿勢においてはもはや充電されない。
【背景技術】
【0003】
トラック、フォークリフト、クレーン、バックホー、掘削車、ブルドーザ、ローダなどの作業車両は、機能を遂行する為に互いに対して可動であってよい複数の機構を含むことが多い。例えば、牽引トラックには、故障車両を積載できるように油圧で傾斜して地表面まで動くことが可能な荷台を接続することが可能である。又、例えば、フォークリフトは、典型的には、パレットに載せた重量物を持ち上げて移動させる為にマスト又はアップライトに沿って上昇させることが可能なフォークを含む。これらの車両には、持ち上げること、掘ること、振り回すこと、回転させること、保持することなどの機能を遂行する為の機械的移動を行う能力が不可欠である。
【0004】
そのような作業車両に照明システムが含まれるのは周知である。照明システムは、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード(LED)などのうちの1つ以上であってよい。そのような照明システムは、典型的には、暗い作業場を照らして作業能力及び安全条件を高める為に使用される。
【0005】
しかしながら、機能を遂行する為に機械的移動を行う車両の場合、可動機構が向けられうる場所を連続的且つ効果的に照らすことが困難な場合がある。照明の数及び/又は照光量を増やすことが適用されてよいが、そのように増やすと、典型的には、材料コスト、必要な電力、及び保守時間が増える。その結果、システム全体のコストが増える。そこで、上述の欠点のうちの1つ以上をなくして車両用照明を改良しうるシステムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、背景技術の課題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者の認識では、車両上の1つ以上の電子機器の充電が、車両の支持部品上又は支持機構上で実施されてよく、これらの支持部品又は支持機構は、機能を遂行する為に互いに対して可動であってよい。支持機構同士が第1の姿勢にある場合には、車両の電源と連絡している電力装置を使用して、電力装置の近位にある充電可能な電力貯蔵装置(例えばバッテリ)をワイヤレス充電することが可能である。そして電力貯蔵装置は、個別に収容されていてよい1つ以上の電子機器に電力を供給することが可能である。支持機構同士が(例えば、作業機能を遂行する為に)第2の姿勢にある場合には、電力貯蔵装置及び1つ以上の電子機器が電力装置及び電源に対して間隔を空けて位置しているか遠位にあるにもかかわらず、充電された電力貯蔵装置が1つ以上の電子機器に電力を供給し続けることが可能である。追加又は代替として、支持機構同士が第1の姿勢にある場合には、充電可能な電力貯蔵装置を充電する為に接触式充電が実施されてよい。
【0008】
従って、電力装置を使用して、電力貯蔵装置に対して「電磁誘導式充電」(「ワイヤレス充電」とも呼ばれる)を行うことが可能である。電磁誘導式充電では、電磁場を用いて2つの物体の間でエネルギを伝送する。第1の物体(例えば、電力誘導装置)が、一次コイルを通る電流を生成することによって電磁場を発生させることが可能である。第2の物体(例えば、電力貯蔵装置)が、電磁場の存在下に配置された場合に、二次コイルに誘導された電流を受けることが可能である。この誘導された電流を使用して電力貯蔵装置を充電及び再充電することが可能であり、その電力貯蔵装置を使用して1つ以上の電子機器に電力を供給することが可能である。
【0009】
電力装置と電力貯蔵装置とを一緒に固定することが可能なロックを含むことも想定されている。ロックの結果として、電力装置と電力貯蔵装置は、第1の姿勢にある間に、限られた範囲を一緒に動くことにより充電を最大化することが可能である。ロックは、磁気的且つ/又は機械的に動作することが可能である。接触式充電は、電磁誘導式充電に対する追加又は代替として行われてよい。
【0010】
更に、ロックは、電力装置又は電力貯蔵装置のいずれかに取り付けられたばねによって無効にされてもよい。例えば、電力貯蔵装置が電力装置にロックされていて、電力貯蔵装置が閾値移動量を超えて動くと、電力装置に取り付けられたばねが、ロックに打ち勝つのに十分な張力を発生させて、電力装置を電力貯蔵装置から遠ざけて第2の姿勢に入ることが可能である。
【0011】
1つ以上の電子機器は、例えば、LED、カメラ、及び/又は無線通信インタフェースのうちの1つ以上を含んでよい。1つ以上の電子機器は、1つ以上の電子機器の様々な構成要素を動作させるように構成されたコントローラを含んでもよい。コントローラは、例えば、1つ以上のLEDの様々な照明効果を発生させることが可能であり、例えば、LEDによって作業場を明るくすることや、LEDを薄暗くしたり、点滅させたり、ストロボ化したり、パターン化したりすることなどが可能である。当該技術分野において知られているように、LEDは色や配列が様々であってよい。
【0012】
一応用として、フォークリフト上のワイヤレス照明があってよい。フォークが下降すると、電力貯蔵装置及び光源を含む照明システムが、充電源の近くに位置することが可能である。フォークが上昇すると、フォークと一緒に照明システムが充電源から遠ざかってよく(そして充電が止まってよく)、照明システムは、作業場のフォーク周辺又はフォーク近傍を照らすように活性化することが可能である。
【0013】
具体的には、本発明の一態様は、車両上で充電を行うシステムを含む。このシステムは、互いに対して可動である第1及び第2の支持部品又は支持機構と、第1の支持機構に取り付けられた電力貯蔵装置と、第2の支持機構に取り付けられた電力装置であって、第1の姿勢において電力貯蔵装置の近位にある場合に電力貯蔵装置に対して電磁誘導式充電を行う電力装置と、電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された電子機器と、を含む。電子機器は、第2の姿勢において電力貯蔵装置が電力装置に対して間隔を空けて位置しているか遠位にある場合に動作可能である。
【0014】
別の実施形態では、支持部品同士が第1の姿勢にある場合に、車両の電源と連絡している電力装置を使用して被給電レールを充電することが可能であり、被給電レールは、被給電レールと接触している充電可能な電力貯蔵装置を充電する。そして電力貯蔵装置は、個別に収容されていてよい1つ以上の被給電機器に電力を供給することが可能である。支持部品同士が(例えば、作業機能を遂行する為に)第2の姿勢にある場合には、電力貯蔵装置及び1つ以上の被給電機器が被給電レールに対して遠位にあるにもかかわらず、充電された電力貯蔵装置が1つ以上の被給電機器に電力を供給し続けることが可能である。
【0015】
従って、本発明の更に別の態様は、車両上の被給電機器を動作させるシステムを含む。このシステムは、互いに対して可動である第1及び第2の支持部品と、第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器と、第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、を含む。電力貯蔵装置は、第1の姿勢においてコネクタが被給電レールと接触している場合に電力装置から電力を受けるように構成されてよい。被給電機器は、第2の姿勢においてコネクタが被給電レールから間隔を空けて位置している場合に電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されてよい。
【0016】
本発明のこれら及び他の態様及び目的は、以下の説明及び添付図面と併せて検討することにより、よりよく認識及び理解されるであろう。しかしながら、当然のこととして、以下の説明は、本発明の典型的な実施形態を示しているものの、限定ではなく例示として記載されている。様々な変更及び修正が、本発明の趣旨から逸脱することなく、本発明の範囲内でなされることが可能であり、本発明はそのような修正を全て包含する。
【0017】
本発明を構成する利点及び特徴の明確な概念、並びに本発明によって提供される典型的な機構の構造及び動作の明確な概念が、本明細書に添付されて本明細書の一部を成す図面に示された例示的な、従って非限定的な実施形態を参照することによって、より容易に明らかになるであろう。複数の図面において類似の参照符号は同じ要素を示す。
【0018】
図面に示されている、本発明の実施形態を説明するに当たり、明確さの為に具体的な術語を用いる。しかしながら、本発明は、そのように選択された特定の用語に限定されるものではなく、当然のことながら、それぞれの特定の用語は、同様の目的を遂行する為に同様に動作するあらゆる技術的等価物を包含する。例えば、「接続された」、「取り付けられた」という語、或いはこれらと同様の用語が頻繁に使用されている。これらは直接接続に限定されず、他の要素を介する接続を包含しており、そのような接続は、当業者によって等価であると認識される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明による充電システムを組み込んだ車両の側面図であり、充電システムの電力装置及び電力貯蔵装置が第1の姿勢にあって互いに対して近位にある図である。
【
図2】
図1の車両の側面図であり、充電システムの電力装置と電力貯蔵装置が互いに対して間隔を空けて位置しているか遠位にあり、従って、もはや充電が行われておらず、照明機構などの電子機器が車両の作業領域を照らす動作を示している図である。
【
図3】
図1の充電システムの概略図であり、第1の姿勢において電力装置が電力貯蔵装置の近位にあって電力貯蔵装置を充電する図である。
【
図4】
図1~3の充電システムの概略図であり、第1の姿勢において電力装置と電力貯蔵装置が一緒に動きながら、電力装置が電力貯蔵装置を充電する為に電力貯蔵装置の近位にとどまっている図である。
【
図5】
図1~4の充電システムの概略図であり、第2の姿勢において電力装置が電力貯蔵装置に対して間隔を空けて位置しているか遠位にあって、もはや電力貯蔵装置の充電が行われていない図である。
【
図6】本発明の別の態様による充電システムを組み込んだ車両の側面図であり、第1の姿勢においてコネクタが被給電レールと接触している場合に電力貯蔵装置が電力装置から電力を受けるように構成されている図である。
【
図7】
図6の車両の側面図であり、コネクタ及び被給電レールが互いに対して間隔を空けて位置しているか遠位にあり、従って、もはや充電が行われておらず、照明機構などの電子機器が車両の作業領域を照らす動作を示している図である。
【
図8】
図6の充電システムの概略図であり、第1の姿勢においてコネクタと被給電レールとが互いに接触していて、電力装置が電力貯蔵装置を充電している図である。
【
図9】
図7の充電システムの概略図であり、第2の姿勢においてコネクタと被給電レールとが互いに対して間隔を空けて位置しているか遠位にあって、もはや電力装置が電力貯蔵装置を充電していない図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の記述では、本発明、及び本発明の様々な特徴及び有利な細部を、詳述される非限定的な実施形態を参照しながら、より詳細に説明する。
【0021】
ここで
図1を参照すると、本発明による充電システムを組み込んだ一例示的車両10(例えば、フォークリフト)の側面図が示されている。車両10は任意のタイプの車両であってよく、典型的には、ある機能を遂行する作業車両であってよく、例えば、トラック、フォークリフト、クレーン、バックホー、掘削車、ブルドーザ、ローダ、牽引トラックなどであってよい。車両10は、フレーム12、車輪14、運転台16、及び電源18を、従来のエンジン、第1の支持部品又は支持機構20、及び第2の支持部品又は支持機構22とともに含んでよい。運転台16は、車両10を監視及び制御する為の計器及び制御機構とともに運転者の座席を含んでよい。運転台16からは、運転者は、例えば、第1の支持機構20の、第2の支持機構22に対する動きを制御することが可能である。例えば、フォークリフトの場合、運転台16の運転者は、フォーク24及び/又は積載エプロン26を含んでよい第1の支持機構20を、アップライト又はマスト28を含んでよい第2の支持機構22に対して上方又は下方に動かしてパレットを移動させるように制御することが可能である。
【0022】
第1の支持機構20には、接触式受電部及び/又は電磁誘導式受電部を有する電力貯蔵装置30が取り付けられてよい。電力貯蔵装置30は、当該技術分野において知られているように、電力を貯蔵する為の1つ以上のバッテリ、キャパシタ、及び/又は他の電子要素又は化学要素を含んでよい。電力貯蔵装置30は、電磁誘導式受電部を介してのワイヤレス充電が可能な電力貯蔵装置であってよく、且つ/又は、直接電力接触による充電が可能であってよく、典型的には1つ以上の電子機器であってよい1つ以上の装置32に電力を供給することが可能である。電子機器32は、図示されているように電力貯蔵装置30と物理的に一体化されてよく、或いは別々に収容されてよい。
【0023】
第2の支持機構22には電力装置34が取り付けられてよく(そして第2の支持機構22は車両10に固定されてよく)、電力装置34は、第2の支持機構22に関連付けられたハウジング又は受電部の中で一定の距離を動くことが可能である。電力装置34は、電源18(例えば、車両10の電気システム)から電力を受けて電磁場を生成することが可能である。その電磁場の結果として、電力装置34は、「第1の姿勢」において電力貯蔵装置30の近位にあるときに電力貯蔵装置30に対して電磁誘導式充電を行うことが可能であり、第1の姿勢は下降姿勢であってよい。例えば、
図1に示すように、第1の姿勢において電力貯蔵装置30に対して電磁誘導式充電を行う為に電力装置34が電力貯蔵装置30の近位にあるように、第1の支持機構20及び第2の支持機構22が位置してよい。追加又は代替として、第1の姿勢において、電力装置34は電力貯蔵装置30に対して直接接触式充電を行うことが可能である。
【0024】
車両10は、無線通信装置36を含んでもよい。無線通信装置36は、電子機器32のうちの1つ以上と通信するように動作可能であってよい。無線通信装置36は、運転台16の計器及び制御機構と一体化されてもよく、それによって、運転者が電子機器32を制御することが可能になる。
【0025】
次に
図2を参照すると、車両10の「第2の姿勢」が、上昇姿勢などの作業姿勢であってよく、その第2の姿勢において、電力装置34と電力貯蔵装置30とが互いに対して間隔を空けて位置しているか遠位にある。その結果、電力装置34はもはや電力貯蔵装置30を充電しない。しかしながら、電力装置34が電力貯蔵装置30に対して間隔を空けて位置しているか遠位にあるにもかかわらず、電子機器32は引き続き動作可能であり、これは、電力貯蔵装置30が、電子機器32に電力を供給するように動作可能な充電状態にある為である。例えば、
図2に示すように、第1の支持機構20及び第2の支持機構22は、第2の姿勢において、電力装置34が電力貯蔵装置30に対して間隔を空けて位置しているか遠位にあって、電力貯蔵装置30の電磁誘導式充電及び/又は接触式充電が中断されるように位置してよい。
【0026】
典型的には、例えば、電力装置34及び電力貯蔵装置30は、第1の支持機構20が第2の支持機構22に対してその移動距離の約20%より近くにある場合に、電力装置34と電力貯蔵装置30とが第1の姿勢において充電を行う為に互いに対して近位にあってよいように構成されてよい。逆に、第1の支持機構20が第2の支持機構22に対してその移動距離の約20%より遠くにある場合には、電力装置34と電力貯蔵装置30は、第2の姿勢において充電が中断されるように、互いに対して十分に間隔を空けて位置しているか十分に遠位にあってよい。
【0027】
次に
図3を参照すると、
図1の充電システムの概略図が示されている。第1の姿勢では、電力装置34は、電力貯蔵装置30の近位にあって、電力貯蔵装置30に対して電磁誘導式及び/又は接触式の充電を行う。電力装置34は、車両10の電源18から電力信号42を介して電力を受けるように構成された電力装置回路40を含んでよい。そして電力装置回路40は、電磁誘導式充電の場合には、電磁場を生成して電力を送る為に、一次コイル44に電流を発生させることが可能である。
【0028】
そしてその電磁場は、電力貯蔵装置30の二次コイル46に電流を誘起する。電磁場の存在下での電力装置34と電力貯蔵装置30との間の距離を約10mmのように小さくすることが可能であり、これはほこりがたまるのを防ぐことにも役立ちうる。そして電力貯蔵装置30の電力貯蔵装置回路48が、誘起された電流を二次コイル46から受け、それに応じて電力貯蔵装置30内の局所電力貯蔵装置セルを充電するように動作する。そして電力貯蔵装置回路48は、電力貯蔵装置電力信号50を介して、1つ以上の電子機器32、例えば、電子機器32a(カメラであってよい)及び電子機器32b(光源であってよい)に電力を供給する。
【0029】
1つ以上の電子機器32は、それぞれが、コンピュータメモリ又は他の非一時的媒体に記憶されたプログラムを実行するように動作可能なコントローラ52を含んでよい。1つ以上の電子機器32は、それぞれが、コントローラ52と通信している無線通信インタフェース54を含んでもよい。無線通信インタフェース54は、車両10の無線通信装置36との通信を可能にすることができる。結果として運転者は、1つ以上の電子機器32を監視及び制御することが可能であり、例えば、作業場を明るくすること、LEDを薄暗くしたり、点滅させたり、ストロボ化したり、パターン化したりすること、カメラ画像をストリーミングすることなどの為に監視及び制御することが可能である。
【0030】
更に、電子機器32a(カメラであってよい)は、画像センサのような制御可能なカメラ回路56を含んでよい。或いは、電子機器32b(光源であってよい)は、1つ以上の制御可能なLED58を含んでよい。本発明の範囲内で、1つ以上の電子機器32の様々な機能性を、1つ以上の他の電子機器32及び/又は電力貯蔵装置30と分離したり、且つ/又は組み合わせたりしてよい。
【0031】
電力装置34及び/又は電力貯蔵装置30は、それぞれの支持機構に対して、固定位置にあってよく、或いは、比較的短い距離を移動するように構成されてよい。いずれかが動くように構成されている場合は、電力貯蔵装置30と電力装置34との間にロック60が設けられてもよい。ロック60は、ロックが有効になっているときに、第1の姿勢において電力貯蔵装置30と電力装置34とが一緒に動きうる範囲を限定することが可能である。例えば、第1の支持機構20が電力貯蔵装置30を一方向に動かすと、第2の支持機構22が固定されたままであるにもかかわらず、電力貯蔵装置30が電力装置34にロックされて、電力貯蔵装置30の動きに応じて電力装置34が同じ方向に短い距離を動くようにすることが可能である。
【0032】
ロック60は、磁気的且つ/又は機械的に動作することが可能である。ロック60は、電力貯蔵装置30に接続された第1の部分62と、電力装置34に接続された第2の部分64とを含んでよい。第1の部分62及び第2の部分64は、例えば、1つの磁石の対向する磁極同士であってよい。そのような磁石は、永久磁石(例えば、ネオジム合金から作られた磁石)であってよく、或いは、電磁的に生成された磁気、又はその他の方法で生成された磁気であってよい。或いは、第1の部分62及び第2の部分64は、機械的ロックの係合し合う部分同士であってよく、例えば、フックとループ、デテントとピンなどであってよい。ロック60は、第1の姿勢にある間の充電を最大化する為に、電力貯蔵装置30と電力装置34とが(例えば、約±100mmの限られた範囲を)一緒に動くことが可能であるようにすることが可能である。
【0033】
ロック60は、電力装置34と電力貯蔵装置30との間で直接接触式電力接続が行われるようにすることも可能である。第1の部分62が(第1の姿勢において)第2の部分64と接触すると、それに応じて電力装置34が電力貯蔵装置30を充電することが可能である。例えば、電力装置34は、電力貯蔵装置30の充電を電磁誘導式及び/又は完全接触式で行うことが可能であり、例えば、第1の部分62及び第2の部分64を介して、電力装置回路40からの第1の接触電力信号65aを電力貯蔵装置回路48への第2の接触電力信号65bに接続して電流を流すことにより行うことが可能である。そのような接触式の充電は、一次コイル44及び二次コイル46による電磁誘導式の電力伝送に対する追加又は代替として行われてよい。
【0034】
電力貯蔵装置30又は電力装置34のいずれかが、1つ以上のばねにより、第1の支持機構20及び第2の支持機構22に取り付けられてよい。そのようなばねは、電力貯蔵装置30及び/又は電力装置34の配置を、第1の姿勢における第1の支持機構20及び第2の支持機構22に対して限られた範囲に維持するように動作可能であってよい。例えば、第1の姿勢における電力装置34を(電力貯蔵装置30とともに)第2の支持機構22に対して限られた範囲に維持するように、ばね66が電力装置34に接続されてよい。従って、第1の姿勢は、ばね66の張力に打ち勝つまで、且つ/又は第2の支持機構22内にあるストッパ67に達するまで維持されることが可能である。従って、ばね66は、
図3に示したような圧縮状態から、
図4に示したような伸長状態まで動作することが可能である。例えば、車両10のフォーク24が持ち上げられると、ばね66の張力に打ち勝つまで、且つ/又は電力装置34がストッパ67に達するまで、ロック60が電力装置34を持ち上げて、ばね66を伸ばす。その後、ロック60が無効になり、電力貯蔵装置30は、フォーク24とともに上昇し続け、電力装置34から遠ざかる。その後のロック動作では、例えば、フォーク24が下降して電力貯蔵装置30が再び電力装置34に近接すると、ロック60は再び有効になり、ばね66の力に打ち勝って、電力装置34を電力貯蔵装置30とともに引っ張り、同時に充電が行われる。。
【0035】
従って、一態様では、ばね66は、伸長状態に達すると、ロック60に打ち勝つのに十分な張力を発生させることが可能である。その結果、ばね66は、
図5に示すように、(ロック60を無効にして)電力装置34を電力貯蔵装置30から遠ざけて第2の姿勢にすることが可能である。第2の姿勢においてロック60が無効になると、電力装置34が電力貯蔵装置30に対して遠位にあることによって、電力貯蔵装置30の充電が中断されることになる。更に、第1の支持機構20と第2の支持機構22が再び近接すると、その後の電力装置34と電力貯蔵装置30との間のロック動作に備えて、ばね66が電力装置34を平衡姿勢に戻すことが可能である。又、別の態様では、ストッパ67が、電力装置34の更なる移動を阻止することにより、ばね66によって、ロック60に打ち勝って、電力装置34を平衡位置に戻して、その後のロック動作に備えることが可能である。
【0036】
本発明として、ばね66が電力装置34に接続されているものをここまで示してきた。しかしながら、当然のこととして、ばねは追加又は代替として電力貯蔵装置30に接続されてもよい。従って、上述のように、本発明の範囲から逸脱しない限り、必要に応じて他の代替構成が用いられてよい。更に、本発明の図示及び説明を、電力装置34から離れている電子機器に電力を供給する為に電力貯蔵装置30を用いることに関して行ってきたが、本発明は、車両の可動機構によって搬送されるか、車両の可動機構に固定されている任意のタイプの被給電機構又は被給電機器に電力を供給することを想定しており、電子機器に限定されないことを理解されたい。
【0037】
次に
図6を参照すると(全体を通して類似の参照符号は類似の要素を参照する)、本発明の別の態様による充電システムを組み込んだ車両10の側面図が示されている。具体的には、電力貯蔵装置30は、図示されている第1の姿勢において電力貯蔵装置30のコネクタ102が被給電レール104と接触している場合に電力装置34から電力を受けるように構成されている。図に示すように、電力貯蔵装置30及びコネクタ102は第1の支持機構20に取り付けられてよく、一方、被給電レール104は第2の支持機構22に取り付けられている。従って、コネクタ102は、第1の姿勢においては、被給電レール104の長さ全体にわたって電気的に接触しながら、被給電レール104に沿って動くことが可能である。従って、第1の姿勢においては、電力貯蔵装置30の直接接触式充電が達成可能である。
【0038】
典型的には、例えば、コネクタ102は、ある距離にわたって被給電レール104と直接接触しながら移動するように構成されてよく、この距離は、好ましくは、第2の支持機構22に対する第1の支持機構20の移動距離の約20%未満であってよい。一態様では、被給電レール104は、第1の支持機構20と第2の支持機構22との間の動きの方向に配置された、長さが約1メートルの剛体導体であってよい。
【0039】
更に、
図7を参照すると、図示されるように、第2の姿勢において、コネクタ102が被給電レール104から間隔を空けて位置すると、電力貯蔵装置30はもはや電力装置34から電力を受けない。それにもかかわらず、1つ以上の電子機器32は、電力貯蔵装置30に貯蔵された電力を使用して動作し続けることが可能である。
【0040】
次に
図8を参照すると、
図6の充電システムの概略図が示されている。図示されている第1の姿勢では、コネクタ102と被給電レール104が互いに電気的に直接接触している。その結果、電力貯蔵装置30は、充電中の状態の電力装置34から電力を受ける。一態様では、電力装置34は、被給電レール104に直流(DC)電力を供給してよく、これは、電力貯蔵装置30が充電用として受けてよい。
【0041】
コネクタ102は、第1の支持機構20と第2の支持機構22との間の動きの方向に、軸105に沿って動くことが可能である。第1の姿勢にある間は、被給電レール104とコネクタ102の導電面106との境界において直接接触式充電が行われることが可能である。そのような直接接触式充電は、導電面106を被給電レール104に沿って摺動させながら被給電レール104の長さ全体にわたって移動させている間は維持されることが可能である。コネクタ102は更に、1つ以上のガイドホイール108を使用して被給電レール104に直接接触しながら動くように構成されてよい。導電面106は、被給電レール104と直接接触している場合に、被給電レール104と接触する導電面領域を大きく、ほぼ平坦にすることにより、被給電レール104から電力貯蔵装置30への電力の伝送及び伝導を最大化することが可能である。そして、導電面106は、電力貯蔵装置回路48に接続することを、例えば、第2の接触電力信号65bを介して行うことが可能である。当然のことながら、この実施形態には、更に充電能力を高める為に、一次コイル44及び二次コイル46を実装及び配列することによるワイヤレス電磁誘導式充電が含まれてもよい。
【0042】
次に
図9を参照すると、
図7の充電システムの概略図が示されている。図示されている第2の姿勢では、コネクタ102と被給電レール104はもはや互いに電気的に接触していない。その結果、電力貯蔵装置30は、もはや電力装置34から電力を受けない。電力貯蔵装置30及びコネクタ102は、電力を受けずに、(例えば、作業機能を遂行する為に)軸105に沿って被給電レール104から遠ざかる。それにもかかわらず、1つ以上の電子機器32は、電力貯蔵装置30に貯蔵された電力を使用して動作し続けることが可能である。
【0043】
様々な追加、修正、及び再配列が、後述の請求項の範囲に収まるものと考えられ、請求項は、本発明として見なされる主題を具体的に指摘し、明確に主張するものであり、後述の請求項は、そのような追加、修正、及び再配列を全てカバーするものとする。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両上の被給電機器を動作させるシステムであって、
互いに対して可動である第1及び第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されており、
前記電力装置は、一次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、二次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、前記第1の姿勢において、前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合、及び/又は前記一次コイルで生成された電流が前記二次コイルに誘導されている場合に、前記電力装置から電力を受けるように構成される、
システム。
【請求項2】
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されており、
前記被給電レール上の前記コネクタの摺動面と、前記コネクタの前記導電面とは、ほぼ平坦である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記被給電レールの長さは、前記コネクタの長さの2倍以上であり、且つ1メートル以上である、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記電力装置は、前記被給電レールに直流(DC)電力を供給するように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記被給電機器は、発光ダイオード(LED)、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
車両上の被給電機器を動作させる方法であって、
電力貯蔵装置及びコネクタを第1の支持部品に取り付けるステップと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように被給電機器を構成するステップと、
被給電レールを第2の支持部品に取り付けるステップと、
前記被給電レールに電力を供給するように電力装置を構成するステップと、
第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように前記電力貯蔵装置を構成するステップと、
第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力を使用するように前記被給電機器を構成するステップと、を含み
前記電力装置は、一次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、二次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、前記第1の姿勢において、前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合、及び/又は前記一次コイルで生成された電流が前記二次コイルに誘導されている場合に、前記電力装置から電力を受けるように構成される、
方法。
【請求項10】
前記コネクタの導電面が前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように前記導電面を構成するステップを更に含み、
前記被給電レール上の前記コネクタの摺動面と、前記コネクタの前記導電面とは、ほぼ平坦である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記被給電レールの長さは、前記コネクタの長さの2倍以上であり、且つ1メートル以上である、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記被給電レールにDC電力を供給するように前記電力装置を構成するステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ホイールを使用して前記コネクタを前記被給電レールに対して動かすステップを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記被給電機器は、LED、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
フォークリフト上の被給電機器を動作させるシステムであって、
フォークを含む第1の支持部品と、
前記フォークと連絡しているマストを含む第2の支持部品であって、前記第1及び第2の支持部品は互いに対して可動である、前記第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器であって、LEDを含む前記被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されており、
前記電力装置は、一次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、二次コイルを含み、
前記電力貯蔵装置は、前記第1の姿勢において、前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合、及び/又は前記一次コイルで生成された電流が前記二次コイルに誘導されている場合に、前記電力装置から電力を受けるように構成される、
システム。
【請求項18】
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されており、
前記被給電レール上の前記コネクタの摺動面と、前記コネクタの前記導電面とは、ほぼ平坦である、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記被給電レールの長さは、前記コネクタの長さの2倍以上であり、且つ1メートル以上である、請求項17又は18に記載のシステム。
【請求項20】
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
前記電力装置は、前記被給電レールにDC電力を供給するように構成されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、請求項17に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
様々な追加、修正、及び再配列が、後述の請求項の範囲に収まるものと考えられ、請求項は、本発明として見なされる主題を具体的に指摘し、明確に主張するものであり、後述の請求項は、そのような追加、修正、及び再配列を全てカバーするものとする。
〔付記1〕
車両上の被給電機器を動作させるシステムであって、
互いに対して可動である第1及び第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、
を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されている、
システム。
〔付記2〕
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、付記1に記載のシステム。
〔付記3〕
前記電力装置は、前記被給電レールに直流(DC)電力を供給するように構成されている、付記2に記載のシステム。
〔付記4〕
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されている、付記1に記載のシステム。
〔付記5〕
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、付記1に記載のシステム。
〔付記6〕
前記被給電機器は、発光ダイオード(LED)、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、付記1に記載のシステム。
〔付記7〕
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、付記1に記載のシステム。
〔付記8〕
前記被給電機器は前記電力貯蔵装置と物理的に一体化されている、付記1に記載のシステム。
〔付記9〕
車両上の被給電機器を動作させる方法であって、
電力貯蔵装置及びコネクタを第1の支持部品に取り付けるステップと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように被給電機器を構成するステップと、
被給電レールを第2の支持部品に取り付けるステップと、
前記被給電レールに電力を供給するように電力装置を構成するステップと、
第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように前記電力貯蔵装置を構成するステップと、
第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力を使用するように前記被給電機器を構成するステップと、
を含む方法。
〔付記10〕
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、付記9に記載の方法。
〔付記11〕
前記被給電レールにDC電力を供給するように前記電力装置を構成するステップを更に含む、付記10に記載の方法。
〔付記12〕
前記コネクタの導電面が前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように前記導電面を構成するステップを更に含む、付記9に記載の方法。
〔付記13〕
ホイールを使用して前記コネクタを前記被給電レールに対して動かすステップを更に含む、付記9に記載の方法。
〔付記14〕
前記被給電機器は、LED、カメラ、又は無線通信インタフェースを含む、付記9に記載の方法。
〔付記15〕
前記第1の支持部品はフォークリフトのフォークを含む、付記9に記載の方法。
〔付記16〕
フォークリフト上の被給電機器を動作させるシステムであって、
フォークを含む第1の支持部品と、
前記フォークと連絡しているマストを含む第2の支持部品であって、前記第1及び第2の支持部品は互いに対して可動である、前記第2の支持部品と、
前記第1の支持部品に取り付けられた電力貯蔵装置及びコネクタと、
前記電力貯蔵装置から電力を受けるように構成された被給電機器であって、LEDを含む前記被給電機器と、
前記第2の支持部品に取り付けられた被給電レールと、
前記被給電レールに電力を供給するように構成された電力装置と、
を含み、
前記電力貯蔵装置は、第1の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールと接触している場合に前記電力装置から電力を受けるように構成されており、
前記被給電機器は、第2の姿勢において前記コネクタが前記被給電レールから間隔を空けて位置している場合に前記電力貯蔵装置からの電力で動作するように構成されている、
システム。
〔付記17〕
前記被給電レールは、ある長さを有し、前記第1の支持部品と前記第2の支持部品との間の動きの方向に配置された剛体導体である、付記16に記載のシステム。
〔付記18〕
前記電力装置は、前記被給電レールにDC電力を供給するように構成されている、付記17に記載のシステム。
〔付記19〕
前記コネクタは導電面を含み、前記導電面は、前記第1の姿勢において前記被給電レールと直接接触している場合に前記被給電レールから前記電力貯蔵装置に電力を伝送するように構成されている、付記16に記載のシステム。
〔付記20〕
前記コネクタは、前記被給電レールに対して動くホイールを含む、付記16に記載のシステム。
【外国語明細書】