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特開2023-82127情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082127
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20230606BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023056740
(22)【出願日】2023-03-30
(62)【分割の表示】P 2021575450の分割
【原出願日】2021-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】511083019
【氏名又は名称】株式会社KPIソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 徹郎
(72)【発明者】
【氏名】染谷 昇
(72)【発明者】
【氏名】大浅 淳
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のユーザによって作成されたコンテンツの利用を管理する情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置であるサーバは、第1コンテンツと第2コンテンツとを受信し合成することにより合成ンテンツを生成し、第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報(第1コンテンツID及び第1ユーザIDの少なくとも一方)と第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報(第2コンテンツID及び第2ユーザIDの少なくとも一方)とに基づいて、合成コンテンツの識別情報を表す第3識別情報(合成コンテンツID)を生成し、合成コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と第3識別情報とを対応付けて記憶部(ブロックチェーンノード16が有するブロックチェーン)に格納し、合成コンテンツの利用履歴に応じて利用履歴情報を更新する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、
前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、
前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記第3識別情報は、分散型台帳技術で構成される前記記憶部に格納される、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記利用履歴情報は、分散型台帳技術で構成される前記記憶部に格納される、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記第1識別情報としての第1コンテンツIDと、前記第2識別情報としての第2コンテンツIDと、に基づいて、前記第3識別情報としての第3コンテンツIDを生成する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記第1識別情報としての前記第1ユーザのIDを表す第1ユーザIDと、前記第2識別情報としての前記第2ユーザのIDを表す第2ユーザIDと、に基づいて、前記第3識別情報としての第3コンテンツIDを生成する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第3コンテンツから前記第1コンテンツを削除する旨の指示信号を受信した場合、前記情報処理装置は、前記第3コンテンツから前記第1コンテンツを削除し、
前記第3コンテンツから前記第2コンテンツを削除する旨の指示信号を受信した場合、前記情報処理装置は、前記第3コンテンツから前記第2コンテンツを削除する、
請求項1~請求項5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記第1コンテンツ又は前記第2コンテンツが削除された前記第3コンテンツに対して、前記第1コンテンツ及び前記第2コンテンツとは異なるコンテンツを付加することにより、新たなコンテンツを生成する、
請求項1~請求項6の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置であって、
前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、
前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、
前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、
情報処理装置。
【請求項9】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、
前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、
前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、
処理を、情報処理装置を構成するコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項10】
第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置を構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、
前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、
前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、
処理を、情報処理装置を構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2021-071903号公報には、著作権管理システムが開示されている。この著作権管理システムは、上演・演奏されている著作物を特定する。具体的には、この著作権管理システムは、ブロックチェーンの台帳で管理されている特徴量(を含む証明書)と、音声データから抽出した特徴量とを比較することにより楽曲を特定する(例えば、特開2021-071903号公報の[要約]を参照)。
【0003】
また、特開2021-015580号公報には、画像や映像の合成を行う場合に、合成に用いた素材物の著作権の合計使用料金を算出して使用者に請求する事が出来るシステムが開示されている。
【0004】
具体的には、このシステムでは、合成画像等の作成サービス(以下「合成画像等作成サービス」という)を提供する者(以下「サービス提供者」という)に係る情報端末より送信された使用料金が紐付いた素材物(以下「使用料金付き素材物」という)を記憶装置に記憶しておく。そして、システムは、合成画像等作成サービスの利用者(以下「サービス利用者」という)に係る情報端末からアクセスがあった場合には、記憶装置に記憶している使用料金付き素材物を表示して選択させる。その後、システムは、サービス利用者の情報端末で、選択された使用料金付き素材物とサービス利用者の情報端末で撮影した又は保管されている画像又は映像(以下「独自画像」という)とを合成して試作の合成画像等(以下「試作用画像等」という)を作成又は表示させた上で、サービス利用者の情報端末より承認情報を受信した場合には、試作し表示した試作用画像等を保管又はダウンロードすると同時に、承認情報に係る試作用画像等に用いられている素材物に係る著作権の使用料を算出しサービス利用者に請求をする(例えば、特開2021-015580号公報の請求項1を参照)。
【0005】
また、特開2017-118447号公報には、コンテンツ間及びコンテンツ内の双方の編集を考慮した著作権の保護を行う著作権保護装置が開示されている。この著作権保護装置は、複数の部分コンテンツから構成されるコンテンツの編集を電子署名によって制御する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、映像等のコンテンツが作成される場合、複数のユーザが関与することによりコンテンツが作成される場合がある。例えば、あるユーザAによって作成された音楽のコンテンツCと、別のユーザBによって作成された動画像のコンテンツCとが合成されることにより、1つのコンテンツCABが生成される場合がある。
【0007】
この場合、ユーザAが作成したコンテンツCには著作権が発生し、ユーザBが作成したコンテンツCにも著作権が発生する。さらに、コンテンツCとコンテンツCとが合成されたコンテンツCABにも著作権が発生する。なお、コンテンツCABは、ユーザAとユーザBとによる共同著作物又は結合著作物であるため、コンテンツCABの利用に応じて、著作権者であるユーザAとユーザBとに対して著作権の使用料を支払う必要がある。
【0008】
上記各文献には、著作権を管理する技術が開示されているものの、複数のユーザによって作成されたコンテンツの著作権管理については開示されていない。
【0009】
例えば、特開2021-015580号公報の技術は、合成画像等作成サービスに関する技術であり、サービス利用者が使用料金付き素材物を選択して合成画像等を作成する際の著作権の使用料を算出しサービス利用者に請求をする技術である。また、特開2017-118447号公報の技術は、複数の部分コンテンツから構成されるコンテンツの編集を電子署名によって制御する技術である。
【0010】
このため、上記各文献に開示されている技術を用いたとしても、複数のユーザによって作成されたコンテンツの著作権の管理をすることはできない、という課題がある。
【0011】
さらに、従来、音楽家、画家、書家、写真家、アニメーター、俳優、声優、作家、脚本家、ダンサー、又は振付師等のアーティスト等が創造する作品については、著作権の所在が明確ではない場合も多かった。仮にそれらの作品の著作権の所在が明確であっても、出版社又はプロモーターが著作権を有していることが多く、その場合にはアーティストは自由に創作活動又は販売が出来ない等の制約が存在し、また搾取されるケースも多い。
【0012】
一方で、インターネット上でアーティストが自身の作品を個別に発表し、収入につながる仕組みは少ないうえ、著作物が違法にコピーされ利用されてしまうケースも多数ある。これらの著作権を自動的に管理し、作品を管理する仕組みが必要である。
【0013】
本開示は、上記の事情を鑑みてなされたもので、複数のユーザによって作成されたコンテンツの利用を管理することができる情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するために本発明に係る情報処理システムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムであって、前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、情報処理システムである。
【0015】
また、本発明に係る情報処理装置は、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置であって、前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、情報処理装置である。
【0016】
また、本発明に係る情報処理方法は、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、処理を、情報処理装置を構成するコンピュータが実行する情報処理方法である。
【0017】
また、本発明に係る情報処理プログラムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理装置を構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、前記第1端末は、前記第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、前記第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記第2端末は、前記第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、前記第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とを前記情報処理装置へ送信し、前記情報処理装置は、前記第1コンテンツと前記第2コンテンツとを合成することにより第3コンテンツを生成し、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、に基づいて、前記第3コンテンツの識別情報を表す第3識別情報を生成し、前記第3コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と前記第3識別情報とを対応付けて記憶部に格納し、前記第3コンテンツの利用履歴に応じて前記利用履歴情報を更新する、処理を、情報処理装置を構成するコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本開示によれば、複数のユーザによって作成されたコンテンツの利用を管理することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態の情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態の概要を説明するための図である。
図3】本実施形態のサーバの機能構成例を示す図である。
図4】本実施形態のデータ記憶部に格納されるデータの一例を示す図である。
図5】情報処理システムの各装置として機能するコンピュータの概略ブロック図である。
図6】本実施形態の情報処理システムによって実行される処理を説明するための説明図である。
図7】端末に表示される持分確認情報の一例を示す図である。
図8】端末に表示される公開確認情報の一例を示す図である。
図9】合成コンテンツの生成と合成コンテンツIDの生成とを説明するための図である。
図10】本実施形態の情報処理システムによって実行される処理を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
【0021】
<情報処理システムのシステム構成>
図1は、実施形態の情報処理システム10を示すブロック図である。図1に示されるように、実施形態の情報処理システム10は、サーバ12と、第1ユーザが操作する第1端末14Aと、第2ユーザが操作する第2端末14Bと、閲覧端末14Cと、複数のブロックチェーンノード16A,16B,16Cとを備えている。サーバ12と、第1端末14Aと、第2端末14Bと、閲覧端末14Cと、複数のブロックチェーンノード16A,16B,16Cとは、例えばインターネット等のネットワーク15によって接続されている。なお、以下では、第1端末14A、第2端末14B、及び閲覧端末14Cを総称する場合には、単に端末14とも称する。端末14は、例えば、スマートフォン又はパーソナルコンピュータである。また、ブロックチェーンノード16A,16B,16Cを総称する場合には、単にブロックチェーンノード16とも称する。
【0022】
実施形態の情報処理システム10のサーバ12は、第1端末14Aから送信された第1コンテンツと、第2端末14Bから送信された第2コンテンツを合成することにより、第3コンテンツの一例である合成コンテンツを生成する。なお、以下の説明では、第1端末14Aを操作するユーザを第1ユーザと称し、第2端末14Bを操作するユーザを第2ユーザと称する。そして、サーバ12は、合成コンテンツのダウンロード、閲覧、及び再生等に対しての著作権の管理を行う。
【0023】
図2は、本実施形態の概要を説明するための図である。図2に示されるように、第1端末14Aを操作する第1ユーザAが動画像のコンテンツを作成し、第2端末14Bを操作する第2ユーザBが音楽のコンテンツを作成した場合を考える。この場合、本実施形態のサーバ12は、それらのコンテンツを合成することにより、音楽付きの動画像コンテンツである合成コンテンツCABを生成する。そして、サーバ12は、合成コンテンツCABの著作権の管理を行う。具体的には、合成コンテンツCABのダウンロード、閲覧、及び再生等がされる毎に、合成コンテンツCABの著作権の使用料を計算し、その使用料が第1ユーザA及び第2ユーザBへ支払われるように管理する。なお、本実施形態の情報処理システム10は、合成コンテンツCABの生成を1つのトランザクションとみなし、その際に生成される合成コンテンツCABのIDを表す合成コンテンツIDをブロックチェーンノード16が有するブロックチェーンへ登録する。なお、ブロックチェーンは分散型台帳技術によって構成される記憶部の一例である。本実施形態では、分散型台帳技術によって構成される記憶部の一例としてブロックチェーンを利用する場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、他の種類の分散型台帳技術を利用した記憶部を用いても良いし、分散型台帳技術によって構成されたものではない記憶部を利用しても良い。ブロックチェーンに登録された合成コンテンツIDは、合成コンテンツ固有の情報であり、NFT(Non-Fungible Token)としても利用可能である。また、合成コンテンツIDは、第3識別情報及び第3コンテンツIDの一例である。
【0024】
以下、具体的に説明する。
【0025】
図3は、実施形態のサーバ12の機能構成例を示す図である。図3に示されるように、サーバ12は、受信部20と、データ記憶部22と、制御部24と、送信部26とを備えている。
【0026】
受信部20は、端末14又はブロックチェーンノード16から送信された各種データを受信する。
【0027】
データ記憶部22には、受信部20により受信した各種データと、サーバ12が生成した各種データとが格納される。図4に、データ記憶部22に格納される情報の一例を示す。図4に示されるように、合成コンテンツIDと、合成コンテンツと、利用履歴情報と、著作権の持分比率情報と、第1コンテンツと、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDと、が対応付けられて、例えば、テーブル形式でデータ記憶部22へ格納される。なお、これらのデータの詳細は後述する。
【0028】
制御部24は、サーバ12の動作を制御する。
【0029】
送信部26は、各種データを端末14へ送信する。
【0030】
情報処理システム10のサーバ12、端末14、及びブロックチェーンノード16は、例えば、図5に示すコンピュータ70で実現することができる。コンピュータ70はCPU71、一時記憶領域としてのメモリ72、及び不揮発性の記憶部73を備える。また、コンピュータ70は、入出力装置等(図示省略)が接続される入出力interface(I/F)74、及び記録媒体に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部75を備える。また、コンピュータ70は、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F76を備える。CPU71、メモリ72、記憶部73、入出力I/F74、R/W部75、及びネットワークI/F76は、バス77を介して互いに接続される。
【0031】
記憶部73は、Hard Disk Drive(HDD)、Solid State Drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部73には、コンピュータ70を機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU71は、プログラムを記憶部73から読み出してメモリ72に展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0032】
<情報処理システム10の作用>
【0033】
次に、実施形態の情報処理システム10の作用について説明する。なお、以下では、第1端末14Aを操作する第1ユーザが第1コンテンツを作成し、第2端末14Bを操作する第2ユーザが第2コンテンツを作成し、サーバ12が第1コンテンツと第2コンテンツとを合成することにより、第3コンテンツの一例である合成コンテンツを生成する場合を例に説明する。情報処理システム10は、図6に示されるシーケンスを実行する。
【0034】
まず、第1ユーザは、第1端末14Aを操作することにより、第1コンテンツを作成する。また、第2ユーザは、第2端末14Bを操作することにより、第2コンテンツを作成する。
【0035】
ステップS100において、第1端末14Aは、第1コンテンツと、当該第1コンテンツのIDを表す第1コンテンツIDと、第1ユーザのIDを表す第1ユーザIDとをサーバ12へ送信する。なお、第1コンテンツID及び第1ユーザIDの少なくとも一方は、第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報の一例である。
【0036】
ステップS102において、第2端末14Bは、第2コンテンツと、当該第2コンテンツのIDを表す第2コンテンツIDと、第2ユーザのIDを表す第2ユーザIDとをサーバ12へ送信する。なお、第2コンテンツID及び第2ユーザIDの少なくとも一方は、第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報の一例である。
【0037】
ステップS104において、サーバ12の受信部20は、第1コンテンツと第2コンテンツとを受信する。また、サーバ12の受信部20は、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDとを受信する。
【0038】
ステップS106において、サーバ12の制御部24は、第1コンテンツと第2コンテンツとを合成することにより、合成コンテンツを生成する。具体的には、制御部24は、合成コンテンツの生成方法の一例である既知のマッシュアップ手法により、合成コンテンツを生成する。例えば、制御部24は、第1コンテンツが動画像であり、第2コンテンツが音楽である場合には、既知のマッシュアップ手法を用いて、それらを合成した音楽付きの動画像のコンテンツを合成コンテンツとして生成する。なお、合成コンテンツの生成方法はどのような手法を用いてもよい。
【0039】
ステップS107において、サーバ12の制御部24は、ステップS106で生成された合成コンテンツの著作権の持分比率を確認するための持分確認情報と、合成コンテンツの公開確認情報とを第1端末14A及び第2端末14Bへ送信するように、送信部26を制御する。
【0040】
ステップS108において、第1端末14Aの表示部(図示省略)には、合成コンテンツの著作権の持分比率を確認するための持分確認情報が表示される。
【0041】
また、ステップS110において、第2端末14Bの表示部(図示省略)には、合成コンテンツの著作権の持分比率の持分確認情報が表示される。
【0042】
図7に持分確認情報の一例を示す。図7の持分確認情報30では、合成コンテンツの持分比率について、第1ユーザAと第2ユーザBとについての著作権の持分比率の確認がなされている。具体的には、図7の例では、第1ユーザAと第2ユーザBとの間において7:3の持分比率が提案されている。
【0043】
なお、サーバ12の制御部24は、第1コンテンツと第2コンテンツとに基づいて、持分確認情報を生成するようにしてもよい。例えば、制御部24は、第1コンテンツのデータ量と第2コンテンツのデータ量との比率を持分比率とする。または、例えば、制御部24は、第1コンテンツのデータ種類と第2コンテンツのデータ種類とに応じて、持分比率を提案する。例えば、制御部24は、第1コンテンツが動画像であり、第2コンテンツが音楽である場合には、第1ユーザAと第2ユーザBとの持分比率を7:3とする。
【0044】
なお、第1ユーザA及び第2ユーザBは、持分確認情報30を閲覧し、適宜持分比率について修正等を行い、持分確認情報の「承諾する」を押下する。
【0045】
持分比率についての持分確認情報と同時に、図8に示される公開確認情報32も各ユーザへ提示される。図8の公開確認情報32のうち「合成コンテンツ」の箇所には実際の合成コンテンツが表示され、その合成コンテンツを公開しても良いか否かに関して、各ユーザへ確認がされる。
【0046】
第1ユーザが、図7に示された持分確認情報30及び図8に示された公開確認情報32の「承諾する」を押下すると、ステップS108において、第1端末14Aは、著作権の持分比率についての合意を表す合意情報と、合成コンテンツの公開許諾を表す公開許諾情報とをサーバ12へ送信する。
【0047】
また、第2ユーザが、図7に示された持分確認情報30及び図8に示された公開確認情報32の「承諾する」を押下すると、ステップS110において、第2端末14Bは、著作権の持分比率についての合意を表す合意情報と、合成コンテンツの公開許諾を表す公開許諾情報とをサーバ12へ送信する。
【0048】
ステップS112において、サーバ12の受信部20は合意情報及び公開許諾情報を受信する。
【0049】
ステップS114において、サーバ12の制御部24は、ステップS112での合意情報及び公開許諾情報の受信に応答して、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDと、合成コンテンツを生成した際の時刻を表す時刻情報と、に基づいて、合成コンテンツのIDを表す合成コンテンツIDを生成する。
【0050】
例えば、制御部24は、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDと、合成コンテンツを生成した際の時刻を表す時刻情報とを、既知のハッシュ関数へ入力することによりハッシュ値を生成し、当該ハッシュ値を合成コンテンツIDとする。なお、第1コンテンツID、第1ユーザID、第2コンテンツID、及び第2ユーザIDも、同様に、ハッシュ関数によって生成されていてもよい。これにより、合成コンテンツと対になる合成コンテンツIDが生成される。なお、本実施形態では、合成コンテンツIDがハッシュ関数によって生成される場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。合成コンテンツIDの生成方法はどのようなものであってもよい。
【0051】
なお、合成コンテンツIDは、ブロックチェーンを利用した仮想通貨取引におけるトランザクションIDに相当するものであり、第1ユーザID及び第2ユーザIDとして、例えば、各ユーザの電子署名及び公開鍵を利用することも可能である。
【0052】
図9に、合成コンテンツIDを説明するための図を示す。図9に示されるように、第1ユーザAが作成した第1コンテンツCと、第2ユーザBが作成した第2コンテンツCとが合成され、合成コンテンツCABが生成される。この際、第1ユーザIDであるID_Aと、第1コンテンツIDであるID_Cと、第2ユーザIDであるID_Bと、第2コンテンツIDであるID_Cと、合成コンテンツCABが生成された際の時刻情報とに基づいて、合成コンテンツIDであるID_CABが生成される。
【0053】
この合成コンテンツID_CABは、第1ユーザIDであるID_Aと、第1コンテンツIDであるID_Cと、第2ユーザIDであるID_Bと、第2コンテンツIDであるID_Cと、時刻情報とからハッシュ関数によって生成されるものであり、各データから一意に生成される。このため、この合成コンテンツID_CABがブロックチェーンに登録されることにより、例えば、NFT(Non-Fungible Token)としても利用可能である。
【0054】
次に、ステップS114において、サーバ12の制御部24は、生成した合成コンテンツID_CABと、合成コンテンツCABと、合成コンテンツCABの利用履歴を表す利用履歴情報と、著作権の持分比率情報と、第1コンテンツCと、第1コンテンツIDであるID_Cと、第1ユーザIDであるID_Aと、第2コンテンツCと、第2コンテンツIDであるID_Cと、第2ユーザIDであるID_Bとを対応付けてデータ記憶部22に格納する。
【0055】
上記図4は、データ記憶部に格納されるテーブルの一例であり、合成コンテンツID_CABと、合成コンテンツCABと、合成コンテンツCABの利用履歴を表す利用履歴情報と、著作権の持分比率情報と、第1コンテンツCと、第1コンテンツIDであるID_Cと、第1ユーザIDであるID_Aと、第2コンテンツCと、第2コンテンツIDであるID_Cと、第2ユーザIDであるID_Bとが対応付けられて格納される。
【0056】
ステップS116において、サーバ12の制御部24は、ステップS114で生成された合成コンテンツIDを、ブロックチェーンノード16へ送信するように送信部26を制御する。
【0057】
ステップS118において、少なくとも1つのブロックチェーンノード16は、ステップS116でサーバ12から送信された合成コンテンツIDをブロックチェーンへ登録する。なお、合成コンテンツIDは、複数のブロックチェーンノード16の各々の記憶部に存在するブロックチェーンへ登録される。これにより、合成コンテンツIDの改竄は困難になり、合成コンテンツIDはNFT(Non-Fungible Token)としても利用可能となる。
【0058】
図6に示されるシーケンスが実行されると、合成コンテンツが生成され、著作者である複数のユーザの著作権の持分比率も確定され、かつ合成コンテンツの公開許諾も得られているため、合成コンテンツの利用に対する著作権使用料の管理が可能となる。
【0059】
図6に示されるシーケンスが実行された後に、図10に示されるシーケンスが情報処理システム10によって実行される。以下では、例えば、閲覧端末14Cを操作するユーザが、サーバ12へアクセスすることにより、合成コンテンツを閲覧する等の場合を説明する。
【0060】
ステップS200において、閲覧端末14Cを操作するユーザは、閲覧端末14Cを操作することにより、合成コンテンツの再生の要求を表す要求信号をサーバ12へ送信する。
【0061】
ステップS202において、サーバ12の受信部20は、ステップS200で閲覧端末14Cから送信された要求信号を受信する。
【0062】
ステップS204において、サーバ12の制御部24は、合成コンテンツを再生する。
【0063】
ステップS206において、閲覧端末14Cは、合成コンテンツの再生データを受信する。
【0064】
なお、ステップS204及びステップS206の処理は、いわゆる合成コンテンツのストリーミング再生である。
【0065】
ステップS208において、サーバ12の制御部24は、ステップS204及びステップS206の処理結果に応じて、データ記憶部22に格納されているテーブルの利用履歴情報を更新する。これにより、この利用履歴情報に応じた著作権の使用料が計算され、さらにその著作権の持分比率に応じて、第1ユーザ及び第2ユーザへ支払われる著作権の使用料が計算される。
【0066】
ステップS208において、サーバ12の制御部24は、更新された利用履歴情報のハッシュ値をブロックチェーンノード16へ送信する。
【0067】
ステップS210において、少なくとも1つのブロックチェーンノード16は、ステップS208でサーバ12から送信された利用履歴情報のハッシュ値をブロックチェーンへ登録する。これにより、合成コンテンツの利用履歴情報の改竄も困難となる。
【0068】
なお、合成コンテンツが公開された後に、第1ユーザ及び第2ユーザの何れか一方が合成コンテンツの公開を停止したいと考える場合もある。この場合には、サーバ12の制御部24は、第1端末14A及び第2端末14Bの何れか一方から送信された、公開を停止する旨の指示信号を受信すると、合成コンテンツの公開を停止する。
【0069】
または、例えば、第1ユーザ及び第2ユーザの何れか一方が合成コンテンツの公開を停止したいと考えているものの、自らが作成したコンテンツが合成コンテンツから除かれるのであれば、合成コンテンツの公開は継続されてもよいと考える場合もある。この場合には、サーバ12の制御部24は、第1端末14A及び第2端末14Bの何れか一方から送信された、自らのコンテンツを削除する旨の指示信号を受信すると、合成コンテンツの公開を一旦停止する。そして、サーバ12の制御部24は、公開を停止したいと考えているユーザのコンテンツを合成コンテンツから取り除くことにより、新たなコンテンツを生成する。または、サーバ12の制御部24は、公開を停止したいと考えているユーザのコンテンツを合成コンテンツから取り除いた後に、別のユーザの同等のコンテンツを合成することにより、新たなコンテンツを生成する。例えば、合成コンテンツのうちの音楽のコンテンツが合成コンテンツから取り除かれた場合には、別の音楽を付加して合成コンテンツを生成する。そして、サーバ12の制御部24は、生成された新たなコンテンツを公開する。これにより、後に自らのコンテンツを公開したくないと考えるようになったユーザの希望も叶えることが可能となる。
【0070】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理システムは、第1ユーザが操作する第1端末と、第2ユーザが操作する第2端末と、サーバとを含む情報処理システムである。情報処理システムの第1端末は、第1ユーザによって作成された第1コンテンツと、第1コンテンツのIDを表す第1コンテンツIDと、第1ユーザのIDを表す第1ユーザIDとをサーバへ送信する。情報処理システムの第2端末は、第2ユーザによって作成された第2コンテンツと、第2コンテンツのIDを表す第2コンテンツIDと、第2ユーザのIDを表す第2ユーザIDとをサーバへ送信する。サーバは、第1コンテンツと第2コンテンツとを合成することにより合成コンテンツを生成し、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDと、第3コンテンツを生成した際の時刻を表す時刻情報と、に基づいて、合成コンテンツのIDを表す合成コンテンツIDを生成する。そして、サーバは、合成コンテンツの利用履歴を表す利用履歴情報と合成コンテンツIDとを対応付けてデータ記憶部に格納し、合成コンテンツの利用履歴に応じて利用履歴情報を更新する。これにより、複数のユーザによって作成されたコンテンツの著作権を管理することができる。
【0071】
また、実施形態に係る情報処理システムによれば、コンテンツの著作権を自動的に管理することが可能となるため、利益活動を行う企業による仲介を必要とせず、アーティスト及びクリエイターが自由に活動するための仕組みを提供することができる。また、合成コンテンツIDは、NFTとしてブロックチェーンに登録することによりその改竄を困難にすることができる。
【0072】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0073】
例えば、上記実施形態では、ブロックチェーンノード16が有するブロックチェーンへ合成コンテンツIDを登録する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ12又は他の外部装置の記憶部に合成コンテンツIDを記憶させるのみでもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、合成コンテンツの利用形態が合成コンテンツの再生である場合を例に説明したがこれに限定されるものではなく、その他の利用形態であってもよい。
【0075】
例えば、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した各種処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、各種処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0076】
また、上記実施形態では、プログラムがストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non-transitory)記憶媒体に記憶された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0077】
なお、上記実施形態における各装置で行われる処理は、プログラムを実行することにより行われるソフトウェア処理として説明したが、ハードウェアで行う処理としてもよい。あるいは、ソフトウェア及びハードウェアの双方を組み合わせた処理としてもよい。また、ROMに記憶されるプログラムは、各種記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、情報処理装置の一例であるサーバ12が、第1コンテンツと第2コンテンツとを合成することにより合成コンテンツを生成すると共に、合成コンテンツIDを生成等する場合を例に説明したがこれに限定されるものではない。上記実施形態のサーバ12実行する処理の一部又は全部は、ユーザが携帯するスマートフォン等の端末によって実行されてもよい。
【0079】
また、本実施形態では、第1コンテンツIDと、第1ユーザIDと、第2コンテンツIDと、第2ユーザIDと、第3コンテンツを生成した際の時刻を表す時刻情報と、に基づいて、合成コンテンツIDを生成する場合を例に説明してが、これに限定されるものではない。例えば、第1コンテンツの識別情報を表す第1識別情報と、第2コンテンツの識別情報を表す第2識別情報とに基づいて、合成コンテンツIDが生成されるような方法であれば、どのような方法が用いられてもよい。例えば、第1コンテンツIDと、第2コンテンツIDとに基づいて、合成コンテンツIDを生成するようにしてもよい。または、例えば、第1ユーザIDと、第2ユーザIDと、に基づいて、合成コンテンツIDを生成するようにしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10