(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082170
(43)【公開日】2023-06-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20230606BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20230606BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/0488
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060879
(22)【出願日】2023-04-04
(62)【分割の表示】P 2022077539の分割
【原出願日】2018-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】猪子 敏行
(57)【要約】
【課題】ユーザによる機能の選択に関する利便性をより向上させる、情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】マンガ閲覧処理は、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像52又は第2機能画像54をタッチパネルディスプレイ3aに表示し、第1機能画像52又は第2機能画像54に指示体が接触した場合に、指示体が接触した第1機能画像52又は第2機能画像54に対応した機能を実行する。そして、マンガ閲覧処理は、第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、第2機能画像54をタッチパネルディスプレイに表示する。このように、第1機能の実行中に第2機能画像54が画面3aに表示されることにより、ユーザが所望の機能を実行させても、他の機能を連続して選択可能となる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像をタッチパネルディスプレイに表示する機能画像表示手段と、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を実行する機能実行手段と、を備え、
前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する情報処理装置。
【請求項2】
前記機能画像表示手段は、前記指示体が接触している前記第1機能画像の近傍に前記第2機能画像を表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記機能画像表示手段は、前記指示体を用いて選択された前記第1機能画像に対応する前記第1機能とは関連性の低い機能に対応する他の前記第1機能画像の表示領域に、前記第2機能画像を表示する請求項1又は請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記機能画像表示手段は、前記タッチパネルディスプレイに対する前記指示体の接触位置を基準位置として複数の前記第1機能画像を表示し、前記指示体を用いて選択された前記第1機能画像に対して前記基準位置を挟んだ反対側に前記第2機能画像を表示する請求項1から請求項3の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能に関連する機能である請求項1から請求項4の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能と効果が同じであり、効果の程度の異なる機能である請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能の終了後に、ユーザが選択する可能性を有する機能である請求項5又は請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
各前記機能は、他の機能との関連性が設定されている請求項5から請求項7の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記機能画像表示手段は、前記タッチパネルディスプレイに前記第2機能画像が表示されている状態で前記タッチパネルディスプレイから前記指示体が離間した場合、前記第2機能画像の表示を停止し、前記第1機能画像の表示を継続する請求項1から請求項8の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記機能実行手段は、前記第1機能の実行を停止した場合、前記タッチパネルディスプレイの表示を前記第1機能の実行開始時の状態へ戻す請求項1から請求項9の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記機能実行手段は、前記第2機能の実行を停止した場合、前記タッチパネルディスプレイの表示を前記第2機能の実行開始時の状態又は前記第1機能の実行開始時の状態へ戻す請求項1から請求項10の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第1機能又は前記第2機能は、前記タッチパネルディスプレイに表示されているコンテンツの進行を戻す戻し機能、又は前記コンテンツの進行を先送りする送り機能である請求項10又は請求項11記載の情報処理装置。
【請求項13】
ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像を、機能画像表示手段によってタッチパネルディスプレイに表示させる第1工程と、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を機能実行手段に実行させる第2工程と、を有し、
前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する機能表示方法。
【請求項14】
コンピュータを、
ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像をタッチパネルディスプレイに表示する機能画像表示手段と、
前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を実行する機能実行手段と、して機能させ、
前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する機能表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータネットワークを介して携帯端末等の情報処理装置に配信されるウェブサイト(Webページ,Webサービス)やオンラインゲーム、アプリケーションソフトウェア(以下「アプリ」という。)等のオンラインサービスによる各種サービスが広く普及している。
【0003】
ここで、アプリには、例えば、配信されたマンガを閲覧するためのアプリや、画像を編集するためのアプリ等がある。このようなアプリには、画面に表示されているマンガの進行を先送りしたり戻したりする機能(フリップ機能)や、マンガの一部画像を切り取って加工する機能(トリミング機能)等、複数の機能が付加されている。ユーザは、これら複数の機能のうち、所望の機能を適宜選択してアプリに実行させる。
【0004】
そして、各種機能の使い易さ、すなわちユーザに対する利便性を高めるために、装置や方法が特許文献1,2に開示されている。
【0005】
特許文献1には、第1メニューに表示されている選択肢を選択すると、さらに第2メニューが表示されるユーザ・インターフェース装置が開示されている。特許文献1に開示されているユーザ・インターフェース装置は、ユーザがペンを第1メニューの上部右側の四分円の中にドラッギングして、「ペースト」メニュー選択肢を選択してから、ペンを画面から持ち上げずに、ペンを第2のメニューの下部四分円の中にドラッギングして「クリップボードc」メニューを選択することが開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、使用者が編集対象領域のいずれかの点でペンを表示部に接触させると、その点を中心として編集アイコンを表示部に表示させ、選択されたアイコンに対応する処理が、さらに細かい処理の指定を必要とするものであれば、ペンが位置している点を中心として、さらに細かい処理に対応する編集サブアイコンを表示部に表示させるデータの編集方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平07-200126号公報
【特許文献2】特開平09-204426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、特許文献1,2に開示されている装置や方法は、ユーザが選択したメニューに対応するサブメニューを表示するものであり、ユーザはサブメニューから自身が実行したいメニューを選択することになる。すなわち、上記装置や方法では、例えば、ユーザは自身が選択したメニュー(機能)の実行中に異なるメニュー(機能)を連続して選択することができない。このため、ユーザによる機能の選択には、ユーザの利便性をより向上させる余地がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ユーザによる機能の選択に関する利便性をより向上できる、情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラムは以下の手段を採用する。
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「情報処理装置」は、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像をタッチパネルディスプレイに表示する機能画像表示手段と、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を実行する機能実行手段と、を備え、前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する。
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「機能表示方法」は、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像を、機能画像表示手段によってタッチパネルディスプレイに表示させる第1工程と、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を機能実行手段に実行させる第2工程と、を有し、前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する。
【0013】
上記課題を解決するため、本発明の一態様である「機能表示プログラム」は、コンピュータを、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像又は第2機能画像をタッチパネルディスプレイに表示する機能画像表示手段と、前記タッチパネルディスプレイに表示されている前記第1機能画像又は前記第2機能画像に指示体が接触した場合に、指示体が接触した前記第1機能画像又は前記第2機能画像に対応した機能を実行する機能実行手段と、して機能させ、前記機能画像表示手段は、前記第1機能画像に前記指示体が接触して前記第1機能画像に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する前記第2機能画像を前記タッチパネルディスプレイに表示する。
【0014】
上記「情報処理装置」には、以下に例示するように、種々の技術的限定を加えてもよい。また、同趣旨の技術的限定を、「機能表示方法」が実行する処理ステップや「機能表示プログラム」の機能に加えてもよい。
【0015】
前記機能画像表示手段は、前記指示体が接触している前記第1機能画像の近傍に前記第2機能画像を表示する。
【0016】
前記機能画像表示手段は、前記指示体を用いて選択された前記第1機能画像に対応する前記第1機能とは関連性の低い機能に対応する他の前記第1機能画像の表示領域に、前記第2機能画像を表示する。
【0017】
前記機能画像表示手段は、前記タッチパネルディスプレイに対する前記指示体の接触位置を基準位置として複数の前記第1機能画像を表示し、前記指示体を用いて選択された前記第1機能画像に対して前記基準位置を挟んだ反対側に前記第2機能画像を表示する。
【0018】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能に関連する機能である。
【0019】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能と効果が同じであり、効果の程度の異なる機能である。
【0020】
前記第2機能は、実行中の前記第1機能の終了後に、ユーザが選択する可能性を有する機能である。
【0021】
各前記機能は、他の機能との関連性が設定されている。
【0022】
前記機能画像表示手段は、前記タッチパネルディスプレイに前記第2機能画像が表示されている状態で前記タッチパネルディスプレイから前記指示体が離間した場合、前記第2機能画像の表示を停止し、前記第1機能画像の表示を継続する。
【0023】
前記機能実行手段は、前記第1機能の実行を停止した場合、前記タッチパネルディスプレイの表示を前記第1機能の実行開始時の状態へ戻す。
【0024】
前記機能実行手段は、前記第2機能の実行を停止した場合、前記タッチパネルディスプレイの表示を前記第2機能の実行開始時の状態又は前記第1機能の実行開始時の状態へ戻す。
【0025】
前記第1機能又は前記第2機能は、前記タッチパネルディスプレイに表示されているコンテンツの進行を戻す戻し機能、又は前記コンテンツの進行を先送りする送り機能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ユーザによる機能の選択に関する利便性をより高くできる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施形態に係るマンガ配信システムの構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るサーバの電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る携帯端末に表示される第1機能画像を示した図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る携帯端末に表示される第2機能画像を示した図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る携帯端末に表示される他の第2機能画像を示した図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る携帯端末に表示される他の第2機能画像を示した図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る携帯端末のマンガ閲覧機能に関する機能ブロック図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る携帯端末のマンガ閲覧処理に流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る情報処理装置、機能表示方法及び機能表示プログラムの一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、一例として、サーバから情報処理装置である携帯端末へマンガを配信し、配信されたマンガをユーザが携帯端末を用いて閲覧する形態について説明する。
【0029】
[1.マンガ配信システムの構成]
図1は、本実施形態に係るマンガ配信システム1の概略構成図である。マンガ配信システム1は、通信回線2、複数の携帯端末3、及びサーバ4を含んで構成される。
【0030】
通信回線2は、コンピュータネットワークを形成するものであり、例えば、電気事業者によって提供される広域通信回線である。
【0031】
携帯端末3は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン等の情報処理端末であり、通信回線2を介して配信されるオンラインサービスをユーザが利用するために用いられる。携帯端末3は、画像を表示するタッチパネルディスプレイ3a、音を出力するスピーカー3b、音が入力されるマイク3c、及び被写体を撮像するカメラ3d等を備える。ここで、タッチパネルディスプレイ3aは、例えばLCD(Liquid Crystal Display)及びタッチセンサを備える。LCDは、各種画像を表示し、タッチセンサは、指、スタイラス、又はペン等の指示体を用いて行われる各種入力操作を受け付ける。
【0032】
サーバ4は、通信回線2を介して、携帯端末3へオンラインサービスを配信する情報処理装置である。
【0033】
本実施形態に係るマンガ配信システム1は、デジタルデータとされたマンガをサーバ4から通信回線2を介して携帯端末3へオンラインサービスの一つとして配信する。ここでいう、マンガとは、連続した複数の静止画像によって形成されるコンテンツの一例であり、複数の静止画像が絵で構成され、全体としてストーリー性を有するものである。ユーザは、携帯端末3へ配信されたマンガを専用のアプリケーションソフト(以下「マンガ閲覧アプリ」という。)を用いて閲覧する。マンガ閲覧アプリは、携帯端末3に予めインストールされている。また、マンガ閲覧アプリは、一例として、携帯端末3に対してページ単位でマンガを表示したり、ページ単位で表示されたマンガの拡大、縮小等も可能とする。なお、マンガ閲覧アプリは、マンガデータがサーバ4から携帯端末3にダウンロードされていれば、携帯端末3とサーバ4とが通信していない状態(オフライン状態)でも機能する。
【0034】
[2.サーバの構成]
図2は、本実施形態に係るサーバ4の電気的構成を示すブロック図である。
【0035】
本実施形態に係るサーバ4は、サーバ4全体の動作を司る主制御部であるCPU(Central Processing Unit)20、各種プログラム及び各種データ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)22、CPU20による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)24、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶手段としてのHDD(Hard Disk Drive)26を備えている。
【0036】
HDD26は、携帯端末3に配信するマンガを示すマンガデータを記憶する。なお、記憶手段は、HDD26に限らず、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等の他の記憶媒体であってもよい。
【0037】
さらに、サーバ4は、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部28、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ30、通信回線2を介して携帯端末3等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行う外部インタフェース32を備えている。
【0038】
これらCPU20、ROM22、RAM24、HDD26、操作入力部28、モニタ30、及び外部インタフェース32は、システムバス34を介して相互に電気的に接続されている。従って、CPU20は、ROM22、RAM24、及びHDD26へのアクセス、操作入力部28に対する操作状態の把握、モニタ30に対する画像の表示、並びに外部インタフェース32を介した他の情報処理装置等との各種データの送受信等を各々行なうことができる。
【0039】
[3.携帯端末の電気的構成]
図3は、携帯端末3の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【0040】
携帯端末3は、
図1に示される構成に加え、主制御部40、主記憶部42、補助記憶部44、通信部46、及び操作ボタン48を備える。
【0041】
主制御部40は、例えば、CPU、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、携帯端末3の全体の動作を制御する。
【0042】
主記憶部42は、例えば、RAMやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、主制御部40による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。
【0043】
補助記憶部44は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリであり、画像等の各種データ及び主制御部40の処理に利用されるプログラム等を保存する。補助記憶部44に記憶されるプログラムは、例えば、携帯端末3の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェアを制御するためのドライバ、電子メールやウェブブラウジング、その他各種機能を実現するためのプログラム等である。また、補助記憶部44には、サーバ4から配信されたマンガをタッチパネルディスプレイ3aに表示させるためのマンガ閲覧アプリが予め記憶されている。なお、以下の説明ではタッチパネルディスプレイ3aを画面3aともいう。
【0044】
通信部46は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線2に接続する機能を有する。なお、通信部46は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。
【0045】
操作ボタン48は、携帯端末3の側面に設けられ、携帯端末3を起動又は停止させるための電源ボタンやスピーカー3bが出力する音のボリューム調整ボタン等である。
【0046】
これら主制御部40、主記憶部42、補助記憶部44、通信部46、タッチパネルディスプレイ3a、スピーカー3b、マイクロフォン3c、カメラ3d、及び操作ボタン48は、システムバス49を介して相互に電気的に接続されている。従って、主制御部40は、主記憶部42及び補助記憶部44へのアクセス、タッチパネルディスプレイ3aに対する画像の表示、ユーザによるタッチパネルディスプレイ3aや操作ボタン48に対する操作状態の把握、マイクロフォン3cへの音の入力、スピーカー3bからの音の出力、カメラ3dに対する制御、及び通信部46を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行える。
【0047】
[4.マンガ閲覧に関する各種機能]
ユーザは、サーバ4から配信されたマンガを、携帯端末3にインストールされたマンガ閲覧アプリを用いて閲覧する。このマンガ閲覧アプリには、種々の機能が搭載されており、ユーザは必要に応じて当該機能を選択し、マンガ閲覧アプリに実行させる。
【0048】
本実施形態に係るマンガ閲覧アプリは、ユーザが選択可能な機能を示す画像(以下「機能画像」という。)を、ユーザによるタッチパネルディスプレイ3a(画面3a)へのタッチ操作に応じて画面3aに表示する。そして、マンガ閲覧アプリは、ユーザが指示体を用いて機能画像を選択することにより、選択された機能画像に対応する機能を実行する。なお、以下の説明では、機能画像の表示に関する処理を機能画像表示処理といい、ユーザに選択された機能画像に対応する機能の実行に関する処理を機能実行処理という。
【0049】
詳細を後述するように本実施形態に係る機能画像表示処理は、ユーザが選択可能な機能画像として第1機能画像及び第2機能画像を画面3aに表示する。第1機能画像と第2機能画像とでは、画面3aに表示されるタイミングが異なり、第1機能画像と第2機能画像とは異なる機能に対応するものである。
【0050】
[4-1.第1機能画像の表示と第1機能の実行]
本実施形態に係る機能画像表示処理は、指示体を用いて画面3aが長押し(以下「第1長押し」という。)された場合に、第1長押し位置を基準位置として、第1機能画像を画面3aに表示する。なお、第1長押しとは、画面3aに対して指示体が接触していない状態から指示体が接触した状態となり、同じ位置での指示体の接触が所定時間以上継続された場合をいう。また、第1長押しがされた場合に画面3aに表示される第1機能画像は一つの機能画像だけではなく、各々異なる機能を示す複数の機能画像を有する機能画像グループであってもよい。また、第1長押しが行われる画面3a上の位置は限定されるものではない。すなわち、画面3aに表示される第1機能画像の位置は、第1長押し位置に応じて変化する。
【0051】
図4は、第1長押し位置50Aと第1機能画像52との位置関係を例示した図である。なお、
図4の例は、表記がないもののマンガが画面3aに表示されている状態であり、表示されているマンガのページ又はコマは
図4の右から左へスクロールする。すなわち、マンガは右から左に向けて進行する。
【0052】
本実施形態に係る機能画像表示処理は、画面3aに対する指示体の接触位置である第1長押し位置50Aを基準位置として複数の第1機能画像52を表示する。
図4の例では、ユーザの親指が指示体とされており、この親指が第1長押しを行った画面3a上の位置を第1長押し位置50Aとする。そして、機能画像表示処理は、第1長押し位置50Aを基準位置(中心)とした四方(上下左右方向)に異なる4種類の第1機能画像52A,52B,52C,52Dを表示する。
【0053】
図4の例では、第1機能画像52Aは、第1長押し位置50Aの右側に表示され、画面3aに表示されているマンガの進行(ページ又はコマ)を所定速度で戻す戻し機能に対応している。第1機能画像52Bは、第1長押し位置50Aの左側に表示され、画面3aに表示されているマンガの進行を所定速度で先送りする送り機能に対応している。第1機能画像52Cは、第1長押し位置50Aの上側に表示され、画面3aに表示されているマンガの画像を切り取り、所定のオンラインサービスに投稿(シェア)するシェア機能に対応している。第1機能画像52Dは、第1長押し位置50Aの下側に表示され、画面3aに表示されているマンガの画像を切り取り、携帯端末3に記憶させるクリップ機能に対応している。
【0054】
なお、シェア又はクリップする画像は、第1長押し位置50Aに対応する画像であり、例えば、第1長押し位置50Aを含むコマが切り取られてシェア又はクリップする画像とされてもよいし、第1長押しが行われたときに画面3aに表示されている画像全体がシェア又はクリップする画像とされてもよい。また、機能実行処理がシェア機能又はクリップ機能を実行する場合には、例えば、シェア又はクリップする画像の範囲が示されると共に、ユーザに対して実行確認のためのボタン画像が画面3aに表示される。
【0055】
図4に示される第1機能画像52の配置位置は一例であり、これに限られない。例えば、マンガが上から下方向にスクロールする場合、戻し機能に対応する第1機能画像52Aを第1長押し位置50Aの上側に表示し、送り機能に対応する第1機能画像52Bを第1長押し位置50Aの下側に表示してもよい。また、複数の第1機能画像52の位置関係も第1長押し位置50Aが基準とされればよく、例えば、第1長押し位置50Aに対して複数の第1機能画像52が所定方向に一列に並べて表示されたり、第1長押し位置50Aに対して複数の第1機能画像52が左右方向又は上下方向に分けて表示されてもよい。
【0056】
ユーザが複数の第1機能画像52のうち何れかを選択する場合には、画面3aへの指示体の接触状態を保ちつつ、第1長押し位置50Aから所望の第1機能画像52へ指を移動させる操作(以下「スライド操作」という。)を行う。そして、所望の第1機能画像52へ指がスライドされ(例えば矢印A方向)、その状態を所定時間以上保つ第2長押しが行われた場合に、機能実行処理は当該第1機能画像52に対応する機能を実行する。なお、画面3aに対して第2長押しが行われた位置を第2長押し位置50Bという。
【0057】
本実施形態に係る機能実行処理は、第2長押しが継続されている場合に限り、第2長押しされた第1機能画像52に対応する第1機能を実行する。例えば、戻し機能に対応する第1機能画像52Aが第2長押しされている場合に、マンガの進行、換言するとページを所定速度で自動的に戻す。また、送り機能に対応する第1機能画像52Bが第2長押しされている場合に、マンガの進行(ページ)を所定速度で自動的に先送りする。
【0058】
そして、第2長押しを行っている指が画面3aから離間したり、第2長押しを行っている指が第1機能画像52からずれる等して、第1機能画像52に対する第2長押しが解除された場合、機能実行処理は実行している第1機能を停止する。なお、以下の説明において、ユーザが画面3aから指等の指示体を離間させることをタッチオフともいう。
【0059】
[4-2.第2機能画像の表示と第2機能の実行]
本実施形態に係る機能画像表示処理は、第1機能画像52に指示体が接触して第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、第2機能に対応する第2機能画像をタッチパネルディスプレイ3a(画面3a)に表示する。すなわち、本実施形態に係る機能画像表示処理は、第1機能が選択され、実行を開始すると共に第2機能画像を画面3aに表示する。すなわち、本実施形態に係る機能画像表示処理は、機能の多重化を実現するものである。
【0060】
このように、本実施形態に係る機能画像表示処理は、第1機能の実行継続中に限り第2機能画像を画面3aに表示することにより、ユーザは所望の機能を実行させても、他の機能を連続して選択可能となるので、ユーザによる機能の選択に関する利便性をより向上させることが可能となる。
【0061】
図5を参照して、第2機能画像54の表示について詳細に説明する。
図5は、
図4に示される複数の第1機能画像52のうち、ユーザが親指を第1長押し位置50Aからスライド操作し、所望の第1機能画像52を長押し(第2長押し)した場合の例である。
図5に示されるように、ユーザの指が第1機能画像52Aを長押し(第2長押し)することで、対応する第1機能の実行継続中に第2機能画像54(54A)が画面3aに表示される。
【0062】
ここで、第2機能は、実行中の第1機能とは異なる機能であるものの、例えば、実行中の第1機能に関連する機能である。
【0063】
例えば、第2機能は、実行中の第1機能と効果が同じであり、効果の程度の異なる機能である。なお、効果が同じ機能とは、換言すると、作用や処理内容が同じ機能である。効果の程度が異なるとは、換言すると、作用や処理内容が同じであるものの、その程度が異なるものであり、例えば、戻し機能や送り機能の速度が異なることや、トリミングの範囲が異なることである。
【0064】
図5を参照すると、第2機能画像54Aに対応する機能は、第1機能画像52Aに対応する戻し機能よりもより速くマンガを戻す高速戻し機能である。すなわち、第2機能である高速戻し機能は、ユーザによって選択された第1機能である戻し機能と効果が同じであるものの、効果の程度の異なる機能である。また、例えば、実行中の第1機能が送り機能
(中速送り機能)の場合、速度の異なる送り機能(高速送り機能、低速送り機能)とされる。また、実行中の第1機能が戻し機能(中速戻し機能)の場合、速度の異なる戻し機能
(高速戻し機能、低速戻し機能)とされる。
【0065】
また、第2機能は、実行中の第1機能の終了後に、ユーザが選択する可能性を有する機能としてもよい。
【0066】
例えば、ユーザが第1機能として送り機能を実行させた場合、マンガのページを先送りし過ぎり、これを解消するために送り機能の実行後に戻り機能を実行させる可能性がある。このため、実行中の第1機能が送り機能である場合には、第2機能が戻り機能とされる。同様に、実行中の第1機能が戻り機能である場合には、第2機能が送り機能とされる。換言すると、送り機能と戻り機能は、効果が異なるもののカテゴリとして同じ機能である。
【0067】
また、実行中の第1機能が送り機能である場合には、第2機能を伏線ジャンプ機能(詳細は後述)としてもよい。すなわち、ユーザは、自身で所定場面に対応する伏線画像を探すために、戻り機能を実行させたものの、すぐに見つけることができない場合に伏線ジャンプ機能によって伏線画像を画面3aに瞬時に表示することが想定される。このため、実行中の第1機能が戻り機能である場合には、第2機能を伏線ジャンプ機能としてもよい。
【0068】
さらに、実行中の第1機能の実行継続時間に応じて、第2機能が変化してもよい。例えば、実行中の第1機能が送り機能であり、その実行継続時間が予め定められた所定時間(例えば10秒)を超えた場合には、第2機能を高速送り機能とする。なお、上記所定時間が経過するまでは、高速送り機能とは異なる他の機能(例えば戻り機能)に対応する第2機能画像54が画面3aに表示され、実行継続時間が所定時間を超えた場合に高速送り機能に対応する第2機能画像54が表示されてもよい。また、実行中の第1機能の実行継続時間が所定時間を超えた場合に、第2機能画像54の表示が開始されてもよい。すなわち、第1機能の実行継続時間が所定時間を超えない限り、第2機能画像54は表示されない。
【0069】
また、第1機能の終了後に実行される第2機能の使用頻度に応じて、実行中の第1機能に関連する第2機能が決定されてもよい。例えば、後述する
図6のように複数の第2機能画像54が表示される場合、最も使用頻度の高い第2機能に対応する第2機能画像54が実行中の第1機能に対応する第1機能画像52に最も近い位置に表示される。また、使用頻度が低い第2機能に対応する第2機能画像54は表示されず、より使用頻度の高い第2機能に対応する第2機能画像54が表示されてもよい。
【0070】
ここで、各機能は、他の機能との関連性が設定されている。
【0071】
例えば、機能毎に関連性を示した他の機能を示すテーブル(以下「機能関連性テーブル」という。)が携帯端末3又はサーバ4に記憶される。機能画像表示処理は、この機能関連性テーブルに基づいて実行中の第1機能に応じた第2機能画像54を画面3aに表示する。具体的には、機能画像表示処理は、第1機能画像52が第2長押しされると、第1機能画像52に対応する第1機能を実行すると共に、当該第1機能に最も関連性の高い機能を第2機能とする。そして、機能画像表示処理は、当該第2機能に対応する第2機能画像54を画面3aに表示する。
【0072】
下記表1は、機能関連性テーブルの一例であり、機能毎に他の機能との関連性を示している。表1の例では、関連性を数値で示しており、数値が小さいほど関連性が高いとしている。
【0073】
【0074】
また、機能関連性テーブルには、第1機能の終了後に実行された第2機能の使用頻度が含まれてもよい。すなわち、各機能は、その使用頻度が他の機能と関連付けられて機能関連性テーブルに含まれている。機能関連性テーブルに含まれる機能毎の使用頻度は、適宜更新される。
【0075】
下記表2は、機能毎の使用頻度を示した機能関連性テーブルの一例であり、第1機能の終了後に実行された第2機能の回数を示しており、この回数が多いほど使用頻度が高い。換言すると、使用頻度が高い第2機能ほど、第1機能に対する関連性が高い。各機能の使用頻度は、携帯端末3のユーザ毎に集計されて機能関連性テーブルが更新されてもよい。これにより、機能関連性テーブルはユーザ毎に異なるものとなる。また、複数のユーザの使用頻度をサーバ4で集計して機能関連性テーブルが更新されてもよい。これにより、機能関連性テーブルは複数のユーザで同じものとなる。
【0076】
【0077】
表1,表2の例では、機能毎に他の機能との関連性をランク付けしているが、これに限らず、各機能に対して関連性のある機能を一つだけ定め、それを第1機能の実行中に選択可能な第2機能としてもよい。
【0078】
このように、第2機能を第1機能に関連する機能とすることで、ユーザは直感的に自身が選択可能な機能を把握できるため、ユーザによる機能の選択に関する利便性がより向上する。
【0079】
また、本実施形態に係る機能画像表示処理は、指示体が接触している第1機能画像52の近傍、すなわち第1長押し位置50Aの近傍に第2機能画像54を表示する。これにより、ユーザは、第1機能の実行中であっても、簡易かつ素早く第2機能を実行させることができる。
【0080】
機能画像表示処理は、指示体を用いて選択された第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、選択された第1機能画像52に対応する第1機能とは関連性の低い機能に対応する他の第1機能画像52の表示領域に、第2機能画像54を表示する。第1機能とは関連性が低い第2機能とは、例えば、第1機能とは相反する機能や、作用や処理内容が全く異なる機能である。相反する機能とは、例えば戻り機能に対する送り機能のように効果が相反する機能であり、作用や処理内容が全く異なる機能とは、戻り機能や送り機能に対するシェア機能やクリップ機能、トリミング機能等である。
【0081】
より具体的には、例えば、上述した機能関連性テーブルに基づいて、第2機能画像54の表示領域が決定される。一例として、中速戻り機能、中速送り機能、トリミング機能、伏線ジャンプ機能に対応する4つの第1機能画像52が表示され、ユーザが中速戻り機能を選択した場合を例にする。この場合、表1に示される機能関連性テーブルにおいて中速戻り機能に対して最も関連性が低い機能は伏線ジャンプ機能であるため、伏線ジャンプ機能に対応する第1機能画像52の表示領域に第2機能に対応する第2機能画像が表示される。
【0082】
また、機能画像表示処理は、指示体を用いて選択された第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、選択された第1機能画像52に対して基準位置(第1長押し位置50A)を挟んだ反対側に第2機能画像54を表示してもよい。
【0083】
図5を参照して説明すると、ユーザが第1機能画像52Aを長押し(第2長押し)することで、第1機能画像52Aに対応する機能が実行される。そして、第1機能画像52Aに対して第1長押し位置50Aを挟んだ反対側である第1機能画像52Bの表示領域に第2機能画像54Aが表示される。換言すると、一部の第1機能画像52が第2機能画像54へ動的に変化することになる。なお、
図5の例では、第1機能画像52C,52Dはその表示が停止されるが、これに限らず、第1機能画像52C,52Dは表示されたままであってもよい。
【0084】
これらにより、ユーザは、第2機能画像54が画面3aに表示されたことを直感的に知り得、第1機能の実行中であっても簡易かつ素早く第2機能を実行させることができる。また、第2機能画像54が適度に選択中の第1機能画像52から離れているので、指が第1機能画像52からずれて誤って第2機能画像54を押すことが抑制される。
【0085】
そして、第1機能の実行中にユーザが第2機能を実行させる場合には、一例として、親指を画面3aから離間させることなく、第2機能画像54へ移動(スライド)させ第2機能画像54を長押し(第3長押し)する。これにより、機能実行処理は、第1機能画像52に対応する第1機能を停止し、第2機能画像54に対応する第2機能の実行を開始する。なお、第2機能は、一例として、ユーザの指示体が第2機能画像54に接触している場合に限り実行され、指示体が第2機能画像54から離間(タッチオフ)すると、実行中の第2機能が停止する。
【0086】
なお、第2機能の実行中における第1機能画像52及び第2機能画像54の表示状態は、第2機能の実行前と変わらない。これにより、第2機能の実行中であっても、ユーザは第2機能に関連する第1機能の選択が可能となる。
【0087】
図6は、第2機能画像54の表示状態の他の例である。
図6の例では、ユーザが選択した第1機能画像52に対して第1長押し位置50Aを挟んだ反対側に第2機能画像54Aが表示され、第2機能画像54Aの上方に第2機能画像54Bが表示され、第2機能画像54Aの下方に第2機能画像54Cが表示される。第2機能画像54Bは低速戻し機能に対応し、第2機能画像54Cは低速送り機能に対応している。
【0088】
図7は、第2機能画像54の表示状態の他の例であり、
図5,6に示すようにユーザが選択した第1機能画像52に対して第1長押し位置50Aを挟んだ反対側に第2機能画像54が表示されるのではなく、ユーザが選択した第1機能画像52、換言すると第2長押し位置50Bを基準位置として第2機能画像54が表示される例である。
図7の例では、第2長押し位置50B(第1機能画像52A)の上方に高速戻し機能に対応する第2機能画像54Aが表示され、第2長押し位置50B(第1機能画像52A)の下方に低速戻し機能に対応する第2機能画像54Bが表示される。
【0089】
また、機能画像表示処理は、画面3aに第2機能画像54が表示されている状態で画面3aから指示体(ユーザの指)がタッチオフした場合、第2機能画像54の表示を停止(消去)し、第1機能画像52の表示を継続する。なお、機能実行処理は、第2機能が実行されている場合に指示体が画面3aからタッチオフされると、第2機能の実行を停止する。これにより、ユーザが第2機能の実行を停止させるべく画面3aからタッチオフした場合でも、その後、すぐにユーザは所望の第1機能を実行させるべく第1機能画像52を選択できるので、機能の選択におけるユーザの利便性が向上する。なお、ユーザがタッチオフした後に所定時間内(例えば3秒以内)に第1機能画像52を選択しなかった場合、機能画像表示処理は第1機能画像52の表示を停止する。
【0090】
なお、これに限らず、第2機能画像54を表示させている状態で指示体がタッチオフした場合に、第1機能画像52と共に第2機能画像54の表示が停止されてもよい。また、第1機能を所定時間以上継続して実行した場合のみ、タッチオフしても第2機能画像54を画面3aに表示し続け、ユーザが第2機能を選択可能としてもよい。この場合、第1機能の継続した実行が所定時間未満の場合に指示体がタッチオフされると第1機能は停止し、第1機能画像52と共に第2機能画像54の表示が停止される。
【0091】
また、タッチオフすることなく、指示体が第1機能画像52又は第2機能画像54からずれた場合には、実行中の機能が停止されてもよいし、実行中の機能が続行されてもよい。指示体が機能画像からずれた場合の処理を何れとするかは、設定により予め定められる。また、指示体が第1機能画像52又は第2機能画像54から所定距離(所定ドット数)以上ずれた場合に、実行中の機能が停止されてもよい。
【0092】
[4-3.その他の機能]
本実施形態に係るマンガ閲覧アプリは、戻し機能、送り機能、シェア機能、及びクリップ機能の他に、トリミング機能、コメント付加機能、情報付加機能、キャラクタ相関図表示機能、探索履歴記憶機能等を有してもよい。なお、これらの機能は、第1機能として実行されてもよいし、第2機能として実行されてもよい。
【0093】
[4-3-1.トリミング機能]
トリミング機能は、シェア又はクリップする画像の範囲を変化させる機能である。例えば、第1機能としてシェア機能又はクリップ機能が実行された場合に、トリミング機能に対応する第2機能画像54が画面3aに表示される。具体的には、トリミング機能に対応する第2機能画像54をユーザが選択すると、例えば、第1長押し位置50Aを中心にシェア又はクリップの対象となる画像の範囲(トリミング範囲)が拡大又は縮小する。
【0094】
[4-3-2.コメント付加機能]
コメント付加機能は、シェア又はクリップする画像にコメントを付す機能である。例えば、第1機能としてシェア機能又はクリップ機能が実行された場合に、コメント付加機能に対応する第2機能画像54が画面3aに表示される。そして、コメント付加機能を示す第2機能画像54をユーザが選択すると、例えば、シェア又はクリップする画像に対するコメントを付加するためのテキストボックスが画面3aに表示される。コメントは、シェア又はクリップする画像の所定位置に重畳されてもよいし、メタデータとして付加されてもよい。
【0095】
[4-3-3.情報付加機能]
情報付加機能は、シェア又はクリップする画像に予め定められた情報を付加する機能である。例えば、第1機能としてシェア機能又はクリップ機能が実行された場合に、情報付加機能に対応する第2機能画像54が画面3aに表示される。予め定められた情報とは、例えば、シェア又はクリップする画像の著作権を示す情報や、画像をシェア又はクリップしたユーザを示す情報(ユーザID)、画像をシェア又はクリップした日付を示す情報等である。これらの情報は、シェア又はクリップする画像の所定位置に重畳されてもよいし、メタデータとして付加されてもよい。
【0096】
[4-3-4.キャラクタ相関図表示機能]
キャラクタ相関図表示機能は、例えばマンガの登場人物(キャラクタ)同士の関係を示した相関図を画面3aに表示する機能である。例えば、ユーザが画面3aに対して第1長押しを行った場合に、第1機能としてキャラクタ相関図表示機能に対応する第1機能画像52が画面3aに表示される。また、例えば、第1長押し位置50Aがキャラクタ相関図に含まれるキャラクタを示す画像と重なる場合や第1長押し位置50Aと重なるコマ内にキャラクタ相関図に含まれるキャラクタが存在する場合に、キャラクタ相関図表示機能に対応する第1機能画像52が画面3aに表示される。なお、キャラクタ相関図は、ユーザの指が画面3aからタッチオフされると画面3aへの表示が停止される。
【0097】
[4-3-5.探索履歴記憶機能]
探索履歴記憶機能は、戻し機能の実行開始時に画面3aに表示されたマンガのシーンの画像(以下「原画像」という。)に対して、戻し機能の実行終了時に画面3aに表示されたシーンの画像(以下「伏線画像」という。)を関連付けてサーバ4のHDD26に記憶させる機能である。すなわち、探索履歴記憶機能は、原画像に関連すると思われる伏線画像をユーザが探す(探索する)ためにマンガの進行(ページ)を戻した履歴を自動的に記憶する機能である。
【0098】
本実施形態に係る機能画像表示処理は、一例として、第1機能として戻し機能が実行された場合に、探索履歴記憶機能に対応する第2機能画像54を画面3aに表示する。
【0099】
本実施形態に係る探索履歴記憶機能の使用方法について説明する。ユーザは、第1機能である戻し機能を実行させることによってマンガの進行を戻し、原画像に関連すると思われる伏線画像を発見するまで戻し機能の実行を継続させる。そして、ユーザは自身が伏線画像と考える画像が画面3aに表示された場合、戻し機能に対応する第1機能画像52の長押し(第2長押し)を止め、探索履歴記憶機能に対応する第2機能画像54へ指を移動させて長押し(第3長押し)を行い、探索履歴記憶機能を実行させる。探索履歴記憶機能は、戻し機能の実行開始時に画面3aに表示されたシーン(画像)を原画像とし、第3長押しを行ったタイミングで画面3aに表示されたシーン(画像)を伏線画像とし、これらを関連付けた探索履歴情報を通信部46を介してサーバ4へ送信して記憶させる。
【0100】
このように、探索履歴記憶機能は、原画像と伏線画像とを画面3aに対するタッチ操作のみで関連付けてサーバ4に記憶させる。従って、ユーザは、マンガのシーンに対する伏線を簡易にサーバ4に記憶させることができる。
【0101】
また、サーバ4は、記憶した探索履歴情報を対応するマンガに付加する。探索履歴情報が付加されたマンガは、別途、サーバ4から携帯端末3へ配信される。
【0102】
なお、サーバ4に記憶される探索履歴情報は、必ずしも原画像及び伏線画像そのものである必要はなく、例えば、原画像及び伏線画像が含まれるマンガのページやコマの位置(座標)等である。
【0103】
また、第1機能として探索履歴記憶機能に対応する第1機能画像52が表示されてもよい。この形態の場合、ユーザが探索履歴記憶機能を選択すると、戻し機能が実行されて画面3aに表示されているマンガの進行を戻すことが可能となる。そして、探索履歴記憶機能は、ユーザがマンガの進行を戻して停止させた画像を伏線画像とし、戻し機能の実行開始時の画像を原画像として関連付けた探索履歴情報をサーバ4に記憶させる。
【0104】
また、探索履歴記憶機能は戻し機能の一部機能とされ、戻し機能の実行中にタッチオフされることで戻し機能の実行が停止された場合に画面3aに表示されている画像を伏線画像として記憶させるか否かを確認するメッセージが画面3aに表示されてもよい。この形態の場合、上記メッセージに対してユーザが記憶する意思を示す操作を行った場合に、戻し機能の実行開始時の画像を原画像とした探索履歴情報がサーバ4に記憶される。
【0105】
また、探索履歴情報は、マンガ閲覧アプリを利用しているユーザであれば誰でもサーバ4へ記憶させることが可能である。このため、原画像と伏線画像との解釈がユーザによって異なる可能性があり、複数のユーザが探索履歴情報をサーバ4に記憶させることで、結果的に一つの原画像に対して複数の伏線画像が関連付けられる場合もある。このような場合は、多数決等の統計処理によって原画像に関連付けられる伏線画像を決定する処理をサーバ4が行ってもよいし、全ての探索履歴情報をそのまま記憶してもよい。
【0106】
サーバ4は探索履歴情報が付加されたマンガを携帯端末3へ配信する。このため、マンガ閲覧アプリは、原画像に関連付けられた伏線画像を、サーバ4に探索履歴情報を記憶させたユーザだけでなく、他のユーザにも示すことができる。
【0107】
例えば、マンガ閲覧アプリは、配信されたマンガに付加された探索履歴情報に基づいて、画面3aの表示状態を原画像を表示した状態から、当該原画像に関連付けられた伏線画像を表示する状態に変化させる伏線ジャンプ機能を有してもよい。すなわち、伏線ジャンプ機能は、原画像が画面3aに表示されている場合に、ユーザの操作に応じて、画面3aの表示を原画像に関連付けられている伏線画像に瞬時に変化させる。
【0108】
なお、伏線ジャンプ機能は、原画像が画面3aに表示された場合、原画像に関連付けられた伏線画像の存在を示す報知を行ってもよい。当該報知は、例えば、原画像が画面3aに表示された場合に「伏線あり」とのメッセージを画面3aに表示したり、原画像を含むページやコマの輪郭を強調表示する等である。これにより、ユーザは、原画像が画面3aに表示されている場合、伏線を確認すべく画面3aに伏線画像を瞬時に表示させることができる。なお、「伏線あり」とのメッセージが画面3aに表示されている場合に、伏線ジャンプ機能に対応する第1機能画像52が画面3aに表示されてもよい。
【0109】
このように探索履歴記憶機能は、携帯端末3に配信されるマンガに対して探索履歴情報を付加し、伏線ジャンプ機能によって探索履歴情報はサーバ4に記憶させたユーザだけでなく、他のユーザも利用可能とされるので、サーバ4から配信されるマンガはCGM(Consumer Generated Media)として形成されることとなる。
【0110】
[4-4.タッチオフ処理]
上述したように、第1機能画像52から指示体が離間(タッチオフ)すると、実行中の第1機能は停止する。また、第2機能画像54から指示体が離間(タッチオフ)すると、実行中の第2機能は停止する。
【0111】
ここで、従来は、送り機能や戻し機能の実行が終了すると、その時点におけるマンガのページが画面3aに表示されたままとなる。このため、ユーザが送り機能や戻し機能の実行開始前の状態にマンガの表示を戻したい場合には、ユーザは逆の操作を行ってマンガの表示を戻す必要があり、利便性に欠けていた。
【0112】
そこで、本実施形態に係る機能実行処理は、第1機能の実行を停止した場合、画面3aの表示を第1機能の実行開始時の状態へ戻すタッチオフ処理を行ってもよい。また、本実施形態に係る機能実行処理は、第2機能の実行を停止した場合、画面3aの表示を第2機能の実行開始時の状態又は第1機能の実行開始時の状態へ戻すタッチオフ処理を行ってもよい。なお、実行開始時の状態とは、ユーザが選択した機能の実行を開始する直前における画面3aの表示状態である。これにより、機能実行、停止に係るユーザの利便性が向上する。
【0113】
タッチオフ処理の対象となる機能は、例えば、戻し機能及び送り機能である。すなわち、本実施形態に係る各機能には、タッチオフ処理の実行の有無が予め設定されている。
【0114】
例えば、第1機能として戻し機能又は送り機能が実行されている状態でユーザがタッチオフすると、画面3aに表示されるマンガは、戻し機能又は送り機能の実行開始時の状態へ戻る。
【0115】
第1機能及び第2機能が共に戻し機能又は送り機能である場合、第2機能が実行されている状態でユーザがタッチオフすると、画面3aに表示されるマンガは第1機能又は第2機能の実行開始時の状態に戻る。なお、第2機能の実行時にタッチオフがされた場合に第1機能の実行開始時又は第2機能の実行開始時の何れに戻るかは予め設定されていてもよい。また、第2機能として戻し機能又は送り機能が実行されている状態でユーザが指を第2長押し位置50B(前に選択した第1機能画像52)に戻した場合、第2機能の実行を停止して画面3aに表示されるマンガを第2機能の実行開始時の状態に戻してもよい。
【0116】
[5.マンガ閲覧機能の機能ブロック]
図8は、本実施形態に係る携帯端末3にインストールされたマンガ閲覧アプリが実行するマンガ閲覧機能に関する機能ブロック図である。携帯端末3が備える主制御部40は、マンガ表示制御部60、スクロール制御部62、機能画像表示部64、及び機能実行部66を備える。主制御部40が備える各機能によって実行される処理は、補助記憶部44に記憶されているプログラムによって実現される。
【0117】
マンガ表示制御部60は、サーバ4から配信されたマンガを画面3aに表示させる。
【0118】
スクロール制御部62は、画面3aに表示されるマンガを指示体による画面3aに対する操作に応じてスクロールさせる。
【0119】
機能画像表示部64は、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像52又は第2機能画像54を画面3aに表示する。なお、機能画像表示部64は、第1機能画像52に指示体が接触して第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、第2機能画像54を画面3aに表示する。また、機能画像表示部64は、上述した各機能画像表示処理を行う。
【0120】
機能実行部66は、画面3aに表示されている第1機能画像52又は第2機能画像54に指示体が接触した場合に、指示体が接触した第1機能画像52又は第2機能画像54に対応する機能を実行する。また、機能実行部66は、上述した機能実行処理の各々を行う。
【0121】
[6.マンガ閲覧処理のフローチャート]
図9は、携帯端末3が備える主制御部40によって実行されるマンガ閲覧処理の流れを示すフローチャートである。マンガ閲覧処理を実行するためのプログラム(マンガ閲覧アプリ)は補助記憶部44の所定領域に予め記憶されている。
【0122】
まず、ステップ100では、サーバ4から配信されたマンガをマンガ表示制御部60が画面3aに表示させる。
【0123】
次のステップ102では、画面3aに対してユーザによるスクロール操作が行われたか否かをスクロール制御部62が判定し、肯定判定の場合はステップ104へ移行する。
【0124】
ステップ104では、ユーザのスクロール操作に応じてスクロール制御部62が画面3aに表示されているマンガをスクロールさせる。
【0125】
次のステップ106では、画面3aに対して第1長押しが行われているか否かを機能画像表示部64が判定し、肯定判定の場合はステップ108へ移行し、否定判定の場合はステップ124へ移行する。
【0126】
ステップ108では、機能画像表示部64が第1機能画像52を画面3aに表示する。
【0127】
次のステップ110では、ユーザが第1機能画像52を長押し(第2長押し)したか否かを判定することによって、ユーザが第1機能画像52を選択したか否かを機能実行部66が判定し、肯定判定の場合はステップ112へ移行する。一方、否定判定の場合はステップ124へ移行する。
【0128】
ステップ112では、ユーザが選択(第2長押し)した第1機能画像52に対応する第1機能を機能実行部66が実行すると共に、機能画像表示部64が第2機能画像54を画面3aに表示する。
【0129】
次のステップ114では、ユーザの指が画面3aからタッチオフされたか否かを機能実行部66が判定し、肯定判定の場合はステップ122へ移行し、否定判定の場合はステップ116へ移行する。
【0130】
ステップ116では、ユーザが第2機能画像54を長押し(第3長押し)したか否かを判定することによって、ユーザが第2機能画像54を選択したか否かを機能実行部66が判定し、肯定判定の場合はステップ118へ移行する。一方、否定判定の場合はステップ112へ戻り、第1機能の実行を継続する。
【0131】
ステップ118では、ユーザが選択(第3長押し)した第2機能画像54に対応する第2機能を機能実行部66が実行する。
【0132】
次のステップ120では、ユーザの指が画面3aからタッチオフされたか否かを機能実行部66が判定し、肯定判定の場合はステップ122へ移行し、否定判定の場合はステップ118へ戻り、第2機能を実行を継続する。
【0133】
ステップ122では、実行中の機能を機能実行部66が停止し、第1機能画像52又は第2機能画像54の表示を機能画像表示部64が停止し、ステップ124へ移行する。なお、タッチオフ処理が設定されている機能が実行されていた場合は、機能実行部66が当該機能に設定されているタッチオフ処理を実行する。
【0134】
ステップ124では、画面3aに表示されているマンガが終了したか否かをマンガ表示制御部60が判定し、肯定判定の場合に本マンガ閲覧処理を終了し、否定判定の場合はステップ102へ移行し、マンガの表示を継続する。なお、一例として、マンガ表示制御部60は、画面3aに表示されているマンガがそれ以上スクロールできない場合にマンガが終了したと判定する。
【0135】
以上説明したように、本実施形態に係るマンガ閲覧処理は、ユーザが選択可能な機能を示す画像として第1機能画像52又は第2機能画像54をタッチパネルディスプレイ3aに表示し、第1機能画像52又は第2機能画像54に指示体が接触した場合に、指示体が接触した第1機能画像52又は第2機能画像54に対応した機能を実行する。そして、マンガ閲覧処理は、第1機能画像52に対応する第1機能の実行中に、第2機能画像54をタッチパネルディスプレイに表示する。
【0136】
このように、第1機能の実行中に第2機能画像54が画面3aに表示されることにより、ユーザが所望の機能を実行させても、他の機能を連続して選択可能となる。従って、本実施形態に係るマンガ閲覧処理は、ユーザによる機能の選択に関する利便性をより向上できる。
【0137】
[7.他の実施形態]
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0138】
[7-1.他の実施形態1]
上記実施形態では、コンテンツをマンガとする形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、コンテンツを動画としてもよいし、コンテンツを文章で構成された小説等としてもよい。
【0139】
[7-2.他の実施形態2]
上記実施形態では、第1機能の実行が開始すると共に第2機能画像54が表示される形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。第1機能の実行開始後、所定時間の経過後や所定のタイミングで第2機能画像54が画面3aに表示されてもよい。
【0140】
例えば、第1機能として戻し機能が実行されている場合、予め定められたコンテンツ内容の近傍が表示された場合に第2機能として低速戻し機能又は低速送り機能を選択可能とすべく第2機能画像54が表示されてもよい。
【0141】
なお、予め定められたコンテンツ内容は、例えば、第1機能の実行開始時にマンガに対応する原画像に関連付けられて記憶された伏線画像である。これにより、ユーザが戻し機能を用いて原画像に関連付けられた伏線画像を探している場合、機能画像表示処理は、当該伏線画像の近傍が画面3aに表示されると低速戻し機能又は低速送り機能に対応する第2機能画像54を画面3aに表示する。
【0142】
従って、ユーザが伏線画像を探すために戻し機能を実行させているときに、画面3aに低速戻し機能に対応する第2機能画像54が表示された場合にこれを選択し、実行させる。これにより、伏線画像を超えてマンガの表示が戻ることを抑制できるので、ユーザにとっての利便性が向上する。また、戻し機能によって伏線画像を超えて戻ったとしても、第2機能として低速送り機能を選択し、実行させることで、容易に伏線画像を画面3aに表示させることができる。
【0143】
なお、機能画像表示処理は、ユーザが原画像に関連付けられた伏線画像を探しているか否かの判断を、マンガに付加された探索履歴情報に基づいて判定する。すなわち、探索履歴情報で示される原画像を起点として戻し機能が実行された場合、機能画像表表示処理は、当該原画像に関連付けられた伏線画像をユーザが探していると判定する。そして、機能画像表示処理は、探索履歴情報で示される伏線画像を含むページ又はコマの近傍までマンガが戻された場合に、低速戻し機能又は低速送り機能に対応する第2機能画像54を画面3aに表示する。
【0144】
[7-3.他の実施形態3]
ユーザが第1機能の実行と第2機能の実行を交互に繰り返した場合に、画面3aに表示する第1機能画像52及び第2機能画像54を動的に変化させてもよい。
【0145】
例えば、第1機能として高速送り機能が実行されている場合、第2機能画像54として高速戻し機能に対応する画像が表示され、当該第2機能画像54が選択されて高速戻し機能が実行されている場合、ユーザが選択可能な第1機能画像52が動的に変化して中速送り機能に対応する画像に変化する。さらに、当該中速送り機能が選択・実行されると第2機能画像54として中速戻し機能に対応する画像が表示され、当該中速戻し機能が選択・実行されると、第1機能画像52として低速送り機能に対応する画像が表示される。そして、当該低速送り機能が選択・実行されると、第2機能画像54として低速戻し機能に対応する画像が表示される。
【0146】
すなわち、上記例では、第1機能と第2機能とが以下のように動的に変化する。第1機能:高速送り機能→第2機能:高速戻し機能→第1機能:中速送り機能→第2機能:中速戻し機能→第1機能:低速送り機能→第2機能:低速戻し機能
【0147】
これにより、徐々にユーザは送り・戻りの速度を低下させることができるので、例えば、送り機能と戻し機能とを交互に使用して所望のシーンを探したい場合等においてユーザに対する利便性が向上する。
【0148】
[7-4.他の実施形態4]
ユーザが戻し機能や送り機能を選択した場合、画面3aに速度調節用のスライドバーが表示され、第1長押し操作に続くユーザによるスワイプ操作の方向と大きさに応じて、戻り・送りの速度を変化させてもよい。
【0149】
[7-5.他の実施形態5]
また、上記実施形態で説明したマンガ閲覧処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【符号の説明】
【0150】
3 携帯端末(情報処理装置)
3a 画面(タッチパネルディスプレイ)
52 第1機能画像
54 第2機能画像
64 機能画像表示部(機能画像表示手段)
66 機能実行部(機能実行手段)
【手続補正書】
【提出日】2023-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
コンテンツであるマンガを画面に表示し、
前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを左右方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の左右方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示し、
前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを上下方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の上下方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
第1機能画像を選択する第2操作を受け付けると、選択された第1機能画像に関連する複数の第2機能のうち、使用頻度が高い第2機能に対応する第2機能画像を表示し、使用頻度が低い第2機能に対応する第2機能画像を表示しない、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
プロセッサが、コンテンツであるマンガを画面に表示させ、
プロセッサが、前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを左右方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の左右方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示させ、
プロセッサが、前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを上下方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の上下方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示させる、
情報処理方法。
【請求項4】
プロセッサに、コンテンツであるマンガを画面に表示させ、
プロセッサに、前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを左右方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の左右方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示させ、
プロセッサに、前記画面に表示されるマンガが、ページ又はコマを上下方向にスクロールすることで進行が制御されるコンテンツである場合に、前記画面において受け付けた第1操作に応じて、第1操作を基準位置とした位置の上下方向にマンガの進行機能又は戻す機能に対応する第1機能画像を表示させる、
処理を実行させるプログラム。