(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082236
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】収納庫の内部構造
(51)【国際特許分類】
A47B 55/00 20060101AFI20230607BHJP
A47B 96/02 20060101ALI20230607BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
A47B55/00
A47B96/02 C
A47B96/02 G
A47B97/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195821
(22)【出願日】2021-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】391063396
【氏名又は名称】株式会社ナイキ
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【弁理士】
【氏名又は名称】沖中 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】小田 達来
(72)【発明者】
【氏名】大橋 正義
(72)【発明者】
【氏名】高本 順平
【テーマコード(参考)】
3B067
【Fターム(参考)】
3B067AA01
(57)【要約】
【課題】使用勝手をよくした収納庫の内部構造を提供すること。
【解決手段】仕切り部材2は、天板部21と、天板部21の両側を支持する側板部22、23とからなり、側板部22、23の一方の側板部22は、天板部21の側縁に一致させて、他方の側板部23は、天板部21の側縁から後退させて、それぞれ設けられてなり、側板部22、23の底面には、収納庫1の底板11に形成された複数の位置決め穴11aに嵌入する複数の突起22a、23aを形成してなり、電源供給部3は、収納庫1の側板12の収納庫1の開口側に設置されるコンセント31と、収納庫1の側板12と仕切り部材2の他方の側板部23との間に形成された隙間20aに配設される電源コード32とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫の内部構造であって、
前記仕切り部材は、天板部と、該天板部の両側を支持する側板部とからなり、
前記側板部の一方の側板部は、天板部の側縁に一致させて、他方の側板部は、天板部の側縁から後退させて、それぞれ設けられてなり、
前記側板部の底面には、収納庫の底板に形成された位置決め穴に嵌入する突起を形成してなり、
前記電源供給部は、収納庫の側板の収納庫の開口側に設置されるコンセントと、収納庫の側板と仕切り部材の他方の側板部との間に形成された隙間に配設される電源コードとを備えてなる
ことを特徴とする収納庫の内部構造。
【請求項2】
前記仕切り部材は、仕切り部材の他方の側板部を、収納庫の左右のいずれの側板に沿っても設置できるようにしてなることを特徴とする請求項1に記載の収納庫の内部構造。
【請求項3】
前記電源供給部のコンセントは、収納庫の扉体の蝶番を設けた側と反対側の収納庫の側板の収納庫の開口側に、コンセントの差込口が収納庫の奥方向に向くように設置されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の収納庫の内部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納庫の内部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、収納庫の利用態様の多様化に伴って、例えば、オフィス等において、従業員毎に割り当てられた扉体付き収納庫(個人用ロッカー)には、業務で使用するPC(ノート型パーソナルコンピュータやタブレット端末)、ファイルボックス、各種の書類、文具等の小物類等、多様な収納物を収納することができるようにする必要がある。
【0003】
また、PCを収納することに合わせて、PCの収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫が提案されている(例えば、特許文献1~2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-51226号公報
【特許文献2】特開2020-81730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、PC等の収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫の使用勝手をよくした収納庫の内部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の収納庫の内部構造は、収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫の内部構造であって、前記仕切り部材は、天板部と、該天板部の両側を支持する側板部とからなり、前記側板部の一方の側板部は、天板部の側縁に一致させて、他方の側板部は、天板部の側縁から後退させて、それぞれ設けられてなり、前記側板部の底面には、収納庫の底板に形成された位置決め穴に嵌入する突起を形成してなり、前記電源供給部は、収納庫の側板の収納庫の開口側に設置されるコンセントと、収納庫の側板と仕切り部材の他方の側板部との間に形成された隙間に配設される電源コードとを備えてなることを特徴とする。
【0007】
この場合において、前記仕切り部材は、仕切り部材の他方の側板部を、収納庫の左右のいずれの側板に沿っても設置できるようにしてなるようにすることができる。
【0008】
また、前記電源供給部のコンセントは、収納庫の扉体の蝶番を設けた側と反対側の収納庫の側板の収納庫の開口側に、コンセントの差込口が収納庫の奥方向に向くように設置されてなるようにすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の収納庫の内部構造は、PC等の収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫において、電源供給部のコンセントの配置や電源コードの収容性を改善することで、使用勝手の良好な収納庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の収納庫の内部構造の一実施例を示し、(a1)は左棚仕様の平面図、(a2)は同正面図、(a3)は同要部の拡大図、(a4)は同斜視図、(b1)は右棚仕様の平面図、(b2)は同正面図、(b3)は同要部の拡大図である。
【
図2】同収納庫の内部構造を示し、(a)は電源供給部を設けた左棚仕様の平面図、(b)は同正面図、(c)は同斜視図、(d)は同透視斜視図、(e1)は右電源供給部の平面図、(e2)は同右側面図、(e3)は同背面図である。
【
図3】同収納庫の内部構造の仕切り部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、(f)は斜め上から見た斜視図、(g)は斜め下から見た斜視図である。
【
図4】本発明の収納庫の内部構造の変形実施例を示し、(a1)は左棚仕様の平面図、(a2)は同正面図、(b1)は右棚仕様の平面図、(b2)は同正面図である。
【
図5】同収納庫の内部構造の仕切り部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、(f)は斜め上から見た斜視図、(g)は斜め下から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の収納庫の内部構造の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0012】
図1~
図3に、本発明の収納庫の内部構造の一実施例を示す。
この収納庫1の内部構造は、PC等の収納空間を仕切るための仕切り部材2と、電源供給部3とを備えた収納庫1の内部構造であって、仕切り部材2は、天板部21と、天板部21の両側を支持する側板部22、23とからなり、側板部22、23の一方の側板部22は、天板部21の側縁に一致させて、他方の側板部23は、天板部21の側縁から後退させて、それぞれ設けられてなり、側板部22、23の底面には、収納庫1の底板11に形成された複数の位置決め穴11aに嵌入する複数の突起22a、23aを形成してなり、電源供給部3は、収納庫1の側板12の収納庫1の開口側に設置されるコンセント31と、収納庫1の側板12と仕切り部材2の他方の側板部23との間に形成された隙間20aに配設される電源コード32とを備えるようにしている。
【0013】
ここで、仕切り部材2は、前後を入れ替えることにより、仕切り部材2の他方の側板部23を、収納庫1の左右のいずれの側板12に沿っても設置できるようにしている。
すなわち、仕切り部材2を、仕切り部材2の他方の側板部23が、
図1(a1)~(a4)に示すように、左棚仕様(扉体13が右開き仕様)の場合は、収納庫1の左の側板12に沿うように、
図1(b1)~(b3)に示すように、右棚仕様(扉体13が左開き仕様)の場合は、収納庫1の右の側板12に沿うように、それぞれ設置できるようにしている。
これにより、左棚仕様と右棚仕様とで仕切り部材2を共通化し、部品点数を少なくすることができる。
【0014】
仕切り部材2の側板部22、23の底面の両端部に、収納庫1の底板11に形成された複数の位置決め穴11aに嵌入する複数の突起22a、23aを形成することで、仕切り部材2の設置状態を安定させるとともに、仕切り部材2に荷重がかかった場合に、側板部22、23の間隔が開いて変形することを抑制し、仕切り部材2の耐荷重を向上することができる。
収納庫1の底板11は、左棚仕様と右棚仕様とで共通化できるように、位置決め穴11aを、左棚仕様と右棚仕様の両方の位置に形成するようにしている。
なお、位置決め穴11a及び突起22a、23aの形状及び設ける位置は、上記目的を達成できるものであれば、本実施例の鉤形状のものや仕切り部材2の側板部22、23の底面の両端部に設けること限定されず、例えば、
図4~
図5に示す本発明の収納庫の内部構造の変形実施例のように、矩形や円形等にしたり、仕切り部材2の側板部22、23の底面の両端部より内側位置や中間位置に複数箇所設けることもできる。
【0015】
収納庫1の底板(天板)11の奥部中央に、上下方向に配した収納庫1の電源供給部3に電力を供給するための電源コード32を挿通する孔部11bを形成し、孔部11bから導出した電源コード32を、収納庫1の裏板14と仕切り部材2との間に形成された隙間20bから、収納庫1の側板12と仕切り部材2の他方の側板部23との間に形成された隙間20aを介して、収納庫1の扉体13の蝶番を設けた側と反対側の収納庫1の側板12(左棚仕様(扉体13が右開き仕様)の場合は、収納庫1の左の側板12、右棚仕様(扉体13が左開き仕様)の場合は、収納庫1の右の側板12)の収納庫1の開口側に導くようにする。
これにより、電源コード32の露出する箇所を収納庫1の奥部のみとし、収納庫1の使用勝手を良好にすることができる。
【0016】
電源供給部3のコンセント31は、収納庫1の扉体13の蝶番を設けた側と反対側の収納庫の側板12(左棚仕様(扉体13が右開き仕様)の場合は、収納庫1の左の側板12、右棚仕様(扉体13が左開き仕様)の場合は、収納庫1の右の側板12)の収納庫1の開口側に、コンセント31の差込口が収納庫1の奥方向に向くように、収納庫1の開口側の縦フレーム15に掛止される目隠しを兼ねた縦長の取付部材33を介して設置するようにしている。
これにより、コンセント31に挿したPCの差込プラグや電源コードが邪魔にならず、収納庫1の使用勝手を良好にすることができる。
【0017】
なお、電源供給部3のコンセント31は、コンセント31の差込口が収納庫1の開口と平行な方向を向くように設置するようにしたり、コンセント31の差込口が、収納庫1の開口と平行な方向と、収納庫1の奥方向との間で揺動する構造のコンセントを用いたりすることもできる。
【0018】
以上、本発明の収納庫の内部構造について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明の収納庫の内部構造は、PC等の収納空間を仕切るための仕切り部材と、電源供給部とを備えた収納庫において、電源供給部のコンセントの配置や電源コードの収容性を改善することで、使用勝手の良好な収納庫を提供することができることから、オフィス等において、従業員毎に割り当てられた扉体付き収納庫(個人用ロッカー)の用途等に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0020】
1 収納庫
11 底板
11a 位置決め穴
12 側板
13 扉体
14 裏板
15 縦フレーム
2 仕切り部材
20a 隙間
20b 隙間
21 天板部
22 側板部
23 側板部
22a 突起
23a 突起
3 電源供給部
31 コンセント
32 電源コード
33 取付部材