(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082296
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】荷重検出装置及び身体支持装置
(51)【国際特許分類】
G01G 23/00 20060101AFI20230607BHJP
G01G 3/14 20060101ALI20230607BHJP
G01G 19/52 20060101ALI20230607BHJP
G01G 19/44 20060101ALI20230607BHJP
G01L 1/26 20060101ALI20230607BHJP
A61G 7/05 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
G01G23/00 Z
G01G3/14
G01G19/52 F
G01G19/44 Z
G01L1/26 A
A61G7/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021195958
(22)【出願日】2021-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】渋川 翔太
(72)【発明者】
【氏名】坂口 寛樹
(72)【発明者】
【氏名】熊本 毅
(72)【発明者】
【氏名】青柳 健吾
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040AA19
(57)【要約】
【課題】コストの増大を抑制しつつ、素子部にかかる水平方向の力を低減できる荷重検出装置を提供する。
【解決手段】荷重を検出する素子部と、荷重を受ける第1部材と、第1部材に当接し、第1部材からの荷重を素子部に伝達する第2部材と、を備え、第1部材は、荷重を受ける第1フレーム部と、第1フレーム部に接続され第2部材に当接する第1伝達部と、を有し、第2部材は、素子部に接続される第2フレーム部と、第2フレーム部に接続され第1伝達部に当接する第2伝達部と、を有し、第1伝達部は、上下方向と交差する第1方向に延び、下方に向かって突出する第1曲面を有し、第2伝達部は、上下方向及び第1方向と交差する第2方向に延び、上方に向かって突出する第2曲面を有し、第1伝達部及び第2伝達部は、第1曲面及び第2曲面において交差した状態で当接する、荷重検出装置。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷重を検出する素子部と、
荷重を受ける第1部材と、
前記第1部材に当接し、前記第1部材からの荷重を前記素子部に伝達する第2部材と、
を備え、
前記第1部材は、荷重を受ける第1フレーム部と、前記第1フレーム部に接続され前記第2部材に当接する第1伝達部と、を有し、
前記第2部材は、前記素子部に接続される第2フレーム部と、前記第2フレーム部に接続され前記第1伝達部に当接する第2伝達部と、を有し、
前記第1伝達部は、上下方向と交差する第1方向に延び、下方に向かって突出する第1曲面を有し、
前記第2伝達部は、上下方向及び前記第1方向と交差する第2方向に延び、上方に向かって突出する第2曲面を有し、
前記第1伝達部及び前記第2伝達部は、前記第1曲面及び前記第2曲面において交差した状態で当接する、荷重検出装置。
【請求項2】
前記第1伝達部は、前記第1方向に延びる円柱形状であり、
前記第2伝達部は、前記第2方向に延びる円柱形状である、請求項1記載の荷重検出装置。
【請求項3】
前記第1方向に直交する平面における前記第1伝達部の断面形状は、真円形であり、
前記第2方向に直交する平面における前記第2伝達部の断面形状は、真円形である、請求項2記載の荷重検出装置。
【請求項4】
前記第2方向は、前記第1方向と直交する、請求項1~3のいずれか1つに記載の荷重検出装置。
【請求項5】
前記第1フレーム部の一部は、前記第1伝達部の下方に位置する、請求項1~4のいずれか1つに記載の荷重検出装置。
【請求項6】
前記第1フレーム部の一部は、前記第1伝達部の上方に位置する、請求項1~4のいずれか1つに記載の荷重検出装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1つに記載の荷重検出装置と、
使用者を支持する支持部と、
を備え、
前記荷重検出装置は、前記支持部により支持される前記使用者の体重を検出する、身体支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、荷重検出装置及び身体支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者の体重を測定する機能を備えたベッドが知られている。このようなベッドでは、例えば、荷重検出装置を設けることで、使用者の体重を測定する。荷重検出装置は、ベッドにかかった荷重をロードセルなどの素子部で検出することで、使用者の体重を測定する。
【0003】
このような荷重検出装置において、荷重を正確に検出するためには、素子部にかかる水平方向の力を低減させることが求められる。そこで、荷重検出装置において、水平方向の力を低減させるための機構を組み込むことが行われている。しかし、このような機構を組み込むと、構造によっては部品数が多くなり、コストが増大する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態の目的は、コストの増大を抑制しつつ、素子部にかかる水平方向の力を低減できる荷重検出装置及び身体支持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る荷重検出装置は、荷重を検出する素子部と、荷重を受ける第1部材と、前記第1部材に当接し、前記第1部材からの荷重を前記素子部に伝達する第2部材と、を備え、前記第1部材は、荷重を受ける第1フレーム部と、前記第1フレーム部に接続され前記第2部材に当接する第1伝達部と、を有し、前記第2部材は、前記素子部に接続される第2フレーム部と、前記第2フレーム部に接続され前記第1伝達部に当接する第2伝達部と、を有し、前記第1伝達部は、上下方向と交差する第1方向に延び、下方に向かって突出する第1曲面を有し、前記第2伝達部は、上下方向及び前記第1方向と交差する第2方向に延び、上方に向かって突出する第2曲面を有し、前記第1伝達部及び前記第2伝達部は、前記第1曲面及び前記第2曲面において交差した状態で当接する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態は、コストの増大を抑制しつつ、素子部にかかる水平方向の力を低減できる荷重検出装置及び身体支持装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る身体支持装置を表す斜視図である。
【
図2】実施形態に係る身体支持装置を表す側面図である。
【
図3】実施形態に係る身体支持装置の一部を表す平面図である。
【
図4】実施形態に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
【
図5】
図5(a)及び
図5(b)は、実施形態に係る荷重検出装置を表す正面図及び側面図である。
【
図6】実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
【
図7】実施形態に係る身体支持装置の別の一部を表す斜視図である。
【
図8】
図8(a)及び
図8(b)は、実施形態に係る荷重検出装置を表す正面図及び側面図である。
【
図9】
図9(a)及び
図9(b)は、実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す正面図である。
【
図10】
図10(a)及び
図10(b)は、実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す側面図である。
【
図11】
図11(a)~
図11(c)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
【
図12】
図12(a)及び
図12(b)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置を表す斜視図である。
【
図13】
図13(a)~
図13(c)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
【
図14】実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
【
図15】実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
【
図16】実施形態の変形例に係る荷重検出装置を表す斜視図である。
【
図17】
図17(a)及び
図17(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
【
図18】
図18(a)及び
図18(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
【
図19】
図19(a)及び
図19(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
【
図20】実施形態に係る他の身体支持装置を表す側面図である。
【
図21】実施形態に係る他の身体支持装置を表す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、実施形態に係る身体支持装置を表す斜視図である。
図2は、実施形態に係る身体支持装置を表す側面図である。
図1及び
図2に表したように、身体支持装置500は、荷重検出装置100と、支持部200と、を備える。支持部200は、使用者を支持する。荷重検出装置100は、支持部200から荷重検出装置100にかかる荷重を検出することで、例えば、支持部200により支持される使用者の体重を検出する。
【0010】
この例では、身体支持装置500は、寝台210を含む。寝台210は、例えば、医療現場で使用されるベッドである。
【0011】
寝台210は、ボトム211と、上側フレーム212と、下側フレーム213と、昇降連結機構214と、を有する。上側フレーム212は、ボトム211を支持する。下側フレーム213は、上側フレーム212の下方に設けられている。昇降連結機構214は、上側フレーム212と下側フレーム213との間に設けられており、上側フレーム212と下側フレーム213とを連結している。昇降連結機構214は、上側フレーム212を下側フレーム213に対して昇降可能に支持している。
【0012】
本願明細書では、身体支持装置が寝台210を含む場合には、寝台210の長手方向を前後方向とし、寝台210の短手方向を左右方向とする。寝台210は、例えば、前方側に使用者の頭、後方側に使用者の脚を載せて使用される。ボトム211は、前方側から後方側(すなわち、頭側から脚側)に向かって並ぶ、背ボトム211a、腰ボトム211b、膝ボトム211c、及び脚ボトム211dを有する。
【0013】
この例では、支持部200は、寝台210の一部である。この例では、ボトム211、上側フレーム212、及び昇降連結機構214が支持部200に相当する。この例では、下側フレーム213の周辺に複数の荷重検出装置100が設けられている。身体支持装置500は、ボトム211、上側フレーム212、及び昇降連結機構214を介して、荷重検出装置100により使用者の体重を検出する。荷重検出装置100の配置の例については、後述する。
【0014】
この例では、身体支持装置500は、表示部300をさらに備えている。表示部300は、例えば、荷重検出装置100における検出結果を表示する。表示部300は、例えば、荷重検出装置100によって検出された使用者の体重を表示する。表示部300は、例えば、モニターである。表示部300は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0015】
また、身体支持装置500は、例えば、荷重検出装置100における検出結果を外部機器に出力する出力部を有していてもよい。出力部は、例えば、コンピューターや情報表示端末などに検出結果を送信する通信機器を含む。これにより、例えば、ナースステーションなどに検出結果を送信することが可能となる。
【0016】
図3は、実施形態に係る身体支持装置の一部を表す平面図である。
図3では、昇降連結機構214の一部(第1リンク部材214d及び第2リンク部材214e)、ボトム211、及び上側フレーム212を省略している。
図3に表したように、昇降連結機構214は、下側フレーム213に接続されている。荷重検出装置100は、下側フレーム213と昇降連結機構214との接続部分に設けられている。
【0017】
下側フレーム213は、前後方向に延びる一対の縦部材213aと、左右方向に延びる一対の横部材213bと、を有する。一対の横部材213bは、それぞれ、一対の縦部材213aの間に設けられている。各縦部材213aの前端部は、横部材213bよりも前方まで延びており、先端にキャスター213cが設けられている。各縦部材213aの後端部は、横部材213bよりも後方まで延びており、先端にキャスター213cが設けられている。寝台210は、キャスター213cにより移動可能である。キャスター213cは、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0018】
昇降連結機構214は、前後方向に延びる一対の縦部材214aと、左右方向に延びる一対の横部材214bと、左右方向に延びる一対の支持部材214cと、前方側の支持部材214cと上側フレーム212とを接続する第1リンク部材214dと、後方側の支持部材214cと上側フレーム212とを接続する第2リンク部材214eと、を有する。一対の支持部材214cは、それぞれ、一対の縦部材214aの間に設けられている。第1リンク部材214dの下端部は、前方側の支持部材214cに接続され、第1リンク部材214dの上端部は、上側フレーム212に接続されている。第2リンク部材214eの下端部は、後方側の支持部材214cに接続され、第2リンク部材214eの上端部は、上側フレーム212に接続されている。
【0019】
昇降連結機構214の一対の縦部材214aは、左右方向において、下側フレーム213の一対の縦部材213aの間に設けられている。また、昇降連結機構214の一対の横部材214b及び一対の支持部材214cは、それぞれ、前後方向において、下側フレーム213の一対の横部材213bの間に設けられている。
【0020】
一対の縦部材214aの前端部及び前方側の横部材214bは、一対の第1接続部材214fを介して接続されている。前方側の支持部材214cの左右の端部は、一対の縦部材214aに接続され、固定されている。一対の縦部材214aの後端部及び後方側の横部材214bは、一対の第2接続部材214gを介して接続されている。第2接続部材214gは、中空のレール状になっており、後方側の支持部材214cの左右の端部を前後方向に沿って摺動可能に支持している。
【0021】
図1に表されるように、第1リンク部材214d及び第2リンク部材214eは、左右方向に並んで一対設けられている。第1リンク部材214d及び第2リンク部材214eは、交差しており、交差した部分において接続されている。昇降連結機構214は、交差した部分を軸にして第1リンク部材214d及び第2リンク部材214eが回転することで、上側フレーム212を下側フレーム213に対して昇降させる。第1リンク部材214d及び第2リンク部材214eは、いわゆるX字型のリンク機構として機能する。
【0022】
この例では、身体支持装置500は、4つの荷重検出装置100を有する。身体支持装置500は、例えば、4つの荷重検出装置100における検出結果に基づいて、使用者の体重を算出する。身体支持装置500は、前方側に設けられた一対の第1荷重検出装置100aと、後方側に設けられた一対の第2荷重検出装置100bと、を有する。一対の第1荷重検出装置100aは、第1接続部材214fの周辺に設けられている。一対の第2荷重検出装置100bは、第2接続部材214gの周辺に設けられている。
【0023】
図4は、実施形態に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
図4は、
図3に示した領域R1の拡大図である。
図4に表したように、第1荷重検出装置100aは、昇降連結機構214の前方側の横部材214bの上に設けられ、前方側の横部材214bに対して固定されている。これにより、昇降連結機構214からの荷重が第1荷重検出装置100aに伝達される。
【0024】
図5(a)及び
図5(b)は、実施形態に係る荷重検出装置を表す正面図及び側面図である。
図5(a)は、
図4に示した矢印A1の方向からみた図である。
図5(b)は、
図4に示した矢印A2の方向からみた図である。
図5(a)及び
図5(b)では、支持部200の一部である前方側の横部材214bを二点鎖線で示している。
図5(a)及び
図5(b)に表したように、第1荷重検出装置100aは、第1部材10と、第2部材20と、素子部30と、を有する。
【0025】
素子部30は、荷重を検出する。素子部30は、例えば、ロードセルである。ロードセルは、荷重によって生じるひずみにより抵抗値が変化するひずみゲージを含む。ロードセルは、抵抗値の変化による電圧の変化に基づいて、荷重値を検出する。この例では、素子部30は、ビーム型のロードセルである。後述するように、素子部30は、薄型のロードセルであってもよい。また、素子部30は、例えば、圧力センサや張力センサであってもよい。素子部30は、例えば、検出結果を制御部(不図示)に出力する。制御部は、例えば、検出結果を表示部300や出力部に出力する。
【0026】
第1部材10は、支持部200に接続され、支持部200からの荷重を受ける。第1部材10は、第1フレーム部11と、第1伝達部12と、を有する。第1フレーム部11は、支持部200に接続され、支持部200からの荷重を受ける。第1伝達部12は、第1フレーム部11に接続され、第2部材20に当接する。
【0027】
第1フレーム部11は、第1基部11aと、第1基部11aの第1方向の端部から上下方向に沿って延びる第1延在部11bと、を有する。第1伝達部12は、第1方向に延び、端部が第1延在部11bに接続される。この例では、第1フレーム部11の第1方向の両端部に互いに対向する一対の第1延在部11bが設けられており、一対の第1延在部11bの間に第1伝達部12が設けられている。
【0028】
第1方向は、上下方向と交差する方向である。第1方向は、例えば、上下方向と直交する方向である。つまり、第1方向は、例えば、水平方向に沿う方向である。この例では、第1方向は、前後方向である。この例では、一対の第1延在部11bは、第1基部11aの前端部及び後端部から上方に向かって延びている。この例では、第1フレーム部11の一部(第1基部11a)は、第1伝達部12の下方に位置している。
【0029】
第1部材10は、例えば、樹脂及び金属の少なくともいずれかを含む。第1部材10は、樹脂及び金属の一方のみを含んでもよいし、樹脂及び金属の両方を含んでもよい。
【0030】
第2部材20は、第1部材10に当接し、第1部材10からの荷重を素子部30に伝達する。第2部材20は、第2フレーム部21と、第2伝達部22と、を有する。第2フレーム部21は、素子部30に直接的または間接的に接続され、第1部材10からの荷重を素子部30に伝達する。第2伝達部22は、第2フレーム部21に接続され、第1伝達部12に当接する。
【0031】
第2フレーム部21は、第2基部21aと、第2基部21aの第2方向の端部から上下方向に沿って延びる第2延在部21bと、を有する。第2伝達部22は、第2方向に延び、端部が第2延在部21bに接続される。この例では、第2フレーム部21の第2方向の両端部に互いに対向する一対の第2延在部21bが設けられており、一対の第2延在部21bの間に第2伝達部22が設けられている。
【0032】
第2方向は、上下方向及び第1方向と交差する方向である。第2方向は、例えば、上下方向と直交する方向である。つまり、第2方向は、例えば、水平方向に沿う方向である。また、第2方向は、例えば、第1方向と直交する方向である。この例では、第2方向は、左右方向である。この例では、一対の第2延在部21bは、第2基部21aの左側端部及び右側端部から下方に向かって延びている。この例では、第2フレーム部21の一部(第2基部21a)は、第2伝達部22の上方に位置している。
【0033】
この例では、第2部材20は、ピン状の止め具23をさらに有する。止め具23は、第2伝達部22の第2方向の端部に設けられ、第2伝達部22の第2延在部21bに対する第2方向の移動を規制している。これにより、止め具23は、第2伝達部22が第2延在部21bから抜けることを抑制している。止め具23は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0034】
第2部材20は、例えば、樹脂及び金属の少なくともいずれかを含む。第2部材20は、樹脂及び金属の一方のみを含んでもよいし、樹脂及び金属の両方を含んでもよい。
【0035】
この例では、支持部200の上に第1部材10の第1基部11aが接続されており、第1基部11aの上方に第1伝達部12が設けられている。一方、素子部30の下に第2部材20の第2基部21aが接続されており、第2基部21aの下方に第2伝達部22が設けられている。第1伝達部12は、第2伝達部22に対して上方から係合している。つまり、第1部材10は、第2部材20に対して吊り下げられるように配置されている。これにより、支持部200からの荷重が第1部材10及び第2部材20を介して、素子部30に伝達される。
【0036】
この例では、第1伝達部12が延びる第1方向は、素子部30の検知方向(すなわち、ロードセルの長手方向)に沿う方向であり、第2伝達部22が延びる第2方向は、素子部30の検知方向に直交する方向である。なお、第1方向及び第2方向は、この方向に限定されない。例えば、第1方向を素子部30の検知方向に直交する方向とし、第2方向を素子部30の検知方向に沿う方向としてもよい。
【0037】
図6は、実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
図6では、第1伝達部12及び第2伝達部22のみを示している。
図6に表したように、第1伝達部12は、下方に向かって突出する第1曲面12aを有する。第2伝達部22は、上方に向かって突出する第2曲面22aを有する。
【0038】
第1伝達部12及び第2伝達部22は、第1曲面12a及び第2曲面22aにおいて、交差した状態で当接する。第1伝達部12と第2伝達部22とが互いに凸となる曲面どうしで当接することで、第1伝達部12と第2伝達部22とが互いに平行な平面どうしで当接する場合と比べて、接触面積を小さくすることができる。また、第1伝達部12と第2伝達部22とが交差した状態で当接することで、第1伝達部12と第2伝達部22とが平行に延びる状態で当接する場合と比べて、接触面積を小さくすることができる。第1伝達部12及び第2伝達部22は、例えば、第1曲面12a及び第2曲面22aにおいて、点接触する。
【0039】
この例では、第1伝達部12は、第1方向(前後方向)に延びる円柱形状である。つまり、第1方向に直交する平面における第1伝達部12の断面形状は、円形である。この例では、第1方向に直交する平面における第1伝達部12の断面形状は、真円形である。第1方向に直交する平面における第1伝達部12の断面形状は、例えば、楕円形であってもよい。また、第1方向に直交する平面における第1伝達部12の断面形状は、例えば、半円形などであってもよい。第1伝達部12は、少なくとも下方に向かって突出する第1曲面12aを有していればよい。
【0040】
この例では、第2伝達部22は、第2方向(左右方向)に延びる円柱形状である。つまり、第2方向に直交する平面における第2伝達部22の断面形状は、円形である。この例では、第2方向に直交する平面における第2伝達部22の断面形状は、真円形である。第2方向に直交する平面における第2伝達部22の断面形状は、例えば、楕円形であってもよい。また、第2方向に直交する平面における第2伝達部22の断面形状は、例えば、半円形などであってもよい。第2伝達部22は、少なくとも上方に向かって突出する第2曲面22aを有していればよい。
【0041】
図7は、実施形態に係る身体支持装置の別の一部を表す斜視図である。
図7は、
図3に示した領域R2の拡大図である。
図7では、説明の都合上、下側フレーム213の後方側の横部材213bを省略している。
図7に表したように、第2荷重検出装置100bは、昇降連結機構214の後方側の横部材214b及び第2接続部材214gの上に設けられ、第2接続部材214gに対して固定されている。これにより、昇降連結機構214からの荷重が第2荷重検出装置100bに伝達される。
【0042】
図8(a)及び
図8(b)は、実施形態に係る荷重検出装置を表す正面図及び側面図である。
図8(a)は、
図7に示した矢印A3の方向から見た図である。
図8(b)は、
図7に示した矢印A4の方向から見た図である。
図8(a)及び
図8(b)では、支持部200の一部である前方側の横部材214bを二点鎖線で示している。
図8(a)及び
図8(b)に表したように、第2荷重検出装置100bは、第1部材10と、第2部材20と、素子部30と、連結部材40と、を備えている。第1部材10、第2部材20、及び素子部30は、第1荷重検出装置100aにおける第1部材10、第2部材20、及び素子部30と実質的に同じであるため、説明を省略する。
【0043】
この例では、第2部材20は、連結部材40を介して、素子部30に接続されている。より具体的には、素子部30及び第2部材20の第2基部21aの上に連結部材40が設けられており、素子部30及び第2部材20の第2基部21aは、それぞれ、連結部材40に対して下方から接続されている。これにより、支持部200からの荷重が第1部材10、第2部材20、及び連結部材40を介して、素子部30に伝達される。このように、第2部材20は、間接的に素子部30に接続されていてもよい。
【0044】
この例でも、第1伝達部12及び第2伝達部22は、第1曲面12a及び第2曲面22aにおいて、交差した状態で当接している。
【0045】
図9(a)及び
図9(b)は、実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す正面図である。
図10(a)及び
図10(b)は、実施形態に係る荷重検出装置の一部を表す側面図である。
図9(a)、
図9(b)、
図10(a)、及び
図10(b)では、第1部材10を二点鎖線で示し、第2部材20を実線で示している。また、
図9(a)、
図9(b)、
図10(a)、及び
図10(b)では、素子部30を省略している。
図9(a)、
図9(b)、
図10(a)、及び
図10(b)に表したように、実施形態に係る荷重検出装置100では、第1部材10が第2部材20に対して移動することで、第2部材20を介して素子部30にかかる水平方向の力を低減させることができる。
【0046】
図9(a)に表したように、例えば、第1部材10に左右方向の力がかかった場合には、第1部材10は、第1伝達部12を介して第2伝達部22の上を左右方向に摺動することで、第1部材10にかかった左右方向の力を低減させることができる。
【0047】
図9(b)に表したように、例えば、第1部材10に前後方向を軸とする回転の力がかかった場合には、第1部材10は、第1伝達部12を介して第2伝達部22の上で前後方向を軸として回転することで、第1部材10にかかった前後方向を軸とする回転の力を低減させることができる。
【0048】
図10(a)に表したように、例えば、第1部材10に前後方向の力がかかった場合には、第1部材10は、第1伝達部12を介して第2伝達部22の上を前後方向に摺動することで、第1部材10にかかった前後方向の力を低減させることができる。
【0049】
図10(b)に表したように、例えば、第1部材10に左右方向を軸とする回転の力がかかった場合には、第1部材10は、第1伝達部12を介して第2伝達部22の上で左右方向を軸として回転することで、第1部材10にかかった左右方向を軸とする回転の力を低減させることができる。
【0050】
以下、実施形態に係る荷重検出装置及び身体支持装置の作用効果について、説明する。
使用者の体重を測定するためにベッドなどに設けられた荷重検出装置において、荷重を正確に検出するためには、素子部にかかる水平方向の力を低減させることが求められる。その解決策として、荷重検出装置において、水平方向の力を低減させるための機構を組み込むことが考えられる。しかし、この機構の構造によっては部品数が多くなり、コストが増大する場合があった。
【0051】
これに対し、実施形態によれば、支持部200に接続される第1部材10と、素子部30に接続される第2部材20と、を当接させて、第1部材10の摺動や回転により水平方向の力を低減するような構造とすることで、シンプルな構造で素子部30にかかる水平方向の力を低減することができる。より具体的には、第1伝達部12及び第2伝達部22が第1曲面12a及び第2曲面22aにおいて、交差した状態で当接するような構造とすることで、例えば、上下に設けられた曲面の間に球体を配置するような従来の構造と比較して、部品数の少ないシンプルな構造で、素子部30にかかる水平方向の力を低減することができる。また、部品の加工にかかる手間やコストも低減できる。これにより、コストの増大を抑制しつつ、素子部30にかかる水平方向の力を低減できる。
【0052】
また、第1伝達部12及び第2伝達部22を円柱形状とすることで、容易に製造することができるとともに、素子部30にかかる水平方向の力をより効果的に低減することができる。
【0053】
また、第1伝達部12の断面形状及び第2伝達部22の断面形状を真円形とすることで、より容易に製造することができるとともに、素子部30にかかる水平方向の力をより効果的に低減することができる。
【0054】
また、第1伝達部12と第2伝達部22とが互いに直交する(すなわち、第1方向と第2方向とが互いに直交する)ように設けられることで、素子部30にかかる水平方向の力をより効果的に低減することができる。
【0055】
また、第1フレーム部11の一部が第1伝達部12の下方に位置し、第1部材10が第2部材20に対して吊り下げられるように配置されることで、第1フレーム部11の第1延在部11bによって、第1伝達部12の第1方向の移動を規制するとともに、第2フレーム部21の第2延在部21bによって、第1伝達部12の第2方向の移動を規制することができる。
【0056】
以下、変形例について、説明する。
図11(a)~
図11(c)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
図11(a)に表したように、第1伝達部12は、第1方向の両端部から中央部に向かって細くなるテーパ形状であってもよい。また、第2伝達部22は、第2方向の両端部から中央部に向かって細くなるテーパ形状であってもよい。このような形状であれば、荷重検出装置100に水平方向の力がかかって、第1伝達部12と第2伝達部22との当接箇所が第1伝達部12の中央部や第2伝達部22の中央部からずれたとしても、自動的に元の位置に戻りやすくなる。
【0057】
図11(b)に表したように、第1伝達部12は、第2伝達部22と当接する第1曲面12aを含む当接部12xと、当接部12xよりも断面の直径が大きい規制部12yと、を有していてもよい。また、第2伝達部22は、第1伝達部12と当接する第2曲面22aを含む当接部22xと、当接部22xよりも断面の直径が大きい規制部22yと、を有していてもよい。このような形状であれば、荷重検出装置100に水平方向の力がかかって、第1伝達部12が第1方向に動いたとしても、規制部12yによって、第1伝達部12の移動を規制できる。また、荷重検出装置100に水平方向の力がかかって、第1伝達部12が第2方向に動いたとしても、規制部22yによって、第1伝達部12の移動を規制できる。
【0058】
図11(c)に表したように、第1方向に直交する平面における第1伝達部12の断面形状は、例えば、楕円形であってもよい。また、第2方向に直交する平面における第2伝達部22の断面形状は、例えば、楕円形であってもよい。
【0059】
なお、第1伝達部12の断面形状と第2伝達部の断面形状は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0060】
図12(a)及び
図12(b)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置を表す斜視図である。
図12(a)及び
図12(b)に表したように、この例では、第1部材10は、第2部材20を押すように配置されている。
【0061】
より具体的には、一対の第1延在部11bは、第1基部11aから下方に向かって延びており、第1伝達部12は、一対の第1延在部11bの間に設けられている。第1フレーム部11の一部(第1基部11a)は、第1伝達部12の上方に位置している。また、一対の第2延在部21bは、第2基部21aの第2方向の両端部から上方に向かって延びており、第2伝達部22は、一対の第2延在部21bの間に設けられている。第2フレーム部21の一部(第2基部21a)は、第2伝達部22の下方に位置している。
【0062】
図12(a)の例では、第1部材10は、支持部200(不図示)の下に接続され、素子部30は、第2部材20の下に接続されている。これにより、支持部200からの荷重が第1部材10及び第2部材20を介して、素子部30に伝達される。
【0063】
図12(b)の例では、素子部30及び第2部材20の下に連結部材40が設けられており、素子部30及び第2部材20は、それぞれ、連結部材40に対して上方から接続されている。これにより、支持部200からの荷重が第1部材10、第2部材20、及び連結部材40を介して、素子部30に伝達される。
【0064】
また、
図12(a)及び
図12(b)の例では、第1部材10は、ピン状の止め具13をさらに有する。止め具13は、第1伝達部12の第1方向の端部に設けられ、第1伝達部12の第1延在部11bに対する第1方向の移動を規制している。これにより、止め具13は、第1伝達部12が第1延在部11bから抜けることを抑制している。止め具13は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0065】
第1フレーム部11の一部が第1伝達部12の上方に位置し、第1部材10が第2部材20を押すように配置されることで、支持部200と下側フレーム213とを容易に着脱することができるようになる。これにより、例えば、ユニットごとに個別に輸送して客先で組み立てることが可能になる。また、例えば、フレームごと交換して体重測定機能の有無を選択できるようになる。
【0066】
図13(a)~
図13(c)は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
図13(a)~
図13(c)では、素子部30を省略している。
図13(a)~
図13(c)に表したように、第1部材10の第1伝達部12は、例えば、溶接やカシメ、ナット、段差部などにより、第1延在部11bに対して固定される。
【0067】
図13(a)の例では、第1伝達部12は、一対の第1延在部11bに対して溶接またはカシメにより固定されている。
【0068】
図13(b)の例では、第1伝達部12の端部がボルト状になっており、端部にナット14を取り付けることで、第1伝達部12が第1延在部11bに対して固定されている。
【0069】
図13(c)の例では、第1伝達部12に段差部15が設けられており、第1延在部11bを段差部15にはめ込むことで、第1伝達部12が第1延在部11bに対して固定されている。
【0070】
ナット、ピン状の止め具、段差部などにより、第1伝達部12を第1延在部11bに対して着脱自在に取り付け可能とすることで、メンテナンス性を向上させることができる。これにより、例えば、摩耗などにより第1伝達部12と第2伝達部22との接触に不具合が生じた場合に、第1伝達部12を容易に交換することができる。
【0071】
特に、ピン状の止め具であれば、工具を用いなくても着脱が可能であるため、メンテナンス性をさらに向上させることができる。
【0072】
なお、ここでは、第1部材10を例に挙げて説明したが、第2部材20にも同様の構成を適用することができる。また、上述のメンテナンス性の観点から、第1部材10及び第2部材20の少なくともいずれかにおいて、ナット、ピン状の止め具、段差部などを用いて、伝達部(第1伝達部12または第2伝達部22)を着脱自在に取り付け可能とすることが好ましい。
【0073】
また、例えば、第1伝達部12を樹脂製とし、第2伝達部22を金属製とした場合には、第1伝達部12が相対的に摩耗しやすくなり、第2伝達部22が相対的に摩耗しにくくなる。このように、第1伝達部12の材料と第2伝達部22の材料とを異ならせることで、例えば、第1伝達部12及び第2伝達部22の一方の摩耗を抑制できる。そのうえで、摩耗が大きい方の伝達部を着脱自在に取り付け可能とすることで、交換を容易にし、荷重検出装置のメンテナンス性を向上させることができる。
【0074】
図14は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
図14では、素子部30を省略している。
図14に表したように、この例では、第1延在部11bは、1つだけ設けられており、第1伝達部12の一端は、第1延在部11bに固定されている。つまり、この例では、第1伝達部12の片側のみが第1延在部11bに固定されている。
【0075】
また、この例では、第2延在部21bは、1つだけ設けられており、第2伝達部22の一端は、第2延在部21bに固定されている。つまり、この例では、第2伝達部22の片側のみが第2延在部21bに固定されている。
【0076】
図15は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置の一部を表す斜視図である。
図15では、素子部30を省略している。
図15に表したように、この例では、第2部材20の一対の第2延在部21bは、第2基部21aから前後方向に沿って延びており、第2基部21aは、第2伝達部22の後方に位置している。第2基部21aは、例えば、第2伝達部22の前方に位置していてもよい。
【0077】
同様に、例えば、第2部材20の一対の第2延在部21bが第2基部21aから左右方向に沿って延びている場合には、第2基部21aは、第2伝達部22の左側方または右側方に位置していてもよい。このように、第2基部21aは、第2伝達部22の上方や下方以外に位置していてもよい。
【0078】
このような配置にすることで、例えば、荷重検出装置100の上下方向の大きさを抑制できる。
【0079】
図16は、実施形態の変形例に係る荷重検出装置を表す斜視図である。
図16に表したように、この例では、素子部30として、薄型ロードセル32が設けられている。
【0080】
薄型ロードセル32は、中央部32aと、外周部32bと、を有する。中央部32aは、第2部材20の第2基部21aに接続される。外周部32bは、例えば、下側フレーム213などに接続される。
【0081】
素子部30として、薄型ロードセル32が設けられる場合であっても、第1部材10と第2部材20とを当接させる構造により、コストの増大を抑制しつつ、素子部30にかかる水平方向の力を低減できる。
【0082】
図17(a)及び
図17(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
図17(a)及び
図17(b)に表したように、身体支持装置500には、例えば、複数の荷重検出装置100が設けられる。この例では、4つの荷重検出装置100が設けられている。また、この例では、4つの荷重検出装置100の素子部30の向きは、それぞれ、同じである。
【0083】
図17(a)の例では、4つの荷重検出装置100が1つの支持部200に接続されている。これにより、支持部200のどこかに荷重がかかると、4つの荷重検出装置100が荷重を検出する。
【0084】
図17(b)の例では、支持部200が4つに分割されており、4つの荷重検出装置100は、それぞれ、別々の支持部200に接続されている。このように、複数の荷重検出装置100を別々の支持部200に接続することで、荷重を検出するエリアを分割することができる。これにより、例えば、荷重がかかった支持部200に接続された荷重検出装置100のみが荷重を検出する。したがって、使用者がどの位置にいるかを判別することができる。
【0085】
図18(a)及び
図18(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
図18(a)及び
図18(b)に表したように、複数の荷重検出装置100が設けられる場合、素子部30の向きは、異なっていてもよい。
【0086】
図18(a)の例では、各荷重検出装置100は、素子部30の向きが前後方向において対向するように設けられている。
図18(b)の例では、各荷重検出装置100は、素子部30の向きが左右方向において対向するように設けられている。
【0087】
なお、
図17(a)、
図17(b)、
図18(a)及び
図18(b)では、4つの荷重検出装置100を設ける場合の配置の例を示したが、設けられる荷重検出装置100の数は、4つに限定されない。実施形態において、荷重検出装置100は、少なくとも1つ設けられていればよく、2つ以上設けられていてもよい。荷重検出装置100の数を増やすことで、例えば、より正確に使用者の位置を検出することができる。
【0088】
図19(a)及び
図19(b)は、実施形態の変形例に係る身体支持装置の一部を表す斜視図である。
図19(a)及び
図19(b)に表したように、前後方向または左右方向に並ぶ2つの荷重検出装置100は、同じ高さの支持部200に接続されてもよいし、異なる高さの支持部200に接続されてもよい。
【0089】
図20は、実施形態に係る他の身体支持装置を表す側面図である。
図20に表したように、この例では、身体支持装置500Aは、椅子220を含む。椅子220は、例えば、医療現場で使用される椅子である。
【0090】
椅子220は、使用者が着座する着座部221と、着座部221を支持する台座部222と、を有する。台座部222は、着座部221の下方に設けられている。荷重検出装置100は、着座部221と台座部222との間に設けられている。また、着座部221には、表示部300が設けられている。
【0091】
この例では、支持部200は、椅子220の一部である。この例では、例えば、着座部221が支持部200に相当する。この例では、第1部材10は、着座部221に接続されている。また、素子部30は、台座部222に接続されている。
【0092】
この例でも、第1部材10と第2部材20とを当接させる構造により、コストの増大を抑制しつつ、素子部30にかかる水平方向の力を低減できる。
【0093】
図21は、実施形態に係る他の身体支持装置を表す側面図である。
図21に表したように、この例では、身体支持装置500Bは、リフト230を含む。リフト230は、例えば、医療現場で使用されるリフトである。
【0094】
リフト230は、使用者を支持するハンガー部231と、ハンガー部231を支持するアーム部232と、アーム部232を支持する台座部233と、を有する。ハンガー部231は、アーム部232の先端に吊り下げられている。台座部233は、アーム部232の下方に設けられている。ハンガー部231は、使用者を支持するかご部231aと、かご部231aの上に設けられかご部231aをアーム部232に取り付けるための取付部231bと、を有する。荷重検出装置100は、かご部231aと取付部231bとの間に設けられている。また、ハンガー部231には、表示部300が設けられている。
【0095】
この例では、支持部200は、リフト230の一部である。この例では、例えば、かご部231aが支持部200に相当する。この例では、第1部材10は、かご部231aに接続されている。また、素子部30は、取付部231bに接続されている。
【0096】
この例でも、第1部材10と第2部材20とを当接させる構造により、コストの増大を抑制しつつ、素子部30にかかる水平方向の力を低減できる。
【0097】
以上のように、実施形態によれば、コストの増大を抑制しつつ、素子部にかかる水平方向の力を低減できる荷重検出装置及び身体支持装置が提供できる。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0099】
10 第1部材
11 第1フレーム部
11a 第1基部
11b 第1延在部
12 第1伝達部
12a 第1曲面
12x 当接部
12y 規制部
13 止め具
14 ナット
15 段差部
20 第2部材
21 第2フレーム部
21a 第2基部
21b 第2延在部
22 第2伝達部
22a 第2曲面
22x 当接部
22y 規制部
23 止め具
30 素子部
32 薄型ロードセル
32a 中央部
32b 外周部
40 連結部材
100 荷重検出装置
100a 第1荷重検出装置
100b 第2荷重検出装置
200 支持部
210 寝台
211 ボトム
211a 背ボトム
211b 腰ボトム
211c 膝ボトム
211d 脚ボトム
212 上側フレーム
213 下側フレーム
213a 縦部材
213b 横部材
213c キャスター
214 昇降連結機構
214a 縦部材
214b 横部材
214c 支持部材
214d 第1リンク部材
214e 第2リンク部材
214f 第1接続部材
214g 第2接続部材
220 椅子
221 着座部
222 台座部
230 リフト
231 ハンガー部
231a かご部
231b 取付部
232 アーム部
233 台座部
300 表示部
500、500A、500B 身体支持装置