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特開2023-82360情報処理装置、プログラム及び車両の目的地設定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082360
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び車両の目的地設定方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20230607BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20230607BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
G08G1/123 A
G06Q50/30
G01C21/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021196081
(22)【出願日】2021-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】521527783
【氏名又は名称】株式会社 ココマ
(72)【発明者】
【氏名】中田 壱清
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA04
2F129BB03
2F129CC02
2F129CC07
2F129CC16
2F129DD36
2F129DD44
2F129DD51
2F129DD70
2F129EE02
2F129EE53
2F129EE83
2F129EE88
2F129EE89
2F129FF11
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF47
2F129FF49
2F129FF67
2F129FF70
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH35
5H181AA14
5H181BB04
5H181CC04
5H181EE10
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181MA02
5H181MA14
5H181MA18
5L049CC42
(57)【要約】
【課題】流しのタクシーをタクシー利用者が捕まえ、短時間で目的地を設定する。
【解決手段】コンピュータに車両20の目的地を設定させる車両20の目的地設定方法であって、車両20に対応付けられる識別コード3を読み込んだ利用者端末4のアクセスを受け付ける受付ステップと、受付ステップで受け付けた利用者端末4から車両20の目的地情報を取得する目的地取得ステップと、車両20に搭載されるとともに識別コード3に対応付けられる車両端末2に目的地情報を出力する目的地設定ステップと、を含む。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに車両の目的地を設定させる車両の目的地設定方法であって、
前記車両に対応付けられる識別コードを読み込んだ利用者端末のアクセスを受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップで受け付けた前記利用者端末から前記車両の目的地情報を取得する目的地取得ステップと、
前記車両に搭載されるとともに前記識別コードに対応付けられる車両端末に前記目的地情報を出力する目的地設定ステップと、
を含む車両の目的地設定方法。
【請求項2】
前記目的地取得ステップでは、
目的地及び目的地までの経路が前記目的地情報として取得される請求項1に記載の車両の目的地設定方法。
【請求項3】
前記目的地取得ステップで取得される前記目的地情報は、前記受付ステップの前に前記利用者端末で入力された情報である請求項1又は2に記載の車両の目的地設定方法。
【請求項4】
前記目的地取得ステップでは、
前記利用者端末の過去の利用履歴に基づく利用情報を前記目的地情報とともに前記車両端末に出力する請求項1から3までの何れかに記載の車両の目的地設定方法。
【請求項5】
前記利用者端末と通信し、前記車両の目的地までの運賃を決済する決裁処理ステップを更に含む請求項1から4までの何れかに記載の車両の目的地設定方法。
【請求項6】
前記車両端末は、搭載する前記車両を変更可能な可搬性を有し、
前記車両端末に対応付けられる前記識別コードを変更する車両端末変更ステップ
を更に含む請求項1から5の何れかに記載の車両の目的地設定方法。
【請求項7】
コンピュータに、
車両に対応付けられる識別コードを読み込んだ利用者端末のアクセスを受け付ける受付機能と、
前記受付機能で受け付けた前記利用者端末から前記車両の目的地情報を取得する目的地取得機能と、
前記車両に搭載されるとともに前記識別コードに対応付けられる車両端末に前記目的地情報を出力する目的地設定機能と、
を実行させるプログラム。
【請求項8】
車両に対応付けられる識別コードを読み込んだ利用者端末のアクセスを受け付ける受付部と、
前記受付部で受け付けた前記利用者端末から前記車両の目的地情報を取得する目的地取得部と、
前記車両に搭載されるとともに前記識別コードに対応付けられる車両端末に前記目的地情報を出力する目的地設定部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び車両の目的地設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
顧客通信端末の簡略操作だけで速やかにタクシーの配車依頼や配車予約を実現できるタクシー配車アプリケーションシステムが近年広く使用されるに至っている。
この種の技術が記載されるものとして例えば特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-29580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タクシー配車アプリケーションにて配車を予約し、配車を待っている間に流しのタクシーが通りかかることが多い。流しのタクシーを利用する需要は大きい。しかしながら、流しのタクシーに乗車した場合、タクシー付属のナビへの目的地入力自体が煩雑で時間がかかるのに加えて、ナビ入力の際に安全確保のために安全な場所に停車する必要があり、出発まで時間がかかる。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は流しのタクシーをタクシー利用者が捕まえ、短時間で目的地を設定することができる、車両の目的地設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様である車両の目的地設定方法は、コンピュータに車両の目的地を設定させる車両の目的地設定方法であって、車両に対応付けられる識別コードを読み込んだ利用者端末のアクセスを受け付ける受付ステップと、受付ステップで受け付けた利用者端末から車両の目的地情報を取得する目的地取得ステップと、車両に搭載されるとともに識別コードに対応付けられる車両端末に目的地情報を出力する目的地設定ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の情報処理装置、プログラム及び車両の目的地設定方法によれば、流しのタクシーをタクシー利用者が捕まえ、短時間で目的地を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び情報回路網を介して形成される目的地設定システムの構成を示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係るタクシー車内を示す模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す模式図である。
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能的構成の例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る利用者端末の機能的構成の例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る車両端末の機能的構成の例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係るタクシー目的地設定システムにおけるタクシーの呼び出しから乗車までを示すシーケンス図である。
図8】本発明の一実施形態に係るタクシー目的地設定システムにおけるタクシーの目的地到着から支払いまでを示すシーケンス図である。
図9】本発明の一実施形態に係る利用者端末の端末画面の例である。
図10】本発明の一実施形態に係るタクシー利用者の乗車後の利用者端末及び車両端末の画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1、プログラム及び車両の目的地設定方法について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1に示すように本発明の一実施形態に係る目的地設定システム100は、情報処理装置1、車両端末2、識別コード3、利用者端末4、外部機関5、ネットワーク6を備える。
【0011】
本明細書においては、実施形態を分かりやすくするためにタクシーという単語を適宜用いているが、タクシーは旅客自動車運送事業を意味している。そして、以下、車両20と記載した場合には、これは、旅客自動車運送事業に用いられる車両20を意味する。運転手21は、旅客自動車運送事業に用いられる車両20を運転する者である。利用者41は、旅客自動車運送事業を利用する顧客である。
【0012】
目的地設定システム100は、図1に示されない車両20の配車、ナビゲーション、決済までを行う。情報処理装置1は、車両20の有する車両端末2、利用者端末4、及び外部機関5とネットワーク6を介して情報を交換し、全体の処理を司る。車両端末2は、車両端末通信手段22を介してネットワーク6に接続され、情報処理装置1及び利用者端末4及び外部機関5と相互接続されている。車両端末2は、図1に示されない運転手21により操作されて、適宜、目的地の設定、経路の設定と案内、料金表示、精算手続き等を司る。図1に示されない車両20には、識別コード3が紐づけされており、識別コード3は車両20内に設置されている。
【0013】
識別コード3とは、撮像装置で読み込む識別性を有する白黒のパターンである。具体的には、識別コード3は、例えば、マトリックス型二次元コードである。より具体的には、QR(Quick Response)コード(登録商標)が例えば使われる。この例は一例であり、一次元バーコードでもよい。
【0014】
利用者端末4は、利用者41の有する端末である。利用者端末4はカメラを内蔵しており、識別コード3を読み取る。そして、利用者端末4は、識別コード3に紐づけられたホームページに、利用者端末通信手段42及びネットワーク6を介してアクセスする。
【0015】
外部機関5は、例えば、車両20及び利用者41の信用情報を提供し、カード決済を行い、経路検索を行う。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態に係る目的地設定システム100の実際の利用態様を示す。車両20及び車両端末2を運転手21が操作する。車両端末2は、運転手21により操作される位置、具体的には、車のダッシュボードに設置されている。識別コード3は、車両20の助手席23の背面に設置されている。利用者41は利用者端末4を操作し、利用者端末4に内蔵されているカメラで識別コード3を読み取る。図2に示されない情報処理装置1により、目的地までの経路案、料金、決済方法等が適宜提示され、利用者41は適宜利用者端末4に必要事項を入力する。
【0017】
図3に示すように、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1は、ハードウェアとして、プロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入出力部16と、通信部17と、入出力インターフェース15とを有する。
【0018】
プロセッサ11は、各種演算及び処理を行う。プロセッサ11は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)等である。或いは、プロセッサ11は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサ11は、これらにハードウェアアクセラレーター等を組み合わせたものあっても良い。
【0019】
プロセッサ11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。プロセッサ11は、ROM12に記録されているプログラム又はRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。プログラムの一部又は全部は、プロセッサ11の回路内に組み込まれていても良い。
【0020】
バス14は入出力インターフェース15にも接続される。入出力インターフェース15には、入出力部16と、通信部17と、が接続されている。
【0021】
車両端末2及び利用者端末4及び外部機関5も情報処理装置1と同様のハードウェア構成を有する。
【0022】
情報処理装置1の機能的構成について図4を用いて説明する。各機能部は、図3に示すハードウェアのプロセッサ11等によって実現される。情報処理装置1は、情報処理部110と情報記憶部120とを備える。情報処理部110は、目的地取得部111、目的地設定部112、乗降車時刻取得部113、決済依頼部114、利用者情報取得部115、利用者情報出力部116、利用者登録部117、受付部118、タクシー情報出力部119を有する。情報記憶部120は、利用者情報記憶部121と利用履歴記憶部122とを有する。
【0023】
受付部118は、利用者41が識別コード3に基づいての情報処理装置1へのアクセスを受け付ける。
【0024】
利用者登録部117は、利用者41が識別コード3に基づいてアクセスしたホームページにて、利用者41を登録する。この登録は、新規会員登録の場合と、会員の利用を登録する場合とを含む。
【0025】
目的地取得部111は、利用者端末4から目的地情報を取得する。目的地取得部111は、利用者端末4から経路が指定されている場合には、その経路を取得する。また、目的地取得部111は、利用者端末4から目的地のみが提示されている場合には、図4に示されない自己の有するナビゲーションシステム或いは外部機関5の有するナビゲーションシステムに基づいて経路を取得する。適宜、利用者端末4からの経路選択の情報に基づいて目的地設定部112は目的地を確定、設定する。
【0026】
利用者情報取得部115は、利用者41が識別コード3に基づいてアクセスしたホームページの有するクッキー機能に基づいて、利用者41の情報を取得する。利用者情報取得部115は、利用者41の過去の乗車履歴、支払い履歴、信用情報等を情報記憶部120に記憶されている情報から取得する。利用者情報出力部116は、利用者情報取得部115が取得した利用者41の情報を車両端末2に出力する。
【0027】
乗降車時刻取得部113は、利用者41が車両20に乗車した時刻及び降車した時刻を取得する。決済依頼部114は、外部機関5に対して決済を依頼する。
【0028】
利用者端末4の機能的構成について図5を用いて説明する。各機能部は、図3に示すハードウェアと同様のハードウェアのプロセッサ11等によって実現される。利用者端末4は識別コードリーダ410、WEBブラウザ420、利用者アプリケーション430を有する。利用者アプリケーション430は、目的地設定部431及び経路選択部432を有する。
【0029】
識別コードリーダ410は、識別コード3を読み取り、識別コード3に紐づけられるホームページのURLを読み取る。WEBブラウザ420を起動し、利用者41は、ホームページにアクセスする。そして、WEBブラウザ420に情報を入力することにより、情報処理装置1に対して情報を送付することができる。利用者アプリケーション430の有する目的地設定部431は、目的地を設定する。目的地の設定は、車両20に乗車する前に利用者端末4に設定することができる。経路選択部432は、目的地設定時に経路を選択する。経路の候補は、外部機関5から例えば得られる。或いは、経路の候補は、車両20乗車後に情報処理装置1から利用者端末4に表示され、これに対して利用者41が適切な経路を選択する。
【0030】
車両端末2の機能的構成について図6を用いて説明する。各機能部は、図3に示すハードウェアと同様のハードウェアのプロセッサ11等によって実現される。車両端末2は、目的地情報受信部201、利用者情報取得部202、料金受付出力部203、精算処理部204を備える。目的地情報受信部201は、利用者端末4から情報処理装置1に送られた目的地情報及び経路を、情報処理装置1から受信する。経路は、利用者端末4から情報処理装置1に対して送られる場合、或いは、情報処理装置1が割り出して設定した経路であり、利用者41の承諾のもと確定される。利用者情報取得部202は、利用者41のタクシー利用履歴、精算トラブル履歴等を情報処理装置1から取得する。料金受付出力部203は、料金を出力する。出力先は、車両端末2の有する画面、或いは、情報処理装置1を介して利用者端末4の画面である。精算処理部204は情報処理装置1を介して外部決済機関等と連携してタクシー料金の精算処理を行う。
【0031】
本発明の一実施形態に係る目的地設定システム100における車両20の呼び出しから乗車、降車までのシーケンスについて、図7図8のシーケンス図、及び、図9図10の端末画面例を用いて説明する。図7及び図8においては、左端に利用者端末4、中央に車両端末2、右端に情報処理装置1の処理が、それぞれシーケンスに沿って記載されている。
【0032】
(呼び出しから乗車まで)
利用者41が本発明の実施形態に係る目的地設定システム100を利用しようとしている。利用者41は利用者端末4を操作する。利用者41の操作に従って、利用者端末4の有する利用者アプリケーション430は、登録処理として、図9(a)に例を示す会員情報登録画面を表示し(ステップS600)、情報処理装置1の有する利用者登録部117が利用者情報取得部115によって取得される利用者情報に基づいて利用者41を登録する(ステップS600)。この登録は新規会員登録の場合と、会員の利用を登録する場合とを含む。よく使う目的地として、例えば自宅或いは勤務先が予め登録される。この時点にて降車時の決済方法が登録されてもよい。
【0033】
利用者端末4の目的地取得部111は、目的地の受付処理を行う(ステップS601)。利用者端末4による目的地の入力においては、地図上の位置がタップされる、或いは、住所の手入力等が例として挙げられる。ここで、目的地取得部111は、外部機関5のアプリケーションを用いて、目的地の特定、及び、目的地までの経路案を策定してもよい。或いは、車両端末2がナビゲーション機能を有し、車両端末2が経路案を策定する。
【0034】
例えば、図9(b)に示すような地図が利用者端末4に表示され、ルートが図9(c)に示すように提示され、利用者41により図9(d)に示すようにルート案が予め決められてもよい。
【0035】
目的地取得部111は、利用者41がルートを自分で選べるようにしてもよい。また、図9(c)に示すルート策定において、利用者端末4の有するタッチ入力機能が利用されてもよい。この場合、例えば、利用者41が利用者端末4の画面上で指などで地図をなぞって経路を示し、経路が地図上に示されるようにしてもよい。利用者41が既に知徳している最短ルート或いは最速ルート或いは最安値ルートなどが反映され選択され得る。
【0036】
利用者41は、識別コード3を読むためのカメラを起動し、流しの車両20が通りかかるのを待つ(ステップS602)。一方、車両20は、流し運転を行っており(ステップS607)、利用者41の求めに応じて停止し、利用者41が車両20に乗り込む(ステップS602、ステップS608)。
【0037】
利用者41が乗車すると、利用者端末4の有する識別コードリーダ410が識別コード3を読み込み、WEBブラウザ420は、識別コード3に紐づけられるホームページのURLにアクセスする、URLアクセス処理を行う(ステップS603)。
【0038】
この識別コード3は、印刷されたものが車両20に搭載されていてもよいし、車両20が有する車両端末2、或いは、利用者41の近く、例えば助手席23の背面、に設置された表示装置に表示されてもよい。
【0039】
上記のように、予めルートが策定されており、且つ、識別コード3を介して車両情報と利用者情報とが共有される場合、利用者41は一言も喋ることがなくとも目的地とルートとは確定され得る。このため、例えば言葉の壁により目的地と経路とを伝えるのが難しいような場合においても、本実施形態によれば、言葉の壁とは関係なく、目的地とルートとが確定し得る。
【0040】
ネットワーク6(図1参照)を介して、情報処理装置1の目的地取得部111は、情報取得処理として、車両20のID、利用者41のID,目的地を取得し、目的地取得部111は、外部機関5から経路の案を取得する(ステップS612)。情報処理装置1は、タクシー情報ユーザ情報出力処理として、利用者ID及び利用者情報とを車両端末2に送付する(ステップS613)。車両端末2の利用者情報取得部202は、利用者41のID及び信用情報や利用履歴等の利用者情報を取得する(ステップS609)。利用者端末4は、WEBブラウザ420を介して、車両20の運転手21或いは車両20の運営会社の情報等、車両20に関連する情報を取得する、タクシー情報取得処理を行う(ステップS604)。
【0041】
情報処理装置1の目的地取得部111は目的地を確定し、経路導出処理を行う(ステップS614)。経路導出においては、外部機関5による経路の導出結果が利用される。タクシー情報出力部119は、確定された目的地及び経路の案を車両端末2及び利用者端末4に出力する(ステップS614)。この時の利用者端末4に出力される経路案が例えば図9(c)に示される。
【0042】
車両端末2の目的地情報受信部201は確定した目的地を受信し、経路案を受け付ける(ステップS610)。利用者端末4の目的地設定部431は確定した目的地を受信し、経路案の受付処理を行う(ステップS605)。この決定画面は例えば図9(d)のように示される。
【0043】
利用者端末4の経路選択部432は、経路確認処理として経路の確認と確定を行う(ステップS606)。利用者41或いは利用者端末4と、運転手21或いは車両端末2との間で経路の確定が行われる。確定した経路は車両端末2の目的地情報受信部201により受信される(ステップS611)。これら目的地及び経路を、情報登録処理として、利用者情報記憶部121及び利用履歴記憶部122が記憶する(ステップS615)。
【0044】
(到着から支払いまで)
目的地に到着すると、料金受付出力処理として、車両端末2の有する料金受付出力部203は、図示しないタクシーメーターに表示される料金の車両端末2への入力を受け付け、車両端末2に出力する(ステップS703)。利用者端末4の有する支払い処理部433は、決済方法選択処理として、デジタル決済か現金払いかの選択を受け付ける。車両端末2の精算処理部204は、決済方法受付処理として、デジタル決済か現金払いかを、受け付ける(ステップS704)。利用者情報取得処理として、情報処理装置1の利用者情報記憶部121は決済方法と料金を記憶する(ステップS707)。乗車情報登録処理として、利用履歴記憶部122は、乗車地点、降車地点を記憶し、乗降車時刻取得部113が取得した乗車時刻及び降車時刻を記憶する(ステップS708)。
【0045】
車両端末2は、登録結果受取処理として、上記の利用者41についての乗車情報登録処理(ステップS708)のなされた結果を受け取る(ステップS705)。
【0046】
デジタル決済の場合には、利用者端末4と車両端末2との連携の元、図1に示す外部機関5の一つである決済会社の情報処理装置1での決済処理が行われ(ステップS709)、利用者端末4(ステップS702)及び車両端末2にて(ステップS706)決済処理が共有される。
【0047】
現金決済の場合には、ネットワーク6を通しての決済処理はなく、運転手21により支払方法・金額が入力され、履歴が残される。
【0048】
利用者41は、利用者端末4の有するWEBブラウザ420にて、情報処理装置1の提供する受付部118にアクセスすることにより、登録情報の変更、削除、履歴確認等ができる。
【0049】
(変形例)
以上、識別コード3は車両20に固定された車両端末2に対応付けられている場合について説明したが、車両端末2は、搭載する車両20を変更可能な可搬性を有してもよい。この場合、車両端末2に対応付けられる識別コード3を変更する車両端末変更ステップにより、車両端末2と識別コード3との対応付けは適宜変更される。例えば、運転手21は乗車時に車両20に搭載されている識別コード3を可搬性の車両端末2で読み込み、識別コード3と車両端末2とを対応付ける。また、車両端末変更ステップとしては、タクシー会社の管理端末で管理者が、識別コード3と車両端末2とを対応付ける操作を行ってもよい。例えば、タクシーの運転手21が乗り込む予定の車両20の識別コード3に、当該運転手21の車両端末2を対応付ける処理が行われる。この対応付ける処理は、運転手21のスケジュールに基づいて自動的に行われるようにしてもよい。
【0050】
経路の設定は目的地設定部112により設定されるが、利用者41が乗車して車両20が走っている間においても、例えばショートカットボタンを利用者端末4が有しており、経路を適宜変更するようにしてもよい。
【0051】
目的地の設定においては、利用者端末4に示される、例えば飲食店の、マークをタップすることで目的地が設定されてもよい。例えば、関連性のある広告が目的地と連動する。
【0052】
識別コード3として、1次元バーコード或いは2次元バーコードをカメラで読む形態を上記したが、RFID(Radio Frequency Identification)が用いられてもよい。この場合には、例えば、利用者端末4、具体的にはスマートフォンの多くが有するRFID機能を用いることができる。車両20内にRFIDタグが貼り付けられる。
【0053】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、情報処理装置1としての情報処理装置1が、情報処理部110と情報記憶部120の双方を備える構成を例示したが、物理的に離れた2個以上のコンピュータに機能部を分散配置したシステムによって本発明の情報処理装置1を構成しても良い。また、機能部の一部を省略したり、別の機能部を追加したりする等、情報処理装置1が有する機能部の構成は適宜変更することができる。
【0054】
また、上記した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワーク6及び記録媒体からインストールされる。このようなプログラムを含む記録媒体は、車両端末2及び利用者端末4にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態で借り手に提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているプログラムメモリ及びハードディスク等で構成される。
【0055】
以上説明した実施形態に係る情報処理装置1、プログラム及び車両の目的地設定方法によれば以下のような効果が奏される。
【0056】
車両の目的地設定方法は、コンピュータに車両20の目的地を設定させる車両20の目的地設定方法であって、車両20に対応付けられる識別コード3を読み込んだ利用者端末4のアクセスを受け付ける受付ステップと、受付ステップで受け付けた利用者端末4から車両20の目的地情報を取得する目的地取得ステップと、車両20に搭載されるとともに識別コード3に対応付けられる車両端末2に目的地情報を出力する目的地設定ステップと、を含む。
【0057】
流しの車両20を利用者41が捕まえ、短時間で目的地を設定することができる。
【0058】
目の前の車両20を利用するので、配車された車両20がどこにきたかわからない、迎車料金がかかる、GPSの精度が不十分で配車が確実に行われるかが不安であるといった配車に関連する課題と無縁である。
【0059】
車両20の目的地設定方法における目的地取得ステップでは、目的地及び目的地までの経路が目的地情報として取得される。
【0060】
利用者41は、目的地までの経路を納得の上で決めることができる。例えば、利用者41からの指示が「とりあえずXXの方向へ」等大雑把な指示についても適宜修正がなされ、確実に目的地が確定される。酔っている等正確に目的地を指示できない場合においてもトラブルなく目的地を確定することができる。例えば、泥酔した乗客の場合には、過去の履歴から自宅に向かうことが可能である。高齢化による「言い間違い・聞き間違い」によるトラブルを避けることができる。目的地のみならず経路も取得されるため、想定より時間がかかった、想定より料金が高い、というトラブルが防止される。
【0061】
車両20の目的地設定方法において、目的地取得ステップで取得される目的地情報は、受付ステップ前に利用者端末4で入力された情報である。
【0062】
予め入力されている目的地及び目的地までの経路を、乗車次第確定することで、利用者41が乗車してから発車するまでの時間をより短縮することができる。出発までの会話時間が短いことから、「車内」という「密室」での会話による新型コロナウイルスへの懸念等が解決される。
【0063】
車両20の目的地設定方法において、目的地取得ステップでは、利用者端末4の過去の利用履歴に基づく利用情報が目的地情報とともに車両端末2に出力される。
【0064】
利用者41の利用履歴をもとに、指示があやふやであっても、例えば、利用者41の目的地である自宅の位置を確定することができる。また、乗り逃げの前歴のある利用者41の乗車を拒否する等、適切な対応を採ることができる。
【0065】
車両20の目的地設定方法は、利用者端末4と通信し、車両20の目的地までの運賃を決済する決裁処理ステップを更に含む。
【0066】
決済処理までが目的地設定システム100により行われることにより、迅速且つ確実に乗車から降車までが行われる。
【0067】
車両20の目的地設定方法において、車両端末2は、搭載する車両20を変更可能な可搬性を有し、車両端末2に対応付けられる識別コード3を変更する車両端末変更ステップを含む。
【0068】
運転手21が可搬性を有する車両端末2を携帯することにより、運転手21は任意の車両20を使用することができる。
【0069】
プログラムは、コンピュータに、車両20に対応付けられる識別コード3を読み込んだ利用者端末4のアクセスを受け付ける受付機能と、受付ステップで受け付けた利用者端末4から車両20の目的地情報を取得する目的地取得機能と、車両20に搭載されるとともに識別コード3に対応付けられる車両端末2に目的地情報を出力する目的地設定機能と、を実行させる。
【0070】
流しの車両20を利用者41が捕まえ、短時間で目的地を設定することができる。
【0071】
情報処理装置1は、車両20に対応付けられる識別コード3を読み込んだ利用者端末4のアクセスを受け付ける受付部118と、受付部118で受け付けた利用者端末4から車両20の目的地情報を取得する目的地取得部111と、車両20に搭載されるとともに識別コード3に対応付けられる車両端末2に目的地情報を出力する目的地設定部112と、を備える。
【0072】
流しの車両20を利用者41が捕まえ、短時間で目的地を設定することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 情報処理装置
2 車両端末
3 識別コード
4 利用者端末
5 外部機関
6 ネットワーク
11 プロセッサ
12 ROM
13 RAM
14 バス
15 入出力インターフェース
16 入出力部
17 通信部
20 車両
21 運転手
22 車両端末通信手段
23 助手席
41 利用者
42 利用者端末通信手段
100 目的地設定システム
110 情報処理部
111 目的地取得部
112 目的地設定部
113 乗降車時刻取得部
114 決済依頼部
115 利用者情報取得部
116 利用者情報出力部
117 利用者登録部
118 受付部
119 タクシー情報出力部
120 情報記憶部
121 利用者情報記憶部
122 利用履歴記憶部
201 目的地情報受信部
202 利用者情報取得部
203 料金受付出力部
204 精算処理部
410 識別コードリーダ
420 WEBブラウザ
430 利用者アプリケーション
431 目的地設定部
432 経路選択部
433 支払処理部
図1
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