(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082479
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】ドライブプラン販売システム及び情報提供装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20230607BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
G06Q30/06
G01C21/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021196289
(22)【出願日】2021-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮部 航太朗
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129EE91
2F129FF02
2F129FF12
2F129FF14
2F129FF15
5L049BB25
(57)【要約】
【課題】 ドライブプランの盗用を抑制可能なドライブプラン販売システムを提供する。
【解決手段】 ドライブプランを取得するステップと、ドライブプランのダイジェスト情報をユーザに提示するステップと、ダイジェスト情報を閲覧したユーザによりドライブプランが購入された場合に、当該購入ドライブプランに含まれる経路及び立ち寄りスポットをユーザに表示するステップと、を含むドライブプラン販売方法に関する処理を実施するドライブプラン販売システムは、ドライブプランから所定の情報を抽出し、立ち寄りスポット及び経路の少なくとも一部が欠落したダイジェスト情報を生成する第1情報生成部と、ドライブプランの購入ユーザによる購入料金の決済が認証された場合に、当該決済が認証されたドライブプランに対応する情報であって立ち寄りスポット及び経路が欠落しないユーザ提供情報を生成する第2情報生成部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立ち寄りスポットを経由する経路を含むドライブプランを取得するステップと、前記ドライブプランのダイジェスト情報をユーザに提示するステップと、前記ダイジェスト情報を閲覧したユーザにより前記ドライブプランが購入された場合に、当該購入されたドライブプランに含まれる経路及び立ち寄りスポットを前記ユーザに表示するステップと、を含むドライブプラン販売方法に関する処理を実施するドライブプラン販売システムであって、
前記ドライブプランから所定の情報を抽出し、立ち寄りスポット及び経路の少なくとも一部が欠落した前記ダイジェスト情報を生成する第1情報生成部と、
前記ドライブプランを購入したユーザによる購入料金の決済が認証された場合に、当該決済が認証されたドライブプランに対応する情報であって、立ち寄りスポット及び経路が欠落しないユーザ提供情報を生成する第2情報生成部と、
を備えることを特徴とするドライブプラン販売システム。
【請求項2】
立ち寄りスポットを経由する経路を含むドライブプランの夫々に関する1又は複数のドライブプラン情報を取得する情報取得部と、
前記1又は複数のドライブプラン情報の各々に対応しかつ前記経路及び前記立ち寄りスポットの少なくとも一部を特定する情報が欠落した1又は複数のダイジェスト情報を生成する第1情報生成部と、
ユーザに対して表示した前記ダイジェスト情報のうちから、当該ユーザが購入を希望するダイジェスト情報の選択を受付ける受付部と、
前記受付部が選択を受付けたダイジェスト情報に対応する前記ドライブプランに対する購入料金の決済が認証された場合に、当該決済が認証されたドライブプランに対応する情報であって、立ち寄りスポット及び経路が欠落しないユーザ提供情報を生成する第2情報生成部と、
を備える情報提供装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報提供装置であって、
前記第1情報生成部は、前記ドライブプランから、当該ドライブプランに関連する地域、所要時間、走行距離、観光スポット、フードまたは、体験の少なくともいずれかに関する情報を抽出し、且つ、当該抽出した情報から具体的なルート又は訪問スポット名の所定の情報を開示しない態様の前記ダイジェスト情報を生成することを特徴とする情報提供装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の情報提供装置であって、
前記受付部が選択を受付けたダイジェスト情報に対応する前記ドライブプランに対する購入料金の決済が認証された場合に、前記第2情報生成部は、前記ドライブプランの他に、地元住民による厳選観光案内、買い物案内のための施設音声ガイダンス情報、ナビゲーション装置のデフォルトの施設音声ガイダンスと置き換え可能な情報、又はインフルエンサによるスポット厳選情報を、前記ドライブプランに付加したユーザ提供情報を生成することを特徴とする情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライブプラン販売システム及び情報提供装置に関する。
【0002】
特許文献1では、旅行会社が運営する旅行予約サイトにおいて、ユーザが入力した予算内となる旅行プランを抽出し、抽出した旅行プランに含まれる旅行先施設の位置に対応した地図上の位置に、抽出した旅行プランの数に相当する情報を表示する旅行情報提供装置、旅行情報提供方法等が記載されている。当該方法等は、ホテル等の宿泊施設や移動手段を手配して、その手数料で利益を得る旅行業ビジネスモデルである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法等では、ホテルや移動手段の手配を行わずに移動プラン(ドライブプラン)のみを販売しようとする場合、ユーザは対価を支払うことなくプランを盗用できてしまうため、このようなビジネスモデルが成立しないという課題があった。
【0005】
本発明は、以上の従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、宿泊施設や移動手段の手配を伴わないドライブプランのみを販売する販売サイトのための、プランの盗用を抑制可能なドライブプラン販売システム及び情報提供装置を提供することを目的の一例とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、立ち寄りスポットを経由する経路を含むドライブプランを取得するステップと、前記ドライブプランのダイジェスト情報をユーザに提示するステップと、前記ダイジェスト情報を閲覧したユーザにより前記ドライブプランが購入された場合に、当該購入されたドライブプランに含まれる経路及び立ち寄りスポットを前記ユーザに表示するステップと、を含むドライブプラン販売方法に関する処理を実施するドライブプラン販売システムであって、前記ドライブプランから所定の情報を抽出し、立ち寄りスポット及び経路の少なくとも一部が欠落した前記ダイジェスト情報を生成する第1情報生成部と、前記ドライブプランを購入したユーザによる購入料金の決済が認証された場合に、当該決済が認証されたドライブプランに対応する情報であって、立ち寄りスポット及び経路が欠落しないユーザ提供情報を生成する第2情報生成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、情報提供装置であって、立ち寄りスポットを経由する経路を含むドライブプランの夫々に関する1又は複数のドライブプラン情報を取得する情報取得部と、前記1又は複数のドライブプラン情報の各々に対応しかつ前記経路及び前記立ち寄りスポットの少なくとも一部を特定する情報が欠落した1又は複数のダイジェスト情報を生成する第1情報生成部と、ユーザに対して表示した前記ダイジェスト情報のうちから、当該ユーザが購入を希望するダイジェスト情報の選択を受付ける受付部と、前記受付部が選択を受付けたダイジェスト情報に対応する前記ドライブプランに対する購入料金の決済が認証された場合に、当該決済が認証されたドライブプランに対応する情報であって、立ち寄りスポット及び経路が欠落しないユーザ提供情報を生成する第2情報生成部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明による実施例のドライブプラン販売システムの構成の一例を示す概略説明図である。
【
図2】本実施例における情報提供装置であるドライブプラン販売サーバの構成の一例を示す概略説明図である。
【
図3】本実施例における実施例のドライブプラン販売システムにおけるドライブプラン販売方法の実施を説明するフローチャートである。
【
図4】
図3におけるダイジェスト生成ルーチンを説明するフローチャートである。
【
図5】
図4におけるダイジェスト文章生成ルーチンを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明による実施の形態の一例のドライブプラン販売システム及び情報提供装置について説明する。なお、実施例において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0010】
(ドライブプラン販売システムの構成)
図1は、本実施例におけるドライブプラン販売システムの概略説明図である。
【0011】
ドライブプラン販売システムは、ネットワークNEを介して各々の間で通信可能な通信端末1と、ネットワークNEに接続され通信端末1(クリエータ端末やユーザ端末を含む)と通信可能なドライブプラン販売サーバMDSを含む。ドライブプラン販売システムは、ドライブプランを収集してそれらのダイジェスト情報を保持するドライブプラン販売サーバMDSが、ユーザの通信端末1にドライブプランのダイジェスト情報を提供し、通信端末1から発注を受けた場合に、通信端末1へダイジェスト情報に対応するドライブプランをダウンロード可能とする販売システムである。
【0012】
(ネットワーク)
通信端末1及びドライブプラン販売サーバMDSの接続のためのネットワークNEは、インターネットに接続できる回線事業者と回線接続事業者(プロバイダ)から提供される光回線、CATV(CommunityAntennaTelevision/CableTelevision)回線、固定電話回線等の固定回線の他、基地局を用いる携帯電話回線(LTE(Long Term Evolution)若しくは4G(第4世代のモバイル通信規格)又は5Gや6G(第5世代や第6世代のモバイル通信規格))や、衛星通信網等のモバイル回線が挙げられる。モバイル回線には、アクセスポイントACを介してWi-Fi(登録商標)規格下のインターネットへの無線通信も含まれる。
【0013】
(通信端末)
通信端末1には、固定回線に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)の他に、モバイル回線に接続された、例えば、車両VEに搭載される通信機能を有するカーナビゲーション装置若しくはドライブレコーダ等の移動体通信機器2や、携帯デバイスであるユーザが携帯するスマートフォン(以下、スマホともいう)等の携帯通信機器3等、画像(写真、動画等を含むが、以下単に画像ともいう)を表示、保存することができる通信端末が挙げられる。携帯通信機器3としては、SIM(Subscriber Identity Module)を搭載したタブレット通信端末やSIMを搭載したノートパーソナルコンピュータ(PC)等の通信接続可能である携帯デバイスも含まれる。ユーザは、固定回線に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)、移動体通信機器2又は携帯通信機器3を介したドライブプランのダイジェスト情報を閲覧して、所望のドライブプランの発注を行う。ユーザからの発注に関する情報は、ネットワークNEを経由してドライブプラン販売サーバMDSに提供される。
【0014】
(ドライブプラン販売サーバ)
図2は、本実施例におけるドライブプラン販売サーバMDSの構成図の一例である。ドライブプラン販売サーバMDSは一種のコンピュータ装置であり、そのハードウェア構成は概略的には、各種プログラムに従い処理を行うCPU(Central Processing Unit)を含むサーバ制御部と、該CPUによって実行される各種のプログラムや地図情報DB等が記憶されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶部と、サーバ制御部の制御下でネットワークNEとのインターネット信号の入出力を行うサーバ通信部とを含み、これらはデータバス等を介して相互に接続されている。
また、サーバ制御部MDSは、所定のドライブプラン販売プログラムとCPUにより実現されるドライブプラン処理部30と販売処理部40を含む。
【0015】
(ドライブプラン処理部)
ドライブプラン処理部30は、ドライブプランを作成する複数のクリエータがそれぞれ所有する複数のクリエータ端末からのドライブプラン情報(各々が少なくとも立ち寄りスポット、具体的な経路及び具体的なスケジュールを含む)を取得するドライブプラン取得部31と、取得されたドライブプラン情報をプラン名称と本文情報に分解可能とする前処理部32と、ドライブプラン情報を保存記憶するドライブプラン保存部33と、要約条件等が予め記憶格納されている要約解析情報格納部34と、要約条件に沿って要約文を生成する要約文生成部35と、要約文を要約条件に沿って遮蔽変換する遮蔽変換部36と、遮蔽変換した要約文とプラン名称を合成してダイジェスト情報を生成するダイジェスト合成部37と、ダイジェスト情報を保存するダイジェスト保存部38と、を含む。
【0016】
(販売処理部)
販売処理部40は、例えば、ドライブプラン販売サーバMDS及びその内部の各部の設定を保持する設定部41、ドライブプラン情報のための商品マスタ42、閲覧用画面提供部43、決済認証部44、ユーザ提供情報生成部45及び仕入決済部46を有する。
【0017】
商品マスタ42は、取得したドライブプラン情報、生成しているダイジェスト情報や関連ダイジェスト情報も保存している。
【0018】
閲覧用画面提供部43はドライブプランのWeb販売サイトで閲覧できるダイジェスト情報を生成し、当該ダイジェスト情報を含む閲覧用画面情報を通信端末に提供している。
【0019】
決済認証部44は、ユーザ通信端末1からの発注に相当する選択ダイジェスト情報を受け取ることで受注を行い、通信端末1から受注した取引成立のための決済認証を行う。
【0020】
ユーザ提供情報生成部45は、決済認証部44で受注した決済後に、受注した選択ダイジェスト情報に対応するドライブプラン情報を含むユーザ提供情報を生成して、これをダウンロード実行可能とする。
【0021】
仕入決済部46は、決済認証部44で受注した決済後に、クリエータ通信端末1に仕入決済情報を送信する。
【0022】
(動作の説明)
一例として、ドライブプラン情報(ダイジェスト情報)が格納されたドライブプラン販売サーバMDS及びユーザ通信端末1の間での販売処理方法の流れについて
図3のフローチャートから順に説明する。
【0023】
前提として、ユーザの通信端末1においてドライブプラン閲覧アプリ(以下、単にアプリという)がインストールされ、アクセスポイント選択や、暗号化キーの設定等の通信の設定がなされており、通信機能はオン状態にあるとする。
【0024】
ドライブプランを制作するクリエータは、所定のドライブプラン制作アプリがインストールされたクリエータ端末を使用して、ドライブプランを制作する。ドライブプランを示すドライブプラン情報は、プラン名称と、ドライブの経路、立ち寄りスポットに関する基本情報と、ドライブの所要時間、走行距離、ドライブで訪れる地域、観光スポット、ドライブ中に食せるフード、およびドライブ先で楽しめる体験のうちの少なくともいずれかを示すドライブ解説情報とを含む。ドライブ解説情報は、さらにドライブのお勧めの時期(季節、または日時)を含んでいてもよい。ドライブ解説情報は、クリエータが入力してもよいし、クリエータが指定したドライブの経路、および立ち寄りスポットの特性に基づいて、ドライブプラン制作アプリが自動的に生成してもよいものとする。
【0025】
ドライブプラン販売サーバMDSの初期設定(S1)では、ユーザの通信端末1の金融機関情報の設定、ユーザの氏名、住所、メールアドレス、電話番号等のアカウント情報の設定が既になされているものとする。
【0026】
ドライブプラン販売サーバMDSのドライブプラン取得部31は、複数のクリエータ端末からのドライブプラン情報を取得する(S2)。
【0027】
次に、ドライブプラン処理部30は第1情報生成部として機能し、ダイジェスト生成ルーチンの処理が実行されダイジェスト情報が生成される(S3)。
【0028】
ここで、上記のダイジェスト生成ルーチン(S3)を、
図4に示すフローで説明する。
【0029】
取得されたドライブプラン情報を、前処理部32により、プラン名称と本文情報に分け、プラン名称及び本文情報を後で分けて読み出しを可能とするために管理通番を付与してドライブプラン保存部33に保存記憶する(S31)。なお、ここで本文情報は、前述の基本情報とドライブ解説情報を含む。
【0030】
次に、保存された本文情報からダイジェスト情報生成ルーチンにより本文情報の一部から、要約文生成部35において要約条件に沿って要約文を生成し、要約文を遮蔽変換部36に渡し、要約条件に沿って遮蔽変換してダイジェスト文章を生成する(S32)。なお、キーワードや最大文字数限度等の要約条件は、各クリエータやドライブプランの属性等に対応して設定され、要約解析情報格納部34に予め記憶格納されている。
【0031】
次に、ダイジェスト文章をダイジェスト合成部37に渡し、ドライブプラン保存部33からプラン名称を前記管理通番に従って読み出して、該ダイジェスト文章と合成してダイジェスト情報を得る(S33)。
【0032】
次に、該ダイジェスト情報をダイジェスト保存部38に保存(S34)し、後述のダイジェスト情報用閲覧用画面情報生成(S4)へ遷移する。
【0033】
ここで、上記のダイジェスト文章生成ルーチン(S32)を、
図5に示すフローで説明する。
【0034】
ダイジェスト文章生成の対象となるのは、ドライブプラン情報中の基本情報とドライブ解説情報である。先ず、要約文生成部35により、要約対象のドライブ解説情報が要約条件において指定された最大文字数以上かを調べる(S321)。
【0035】
ここで、最大文字数以上でない場合(S321:N)には、要約処理が不要なので処理を終了する。最大文字数以上である場合(S321:Y)は、要約処理が必要と判断し、要約文抽出を開始する。最初に、該ドライブ解説情報を文単位に分割する(S322)。
【0036】
次に、要約条件にて指定されたキーワードの抽出を文単位に行う(S323)。ここで、各キーワードは、場所、時刻、体験に従って重み付けが行われている。例えば、場所(地名):3、体験:2、時間:1とする。これにより、各文について各キーワードに与えられたポイントを合計して文ごとのスコアを得る。先のスコア配分を前提とすれば、例えば、「体験」であれば2ポイントであり、「×月□日△時に〇〇〇〇(地名)を巡る」であれば、体験の2ポイントと時刻の1ポイントと場所の3ポイントから合計6ポイントを得る。以上の処理を各文について行い各文のスコア(重要度)を得る(S324)。
【0037】
次に、これら各文の中から最もスコアの低い文を除去し要約文を得る(S325)。
【0038】
そして、得られた要約文および基本情報(経路、立ち寄りスポットに関する情報)に対して、遮蔽変換部36により、要約条件に沿って遮蔽すべき「経路及び立ち寄りスポットの少なくとも一部」を、伏せる記号として例えば×××と変換してダイジェスト文章を得る(S326)。
【0039】
最後にダイジェスト文章が要約条件にて指定された最大文字数以下であるかを調べる(S327)。最大文字数以上の場合(S327:Y)には、再度S325の除去処理ステップに戻る。ここで、最大文字数以下の場合(S327:N)は、ダイジェスト情報生成処理が完了したと判断して処理を終了し、上記のダイジェスト情報生成(S33)へ遷移する。すなわちダイジェスト情報生成(S33)により得られたダイジェスト情報には、ドライブプランに関連する地域、所要時間、走行距離、観光スポット、フードまたは、体験の少なくともいずれかから抽出された情報が含まれることになる。
【0040】
このように、
図4及び
図5に示すように、ドライブプラン処理部30は第1情報生成部として機能し、ダイジェスト生成ルーチン(S3)の処理が実行されダイジェスト情報が生成される。なお、本実施例では、コンピュータ装置によりプログラムを介してダイジェスト情報を生成しているが、事業者側でコンピュータ装置を用いて人手でダイジェスト情報を生成してもよい。
【0041】
ここで、再び、
図3を参照すると、販売処理部40の閲覧用画面提供部43はドライブプランのWeb販売サイトにて閲覧可能とするダイジェスト情報用の閲覧用画面情報を生成して、ユーザの通信端末1からのアクセスを待機する。当該閲覧用画面は、ユーザがそれらダイジェスト情報から所望のドライブプランを選択可能であり、かつダイジェスト情報を検索するための検索条件(地域、所要時間、走行距離、観光スポット、ドライブ中に食せるフード、ドライブ先で楽しめる体験の少なくともいずれか)を入力可能として設計されている。
【0042】
ユーザにより通信端末1の表示画面にあるアプリアイコンがタップされると、アプリはブラウザを起動し、既に設定した設定情報に含まれる回線、アクセスポイント等の情報を用いてネットワークNEを介してドライブプラン販売サーバMDSに接続すると共にドライブプラン販売サーバMDSに販売Webページ画像の送信を要求する。すなわち、ユーザの通信端末1からのアクセスがあると該通信端末にダイジェスト情報用の閲覧用画面情報のWebページ画像情報を送信する(S4)。
【0043】
ユーザは、自身の通信端末1に表示された閲覧用画面に含まれるダイジェスト情報のうち、所望のダイジェスト情報に対応して画面上に表示された購入意思を示すためのボタン、アイコン、またはリンク等をクリックもしくはタップして選択することで、ドライブプラン販売サーバMDSの決済認証部44にドライブプラン購入意思を示す。このように、ユーザは、ダイジェスト情報の閲覧情報を確認して、所望のダイジェスト情報を選択して、当該通信端末から発注指示を、ネットワークNEを経由してドライブプラン販売サーバMDSに対して送信することで、ダイジェスト情報に対応するドライブプランを発注する。
【0044】
ドライブプラン販売サーバMDSの決済認証部44は、ユーザの通信端末1からの発注(選択ダイジェスト情報)を受注として受け取り、通信端末1から受注した取引成立のための決済認証を行う(S5)。
【0045】
ドライブプラン販売サーバMDSは、サーバ通信部でダイジェスト情報に対応するドライブプランの決済認証部44の決済を処理すると、決済後に、ユーザ提供情報生成部45が第2情報生成部として機能し、受注した選択ダイジェスト情報に対応するドライブプラン情報を含むユーザ提供情報を生成して、これをユーザ通信端末1へ送信する(S6)。具体的には、遮蔽された「経路及び立ち寄りスポットの少なくとも一部」を伏せる記号を除去し、立ち寄りスポット、経路が欠落しないドライブプランのすべての文章(ドライブプラン情報)を含むユーザ提供情報を生成する。ここで、ユーザ提供情報生成部45は、ユーザの通信端末1がカーナビゲーション機能を実行可能な場合に、当該カーナビゲーション機能が、経路および立ち寄りスポットを読み込んで即時経路設定することが可能なデータ形式からなるナビゲーションデータを生成して、ユーザ提供情報に付与するようにしてもよい。
【0046】
なお、ユーザ提供情報生成部45は、ユーザ提供情報に、立ち寄りスポットおよび経路が重畳された地図や、立ち寄りスポットの写真などを付与するようにしてもよい。また、ドライブプラン情報以外のユーザ提供情報としては、当該ドライブプランを待ち遠しく意欲を高めのためのインセンティブ情報や、景品情報等が挙げられる。
【0047】
ユーザ提供情報送信の後、仕入決済部46は、仕入決済処理を実行してクリエータ通信端末1へダイジェスト情報に対応するドライブプランの決済情報を送信(S7)して、販売処理が完了する。
【0048】
本実施例のドライブプラン販売システムによれば、ドライブプランのダイジェスト情報をユーザにより検索および閲覧可能とすることで、ユーザに最適なダイジェスト情報(ドライブプラン)の選択の機会を提供すると共に、ダイジェスト情報では経路及び立ち寄りスポットの少なくとも一部が非公開であるゆえに、ユーザが対価を支払うことなくドライブプランを盗用することを抑制することが可能となり、ドライブプランのクリエータは、制作したドライブプランの提供に対する対価を得られることから、定常的にドライブプランの制作に励むことができる。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、ドライブプラン販売システム及び情報提供装置によって、ある地方、地域の地元の情報を良く知るクリエータが、ガイドブックには載っていないような独自のドライブプランを作成し、販売サイトにて販売可能とする。
【0050】
ドライブプラン販売システム及び情報提供装置による販売サイトでは、ドライブプランのダイジェスト情報(地域、所要時間、走行距離、観光スポット、フード、体験)のみが閲覧可能となっており、ドライブプランの購入手続き(課金)が実行されて、初めて、具体的な経路や訪問スポット名がユーザに提供されるようになる。
【0051】
すなわち、ドライブプラン販売システム及び情報提供装置によるドライブプラン販売サーバMDSが、アップロードされたドライブプランを基に、購入前の閲覧用情報(ダイジェスト情報)と購入後の詳細情報(ドライブプラン)を生成し、それをユーザの通信端末に送信できる。
【0052】
ドライブプラン販売システム及び情報提供装置によるドライブプランのWeb販売サイトの閲覧用画面において、検索条件(ドライブ中における立ち寄り地域、所要時間、走行距離、観光スポット、ドライブ中に食せるフード、ドライブ先で楽しめる体験の少なくともいずれか)が入力可能となっていて、ユーザは所望の検索条件を指定することができる。指定された検索条件に合致するドライブプランのダイジェスト情報がユーザの通信端末に表示され、ユーザはそれから所望のドライブプランを選択することができる。
【0053】
ドライブプラン販売システム及び情報提供装置によれば、ユーザは気に入ったダイジェスト情報があれば、その所望のドライブプランの購入手続き(課金)を該Web販売サイトで行うことができる。
【0054】
ドライブプラン販売システム及び情報提供装置によれば、該購入手続きが認証された後、購入されたドライブプラン(すべての具体的な経路や訪問スポットを含むドライブプラン)が表示され、該ドライブプランをダウンロード可能となる。
【0055】
<応用例>
ドライブプランのWeb販売に加えて、他の情報をWeb販売してもよい。例えばドライブプランのおまけ情報として、例えば地元住民による厳選観光案内、買い物案内等の施設音声ガイダンスや、ナビゲーション装置のデフォルトの施設音声ガイダンスと置き換え可能な情報をドライブプランのダイジェスト情報に付加できる。
【0056】
<変形例>
例えばクリエータ以外にインフルエンサによる厳選情報(ラーメン、カフェ、子供とお出かけ等に関する情報)を付加できる。また、関係情報の件数情報もダイジェスト情報に付加できる。
【0057】
本変形例によれば、ドライブプランに関連する地元の情報を良く知る地元の方々が、ガイドブックには載っていないような独自のドライブプランを作成し、Web販売サイトにて販売可能とすることができる。
【符号の説明】
【0058】
1 通信端末
2 移動体通信機器
3 携帯通信機器
30 ドライブプラン処理部(第1情報生成部)
45 ユーザ提供情報生成部(第2情報生成部)
MDS ドライブプラン販売サーバ