(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082633
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】マスク開閉用ホルダー
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20230607BHJP
A62B 18/08 20060101ALI20230607BHJP
A62B 25/00 20060101ALI20230607BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B18/08 C
A62B25/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021196556
(22)【出願日】2021-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】721003126
【氏名又は名称】阿部 正人
(72)【発明者】
【氏名】阿部 正人
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA07
2E185CC36
2E185CC77
(57)【要約】
【課題】食事や運動などで、こまめにマスクを着脱する必要が生じる時に市販のマスクを用いて感染を効果的かつ簡便に予防する方法を提供する。
【解決手段】ゴム紐かけ具2と耳介内固定具7および両者をつなぐ耳周囲固定枠10からなり、前記ゴム紐かけ具2にはマスク11のゴム紐をかける引っ掛け部4を有し、耳周囲固定枠10は耳の形状に合わせて変形可能であり、耳介内固定具7は、略球状で耳介内に安全に留置できる構造となっている。耳周囲固定枠10を例えば、左側の耳介12に沿って変形し、末端の耳介内固定具7を耳介窪み17に押し込むことでゴム紐かけ具2を耳上縁前方に固定する。これにより、ゴム紐かけ具2が顔面近くに設置されるため、マスク11を外す際にはゴム紐(右)18を右耳から外してここにかけ、再装着の際にはそれから取って再び耳にかけるという対応が容易に可能となるので課題は解決される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感染を効果的かつ簡便に予防するマスク開閉用ホルダーであって、
ゴム紐かけ具と耳介内固定具および両者をつなぐ耳周囲固定枠から構成され
前記ゴム紐かけ具はゴム紐のせ台とその一端に位置する引っ掛け部から構成され、
該引っ掛け部は垂直部および折り返しからなり、
前記耳周囲固定枠は可塑性を有する金属から成り、耳介上縁基部付近から耳介後縁基部、耳介下縁基部を経て外耳孔付近まで到達するに十分な長さを有し、耳介の形状に応じて変形自在であり、
前記耳介内固定具は略球状をなし耳介内に安全に留置できる構造となっていることを特徴とするマスク開閉用ホルダー。
【請求項2】
請求項1に記載されたマスク開閉用ホルダーであって、
ゴム紐かけ具と耳介内固定具および両者をつなぐ耳周囲固定枠から構成され
前記ゴム紐かけ具はゴム紐のせ台およびその一端に位置する引っ掛け部から構成され、該引っ掛け部は垂直部と折り返しおよびマスクのゴム紐を保持するためのロック用ツメを有していることを特徴とするマスク開閉用ホルダー。
【請求項3】
請求項1に記載されたマスク開閉用ホルダーであって、
ゴム紐かけ具と耳介内固定具および両者をつなぐ耳周囲固定枠から構成され
さらに前記耳周囲固定枠によって貫通される環状部を有するゴム紐枠固定クリップを有し、
該ゴム紐固定クリップは前記耳周囲固定枠上で、前記ゴム紐かけ具と前記耳介内固定具ではさまれる範囲を移動可能な構造となっていることを特徴とするマスク開閉用ホルダー。
【請求項4】
請求項1に記載されたマスク開閉用ホルダーであって、
ゴム紐かけ具と耳介内固定具および両者をつなぐ耳周囲固定枠から構成され
前記ゴム紐かけ具はゴム紐のせ台およびその一端に位置する引っ掛け部から構成され、該引っ掛け部は垂直部と折り返しおよびマスクのゴム紐を保持するためのロック用ツメを有し、
さらに前記耳周囲固定枠によって貫通される環状部を有するゴム紐枠固定クリップを有し、
該ゴム紐固定クリップは前記耳周囲固定枠上で、前記ゴム紐かけ具と前記耳介内固定具ではさまれる範囲を移動可能な構造となっていることを特徴とするマスク開閉用ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染予防マスクの装着状態を簡便に切り替えることを可能にする、顔面に装着するマスクホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のマスクは使用者の耳に引っ掛けて固定するゴム紐を備えたものが一般的であり、一定期間、装着状態を維持することが目的とされており、頻回に付けたり外したりすることを想定されてはいなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実登3232628
【特許文献2】実登3231131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、新型コロナ感染症のため日常的にマスクの装着が必要な状態にある。そのため、会食など複数で食事をする際においても、食事中の感染を最小限に抑えるため、食物を口に運んでいる時だけマスクを外し、それ以外はできるだけマスクを付けていることが推奨されている。
【0005】
そのためには一般的に食べ物を口に運ぶたびにマスクをつかんで顎までずらし、運び終えたら再びマスクをつかんで元に戻す事が考えられる。しかし、これは本来衛生的に保つべきマスクに直接かつ頻回に手で触れることになるため、マスク及び手の衛生保持ひいては感染防御の点で問題であった。また、食事でマスクが汚れて使えなくなることもあった。
【0006】
他の対応としては、マスクには直接触れず、片方のゴム紐をつかんでそれを外したり、再び付けたりすることでマスクを着脱するという方法がある。しかし、この場合は外したゴム紐を保持しておかないとマスクが口元でヒラヒラし食べにくくなったりマスクが外れ落ちてしまうことがあるので、食事を口に運ぶ間マスクのゴム紐を保持し続ける必要があり、操作が煩雑かつ手間のかかるものであり、会食の楽しみを半減させてしまうものであった。
【0007】
また、食事を介助してもらう必要のある人がマスクをしている場合、介助者は対面した状態で介助を受ける人のマスクの着脱操作をしながら食事を介助することになるため、とても煩雑で負担が大きく感染の危険性も高かった。
【0008】
さらには、食事以外でも長時間マスクを付けていると呼吸がしづらくなり、周囲の状況を考慮しながらこまめにマスクの着脱が望まれることがある。また、長期間マスクをつけたまま低酸素状態が長期間続くことで、全ての年齢において熱中症のリスクが増大すること、及び、特に成長期にある未成年には脳をはじめとする身体発達に対し多大な影響を及ぼすことが報告されている。
【0009】
さらに心配なのは、運動時など酸素消費量が増大する時のマスク装着であり、この時の体への悪影響はさらに大きく、長期的に見てかなり危険と思われる。現在、学校の体育の授業時間などでは終始マスクを付け続けることも多いが、できれば、先生の説明を集まって聞いている時にはマスクを付け、運動している時にはマスクを外すという切り替えが望まれる。
【0010】
こうした状況を解決する方法として、実登3232628や実登3231131に示されるような、鼻や口周囲部を開放的にカバーするフェイスシールドがあり、これにより食事や呼吸のしやすさの改善は図れるが、これは口や鼻の周囲の密閉度が低いため、空中を浮遊しているウィルスを含んだエアロゾルに対する防御効果は十分なものとは言えないものであった。
【0011】
このような状況を鑑み、食事や運動などの際、こまめにマスクを着脱する必要が生じる場面で市販のマスクを用いて感染を効果的かつ簡便に予防する方法を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0012】
1.感染を効果的かつ簡便に予防するマスク開閉用ホルダーであって、ゴム紐かけ具と耳介内固定具および両者をつなぐ耳周囲固定枠から構成され、前記ゴム紐かけ具はゴム紐のせ台およびその一端に位置する引っ掛け部から構成され、引っ掛け部は垂直部および折り返しからなり、前記耳周囲固定枠は可塑性を有する金属から成り、耳介上縁基部付近から耳介後縁基部、耳介下縁基部を経て外耳孔付近まで到達するに十分な長さを有し、耳介の形状に応じて変形自在であり、前記耳介内固定具は略球状をなし耳介内に安全に留置できる構造となっていることを特徴とするマスク開閉用ホルダーである。
【0013】
かかる構成とし、耳周囲固定枠を耳介の形に応じて変形し、耳介上縁基部付近から耳介後縁基部、耳介下縁基部へと巻きつけ、末端に位置する耳介内固定具を外耳孔付近の耳介窪みに押し込み固定することで本マスク開閉用ホルダーを耳に装着した後、ゴム紐かけ具の位置及び角度を調整する。
【0014】
その状態で、食事中その他運動の際など、マスクを一時的に外す必要が生じた際には、使用していない手で本マスク開閉用ホルダーを取付けていない側の耳にかけているゴム紐を取り外し、マスク開閉用ホルダーのゴム紐かけ具にそのゴム紐をかける。これにより口がオープンになり、食べ物を口に運ぶことができて、呼吸のし易い状態となる。この時、引っ掛け部の垂直部、折り返しの作用で、顔面の動きや角度に関わらずゴム紐が外れにくくなっている。
【0015】
そして、再度マスクをつける必要が生じた時は、ゴム紐かけ具からゴム紐を外し、再び耳にかけマスクを着用する。マスク着用後、位置の微調整のためにマスクの端に触れることは若干生じうるが、それ以外の大部分の操作はゴム紐にふれることだけで完了するため、これら一連のマスクの着脱操作は極めて簡便かつ衛生的に行われる。
【0016】
また、立食パーティーや運動の際など、ゴム紐がはずれ安くなる状況では、ゴム紐かけ具をより上向きに固定することでゴム紐をより外れにくくすることが可能である。
【0017】
2.上記1.で述べた構造に加えて、引っ掛け部にマスクのゴム紐を保持するためのロック用ツメを有する構造とした。
【0018】
かかる構成としたことで、上記1.で述べた効果に加え、以下の効果を有する。耳から外したゴム紐をゴム紐かけ具にかける時に、ロック用ツメを超えてゴム紐を押し込むことでゴム紐がゴム紐かけ具に完全に固定されるので、マスクはより安定的に保持される。そのため、風の強い状況や激しい動きを伴う時などのゴム紐が外れやすい状況においても対応可能とした。
【0019】
3.上記1.で述べた構造に加えて、耳周囲固定枠と可動的に一体化した環状部を有するゴム紐固定クリップを有し、これによりゴム紐を耳周囲固定枠に保持できる構造とした。
【0020】
かかる構成としたことで、上記1.で述べた効果に加え、以下の効果を有する。
使用する際に、マスク開閉用ホルダーを取り付ける側の耳にかかっているゴム紐をゴム紐固定クリップに押し込んで固定することで、ゴム紐がマスク開閉用ホルダーに確実に固定される。
【0021】
マスクのゴム紐を外しマスク開閉用ホルダーにかけた時、マスクは顔面への密着状態から開放されるので、マスク開閉用ホルダーを装着した側のゴム紐が外れやすくなりマスクが落ちる危険性があるが、それが防止されマスクはより安定的に保持される。
【0022】
そのため、風の強い状況や激しい動きを伴う時などのゴム紐が外れやすい状況においても対応可能とした。
【0023】
4.上記1.で述べた構造に加えて、引っ掛け部にマスクのゴム紐を保持するためのロック用ツメを有する構造とし、耳周囲固定枠と可動的に一体化した環状部を有するゴム紐固定クリップを有し、これによりゴム紐を該耳周囲固定枠に保持できる構造とした。
【0024】
かかる構成としたことで、上記1.で述べた効果に加え、以下の効果を有する。耳から外したゴム紐をゴム紐かけ具にかける時に、ロック用ツメを超えてゴム紐を押し込むことでゴム紐がゴム紐かけ具に固定される。
【0025】
さらに、使用する際に、マスク開閉用ホルダーを取り付ける側のゴム紐をゴム紐固定クリップに押し込んで固定することでゴム紐がマスク開閉用ホルダーに確実に固定される。
【0026】
マスクのゴム紐を外しマスク開閉用ホルダーにかけた時、マスクは顔面への密着状態から開放されるので、マスク開閉用ホルダーを装着した側のゴム紐が外れやすくなりマスクが落ちる危険性があるが、それが防止される。
【0027】
以上よりゴム紐が2本ともマスク開閉用ホルダーに確実に固定されるので、マスクはより安定的に保持される。そのため、風の強い状況や激しい動きを伴う時などのゴム紐が外れやすい状況においても対応可能とした。
【発明の効果】
【0028】
本発明においては、片方の耳周囲にマスクのゴム紐を一時的にかける台を設けることで、ほぼマスクのゴム紐に触れるだけの操作だけでマスクの着脱を可能にしたことにより、食事や運動などでこまめにマスクを着脱する必要が生じる場面で簡便かつ効果的に感染を予防することを可能にした。
【0029】
さらに、ゴム紐を本体に固定する機能を備えることで、風の強い状況や激しい動きを伴う時などのゴム紐が外れやすい状況においても対応可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】実施例1のマスク開閉用ホルダーの構成を示す斜視図である。
【
図2】実施例1のマスク開閉用ホルダーの構成を示す正面図である。
【
図3】実施例1のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付けマスクを着用した状態を示す左側面図である。
【
図4】耳のサイズの違いに応じた、実施例1のマスク開閉用ホルダーの取り付け状態の違いを示す左側面図である。
【
図5】実施例1のマスク開閉用ホルダーおよびマスクを着用した状態で、ゴム紐かけ具の位置、角度を調整する様子を破線で示した左側面図である。
【
図6】実施例1のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付け、マスクのゴム紐をゴム紐かけ具にかけ、マスクを外した状態を示す左側面図である。
【
図7】実施例1のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付け、マスクのゴム紐をゴム紐かけ具にかけ、マスクを外し、顔面を下に向けた状態を示す左側面図である。
【
図8】実施例1のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付け、マスクを着用した状態からマスクのゴム紐をゴム紐かけ具にかけ、マスクを外した状態への変化を示す正面図である。
【
図9】実施例1のマスク開閉用ホルダーを右耳に取り付け、マスクを着用した状態を示す右側面図である。
【
図10】実施例1のマスク開閉用ホルダーおよびマスクを着用し、眼鏡をかけた状態を示す左側面図である。
【
図11】実施例1のマスク開閉用ホルダーの収納・携帯状態を示す斜視図である。
【
図12】実施例2のマスク開閉用ホルダーの構成を示す正面図である。
【
図13】実施例2のマスク開閉用ホルダーのゴム紐かけ具に対しゴム紐を固定する様子を示した正面図である。
【
図14】実施例3のマスク開閉用ホルダーの構成を示す正面図である。
【
図15】実施例3のマスク開閉用ホルダーの構成を示す正面図におけるA-A断面(拡大)図である。
【
図16】実施例3のマスク開閉用ホルダーのゴム紐固定クリップに対しゴム紐を固定する様子を示した正面図である。
【
図17】実施例3のマスク開閉用ホルダーのゴム紐固定クリップに対しゴム紐を固定する様子を示した正面図におけるB-B断面(拡大)図である。
【
図18】実施例4のマスク開閉用ホルダーの構成を示す正面図である。
【
図19】実施例4のマスク開閉用ホルダーのゴム紐かけ具およびゴム紐固定クリップに対しゴム紐を固定する様子を示した正面図である。
【
図20】実施例4のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付け、マスクのゴム紐をゴム紐かけ具にかけ、マスクを外した状態(ゴム紐を2箇所で固定)を示す左側面図である。
【
図21】実施例4のマスク開閉用ホルダーを左耳に取り付け、マスクのゴム紐をゴム紐かけ具にかけ、マスクを外した状態(ゴム紐を2箇所で固定)におけるマスク開閉用ホルダー周囲の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を具体化した実施例を詳細に説明する。なお本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。なお、以下のすべての実施例では本発明を左耳に取り付ける場合について説明する。
【実施例0032】
マスク開閉用ホルダー1を左耳に取り付ける場合について説明する。
マスク開閉用ホルダー1の構造を
図1斜視図および
図2正面図にて説明する。
【0033】
図1および
図2に図示するように、ゴム紐かけ具2はゴム紐のせ台3およびそれとほぼ直角をなしてゴム紐が引っかかるように設けられた引っ掛け部4から構成されている。引っ掛け部4は垂直部5および折り返し6からなる。末端に位置する耳介内固定具7は耳介内に安全に配置されるよう略球状をなしている。
【0034】
ゴム紐かけ具2および耳介内固定具7にはそれぞれ、かけ具穴8および固定具穴9が設けられており、それらの穴に可塑性を有する金属製の耳周囲固定枠10の両端が嵌合することでこれら3者は一体化している。
【0035】
図3はマスク開閉用ホルダー1を左耳に取り付け、マスク11を着用した状態を示す左側面図である。
【0036】
マスク開閉用ホルダー1の取り付け方は以下に示す通りである。
ゴム紐かけ具2を左耳介12の上縁前方付近に配置した状態で、耳周囲固定枠10を耳介12の基部の形に応じて変形し、耳介上縁基部13から耳介後縁基部14、耳介下縁基部15へと巻きつけ、末端に位置する耳介内固定具7を外耳孔16付近の耳介窪み17に押し込み固定することでマスク開閉用ホルダー1が左耳に安定的に取り付けられる。
【0037】
図4は耳のサイズの違いに応じたマスク開閉用ホルダー1の取り付け状態の違いを示す左側面図であり、大きい耳に取り付けた状態Aと小さい耳に取り付けた状態Bを示す。
【0038】
耳が小さい場合は、耳介内固定具7を耳介窪み17に配置させた時、耳周囲固定枠10の余分な分が耳の外側に出た状態で耳介12に固定されるため、あらゆる耳のサイズで取り付け可能である。
【0039】
図5はマスク開閉用ホルダー1およびマスク11を着用した状態で、ゴム紐かけ具2の位置、角度を調整する様子を破線で示した左側面図である。
【0040】
ゴム紐かけ具2は状況に応じて、耳介上縁基部13付近を基点として水平方向L1、垂直方向L2に調整可能である。
【0041】
例えば、立食パーティーや運動の際などでは、ゴム紐かけ具2の先端をより高めに調整する事で、ゴム紐かけ具2にかけたゴム紐をより外れにくくすることが可能である。
【0042】
マスク開閉用ホルダー1を用いてマスクを外している状態を
図6で示す。
【0043】
図6はマスク開閉用ホルダー1を左耳介12に取り付けた状態で、マスク11のゴム紐(右)18を右耳から取り外し、ゴム紐かけ具2にかけた状態を示す左側面図である。
【0044】
食事中や運動の際などで、マスク11を外す必要が生じた際には、本マスク開閉用ホルダー1を取付けていない右側の耳にかけているゴム紐(右)18を、使用していない手で取り外し、マスク開閉用ホルダー1のゴム紐かけ具2にかける。これによりそれ以後、口がオープンになり、食べ物を口に運ぶことができ、呼吸のし易い状態となる。
【0045】
そして、再度マスク11をつける必要が生じた時は、ゴム紐かけ具2からゴム紐(右)18を外し、再び右耳にかけマスク11を着用する。この時、マスクの位置の微調整のためにマスク11の端に触れることは若干生じうるが、それ以外の大部分の操作はゴム紐(右)18に触れることだけで完了するため、これら一連のマスクの着脱操作は極めて簡便かつ衛生的に行われる。
【0046】
また、前述の通り、立食パーティーや運動などでゴム紐(右)18がはずれ易くなる状況では、その対策としてゴム紐かけ具2をより上向きに固定することでゴム紐(右)18をより外れにくくすることが可能である。
【0047】
図7はゴム紐(右)18を、左側耳に取り付けたマスク開閉用ホルダー1のゴム紐かけ具2にかけて、顔を下に向けた時の左側面図である。この時、ゴム紐(右)18はゴム紐かけ具2の折り返し6により外れにくくなっている。
【0048】
図8はマスク開閉用ホルダー1を左耳に取り付け、マスク11を着用した状態からマスク11を取り外し、ゴム紐(右)18をゴム紐かけ具2にかけた状態への変化を示す正面図である。
【0049】
また、一人で食事する際などで一定期間マスク11を外す場合、マスク11を保管するスペースを確保する手間が省けて便利である。
【0050】
図9はマスク開閉用ホルダー1を右耳に取り付け、マスク11を着用した状態示す右側面図である。
【0051】
図9に図示するように、マスク開閉用ホルダー1は、これまでに述べた左耳に取り付ける時と全く同様に取り付け利用することができ、両耳兼用となっている。
【0052】
図10はマスク開閉用ホルダー1およびマスク11を着用し、眼鏡20をかけた状態を示す左側面図である。
【0053】
図10に図示するように、マスク開閉用ホルダー1およびマスク11を着用した状態でその上から眼鏡耳当て21をかけることができる。この時、必要に応じて眼鏡つる22が干渉しないようにゴム紐かけ具2の位置を調整することができる。
【0054】
図11はマスク開閉用ホルダー1の収納・携帯状態を示す斜視図である。
【0055】
図11に図示するように耳周囲固定枠10は可塑性を有することから自在に変形可能であり、使用後は折り曲げることで携帯に適した形状にすることができる。
【0056】
このように、食事や運動などでこまめにマスクを着脱する必要が生じる場面で簡便かつ効果的に感染を予防することを可能にした。
このように、実施例2についても実施例1と同様に、食事や運動などでこまめにマスクを着脱する必要が生じる場面で簡便かつ効果的に感染を予防することを可能にした。さらに、ゴム紐かけ具32にかけたゴム紐(右)18を確実に固定する機能を備えることで、風の強い状況や激しい動きを伴う時などのゴム紐が外れやすい状況においても対応可能とした。