(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023082657
(43)【公開日】2023-06-14
(54)【発明の名称】カメラモジュール評価装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20230607BHJP
H04N 23/67 20230101ALI20230607BHJP
G02B 7/28 20210101ALI20230607BHJP
G03B 13/36 20210101ALI20230607BHJP
【FI】
H04N5/232
H04N5/232 120
G02B7/28 N
G03B13/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022157913
(22)【出願日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0170550
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 敏 赫
(72)【発明者】
【氏名】朴 基 哲
(72)【発明者】
【氏名】李 佳 日
(72)【発明者】
【氏名】韓 智 壽
【テーマコード(参考)】
2H011
2H151
5C122
【Fターム(参考)】
2H011AA06
2H011DA05
2H151AA15
2H151GA10
2H151GB19
5C122DA03
5C122DA09
5C122EA57
5C122FD01
5C122FK23
5C122GE24
5C122GE25
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】自動化テスト動作が可能なカメラモジュール評価装置及びその動作方法を提供する。
【解決手段】本発明によるカメラモジュール評価装置は、カメラモジュールを有するモバイル装置と、被写体をディスプレイする透明ディスプレイ装置と、モバイル装置から透明ディスプレイ装置よりも遠い場所に位置して遠距離用被写体をディスプレイするチャートと、カメラモジュールが被写体を撮影するときにカメラモジュールに対するAF(Auto Focus)テスト動作を行うテスト装置と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュール評価装置であって、
カメラモジュールを有するモバイル装置と、
被写体をディスプレイする透明ディスプレイ装置と、
前記モバイル装置から前記透明ディスプレイ装置よりも遠い場所に位置して遠距離用被写体をディスプレイするチャートと、
前記カメラモジュールが前記被写体を撮影するときに前記カメラモジュールに対するAF(Auto Focus)テスト動作を行うテスト装置と、を備えることを特徴とするカメラモジュール評価装置。
【請求項2】
前記チャートは、電子チャートであることを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項3】
前記AFテスト動作は、前記透明ディスプレイ装置の透明ディスプレイパネルに前記被写体を出力する動作、予め決定された時間に前記透明ディスプレイパネルを透明にする動作、及び前記透明ディスプレイパネルが透明になった後に前記カメラモジュールが前記遠距離用被写体に焦点を合わせるまでの時間を測定する動作を含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項4】
前記テスト装置は、AFテストの繰り返し回数、ディスプレイの切り替え時間、前記AFテストの制限時間(limit time)、被写体のイメージ(object image)、又は被写体の再生時間を設定することを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項5】
前記テスト装置は、AFパス又はAFフェイルの有無、AFパスカウント時間又はAFフェイルカウント時間、AFテストの平均時間、及びビデオファイルのうちの少なくとも一つを前記カメラモジュールから受信した後にAF性能評価を行うことを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項6】
カメラモジュール評価装置の動作方法であって、
被写体に対する透明ディスプレイ装置のディスプレイオン時間又はディスプレイオフ時間を設定する段階と、
繰り返し回数を初期値に設定する段階と、
第1被写体を出力するように前記透明ディスプレイ装置を活性化する段階と、
カメラモジュールで前記第1被写体に焦点が合わせられているか否かを判別する段階と、
前記第1被写体に焦点が合わせられている場合、パスカウントを増加させる段階と、
パスカウント値又はフェイルカウント値を格納する段階と、
前記第1被写体が消えるように前記透明ディスプレイ装置を透明にした後に前記カメラモジュールでチャートの第2被写体に焦点が合わせられているか否かを判別する段階と、
前記第2被写体に焦点が合わせられている場合、AF(Auto Focus)パスカウントを増加させる段階と、
前記繰り返し回数が最大値であるか否かを判別する段階と、
前記繰り返し回数が最大値である場合、AFパスカウント値又はAFフェイルカウント値を出力する段階と、を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
前記第1被写体に焦点が合わせられていない場合、フェイルカウントを増加させる段階を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2被写体に焦点が合わせられていない場合、AFフェイルカウントを増加させる段階を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記繰り返し回数が最大値でない場合、前記繰り返し回数を設定値だけ増加させ、前記透明ディスプレイ装置を活性化させる段階に再び戻ることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記透明ディスプレイ装置を透明にする切り替え時間を設定する段階を更に含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
カメラモジュール評価装置であって、
カメラモジュールを有するモバイル装置と、
それぞれ異なる被写体をディスプレイする複数の透明ディスプレイ装置と、
前記カメラモジュールが前記複数の透明ディスプレイの被写体を撮影するときに前記カメラモジュールに対するテスト動作を行うテスト装置と、を備えることを特徴とするカメラモジュール評価装置。
【請求項12】
前記テスト動作は、ボケ(Bokeh)テスト動作であることを特徴とする請求項11に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項13】
前記ボケテスト動作において、前記複数の透明ディスプレイ装置は、前記モバイル装置からそれぞれ異なる距離に配置されてそれぞれ異なる被写体をディスプレイすることを特徴とする請求項12に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項14】
前記複数の透明ディスプレイ装置のうちのいずれか一つは、前記カメラモジュールで焦点が合うように選択されることを特徴とする請求項12に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項15】
前記テスト装置は、前記選択された透明ディスプレイ装置に出力された被写体のイメージと残りの透明ディスプレイ装置に出力された被写体のイメージとが分離されているか否かを評価することを特徴とする請求項14に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項16】
カメラモジュール評価装置であって、
カメラモジュールを有するモバイル装置と、
移動する被写体をディスプレイする透明ディスプレイ装置と、
前記カメラモジュールが前記被写体に対するビデオレコーディング動作を行いながら前記カメラモジュールに対するHDR(High Dynamic Range)テスト動作を行うテスト装置と、を備えることを特徴とするカメラモジュール評価装置。
【請求項17】
前記HDRテスト動作は、自動モードで前記ビデオレコーディング動作を繰り返すことを特徴とする請求項16に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項18】
前記HDRテスト動作は、手動モードで前記カメラモジュールの露出情報を設定した後に前記ビデオレコーディング動作を繰り返すことを特徴とする請求項16に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項19】
前記HDRテスト動作は、逆光環境で行われることを特徴とする請求項16に記載のカメラモジュール評価装置。
【請求項20】
前記テスト装置は、前記HDRテスト動作の繰り返し回数又は映像速度を設定することを特徴とする請求項16に記載のカメラモジュール評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラモジュール評価装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モバイル装置は、イメージセンサが内蔵されたカメラモジュールを備える。モバイルカメラがデジタルカメラを置き換えている傾向から、カメラモジュールに対する消費者の要求も次第に増えている。そこで、搭載されたカメラモジュールの品質を検査するカメラ評価装置が求められる。従来は、近距離又は遠距離のイメージを評価するために、カメラモジュールの前方に被写体(解像度チャート)を置き、各距離別にイメージを取得する方式によってカメラモジュールの機能を評価している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、自動化テスト動作が可能なカメラモジュール評価装置及びその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるカメラモジュール評価装置は、カメラモジュールを有するモバイル装置と、被写体をディスプレイする透明ディスプレイ装置と、前記モバイル装置から前記透明ディスプレイ装置よりも遠い場所に位置して遠距離用被写体をディスプレイするチャートと、前記カメラモジュールが前記被写体を撮影するときに前記カメラモジュールに対するAF(Auto Focus)テスト動作を行うテスト装置と、を備える。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるカメラモジュール評価装置の動作方法は、被写体に対する透明ディスプレイ装置のディスプレイオン時間又はディスプレイオフ時間を設定する段階と、繰り返し回数を初期値に設定する段階と、第1被写体を出力するように前記透明ディスプレイ装置を活性化する段階と、カメラモジュールで前記第1被写体に焦点が合わせられているか否かを判別する段階と、前記第1被写体に焦点が合わせられている場合、パスカウントを増加させる段階と、パスカウント値又はフェイルカウント値を格納する段階と、前記第1被写体が消えるように前記透明ディスプレイ装置を透明にした後に前記カメラモジュールでチャートの第2被写体に焦点が合わせられているか否かを判別する段階と、前記第2被写体に焦点が合わせられている場合、AF(Auto Focus)パスカウントを増加させる段階と、前記繰り返し回数が最大値であるか否かを判別する段階と、前記繰り返し回数が前記最大値である場合、AFパスカウント値又はAFフェイルカウント値を出力する段階と、を有する。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるカメラモジュール評価装置は、カメラモジュールを有するモバイル装置と、それぞれ異なる被写体をディスプレイする複数の透明ディスプレイ装置と、前記カメラモジュールが前記複数の透明ディスプレイの被写体を撮影するときに前記カメラモジュールに対するテスト動作を行うテスト装置と、を備える。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様によるカメラモジュール評価装置は、カメラモジュールを有するモバイル装置と、移動する被写体をディスプレイする透明ディスプレイ装置と、前記カメラモジュールが前記被写体に対するビデオレコーディング動作を行いながら前記カメラモジュールに対するHDR(High Dynamic Range)テスト動作を行うテスト装置と、を備える。
【0009】
一実施形態によるカメラモジュール評価装置の動作方法は、被写体に対する少なくとも一つの透明ディスプレイ装置において、ディスプレイオン時間又はディスプレイオフ時間を設定する段階と、カメラモジュールのカメラアプリケーションを実行する段階と、前記少なくとも一つの透明ディスプレイ装置に出力された被写体を用いて前記カメラモジュールをテストする段階と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、透明ディスプレイ装置を用いてカメラモジュールに対するテスト動作を自動化し、それにより高い信頼性を有する評価を行うことができ、また評価時間を短縮することができ、更にテスト標準の定立に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のAFテスト動作を概念的に示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10におけるAFテスト動作を行う過程を例示的に示すシーケンス図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるテスト装置300の動作方法を例示的に示すフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のHDRモーションテスト動作を概念的に示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のHDRテスト過程を例示的に示すシーケンス図である。
【
図7】本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20を示す図である。
【
図8】本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20のBokehテスト過程を例示的に示す図である。
【
図9a】Bokehテスト動作によるカメライメージを例示的に示す図である。
【
図9b】Bokehテスト動作によるカメライメージを例示的に示す図である。
【
図10】本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20のBokehテスト過程を例示的に示すシーケンス図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置の動作方法を例示的に示すフローチャートである。
【
図12】本発明の更に他の実施形態によるカメラモジュール評価装置30を示す図である。
【
図13a】折り畳み式モバイル装置を例示的に示す図である。
【
図13b】折り畳み式モバイル装置を例示的に示す図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるマルチカメラモジュールを有する電子装置を例示的に示す図である。
【
図15】
図14に示すカメラモジュール1100bの詳細構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に示す図面は、本実施形態に関する理解を助けるためのものであり、詳細な説明と共に実施形態を提供する。
【0013】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に記載する。
【0014】
本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、透明ディスプレイパネル(transparent display panel)を用いて同一且つ正確なテスト環境を確保することにより、信頼性のある評価を行うことができる。特に、本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、テスト時間を短縮させ、テスト標準を定立するのに有用である。また、本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、透明ディスプレイパネル及び制御ソフトウェアを用いて自動化テスト環境を構築することができる。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10を示す図である。
図1を参照すると、カメラモジュール評価装置10は、モバイル装置100、透明ディスプレイ装置200、及びテスト装置300を含む。
【0016】
モバイル装置100はカメラモジュール110を含む。カメラモジュール110は、被写体のイメージを取得するように具現される。カメラモジュール110は、少なくとも一つのレンズ及び少なくとも一つのイメージセンサを含む。
【0017】
透明ディスプレイ装置200は、カメラモジュール110の評価のための被写体をディスプレイするように具現される。透明ディスプレイ装置200は透明ディスプレイパネル210(
図2参照)を含む。透明ディスプレイパネル210は、印加電圧に応じた液晶透過度の変化を利用して様々な電気的な情報を視覚情報に変化させて伝達する構成であって、透明薄膜トランジスタ及び画素電極が配列された下板と色を示すためのカラーフィルタ及び透明共通電極から構成された上板と、これら2つのガラス基板の間に満たされた液晶で構成される。
【0018】
テスト装置300は、テスト動作のために透明ディスプレイ装置200を制御するように具現される。一実施形態において、テスト動作は、AF(auto focus)テスト動作、Bokehテスト動作、HDR(High Dynamic Range)テスト動作などである。一方、本発明のテスト動作はこれに制限されないものとして理解すべきである。
【0019】
また、テスト装置300は、テスト動作に応じた評価情報をモバイル装置100から取得するように具現される。例えば、テスト動作において、モバイル装置100は、カメラモジュール110を駆動するアプリケーションを駆動させる。このようなアプリケーションの駆動によるテスト動作の結果情報は、分析のためにテスト装置300から伝送されて出力される。
【0020】
本実施形態によるカメラモジュール評価装置10は、透明ディスプレイ装置200に被写体を出力することにより、様々な条件で予め決定された方式によってカメラモジュールに対する評価を自動的に行う。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のAFテスト動作を概念的に示す図である。
図2を参照すると、AFテスト動作のために、モバイル装置100のカメラモジュール110、透明ディスプレイ装置200の透明ディスプレイパネル210、及びチャート400が配置される。ここで、チャート400は遠距離の被写体を含む。一実施形態において、チャート400は電子チャートである。例えば、チャート400はディスプレイ装置で具現される。
【0022】
図2に示すように、AFテスト動作のために、カメラモジュール110から近距離に透明ディスプレイパネル210が配置され、カメラモジュール110から遠距離にチャート400が配置される。カメラモジュール110は、近距離の透明ディスプレイパネル210に出力された被写体に焦点を合わせ、透明ディスプレイパネル210を透明にした後にチャート400の被写体に焦点を合わせる。テスト装置300は、上述した過程でカメラモジュール110の撮影動作をモニタリングし、その結果に応じてAF時間、及びAFパス又はAFフェイルの有無を決定する。特に、テスト装置300は、透明ディスプレイパネル110に出力される被写体を自動的に制御する。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10におけるAFテスト動作を行う過程を例示的に示すシーケンス図である。ユーザは、
図2に示すように、チャート400、透明ディスプレイパネル210、モバイル装置100を配置する。ユーザは、テスト装置300のソフトウェア310によって、テスト動作に対する基本的な設定を行うように具現する。例えば、ユーザは、AFテストの繰り返し回数(ループ最大値)、切り替え時間、制限時間(limit time)、被写体のイメージ(object image)、被写体の再生時間などを設定する。ソフトウェア310は、被写体のイメージを透明ディスプレイパネル210に出力する。テスト装置300は、ソフトウェア310を駆動するためのプロセッサ及びソフトウェア310を格納するメモリ装置を含む。
【0024】
モバイル装置100は、カメラモジュール110に関するアプリケーションを活性化させる。カメラアプリケーションが実行されてテスト動作が開始される。即ち、透明ディスプレイパネル210はactivationされる。初期のディスプレイ状態は被写体のイメージである。透明ディスプレイパネル210がactivationされると、ソフトウェア310はビデオレコーディングを開始してタイマーを動作させる。被写体の再生時間の間、カメラのAFパス情報はポーリング(polling)される。Auto Focusが動作すると、AFパスがカウントされる。被写体の再生時間が切れると、AFフェイルがカウントされる。同時に、AFパスカウント時間又はAFフェイルカウント時間が格納される。被写体のイメージを除去することにより、切り替え時間の間に透明なディスプレイ状態が維持される。切り替え時間の間にカメラのAFパス情報はポーリングされる。その後、上述した過程に従ってAFテストループが行われる。
【0025】
テストループ毎に、イベントによって決定された切り替え時間によって、ソフトウェア310は透明ディスプレイパネル210を透明に切り替える。その後、ソフトウェア310は、被写体のイメージを透明ディスプレイパネル210に出力する。その後、モバイル装置100は、AFテスト結果をテスト装置300に伝達する。テスト装置300は、AFテスト結果を格納する。AFテスト結果は、AFパス又はAFフェイルの有無、AFテストの平均時間、AFパスカウント時間又はAFフェイルカウント時間、及びビデオファイル(ビデオレコーディングの結果)を含む。ここで、AFテストの平均時間は、繰り返されたループのAF全体テスト時間を繰り返し回数で除した値である。その後、テスト装置300は、AFテスト結果をユーザに公知する。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態によるテスト装置300の動作方法を例示的に示すフローチャートである。
図4を参照すると、テスト装置300のAFテスト動作は次のように行われる。
【0027】
ユーザによって、テスト装置300のチャート400、透明ディスプレイ装置200、及びモバイル装置100が設定され、ディスプレイオン時間又はディスプレイオフ時間、及びテストを繰り返す回数MAXが設定される(S110段階)。繰り返し回数(i)は初期値「1」に設定される(S115段階)。透明ディスプレイパネル210が活性化される(S120段階)。カメラモジュール110が透明ディスプレイパネル210の被写体に焦点を合わせているか否かを判別する(S130段階)。透明ディスプレイパネル210に焦点が合わせられている場合、パスカウントが増加する(S140段階)。一方、透明ディスプレイパネル210に焦点が合わせられていない場合、フェイルカウントが増加する(S145段階)。パス又はフェイルの回数が格納される(S150段階)。その後、カメラモジュール110がチャート400の被写体に焦点を合わせているか否かを判別する(S150段階)。チャート400に焦点が合わせられている場合、AFパスカウントが増加する(S170段階)。一方、チャート400に焦点が合わせられていない場合、AFフェイルカウントが増加する(S175段階)。その後、繰り返し回数iが最大値MAXであるか否かを判別する(S180段階)。AFパスカウント又はAFフェイルカウントは格納される。繰り返し回数iが最大値MAXである場合、AFパス又はAFフェイルの回数が出力される(S190段階)。一方、繰り返し回数iが最大値MAXでない場合、繰り返し回数iは設定値「1」だけ増加し(S195段階)、S120段階に戻って以降の動作が繰り返し行われる。
【0028】
一方、本発明のカメラモジュール評価装置10は、HDRモーションテスト動作に適用可能である。
図5は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のHDRモーションテスト動作を概念的に示す図である。一般的に、HDRモーション評価は、HDR環境(Dynamic Rangeが高い環境、例えば逆光(backlight))において、動く物体を置いた状態で行う。
図5に示すように、透明ディスプレイパネル210は、動く物体をディスプレイする。
【0029】
図6は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置10のHDRテスト過程を例示的に示すシーケンス図である。HDRテスト動作は、自動モード(auto mode)テスト動作と手動モード(manual mode)テスト動作とに区分される。自動モードは、AP(アプリケーション)によって自動的に計算された露出比率(Exposure ratio)が適用されたイメージをテストするモードである。手動モードは、ユーザが任意に設定した露出比率(Exposure ratio)が適用されたイメージをテストするモードである。ここで、露出比率とは、様々な露出時間(Long、Middle、Shortなど)の割合を意味する。
【0030】
図6に示すように、自動モードテスト動作において、ユーザによって繰り返し回数及び映像速度が設定される。ソフトウェア310は、動くイメージを透明ディスプレイパネル210にディスプレイするように制御する。カメラモジュール110は、透明ディスプレイパネル210の動くイメージを撮影する。このような過程は繰り返して行われる。
【0031】
手動モードテスト動作において、繰り返し回数及び映像速度が設定され、同時に露出情報テーブルが設定される。ソフトウェア310は、カメラモジュール110の露出情報を設定するように制御する。その後、ソフトウェア310は、動くイメージを透明ディスプレイパネル210にディスプレイするように制御する。カメラモジュール110は、動くイメージを撮影する。
【0032】
自動モードテスト動作又は手動モードテスト動作で格納されたビデオはユーザに伝達される。ユーザは、格納されたビデオを確認することでHDRテストを完了する。一方、本発明のカメラモジュール評価装置は、複数の透明ディスプレイ装置で具現される。
【0033】
図7は、本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20を示す図である。
図7を参照すると、カメラモジュール評価装置20は、
図1に示したものと比較して、第1透明ディスプレイ装置201~第k透明ディスプレイ装置20kを含む。ここで、kは2以上の整数である。
【0034】
一実施形態において、第1透明ディスプレイ装置201は、モバイル装置100から第1距離だけ離隔される。一実施形態において、第k透明ディスプレイ装置20kは、モバイル装置100から第2距離だけ離隔される。ここで、第2距離は第1距離とは互いに異なる。
【0035】
テスト装置300aのソフトウェア310aは、テスト動作のために第1~第k透明ディスプレイ装置(201、…、20k)を制御する。一方、本発明のカメラモジュール評価装置20は、Bokeh(ボケ)テスト動作に用いられる。一般的に、Bokehテスト動作は、イメージのアウトフォーカス(焦点が合わない)部分にブラーリング(bluring)効果を与える写真術である。
【0036】
図8は、本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20のBokehテスト過程を例示的に示す図である。
図8に示すように、Bokehテスト動作には4つの透明ディスプレイパネル(210、220、230、240)を用いる。一実施形態において、透明ディスプレイパネル(210、220、230、240)のそれぞれとカメラモジュール110との間は、それぞれ異なる距離(L
1、L
2、L
3、L
4)だけ離隔される。
図8に示すように、透明ディスプレイパネル(210、220、230、240)のそれぞれには、それぞれ異なる形状の被写体がディスプレイされる。
【0037】
カメラは、レンズの位置、絞りの広さを調節して被写界深度が浅く(焦点が合っている領域が狭い)設定される。モバイル装置では、主にソフトウェア的にイメージを合成して具現する。焦点が合っている位置と残りの位置との間にある被写体イメージのコントラストの差によりBokehの性能をテストする。例えば、第4透明ディスプレイパネル240に出力された第1被写体にのみ焦点が合うように設定されたカメラモードにおいて、第1被写体にディスプレイされたイメージは鮮明に撮影されるが、残りの被写体のイメージはブラーリングされるべきである。
【0038】
テスト装置300aは、
図8に示すように、被写体のイメージを出力し、カメラモジュール110の焦点距離を設定する。その後、カメラモジュール110が撮影した映像を介して焦点が合っている領域とブラーリング領域とによく分離されているか否かについて、その境界領域でArtifact発生の有無を確認する。
【0039】
図9a及び
図9bは、Bokehテスト動作によるカメライメージを例示的に示す図である。
図9aを参照すると、第1被写体(円形状)は鮮明であり、残りの被写体はブラーリングされている。
図9bを参照すると、第2被写体(三角形状)は鮮明であり、残りの被写体はブラーリングされている。
【0040】
図10は、本発明の他の実施形態によるカメラモジュール評価装置20のBokehテスト過程を例示的に示すシーケンス図である。
図10を参照すると、Bokehテスト動作のために、ユーザは透明ディスプレイ装置(201~20k)の透明ディスプレイパネル及びモバイル装置100を配置する。ユーザは、テスト装置300aのソフトウェア310aで透明ディスプレイ装置(201~20k)とモバイル装置100との間隔を設定する。透明ディスプレイ装置(201~20k)の透明ディスプレイパネルが配置され、ユーザはテスト装置300aによってディスプレイされる被写体を選択する。その後、ソフトウェア310aの制御によって、それぞれの透明ディスプレイパネル(210、220、230、240)に対応する被写体が出力される。
【0041】
各ループにおいて、ユーザは焦点を合わせる透明ディスプレイパネルを選択する。その後、カメラモジュール110は、透明ディスプレイパネル(210、220、230、240)のそれぞれから出力される被写体を撮影する。ユーザは、撮影された映像を確認してBokehをテストする。
【0042】
図11は、本発明の一実施形態によるカメラモジュール評価装置の動作方法を例示的に示すフローチャートである。
図1~
図11を参照すると、カメラモジュール評価装置の動作は次のように行われる。
【0043】
テスト動作時に、被写体のイメージをディスプレイするように少なくとも一つの透明ディスプレイ装置(例えば、
図1の200)が設定される(S210段階)。カメラモジュール110のカメラアプリケーションが実行される(S220段階)。その後、透明ディスプレイ装置200を用いてカメラモジュール110に対するテスト動作が行われる(S230段階)。
【0044】
一実施形態において、カメラモジュール110は、モバイル装置100に搭載されるか又はテスト専用ボードに搭載される。一実施形態において、テスト動作は、AF(Auto Focus)テスト、HDR(High Dynamic Range)テスト、又はボケ(Bokeh)テストのうちの少なくとも一つを行う。一実施形態において、カメラモジュールで撮影された映像は分析のためにテスト装置(300、300a)に出力される。
【0045】
一方、
図1~
図11では、モバイル装置100に内蔵されたカメラモジュール110に対するテスト動作を説明しているが、本発明は必ずしもこれに制限されるものではない。本発明は、カメラモジュール110の開発段階にも適用可能である。
【0046】
図12は、本発明の更に他の実施形態によるカメラモジュール評価装置30を示す図である。
図12を参照すると、カメラモジュール評価装置30は、治具ボード100b、少なくとも一つの透明ディスプレイ装置200b、及びテスト装置300bを含む。治具ボード100bは、カメラモジュール110を開発するためのテスト専用ボードである。治具ボード100bは、カメラモジュール110を搭載して装着するように具現される。
【0047】
テスト装置300bは、治具ボード100bに連結され、カメラテストソフトウェア310bを含む。ここで、カメラテストソフトウェア310bは、カメラモジュール110に対して様々なテスト動作を行うように透明ディスプレイ装置200bを制御し、このようなテスト動作に対する情報を格納及び出力する。
【0048】
一方、本発明の一実施形態によるモバイル装置100は、折り畳み式モバイル装置であり得る。
図13a及び
図13bは、折り畳み式モバイル装置を例示的に示す図である。折り畳み式モバイル装置は、ユーザがベンディングすることによって同一の水平面に位置しない少なくとも2つ以上の面を有する。ここで、ベンディング(bending)は、フォールディング(folding)と同一か又は類似の意味で使用される。折り畳み式モバイル装置は、
図1~
図10で説明したカメラモジュールを含む。
【0049】
一方、本発明の複数のカメラモジュールは、電子装置に適用可能である。
図14は、本発明の一実施形態によるマルチカメラモジュールを有する電子装置を例示的に示す図である。
図14を参照すると、電子装置1000は、カメラモジュールグループ1100、アプリケーションプロセッサ1200、PMIC(Power Management Integrated Circuit)1300、及び外部メモリ1400を含む。
【0050】
カメラモジュールグループ1100は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)を含む。図面には、3つのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が配置された実施形態を示しているが、実施形態はこれに制限されるものではない。一実施形態において、カメラモジュールグループ1100は、2つのカメラモジュールのみを含むように変形されて実施される。また、他の実施形態において、カメラモジュールグループ1100は、n個(nは4以上の自然数)のカメラモジュールを含むように変形されて実施される。本発明のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、
図1~
図12で説明したように、外部のテスト装置を介して透明ディスプレイ装置の被写体を撮影することにより、テスト動作を行うように具現される。
【0051】
図15は、
図14に示すカメラモジュール1100bの詳細構成を示す図である。以下の説明は、実施形態によって他のカメラモジュール(1100a、1100b)に対しても同様に適用することができる。
図15を参照すると、カメラモジュール1100bは、プリズム1105、光学経路フォールディング要素(Optical Path Folding Element:OPFE)1110、アクチュエータ1130、イメージング装置1140、及び格納装置1150を含む。
【0052】
プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を含んで外部から入射する光Lの経路を変形させる。一実施形態において、プリズム1105は、第1方向Xに入射する光Lの経路を第1方向Xに垂直な第2方向Yに変更させる。また、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を、中心軸1106を中心にA方向に回転させたり、中心軸1106をB方向に回転させたりして、第1方向Xに入射する光Lの経路を垂直な第2方向Yに変更させる。このとき、OPFE1110も第1方向X及び第2方向Yに垂直な第3方向Zに移動する。一実施形態において、図示するように、プリズム1105のA方向の最大回転角度は、プラス(+)A方向に15度(degree)以下であり、マイナス(-)A方向に15度よりも大きいが、実施形態はこれに制限されるものではない。一実施形態において、プリズム1105は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に20度内外、又は10度から20度、或いは15度から20度の間で動かすことができ、ここで、動く角度は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に同じ角度で動かすか、又は1度内外の範囲で略同様の角度まで動かすことができる。一実施形態において、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を中心軸1106の延長方向に平行な第3方向(例えば、Z方向)に移動する。
【0053】
OPFE1110は、例えばm(ここで、mは自然数)個のグループからなる光学レンズを含む。m個のレンズは、第2方向Yに移動してカメラモジュール1100bの光学ズーム倍率(optical zoom ratio)を変更する。例えば、カメラモジュール1100bの基本光学ズーム倍率をZとすると、OPFE1110に含まれるm個の光学レンズを移動させる場合、カメラモジュール1100bの光学ズーム倍率は、3Z、5Z、又は5Z以上の光学ズーム倍率に変更される。
【0054】
アクチュエータ1130は、OPFE1110又は光学レンズ(以下、光学レンズと呼ぶ)を特定の位置に移動させる。例えば、アクチュエータ1130は、正確なセンシングのためにイメージセンサ1142が光学レンズの焦点距離(focal length)に位置するように光学レンズの位置を調整する。
【0055】
イメージング装置1140は、イメージセンサ1142、制御ロジック1144、及びメモリ1146を含む。イメージセンサ1142は、光学レンズを介して提供される光Lを用いてセンシング対象のイメージをセンシングする。制御ロジック1144は、カメラモジュール1100bの全体的な動作を制御する。例えば、制御ロジック1144は、制御信号ラインCSLbを介して提供される制御信号に応じてカメラモジュール1100bの動作を制御する。
【0056】
メモリ1146は、キャリブレーションデータ1147のようなカメラモジュール1100bの動作に必要な情報を格納する。キャリブレーションデータ1147は、カメラモジュール1100bが外部から提供された光Lを用いてイメージデータを生成するのに必要な情報を含む。キャリブレーションデータ1147は、例えば上述した回転度(degree of rotation)に関する情報、焦点距離(focal length)に関する情報、光学軸(optical axis)に関する情報などを含む。カメラモジュール1100bが光学レンズの位置に応じて焦点距離が変化するマルチステート(multi state)カメラの形態で具現される場合、キャリブレーションデータ1147は、光学レンズの各位置別(又はステート別)焦点距離値及びオートフォーカシング(auto focusing)に関する情報を含む。
【0057】
格納装置1150は、イメージセンサ1142を介してセンシングされたイメージデータを格納する。格納装置1150は、イメージング装置1140の外部に配置され、イメージング装置1140を構成するセンサチップにスタック(stacked)された形態で具現される。一実施形態において、格納装置1150は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)で具現されるが、実施形態はこれに制限されるものではない。
【0058】
図14及び
図15を参照すると、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれはアクチュエータ1130を含む。これにより、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、その内部に含まれるアクチュエータ1130の動作に応じたそれぞれ同一か又は異なるキャリブレーションデータ1147を含む。一実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの一つのカメラモジュール(例えば、1100b)は、上述したプリズム1105とOPFE1110とを含む折り畳み式レンズ(folded lens)型のカメラモジュールであり、残りのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)は、プリズム1105及びOPFE1110が含まれないバーティカル(vertical)型のカメラモジュールであるが、実施形態はこれらに制限されるものではない。
【0059】
一実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの一つのカメラモジュール(例えば、1100c)は、例えば、IR(Infrared Ray)を用いて深さ(depth)情報を抽出するバーティカル型の深さカメラ(depth camera)である。この場合、アプリケーションプロセッサ1200は、このような深さカメラから提供されたイメージデータと他のカメラモジュール(例えば、1100a又は1100b)から提供されたイメージデータとを併合(merge)して3次元の深さイメージ(3D depth image)を生成する。一実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)は、それぞれ異なる観測視野(Field of View、視野角)を有する。この場合、例えば複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの少なくとも2つのカメラモジュール(例えば、1100a、1100b)の光学レンズが互いに異なるが、これに制限されるものではない。また、一実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれの視野角はそれぞれ異なる。この場合、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれに含まれる光学レンズもそれぞれ異なるが、これに制限されるものではない。一実施形態において、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、それぞれ物理的に分離されて配置される。即ち、一つのイメージセンサ1142のセンシング領域を複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が分割して使用するのではなく、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれの内部に独立したイメージセンサ1142が配置される。
【0060】
図14を再び参照すると、アプリケーションプロセッサ1200は、イメージ処理装置1210、メモリ制御器1220、内部メモリ1230を含む。アプリケーションプロセッサ1200は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から分離されて具現される。例えば、アプリケーションプロセッサ1200と複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)とは、別途の半導体チップに互いに分離されて具現される。イメージ処理装置1210は、複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)、イメージ生成器1214、及びカメラモジュール制御器1216を含む。また、イメージ処理装置1210は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の個数に対応する個数の複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)を含む。
【0061】
それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータは、それぞれ分離されたイメージ信号ライン(ISLa、ISLb、ISLc)を介して対応するサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)に提供される。例えば、カメラモジュール1100aから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLaを介してサブイメージプロセッサ1212aに提供され、カメラモジュール1100bから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLbを介してサブイメージプロセッサ1212bに提供され、カメラモジュール1100cから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLcを介してサブイメージプロセッサ1212cに提供される。このようなイメージデータの伝送は、例えばMIPI(Mobile Industry Processor Interface)に基づくカメラ直列インタフェース(CSI:Camera Serial Interface)を用いて行われるが、実施形態はこれに制限されるものではない。
【0062】
一実施形態において、一つのサブイメージプロセッサが複数のカメラモジュールに対応するように配置される。例えば、サブイメージプロセッサ1212aとサブイメージプロセッサ1212cとが、図示するように互いに分離されて具現されるものではなく、一つのサブイメージプロセッサに統合されて具現され、カメラモジュール1100a及びカメラモジュール1100cから提供されたイメージデータは、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを介して選択された後、統合されたサブイメージプロセッサに提供される。それぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)に提供されたイメージデータは、イメージ生成器1214に提供される。イメージ生成器1214は、イメージ生成情報(Generating Information)又はモード信号(Mode Signal)に従ってそれぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から提供されたイメージデータを用いて出力イメージを生成する。具体的に、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号に応じて、それぞれ異なる視野角を有するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータのうちの少なくとも一部を併合(merge)して出力イメージを生成する。また、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号に応じて、それぞれ異なる視野角を有するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から生成されたイメージデータのうちのいずれか一つを選択して出力イメージを生成する。
【0063】
一実施形態において、イメージ生成情報はズーム信号(zoom signal or zoom factor)を含む。また、一実施形態において、モード信号は、例えばユーザ(user)から選択されたモードに基づく信号である。イメージ生成情報がズーム信号(ズームファクタ)であり、それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)がそれぞれ異なる観測視野(視野角)を有する場合、イメージ生成器1214はズーム信号の種類に応じてそれぞれ異なる動作を行う。例えば、ズーム信号が第1信号である場合、カメラモジュール1100aから出力されたイメージデータとカメラモジュール1100cから出力されたイメージデータとを併合した後、併合されたイメージ信号と併合に使用されなかったカメラモジュール1100bから出力されたイメージデータとを用いて出力イメージを生成する。ズーム信号が第1信号とは異なる第2信号である場合、イメージ生成器1214は、このようなイメージデータの併合を行わず、それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から出力されたイメージデータのうちのいずれか一つを選択して出力イメージを生成する。しかし、実施形態はこれに制限されるものではなく、必要に応じてイメージデータを処理する方法は多様に変更して実施される。
【0064】
一実施形態において、イメージ生成器1214は、複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)のうちの少なくとも一つから露出時間が異なる複数のイメージデータを受信し、複数のイメージデータに対してHDR(high dynamic range)処理を行うことにより、ダイナミックレンジが増加した併合されたイメージデータを生成する。
【0065】
カメラモジュール制御器1216は、それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に制御信号を提供する。カメラモジュール制御器1216から生成された制御信号は、それぞれ分離された制御信号ライン(CSLa、CSLb、CSLc)を介して対応するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される。また、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のいずれか一つは、ズーム信号を含むイメージ生成情報又はモード信号に応じて、マスター(master)カメラ(例えば、1100b)として指定され、残りのカメラモジュール(例えば、1100a、1100c)はスレーブ(slave)カメラとして指定される。このような情報は、制御信号に含まれてそれぞれ分離された制御信号ライン(CSLa、CSLb、CSLc)を介して対応するカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される。
【0066】
ズームファクタ又は動作モード信号に応じて、マスター及びスレーブとして動作するカメラモジュールが変更される。例えば、カメラモジュール1100aの視野角がカメラモジュール1100bの視野角よりも広くズームファクタが低いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100bがマスターとして動作し、カメラモジュール1100aがスレーブとして動作する。逆に、ズームファクタが高いズーム倍率を示す場合、カメラモジュール1100aはマスターとして動作し、カメラモジュール1100bはスレーブとして動作する。
【0067】
一実施形態において、カメラモジュール制御器1216からそれぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される制御信号は、シンクイネーブル(sync enable)信号を含む。例えば、カメラモジュール1100bがマスターカメラであり、カメラモジュール(1100a、1100c)がスレーブカメラである場合、カメラモジュール制御器1216はカメラモジュール1100bにシンクイネーブル信号を伝送する。このようなシンクイネーブル信号が提供されたカメラモジュール1100bは、提供されたシンクイネーブル信号に基づいてシンク信号(sync signal)を生成し、生成されたシンク信号を、シンク信号ラインSSLを介してカメラモジュール(1100a、1100c)に提供する。カメラモジュール1100b及びカメラモジュール(1100a、1100c)は、このようなシンク信号に同期化してイメージデータをアプリケーションプロセッサ1200に伝送する。
【0068】
一実施形態において、カメラモジュール制御器1216から複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)に提供される制御信号は、モード信号に応じたモード情報を含む。このようなモード情報に基づいて、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、センシング速度に関連して第1動作モード及び第2動作モードで動作する。
【0069】
複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、第1動作モードにおいて、第1速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートのイメージ信号を生成)して、これを第1速度よりも高い第2速度でエンコーディング(例えば、第1フレームレートよりも高い第2フレームレートのイメージ信号をエンコーディング)し、エンコーディングされたイメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200に伝送する。このとき、第2速度は第1速度の30倍以下である。
【0070】
アプリケーションプロセッサ1200は、受信されたイメージ信号、即ちエンコーディングされたイメージ信号を内部に備えられる内部メモリ1230又はアプリケーションプロセッサ1200の外部メモリ1400に格納し、その後、内部メモリ1230又は外部メモリ1400からエンコーディングされたイメージ信号をデコーディングし、デコーディングされたイメージ信号に基づいて生成されるイメージデータをディスプレイする。例えば、イメージ処理装置1210の複数のサブプロセッサ(1212a、1212b、1212c)のうちの対応するサブプロセッサがデコーディングを行い、且つデコーディングされたイメージ信号に対してイメージ処理を行う。
【0071】
複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)は、第2動作モードにおいて、第1速度よりも低い第3速度でイメージ信号を生成(例えば、第1フレームレートよりも低い第3フレームレートのイメージ信号を生成)し、イメージ信号をアプリケーションプロセッサ1200に伝送する。アプリケーションプロセッサ1200に提供されるイメージ信号は、エンコーディングされていない信号である。アプリケーションプロセッサ1200は、受信されたイメージ信号に対してイメージ処理を行うか、或いはイメージ信号を内部メモリ1230又は外部メモリ1400に格納する。
【0072】
PMIC1300は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれに電力、例えば電源電圧を供給する。例えば、PMIC1300は、アプリケーションプロセッサ1200の制御下で、パワー信号ラインPSLaを介してカメラモジュール1100aに第1電力を供給し、パワー信号ラインPSLbを介してカメラモジュール1100bに第2電力を供給し、パワー信号ラインPSLcを介してカメラモジュール1100cに第3電力を供給する。PMIC1300は、アプリケーションプロセッサ1200からの電力制御信号PCONに応答して、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれに対応する電力を生成し、且つ電力のレベルを調整する。電力制御信号PCONは、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の動作モード別電力調整信号を含む。例えば、動作モードは低電力モード(low power mode)を含み、このとき、電力制御信号PCONは低電力モードで動作するカメラモジュール及び設定された電力レベルに対する情報を含む。複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれに提供される電力のレベルは、それぞれ同一か又は異なる。更に、電力のレベルは動的に変更される。
【0073】
本発明のカメラモジュール評価装置は、透明ディスプレイパネルにCustom Object imageを適用することができるため、様々なAFテストを行うことができる。例えば、カメラモジュール評価装置は、横、縦、slash、又はback-slash方向のオブジェクト及び様々なオブジェクト、チャートを用いてAF性能を測定する。また、本発明のカメラモジュール評価装置は、近距離又は遠距離controlを使用してBokeh評価を行うことができる。また、本発明のカメラモジュール評価装置は、HDR環境において透明ディスプレイパネルに一定のmotionを提供することにより、motion artifactの検討が可能である。
【0074】
本発明のカメラモジュール評価装置は、透明ディスプレイパネルを用いてset levelで行うAF、HDR motionなど、human erroに脆弱なmanual Testを自動化する。即ち、本発明のカメラモジュール評価装置は、同一且つ正確なテスト条件を確保して信頼性のある評価データを導出することができる。また、本発明のカメラモジュール評価装置は、評価時間を短縮させることができる。また、本発明のカメラモジュール評価装置は、テスト標準の定立が可能である。即ち、本発明は、人が繰り返し行っていたテスト及び結果を分析する全体的な過程を、透明ディスプレイ及びSW(ソフトウェア)を用いて自動化する。
【0075】
本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、透明ディスプレイ装置を用いてカメラモジュールに対するテスト動作を自動化し、それにより、高い信頼性を有する評価を行うことができる。また、本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は評価時間を短縮することができる。また、本発明のカメラモジュール評価装置及びその動作方法は、テスト標準の定立に利用可能である。
【0076】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0077】
10、20、30 カメラモジュール評価装置
100 モバイル装置
100b 治具ボード
110 カメラモジュール
200、200b 透明ディスプレイ装置
201~20k 第1~第k透明ディスプレイ装置
210、220、230、240 透明ディスプレイパネル
300、300a、300b テスト装置
310、310a、310b (カメラモジュールテスト)ソフトウェア
400 チャート
1000 電子装置
1100 カメラモジュールグループ
1100a~1100c カメラモジュール
1105 プリズム
1106 中心軸
1107 反射面
1110 光学経路フォールディング要素(Optical Path Folding Element:OPFE)
1130 アクチュエータ
1140 イメージング装置
1142 イメージセンサ
1144 制御ロジック
1146 メモリ
1147 キャリブレーションデータ
1150 格納装置
1200 アプリケーションプロセッサ
1210 イメージ処理装置
1212a~1212c サブイメージプロセッサ
1214 イメージ生成器
1216 カメラモジュール制御器
1220 メモリ制御器
1230 内部メモリ
1300 PMIC(Power Management Integrated Circuit)
1400 外部メモリ
CSLa~CSLc 制御信号ライン
ISLa~ISLc イメージ信号ライン
PCON 電力制御信号
PSLs~PSLc パワー信号ライン
SSL シンク信号ライン