(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008292
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】測定装置およびネットワークシステム
(51)【国際特許分類】
G01H 17/00 20060101AFI20230112BHJP
G06Q 30/0202 20230101ALI20230112BHJP
G01M 99/00 20110101ALI20230112BHJP
【FI】
G01H17/00 Z
G06Q30/02 310
G01M99/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021111727
(22)【出願日】2021-07-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521293970
【氏名又は名称】株式会社AIoTクラウド
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】門田 晃宜
【テーマコード(参考)】
2G024
2G064
5L049
【Fターム(参考)】
2G024AD21
2G024CA13
2G024FA01
2G024FA06
2G024FA11
2G064AA11
2G064AB02
2G064BA02
2G064BD02
2G064DD02
5L049BB05
(57)【要約】
【課題】消費電力が抑制できる測定装置またはネットワークシステムを提供する。
【解決手段】消費財の重量を測定するための重量センサ130と、振動を検知するための振動センサ140と、重量を送信するための通信部160とを備える測定装置100が提供される。振動センサ130によって振動が検知されたときに、重量センサ140によって消費財の重量を測定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財の重量を測定するための重量センサと、
振動を検知するための振動センサと、
重量を送信するための通信部とを備え、
前記振動センサによって振動が検知されたときに、前記重量センサによって前記消費財の重量を測定する、測定装置。
【請求項2】
前記振動センサによって振動が検知された後、当該振動が収まってから所定時間が経過してから、前記重量センサによって前記消費財の重量を測定する、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
近接センサをさらに備え、
前記振動センサによって振動が検知されて、かつ前記近接センサが物体を検知したときに、前記重量センサによって前記消費財の重量を測定する、請求項1または2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記消費財の容器が載置され、前記重量センサと前記振動センサとを内包する、請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項5】
前記消費財の重量を測定するたびに、測定した重量を前記通信部を介して管理装置に送信する、請求項1から4のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項6】
前記消費財の重量を所定の回数測定するたびに、または定期的に、測定した重量をまとめて前記通信部を介して管理装置に送信する、請求項1から4のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項7】
前記消費財の重量が所定の程度以上変化した場合に、測定した重量を前記通信部を介して管理装置に送信する、請求項1から4のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項8】
出力部をさらに備え、
前記消費財の重量の変化量が少ない場合に、前記出力部が警告を出力する、請求項1から7のいずれか1項に記載の測定装置。
【請求項9】
請求項5から7のいずれか1項に記載の測定装置と、
請求項5から7のいずれか1項に記載の管理装置としてのサーバを備え、
前記サーバが、前記消費財の重量の変化が小さいと判断した場合に、前記測定装置に対応する通信端末に警告を通知する、ネットワークシステム。
【請求項10】
請求項5から7のいずれか1項に記載の測定装置と、
請求項5から7のいずれか1項に記載の管理装置としての通信端末を備え、
前記通信端末が、前記消費財の重量の変化が小さいと判断した場合に警告を出力する、ネットワークシステム。
【請求項11】
消費財の重量を測定するための重量センサと、
物体を検知するための近接センサと、
重量を送信するための通信部とを備え、
前記近接センサによって物体が検知されたときに、前記重量センサによって前記消費財の重量を測定する、測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費財の残量を測定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、消費財の残量を把握するための技術が知られている。たとえば、特開2017-84020号公報(特許文献1)には、無線インターネット通信またはモバイルデータ通信機能付き重量計測器を用いた汎用的な電子在庫管理および自動発注システムが開示されている。特許文献1によると、消費財や消耗品自体の下に常設するように設計された無線インターネット通信またはモバイルデータ通信機能付き重量計測器および、当計測器からインターネットを介してリアルタイムで配信される重量値を保持し、企業の発注システムへの発注処理機能を持つインターネット上のシステムを合わせて備える。
【0003】
また、特開2002-175445号公報(特許文献2)には、消耗品供給システムおよび消耗品供給方法が開示されている。特許文献2によると、自身で消費する消耗品の現在の保有在庫量を適宜計算する消費量計算部と、前記消費量計算部が出力した前記現在の保有在庫量に応答して、前記現在の保有在庫量が基準値を下回った場合、前記消耗品の要求を出力する制御部と、インターネットに接続し前記制御部から出力された前記消耗品の前記要求の送受信を行う通信部とを具備する発信情報通信機器と、前記注文に応答して前記消耗品を発注元へ配送する消耗品業者に属する物流部とを具備し、前記情報通信機器とは、情報処理関連機器あるいは通信関連機器である、システムを実行する。
【0004】
また、特開2018-073007号公報(特許文献3)には、家電製品を利用する発注システム及び家電製品が開示されている。特許文献3によると、家電製品の消耗品を発注する発注システムであって、家電製品本体と該家電製品本体の消耗品の使用状態を検出するセンサと該センサで検出した情報から消耗品の状態情報を算出する制御部と状態情報を外部に送信する通信処理部を備える家電製品と、家電製品の通信処理部から送信された状態情報を受信し、かつ外部に情報送信する通信処理部を備える通信端末と、通信端末の通信処理部と広域公衆ネットワークを介して情報を送受信するECサイトサーバと、を備え、家電製品は、消耗品の使用量が判別した時点で状態情報を通信端末に送信する構成とする。
【0005】
また、特表2019-524586号公報(特許文献4)には、デバイスおよび通信手段を備える容器が開示されている。特許文献4は、センサもしくは情報記憶デバイスまたはその両方であるデバイスと、容器から受信機へデータを転送するための通信手段とを備える、容器に関する。また、そのような容器を備えるシステム、例えば保管システムに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-84020号公報
【特許文献2】特開2002-175445号公報
【特許文献3】特開2018-073007号公報
【特許文献4】特表2019-524586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、消費電力が抑制できる測定装置またはネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明のある態様に従うと、消費財の重量を測定するための重量センサと、振動を検知するための振動センサと、重量を送信するための通信部とを備える測定装置が提供される。振動センサによって振動が検知されたときに、重量センサによって消費財の重量を測定する。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、この発明によれば、消費電力が抑制できる測定装置またはネットワークシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施の形態にかかるネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
【
図2】第1の実施の形態にかかる測定装置の動作概要を示すイメージ図である。
【
図3】第1の実施の形態にかかる測定装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】第1の実施の形態にかかる測定装置の情報処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1の実施の形態にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
【
図6】第1の実施の形態にかかる残量データを示すイメージ図である。
【
図7】第1の実施の形態にかかる通信端末の構成を示すブロック図である。
【
図8】第2の実施の形態にかかる測定装置の動作概要を示すイメージ図である。
【
図9】第3の実施の形態にかかる測定装置の情報処理を示すフローチャートである。
【
図10】第4の実施の形態にかかる測定装置の動作概要を示すイメージ図である。
【
図11】第4の実施の形態にかかる測定装置の構成を示すブロック図である。
【
図12】第4の実施の形態にかかる測定装置の情報処理を示すフローチャートである。
【
図13】第4の実施の形態にかかる測定装置の別の情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<ネットワークシステム1の全体構成と動作概要>
【0012】
まず、
図1を参照して本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成について説明する。本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、主に、測定装置100と、サーバ200A,200Bとから構成される。本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、サーバとして、測定装置100からのデータを収集するための機器サーバ200Aと、消費財の補充や発注や販売のための販売サーバ200Bとを含む。販売サーバ200Bは、ECサイトを運営する会社のサーバと、商品を製造・販売・発送したりする会社のサーバなどによって実現される。
【0013】
測定装置100は、消費財を収納するケース190に装着して使用される。測定装置100は、消費財の残量を測定して機器サーバ200Aに送信する。消費財は、サプリメント、医薬品、コーヒー、酒、コメなどの飲食物や、シャンプー、リンス、洗剤や、ティッシュや、芳香剤などの日用品などである。消費財は、数日や数か月で買い増したり、交換したりすることが好ましい。
【0014】
機器サーバ200Aは、インターネットなどを介して、測定装置100と通信可能である。機器サーバ200Aは、測定装置100から取得する消費財の残量に基づいて、消費財の利用に関する各種の情報を販売サーバ200Bや消費財のユーザの通信端末300に送信する。
【0015】
販売サーバ200Bは、インターネットなどを介して、機器サーバ200Aと通信可能である。販売サーバ200Bは、機器サーバ200Aから取得する消費財の残量に基づいて、消費財の補充のために、消費財の注文を自動的に受け付けたり、販売業者や工場や運送業者に発送の指示を出力したりする。
【0016】
特に、本実施の形態においては、
図2に示すように、測定装置100は、振動を検知した際に、消費財の重量を測定したり、測定結果を機器サーバ200Aに送信したりする。具体的には、振動が検知されていないときは、測定装置100は、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、MCUもスリープ状態となっている。そして、振動が検知されると、MCUが起動される。振動が収まった後、振動がない状態で所定の時間が経過すると、MCUは、重量センサをONして、消費財の重量を測定して、通信部をONして、当該測定結果を機器サーバ200Aに送信する。その後、MCUは、再度、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、自身もスリープ状態に移行する。
【0017】
このように、本実施の形態にかかる測定装置100は、振動を検知したときだけ、重量センサや通信部をONして、測定や送信を行うため、通常の測定装置よりも電力の消費が少なく、電池交換までの時間を長くすることができる。以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<測定装置100の構成>
【0018】
まず、
図2を参照して、ネットワークシステム1を構成する測定装置100の構成の一態様について説明する。本実施の形態にかかる測定装置100は、消費財を収納するケース190の底面などに装着されて使用される。
【0019】
測定装置100は、主たる構成要素として、MCU(Micro Controller Unit)110と、メモリ120と、重量センサ130と、振動センサ140と、タイマ150と、通信部160と、ライト170と、スピーカ180などを含む。なお、当然ながら、ライト170やスピーカ180を有している構成に限定されるものではない。
【0020】
MCU110は、ROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、測定装置100の各部を制御する。
【0021】
メモリ120は、各種のRAM、各種のROMなどによって実現され、MCU110によって実行されるプログラムや、MCU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、重量センサ130によって測定されたデータやその履歴、その他の本サービスを利用するために必要な情報などを記憶する。
【0022】
重量センサ130は、ロードセルなどによって実現され、消費財を収納するケース190の重量を測定する。
【0023】
振動センサ140は、6軸加速度センサなどによって実現され、測定装置100の振動を検知する。なお、振動センサ140が測定した加速度をMCU110に入力して、MCU110が振動の有無を判断してもよいし、振動センサ140が振動の有無をMCU110に入力してもよい。
【0024】
タイマ150は、現在の時刻や、所定のタイミングからの経過時間を測定して、MCU110に入力する。なお、当然ながら、タイマ150は、MCU110に内包されているものであってもよい。
【0025】
通信部160は、アンテナやコネクタなどによって実現され、無線LAN(Wi-Fi)通信やBluetooth通信を利用して、ルータやインターネットを介して機器サーバ200Aとデータをやり取りする。また、通信部160は、無線LAN(Wi-Fi)通信やBluetooth通信を利用して、ルータやインターネットを介してスマートフォンやタブレットやパーソナルコンピューターなどの通信端末300とデータをやり取りをしてもよい。
【0026】
ライト170は、MCU110の指示に基づいて、光を発する。たとえば、残量が少なくなった旨や、消費財に関して指定されている量の消費がされていない旨などを示すための警告の光を発する。
【0027】
スピーカ180は、MCU110の指示に基づいて、音声を発する。たとえば、残量が少なくなった旨や、消費財に関して指定されている量の消費がされていない旨などを示すための警告の音声を発する。
<測定装置100の情報処理>
【0028】
次に、
図2から
図4を参照しながら、測定装置100における制御処理について説明する。本実施の形態においては、MCU110が、ROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、下記の処理を実行する。
【0029】
まず、MCU110は、スリープ状態になっている(ステップS102)。
【0030】
振動センサ140が振動を検知すると(ステップS104にてYESである場合)、MCU110が起動する(ステップS106)。
【0031】
MCU110は、振動が続いているか否かを判断する(ステップS108)。
【0032】
振動が終了すると(ステップS108にてNOである場合)、タイマ150をスタートさせる(ステップS110)。
【0033】
MCU110は、振動がない状態(ステップS111にてNOである状態)で所定時間継続したか否かを判断する(ステップS112)。なお、振動が検知されると、MCU110は、ステップS108からの処理を繰り返す。
【0034】
振動がない状態が所定時間継続すると(ステップS112にてYESである場合)、MCU110は、重量センサ130を起動して、消費財の重量を測定する(ステップS114)。
【0035】
MCU110は、通信部160を起動して、測定した重量を機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。
【0036】
MCU110は、重量センサ130と、通信部160とをOFFして、自身はスリープ状態に移行する(ステップS120)。
<機器サーバ200Aの構成>
【0037】
次に、本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成する機器サーバ200Aの構成の一態様について説明する。
図5を参照して、機器サーバ200Aは、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)210と、メモリ220と、操作部240と、通信インターフェイス260とを含む。
【0038】
CPU210は、メモリ220に記憶されているプログラムを実行することによって、機器サーバ200Aの各部を制御する。たとえば、CPU210は、メモリ220に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0039】
メモリ220は、各種のRAM(Random Access Memory)、各種のROM(Read‐Only Memory)などによって実現され、機器サーバ200Aに内包されているものであってもよいし、機器サーバ200Aの各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、機器サーバ200Aからアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ220は、CPU210によって実行されるプログラムや、CPU210によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、その他の本実施の形態にかかるサービスに利用されるデータベースなどを記憶する。
【0040】
たとえば、メモリ220は、
図6に示すような、残量データ221を記憶する。残量データ221は、測定装置毎に、ユーザの識別情報と、測定装置の識別情報と、消費財の種類や商品名と、残量の履歴データと、前回の補充日時などの対応関係を格納する。残量の履歴データは、測定された日時と測定された重量との組み合わせの履歴情報である。
【0041】
図5に戻って、操作部240は、サービスの管理者やオペレータやサービスマンなどの命令を受け付けて、当該命令をCPU210に入力する。
【0042】
通信インターフェイス260は、CPU210からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータなどを介して、測定装置100や通信端末300やその他の装置に送信する。逆に、通信インターフェイス260は、インターネット、キャリア網、ルータなどを介して測定装置100や通信端末300やその他の装置からのデータを受信して、CPU210に受け渡す。
【0043】
機器サーバ200AのCPU210は、通信インターフェイス260を介して、測定装置100から、重量などの測定結果を受信して、残量データ221に蓄積する。そして、CPU210は、測定装置100における重量の変化が所定の程度よりも小さい場合には、当該測定装置100に、その旨の警告情報を送信したり、当該測定装置100に対応するユーザの通信端末300に、その旨の警告情報を送信したりする。あるいは、CPU210は、重量の変化に基づいて、いつも消費される時間帯であるにもかかわらず、当該消費財が減っていない場合に、当該測定装置100に、その旨の警告情報を送信したり、当該測定装置100に対応するユーザの通信端末300に、その旨の警告情報を送信したりする。
【0044】
また、機器サーバ200AのCPU210は、測定装置100からの重量などの各種の情報を、販売サーバ200Bにも提供する。
<販売サーバ200Bの構成>
【0045】
次に、本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成する販売サーバ200Bの構成は、機器サーバ200Aと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0046】
なお、販売サーバ200BのCPU210は、通信インターフェイス260を介して、機器サーバ200Aから、重量などの測定結果を受信して、自身の残量データ221に蓄積する。そして、CPU210は、測定装置100における消費財の重量が少なくなると、当該測定装置100に対応するユーザに関して、消費財の注文を自動的に受け付けたり、販売業者や工場や運送業者に発送の指示を出力したりする。
<通信端末300の構成>
【0047】
図7を参照して、ネットワークシステム1を構成する消費財を利用するユーザの通信端末300の構成の一態様について説明する。たとえば通信端末300は、主たる構成要素として、CPU310と、メモリ320と、ディスプレイ330と、操作部340と、通信インターフェイス360と、スピーカ370と、マイク380とを含む。
【0048】
CPU310は、メモリ320に記憶されているプログラムを実行することによって、通信端末300の各部を制御する。
【0049】
メモリ320は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ320は、各種サービスのためのアプリケーションプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、サーバ200から受信したデータ、操作部340を介して入力されたデータ、通信端末300のユーザを特定するための情報などを記憶する。
【0050】
ディスプレイ330は、CPU310からのデータに基づいて、画像やテキストを表示する。操作部340は、ポインティングデバイスやスイッチなどから構成され、ユーザからの各種の命令をCPU310に入力する。なお、通信端末300は、ディスプレイ330と操作部340とを含むタッチパネル350を有してもよい。
【0051】
通信インターフェイス360は、インターネットやキャリア網やルータなどを介して、機器サーバ200Aや測定装置100などの他の装置との間でデータを送受信する。たとえば、CPU310は、WEBブラウザのアプリケーションプログラムや専用のサービスアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介して機器サーバ200Aや測定装置などの他の装置と各種の情報をやりとりする。
【0052】
スピーカ370は、CPU310からの信号に基づいて、各種の音声を出力する。CPU310は、ディスプレイ330に限らず、サーバ200から受け付けた回答を音声出力してもよい。
【0053】
マイク380は、音声を受け付けて、音声データをCPU310に入力する。CPU310は、操作部340に限らず、ユーザからの音声メッセージを受け付けて、当該音声メッセージをサーバ200に送信してもよい。
【0054】
たとえば、通信端末300のCPU310は、メモリ320のアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介して、測定装置100やサーバ200から消費財の残量を受け付けて、それらの情報をディスプレイ330に表示させたり、スピーカ370から音声出力させたりする。また、CPU310は、メモリ320のアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介して、測定装置100やサーバ200からの情報に基づいて、消費財の残量に変化がなく、望ましい量の消費がされてない旨の警告をディスプレイ330に表示させたり、スピーカ370から音声出力させたりする。
<第2の実施の形態>
【0055】
上記の実施の形態においては、測定装置100が、消費財のケース190の底面に装着されるものであった。しかしながら、このような形態には限られない。たとえば、
図8に示すように、測定装置100は、消費財のケース190が上に載置されるものであってもよい。
【0056】
本実施の形態においても、測定装置100は、振動を検知した際に、上方に載置された消費財のケース190の重量を測定したり、測定結果を機器サーバ200Aに送信したりする。具体的には、振動が検知されていないときは、測定装置100は、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、MCUもスリープ状態となっている。そして、振動が検知されると、MCUを起動する。振動が収まって、振動がない状態で所定の時間が経過すると、MCUは、重量センサをONして、消費財の重量を測定して、通信部をONして、当該測定結果を機器サーバ200Aに送信する。その後、MCUは、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、自身もスリープ状態に移行する。
<第3の実施の形態>
【0057】
上記の実施の形態においては、測定装置100が、振動を検知するたびに、重量を測定して、当該重量を機器サーバ200Aに送信するものであった。しかしながら、重量は測定の度に送信しなくてもよい。
【0058】
たとえば、
図9に示すように、測定装置100のMPU110は、重量を測定した後で(ステップS114)、当該重量をメモリ120に蓄積しておく。そして、MPU110は、所定の回数以上の測定データが蓄積している場合に(ステップS116にてYESである場合)、通信部160を起動して、それまで蓄積された複数の測定データを、通信部160を介して、機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。
【0059】
あるいは、測定装置100のMPU110は、重量を測定した後で(ステップS114)、当該重量をメモリ120に蓄積しておく。そして、MPU110は、前回の送信から所定の期間、たとえば24時間など、が警戒している場合に(ステップS116にてYESである場合)、当該機関に蓄積された測定データを、通信部160を介して、機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。
【0060】
あるいは、測定装置100のMPU110は、重量を測定した後で(ステップS114)、当該重量をメモリ120に蓄積しておく。そして、MPU110は、メモリ220から前回送信した重量よりを読み出して、今回の重量が前回の送信した重量よりの所定の程度よりも減っている場合に(ステップS116にてYESである場合)、当該機関に蓄積された測定データを、通信部160を介して、機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。MPU110は、送信した重量もメモリ120に蓄積しておく。
【0061】
さらには、測定装置100のMPU110は、重量を測定した後でなくても、定期的に起動されることによって、上記のステップS116やステップS118の処理を実行してもよい。
<第4の実施の形態>
【0062】
上記の実施の形態においては、振動が検知されたときに、重量を測定するものであった。本実施の形態においては、
図10に示すように、消費財やケース190としての物体の検知の有無に基づいて消費財の重量を測定するものである。
【0063】
本実施の形態においては、測定装置100は、予め、物体すなわちケース190を検知しているときは、測定装置100は、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、MCUもスリープ状態となっている。そして、ケース190が測定装置100から離れると、MCUを起動する。再度ケースを検知した状態で所定の時間が経過すると、MCUは、重量センサをONして、消費財の重量を測定して、通信部をONして、当該測定結果を機器サーバ200Aに送信する。その後、MCUは、通信部をOFFして、重量センサもOFFして、自身もスリープ状態に移行する。
【0064】
より詳細には、本実施の形態においては、
図11に示すように、測定装置100は、近接センサ145を搭載する。近接センサ145は、たとえば、測定装置100の上面に物体が載置されていることを検知して、検知結果をMCU110に入力する。
【0065】
次に、
図10から
図12を参照しながら、測定装置100における制御処理について説明する。本実施の形態においては、MCU110が、ROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、下記の処理を実行する。
【0066】
まず、MCU110は、スリープ状態になっている(ステップS102)。
【0067】
近接センサ145が物体を検知しなくなると(ステップS204にてNOである場合)、MCU110が起動する(ステップS106)。
【0068】
MCU110は、物体があるか否かを検知する(ステップS208)。
【0069】
物体を検知した場合(ステップS208にてYESである場合)、タイマ150をスタートさせる(ステップS110)。
【0070】
MCU110は、物体がある状態(ステップS211にてYESである状態)で所定時間継続したか否かを判断する(ステップS112)。なお、物体がなくなると(ステップS211にてNOである場合)、MCU110は、ステップS108からの処理を繰り返す。
【0071】
物体がある状態が所定時間継続すると(ステップS112にてYESである場合)、MCU110は、重量センサ130を起動して、消費財の重量を測定する(ステップS114)。
【0072】
MCU110は、通信部160を起動して、測定した重量を機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。
【0073】
MCU110は、重量センサ130と、通信部160とをOFFして、自身はスリープ状態に移行する(ステップS120)。
【0074】
なお、振動センサ140と近接センサ145を利用してもよい。
図13を参照して、測定装置100における制御処理について説明する。本実施の形態においては、MCU110が、ROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、下記の処理を実行する。
【0075】
まず、MCU110は、スリープ状態になっている(ステップS102)。
【0076】
振動センサ140が振動を検知すると(ステップS104にてYESである場合)、MCU110が起動する(ステップS106)。
【0077】
MCU110は、物体があるか否かを検知する(ステップS208)。
【0078】
物体を検知した場合(ステップS208にてYESである場合)、タイマ150をスタートさせる(ステップS110)。
【0079】
MCU110は、振動がない状態(ステップS111にてNOである状態)かつ物体がある状態(ステップS211にてYESである状態)で所定時間継続したか否かを判断する(ステップS112)。なお、振動が検知されたり(ステップS111にてYESである場合)、物体が検知できなくなったりすると(ステップS211にてNOである場合)、MCU110は、ステップS108からの処理を繰り返す。
【0080】
振動がない状態かつ物体がある状態が所定時間継続すると(ステップS112にてYESである場合)、MCU110は、重量センサ130を起動して、消費財の重量を測定する(ステップS114)。
【0081】
MCU110は、通信部160を起動して、測定した重量を機器サーバ200Aに送信する(ステップS118)。
【0082】
MCU110は、重量センサ130と、通信部160とをOFFして、自身はスリープ状態に移行する(ステップS120)。
<第5の実施の形態>
【0083】
上記の実施の形態のネットワークシステム1の各装置の役割の一部または全部を他の装置が実行してもよい。たとえば、機器サーバ200Aの役割と販売サーバ200Bの役割が1つの装置で実現されてもよいし、逆に、機器サーバ200Aや販売サーバ200Bがクラウド上の複数の装置によって実現されてもよい。たとえば、販売サーバ200Bが、ECサイトのサーバや、販売会社のサーバや、運送会社のサーバなどによって実現されてもよい。
【0084】
また、機器サーバ200Aや販売サーバ200Bの役割の一部または全部を測定装置100がローカルで担ってもよい。あるいは、通信端末300が、測定装置100から、測定した重量を取得して、機器サーバ200Aや販売サーバ200Bの役割の一部または全部を通信端末300が担ってもよい。
<まとめ>
【0085】
上記の実施の形態においては、消費財の重量を測定するための重量センサと、振動を検知するための振動センサと、重量を送信するための通信部とを備える測定装置が提供される。振動センサによって振動が検知されたときに、重量センサによって消費財の重量を測定する。
【0086】
好ましくは、振動センサによって振動が検知された後、当該振動が収まってから所定時間が経過してから、重量センサによって消費財の重量を測定する。
【0087】
好ましくは、測定装置は、近接センサをさらに備える。振動センサによって振動が検知されて、かつ近接センサが物体を検知したときに、重量センサによって消費財の重量を測定する。
【0088】
好ましくは、測定装置は、消費財の容器が載置され、重量センサと振動センサとを内包する。
【0089】
好ましくは、測定装置は、消費財の重量を測定するたびに、測定した重量を通信部を介して管理装置に送信する。
【0090】
好ましくは、測定装置は、消費財の重量を所定の回数測定するたびに、または定期的に、測定した重量をまとめて通信部を介して管理装置に送信する。
【0091】
好ましくは、測定装置は、消費財の重量が所定の程度以上変化した場合に、測定した重量を通信部を介して管理装置に送信する。
【0092】
好ましくは、測定装置は、出力部をさらに備える。消費財の重量の変化量が少ない場合に、出力部が警告を出力する。
【0093】
上記の測定装置と、上記の管理装置としてのサーバを備えるネットワークシステムが提供される。サーバが、消費財の重量の変化が小さいと判断した場合に、測定装置に対応する通信端末に警告を通知する。
【0094】
上記の測定装置と、上記の管理装置としての通信端末を備えるネットワークシステムが提供される。通信端末が、消費財の重量の変化が小さいと判断した場合に警告を出力する。
【0095】
上記の実施の形態においては、消費財の重量を測定するための重量センサと、物体を検知するための近接センサと、重量を送信するための通信部とを備える測定装置が提供される。近接センサによって物体が検知されたときに、重量センサによって消費財の重量を測定する。
【0096】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0097】
1 :ネットワークシステム
100 :測定装置
120 :メモリ
130 :重量センサ
140 :振動センサ
145 :近接センサ
150 :タイマ
160 :通信部
170 :ライト
180 :スピーカ
190 :ケース
200 :サーバ
200A :機器サーバ
200B :販売サーバ
210 :CPU
220 :メモリ
221 :残量データ
240 :操作部
260 :通信インターフェイス
300 :通信端末
310 :CPU
320 :メモリ
330 :ディスプレイ
340 :操作部
350 :タッチパネル
360 :通信インターフェイス
370 :スピーカ
380 :マイク