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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083142
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20230608BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021197330
(22)【出願日】2021-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】520272710
【氏名又は名称】株式会社BluAge
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 拓輝
(72)【発明者】
【氏名】高山 綾太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術を改善する。
【解決手段】賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システム40と通信可能な情報処理装置10に、不動産の検索条件を取得すること、外部システム40が提供する検索ページに、検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信すること、及び検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、検索結果に含まれる各不動産の属性情報を検索結果ページから抽出することを実行させる、プログラム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な情報処理装置に、
不動産の検索条件を取得すること、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信すること、及び
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出すること
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
1回の検索要求に対する検索結果に含まれる不動産の数が所定の上限数を超えないように、前記検索条件に基づいて1つ以上の検索クエリを決定することを更に実行させる、プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、前記検索条件に合致する全ての不動産について属性情報が抽出されるまで、検索クエリを変えながら検索要求の送信及び属性情報の抽出を繰り返し実行させる、プログラム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、属性情報が抽出された各不動産を含む第1グループと、前記情報処理装置がアクセス可能なデータベースに属性情報が格納されている各不動産を含む第2グループとの比較に基づいて、前記データベースを更新することを更に実行させる、プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置は、前記第1グループ及び前記第2グループのうち前記第1グループにのみ含まれる各不動産の属性情報を、前記データベースに追加するように前記データベースを更新する、プログラム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置は、前記第1グループ及び前記第2グループのうち前記第2グループにのみ含まれる各不動産の属性情報を、前記データベースから削除するように前記データベースを更新する、プログラム。
【請求項7】
請求項4から6の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置は、前記第1グループ及び前記第2グループの両方に含まれる各不動産について、前記データベースに格納されている属性情報を抽出された属性情報で上書きするように前記データベースを更新する、プログラム。
【請求項8】
請求項4から7の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、抽出された第1不動産の第1属性情報と、前記データベースに格納されている第2不動産の第2属性情報との比較に基づいて、1つ以上の所定条件が満たされると判定された場合、前記第1不動産と前記第2不動産とが同一であると判定することを更に実行させる、プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記データベースに格納されている各不動産の属性情報は、不動産の所在地、建物名、及び築年を示す建物データを含み、
前記1つ以上の所定条件は、前記第1属性情報と前記第2属性情報との間で建物データに示される所在地が一致するという第1条件、又は、前記第1属性情報と前記第2属性情報との間で建物データに示される所在地が部分一致し、建物名が一致又は部分一致し、且つ築年が一致するという第2条件を含む、プログラム。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のプログラムであって、
前記データベースに格納されている各不動産の属性情報は、不動産の間取り及び専有面積を示す部屋モデルデータを含み、
前記1つ以上の所定条件は、前記第1属性情報と前記第2属性情報との間で部屋モデルデータに示される間取り及び専有面積が一致するという第3条件を含む、プログラム。
【請求項11】
請求項8から10の何れか一項に記載のプログラムであって、
前記データベースに格納されている各不動産の属性情報は、不動産の部屋番号、賃料若しくは販売価格、及び階数を示す部屋データを含み、
前記1つ以上の所定条件は、前記第1属性情報と前記第2属性情報との間で部屋データに示される部屋番号が一致するという第4条件、又は、前記第1属性情報と前記第2属性情報との間で部屋データに示される賃料若しくは販売価格及び階数が一致するという第5条件を含む、プログラム。
【請求項12】
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な通信部と、制御部と、を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
不動産の検索条件を取得し、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信し、
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出する、情報処理装置。
【請求項13】
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な情報処理装置が実行する方法であって、
不動産の検索条件を取得すること、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信すること、及び
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出すること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば集合住宅の部屋又は一軒家等、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術が知られている。典型的には、不動産の仲介事業者は、所定の申請を経てアクセス可能となる基幹データベースから不動産の情報を取得して顧客に提示し、当該不動産の賃貸借契約又は売買契約を仲介する。例えば特許文献1には、物件データベースから検索した物件情報を、当該物件情報に応じたレイアウトパターンで印刷するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-187916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術には改善の余地があった。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な情報処理装置に、
不動産の検索条件を取得すること、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信すること、及び
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出することを実行させる。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な通信部と、制御部と、を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
不動産の検索条件を取得し、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信し、
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る方法は、
賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な外部システムと通信可能な情報処理装置が実行する方法であって、
不動産の検索条件を取得すること、
前記外部システムが提供する検索ページに、前記検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信すること、及び
前記検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、前記検索結果に含まれる各不動産の属性情報を前記検索結果ページから抽出することを含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2】情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】マスタDBに格納される不動産の属性情報の例を示す図である。
図4】端末装置の概略構成を示すブロック図である。
図5】情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について説明する。
【0012】
(実施形態の概要)
図1を参照して、本開示の実施形態に係るシステム1の概要について説明する。システム1は、情報処理装置10と、マスタデータベース(DB)20と、端末装置30と、を備える。システム1は、例えば、事業者が顧客を賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産(例えば、集合住宅の部屋、又は一軒家等)の仲介業者に送客する送客ビジネスに適用可能である。
【0013】
一例において、情報処理装置10を使用する事業者は、賃貸借契約又は売買契約の対象となる多数の不動産の情報をマスタDB20に格納する。情報処理装置10は、例えばPC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン、又はサーバ等の任意のコンピュータである。マスタDB20は、情報処理装置10を使用する事業者によって登録された不動産の情報を格納するデータベースである。マスタDB20は、例えばクラウド環境又はオンプレミス環境に設置されたサーバ等のコンピュータに設けられるが、情報処理装置10に設けられてもよい。情報処理装置10を使用する事業者の顧客は、端末装置30を用いて、マスタDB20に登録された不動産を検索する。端末装置30は、例えばPC、タブレット端末、又はスマートフォン等の任意のコンピュータである。そして、情報処理装置10を使用する事業者は、不動産に関する顧客からの要求に応じて、当該事業者と予め契約している複数の仲介業者のうち当該不動産を仲介可能な業者に対して当該顧客を送客する。
【0014】
ところで、図1に示す外部システム40は、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産を検索可能な、従来存在しているシステムである。外部システム40は、登録された不動産の情報を格納する基幹データベース(DB)41を備える。典型的には、不動産の管理会社が、当該不動産の所有者からの要求に応じて、外部システム40の基幹DB41に当該不動産の情報を格納する。そして管理会社は、当該不動産の賃貸借契約又は売買契約が締結されると、当該不動産の情報を基幹DB41から削除する。このため、外部システム40の基幹DB41に格納されている不動産の情報は時々刻々と更新され得る。
【0015】
一方、外部システム40を利用して不動産の情報を取得したいと考える業者は、例えば所定の申請を経て、外部システム40を利用するためのユーザアカウントを取得可能である。ユーザアカウントを取得した業者は、外部システム40が提供する検索webページ(以下、webページを単に「ページ」ともいう。)にwebブラウザを介してアクセスし、基幹DB41に登録されている不動産を検索可能である。そして当該業者は、検索結果に含まれる各不動産の情報を検索結果ページから確認可能である。従来、外部システム40を利用した不動産の検索は、業者の手作業で行われている。
【0016】
本実施形態において、情報処理装置10を使用する事業者は、外部システム40のユーザアカウントを取得しているものとする。当該事業者は、外部システム40から取得した不動産の情報をマスタDB20に格納することによって、当該情報を顧客に提示し得る。
【0017】
ここで、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。情報処理装置10は、不動産の検索条件を取得する。情報処理装置10は、外部システム40が提供する検索ページに、当該検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信する。そして、情報処理装置10は、検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、当該検索結果に含まれる各不動産の属性情報を当該検索結果ページから抽出する。
【0018】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10によれば、検索条件に基づく検索クエリの入力、及び、検索結果に含まれる各不動産の属性情報の抽出が自動的に実行される。したがって、外部システム40を利用した不動産の検索及び情報の取得に要する時間及び事業者の負担が低減される点で、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術が改善される。また、検索に要する時間及び負担が低減することにより、外部システム40から高頻度に不動産の情報を取得可能となる点で、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術が改善される。上述のように、外部システム40の基幹DB41に格納されている不動産の情報は時々刻々と更新され得るので、外部システム40から高頻度に不動産の情報を取得することによって、事業者は信頼性の高い情報を顧客に提示することができる。
【0019】
次に、システム1の各構成について詳細に説明する。
【0020】
(情報処理装置の構成)
図2に示すように、情報処理装置10は、通信部11と、出力部12と、入力部13と、記憶部14と、制御部15と、を備える。
【0021】
通信部11は、マスタDB20及びネットワーク50のそれぞれに接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格、有線LAN(Local Area Network)規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。
【0022】
出力部12は、情報を出力する1つ以上の出力装置を含む。当該出力装置は、例えば情報を映像で出力するディスプレイ、又は情報を音声で出力するスピーカ等であるが、これらに限られない。或いは、出力部12は、外部の出力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0023】
入力部13は、操作者による操作を受け付ける1つ以上の入力装置を含む。当該入力装置は、例えば物理キー、静電容量キー、静電容量パネル、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又は音声入力を受け付けるマイクロフォン等であるが、これらに限られない。或いは、入力部13は、外部の入力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0024】
記憶部14は、1つ以上のメモリを含む。本実施形態において「メモリ」は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部14に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部14は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、システムプログラム及びアプリケーションプログラム等を記憶してもよい。本実施形態において記憶部14は、webブラウザのアプリケーションプログラムを記憶する。情報処理装置10は、外部システム40が提供する検索ページをwebブラウザ経由で利用して、外部システム40の基幹DB41に登録された不動産を検索可能である。
【0025】
制御部15は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるがこれらに限られない。プログラマブル回路は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)であるがこれに限られない。専用回路は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)であるがこれに限られない。制御部15は、情報処理装置10全体の動作を制御する。例えば、制御部15は、記憶部14に記憶されたアプリケーションプログラムを実行可能である。
【0026】
(マスタDBの構成)
マスタDB20は、登録された各不動産の属性情報を格納する。例えば図3に示すように、マスタDB20は、不動産毎に不動産IDと、建物データ、部屋モデルデータ、及び部屋データを含む属性情報と、を格納する。
【0027】
不動産IDは、マスタDB20内で不動産を一意に識別可能な識別情報である。マスタDB20に登録された不動産毎に異なる不動産IDが割り当てられる。建物データは、不動産の所在地、建物名、及び築年を示すデータである。部屋モデルデータは、不動産の間取り及び専有面積を示すデータである。そして部屋データは、不動産の部屋番号、賃料若しくは販売価格、及び階数を示すデータである。
【0028】
しかしながら、マスタDB20に格納される不動産の属性情報は、上述した具体例に限られず、例えば不動産を仲介可能な仲介業者を示すデータ等、不動産に関する任意のデータを更に含んでもよい。
【0029】
(端末装置の構成)
図4に示すように、端末装置30は、通信部31と、出力部32と、入力部33と、記憶部34と、制御部35と、を備える。
【0030】
通信部31は、ネットワーク50に接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば移動体通信規格、有線LAN規格、又は無線LAN規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。
【0031】
出力部32は、情報を出力する1つ以上の出力装置を含む。当該出力装置は、例えば情報を映像で出力するディスプレイ、又は情報を音声で出力するスピーカ等であるが、これらに限られない。或いは、出力部32は、外部の出力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0032】
入力部33は、操作者による操作を受け付ける1つ以上の入力装置を含む。当該入力装置は、例えば物理キー、静電容量キー、静電容量パネル、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又は音声入力を受け付けるマイクロフォン等であるが、これらに限られない。或いは、入力部33は、外部の入力装置を接続するためのインタフェースを含んでもよい。
【0033】
記憶部34は、1つ以上のメモリを含む。記憶部34に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部34は、端末装置30の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部34は、システムプログラム及びアプリケーションプログラム等を記憶してもよい。本実施形態において記憶部34は、情報処理装置10を使用する事業者が提供する不動産検索ツールのアプリケーションプログラム、又はwebブラウザのアプリケーションプログラムを記憶する。端末装置30は、当該不動産検索ツールを利用して、又は、情報処理装置10を使用する事業者が提供する不動産検索ページをwebブラウザ経由で利用して、マスタDB20に登録された不動産を検索可能である。
【0034】
制御部35は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のプログラマブル回路、1つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。制御部35は、端末装置30全体の動作を制御する。例えば、制御部35は、記憶部34に記憶されたアプリケーションプログラムを実行可能である。
【0035】
(情報処理装置の動作フロー)
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の動作について説明する。本実施形態では、当該動作は、情報処理装置10にインストールされたwebブラウザの拡張機能(例えば、プライグイン又はアドオン等)に係るプログラムによって実現される。当該プログラムは、例えばHTML又はJavaScript(登録商標)等で記述されるが、これらに限られず任意の言語で記述されてもよい。また、当該動作は、例えば周期的に繰り返し実行されてもよい。
【0036】
ステップS100:情報処理装置10の制御部15は、不動産の検索条件を取得する。
【0037】
具体的には、制御部15は、入力部13を介して事業者が入力した検索条件を取得する。ここで検索条件とは、事業者が情報を収集したいと考える不動産の任意の条件である。例えば、検索条件は、地理的エリア、建物名、築年、間取り、専有面積、賃料若しくは販売価格、及び階数のうち少なくとも一つの項目を含むが、これらに限られず、例えば設備又は契約態様等の項目を含んでもよい。
【0038】
ステップS101:制御部15は、ステップS100の検索条件に基づいて、1つ以上の検索クエリを自動的に決定する。
【0039】
検索クエリは、外部システム40が提供する検索ページを利用して不動産を検索するためのクエリである。具体的には、制御部15は、検索条件に含まれる各項目をそのまま検索クエリとして決定してもよく、或いは検索ページに適合するように検索条件を変換することによって検索クエリを決定してもよい。
【0040】
後述するように、検索ページに入力された検索クエリは、不動産の検索要求として情報処理装置10から外部システム40へ送信される。ここで、外部システム40の仕様によっては、1回の検索要求に対する検索結果に含まれる不動産の数(すなわち、検索ヒット数)が所定の上限数を超える場合、検索結果を示す検索結果ページに遷移せず、再検索を要求される場合がある。
【0041】
これに対して、制御部15は、1回の検索要求に対する検索結果に含まれる不動産の数が当該上限数を超えないように、ステップS100の検索条件に基づいて1つ以上の検索クエリを決定してもよい。具体的には、制御部15は、ステップS100の検索条件を分析して、当該検索条件に合致する不動産を、1回ではなく複数回の検索要求に分割して検索するように、各回の検索要求に対応する1つ以上の検索クエリを決定する。各回の検索要求に対応する検索クエリの決定には、例えば、検索条件に含まれる2つの項目がOR条件となっている場合に当該2つの項目を分割する手法、数値範囲を指定する項目が検索条件に含まれる場合に当該数値範囲を分割する手法、及び、検索条件に含まれていない項目を追加する手法等が採用されるが、これらに限られず任意の手法が採用可能である。なお、外部システム40を利用した不動産の検索では、入力する検索クエリの内容及び組み合わせによって検索ヒット数がどの程度になるか、経験則から予測可能である。制御部15は、各回の検索要求に対する検索ヒット数が上限数を下回ると予測される範囲で、各回の検索要求に対応する1つ以上の検索クエリを決定する。
【0042】
ステップS102:制御部15は、不動産の検索要求を自動的に送信する。
【0043】
具体的には、制御部15は、外部システム40が提供する検索ページにアクセスする。制御部15は、ステップS101で決定された各検索クエリを検索ページに自動的に入力し、例えば検索ページに設けられた検索開始ボタンを自動的に操作して、外部システム40へ検索要求を送信する。検索要求は、検索ページに入力された各検索クエリ(すなわち、ステップS101で決定された1つ以上の検索クエリ)を含む。一方、検索要求を受信した外部システム40は、当該検索要求に含まれる1つ以上の検索クエリに基づいて基幹DB41から不動産の情報を検索し、検索結果を示す検索結果ページへのリダイレクト要求を情報処理装置10へ送信する。
【0044】
ステップS103:制御部15は、ステップS102の検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、当該検索結果に含まれる各不動産の属性情報を当該検索結果ページから自動的に抽出する。
【0045】
具体的には、制御部15は、検索結果ページのソースコードから属性情報を抽出してもよく、webブラウザに表示されている検索結果ページから属性情報を抽出してもよい。ここで、外部システム40の仕様によっては、検索結果が複数の検索結果ページに分けて提示される場合がある。かかる場合、制御部15は、各検索結果ページに順次アクセスして、各検索結果ページから属性情報を抽出してもよい。
【0046】
なお上述したように、外部システム40の基幹DB41への情報の格納は、情報処理装置10を使用する事業者ではなく、例えば不動産の管理会社等によって行われる。このため、基幹DB41に格納されている不動産の情報は、上述した属性情報(具体的には、不動産の所在地、建物名、築年、間取り、専有面積、部屋番号、賃料若しくは販売価格、及び階数等)の一部が不足している場合がある。かかる場合、検索結果に含まれる各不動産の属性情報の少なくとも一部(すなわち、属性情報のうち不足部分を除く情報)が、制御部15によって検索結果ページから抽出される。また、基幹DB41に格納されている不動産の情報は、例えば不動産の所在地又は建物名について表記ゆれを含む場合がある。かかる場合、検索結果に含まれる各不動産の、表記ゆれを含む属性情報が、制御部15によって検索結果ページから抽出される。
【0047】
ステップS104:制御部15は、ステップS100の検索条件に合致する全ての不動産について属性情報を抽出したか否かを判定する。全ての不動産について属性情報を抽出したと判定された場合(ステップS104-Yes)、プロセスはステップS105に進む。一方、全ての不動産について属性情報を抽出していないと判定された場合(ステップS104-No)、プロセスはステップS101に戻る。
【0048】
具体的には、ステップS101において上述したように、検索条件に合致する不動産を複数回の検索要求に分割して検索する場合、制御部15は、検索条件に合致する全ての不動産について属性情報が抽出されるまで、検索クエリを変えながら検索要求の送信及び属性情報の抽出(すなわち、ステップS101~S103)を繰り返し実行する。
【0049】
ステップS105:ステップS104で全ての不動産について属性情報を抽出したと判定された場合(ステップS104-Yes)、制御部15は、検索結果ページから抽出された各不動産(以下、「第1不動産」ともいう。)の属性情報(以下、「第1属性情報」ともいう。)と、マスタDB20に格納されている各不動産(以下、「第2不動産」ともいう。)の属性情報(以下、「第2属性情報」ともいう。)との比較に基づいて、第1不動産と第2不動産との同一性を判定する。
【0050】
具体的には、制御部15は、第1不動産の第1属性情報と第2不動産の第2属性情報の比較に基づいて、1つ以上の所定条件が満たされると判定された場合、当該第1不動産と当該第2不動産とが同一であると判定する。
【0051】
ここで、1つ以上の所定条件は、第1属性情報と第2属性情報との間で建物データに示される所在地が一致するという第1条件、又は、第1属性情報と第2属性情報との間で建物データに示される所在地が部分一致し、建物名が一致又は部分一致し、且つ築年が一致するという第2条件を含んでもよい。ここで制御部15は、まず第1条件が満たされるか否かを判定し、第1条件が満たされないと判定されると、続いて第2条件が満たされるか否かを判定してもよい。
【0052】
第1不動産及び第2不動産の所在地が一致することは、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在する可能性が高いことを示唆している。このため、制御部15は、第1条件が満たされる(すなわち、第1不動産及び第2不動産の所在地が一致する)と判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在すると判定する。
【0053】
また、第1属性情報(すなわち、検索結果ページから抽出された属性情報)は上述のように表記ゆれを含み得るため、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在していても、第1属性情報と第2属性情報とで所在地及び建物名が完全には一致せず、部分一致に留まる場合がある。一方、不動産に係る建物の築年は客観的に定められた数値であるため、所在地及び建物名と比較して表記ゆれが含まれる可能性が低い。したがって、第1不動産及び第2不動産の所在地が部分一致し、建物名が一致又は部分一致し、且つ築年が一致することは、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在する可能性があることを示唆している。このため、制御部15は、第1条件が満たされない場合であっても、第2条件が満たされる(すなわち、第1属性情報と第2属性情報との間で建物データに示される所在地が部分一致し、建物名が一致又は部分一致し、且つ築年が一致する)と判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在すると判定する。
【0054】
また、1つ以上の所定条件は、第1属性情報と第2属性情報との間で部屋モデルデータに示される間取り及び専有面積が一致するという第3条件を含んでもよい。第1不動産及び第2不動産の間取り及び専有面積が一致することは、第1不動産と第2不動産とが同一の屋内空間(以下、「部屋モデル」ともいう。)を有する可能性が高いことを示唆している。このため、制御部15は、第3条件が満たされる(すなわち、第1属性情報と第2属性情報との間で間取り及び専有面積が一致する)と判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋モデルを有すると判定する。
【0055】
また、1つ以上の所定条件は、第1属性情報と第2属性情報との間で部屋データに示される部屋番号が一致するという第4条件、又は、第1属性情報と第2属性情報との間で部屋データに示される賃料若しくは販売価格及び階数が一致するという第5条件を含んでもよい。ここで制御部15は、まず第4条件が満たされるか否かを判定し、第4条件が満たされないと判定されると、続いて第5条件が満たされるか否かを判定してもよい。
【0056】
第1不動産及び第2不動産の部屋番号が一致することは、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋である可能性が高いことを示唆している。このため、制御部15は、第4条件が満たされる(すなわち、第1属性情報と第2属性情報との間で部屋番号が一致する)と判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋であると判定する。
【0057】
また、第1属性情報(すなわち、検索結果ページから抽出された属性情報)は上述のように一部が不足している場合があるため、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋であっても、第1属性情報に部屋番号が含まれておらず部屋番号の比較ができない場合がある。一方、第1不動産及び第2不動産の賃料若しくは販売価格及び階数が一致することは、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋である可能性があることを示唆している。このため、制御部15は、第4条件が満たされない場合であっても、第5条件が満たされる(すなわち、第1属性情報と第2属性情報との間で賃料若しくは販売価格及び階数が一致する)と判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一の部屋であると判定する。
【0058】
本実施形態では、1つ以上の所定条件は、上述した第1条件若しくは第2条件と、第3条件と、第4条件若しくは第5条件と、を含む。制御部15は、第1不動産と第2不動産とが同一の建物に存在し、同一の部屋モデルを有し、且つ同一の部屋であると判定された場合、第1不動産と第2不動産とが同一であると判定し、その他の場合、第1不動産と第2不動産とが同一ではないと判定する。かかる構成によれば、例えば検索結果ページから抽出される属性情報の一部が不足している場合であっても、第1不動産と第2不動産との同一性を高精度に判定可能である。なお制御部15は、検索結果ページから抽出された各第1不動産について上述した同一性の判定を行う。
【0059】
ステップS106:そして制御部15は、マスタDB20を更新する。その後、プロセスは終了する。
【0060】
具体的には、制御部15は、ステップS105の判定結果に基づいて、検索結果ページから属性情報が抽出された各不動産を含む第1グループと、マスタDB20に属性情報が格納されている各不動産を含む第2グループと、を設定する。ここで、ステップS105で同一であると判定された不動産は、第1グループ及び第2グループの両方に含まれる。そして制御部15は、第1グループと第2グループとの比較に基づいて、マスタDB20を更新する。
【0061】
例えば、第1グループにのみ含まれる各不動産は、検索結果ページから属性情報が抽出された、マスタDB20には未登録の不動産である。制御部15は、第1グループにのみ含まれる各不動産の属性情報を、例えば新着の不動産の属性情報として、マスタDB20に追加する。また、第2グループにのみ含まれる各不動産は、検索結果ページから属性情報が抽出されなかった、マスタDB20に登録済みの不動産である。制御部15は、第2グループにのみ含まれる各不動産の属性情報を、例えば募集終了した不動産の属性情報として、マスタDB20から削除する。また、第1グループ及び第2グループの両方に含まれる各不動産は、検索結果ページから属性情報が抽出された、マスタDB20に登録済みの不動産である。制御部15は、第1グループ及び第2グループの両方に含まれる各不動産について、例えば募集継続中の不動産として、マスタDB20に格納されている属性情報を、検索結果ページから抽出された属性情報で上書きする。
【0062】
以上述べたように、本実施形態に係る情報処理装置10は、外部システム40が提供する検索ページに、当該検索条件に基づいて決定される1つ以上の検索クエリを入力して、不動産の検索要求を送信する。そして、情報処理装置10は、検索要求に対する検索結果を示す検索結果ページに遷移すると、当該検索結果に含まれる各不動産の属性情報を当該検索結果ページから抽出する。
【0063】
かかる構成によれば、検索条件に基づく検索クエリの入力、及び、検索結果に含まれる各不動産の属性情報の抽出が自動的に実行される。したがって、外部システム40を利用した不動産の検索及び情報の取得に要する時間及び事業者の負担が低減される点、及び、検索に要する時間及び負担が低減することによって外部システム40から高頻度に不動産の情報を取得可能となる点で、賃貸借契約又は売買契約の対象となる不動産の情報を取得する技術が改善される。
【0064】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0065】
例えば、上述した実施形態において、情報処理装置10の構成及び動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータに分散させた実施形態も可能である。
【0066】
また、上述した実施形態において、マスタDB20に格納される各不動産の属性情報が、建物データ、部屋モデルデータ、及び部屋データの3つのデータを含む例について説明した。しかしながら、マスタDB20に格納される各不動産の属性情報が、当該3つのデータのうち1つ又は2つを含む実施形態も可能である。
【0067】
また、上述した実施形態において、情報処理装置10が、外部システム40が提供する検索ページにwebブラウザを介してアクセスする構成について説明した。しかしながら、情報処理装置10が、webブラウザではなく、例えば外部システム40に専用のアプリケーションプログラム上で、上述した検索ページに相当する検索画面を表示し、当該検索画面に検索クエリを入力して検索要求を送信し、上述した検索結果ページに相当する検索結果画面を表示する実施形態も可能である。
【0068】
また、例えば汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る情報処理装置10として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る情報処理装置10の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用のコンピュータのメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 システム
10 情報処理装置
11 通信部
12 出力部
13 入力部
14 記憶部
15 制御部
20 マスタデータベース(DB)
30 端末装置
31 通信部
32 出力部
33 入力部
34 記憶部
35 制御部
40 外部システム
41 基幹データベース(DB)
50 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5