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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083184
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】浮袋付防水電子タブレットスタンド
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20230608BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20230608BHJP
   A47B 23/00 20060101ALI20230608BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20230608BHJP
【FI】
H04M1/02 C
A47K3/00 Z
A47B23/00 E
A47B23/00 A
G06F1/16 312G
G06F1/16 313C
G06F1/16 313D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021208729
(22)【出願日】2021-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】516198695
【氏名又は名称】ジェコル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅之
【テーマコード(参考)】
2D005
3B053
5K023
【Fターム(参考)】
2D005FA00
3B053TA00
3B053TA01
3B053TB00
5K023AA07
5K023BB25
5K023EE19
5K023KK04
5K023MM03
5K023MM25
5K023PP12
5K023QQ05
(57)【要約】
【課題】浴室内などで電子タブレットや電子書籍、スマートフォンなどのスマートデバイスを濡らさず、また浴槽のお湯に浮かべても端末温度を上げることなく快適な角度で操作、視聴が可能な防水浮袋付防水電子タブレットスタンドを提供する。
【解決手段】少なくとも一端に開封密封可能な開口部(2)が備わった防水袋(1)と、防水袋用台座(3)と、浮袋状体(4)で構成した。このため浴室内などにおいて防水袋に収容されたスマートデバイスが水濡れすることなく動画を視聴したり、防水袋を介してスマートデバイスの操作を行える。また防水袋用台座によって防水袋を自立させることによって視聴や操作に快適な角度で固定でき、また浮袋状体の上に防水袋用台座をセットすることで防水袋や防水袋に収容されたスマートデバイスが直接風呂の湯面に近接しないため、端末温度の上昇を防ぐことができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一端に開封密封可能な開口部(a)が備わった防水袋(1)と、防水袋用台座(3)と、浮袋状体(4)からなる浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【請求項2】
請求項1に記載の浮袋付防水スマートフォンスタンドにおいて、前記防水袋(1)と前記防水袋用台座(3)が一体形成された浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【請求項3】
前記請求項1に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋(1)の少なくとも一側面と前記防水袋用台座(3)の少なくとも一側面に、双方を脱着可能に係止できる係止体(b)が設けられた浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【請求項4】
前記請求項1または請求項2に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)の下部と前記浮袋状体(4)の上部に、双方を脱着可能に係止できる係止体(c)が設けられた浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【請求項5】
前記請求項1または請求項2または請求項3に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)の下端部の少なくとも一部が差し込み形状(d)になっており、前記浮袋状体(4)の上部に差し込み受け部(e)が設けられた浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【請求項6】
前記請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)が折り畳み式となっている浮袋付防水電子タブレットスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タブレットや電子書籍、スマートフォンなどのスマートデバイスを立て掛けて操作、視聴する電子タブレットスタンドに関し、特に、浴室内などでスマートデバイスの水濡れを防止し、また端末温度を上げることなく快適な角度で操作、視聴が可能な防水浮袋付防水電子タブレットスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
入浴時に読書するニーズは昔からあったが、電子タブレットやスマートフォンが普及するに伴い、アナログ書籍ではなくデジタル書籍端末やスマートフォン、画面の大きな電子タブレットなどのスマートデバイスで読書する読書家が増えている。
【0003】
また入浴時のリラックスした時間にスマートデバイスを利用したいという需要は多く、デバイスメーカーでは防水機能の付いた端末を開発するなどしてニーズに応えている。
【0004】
しかし、すべてのスマートデバイスに防水機能が備えられているわけではなく、風呂や水場で使用するために、例えば特許文献1に示すようなスマートフォン用の防水ケースが提案されている。この提案では開口を閉塞可能なチャックファスナーが付いた袋体にスマートフォンを入れることで防水性が保たれ、気体が充填された浮体によって水面上に浮かべることができるものである。
【0005】
また浴室で用いる書見台として特許文献2に示すような書見台が提案されており、気密性袋状体に空気を圧入して立体を形成させ、本やスマートフォンなどを立て掛けて、浴室内や浴槽のお湯の上に浮かべながら利用することができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3187455号
【特許文献2】特許第6470883号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に示すスマートフォン用の防水ケースでは、風呂で使用した場合、袋体に直接41℃程度のお湯が近接することで、デバイス温度が上昇する恐れがあり、デバイスの故障や不具合を招く恐れがある。また、この状態で水面に浮かべたとしても、デバイスの画面は真上を向いており、そのまま操作や視聴するには本品を顔の下に浮かべ、真下を見下ろすようにしないといけないため、姿勢が悪くなってしまい、快適に利用するには片手や両手で本品を持つ必要があり、手が疲れたり冷たくなったりする。
【0008】
また特許文献2に示す浴室用の書見台は、提案物品自体の防水性は保たれているものの、使用する本やスマートフォンを防水させる機能は備わっておらず、別にパウチ袋など防水袋を用意して本やスマートフォンを入れた上で使用しないと、水滴がかかった場合は容易に濡れてしまうし、もし立て掛けた本やスマートフォンが万が一何かの拍子で倒れた場合には浴槽内に落下してしまい、本のページはシワシワになり、スマートフォンは全損する恐れがある。
【0009】
そこで本発明は、浴室内などで電子タブレットや電子書籍、スマートフォンなどのスマートデバイスを濡らさず、また浴槽のお湯に浮かべても端末温度を上げることなく快適な角度で操作、視聴が可能な防水浮袋付防水電子タブレットスタンドを提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドは、少なくとも一端に開封密封可能な開口部(a)が備わった防水袋(1)と、防水袋用台座(3)と、浮袋状体(4)からなることを特徴とする。
【0011】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の浮袋付防水スマートフォンスタンドにおいて、前記防水袋(1)と前記防水袋用台座(3)が一体形成されたことを特徴とする。
【0012】
また請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋(1)の少なくとも一側面と前記防水袋用台座(3)の少なくとも一側面に、双方を脱着可能に係止できる係止体(b)が設けられたことを特徴とする。
【0013】
また請求項4に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)の下部と前記浮袋状体(4)の上部に、双方を脱着可能に係止できる係止体(c)が設けられたことを特徴とする。
【0014】
また請求項5に記載の発明は、前記請求項1または請求項2または請求項3に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)の下端部の少なくとも一部が差し込み形状(d)になっており、前記浮袋状体(4)の上部に差し込み受け部(e)が設けられたことを特徴とする。
【0015】
また請求項6に記載の発明は、前記請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5に記載の浮袋付防水電子タブレットスタンドにおいて、前記防水袋用台座(3)が折り畳み式となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明は、少なくとも一端に開封密封可能な開口部(a)が備わった防水袋(1)によってスマートデバイスへの水濡れを防ぐとともに、防水袋用台座(3)によってスマートデバイスを入れた防水袋(1)を快適な角度で直立自立させ、防水袋を介して操作、視聴が可能となる。さらに防水袋(1)を立て掛けた防水袋用台座(3)を浮袋状体(4)の上に置き、その浮袋状体(4)を湯面に浮かせることで、スマートデバイスを収容した防水袋(1)が直接風呂の湯面に近接せず、端末温度の上昇を防ぐことができる。
【0017】
請求項2に係る発明では防水袋(1)と防水袋用台座(3)が一体形成されるので、部材構成が少なくて済み組立方法が簡便となる。
【0018】
請求項3に係る発明では防水袋(1)の少なくとも一側面と防水袋用台座(3)の少なくとも一側面に、双方を脱着可能に係止できる係止体(b)が設けられるため、防水袋(1)を防水袋用台座(3)に立て掛けるのみならず任意に係止固定でき、防水袋(1)の湯面への落下を防ぐことができる。
【0019】
請求項4に係る発明では防水袋用台座(3)の下部と浮袋状体(4)の上部に、双方を脱着可能に係止できる係止体(c)を設けるので、防水袋用台座(3)と浮袋状体(4)が任意に係止固定でき、防水袋(1)の湯面への落下を防ぐことができる。
【0020】
請求項5に係る発明では防水袋用台座(3)の下端部の少なくとも一部が差し込み形状(d)になっており、浮袋状体(4)の上部に差し込み受け部(e)が設けるので、防水袋用台座(3)と浮袋状体(4)の係止固定を簡便に行うことができる。
【0021】
請求項6に係る発明では前記防水袋用台座(3)が折り畳み式となっており、コンパクトに運搬・保管が可能である。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例1を示すスマートデバイスをセットした際の斜視図である。
図2】本発明の実施例1を示す背面から見た斜視図である。
図3】本発明の実施例1においてスマートデバイスをセットする段階の説明図である。
図4】本発明の実施例1を示す部品構成図である。
図5】本発明の実施例2を示すスマートデバイスをセットした際の斜視図である。
図6】本発明の実施例2を示す部品構成図である。
図7】本発明の実施例2において折り畳み式時の防水袋用台座を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
なお、実施形態は以下の形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得るものであれば他の態様も可能である。
【実施例0025】
図1は本発明の実施例1を示す斜視図、図2は本発明の実施例を示す後方から見た斜視図で、折り返した上端に開封密封可能な開口部(a)が形成された防水袋(1)には電子タブレットなどのスマートデバイスを収容する。防水袋(1)には一体になった防水袋用台座(3)が備わっているが、防水袋用台座(3)は上方で折り曲げられ二股に分かれ、防水袋(1)側の前方下部方向と後方下部方向に延びて、下端部は差し込み形状(d)になっている。空気栓(10)から空気を入れて水に浮かすことが可能な浮袋状体(4)には2箇所の差し込み受け部(e)が設けられ、ここへ二股に分かれた防水袋用台座(3)下端部の差し込み形状(d)を差し込んで固定することで、浴槽内のお湯に浮かべながら防水袋(1)を介してスマートデバイスの操作、視聴をすることが可能である。
【0026】
本発明において重要なポイントは、スマートデバイスの収容された防水袋(1)が防水袋用台座(3)によって自立しており角度が見やすいこと、またその防水袋(1)が直接お湯に触れず浮袋状体(4)を介しているため端末温度の上昇を防げるという点である。
【0027】
実施例1や実施例2において防水袋(1)は収容を介して視聴するスマートデバイスが見やすい透明の薄手の軟質塩化ビニールやオレフィンなどが好適であるが、防水袋用台座(3)部分についてはスマートデバイスの重量に耐えうる必要があるため、剛性があり耐水性のあるプラスチック板などで成型するか厚紙などを薄手の軟質塩化ビニールやオレフィンに内包して成形する方法が考えられる。
【0028】
実施例1では防水袋用台座(3)を側面から見るとハの字に構成され、折り畳み可能にするため側面は開口されているが、防水袋用台座(3)の剛性を上げるため、側面も密閉させるような形状も好適であり、その構造は如何なるものであってもよい。
【0029】
浮袋状体(4)は密閉溶着加工が必要となるため、海水浴などに利用される浮袋と同様の薄手の軟質塩化ビニールやオレフィンなどの材質が好適である。
【0030】
浴槽内のお湯に浮かべて使用する際、万が一何かの拍子で本品が倒れた場合に備え、開口部(a)には密封効果のあるファスナー部材を使用することで、防水袋(1)に収容されたスマートデバイスを水濡れから防護できるが、さらにファスナー部材の密封力を高めるため、本実施例では上端のファスナー部材を設けた開口部(a)が折り返されて後ろ側に仮係止されている。この仮係止は面ファスナーでも、ホックでも良く、または別の方法でも良い。
【0031】
浮袋状体(4)の2箇所の差し込み受け部(e)は上方に開口しているが、下方には底面が設けられており、浮袋状体(4)の側面部分と溶着されているため、舟のような構造となっており、防水袋用台座(3)の下端部の差し込み形状(d)を支えつつ、さらに差し込み受け部(e)内にお湯が浸水することを防止し、防水袋(1)や防水袋用台座(3)が沈む心配もない。
【0032】
図3は本発明の実施例1においてスマートデバイスをセットする段階の説明図である。使用する手順としてはファスナー部材を使用した開口部(a)を開封し、次に防水袋(1)内部にスマートデバイスを収容し、次にファスナー部材を密封し、次に上端のファスナー部材の部分を後方に折り返して仮係止する。また前後して浮袋状体(4)の空気栓(10)から空気を注入し、防水袋用台座(3)から延びる二股に分かれた下端部の差し込み形状(d)を、空気を入れて水に浮かすことが可能な状態となった浮袋状体(4)の差し込み受け部(e)に差し込んで固定して使用する。
【0033】
図4は本発明の実施例1において防水袋(1)と防水袋(1)と一体になった防水袋用台座(3)を取り外した状態の説明図である。
【実施例0034】
図5は本発明の実施例2の斜視図である。実施例2は実施例1と異なり、防水袋用台座(3)の代わりに折り畳み式防水袋用台座(20)を備えている。また防水袋(1)と折り畳み式防水袋用台座(20)は別体となっており、折り畳み式防水袋用台座(20)側には凸状の突起が、防水袋(1)側の折り込んだ開口部(a)付近には上下が開口している帯状部が設けられており、帯状部に凸状の突起を挿入することで、折り畳み式防水袋用台座(20)と防水袋(1)とを脱着可能に係止することができる。
【0035】
図6は本発明の実施例2において、防水袋(1)と防水袋用台座(3)と浮袋状体(4)とを取り外した状態の説明図である。
【0036】
図6は本発明の実施例2において、折り畳み式防水袋用台座(20)を折り畳んだ状態の説明図である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本考案は、浴槽内での使用に限定されるものではなく、海水浴やプールなどでも利用可能である。また画面の大きな電子タブレット、電子書籍やスマートフォンなどのスマートデバイスに限定されるものではなく、ポータルゲーム機器などに利用することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 防水袋
3 防水袋用台座
4 浮袋状体
10 空気栓
20 折り畳み式防水袋用台座
41 電子タブレット
a 開口部
b 係止体
c 係止体
d 差し込み形状
e 差し込み受け部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7