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特開2023-83236レーザ加工機のハウジング及びハウジングを有するレーザ加工機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023083236
(43)【公開日】2023-06-15
(54)【発明の名称】レーザ加工機のハウジング及びハウジングを有するレーザ加工機
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/70 20140101AFI20230608BHJP
【FI】
B23K26/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022189325
(22)【出願日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】102021000030638
(32)【優先日】2021-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】598056098
【氏名又は名称】ビーエッレエンメ エッセ.ピ.ア.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・ジェミニアーニ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・クロサート
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィデ・ラファエッリ
(72)【発明者】
【氏名】コラード・カッタネオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョヴァンニ・リヴァ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・コロンボ
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168AD07
4E168BA00
4E168BA83
4E168BA86
4E168BA87
4E168GA01
4E168GA02
4E168GA03
4E168KA16
(57)【要約】
【課題】レーザ加工機及び/またはレーザ加工機用のハウジングのさらなる改善を提供すること。
【解決手段】第1の作業空間(7)と第2の作業空間(8)を隔てる隔壁(9)と、第1の作業空間(7)及び第2の作業空間(8)の少なくとも一方を選択的に覆うように構成された被覆装置(10)とを備える、ハウジング(4)が記載されている。被覆装置(10)は少なくとも、アクティブ構成で制御可能なカバー(32;33)であって、第1の作業空間(7)及び第2の作業空間(8)の一方を覆うように構成されたカバー(32;33)と、ガイドシステム(34)であって、カバー(32;33)がアクティブ構成にあるときに、カバーが少なくとも主要部分(35)と、主要部分(35)から延び、主要部分(35)に対して傾斜している補助部分(36)とを備えるようにカバー(32;33)をガイドするように構成されたガイドシステム(34)とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピース(2)、特に金属ワークピースをレーザによって処理するためのレーザ加工機(1)用のハウジング(4)であって、
前記ハウジング(4)は、
-第1の作業空間(7)と第2の作業空間(8)を隔てる隔壁(9)と、
-前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)の少なくとも一方を選択的に覆うように構成された被覆装置(10)とを備え、
-前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)は、前記ワークピース(2)を受け入れるように構成され、
前記被覆装置(10)は、少なくとも、
-少なくともアクティブ構成において制御可能であるカバー(32;33)であって、前記アクティブ構成において、前記カバー(32;33)が前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)の一方を覆うように構成されている、カバー(32;33)と、
-前記カバー(32;33)が前記アクティブ構成にあるときに、前記カバー(32;33)が少なくとも、主要部分(35)と、前記主要部分(35)から延びる補助部分(36)とを備えるように、前記カバー(32;33)を案内するように構成されたガイドシステム(34)と
を備え、
前記補助部分(36)は、前記主要部分(35)に対して傾斜され、前記主要部分(35)から前記隔壁(9)に向かって、及び/または、前記隔壁(9)まで延在する、ハウジング(4)。
【請求項2】
前記ガイドシステム(34)は、前記主要部分(35)が前記隔壁(9)の上方に配置されるように構成される、請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記隔壁(9)は、少なくとも、支持面に接触するように構成された、及び/または支持面に接触している第1の端部部分(30)と、前記第1の端部部分(30)の反対側の第2の端部部分(31)とを備え、
前記ガイドシステム(34)は、前記主要部分(35)が前記第2の端部部分(31)の上方に配置されるように、及び/または、前記主要部分(35)が、前記第2の端部部分(31)の第2の高さレベルより上の第1の高さレベルに配置されるよう、に構成される、請求項1に記載のハウジング。
【請求項4】
前記カバー(32;33)は、特に可動な及び/または可撓性を有する態様で互いに接続された複数の細長い要素を備える、請求項1に記載のハウジング。
【請求項5】
前記ガイドシステム(34)は、前記カバー(32;33)を案内するように構成された少なくとも1つのトラック群(37;38)を備え、
前記隔壁(9)は、第1の軸(B)に沿って第1の端部部分(30)から第2の端部部分(31)まで延在し、
前記隔壁(9)は、前記第1の軸(B)を横断する、特に前記第1の軸(B)に垂直な第2の軸(C)に沿っても同様に延在し、
前記トラック群(37;38)は、少なくとも、前記第2の軸(C)に平行な軸に沿って互いに離間している第1のトラック(39)と、第2のトラック(40)とを備え、
前記第1のトラック(39)及び前記第2のトラック(40)の各々は、第1の部分(41)及び第2の部分(42)を備え、
前記第1の部分(41)は、前記主要部分(35)を支持及び/または画定するように構成され、前記第2の部分(42)は、前記補助部分(36)を支持及び/または画定するように構成され、
前記第2の部分(42)それぞれは、それぞれの前記第1の部分(41)に接続され、前記第1の部分から前記第2の端部部分(31)まで延びている、請求項1に記載のハウジング。
【請求項6】
前記被覆装置(10)は、
-それぞれの前記アクティブ構成にあるときに前記第1の作業空間(7)を選択的に覆うように構成された第1のカバー(32)と、
-それぞれの前記アクティブ構成にあるときに前記第2の作業空間(8)を選択的に覆うように構成された第2のカバー(33)と、
を備え、
前記ガイドシステム(34)は、
-前記第1のカバー(32)が、前記アクティブ構成にあるときに、少なくともそれぞれの前記主要部分(35)及びそれぞれの前記補助部分(36)を有するように、前記第1のカバー(32)を案内するための第1のトラック群(37)と、
-前記第2のカバー(33)が、前記アクティブ構成にあるときに、少なくともそれぞれの前記主要部分(35)及びそれぞれの前記補助部分(36)を有するように、前記第2のカバー(33)を案内するための第2のトラック群(38)と、
を備える、請求項1に記載のハウジング。
【請求項7】
前記第1のカバー(32)及び前記第2のカバー(33)の各々は、前記第1のカバー(32)及び前記第2のカバー(33)がそれぞれ前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)を解放するように構成されたそれぞれの待機構成において制御可能である、請求項6に記載のハウジング。
【請求項8】
それぞれの前記待機構成において制御されるとき、前記第1のカバー(32)及び前記第2のカバー(33)をそれぞれ収容するための第1の収容装置(43)及び第2の収容装置(44)をさらに備え、
特に、前記第1の収容装置(43)は、前記ハウジング(4)の第1の側方領域に配置され、前記第2の収容装置(44)は、前記第1の側方領域の反対側の、前記ハウジング(4)の第2の側方領域に配置される、請求項7に記載のハウジング。
【請求項9】
-前記第1の作業空間(7)へのアクセスを可能にする第1の入口(17)と、
-前記第2の作業空間(8)へのアクセスを可能にする第2の入口(18)と、
-前記第1の入口(17)及び前記第2の入口(18)を選択的に開閉するように構成された閉鎖装置(19;20)と
を備え、
前記閉鎖装置(19;20)は、使用時に前記被覆装置(10)が前記第1の作業空間(7)を覆っている間に前記第1の入口(17)を開放するように構成される、及び/または
前記閉鎖装置(19;20)は、使用時に前記被覆装置(10)が前記第2の作業空間(8)を覆っている間に前記第2の入口(18)を開放するように構成される、請求項1に記載のハウジング。
【請求項10】
ワークピース(2)、特に金属ワークピースをレーザによって処理するためのレーザ加工機(1)であって、
-請求項1に記載のハウジング(4)と、
-前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)においてレーザ加工を実行するように構成された少なくとも1つのレーザ機器(6)と、
を備える、レーザ加工機(1)。
【請求項11】
前記レーザ機器(6)は、前記被覆装置(10)が前記第2の作業空間(8)及び前記第1の作業空間(7)をそれぞれ覆っている間に前記第1の作業空間(7)において及び前記第2の作業空間(8)においてレーザ加工を実行するように構成される、請求項10に記載のレーザ加工機。
【請求項12】
前記レーザ機器(6)は、前記第1の作業空間(7)及び前記第2の作業空間(8)においてそれぞれレーザ加工を実行するために、前記第1の作業空間(7)に及び前記第2の作業空間(8)に選択的に配置することができる少なくとも1つのレーザ装置(50)を備える、請求項10に記載のレーザ加工機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2021年12月3日に出願された伊国特許出願第102,021,000,030,638号の優先権を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、特に第1の作業空間及び第2の作業空間を有する、レーザ加工機用のハウジングに関する。
【0003】
有利には、本発明はまた、ハウジング、特に第1の作業空間及び第2の作業空間を有するハウジングを有するレーザ加工機に関する。
【背景技術】
【0004】
レーザ装置を利用してワークピースを処理するレーザ加工機が知られている。そのような処理は、例えば、ワークピースの切断及び/または切開、レーザ溶接などであり得る。
【0005】
そのような処理中に使用されるレーザ放射は操作者にとって有害であり得るので、そのようなレーザ加工機は、レーザ放射を遮蔽することを可能にするハウジングを備える必要がある。
【0006】
レーザ加工機のいくつかは、下部及び上部を有する隔壁によって互いに分離された第1の作業空間及び第2の作業空間を有するハウジングを備える。
【0007】
第1の作業空間及び第2の作業空間の各々は、ワークピースを受け入れるように構成される。
【0008】
そのようなレーザ加工機は、第1の作業空間内でレーザ加工を実行するために第1の作業空間内と、第2の作業空間内で加工を実行するために第2の作業空間内との両方に配置することができる少なくとも1つのレーザ装置を備えることが知られている。
【0009】
さらに、ハウジングは、第1の作業空間及び第2の作業空間にそれぞれアクセスするための第1の入口及び第2の入口を有する。さらに、ハウジングはまた、第1の入口及び第2の入口をそれぞれ選択的に開閉するための第1のドア及び第2のドアを備える。
【0010】
このタイプのハウジングの利点は、第1の作業空間及び第2の作業空間の一方においてレーザ加工を実行し、第1の作業空間及び第2の作業空間の他方においてワークピースを装填する及び/または取り出すことが可能であるという事実にある。第1の作業空間及び第2の作業空間の他方はスクリーニングされなければならないことに留意されたい。
【0011】
典型的には、隔壁から側壁まで延在する水平カバーは、第1の作業空間及び第2の作業空間の他方を覆うために使用される。
【0012】
さらに、少なくともいくつかのハウジングは、第1の作業空間と第2の作業空間との間のレーザ装置の可能なシフトを可能にするために、隔壁の開口部と、閉鎖壁が開口部をそれぞれ開閉する閉鎖位置及び開放位置において制御可能な閉鎖壁とを提供することが考慮されるべきである。実際、レーザ装置のシフト中は開口部を開放する必要があり、レーザ装置の始動中は閉鎖要素によって開口部を閉鎖する必要がある。
【0013】
そのようなハウジングが満足のいく動作を可能にするとしても、閉鎖要素に関連するいくつかの欠点が観察される。これらの欠点は、軽い密閉を確実にする必要がある開閉に必要な時間、停止時間を決定する可能性のある故障、及び何らかの「光源」が不注意に開放したままになるのを防ぐために、閉鎖要素が閉位置にあるときの閉鎖要素の閉鎖の有効性を正確に検出するセンサの存在を必要とすることにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、既知の欠点のうちの少なくとも1つを解決することを可能にするレーザ加工機及び/またはレーザ加工機用のハウジングのさらなる改善の必要性を当業界において感じている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述の目的は、独立請求項に定義されているようなハウジングに関するので、本発明によって達成される。代替的の好ましい実施形態は、それぞれの従属請求項において保護されている。
【0016】
前述の目的はまた、請求項11に記載の機械に関連するので、本発明によって達成される。代替の好ましい実施形態は、それぞれの請求項において、請求項11に直接的または間接的に従属して保護される。
【0017】
本発明をよりよく理解するために、好ましい実施形態が、単なる非限定的な例として、添付の図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】明確にするために部品を取り除いた、本発明によるレーザ加工機の等角図である。
図2a】明確にするために部品を取り除いた、2つの別個の作業構成における図1のレーザ加工機の等角図である。
図2b】明確にするために部品を取り除いた、2つの別個の作業構成における図1のレーザ加工機の等角図である。
図3a図2aの作業構成におけるレーザ加工機の断面図である。
図3b図2bの作業構成におけるレーザ加工機の断面図である。
図3c】中間構成におけるレーザ加工機の断面図である。
図4】明確にするために部品を取り除いた、中間構成におけるレーザ加工機の拡大断面図である。
図5】明確にするために部品を取り除いた、図1の加工機の一部の拡大等角図である。
図6】明確にするために部品を取り除いた、図5の部分の詳細の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1において、参照符号1は、全体として、加工片3を得るためにワークピース2をレーザを利用して処理するためのレーザ加工機を示す。
【0020】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、機械1は、以下のレーザ加工プロセス:切断、彫刻、ボーリング、溶接、クロッピング、突合せ接合、及びその他のうちの1以上を実行するように構成することができる。
【0021】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、ワークピース2は、例えば鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、真鍮、銅、チタン合金及び他の合金またはそれらの任意の組み合わせなどの金属材料を含むことができ、特にそれらで構成することができる。
【0022】
ワークピース2は、複雑な構造を有することも、単純な構造を有することもできる。例えば、ワークピース2は、それぞれの(複雑な)三次元構造または二次元構造を有することができる。
【0023】
ワークピース2は、例えば、曲率、印刷、ハイドロフォーミングまたは他のプロセスを利用して場合によって得られるような未完成の製品とすることができる。
【0024】
例えば、ワークピース2は、湾曲した管、成形されたシート、他の種類またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0025】
図1図4を参照すると、機械1は、
-特に内部空間5を有する及び/または画定するハウジング4と、
-ハウジング4内、特に内部空間5内に配置され、ワークピース2に対してレーザ加工を実行するためのレーザ機器6と、
を備える。
【0026】
より詳細には、ハウジング4は、第1の軸A、第1の軸Aに垂直な第2の軸B、並びに第1の軸A及び第2の軸Bに垂直な第3の軸Cに沿って延在する。特に、第1の軸A及び第3の軸Cはそれぞれの水平の配向を有することができ、第2の軸Bは垂直の配向を有することができる。
【0027】
好ましくは、
-第1の軸Aに沿ったハウジング4の延長部は、ハウジング4の幅を規定することができ、
-第2の軸Bに沿ってハウジング4の高さを規定することができ、
-第3の軸Cに沿ってハウジング4の深さを規定することができる。
【0028】
ハウジング4は、別個であり、互いから隔てられており、各々がワークピース2を受け入れるように構成された第1の作業空間7及び第2の作業空間8を備える。
【0029】
ハウジング4は、第1の作業空間7及び第2の作業空間8を互いから隔てる、特に内部空間5に配置された隔壁9をさらに備える。言い換えると、隔壁9は、第1の作業空間7と第2の作業空間8との間に介在している。
【0030】
さらに、ハウジング4は、第1の作業空間7及び第2の作業空間8の少なくとも一方を選択的に覆うように構成された、特に内部空間5に配置された被覆装置10を備える。特に、被覆装置10は、第1の作業空間7及び第2の作業空間8の一方を覆い、第1の作業空間7及び第2の作業空間8の他方を解放するように構成することができる。
【0031】
例えば、図2a及び図2bでは、被覆装置10が第1の作業空間7及び第2の作業空間8をそれぞれ覆うそれぞれの状態が示されている。
【0032】
これにより、被覆装置10によって被覆されていない作業空間7または8においてレーザ加工を実行することができ、その一方で、オペレータは他方の作業空間7または8(すなわち、被覆装置10によって被覆されている作業空間7または8)において加工片3を除去する、及び/または新たなワークピース2を挿入することができる。
【0033】
特に、隔壁9は、第1の作業空間7及び第2の作業空間8のそれぞれの側壁を画定することができる。
【0034】
好ましくは、隔壁9は垂直方向に延在する。
【0035】
より詳細には、隔壁9は、第2の軸Bに平行な軸及び第3の軸Cに平行な別の軸に沿って延在する。好ましくは、軸Aに平行な軸に沿った隔壁9の延長部は、隔壁9の幅を規定することができる。
【0036】
さらに、ハウジング4は、2つの補助側壁15を備えることができ、各々の補助側壁は、特に第1の軸Aに平行な方向において隔壁9から離間されている。特に、隔壁9は、部分的に第1の作業空間7と第2の作業空間8との境界を定めるために2つの補助側壁15の間に介在することができる。
【0037】
より具体的には、補助側壁15の一方は、隔壁9と共に、第1の軸Aに平行な軸に沿った第1の作業空間7の延長部(すなわち、それぞれの長さ)を画定することができ、他方の補助側壁15は、隔壁9と共に、第1の軸Aに平行な軸に沿った第2の作業空間8の延長部(すなわち、それぞれの長さ)を画定することができる。
【0038】
さらに、ハウジング4はまた、隔壁9を横切る、特に隔壁9と接触する第1の補助壁16及び第2の補助壁を含むことができる。特に、第1の補助壁16及び第2の補助壁は、第3の軸Cに平行な方向に沿って互いに離間され、第3の軸Cに平行な方向に沿って第1の作業空間7と第2の作業空間8との境界を定める。
【0039】
好ましくは、第1の補助壁16と第2の補助壁は互いに面することができる。
【0040】
好ましくは、第1の補助壁16は、内部空間5内に配置することができる。
【0041】
いくつかの好ましい実施形態によれば、第1の補助壁16及び第2の補助壁は、それぞれの第1の部分及びそれぞれの第2の部分を備え、それぞれの第1の部分及びそれぞれの第2の部分は、第3の軸Cに平行な方向において第1の作業空間7及び第2の作業空間8をそれぞれ画定する。
【0042】
特に、各第1の部分及び各第2の部分は、隔壁9とそれぞれの補助側壁との間に介在及び/または延在する。
【0043】
好ましくは、ハウジング4、特に第2の補助壁は、例えばオペレータ及び/またはロボットへのアクセスを可能にするように構成された、第1の作業空間7及び第2の作業空間8それぞれへの第1の入口17及び第2の入口18を備えることができる。
【0044】
より具体的には、第2の補助壁の第1の部分及び第2の部分は、それぞれ第1の入口17及び第2の入口18を備えることができる。
【0045】
特に、ハウジング4は、第1の入口17及び第2の入口18を選択的に開閉するように構成された閉鎖装置を備えることができる。より具体的には、閉鎖装置は、第1の入口17及び第2の入口18を選択的に開閉するように、1以上のドア、特にスライドドアを備えることができる。さらにより具体的には、閉鎖装置は、第1の入口17を選択的に開閉するように構成された第1のドア19、特にスライドドアと、第2の入口18を選択的に開閉するように構成された第2のドア20、特にスライドドアとを備えることができる。
【0046】
好ましくは、閉鎖装置は、使用時に被覆装置が第1の作業空間7を覆っている間第1の入口17を開放するように構成することができる、及び/または閉鎖装置は、使用時に被覆装置が第2の作業空間8を覆っている間、第2の入口18を開放するように構成することもできる。
【0047】
さらに、閉鎖装置は、使用時に第1の作業空間7を覆っていない(開放する)間に第1の入口17を閉鎖するように構成することができる、及び/または閉鎖装置は、使用時に第2の作業空間8を覆っていない(開放する)間に第2の入口18を閉鎖するように構成することもできる。
【0048】
好ましくは、使用時に、閉鎖装置は、レーザ機器6が第1の作業空間7においてレーザ加工を実行している間は第1の入口17を閉鎖し、及び/またはレーザ機器6が第2の作業空間8においてレーザ加工を実行している間は第2の入口18を閉鎖する。
【0049】
さらに詳細には、ハウジング4は、前壁21と、前壁21に面し、前壁から離間した後壁22と、互いに離間し、前壁21及び後壁22と被覆壁24との間に介在する2つの側壁23とを備えることができる。
【0050】
好ましくは、ハウジング4はまた、被覆壁24に面し、そこから離間したベース支持体25を備えることができる。いくつかの非限定的な実施形態によれば、ベース支持体25は、それぞれの壁によって、及び/または製造現場の平面の一部によって形成することができる。
【0051】
より具体的には、隔壁9、前壁21、後壁22及び側壁23は、ベース支持体25から、特に第2の軸Bに平行な方向に、さらにより具体的には垂直に延在する。
【0052】
好ましくは、前壁21は、第2の補助壁、第1の入口17及び第2の入口18を備えることができる。特に、前壁21の一部は、第2の補助壁を画定することができる。
【0053】
好ましくは、前壁21はまた、閉鎖装置、特に第1のドア19及び第2のドア20のための1以上の収容空間を備えることができる。
【0054】
好ましくは、各側壁23は、それぞれの補助側壁15を備えることができる。言い換えれば、各側壁23の一部は、それぞれの補助側壁15を画定する。
【0055】
さらに、隔壁9は、前壁21に対して横方向、特に垂直であり得る。
【0056】
さらに、第1の補助壁16は、前壁21と後壁22との間に介在させることができる。
【0057】
特に図1から図6を参照すると、隔壁9は、特にベース支持体25の支持面と接触するように構成された及び/または接触している少なくとも1つの第1の端部部分30と、特に第2の軸Bに平行な方向に沿って、第1の端部部分30の反対側の第2の端部部分31とを備える。
【0058】
特に、第1の端部部分30と第2の端部部分31との間の距離は、隔壁9の主要な高さを規定する。
【0059】
好ましくは、第1の端部部分30は、隔壁9の下部を画定することができ、第2の端部部分31は、隔壁9の上部を画定することができる。
【0060】
特に、隔壁9は、第1の端部部分30から第2の端部部分31まで、被覆壁24に向かって及び/または第2の軸Bに平行な軸に沿って延在する。
【0061】
図示の実施形態によれば、隔壁9はまた、第2の端部部分31から被覆壁24に向かって突出する突出部分26を備えることができる。好ましくは、突出部分26は、第2の補助壁及び/または前壁21と接触している。
【0062】
特に、第2の端部部分31の突出部分26と接触していない部分の延長部は、突出部分26が延在する、第2の端部部分の一部分の延長部よりも少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍大きい。
【0063】
被覆装置10は、
-第1のカバー32及び第2のカバー33であって、第1のカバー32及び第2のカバー33がそれぞれ第1の作業空間7及び第2の作業空間8を覆うように構成される、及び/またはそれらを覆う少なくともアクティブ構成において各々制御可能な第1のカバー32及び第2のカバー33と、
-第1のカバー32及び第2のカバー33がそれぞれのアクティブ構成にあるときに、第1のカバー32及び第2のカバー33が少なくとも、それぞれの主要部分35と、それぞれの主要部分35から延びるそれぞれの補助部分36とを備えるように、第1のカバー32及び第2のカバー33を案内するように構成されたガイドシステム34と、
を備える。
【0064】
あるいは、被覆装置10は、第1のアクティブ構成及び第2のアクティブ構成において制御可能なカバーのみを備えることもできる。このようなカバーが第1のアクティブ構成及び第2のアクティブ構成にあるとき、カバーはそれぞれ第1の作業空間7及び第2の作業空間8を覆う。独立して、カバーが第1のアクティブ構成及び第2のアクティブ構成にあるとき、カバーはそれぞれの主要部分35及びそれぞれの補助部分36を備える。
【0065】
ガイドシステム34は、第1のカバー32及び第2のカバー33がアクティブ構成にあることで、それぞれの補助部分36がそれぞれの主要部分35を横切る及び/または主要部分35に対して傾斜され、それぞれの主要部分35から隔壁9に向かって、及び/または隔壁9まで、特に第2の端部部分31に向かって、及び/または第2の端部部分31まで延在するように構成される。
【0066】
好ましくは、各補助部分36は、それぞれの主要部分35に対して垂直ではない。
【0067】
好ましくは、各補助部分36及びそれぞれの主要部分35は、鈍角を画定することができる。
【0068】
特に、第1のカバー32及び第2のカバー33がアクティブ構成にあることで、それぞれの補助部分36は、隔壁9、特に第2の端部部分31と接触することができる。
【0069】
好ましくは、ガイドシステム34は、第1のカバー32及び第2のカバー33がアクティブ構成にあることで、それぞれの主要部分35が、隔壁9、特に第2の端部部分31の第2の高さレベルより上の第1の高さレベルに配置されるように構成することができる。
【0070】
言い換えれば、ガイドシステム34は、第1のカバー32及び第2のカバー33がアクティブ構成にあることで、それぞれの主要部分35が、特に第2の端部部分31の隔壁9の上方に配置されるように構成されている。
【0071】
このようにして、それぞれの補助部分36は、隔壁9の領域、特に第2の端部部分31の領域における第1の作業空間7と第2の作業空間8との間の接続を遮光して閉鎖することが保証される。さらに、それぞれの補助部分36がそれぞれの主要部分35と共に、第1の作業空間7または第2の作業空間8を遮光して閉鎖することが保証される。
【0072】
「遮光して閉鎖する」、「遮光して閉鎖している」、「遮光して閉鎖される」という用語は、閉鎖が、光線がそれぞれ第1の作業空間7及び第2の作業空間8から、ならびに第1のカバー32及び第2のカバー33を通って出入できないようなものであることを示すことに留意されたい。
【0073】
好ましくは、各主要部分35は、(実質的に)水平方向を有する、及び/または各主要部分35は、ベース支持体25に(実質的に)平行である。
【0074】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1のカバー32及び第2のカバー33の各々がそれぞれ、第1のカバー32及び第2のカバー33が第1の作業空間7を解放する、及び/または第2の作業空間8を解放するように構成されたそれぞれの待機構成において制御可能であり得る。
【0075】
特に、ハウジング4は、第1のカバー32及び第2のカバー33の一方をそれぞれのアクティブ構成において制御することができ、その一方で第1のカバー32及び第2のカバー33の他方を待機構成において制御することができるように構成される。さらに、ハウジング4は、それぞれのアクティブ構成またはそれぞれの待機構成において第1のカバー32及び第2のカバー33を同時に制御するように構成することもできる。
【0076】
より詳細には、第1のカバー32及び第2のカバー33のそれぞれは、特に長手方向軸に沿って複数の細長い要素を備えることができる。特に、長手方向軸に沿った細長い要素の延長部は、細長い要素の長さを画定することができる。さらにより具体的には、各細長い要素の長さは、それぞれの厚さ及びそれぞれの幅よりも大きくすることができ、厚さ及び幅は、互いに垂直なそれぞれの軸に対して決定することができることに留意されたい。
【0077】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、細長い要素は、互いに可動な及び/または可撓性を有する態様で接続することができる。好ましくは、細長い要素は、互いにヒンジ結合される。例えば、細長い要素は、ローラブラインドまたはローリングシャッタを画定することができる。
【0078】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、各細長い要素は、スティック、パネル、スラット、平坦な外形、テーブルなどの形状で作製することができる。
【0079】
好ましくは、複数の細長い要素は、それぞれの第1のカバー32またはそれぞれの第2のカバー33がそれぞれのアクティブ構成で制御されるときにブラインドカバーを画定するように互いと位置合わせされる。言い換えれば、複数の細長い要素は、遮光性の閉鎖したカバーを得るように互いに位置合わせされる(光はカバーを通過することができない)。
【0080】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、複数の細長い要素は、少なくとも部分的に巻き取り可能である。
【0081】
特に図5及び図6を参照すると、ガイドシステム34は、
-第1のカバー32がアクティブ構成にあるとき、第1のカバー32が少なくともそれぞれの主要部分35及びそれぞれの補助部分36を有するように第1のカバー32を案内するための第1のトラック群37と、
-第2のカバー33がアクティブ構成にあるとき、第2のカバー33が少なくともそれぞれの主要部分35及びそれぞれの補助部分36を有するように第2のカバー33を案内するための第2のトラック群38と、
を備えることができる。
【0082】
あるいは、ハウジング4が単一のカバーを備える場合、ガイドシステム34は、カバーを第1の作業空間7または第2の作業空間8の上に選択的に配置することを可能にするトラック群37を備える。
【0083】
より詳細には、第1のトラック群37及び第2のトラック群38の各々は、第3の軸Cに平行なそれぞれの軸Eに沿って互いに離間したそれぞれの第1のトラック39及び第2のトラック40を備えることができる。
【0084】
さらに、各第1のトラック39及び各第2のトラック40は、第1の部分41及び/または第2の部分42を備えることができる。
【0085】
特に、第1の部分41は、それぞれの主要部分35を支持及び/または画定するように作製及び/または構成することができる、及び/または第2の部分42は、それぞれの補助部分36を支持及び/または画定するように構成することができる。
【0086】
さらに、各第2の部分42は、それぞれの第1の部分41に接続され、第1の部分から第2の端部部分31まで延びることができる。
【0087】
特に、各第2の部分42は、それぞれの第1の部分41に対して傾斜させることができる。
【0088】
好ましくは、各第1の部分41は、第1の軸Aに平行な(実質的に)長手方向軸に沿って延在することができる。さらにより好ましくは、各第1の部分41は水平に配向することができる。
【0089】
より具体的には、各第1の部分41は、第1の高さレベルの領域に(実質的に)配置することができる、及び/または各第1の部分41の配置は、第1の高さレベルを画定することができる。さらに、各第2の部分42は、第1の高さレベルから第2の高さレベルまで(実質的に)延在することができる。
【0090】
特に、第1の部分41、特に第2の部分42も、隔壁9及び/または第2の端部部分31の上方に配置することができる。
【0091】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、ハウジング4はまた、特にそれぞれの待機構成において制御されるときに、第1のカバー32及び第2のカバー33をそれぞれ収容するための第1の収容装置43及び第2の収容装置44を備えることができる。
【0092】
好ましくは、第1の収容装置43は、ハウジング4の、特に内部空間5の第1の側方領域に配置することができ、第2の収容装置44は、ハウジング4の、特に内部空間5の、第2の側方領域に対向する第2の側方領域に配置することができる。
【0093】
より具体的には、第1の収容装置43及び第2の収容装置44は、第1の軸Aと平行な方向に沿って互いに離間させることができる。
【0094】
さらに、第1の収容装置43及び第2の収容装置44は、それぞれ第1の作業空間7及び第2の作業空間8の上方に配置することができる。
【0095】
あるいは、第1の収容装置43及び第2の収容装置44は、それぞれ少なくとも部分的にまたは完全に第1の作業空間7及び第2の作業空間8に配置することができる。
【0096】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、ハウジング4はまた、アクティブ構成と待機構成との間で第1のカバー32及び第2のカバー33を選択的に制御するように構成された作動装置45を備えることができる。
【0097】
特に、作動装置45は、アクティブ構成では第1のカバー32と第2のカバー33との一方を制御し、待機構成では第1のカバー32及び第2のカバー33の他方を制御するように構成することができる。
【0098】
より詳細には、作動装置45は、
-それぞれのアクティブ構成とそれぞれの待機構成との間で第1のカバー32を制御するために、第1のカバー32に動作可能に関連付けられた第1のアクチュエータ46、特に第1のモータと、
-それぞれのアクティブ構成とそれぞれの待機構成との間で第2のカバー33を制御するために、第2のカバー33と動作可能に関連付けられた第2のアクチュエータ47、特に第2のモータと、
を備えることができる。
【0099】
特に、使用時には、待機構成からアクティブ構成への第1のカバー32及び第2のカバー33の制御中に、第1のカバー32及び第2のカバー33は、それぞれの補助部分36と第2の端部部分31との間の接触を確立するまで、第1の収容装置43及び第2の収容装置44からそれぞれ第2の端部部分31に向かって移動する。
【0100】
さらに、使用時には、第1のカバー32及び第2のカバー33をアクティブ構成から待機構成に制御する間、第1のカバー32及び第2のカバー33は、第2の端部部分31から離れて、第1の収容装置43及び第2の収容装置44に向かって、かつその中にそれぞれ移動する。
【0101】
特に図1図4を参照すると、レーザ機器6は、1以上のレーザ装置を備えることができ、特定の場合にはレーザ装置50が示されている。
【0102】
レーザ機器6はまた、特に内部空間5に配置され、レーザ装置50を移動可能な態様で担持する支持構造体51を備えることができる。
【0103】
より詳細には、支持構造体51は、固定構造体52と、レーザ装置50を担持し、固定構造体52に可動式に結合された可動構造体53とを備えることができる。特に、可動構造体53は、経路、特に直線経路に沿って移動可能であり得る。
【0104】
さらに、支持構造体51は、経路に沿って可動構造体53を移動させるためのアクチュエータを備えることができる。
【0105】
さらに詳細には、レーザ装置50は、(レーザ装置50をワークピース2に選択的に接近させたりワークピース2から離間させたりするために)1以上の回転軸の周りのそれぞれの角運動及び第2の軸Bに(実質的に)平行なそれぞれの軸に沿った並進を実行するように可動構造体53に結合される。
【0106】
可動構造体53は、レーザ装置50を第1の作業空間7及び第2の作業空間8に選択的に配置することを可能にすることができる。
【0107】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、レーザ加工機1は、2つの作業テーブル54を備えることともでき、一方は第1の作業空間7に配置され、他方は第2の作業空間8に配置される。各作業テーブル54は、ワークピース2(次いで、加工片3)を支持するように構成される。
【0108】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、レーザ装置50を、特に隔壁9の上方の中立領域に配置することができる。特に、使用時に、レーザ装置50が中立領域にある間、それぞれのアクティブ構成またはそれぞれの待機構成において第1のカバー32及び第2のカバー33を同時に制御することが可能である。
【0109】
レーザ加工機1は、マンマシンインターフェース55をさらに備えることができる。
【0110】
使用時に、加工機1は、加工片3を得るためにワークピース2をレーザ加工する。
【0111】
特に、ワークピース2は、第1の作業空間7及び第2の作業空間8に配置される。
【0112】
加工を実行するために、レーザ装置50は、第1の作業空間7または第2の作業空間8に配置されなければならない。
【0113】
例えば(図2b及び図3cを参照)、被覆装置10は、特にアクティブ構成におけるそれぞれの第1のカバー32の制御によって第1の作業空間7を覆い、レーザ機器6、特にレーザ装置50は、第2のカバー33がそれぞれの待機構成にある間に第2の作業空間8に配置されたワークピース2のレーザ加工を実行する。さらに、閉鎖装置、特に第2のドア20は、第2の入口18を閉じる。有利には、第2の作業空間8に存在するワークピース2のレーザ加工中に、例えばオペレータまたはロボットを介して、第1の作業空間7から加工片3を除去すること、及び/または第1の作業空間7に新しいワークピース2を配置することが可能である。
【0114】
図2b及び図3cの例の前、または後に実行することができる他の例では(図2a及び図3aを参照)、被覆装置10は、特にアクティブ構成におけるそれぞれの第2のカバー33の制御によって第2の作業空間8を覆い、その一方で、レーザ機器6、特にレーザ装置50は、第1のカバー32がそれぞれの待機構成にある間に第1の作業空間7に配置されたワークピース2のレーザ加工を実行する。この場合、閉鎖装置、特に第1のドア19は、第1の入口17を閉鎖する。この例によれば、第1の作業空間7に存在するワークピース2のレーザ加工中に、例えばオペレータまたはロボットを介して、第2の作業空間8から加工片3を除去すること、及び/または第2の作業空間8に新しいワークピース2を配置することが可能である。
【0115】
第1の作業空間7及び第2の作業空間8においてレーザ加工を実行するためには、レーザ装置50を第1の作業空間7から第2の作業空間8に移動させる、または第2の作業空間8から第1の作業空間7に移動させる必要がある。このため、第2の作業空間8または第1の作業空間7においてレーザ加工を実行する場合には、第1のカバー32及び第2のカバー33をそれぞれアクティブ構成から待機構成に制御する必要がある。
【0116】
第1の作業空間7から第2の作業空間8への、またはその逆のレーザ装置50の移送中または移送後に、第1のカバー32または第2のカバー33をそれぞれ待機構成からアクティブ構成に制御することが可能である。
【0117】
それぞれのアクティブ構成またはそれぞれの待機構成において、第1のカバー32及び第2のカバー33を同時に制御することも可能であることに留意されたい。好ましくは、第1のカバー32及び第2のカバー33がそれぞれのアクティブ構成及びそれぞれの待機構成においてそれぞれ制御されるとき、第1のドア19及び第2のドア20も第1の入口17及び第2の入口18をそれぞれ開閉するようにそれぞれ制御される。
【0118】
例えば(例えば、図3bを参照)、レーザ装置50が中立領域に配置されている間、それぞれのアクティブ構成において第1のカバー32及び第2のカバー33の両方を制御することが可能である。好ましくは、第1のカバー32及び第2のカバー33がそれぞれのアクティブ構成またはそれぞれの待機構成に同時にあるとき、閉鎖装置は、第1の入口17及び第2の入口18をそれぞれ同時に開閉する。
【0119】
このようにして、第1の作業空間7及び第2の作業空間8の一方において最初に加工を実行し、次いで他方において加工片3を除去し、第1の作業空間7及び第2の作業空間8での加工後に新しいワークピース2を装填することができることに留意されたい。
【0120】
より詳細には、アクティブ構成から待機構成への、または待機構成からアクティブ構成への第1のカバー32及び第2のカバー33の制御中、第1のトラック群37及び第2のトラック群38は、第1のカバー32及び第2のカバー33の移動をそれぞれ案内する。
【0121】
待機構成からアクティブ構成への移動中に、それぞれの主要部分35及びそれぞれの補助部分36が得られる。
【0122】
本発明による加工機1及び/またはハウジング4の特性を調べることにより、それらが得ることを可能にする利点が明らかである。
【0123】
第1の利点は、第1の作業空間7または第2の作業空間8が最初に準備されているかに応じて、レーザ装置50を第1の作業空間7または第2の作業空間8に配置することができるように、レーザ装置50を中立領域に配置することができるという事実にある。
【0124】
別の利点は、第1のカバー32及び第2のカバー33をレーザ装置50と干渉させることなく、互いに独立して制御できることにある。
【0125】
別の利点は、被覆装置10によって、レーザ装置50を第1の作業空間7から第2の作業空間8に、またはその逆に配置するのに必要な時間を短縮することが可能であるという事実にある。これは、時間を要する閉鎖要素を操作する必要がなく、第1のカバー32及び第2のカバー33のみを操作するだけでよいために可能である。さらに、閉鎖要素によって解放された開口部に対してレーザ装置50を配置する必要はない。
【0126】
別の利点は、重要な信頼性を有する部品であることが判明した閉鎖要素を除去したという事実にある。
【0127】
さらに、閉鎖要素は高価な要素であり、その排除により、より費用効果の高い解決策が得られる。
【0128】
最後に、特許請求の範囲によって定義される保護の範囲から逸脱しない、説明され図示された加工機1及び/またはハウジング4に修正及び変形を加えることができることは明らかである。
【0129】
いくつかの代替実施形態によれば、各補助部分36は、主要部分35に対して実質的に垂直である。さらに、第1のカバー32または第2のカバー33は、補助部分36に接続され、隔壁9に向かって、及び/または隔壁9まで延在するように構成されたさらなる部分を備えることができる。
【符号の説明】
【0130】
1 レーザ加工機、2 ワークピース、3 加工片、4 ハウジング、5 内部空間、6 レーザ機器、7 第1の作業空間、8 第2の作業空間、9 隔壁、10 被覆装置、15 補助側壁、16 第1の補助壁、17 第1の入口、18 第2の入口、19第1のドア、20 第2のドア、21 前壁、22 後壁、23 側壁、24 被覆壁、25 ベース支持体、26 突出部分、30 第1の端部部分、31 第2の端部部分、32 第1のカバー、33 第2のカバー、34 ガイドシステム、35 主要部分、36 補助部分、37 第1のトラック群、38 第2のトラック群、39 第1のトラック、40 第2のトラック、41 第1の部分、42 第2の部分、43 第1の収容装置、44 第2の収容装置、45 作動装置、46 第1のアクチュエータ、47 第2のアクチュエータ、50 レーザ装置、A 第1の軸、B 第2の軸、C 第3の軸
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図3c
図4
図5
図6
【外国語明細書】